平成22年 2月臨時会 予算特別委員会 - 02月24日−02号 - P.23
◆溝口農水経済分科会長 農水経済分科会の審査結果について、ご報告いたします。
本分科会で審査いたしました案件は、第1号議案「平成21年度長崎県一般会計補正予算(第8号)」のうち関係部分ほか1件であります。
慎重に審査いたしました結果、議案につきましては、異議なく、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
以下、本分科会で論議のありました主な事項について、ご報告申し上げます。
まず、「地域活性化・経済危機対策臨時交付金」による窯業技術センターの機器整備について、産地の競争力を高めるためには、機器の整備だけではなく、技術力の向上やマーケティングの開発力、また新製品への開発の取り組みなどがセットにならないとうまくいかない。これらの取り組みはなされているのかとの質問に対し、今回、産地に開放する機器を整備するが、例えば、石膏型成型業では、三次元設計・製造システムを使用することで、マーケットが要求する商品サンプルの作成が迅速になり、マーケティングの強化につながる。
また、生地製造業では、整備する機器の使用により、多様な色や質感、機能性を持った陶土に対応することができ、技術力の向上につながるとの答弁がありました。
それに対し、品質向上や新製品の開発など、具体的な展望があって、それに沿うような機器が整備されるのかとの質問に対し、機器整備にあたっては産地とも十分に議論を行っている。これまでの少品種大量型の生産から、消費者ニーズの多様化に伴う多品種少量型の生産に方向性を変えて行くために、産地から要望があったものを今回整備するものであるとの答弁がありました。
次に、雇用調整助成金の県独自の上乗せ事業について、有効な事業と認識していたが、執行見込みがないということで1億5000万円、減額されている。この実績について、どのように分析しているかとの質問に対し、この事業については、限度額が100万円であるが、数多くの雇用調整を行った企業では、1ヶ月だけでこの限度額となるところもある。また、県の上乗せ金額が数千円にしかならない場合もあり、手間がかかることなどから申請されなかった場合もあるのかもしれない。当初、県内のほとんどの企業からの申し込みに対応できるよう、予算化していたが、今回、執行見込みの状況に応じ減額を行うものであるとの答弁がありました。
次に、「地域活性化・きめ細かな臨時交付金」による広域農道緊急補修等について早急に発注しないと、経済対策としての効果がでないが、速やかに執行できる状況にあるのかとの質問に対し、今回の改修は、小規模な改修などが含まれており、設計にはあまり時間がかからないと考えている。各振興局からの発注となるが、早期に発注できるよう努力していきたいとの答弁がありました。
次に、森林整備のための路網整備について、経済対策だからこそ、路網整備の在り方としては、間伐を促進し、今後の林業振興につながるような施策とセットで行われるよう事業を位置付けて進めていくべきなのではないかとの質問に対し、現在、木材価格の低迷もあり、長伐期化に取り組んでいる。しかし、長伐期化で良い建材を作るためには、間伐が必要であるが、作業路網の整備が遅れているため、間伐が進んでいないのが現状である。作業路網の整備により低コストで間伐材を搬出することが可能となり、林家にとって一定の収入につながり、林業振興につながっていくとの答弁がありました。
最後に、単なる、予算を消化するためだけの事業とならないよう、これらの事業を活用し、ソフト事業との組み合わせなどを工夫し、経済対策としての事業の意義付けを考え、成果が出るような取組を考えていただきたいとの要望がありました。
分科会としては、今回の補正は繰越明許費が大部分となっているが、経済対策の緊急性から、早期発注を行うよう要望いたします。
以上のほか、一、県内高校生の就職内定状況について、一、太陽光発電設備促進事業費について、一、中小漁業緊急保証対策事業についてなど、農水経済関係補正予算に関し熱心な論議が交わされましたが、その詳細については、この際、省略させていただきます。
以上で、農水経済分科会の報告といたします。
委員各位のご賛同をいただきますよう、お願いいたします。
○八江委員長 ありがとうございました。
以上で、各分科会長の報告が全て終了いたしました。
お諮りいたします。
各議案は、質疑・討論を省略し、直ちに採決することに、ご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕