平成23年  6月定例会 総務委員会 - 07月08日−01号

平成23年  6月定例会 総務委員会

溝口芙美雄の発言にジャンプする
 1.交通事故損害賠償に関する警告
 2.振り込め詐欺、架空請求
 3.東アジア新市場拡大推進事業
1、開催年月日時刻及び場所
  平成23年7月8日
       自  午前10時0分
       至  午後4時26分
       於  第1別館第1会議室
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2、出席委員の氏名
    委員長(分科会長) 山口初實君
    副委員長(副会長) 小森明人君
    委員        橋村松太郎君
     〃        楠 大典君
     〃        溝口芙美雄君
     〃        江口 健君
     〃        中島廣義君
     〃        浅田眞澄美君
     〃        山田朋子君
     〃        前田哲也君
     〃        友田吉泰君
     〃        中島浩介君
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3、欠席委員の氏名
     なし
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4、委員外出席議員の氏名
     なし
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5、県側出席者の氏名
    警務部長         大窪雅彦君
    首席監察官        泉 繁樹君
    総務課長         松本善彦君
    広報相談課長兼音楽隊長
                 森崎辰則君
    会計課長         古田和幸君
    警務課長         前田玄治君
    装備施設課長       駒田敏郎君
    監察課長兼留置管理課長
                 平 新一郎君
    厚生課長         岩永善好君
    生活安全部長       大島英吾君
    生活安全企画課長     池田良文君
    地域課長         秋泉尚寿君
    少年課長         梶原田鶴君
    生活環境課長       羽田敏雄君
    刑事部長         安本眞二君
    刑事総務課長       鰐口達也君
    捜査第一課長       松尾 安君
    捜査第二課長       田中靖之君
    組織犯罪対策課長     森田英孝君
    交通部長         宮崎照美君
    交通企画課長       小島茂之君
    交通指導課長       吉山淳一君
    交通規制課長       河石 勇君
    運転免許管理課長     玉村正俊君
    警備部長         古川 弘君
    公安課長         田中一祐君
    警備課長         池田秀明君
    外事課長         豊永孝文君
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    企画振興部長       永川重幸君
    企画振興部政策監(離島・半島・過疎対策担当)
                 山田伸裕君
    企画振興部政策監(新幹線・総合
                 坂本潤一郎君交通対策担当)
    企画振興部次長兼新幹線・総合交通対策課長
                 西元英隆君
    政策企画課長       岩崎直紀君
    地域振興課長       松尾明彦君
    土地対策室長       金子由彦君
    国際課長         天野俊男君
    まちづくり推進室長    松元栄治郎君
    文化観光物産局長     坂越健一君
    文化観光物産局次長    深堀辰之介君
    文化観光物産局参事監(観光振興担当)
                 松尾英紀君
    文化観光物産局参事監(販売戦略担当)
                 松川久和君
    文化振興課長       宮崎 誠君
    世界遺産登録推進室長
                 田渕和也君
    観光振興課長       柿本敏晶君
    販売戦略課長       辻 亮二君
    アジア・国際戦略課長
                 中崎謙司君
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6、審査事件の件名
◯予算特別委員会(総務分科会)
第81号議案
 平成23年度長崎県一般会計補正予算(第1号)(関係分)
報告第1号
 平成22年度長崎県一般会計補正予算(第11号)(関係分)
報告第8号
 平成22年度長崎県庁用管理特別会計補正予算(第5号)(関係分)
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7、付託事件の件名
◯総務委員会
 (1) 議案
第83号議案
 長崎県危険物等に係る事務手数料条例の一部を改正する条例
第84号議案
 長崎県の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
第85号議案
 長崎県職員定数条例の一部を改正する条例
第86号議案
 長崎県税条例の一部を改正する条例
第92号議案
 和解及び損害賠償の額の決定について
第93号議案
 和解及び損害賠償の額の決定について
第104号議案
 長崎県税条例及び長崎県産業廃棄物税条例の一部を改正する条例
 (2) 請願
     なし
 (3) 陳情
・要望書(公共施設等での喫煙可能区域(分煙)の設置について)
・要望書(玄海原子力についての要望)
・陳情書(韓国−福江間の新規航空路線開設への支援について)
・平成24年度 県に対する重点要望事項
・要望書(雲仙・普賢岳溶岩ドームの崩壊影響範囲に関する技術的検討について 外)
・国政・県政に対する要望書
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8、審査の経過次のとおり
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     −午前10時0分 開会−
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○山口委員長 おはようございます。
 ただいまから、総務委員会及び予算特別委員会総務分科会を開会いたします。
 これより議事に入ります。
 まず、会議録署名委員を、慣例によりまして、私から指名させていただきます。
 会議録署名委員は、友田委員、中島浩介委員のご両人にお願いをいたします。
 今回、本委員会に付託されました案件は、第83号議案「長崎県危険物等に係る事務手数料条例の一部を改正する条例」ほか6件であります。
 そのほか、陳情6件の送付を受けております。
 なお、予算及び報告議案につきましては、予算特別委員会に付託されました予算及び報告議案の関係部分を総務分科会において審査することになっておりますので、本分科会として審査いたします案件は、第81号議案「平成23年度長崎県一般会計補正予算(第1号)」のうち関係部分、ほか2件であります。
 次に、審査の方法についてお諮りをいたします。
 審査は、分科会審査、委員会審査の順に行うこととし、各部局ごとに分科会による予算及び報告議案、委員会による関係議案、陳情の順に進め、その終了後、議案外の所管事務一般についての質問を行うことにいたしたいと思いますが、ご異議ございませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山口委員長 ご異議がないようですので、そのように進めることにいたします。
 次に、各部局の審査順序でございますが、警察本部、企画振興部、出納局及び各種委員会、総務部及び危機管理監の順で審査を行うことといたしたいと思いますが、ご異議ございませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山口委員長 ご異議がないようですので、そのように進めることといたします。
 しばらく休憩いたします。
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     −午前10時4分 休憩−
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     −午前10時4分 再開−
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○山口委員長 委員会を再開いたします。
 昨年より委員会質問の事前通告制度が導入されておりますが、審査の進め方について、確認をいたしたいと存じます。
 議案外の質問事項につきましては、既に各委員より提出いただいております。各委員ごとに事前通告のあった質問に沿って審査を進めていきたいと存じますが、ご異議ございませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山口委員長 ご異議がないようですので、そのように進めることといたします。
 それでは、各部局ごとの審査を始めます。
 これより、警察本部関係の審査を行います。
○山口分科会長 まず、分科会による審査を行います。
 報告議案を議題といたします。
 警務部長より、報告議案説明をお願いいたします。
◎大窪警務部長 皆さん、おはようございます。
 警察本部関係の議案についてご説明いたします。
 今回、ご審議をお願いいたしておりますのは、報告第1号「知事専決事項報告『平成22年度長崎県一般会計補正予算(第11号)』」のうち関係部分であります。
 これは、さきの2月定例会の本委員会におきまして、専決処分により措置することについて、あらかじめご了承をいただいておりました平成22年度予算の補正を3月31日付けで専決処分させていただいたもので、その概要をご報告いたします。
 歳入予算として、使用料及び手数料278万円の減、国庫支出金417万7,000円の増、財産収入877万円の増、諸収入762万6,000円の減、合計254万1,000円の増。
 歳出予算として、警察管理費2億774万9,000円の減、警察活動費7,742万円の減、災害復旧費284万7,000円の減、合計2億8,801万6,000円の減を計上いたしております。
 これらは、歳入における使用料及び手数料等並びに歳出における年間の執行額が確定したことに伴い、所要の調整を行ったものであります。
 歳入予算の主な内容についてご説明いたします。
(使用料及び手数料について)
 使用料及び手数料の主な内容につきましては、パーキングメーター等作動手数料が当初見込みを下回ったことによる減235万4,000円を計上いたしております。
(国庫支出金について)
 国庫支出金の主な内容につきましては、警察管理費補助金の増362万2,000円を計上いたしております。
(財産収入について)
 財産収入の主な内容につきましては、庁舎・公舎跡地等不動産売払収入の増534万8,000円を計上いたしております。
(諸収入について)
 諸収入の主な内容につきましては、放置違反金が当初見込みを下回ったことによる減484万円を計上いたしております。
 次に、歳出予算の主なものについてご説明いたします。
(一般管理費について)
 庁舎その他一般的経費につきましては、光熱水費や一般消耗品の節約及び各種機器借上料の再リースや入札に伴う執行残等による減3,466万円を計上いたしております。
(給与費について)
 警察職員の給与費につきましては、退職者が当初見込みを下回ったことによる職員退職手当の執行残等による減1億4,506万4,000円を計上いたしております。
(装備費について)
 警察車両、舟艇、ヘリコプター及び警察装備品の維持費につきましては、車両燃料単価の高騰に伴う燃料費の不足分等による増352万8,000円を計上いたしております。
(警察施設費について)
 警察施設の新増改築費及び維持補修費につきましては、入札に伴う工事費の執行残等による減2,342万1,000円を計上いたしております。
(運転免許費について)
 運転免許試験等に要する経費につきましては、運転免許証作成用資材費や講習用機器借上料の執行残等による減729万3,000円を計上いたしております。
(一般警察活動費について)
 警察活動中、一般的な運営、地域警察に要する経費につきましては、電話等通信費や会議旅費の執行残等による減2,858万7,000円を計上いたしております。
(刑事警察費について)
 犯罪の予防及び捜査に要する経費につきましては、事件捜査旅費の執行残等による減1,708万7,000円を計上いたしております。
(交通指導取締費について)
 交通指導取締り及び交通安全施設整備に要する経費につきましては、交通指導取締旅費や入札に伴う交通安全施設整備工事費の執行残等による減3,174万6,000円を計上いたしております。
 以上をもちまして、警察本部関係の説明を終わります。
 よろしく、ご審議を賜りますようお願いいたします。
○山口分科会長 ありがとうございました。
 以上で説明が終わりましたので、これより報告議案に対する質疑を行います。
 質疑はございませんか。
◆友田委員 予算書の3ページの給与費のところで、先ほど警務部長の方から退職手当について予算減が生じているということで、当初の退職見込み数が下回ったという説明がございました。
 そもそも定年退職者の退職であれば、予算上すべて執行されると思うんですが、それが最終的に減額として残ったということは、退職者が少なかったということになるんですが、そもそもこれくらい退職するだろうと見込んでおられた理由というのは具体的に何なんでしょうか、そのあたりを教えていただきたいと思います。
◎前田警務課長 退職者につきましては、60歳定年制をしいておりますので、まず、定年退職者がございます。
 あとは、希望退職、その年度におきまして一身上の都合でやめられる方の数とか、そういう過去の数を勘案しまして、一応の退職予定者の予定者数として計上しております。
 今回につきましては、2月補正の段階で135名という退職者の数を想定していたわけですが、実際には131名の4名減ということで、この退職者につきましては、退職手当1億118万2,000円の減ということになっております。
◆友田委員 重ねてお尋ねしますけれども、組織としての退職勧奨があったけれどもできなかったものなのか、それともおっしゃるとおり、一身上の都合そのまま、それぞれ職員の皆さんの自己判断のもとで早期退職をするかどうか、そういったことでの対応なのか、このあたりを教えてください。
◎前田警務課長 まず、先ほどの4名の内訳は、定年退職が1名と、勧奨で退職されるという申し出がありました者が2名、それ以外は自己都合が1名ということで、実際は4名になっております。
 実際は、60歳定年というのが原則でありますが、ただ、一定の年限があるものにつきましては、例えば早期に退職を申し出るとか、勤続20年以上であるならば勧奨扱いにしますということがありますので、そういった申し出があったものにつきましては、退職勧奨という形をとっておるところでございます。
○山口分科会長 ほかにどうぞ。
◆楠委員 3ページの運転免許費についてでありますけれども、これは「運転免許試験等に要する経費につきましては、運転免許証作成用資材費や講習用機器借上料の執行残等による減」というふうに書いてありますが、運転免許証を取得するための試験でございますから、試験場での試験だと思うんですが、試験場における試験で講習用機器の借り上げというのは大体どういうふうなものを借り上げられるのか、お伺いしたいというふうに思います。
◎古田会計課長 試験場における講習用機器の借り上げにつきましては、適性検査機器等がございます。例をあげますとCRT運転適性検査機器とか、身体障害者用の運転適性検査機器、こういったものがございます。
 以上です。
◆楠委員 そういうものは自前で試験場で前もって備えておくべきものじゃないんでしょうか。一々借り上げるというふうなこと、例えば年間で借り上げるというふうなものなのかどうか。恒常的に使うというものであれば、あらかじめ購入して試験に対処してもいいんじゃないかなと思ったもんですから、お尋ねしたわけです。
 それと、大村の運転免許試験場が改築されておったというふうに思うんですけれども、運転免許取得試験に一番関係ある試験場の改築等については現在どのようになっているのか。運転免許費には全く関係ないのかどうか、お尋ねいたしたいと思います。
◎駒田装備施設課長 運転免許試験場につきましては、現在、耐震改修工事中でございます。
○山口分科会長 大きな声で言ってください。
◎玉村運転免許管理課長 運転免許管理課長ですけれども、今、試験場は耐震工事関係が実施されております。現在、1期工事が終わりまして2期工事、いわゆる棟が2つありまして、当初、試験場の棟、それから安全運転学校、現在、安全運転学校の方を実施しております。これが11月の後半ぐらいまで実施されるということですけれども、予定どおり進んでおります。
 運転免許試験場には、免許証の更新者、試験を受ける方がかなり見えられます。この辺の業務に支障がないように各対策をとっております。
 まず、1つが、駐車場関係ですけれども、駐車場に仮庁舎を設置しておりますので、その分だけ減っておりますが、その分は隣接の土地等を借りまして対応しています。また、来場者の誘導関係の交通整理員は緊急雇用対策費を持ちまして、現在5名の方によって行い、駐車場には案内板を設けて整理をするとか、そういうふうな配慮した対策をやっております。
 以上です。
◆楠委員 スムーズに予定どおり進んでいるということで理解していいわけですね。(「はい」と呼ぶ者あり)わかりました。
○山口分科会長 ほかにどうぞ。ありませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○山口分科会長 ほかに質疑がないようですので、これをもって質疑を終了いたします。
 次に、討論に入ります。
 討論はございませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○山口分科会長 討論がないようですので、これをもって討論を終了します。
 報告議案に対する質疑・討論が終了しましたので、採決をいたします。
 報告第1号のうち関係部分について、原案のとおり承認することにご異議ございませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山口分科会長 異議なしと認めます。
 よって、本報告議案は、原案のとおり承認すべきものと決定されました。
 次に、委員会による審査を行います。
○山口委員長 議案を議題といたします。
 警務部長より総括説明をお願いいたします。
◎大窪警務部長 警察本部関係の議案についてご説明いたします。
 今回、ご審議をお願いいたしておりますのは、第92号議案「和解及び損害賠償の額の決定について」、第93号議案「和解及び損害賠償の額の決定について」であります。
 はじめに、事件議案についてご説明いたします。
 第92号議案「和解及び損害賠償の額の決定について」
 この議案は、西海警察署職員の交通事故に関して、相手方と和解が成立し、損害賠償の額を決定しようとするものであります。
 事案の内容は、平成22年12月16日午後1時ころ、西海市大瀬戸町の国道上において、西海警察署職員が捜査用車両を運転して帰署中、前方不注視により起こした事故であります。
 この捜査用車両を運転する警察職員が、進路前方の信号機は赤から青にすぐに変わるものと思い込み、信号機を見たまま停止することなく進行を続けたため、前方に停車中の第2当事者運転の軽貨物自動車に追突し、さらに、押し出された第2当事車両が、その前方に停車中の第3当事者運転の軽乗用自動車に追突し、損害を与えたものであります。
 本件事案は、警察側の過失100パーセントと認定されたことに基づく賠償事案で、損害賠償金133万2,734円について、和解及び損害賠償の額を決定しようとするものであります。
 なお、この損害賠償金は、全額保険から支払われることになっております。
 第93号議案「和解及び損害賠償の額の決定について」
 この議案は、長崎警察署職員の損害賠償事案に関して、相手方と和解が成立し、損害賠償の額を決定しようとするものであります。
 事案の内容は、平成23年3月21日午前1時40分ころ、長崎市かき道5丁目所在の公営住宅前路上において、長崎警察署職員が交通事故捜査中、軽乗用自動車が進行してきたことから、誘導するためこの軽乗用自動車に近づいた際、道路の縁石につまずいて体勢を崩し、軽乗用自動車のドアに手を突いて凹損させ、損害を与えた事案であります。
 本件事案は、警察側の過失100パーセントと認定されたことに基づく賠償事案で、損害賠償金6万9,951円について、和解及び損害賠償の額を決定しようとするものであります。
 次に、議案外の報告事項についてご説明いたします。
(和解及び損害賠償の額の決定について)
 これは、公用車による交通事故のうち和解が成立いたしました5件につき、損害賠償金合計30万9,590円を支払うため、6月13日付けで専決処分をさせていただいたものであります。
 なお、これらの損害賠償金は全額保険から支払われることになっております。
 第92号、第93号議案及び議案外の交通事故につきましては、このような損害賠償事案を起こし、県民の皆様には、大変申し訳なく思っております。
 全所属に対し、交通事故をはじめとする損害賠償事案を起こすことのないように、再度指示しておりますので、ご理解をお願いいたします。
 最後に、議案以外の所管事項についてご説明いたします。
(東日本大震災への対応について)
 3月11日東北地方で発生した地震により本県でも津波注意報が発表されたことに伴い、当日、最大550人の警備体制で災害警備連絡室を設置し、沿岸警戒、被害確認活動等を実施いたしました。
 幸い本県に被害はありませんでしたが、東北3県を中心に甚大な被害がもたらされたことから、現在も全国警察が一丸となって被災県に対する支援を続けているところであります。
 本県からも、発生直後から数次にわたって延べ500人を超える部隊員を現地へ派遣し、人的、物的両面で被災県の警察活動を支援しておりますが、今後も警察庁の調整の下、部隊派遣が継続される見通しであります。
 一方、今回の被災者に対する直接的な支援としましては、被災されて本県に避難された方々の経済的負担を軽減するため、運転免許証の再交付や自動車保管場所証明を申請する際に必要となる事務手数料を免除する措置をとっております。
 警察としましては、今後も部隊派遣等によって被災県の復興支援に寄与するとともに、本県の治安確保の万全に一層の力を注いでまいる所存であります。
(犯罪の一般概況について)
 本年1月から5月末までの県内の犯罪概況につきましては、刑法犯の認知件数3,289件、検挙件数1,640件、検挙率49.9パーセントであり、これは昨年同期と比較しますと、認知件数が152件の減少、検挙件数が117件の増加、検挙率が5.6ポイントの上昇となっております。
 パトロールの強化等犯罪の抑止対策により、路上や駐車場など街頭で発生する犯罪が減少し、治安は比較的良好に推移しておりますが、一方で住居等への侵入犯罪がやや増加傾向を示しており、警戒をさらに強めているところであります。
 今後とも犯罪の起きにくい社会の実現を目指して、警察本部と警察署が一丸となって諸対策を推進し、県民が安心を実感できるよう努力を続けてまいります。
(凶悪犯罪の検挙について)
 殺人、強盗、放火などの凶悪犯罪は、本年1月から5月末までに10件発生し、昨年同期と比較しますと、6件の減少となっており、検挙した主な事件としましては、
◯佐世保市内における親子間の殺人未遂事件
◯諌早市内のコンビニエンスストアにおける強盗事件
などがあります。
 また、6月に入って、
◯佐世保市内の病院における理事長殺人事件
を検挙しております。
 県民に大きな不安を与える凶悪犯罪・重要犯罪に対しましては、今後とも迅速な捜査を実施し、検挙の徹底を図ってまいります。
(暴力団情勢について)
 県内の暴力団勢力につきましては、16の組織と約560人の構成員等を把握しております。このうち約360人が山口組傘下組織等の指定暴力団員であり、最近の特徴として、六代目山口組への一極集中や組織の潜在化・不透明化が進み、資金獲得活動がより巧妙になってきております。
 このような情勢の中、本年1月から5月末までに暴力団員を36人検挙するとともに、対立抗争に伴う事務所使用制限命令をはじめ、暴力団対策法に基づく行政命令を6件発出するなどして、組織の弱体化を図っているところであります。
 引き続き、暴力団の実態解明を進め、資金源犯罪の取締りを一段と強化するとともに、昨年から施行している「長崎県暴力団事務所等の排除に関する条例」や「長崎県が行う各種契約からの暴力団等排除要綱」を的確に運用し、長崎県暴力追放運動推進センターや各種業界・団体との連携により、暴力排除活動を効果的に推進してまいります。
(少年非行の概況について)
 本年1月から5月末までに検挙・補導した刑法犯少年は382人、軽犯罪法違反等の特別法犯少年は37人で、昨年同期と比較しますと、いずれも増加しております。
 ここ数年、犯罪を犯す少年は減少傾向にありましたが、今年に入り増加傾向に転じており、特に万引き等の初発型非行に大幅な増加が見られております。
 こうしたことから、県警では、喫煙、深夜はいかい等不良行為の段階での街頭補導活動を強化するとともに、官民一体となった万引き・自転車盗防止対策、少年の規範意識を向上させるための非行防止教室や薬物乱用防止教室の開催等を推進しているところであります。
 今後とも、将来を担っていく少年が犯罪の被害者にも加害者にもならないように、学校やボランティアなどの関係機関・団体と一層の連携を図りながら、少年の非行防止、健全育成に努めてまいります。
(県民生活に直結した事件の取締りについて)
 県民生活に関わりの深い経済事件につきましては、本年1月から5月末までに32件を検挙しております。主な検挙事件は、
◯高齢者被害のトイレ工事に係る特定商取引法違反並びに詐欺事件
◯福岡市内のヤミ金融業者による出資法違反事件
などであります。
 今後も、県民生活に直結した事件、特に高齢者を対象とした悪質商法事犯や多重債務者を対象としたヤミ金融事犯等の悪質な事件に重点を指向して取締りを推進いたします。
 また、振り込め詐欺の被害についても、本年1月から5月末までに21件を認知しているところであり、その撲滅に向けて、金融機関と連携した警戒活動、高齢者宅訪問活動など集中的な被害防止対策を、引き続き強力に進めているところであります。
(交通事故の発生状況について)
 本年1月から5月末までの県内の交通事故は、発生件数2,909件、死者数20人、負傷者数3,759人で、昨年同期と比較しますと、発生件数、負傷者数は若干増加しておりますが、交通事故抑止の重点と位置付けている死者数につきましては9人減少しております。
 交通死亡事故の主な特徴点としましては、
◯高齢者の死者数は12人で、昨年同期と比較して5人減少しているものの、全死者数の60パーセントと高率であり、その中で道路横断中の事故が多いこと
◯飲酒運転関連の事故による死者数は2人で、依然として飲酒運転の根絶には至っていないこと
等が挙げられます。
 このような情勢を踏まえ、今後も「高齢者の交通事故防止」「飲酒運転の根絶」を中心とした対策のほか、各警察署ごとに定めた重点対策など、総合的な交通事故防止に取り組んでいく所存であります。
(「長崎県行財政改革プラン」に基づく取組について)
 平成18年度から昨年度までの5年間、「長崎県行財政改革プラン」に基づき「協働による県民本位の県政と持続可能な行財政構造の確立」に向けて全庁一丸となって取り組んでまいりました。
 本プランに掲げた警察本部関係の具体的項目に関して、その主な取組内容を報告いたします。
 「警察署における運転免許証の即日交付」についてであります。
 県民サービスの向上を図るため、平成13年度から平成19年度までに離島警察署に運転免許証の即日交付システムを順次整備し、現在、五島、壱岐、対馬南、新上五島の各警察署においては、免許証の更新などで警察署に申請に来られた方がその場で新しい免許証を受け取ることができるようになっており、地域住民の方々からも好評を得ております。
 なお、本年3月には、更なる見直しのために「長崎県「新」行財政改革プラン」を新たに策定し、今年度からその実現に向けた取組を開始したところであります。
 警察署における運転免許証の即日交付については、新プランにおいても取組項目として掲げており、本土地区の遠隔地のシステム整備について検討してまいりたいと考えておりますので、引き続き委員の皆様のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
 以上をもちまして、警察本部関係の説明を終わります。
 よろしくご審議を賜りますようお願いいたします。
○山口委員長 ありがとうございました。
 以上で説明が終わりましたので、これより第92号議案、第93号議案について一括して質疑を行います。
 質疑はありませんか。
◆溝口委員 第92号議案は、事故を起こしているんですけれども、この事故がどうも本人が100%悪いということです。損害賠償としては保険で133万2,734円は払われるということですけれども、本人については警告か何かしているんでしょうか。その辺について聞かせていただきたいと思います。
◎平監察課長兼留置管理課長 本人の処分についてご説明いたします。2通りございます。
 まず、このような人身加害事故を起こした場合でありますけれども、通常、一般の方と同じように刑事処分、行政処分、それから、今回、議案でお願いしております民事上の損害賠償責任を負うということになります。まず、この点からご説明いたします。
 今回の場合は、人身加害事故ということでありますので、刑法の自動車運転過失傷害罪で送致をされ、本人に罰金などの刑事処分が科せられたり、免許証の累積点数に対しての効力として免許停止などの行政処分が科せられます。
 本件事故は、人身加害事故ですので、交通事故捜査が行われております。
 本件では、刑事処分につきまして、自動車運転過失傷害罪で検察庁に送致されまして、起訴猶予処分を受けております。
 それから、行政処分につきましては、免許停止等の処分は受けておりませんけれども、安全運転義務違反と人傷事故を合計した付加点数は受けております。
 それから、内部的な処分でございますけれども、警察としましては、懲戒処分に該当する場合は、懲戒処分の指針を参考として個別の事案に応じて検討することになりますけれども、このような懲戒処分に至らない程度の過失による交通事故の場合は、事故の対応とか、過失の程度、損害賠償額、こういったものを総合的に検討しまして、訓戒とか注意処分という監督上の措置、あるいは所属長による業務指導を行っております。
 この訓戒、注意処分というのは、いわゆる懲戒処分のような制裁的なものではありませんで、今後の将来を戒めて、あるいは改善を図る意味でそういった厳重な指導、注意を行うということであります。
 本件の場合、この職員に対しましては、内部処分としまして所属長注意の処分をしております。そして、それ以外に、警察の場合には、このような事故を起こした場合には、期間を定めて公用車の運転禁止措置、公用車運転免許の再検定を行うほか、監察官によるさまざまな指導教養等を行っております。
 この職員に対しては、公用車の運転禁止処分50日をいたしました。それと公用車運転免許の再検定を行っております。
 そして、この再検定を行う際に、ほかにも何人かおりますので、これを運転免許試験場に集合させまして、監察課の方で公用車交通事故防止に対する指導教養とか、事故の概要とか、原因等に対する発表とか、反省文の記載をさせたり、ペーパーテスト、そういったものを行って再発防止対策をとっております。
 以上でございます。
◆溝口委員 一般的な人たちと一緒のような処分の上に勧告とか、公用車の運転を50日間禁止するとか、免許を取るための再点検をさせるとか、それは職務上の処分ですから、その辺について一般人と違うところが先ほど言った50日という部分になるわけですね、わかりました。
 警察官も人間でございますので事故というのはあるかもわかりませんけれども、100%悪いというのは、赤で変わると予想しながら進行したことが一番の原因ではないかと思っておりますので、その辺については、警察自らがこのようなことがないようによく指導していただきたいなと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
○山口委員長 ほかにどうぞ。
◆江口委員 今の第92号議案、第93号議案については、全く信じられんというか、今も警務部長は、この文章を恥じらいながら読まれたんじゃないかなと思うんですね。これはまさに信号無視ですよ。赤信号が青になるだろうと思って、そのまま運転しているんですからね。これは悪質も悪質だと思いますよ。普通の一般の人だって道路交通法違反で信号無視ということになれば、例えば現場に警察官がおられたら、これはもう現場で即刻という感じになるんじゃないかと思うぐらいですが、今も話にありましたように、こういう100%の過失というのが我々から見てもあまり信じられんというかですね。
 特に、今回の事案については、本当に読めば読むほど、「進路前方の信号機は赤から青にすぐ変わるものと思い込み、信号機を見たまま停止することなく進行を続けた」と。一般の県民の人が、こういうことで警察官が今度事故を起こしたということで賠償があったんですよということになると、どうしているんだということになるんじゃないかなというぐらいに思うんですね。起こったことに関してはどうしようもないんですけれども。
 だから、今後、こういうことについてちゃんとしたことでやっていかなければ、この議案のほかにも専決処分で上がってきたのが5件ぐらいありますけれども、こういうのも100%過失が多いんですよね。早岐警察署も100%過失、浦上警察署で100%過失、佐世保警察署は90%、時津警察署は100%です。というぐらいに余りにもこういう軽率な事故が多いんですね。
 警察車両がどれだけあって、これだけ事故を起こしているんだということになると、それは車両の台数からすると少ないかもわかりません。しかし、こういうことが毎議会ごとに報告で上がってくること自体がですね。
 いずれにしましても、人間ですからと言われれば、それまでなんですけれども、次の議会の時にこういうものが報告で上がってこないようにお願いをしたいなと思います。
 今の第92号議案については、3台の玉突きですよね。真ん中の車両はぶつけられて前にぶつかっているわけですね。この問題は警察職員の100%過失でありますので、例えば真ん中におった車はぶつけられて前にぶつかったということからすると、被害者であって加害者になる立場になろうと思いますけれども、こういう場合についてはどういう判断をされるんですか。
◎吉山交通指導課長 第1当事者、つまり初めにぶつかった被疑者といいますか、運転者の責任ということになります。第2当事者といいますか、真ん中にいた車については不可抗力ということで、何ら処分はまいりませんし、いわゆる被害者という立場でございます。
◆江口委員 もう多くは申しませんけれども、警務部長も読み上げの最後にも言っておられますけれども、「こういうことを県民の皆様には、大変申しわけなく思っております。今後こういうことがないように注意していきます。また、指示をしていきます」ということでありますので、それを信じておきたいと思いますが、ゼロにするというのはなかなか難しいのかもわかりませんが、定例会が年4回あります。そのたびごとに、事故の問題がこういう専決処分で上がってくることがどうかという感じもいたしますので、このことについては今まで以上に注意をしていただきたいと思っていますし、こういう事故が時期的に、例えば交通安全週間中にあったということはないんでしょうか、いかがでしょうか。
◎平監察課長兼留置管理課長 ただいま委員のご指摘のとおりでありまして、警察は交通安全を実践し、指導し、違反者を取り締まる立場にありますから、県民の皆様から見ますと、このような交通事故を起こした場合に大きく信頼関係を損なうものであります。
 そういったことで、交通事故防止対策を所管する課長としましては大変申しわけなく思っております。
 この交通事故防止対策につきましては、これまでも各種の対策を推進しておりますけれども、ここ数年は全く横ばいで減少してきておりません。
 そういったことで、この原因につきましても、今委員ご指摘のとおり、緊急走行中の事故はほとんどございません。今年は1件もございません。後方とか、左右の安全不確認、こういったことで安全確認をすれば防げた事故とか、基本的な運転操作のミス等が原因となった事故が大半を占めております。
 このようなことでございますので、今後は各所属において、平素から運転助手を同乗させるなどの置を講じております。
 それから、幹部が日ごろから出発する際などに運転者ら関係職員に対して、このような事故の大きな要因になっています安全不確認、こういったものを怠ることがないように、また、天候とか、昼とか夜の別、それから路面状況の確認、そういったものに応じて、特に運転者とか助手席に座る者の指差呼称とか、そういったものを徹底してやってきております。(発言する者あり)
◎大窪警務部長 警察官の公務中の交通事故についてでございますが、交通の安全運動期間中などについても、常日ごろと変わらず警察業務がありますので、今、手元に明確なデータがございませんけれども、その期間に限っては、事故が全くないというふうに断言することも残念ながらできないというのが実情かと思います。
 警察職員は、交通安全の確保を自らの責務としているわけで、それを県民の皆様にも指導させていただく立場であるということを考えれば、まずは率先垂範して自らも交通安全に努めるということが極めて大切であるというふうに考えているところでございます。
 今回の総務委員会でも、改めて、こうしたご指導を受けたということを肝に銘じまして、まずは勤務につく時から交通安全の意識を持つと、また、その意識を持っていることを実際に行動に出すということを励行いたしまして、今後の議会では、こういうご報告を1つでも減らすことができるように、改めて職員一丸となって交通安全、事故防止に努めてまいりたいと考えております。
○山口委員長 ほかにありませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○山口委員長 ほかに質疑がないようですので、これをもって質疑を終了します。
 次に、討論に入ります。
 討論はございませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○山口委員長 討論がないようですので、これをもって討論を終了いたします。
 議案に対する質疑・討論を終了しましたので、採決をいたします。
 第92号議案及び第93号議案について、原案のとおり可決することにご異議ございませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山口委員長 ご異議なしと認めます。
 よって、各議案は、原案のとおり可決すべきものと決定されました。
 次に、警察本部の議案外所管事務一般に対する質問を行うことといたします。
 質問は、事前通告のあった質問を優先的に行いますので、よろしくお願いいたします。
◆楠委員 事前通告をしておった委員が私一人でございますので、ひどく遠慮しているんですけれども、質問をいたしたいと思います。
 まず、東日本大震災への対応でございますけれども、3月11日に地震とともに津波が襲来して、国難とも言うべき災難が降りかかっているわけですけれども、地震が起こって津波警報が発表されたということで、東北地方もそうだったんですけれども、長崎県においても津波が襲来するというようなことで、私どもも島原の地においても警戒をしておったんですが、何にもなかったわけですけれども、東北においては、ご承知のとおり、大変な大惨事が今起こっているわけです。警察本部におかれても、ここにも書いてありますとおり、全国警察が一丸となって救援体制が行われて、500人を超える部隊が現地に派遣をされたということで報告があっております。
 まず、災害が起こって真っ先に駆けつけられるのが警察本部であり、また、自衛隊であるわけでございます。特に、警察部隊におかれては真っ先に駆けつけられて、あの惨状の中で瓦れきの撤去とか、行方不明者の捜索、大変なことだったろうというふうに思っております。そしてまた、今なお引き続き救援体制がとられておるわけですけれども、改めて、任務とはいえ、警察本部の救援体制に対しまして心から敬意を表したいと思うわけであります。
 そこで、お尋ねいたしますが、500人を超える派遣部隊というのは、長崎県各警察署からの派遣になるのか、また、派遣する方々というのはどういった方々が派遣の対象となるのか、まずお伺いをいたしたいと思います。
◎池田警備課長 今回の東北大震災に向けて派遣された者が警察署の者なのか、また、どういった者を人選しているのかというご質問であったと思います。
 まず、簡単に今回の大震災の派遣についてご説明させていただきます。
 今回、東日本大震災が発生しまして、まず、広域緊急援助隊と管区機動隊を迅速に派遣いたしまして、人命の保護を第一とした活動に努めております。それから、被災地における治安確保のための部隊を順次派遣しているという状況でありまして、先ほど説明がありましたとおり、その数は3県において6月末現在で24回の部隊発出で540名を派遣しているところであります。
 一番最初に派遣しました広域緊急援助隊ですけれども、この部隊と申しますのは、被災者の救出・救助、捜索活動を任務とする警備部隊、交通規制等を任務とする交通部隊、検視・身元確認等を任務とする刑事部隊の3部隊からなっておりまして、阪神・淡路大震災を教訓としてつくられた災害警備のエキスパートの部隊であります。さらに、現在も管区機動隊につきましては、派遣先で行方不明者の捜索を順次行っているという状況でございます。
 あと、治安確保のための部隊といたしましては、地域特別派遣部隊、第二機動隊という部隊が被災地におけるパトロールや取締りを実施しております。また、信号機が点滅していない交差点での交通整理の部隊とか、女性警察官などが避難所において相談対応とか、防犯指導などを行うなど、被災地における安全・安心の確保に努めているところです。
 また、福島第一原発のところにおきましては、部隊員の健康管理を配意しながら行方不明者の捜索とか、交通の規制、検問などを行っているところです。
 ここに入っている部隊員は、警察署、警察本部等で、広く編成をしております。警察署につきましては、離島を除く18警察署から540名のうちの約100名、本部からは約440名を派遣しております。
 どういった人をということにつきましては、広域緊急援助隊とか、管区機動隊のような専門部隊を除く部隊につきましては、広く警察職員に希望を募っております。多数の者が希望してまいりました。また、既に派遣された部隊員の中からは、命が出れば何回でも現場に行って被災地のために全国警察一丸となって活動したいというような希望を出す者もおりまして、非常に士気の高い状況であります。
 そういったことから、私たちとしてはできるだけ多くの職員を経験させたいということを考えて部隊派遣をしているところであります。
 このように甚大な被害を目の当たりにして、また、被災地におきまして警察活動をするという経験というのは非常に有意義なものでありまして、今後の長崎県警察の中で非常に意義深いことではないかというふうに考えております。
 以上です。
◆楠委員 改めてお聞きしまして、大変な活動に本当に頭が下がる思いでいっぱいでございます。
 今言われましたように、警察職員の方々に広く経験をしていただきたいということで希望を募っているというようなこともありました。
 私どもは、わずか2泊3日のボランティアで行ったわけですけれども、信号が点滅していないところもたくさんありまして、信号が点滅していないところでは、今お聞きしますと、長崎県警察本部からの派遣の方々も、おそらく点滅していないところで交通指導をされておったのではないかなというふうなことを改めて思っておるわけであります。
 また、ちょうど我々が行った時は雨が降っておったんですけれども、雨が降れば雨が降ったで大変視界が悪くなる。また、天気が回復すれば、今度は砂じんが舞うという大変なところでの支援活動ではなかったかなというふうに私は思っておるわけでございます。
 今回の震災の救援を経験するということは、非常に重要なことではないかなというふうに私も思っておるわけでありますが、私が行った時には、住田町の前線基地で被災地の救援のためにボランティア活動をされる約100人の方々が公民館に寝泊まりしておられました。
 その中で、いろんな方が広いところに寝泊まりしておったんですが、長崎県出身の大学の先生がおられまして、「自分もボランティアで来たんだけれども、学生を連れてきました」と言われるんですよ。若い時にこういった災害地でボランティアを経験するということは非常に重要なことではないかなと私も思っておったし、任務とはいえ、警察官の、特に若い警察官の方々がこういった被災地で救援活動をやるということは、今後、警察官として成長していただく上で非常に重要な経験ではないかなと、私もそのように実は思っております。
 雲仙・普賢岳災害の時にも、まずは本県の機動隊の方々が救援活動、あるいは保護活動をされておったわけですけれども、あの時もたしか全国から見えておったと思っております。今回は東北震災に西の果ての長崎県からも救援に駆けつけられたということで非常に歓迎をされたんじゃないかなと私は思っておるわけでございます。
 そこでお尋ねをするわけですが、救援活動の中では、地元の被災者の方々との大きな触れ合いというものもあったんじゃないかなということで、地元の方々は、長崎県の警察本部からの派遣の方々に対して感謝の念でいっぱいではなかったのかなというふうに私は思っておるんですけれども、そういった方々が警察官個人、あるいは警察本部にどういった意見等が寄せられているのか、参考までにお伺いいたしたいと思います。
◎大窪警務部長 警察活動に対する反響という点も含めたお尋ねかと思いますので、警務部長からご説明をさせていただきます。
 今回、長崎県警の部隊が現地では市民の方々からさまざまなお声がけをいただいているところでございます。
 幾つかご紹介をさせていただきますと、福島県内で活動をいたします長崎県警の部隊が朝夕に車両で移動するわけですが、その際に福島市内の小学6年生の女の子、また、その弟である4年生の男の子という兄弟が大きな紙に「がんばれ、ファイト」、「いつもありがとう」と書いたメッセージボードを掲げて毎日車に向かって手を振って激励をしてくれました。
 先日は、この2人の兄弟から長崎県警あてに、「長崎県警の人たちが福島のために頑張ってくれたように、私も勉強やスポーツを頑張ります。本当にありがとうございました」などと書いてくれたお礼のお手紙も頂戴したところでございます。
 また、警察の話になりますが、宮城県警察からは被災地の地元警察署員が書きました長崎県警に対する感謝のメッセージ文集のようなものを頂戴いたしました。中身を読みますと、「地元の我々でさえ、目の前の光景に絶望して、くじけそうになる中で、遠く長崎から助けに来ていただいて、黙々と捜索活動に従事する後ろ姿を見て、何度勇気づけられたかわからない」という言葉であるとか、「長崎県警の方々にいただいた勇気と絆を胸に必ず復興をやり遂げてみせるので、その時は、復興した宮城県を見に来てもらいたい」というような言葉が寄せられているところでございます。
 このほか、県警の部隊や車両を見かけた一般市民の方々から県警あてに激励のメールなどもさまざま頂戴しているところであります。
 私ども長崎県警では、このようなお気持ちや言葉に触れて、職員一同大変感激をいたしております。
 今後とも、被災地への出動がまだ続きますが、1回1回の出動に際して最善を尽くして活動をしてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆楠委員 実際に派遣部隊として行かれた方々の感想は、「行ってよかった」ということだろうと思うんですけれども、どういった感想等を聞かれておるのか、参考までにご紹介いただければと思います。
◎池田警備課長 向こうに行った部隊員につきましては、「自分たちの平穏な生活がいかにすばらしいことなのかということを体験することができた」ということ。「現地の警察の皆さんは、ほとんどがご本人の家族とか被災されているのに自宅にも帰らず、署に寝泊まりをしながら頑張っているその姿を見ると、やはり警察一丸となって支援していかなければいけない。どちらかというと、支援というよりは、自分たちは国難に警察と国民のために、東北の警察官として頑張ってくるんだというような気持ちでやってきました」というような声が聞かれております。
 そういったことで非常に士気が高く、私たちとしても、また、次の部隊も頑張ってきてほしいと思っているところです。
 以上です。
◆楠委員 わかりました。長崎県内でも長崎大水害、その前は諫早大水害、県内各地でも、そういった災害が起こりました。そして、20年前は雲仙・普賢岳災害ということで、全国で、あるいは長崎県のどこで災害が発生するかわかりません。こういう時に「お互いさま」ということで我々長崎県が受けてきたご恩を、今度は東北に返すんだという気持ちでされたというふうに私は思うんです。
 どうぞ、今からも長崎県警の士気を高めていただいて、これからも続くであろう東北震災の救援にも頑張っていただきたいし、また、全国でどういった災害が起こるかわかりませんので、長崎県警の名を全国に「長崎県警、ここにあり」ということで、ぜひ災害地では真っ先に立って、危険なところもあろうかと思いますけれども、身の安全を第一にやらなければならないということはもちろんのことでございますから、そのことを無視してやれということではありません。大変な状況の中で頑張っていただきたいということを最後にお願いして、私の質問を終わりたいと思います。
○山口委員長 関連ですね。
◆浅田委員 今の楠委員の質問に関連をさせていただきます。
 被災地に行かれた警察官の皆様方には、感謝とご苦労さまという気持ちを心から申し上げたいと思います。
 私も3度ほどボランティアに行きました。4月、5月、6月、1箇月ずつ行っているんですけれども、4月に行かせていただいた時には、地元の方から「自衛隊の方と警察の方がいなければどうにもできない。一般のボランティアではとても足を踏み込むことができないようなところには、やはり警察の方々の力をかりなければならなかった」ということを伺っております。
 そういった意味で、ご質問ですが、一般の職員さんたちもいろんなことを目の当たりにして大変だったんだろうなということで、心のケアの部分を今後心配しているんですけれども、警察の方は、そういった意味で、多分、言葉にできないようなものをたくさん見られているのではないかなと。私も被災地で出会った友人から、ちょっとここで説明できないようなことを耳にするようなことが多々、多々ありました。
 そんな中で、今、長崎県警の中で、そういったものの影響を受けられた方とかが既に出られているような現状ですとか、そういった行かれた警察の方のフォローをどういった形でなさっているかというような現時点でのことがあれば教えていただければと思います。
◎岩永厚生課長 今度の東日本大震災へ出動派遣された職員に対しましては、出動前の事前教養といたしまして、行方不明者の捜索等に当たってますので、破傷風を含む感染症対策、PTSD対策に関する資料等を作成、または入手しまして、所属または各隊員、個人に配付しております。特に福島県への派遣部隊に対しましては、放射線の影響、対策に関する資料を配付して不安等を払拭することに努めております。
 今、委員お尋ねのPTSD関係につきましては、災害救援者健康チェックというのを帰県後に、いわゆるチェック表をつくりまして全隊員にこれを書かせまして、これに基づいて、保健師がおりますので保健師と面談をしたり、面談でもちょっとひどいなという方は健康管理医の面談等を含めまして現在体制を執ってやっているところでございます。
 以上です。
◆浅田委員 まず、事前にそういったことにならないようにという措置を図り、そして、実際戻って来られた後に健康的なそういったチェックをしたということで、今、最後に、保健師さんとの面談の後にさらにもう一歩踏み込まなければいけなかった方がいらっしゃるというふうにも取れますが、そういうわけではないんですね。実際いるのか、いないのかを教えていただけますか。
◎岩永厚生課長 現在までのところ、そういった異常を認められた方はございません。
◆浅田委員 今のところはいらっしゃらないと、日ごろの長崎県警のさまざまな活動とか、いろんなそういう皆さんへの周知徹底が図られているということで、そういったものが防がれているのかなと思います。
 しかし、派遣された職員さんにとっては、多分、今後の問題だと思うんですね。昨日の総括質疑でも山田(朋)委員も質問しておりましたけれども、今というよりも、多分同じ季節がきた時に、同じ季節に被災地と同じ物を見た時に、被災地と同じ臭いを感じた時に、そういった時に起こり得るというのが人数的にも非常に多いというふうに私も専門家の先生に伺いました。そういうことが多々あろうかと思いますので、ぜひ警務部長、今ではなく先々も、一度派遣された職員さん、警察の方々へのそういったフォローというものをきちっとやっていただければなと思います。
 以上です。
◎大窪警務部長 まさに委員がおっしゃるとおりかと考えておりまして、特にPTSDというものについては、後になって症状が出てくるということも社会的にあることだと聞いております。
 今回、先ほど説明もありましたが、それぞれの所属から東北に警察官及び警察職員を出しておりますので、自分の所属に戻った後も、上司、同僚がその警察官、警察職員のフォローをいたしまして、何か変わったことがあればすぐに必要な対応ができるように、また、しっかりと見守っていきたいと考えております。
 以上です。
◆山田[朋]委員 私も関連してお尋ねをいたします。
 今回、警察庁の調整のもとに派遣をされているかと思いますが、実は、全国知事会の初動が悪かったということでなかなか県単位での支援がうまくいかなかったということがありました。
 それでお尋ねをしたいんですが、警察庁においては、現場の状況等々がすぐに入ってきても、事前にそういうふうな枠組みというのができていたからかどうかはよくわかりませんけれども、長崎県はどことどこをどういうふうにやってくれというのがスムーズに入ってきたのかどうか、その状況を教えていただけますか。
◎古川警備部長 警察の今回の地震に対する対応でございます。
 こういう大規模、広域にわたる事案につきましては、先ほど申しましたように阪神・淡路大震災を教訓にしまして、全国に警察の専門の広域緊急部隊を配置しまして、そういう大災害がありましたら待機、そして今回は近県の部隊、警視庁とか近県の部隊をまずやると。そして、非常に厳しい環境の場での作業でございますので順次交代で、長崎が3月16日に九州を代表して派遣したということでございます。
 こういう広域部隊につきましては、先ほども申しましたように、そういう体制ができております。こういう部隊とヘリコプターの運用とか、全国の警察が一丸となって、警察庁が調整をしまして派遣をしているということでございます。
 以上でございます。
◆山田[朋]委員 被災県に近いところから順次行って、長崎県に対しては3月16日からということでありますね。では警察の体制は順調にというか、ちゃんと動いたというふうに認識をしていいかと思います。
 今、ワンクールでどれくらい行かれているのか。1週間とか、2週間とかありますよね。その状況と大体の人員構成というか、人数ですね、どういった形で行っているのか。県の職員さんとかは避難所に2日泊まってホテル1日とか、そういう感じになっているかと思いますが、警察も同じような形なのかどうなのか、そこもあわせてお願いします。
○山口委員長 委員長を交代します。
◎池田警備課長 今、派遣部隊の数、派遣期間についてお尋ねかと思います。
 発生当初と現在とでは若干様子が変わっております。発生当初は、まず、緊急に行きましたので宿泊施設もないというような状況で、期間は自活能力を持って行きますので、おおむね3日間ぐらいでとりあえず体制を取って、また戻ってくるという状況でした。
 今、それぞれ捜索活動に当たっているグループにつきましては、現場での活動を10日間程度やっております。また、治安対策に当たっているグループにつきましては、10日〜3週間程度、その部隊によって期間は違います。
 人数につきましては、警察庁の方で全国の警察の規模等に応じて調整をしておりますけれども、行方不明者の捜索に行っている機動隊につきましては約80名ぐらい行っておりますが、それ以外の部隊につきましては、5名〜10名ぐらいの部隊を、警察庁の調整に基づいて順次派遣をしているというような状況でございます。
 以上です。
◆山田[朋]委員 相当数の人数が行っているかと思います。こういう時ではありますけれども、例えば県警において、派遣によって人手が足りなくなっているといったことはなく十分できているのかどうか教えていただけますか。
◎古川警備部長 大震災に伴う警察、本県の影響でございますが、私の立場で回答できることはさっき言ったように県警の規模に応じて警察庁が調整してそれなりの数を派遣しています。
 したがって、今の段階で警察の治安に対する影響等はあっておりません。
 以上でございます。
○小森副委員長 東日本大震災の対応についての関連質問はほかにございませんか。
◆楠委員 遠慮しながら質問をさせていただきたいと思います。
 県民生活と直結した事件の取締りについて、まず、主な検挙事件がここに掲げられております。高齢者被害のトイレ工事に係る特定商取引法違反等詐欺事件、それから、福岡市内のヤミ金融業者による出資法違反事件を例示してありますけれども、これはどういうふうな事件だったのか、お尋ねしたいと思います。
 それから、高齢者を対象とした振り込め詐欺等が今日どんどん、どんどんまだ増えておる状況にあるのかどうか。今までの中でかなり啓蒙がされてきて、落ち着いた状態にあるのか。
 高齢化社会を迎えている中で、私も64歳でございますから、あと10年もすれば74歳になります。高齢化の仲間入りもやがてすることになるわけですけれども、この振り込め詐欺等に遭わないような自覚を持っておかなければならないというふうに思っているわけです。そういった今日的状況について、特に高齢者をめぐる詐欺事件とか、そういったことについてどういう傾向にあるのか、お伺いをいたしたいと思います。
◎羽田生活環境課長 それでは、私の方から前半部分の主要な検挙事件の概要についてご説明をさせていただきます。
 まず、1点目の高齢者被害のトイレ工事に係る特定商取引法違反並びに詐欺事件につきましては、佐世保市に居住する住宅リフォーム会社の自営業者、いわゆるこれは被疑者になりますけれども、この被疑者が佐世保市内に居住の高齢者の家を訪問して、実際は工事の必要がないにもかかわらず、「工事をしないとトイレの汚水が漏れますよ」と、いわゆるうそを言って、相手を信じ込ませる。それによって工事代金をだまし取ったというような事案でございます。
 この事案は、今年3月30日に70歳の男性被疑者1名を通常逮捕して取り調べを行っております。この被疑者につきましては、捜査を終えまして、この被疑者があわせて行っておりました窃盗事件をあわせて審理されまして、懲役2年の実刑判決を受けているところでございます。
 2点目の福岡市内のヤミ金融業者による出資法違反事件について、ご説明をいたします。この事件につきましては、福岡市内のヤミ金業者、いわゆる登録していない業者であります。この業者が本県壱岐市内の54歳の女性でありますけれども、1日当たりの法定利息を超える利息を受け取った、いわゆる超高金利事案ということでございますが、この事件で福岡市内のヤミ金業者を4名逮捕したところでございます。まず、そのヤミ金の従業員3名を通常逮捕しまして、その後、その上部におる被疑者、これは経営者でございますけれども、その1名を逮捕し、4名の被疑者も逮捕したわけでございます。この4名につきましては、現在も捜査中でございます。余罪につきましても、あわせて捜査中という状況でございます。
 以上でございます。
◎田中捜査第二課長 振り込め詐欺事件につきまして、ご説明をさせていただきます。
 本年1月から5月までに、県内において振り込め詐欺事件は21件を認知しているということで、先ほど警務部長から説明をさせていただきました。
 この内訳につきましては、息子をかたって、交通事故の示談金や妊娠させた交際相手の中絶費用が必要などとうそを言ってだまし取るオレオレ詐欺事件が3件、1件は未遂でございます。有料サイトの料金が未払いであるなどと嘘をついてだまし取る架空請求詐欺が10件、融資をするが保証金が要るなどと嘘をついてだまし取る融資保証金詐欺が8件というふうになっております。
 この21件の被害のうち60歳以上の方が被害に遭われた事件が8件となっており、このオレオレ詐欺3件につきましては、被害者の方全員が65歳以上の方となってございます。
 また、最近では、パンフレットを送りつけたり、電話をかけたりして、架空の会社等の未公開株や必ずもうかるなどとうそをついて社債の購入を強引に進め、購入代金として振り込まれた現金をだまし取るという振り込め詐欺に類似する詐欺事件についても認知をされており、やはり高齢者の方が被害に遭っているという状況でございます。
 振り込め詐欺、あるいはこうした振り込め詐欺に類似する詐欺につきましては、1件当たりの被害額が大変高額であるということ、特にオレオレ詐欺、未公開株等の売買名下に現金をだまし取る手口の詐欺につきましては、高齢者が標的になっているということが伺われるということ。
 また、警察官や官公庁、公的団体の職員をかたって、直接現金やキャッシュカードをだまし取るといった高齢者がだまされやすい手口の事件がはびこるなど、犯行の手口の悪質巧妙化が止まらないという状況にございます。
 こうしたことで振り込め詐欺等につきましては、依然として高齢者を初め、善良な国民の財産を脅かす極めて憂慮すべき犯罪であることから、振り込め詐欺事件の検挙や官民一体となった予防活動の手を緩めることなく、引き続き積極的に取り組む必要があるということで考えてございます。
 このため、県警察では、振り込め詐欺の取締りとともに金融機関と連携した警戒活動、高齢者訪問活動など集中的な被害防止対策を強力に進めておるところでございます。
 私ども刑事部門におきましては、県内で認知しました事件を敢行したことが疑われる犯行グループによる被害が認知されております他の都道府県警察と連携いたしまして捜査を行うなどにより、振り込め詐欺事件の効率的かつ徹底的な検挙に努めておるところでございます。
 最近では、昨年から本年にかけて実施しました静岡県警察及び新潟県警察との合同捜査により、オレオレ詐欺事件や架空請求詐欺の実行犯被疑者の4名を検挙したところでございます。
 また、現在も、警視庁と合同でこういった事件の捜査を進めておるところでございます。
 県警察としましては、今後とも、こうした取締り等諸対策を着実に進め、振り込め詐欺の撲滅を図ってまいりたいと考えてございます。
 以上です。
◆楠委員 特に60歳以上の高齢者の被害が非常に多いような状況でございます。今までも一生懸命啓蒙活動はされておるわけですけれども、それでも巧妙に犯行グループが、まさに犯罪とわからんような巧妙なやり方でやってきて高齢者をだますというふうなことなんでしょう。どうなんでしょうか、広域的に犯行グループが、例えば長崎で犯行を起こせば次は他県に行って、また佐賀でやるとか、福岡でやるとか、そういった広域的な犯行グループが、こういった詐欺とか、高齢者をだまして多額の金品を奪い取る手口といいますのは、どういうようなことが一番多いのか、お尋ねしたいと思います。
◎田中捜査第二課長 振り込め詐欺事件の手口についてでございますが、委員ご指摘のとおり、振り込め詐欺は、犯行グループ、複数の被疑者が役割分担等をしながら敢行するというふうになっておるところでございます。
 例えば、だましの電話をかける被疑者、銀行口座を売買等を通じて用意する被疑者、あるいはその資金を集める被疑者等々、役割分担をしながら実行行為に及んでいるというケースがほとんどでございます。
 また、そのだましの電話につきましても、例えば東京、あるいは首都圏に拠点を置いて、全国にわたって電話等をしてだますという手口がほとんどでございますので、私どもの方が把握している事件は実行犯グループ、被疑者のほとんどが東京周辺の首都圏におるというところでございます。
 したがいまして、長崎県内ですべての捜査を終えるということがなかなかできないものでございますから、ほかの被害が発生している都道府県警察等と協力をしながら、振り込め詐欺グループを一網打尽にするというふうな形で捜査を進めているところでございます。
 以上です。
◆楠委員 啓蒙活動なり、要望活動として、もちろん金融機関と連携した警戒活動も十分にやらなければならないというふうに私は思います。と同時に民生委員の方々が地域に必ずいらっしゃいますよね。民生委員の方々もひとり暮らし、いわゆる独居老人宅の訪問を定期的にされております。それから、いざという時の災害等への救助に対しては、消防団も実はそういった独居老人、あるいは高齢者がいるところの世帯を確認して、いざという時に備えております。あと自治会もあります。
 そういった地域の方々の協力で、常に高齢者の啓蒙活動といいますか、相談活動といいますか、そういうようなことをすべて警察官に頼っておっても、それは当然できないことでありまして、地域で啓蒙活動をすることが一番大事なことではないかなというふうに私は思っております。
 私も、自治会長、町内会長を長年させてもらいましたけれども、市長から委嘱をもらっておるのは何ですかね。そして、県警本部長からは手帳を毎年1回いただいて自覚を促す活動もされております。
 そういうことで、自治会、民生委員、消防団、消防団は災害時の対応だというふうに思うんですけれども、地域ぐるみの活動が非常に重要ではないかなというふうに思うんです。その点はどういうふうに思われますか、お伺いしたいと思います。
◎池田生活安全企画課長 今、委員の方から振り込め詐欺対策等については、地域の活動、こういったものが大事ではないかというご質問でございますけれども、まさにそのとおりだと考えています。
 実は、警察の方でも、こういった犯罪の防止活動につきましては、警察のみならず、地域一体となった活動を推し進めているところでございます。
 したがいまして、今、「重層的ネットワーク」という言葉を用いていますが、例えば振り込め詐欺の被害が老人だったとしても、高齢者だけを対象に指導広報、ケアするのではないと。これをほかのグループ、銀行であるとか、自治体、先ほど言われました民生委員の方、消防団、いろんな職域がございます。そういったところにも同じ情報を迅速に共有できるように手配をいたしまして、それを活かして被害防止をするという活動を心がけているところでございます。
 また、先ほど委員が言われたのは、多分防犯連絡所のことではないかと思うんですけれども、これも県内に約7,000あります。これにつきましても、県防犯協会連合会と地区防犯協会連合会が協力をいたしまして、また、地元の地域警察官を中心に交番署・駐在所の警察官がおります。訪問活動を積極的に推進して、横の連携を取って、情報の共有を図りながら、さらに地域安全協議会とか、老人会の場とか、そういったところで啓蒙活動に取り組んでいるところでございます。
 また、今後も積極的にこういう啓蒙活動に取り組んで、少しでも振り込め詐欺が防げるように努力していきたいと考えております。
 以上でございます。
◆楠委員 実は訪問販売によるこういったこともあるんですよね。車で乗りつけて、ネクタイをぴしゃっとつけた一見紳士的な人たちが来て、いろいろ宣伝をやるんですね。そしてプラスチックの製品をくれたりなんかしながら、軒先を借りて呼び込んで、いわゆる健康器具等を売りつけて契約書を書かせて、自分は警戒しておったにもかかわらず、いつの間にかついつい契約しておったというふうな。彼らは非常に巧妙な言い回しで、普段はそういうことに絶対かかわらないという人が、いつの間にかそういった口車に乗せられて、ついつい契約を、高額な健康器具の購入に署名をしたというふうなことも、近所の人が経験をして、私の方に相談があったものですから、訪問販売法に基づいて、すぐ契約解除をしなさいということで、まだ近くにおったものですから、そのことは大事に至らずに済んだわけですけれども、地域の活動が一番大事だというふうに私は思います。
 今言われたことをひとつ今後ともさらに強化していただいて、安全・安心なまちづくりに努めていただきたいということをご要望申し上げておきたいと思います。
 以上です。
○小森副委員長 ここで委員長を交代いたします。
○山口委員長 質疑は続いております。
 ほかに質問はございませんか。
◆溝口委員 先ほど楠委員の方から振り込め詐欺の件が出たんですけれども、数字を見せていただきますと架空請求はどういう種類があるのかわかりません。それが10件で、年数的には少しずつ減ってはきているんですけれども、金額的に2,411万円ということで大変大きいんですよね。
 それで、金額的に多く架空請求をさせられたというのは、それを実施したというのは大体どのくらいの金額が一番多かったのか、70代の高齢者がそれに引っかかったのかどうか、その辺についても聞かせていただきたいと思います。
◎田中捜査第二課長 委員ご指摘の架空請求詐欺につきましては、5月末までに10件を認知してございます。この10件のうちで一番被害額が大きい事件につきましては1,500万円ということになってございます。このほかにも数百万円という単位のものもございますし、何回か振り込みをしまして、合計金額が100万円以上になるというケースも発生しているところでございます。
◆溝口委員 架空請求ですけれども、この種類ですが、どういうことで架空請求されたのか。
 それと、大きい金額で1,500万円ということですけれども、これは先ほど言った高齢者というか、60歳以上か、70歳以上か、その辺の年齢の方なんですか、それとももしかしたら認知症のような方だったのか教えていただきたいと思います。
◎田中捜査第二課長 架空請求詐欺の手口でございますけれども、一番典型的なものが、有料サイトというのがあります。携帯電話とかパソコンとかで例えばアダルトサイトを見るとか、交際相手を探すと。こういったサイトにアクセスをした経験がある方が結構多いということもあるんでしょうけれども、アクセスをしたということで、「このアクセスをしたことに伴う登録料を支払う必要があなたにはありますよ」ということで携帯電話、あるいはパソコンのメールにそういうメールを送りつけてくると。
 確かに、アクセスをしたということからどういうことかということで、相手方に電話をしたりすることで、「あなたは、このサイトにアクセスをして登録をしておりますので、その登録料として、これだけのお金を振り込んでください」ということで騙すわけですね。一旦、そういうことでお金を振り込みまして、さらにメール、あるいは電話等で、「このサイトにつきましては登録料は抹消されましたけれども、もう一つ、あるいは2つ、3つ、ほかにもそういうサイトにアクセスをしておられますので、こちらの方も登録を取り消す必要がありますので、その場合は金額を幾ら振り込んでください」ということで、どんどん、どんどん、相手方に登録を抹消するための手数料を請求すると。
 こういった請求は、基本的には架空のものでございますので、そういう架空の請求をして、どんどんだまし取るという手口が、この架空請求詐欺の典型でございます。
 先ほど、一番多い被害額、被害者の方の年齢についてお尋ねをいただきましたけれども、この方については50代の女性の方ということでございます。
 以上でございます。
◆溝口委員 50歳代の女性が1,500万円も幾らも被害に遭ったということですけれども、今の説明からいくと、最初は100万円ぐらいだったのかもわかりませんけれども、それがだんだん、だんだん重んできたということです。その場合に、本人が被害に遭ったということに早く気づかなかったということだと思うんですけれども、その方は50歳代の普通の人で、このような形で引っかかるということは大変難しいサイトというのがあるんだなと私は思うんですけれども、被害を最小限にとどめるために、警察としてはどのように皆さん方に周知徹底をさせているんですか。
◎池田生活安全企画課長 そういう高額な被害に遭わないような防止活動についてどういうことをやっているのかということでございます。
 まず、そういう事案があった場合、なるべく迅速に具体的な手口をうちの方で資料化いたしまして、ファクス、それからいろんなネットワークがございます。これを活用して事業所、個人の家、そういったところに注意喚起を促す広報啓発をしております。
 具体的には、最近、大村と川棚で似たことがあったんですけれども、これは架空請求じゃなくてオレオレ詐欺ですけれども、まず、事前にある家に電話があります。「おれおれ」ということで、「息子のだれだれ」ということで声を変えて、実は携帯電話を落とした、もしくは壊した。それで登録していたお父さんの電話番号がわからなくなったので教えてくれということで聞くわけですね。その電話連絡を受けたお母さんが「何番よ」、「ありがとう」ということで一旦切ります。そして翌日、もしくは数日後に、さらに今度はその人物が父親の方に電話をかけるわけです。そして内容は、「実は、自分は今つき合っておった彼女との間に赤ちゃんができてしまったので慰謝料が要るから用意してくれないか」と。これは幸いだまされませんでした。
 だから、そういう事案があった場合に、こういう手口で県内で振り込め詐欺被害がありました、もしくは発生しておりますということで手口を簡単に網羅しましてファクス、先ほど言いましたようにいろんな事業所、学校、自治体、タクシー関係とか、あらゆるところに手配をして、注意喚起をしているところでございます。
 もちろん、警察官が巡回連絡等で個々具体的に回って、訪問活動で広報したり、老人会等の場で広報啓発もしております。
 以上でございます。
◆溝口委員 先ほどから聞いていると50歳代の若い人がそういうふうになるということが、高齢者とばかりはいかない。1,500万円といったら、自分の子どもにか何かに。この50歳代の方がどういうふうにして被害に遭ったのかわかりませんけれども、早目にキャッチして、そこを突き止めていかないと、その人たちがまた広げて、そういうことを繰り返していくということになります。件数もさることながら、まだ認知されていない部分の件数が相当あるんじゃないかと思うので、その辺についてはいろんな形を通じて広報をして、この被害に遭わないようにできる限り警察の方で生活の安全を守っていただきたいと思っておりますので、要望しておきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○山口委員長 楠委員の質問に関連の質問はほかにございませんか。
 では、楠委員の質問はこれで区切りをつけます。
◆前田委員 議案外報告の中でもありましたが、警察署における運転免許証即日交付についてお尋ねをしたいと思います。
 直近の年で結構なので、まず、県下における即日の交付率をお尋ねしたいと思います。
 それと、報告の中にありましたが、これから本土地区の整備を検討していくということですが、具体的にどの地区が即日交付できない地区なのかをお知らせください。
◎玉村運転免許管理課長 それでは、委員からのご質問があった即日交付状況ですが、最近の平成21年度、22年度の数値を挙げさせていただきたいと思います。
 一昨年、平成21年度の即日交付率が県下全体で、更新件数のみを取りますと44.3%、昨年度、22年度中ですけれども、これは細かい数字を挙げますと、長崎県下総数で20万3,912件の更新件数がありまして、そのうちに即日交付件数は9万2,039件、全体の45.1%の即日交付状況であります。
 現在、運転免許試験場及び対馬北警察署を除く離島の4警察署で運転免許証の即日交付を実施しております。
 それと、新行財政改革プランの中で警察署における運転免許証即日交付拡大の検討ということでございますけれども、現在は離島の4警察署におきましては、即日交付システムの整備を完了したことから、今後は、本土地区におきまして即日交付のシステムの整備を進めていきたいと考えております。
 具体的に申しますと、本土地区の遠隔地、運転免許試験場から離れた遠隔地を、ブロックで考えております。県北地区及び島原半島地区、ブロックでいずれかに整備をしたいと。これにつきましては施設面や人的体制面、費用対効果、地理的条件などを考慮しながら検討しているところでございます。
 以上です。
◆前田委員 私自身も免許の更新をしていて、記憶が確かではないんですが、長崎市は即日交付じゃないんですか。
◎玉村運転免許管理課長 現在、即日交付は長崎警察署は実施しておりません。本土地区では、運転免許試験場で実施をしております。
 以上です。
◆前田委員 そしたら、本土地区は全部、即日交付ができていないという理解をしていいんですね、運転免許試験場以外のところでは。(「そうでございます」と呼ぶ者あり)
 その上でお尋ねしますが、平成18年からの行政改革プランの中で、今回、計画を立てられたわけですが、その際は即日交付率の目標値としては何%を立てて取り組んでこられたんですか。
◎玉村運転免許管理課長 この事業にありましては、県民サービス、県民の利便性を推進するということで事業を進めておりますけれども、この数値につきましては、即日交付率というのは具体的には挙げておりません。県民の利便性のサービスの事業ということで進めているところです。
 以上です。
◆前田委員 県民の方からすれば、即日交付すれば当然サービスの向上になるわけですから、平成20年1月4日、新上五島町による即日交付事業がスタートしていますけれども、結局、行革の中では平成18年度からの5箇年計画であるにもかかわらず、この20年1月、いわゆる19年度ですね、19年度の新上五島を最後にというか、区切りとして、その後の行革の期間の3箇年については、実績としては出ていないわけですよね。この3箇年というのは何を検討され、どう進捗してきているんですか。
◎玉村運転免許管理課長 ご指摘のとおり、離島署の新上五島地区は、平成20年1月4日から新上五島では業務を実施しておりますけれども、その後、本土地区の試験場から距離が1時間以上離れている、県北ブロックの署としまして松浦、平戸、江迎がございます。あと島原半島地区に同じく3署です。この中で免許人口とか、地理的条件とか、機械を置く場所とか、そしてまた、そこに来られる方の駐車場問題とか、そういうふうなさまざまなことを総合的に勘案しながら現在検討をしているところです。
 以上です。
◎宮崎交通部長 前田委員のご質問にお答えしたいと思います。
 新上五島を整備してから3年間、どうなったのかというご質問だと思います。
 離島を整備したということで、次は、本土地区にどうしても設置したいということで頑張ってきたんですけれども、努力が足りなかったということで、新しく今後も新プランに乗せたわけです。結果的に努力したけれども達成できなかったというところでございます。
◆前田委員 努力が足りなかったとは思っていないわけですが、計画として上げている以上は、1年でも早く達成してほしいなと思う中で、結局、何に問題があるのかなということを思っておりました。技術的なシステムの整備に問題があるのか、もしくはそういうことはできたんだけれども、結局、財源の問題、お金がどれぐらいかかるのかということ。
 あと、先ほどもご説明をいただいたような諸事情があるかと思うんですが、しかし、サービスの向上を掲げておりますから、できるだけ早く、1年でも早く、このことについては即日交付に向けて努力をしていただきたいし、できましたらそういうふうな中での進捗状況並びにそういう課題等も含めて議会等にも随時、適時にご報告をいただいて、予算組みのことがあるとするならば、しっかりとお互い協力し合って、早く実現できればということを要望しておきます。頑張ってください。
○山口委員長 ほかにご質問はありませんか。
◆江口委員 2点お伺いします。
 一つは、少年非行が、数値を見ても減少気味だったのが、今年度また増えてきているということです。特に、部長説明の中にも万引き等が大幅な増加の傾向だということですが、所轄の署によって増えてきている。また、全体の数がどのような感じになっているのか。平均して増えているのか。
 それと、万引きというと商業施設を抱えている長崎であるとか、佐世保であるとか、そういうところに集中しているのかなと思うんですけれども、所轄のバランスがどうなっているかということ。
 もう一つは、小学生、中学生、高校生ですね。児童生徒がこの数の中に占める割合というのはどんなものか、よかったら教えていただけませんか。
◎梶原少年課長 万引き等初発型非行の増加の状況でございますが、万引きにつきましては、本年5月末までに162件、昨年が5月末まで107件でございましたので、55件、51.4%の増の状況でございます。
 学職別では、小学生が11名、中学生が59名、高校生が72名、その他2名、有職の少年が6名、無職の少年が12名といった状況でございます。
 万引きにつきましては、官民一体となった取組を進めており、特に店舗に対しまして届出をしっかり行っていただくようにということで、万引きの段階からしっかり指導ができるよう、うやむやにせず、警察にきちっと届け出てほしいという対策を進めておりますことから、届出の件数が増えているところでございます。
 警察署別ということでございますが、大規模店舗の多い、いわゆる大型商業施設の多い地域が増えているところでございます。
 以上です。
◆江口委員 今お聞きしましたら、小学生、中学生、高校生が11名、59名、72名と結構数があるんですが。ということで、この対策のために学校等との連携でこの撲滅を図っていこうということなんでしょうけれども、学校との連携というのは、具体的にはどういうことでこの犯罪の防止につながっていくのか、具体的な学校との連携はどういうことをされているかということについていかがでしょうか。
◎梶原少年課長 少年の健全育成全般につきまして、学校との連携ということでお答えをさせていただいてよろしいでしょうか。万引きということでございますか。(「万引きを含めた少年非行ということ」と呼ぶ者あり)
 万引きを含め少年の非行全般、あるいは少年の健全育成全般につきましての学校との連携というお尋ねでお答えをさせていただきたいと思います。
 まず、各警察署におきましては、学校と警察の連絡協議会というのを設けておりまして、年に1回以上、定期的に開催をしておりますほか、県警察本部と教育庁の間で青少年対策連絡会というのを設置いたしまして、県レベルでの情報交換も行っております。
 また、平成21年1月には警察と学校が情報交換をするための学校・警察相互連絡制度というものを立ち上げまして、犯罪少年で基本送致といいまして、ちょっと重たい事件の基本送致を行った事案につきましては、警察署から学校にご連絡を差し上げ、また、学校の方でも警察にご相談をしたいというようなものにつきましては、学校からも警察に連絡をいただけるという制度を設けました。公立・私立を問わず県内すべての小中高とこの連絡制度を立ち上げまして、情報交換を行っているところでございます。
 万引きにつきましても、基本送致した場合につきましては、この連絡制度の対象として情報を交換させていただいているところでございます。
◆江口委員 ありがとうございました。急にすみません、質問しましてね。事前に言っていたらよかったんでしょうけれども、申しわけなかったです。
 我々も地域で青少年育成協議会であるとか、PTAであるとかいろんなところで、この青少年の非行防止のためにそれぞれの地域で、我々も議員の立場で頑張っておりますので、ぜひ少年課長も頑張ってください。よろしくお願いします。
 もう1点は、今年3月27日に伊王島大橋が開通いたしました。今3箇月余りたつんですけれども、非常に静かな町だった伊王島が一変をしまして、車がどんどん入ってきておりますし、ましてや市の南部の方には、特に香焼には三菱の香焼工場があったり、水産業、もしくは造船業の中小造船所が南部にはずっと張りついております。普通でも朝夕のラッシュは混んでおりすが、伊王島の開通とともに、今、島を訪れる方々がどんどん増えております。
 これは開通する前から、鷹島肥前大橋の経験もありますので、伊王島がオープンする時も、島の皆さんの交通安全も含めて、また、全体的な交通安全対策についてもやっていただきたいということをこれまでも申し上げておりましたけれども、開通以降、特に伊王島の住民の皆さんを含めて交通事故が発生したのかどうかとか、もしくは島にもやっぱり交通信号が必要ではないかとか、そういう話もあっておりました。
 ということで、開通して以降この3箇月半ぐらいの間にどういう対応、対策が講じられているかということについて、よかったら説明をしていただきたいと思います。
◎小島交通企画課長 伊王島大橋の開通後の対応、それから、事故の発生状況についてでございます。
 今年3月27日に開通いたしまして、事故の状況でございますけれども、物損事故が4件発生しております。それと軽傷事故が1件、これは5月15日のコンサートの時ですけれども、島外の方が追突事故を起こしまして、軽傷でございますけれども、1件発生をしております。
 警察といたしましても、開通前から地元の方々に交通安全に対して講習会を開き、また、ゴールデンウイーク等につきましても、地元の大浦警察署の方ではパトカーとか警察官を出していただいて、その対策、対応に当たっていただいているところであります。
 現在の事故の状況は、以上のようなことでございまして、これからまた夏場を迎えますので、海水浴客、あるいはレジャー客などが増えるかと思います。そういう点につきましても、地元大浦警察署と連携を取りながら対応していきたいというふうに思っております。
 以上です。
◆江口委員 私も実は南部に住んでおる関係で、毎日あそこを通るたびに観光バスが増えたなというのを感じます。
 今申し上げましたように、特に南部地域には三菱の香焼工場を初め、さっき言いましたように中小の造船所であるとか、水産会社であるとか、随分あるわけですね。
 ということで、普段はそうなかったんですけれども、伊王島が開通した後に信号機のちょっとした工夫ができないかとか、もしくは狭い道に入る所で渋滞しているもんだから、駐停車禁止のそういう蛇腹が路面に表示できないかとか、そういう要望が地元からも今上がってきているんじゃないかなと思っていますから、今おっしゃったように、これから夏場にかけてどんどんまた車が増えてくると思いますので、そういう要望があっている箇所については、できれば早急にぜひ対策を講じていただきたいと思います。
 そしてまた、交通安全週間の朝夕のラッシュ時には派出所、交番には警察官が立たれて、いろんな指導をされておりますが、この沿線は別に交通安全週間にかかわらず、できれば朝夕は立っていただければ、警察の人がおる時には案外まともにみんなやっているんですよ。だけど、いなくなると信号を全く無視したり、無理に入ってきたりなんかしている者がいっぱいおりますので、こういう苦情も地元からは上がってきているんですね。
 ということで、ぜひそこらあたりを含めて、今までなかった現象が起こってきておりますので、そういうことをトータル的に判断していただいて、ぜひ早急にこの対応ができるようにお願いをしたいと思いますが、よかったら一言、今の話に対して回答をいただければと思います。
◎宮崎交通部長 江口委員のご質問につきましては、県警の交通部としても、前向きに、誠実に対応していきたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
○山口委員長 まだご質問があるようですが、午前中の審議はこれにてとどめまして、午後1時30分から再開をいたしますので、しばらく休憩いたします。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後12時1分 休憩−
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     −午後1時30分 再開−
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○山口委員長 それでは、委員会を再開します。
 午前中に引き続きまして、警察本部関係の所管事務一般について質問を行います。
 ご質問はございませんか。
◆中島[廣]委員 1点だけお聞きをしたいんですけれども、警察本部に市町、あるいは住民、団体からいろんな要望が来ているでしょう。それはどういうものが多いのか、3〜4点挙げてみてくれませんか。
◎森崎広報相談課長兼音楽隊長 ただいまの委員のご質問にお答えいたします。
 県警におきましては、警察本部に警察安全総合相談室を、各警察署に警察安全相談室を設置して、県民の皆様からの意見、要望、また各種相談を承っております。
 最近の傾向を見ますと、警察官によるパトロールの強化等の生活安全関係の要望が一番多うございます。その次に交通関係の要望というふうな順になっております。
 以上でございます。
◆中島[廣]委員 市町とか、あるいは住民から警察本部に上がってくる要望というのは、それぞれそこで生活をしている人たちが本当にここは危険だ、あるいは不安だというところが上がってくるわけですね。
 その中で、例えば道路にしたら信号機をつけてくださいとか、横断歩道を設置してくださいとか、そういうものがあるわけでしょう。
 例えば、交通安全対策の関係では主に信号機、あるいは横断歩道、こういうものがおそらくたくさん上がってきていると思うんですね。それらはそれぞれ所轄が現場に行って調査を多分やるんでしょう。そういう中で、警察本部の中で所轄が調査をして、これは絶対やらなければいけないというような箇所が何箇所ぐらいあるんですか。
◎河石交通規制課長 交通規制の実績について、きちっとやらないといけないところがどれぐらいあるかというお話ですが、例えば信号機の設置ということでとらえますと、今年度に入っていろいろ見直しをしているところでまだ見直しの途中ですが、概ね60前後ぐらいが将来的にやる必要があるかなと思っておるところです。
 ただ、この60という数字も、じゃ、信号機をすぐつけられるかというと、実はほとんどのケースが道路の拡幅であるとか、そういった要件が整わないとなかなか厳しいところがあって、これは当然道路改良の程度によってすぐできるもの、できないもの、いろいろあるわけでございますけれども、今、新設の信号機を毎年大体20から30ぐらい今つけておりますが、そういった中で実質対応させていただいておるというのが実情でございます。
◆中島[廣]委員 そういう中で、財源的に見て、予算の関係上で1年間に信号機なら信号機を大体このくらいはつけていこうと、あるいは横断歩道をここにつくってくださいということがあるわけでしょう。横断歩道はそう金がかからないから、所轄が見て本当に危険だと、ここに横断歩道をつくろうと、これは簡単にできるわけですか。
◎河石交通規制課長 横断歩道が簡単に設置できるかというお話ですが、実は横断歩道に関しても簡単にできないケースがございます。
 これはどういったケースかというと、横断歩道というのは、まさに道路のそこの部分をお渡りくださいよという形で設置するわけですが、そこを渡るのがそもそも危険だという箇所も実はご要望の中にはかなりございます。
 さらに加えて申しますと、横断歩道を設置する時には必ず、当然交通量にもよるんですが、横断歩道の歩道側といいますか、道路端側にある程度歩行者がとどまれるようなスペースがあるかどうかというのも設置の要件になってまいります。
 ところが、実際にご要望が上がってきているところあたりを見ていくと、特に狭い道ではそういった滞留箇所を十分に設けられないといったケースも多々ございまして、その中で場合によっては、住民のご協力もいただいて、直近の空き地みたいなところを滞留場所と見なしてやるようなケースもあるんですが、どうしても滞留場所をとれないようなケースは、むしろそこは渡らないでいただきたいという形でお願いさせていただくケースもございます。
 そういった中で、実態を見ると、すぐできるケースも当然ございますが、いざ実施しようとすると容易に横断歩道設置という形での対応で問題が解消できないケースも結構な数あるというところでございます。
◆中島[廣]委員 そういうふうにして市町、あるいは団体、住民から上がってきているものは、さっき言ったように、そこに住む人たちが本当にここは危険だと、不安だというところが多いわけですから、ある程度条件が整ったら、なるだけ早く皆さん方の要望に応えてもらうようにぜひやってほしいと。
 それと、午前中、前田委員がおっしゃったように、もし予算上のことがあれば、それは我々は大いに協力をしますよと、そういうことですので、ぜひ住民の皆さん方が不安がらないように、安全に暮らせるような、そういう施策を、設置をしてください。お願いをしておきます。
◆浅田委員 1点お伺いします。
 先ほど交通事故の発生状況についてのご答弁がありましたけれども、ここ数日騒がせているというか、初めて自転車に乗って携帯電話をしながら逮捕されたのが女子高校生だったという、非常に何とも言えないニュースがあったり、今日もヘッドホンをしていて逮捕されたりというのがありました。
 長崎県の中で、交通事故にかかわるようなそういう事件が過去にあったかどうか。また、今後の取組とか、そういうことをどのようにお考えなのかをお聞かせください。
◎吉山交通指導課長 自転車の違反といいますか、その取締り、身柄を逮捕したような事案、そういったものがあったかどうかというご質問でございますが、過去、身柄をとったという事案についてはございませんが、違反として立件をした事案というのはございます。
 全国的に自転車の乗車に関連した交通事故が多く発生しております。本県では死亡事故で大体4〜5%でありますけれども、全国的には13〜14%というふうなことでございます。
 長崎の場合は坂が多いので少ないということもあろうかと思うんですが、しかし、そういう中でもそれだけの数の事故が発生をしておるということで、自転車についても指導取締りを強化しているところでございます。
 特異な事案として最近の事例としましては、昨年12月に佐世保市内において自転車が歩行者に衝突をして、歩行者は87歳の女性の方ですけれども、その方が全治1箇月の重傷を負った、大腿骨骨折等の被害を受けたということで、その自転車の運転手がそのまま逃走をしたという事案、いわゆるひき逃げ事案が発生をしております。
 それにつきましては、翌日に聞き込み捜査から被疑者が割れまして確保できたわけですけれども、それについては道路交通法違反、ひき逃げということでの立件と、それから過失傷害罪の立件をして3月に送致をしたところでございます。
 それ以前につきましては、平成21年、平成20年に交差点で車両と衝突した事故で自転車の方に非があったということで、これも交差点安全進行義務違反ということで検挙をしております。五島署では、自転車の運転者が酔っぱらって事故を起こしたということで、酒酔い運転ということで立件をしたという事案がございます。
 特に自転車というのは軽車両でありますが、歩道を通ったりということもありまして、対歩行者との事故。それから、自転車が被害となる事故、そういったものも違反に伴って多いということもございまして指導の強化をしておるところでございます。
◆浅田委員 長崎市は特に坂が多いので、自転車での通学の方とかは少ないと思うんですけれど、他市においては、自転車でという方は学生さんも含めすごく多いかなと。今では高校生も携帯電話を持つというような状況になっていますので、学校との連携とか、時々、大人の方でも運転しながらの方を見受けるんですね。私は自転車に乗れないのでよくわからないんですけれど、やっぱり電話しながらというのは非常に不安定な状況かなというのをすごく感じますし、歩行者にとってもすごく迷惑です。
 また、車と自転車がぶつかるとまるで車が悪いような感じがありますけれども、自転車を避けようとしての事故がこの間もあったというようなこともありましたので、もう少し自転車に乗られている方のモラルも含め、注意をしていただかないと、携帯電話も当たり前になっていますし、さっき言ったヘッドホンをつけて自転車に乗っている方も非常に多うございますので、そのあたりをぜひ今後ともきちっとしていただきたいという部分、学校との連携などもあわせてお考えいただければと思いますが、いかがでしょうか。
◎吉山交通指導課長 自転車利用者に対するルール、マナーの向上といったことと思いますけれども、学校教育の場といったところに警察官を派遣しまして教育をやったりということは当然やっております。
 また、指導書というのがございまして、街頭に警察官が立っておりますけれども、そこの中で悪質なもの、二人乗りとか、無灯火とか、携帯電話、傘差し運転、そういったものにつきましては、それを停止させて指導をするということでやっております。
 指導書というものをそういった人には配付をするわけですけれども、本年5月末現在で1,236件の指導書を交付しております。昨年比129件のプラスということです。
 今、自転車というのはエコということも含めて非常に見直されているところでありますけれども、またそれに伴って事故と違反も増えておりますので、マナーも当然守っていただかなければならないということで指導を強化してまいりたいと考えております。
 以上です。
◆山田[朋]委員 何点かお尋ねをいたします。
 「暴力団情勢について」の中で、「資金獲得活動がより巧妙になってきている」というふうにありますけれども、私が不勉強で、資金は大体、「090金融」とか、あとは薬とか、そういったものでしょうか。簡単にどういうものが資金と言われているものなのかを教えていただければと思います。
◎森田組織犯罪対策課長 暴力団の資金源の獲得状況について、どのようなものがあるのかというお尋ねだと思います。
 暴力団の資金源につきましてはさまざまな手法がありますが、旧来からの手法といいますと賭博、あるいは覚醒剤の密売、恐喝、歓楽街の所場代、それから門松とかおしぼりなどの押し売り、こういったいわゆる裏社会の「しのぎ」と言われるものであります。
 この手法については、現在、いろんな変貌を遂げておりまして、こういった手法は残しつつ経済活動への介入など、表社会の「しのぎ」というものに変貌しております。
 例えば、暴力団がその威力を背景に、金融、証券、あるいは商社など大企業と癒着して株を買い占めて不正に利益を取得する。交通事故などに起因して不当な要求をしたり、あるいは暴力団と共生する企業が暴力団と交友があることを隠して公共工事の下請に参入して不当な利益を得る。
 そういうふうに暴力団は社会情勢の変化に敏感に反応して、あらゆる手段を駆使して利益を得ているというような状況であります。
 以上です。
◆山田[朋]委員 わかりました。
 次に、少年非行の問題の中で、薬物乱用防止教室などを開催されているかと思います。私もライオンズクラブの方で学校を回って講演をしたりもしておりますが、警察として行かれているのか。また、学校の独自取組なのか。
 今、薬物の方もかなり低年齢化してきていると言われているので、小学校のうちから指導の必要性があるかと思いますが、今の実施状況を教えてください。
◎梶原少年課長 薬物乱用防止教室におきましては、学校等からの依頼を受けて警察の者が出向いて実施をいたしておりますので、警察が必ずしも主催ということではない場合もございます。
 数といたしましては、平成22年中1年間で247校、生徒数は4万8,051人に対して実施をいたしているところでございます。
 なお、委員ご指摘のとおり、中学、高校に対するものがメーンではございますが、そのうち小学校に対しても66校、3,018人に対して実施をし、特に小学校に対する薬物乱用防止教室は、前年比でもプラス37回と伸びているところでございます。
 以上です。
◆山田[朋]委員 教室の開催状況等はよくわかりました。
 それで、犯罪状況というんですか、どれくらい低年齢化しているのかを知りたいので、何歳ぐらいから薬の関係で補導されているのか、状況がわかりますか。
◎梶原少年課長 全国と県内に分けてご説明させていただきます。
 まず、全国的には、覚醒剤取締法違反が平成22年中228人、大麻取締法違反が164人、シンナー等の毒劇物法違反が264人などとなっております。
 覚醒剤少年につきましては、10年間で700人ほど減っており、非常に減少傾向にございます。中・高校生につきましても大幅に減少している状況であり、女子少年が約6割を占めるというところが特徴でございます。
 大麻につきましては、平成22年中164名で、中学生が11名、高校生が18名。10年前に比べてもほぼ横ばいであり、中学生についてはむしろ増加傾向にあるという状況でございます。高校生についても、決して減っていないといった状況でございます。
 一方、県内におきましては、覚醒剤取締法違反については、平成18年に18歳女性、有職の者1名を検挙した以降、平成19年から平成23年まで検挙は全くないという状況でございます。
 また、大麻取締法違反につきましても、平成20年に19歳の有職女性、平成21年に19歳1名の1件ずつをカウントしているほか、過去5年を見ましても、その2件のみといった状況であり、特に低年齢化といった状況は見られません。県内につきましてはそのような状況でございます。
 ですので、委員がご指摘のような傾向は、大麻事案につきまして、中学生について若干の低年齢化が見られるといったところでございます。
 以上です。
◆山田[朋]委員 県内のシンナー等の状況と、マジックマッシュルームとかスピードというような薬がありますね。ああいうのはこれに入るんですか。
◎梶原少年課長 シンナーの少年の乱用状況でございますが、本年5月末までに1名、19歳無職の男性、平成22年5名、すべて19歳の男性であり、有職4名、無職1名でございます。平成21年は4名、有職2名、無職2名、女性1名、男性3名といった状況でございます。年齢的にも特に低年齢ということはございません。
 なお、マジックマッシュルーム等の麻薬及び向精神薬取締法違反になろうかと思いますが、あるいはあへん法違反といった別の薬物乱用についても検挙はないところでございます。
○山口委員長 ほかに。
◆橋村委員 数点お伺いをいたします。
 先ほどちょっと質問があったんですが、私は十分聞きとれないというか、理解しがたいので再確認です。
 免許の即日交付についてお尋ねがあったわけですけれど、それについていろんな問題点があるやに返事がありましたけれども、端的に言って、予算がないなら予算がないとはっきり言ってもらえば我々もやりようがあるわけですけれど、どこら辺が問題点なのか。駐車場がそばにないとか、そんなのはどうでもいいことで、本当の問題点はどこにあるのか、そこら辺を詳しくご説明をいただきたい。
◎玉村運転免許管理課長 即日交付システム機器についての予算関係ですけれど、これは1セットが結構高価なものでありまして、1つのセットで数千万円ぐらいと聞いております。
 それと、機械を設置する場合の場所的なものの確保、それと先ほどもお示ししましたけど、ブロック単位ということで広域的な運用ということで、やはり駐車場の面も必要ではないかなと。それから、講習する場所等。
 そういうふうに地理的な条件と予算的な条件、体制的なもの、費用対効果、そういう諸問題を今検討して、そして住民の一番望む場所、利便性が高いところということで考えているところです。
 以上です。
◆橋村委員 今の答弁を聞いておりますと、したいけれど、やれないんだと言われるのか。まあ、そのうちやればいいじゃないかという考えなのか。少なくとも住民のサービスというようなことから考えれば、数千万円かかろうと年次計画でこういうふうなことでやっていきたいと思うとか、具体的な計画を持って、そして対応してもらわないと、今のような状況であれば一歩も進めぬのじゃないかというふうに思うんですよ。
 だから、率直に我々の方にも説明に来ていただいて、1箇所にどれぐらいかかるんですよと。だから、将来においてはやはり即日交付というのが理想ですから、あるいは全国的にもこういう状況にあるんだから、長崎県の場合も計画的にこうやっていきたいと。しかし、一遍には無理だとするならば、何箇所かずつ年次計画でやりたいと、そういうところをきちっとお示しをいただきたいと思います。
◎玉村運転免許管理課長 現在、県北地区、それから島原半島地区について実態把握をしまして、それぞれ基礎的なものは検討をしております。今後、努力して進めていきたいと思っておりますので、ご理解いただきたいと思います。
 以上です。
◆橋村委員 なぜかというと、とかく警察は知事部局に予算の面なんかも遠慮されてというようなことが見受けられたりもしたものですから、必要なものは必要だということを、または議員なら議員に対しても説明をしてもらえば、また知事の方にも呼びかけてそういうことの一刻も早い実現をという思いがあったものですから申し上げた次第でございます。
 私はこう言いながら、県警は防犯に対しても一生懸命頑張っておられる、あるいは検挙率についても全国でもトップレベルにいっておられる。だから、県警としての活躍と功績というのは十分評価しているんですけれども、さらなる県警の対応というものを期待するからこういう質問をするわけです。
 あと、交通部の方に、つまらんことからまずいきましょう。
 この間、私はこちらの方に通勤で来ていたところ、車幅の大きい大型トレーラーが来たんですね。「何だろうか、これは」と思ったんですけれど、幅員が3メーターと。
 私が理解しているのは、例えば最小幅員というのは5、5の7ということで、2.75、2.75、余裕幅員が0.75ずつといって改良したことがあったんですけれど、それからいうと3メーターの幅員というと、国道ならばそうだろうけれど、それが昼間に何ら前後の指導車もついてなくて運行されておったわけですけれども、これは許されるんですか、どうなんですか。
◎吉山交通指導課長 実際どの程度の幅かということがわかりませんが、通常、道路幅員を超えたり、重量が超えたり、そういったものについては道路管理者の許可を得る特認車両ということで、おっしゃるように前後に、前を走る車なりが標示をする、それからランプをつけるとか、そういった方法で通行します。
 ご指摘の事案につきましては、無届けでやっているのかもということは考えますけれども、実際大きさとか、そういったものが現実にわかりませんので何とも申し上げられませんけれども、そういった場合には、ぜひ警察署の方に通報していただいて、確認、それから、もし事案が違反するのであれば検挙、そういった措置をとらせていただきたいと思います。
◆橋村委員 よっぽど通報してやろうかと思ったんですよ、最大手の運送会社だったから。しかし、運転手さんもまたこういうことで引っ掛かるのもなと思ったし。ただ、運行管理者としての責務は許されんなと思ったんです。ほぼ3メーター、後ろにもちゃんと書いてあったんですよ。後で私はこそっとお知らせしますよ。こういうことがまかり通って、ドライバーはいいんだろうかと。しかし、運行管理者としての責任というのはきちっとしておかなければいかんと思うんですよ。万一引き込んだり、事故を起こしたりと、これはその時だけじゃなかったんです。だから、あえてこの際申し伝えておきます。
 それと、スピード違反は取り締まれるけれども、重量違反というのは大らかですね。我々から見るとトラックとかなんとか、明らかに重量オーバーとわかっているんですよ。だって、スピードが出ないんだから。
 だから、ここら辺についても、はっきり言ってタクシーも横暴、トラックも横暴、だから、業界が後ろ盾しているからなのかとうがった見方をせざるを得ない時もあるんです。
 だからといって、個々に対して通報するなんてなかなか私どもはやりにくいんですよ。だから、そこら辺のところを改めて職員に、重量オーバーとかなんとかはどんどん摘発をしてそういうことがないように、事故につながるからということ。
 また、これもつまらない話ですけれど、私はたばこをやめて随分なりますけれど、車をあけっぱなしに、そしてたばこを吸って、手は外に置いて、こういう人たちは絶対に車の中の灰皿は使わないんですよ。吸った後はぽんと捨てるんですよ。そうすると、火花が散るわけですね。あれは本来ならば安全運転義務違反でもどうにかなるんじゃなかろうかと思うんですけど、私は条例か何かでもああいうのは、例えば東京の場合には「たばこポイ捨て条例」とか、あるいはシンガポールなんかは早い時期からそういうものがあった。
 だから、そういう条例でも制定するように仕向けようかなとも思ったんだけれど、それ以前に安全運転義務違反でどうにかなるんじゃないかと思ったんだけれど、ここら辺についても指導を徹底して、片手運転で窓をあけてたばこを外にぽいするなんていうのは、どういうキャンペーンでもいいけれど、そういうことをなくすように努力をしていただきたいなと、ここら辺が気づいたところです。
 それと、信号機についてですけれど、あるいは交差点についてもそうなんですが、信号機についてまだ何十箇所か解決できない場所があると。その中の一つに、交差点改良なり、道路の幅員が狭隘だからというようなこともありましょう。
 私もあるところを相談に行ったんですよ。そうしたら、確かに人通りは多いんだからということで調査をかけましょうということでした。そしたら、結局、いざ現場の話を聞いてみますと、そこのところが十分幅員がとれないのでということだったんですよ。
 そうするとどっちの問題なのかと。警察としては安全を確保するべきだと、そう思いながら、いや、道路の幅員が足りないから設置されないんだと。じゃ、事故が起きた時はどっちの責任かと。だから、警察だって道路管理者に対して、こういう地元からの要望があっているけれど、我々交通課としては安全運行のために設置をしたいので、ぜひ道路の幅員だけはきちっと確保してほしいと。そういうことを打合せをやらないと、いつまでたっても解決しないと。さっきの交通規制課長の話では、「やりたいんだけれどもやれないところがあります」と。やれないところはやれるように、必要があるならばちゃんと打合せをすべきだと思うんです。
 だから、ぜひそういう個々のものについても問題があるとすれば、認識されているならば早急に解決できるようにということをご要望しておきたいと思います。
 それと、今度は信号機についてですけれど、信号機をつけるのはいいんですよ、あるいは新しい道路に信号機を、「あら、また余計につけたな」と思うんですよ。何のためにつけておるんだろうかと思う節もありました。どことは言いませんけど、個別に私に来られたらちゃんとご説明申し上げます。
 それは道路があれば信号機は必要かもしれないけれど、当座は供用開始して必要度合いがどの程度なのかということをチェックしてでも遅くはないケースもあるんです。最初からそこにつけておかなければならない交差点というのもあるのは十分認識しておりますけれど、ともすればここにも、ここにもというようなことで無造作にやられた形跡が、私から見たらですよ。
 それともう一つは、せっかくの機会だからいいですかね。信号機をせっかくつけて、あるいは道路改良をして、私は矢上のバイパスを100円払って来るんですよ。そうすると、切通しの交差点におると、100円払った我々よりも向こうの34号線の方が優先権があって、こっちはずっと信号待ちしなければいかんと、こんな愚かな話があるんかいというような思いもあったんですよ。だから、信号調整なりもきちっと、設置さえすればそれで終わりじゃなくて、事情が変わっていくならば信号機のその度合いの運用の仕方に対してどちらがどうかということはチェックを必ず入れてほしいと。だから、見直しをずっとローテーションでやってほしいと思うんです。
 これは飯盛町の話でしたけれど、国道251号とそれを横断する町道とで、これも3〜4年とどまったままと。それで何年か前に、私は浪人中でしたけれど、すぐ諫早署の方に、あるいはこっちの方にもお願いをして、すぐさま調整できたんですよ。私が言ったのは木曜日ぐらいだったと思うんですよ。だれとは言いませんけど、幹部の方にお願いしたら、「じゃ、調査をします」と言って、月曜日は無理だから火曜日ぐらいにと思って、「あれはどうなっておったでしょうか」と言ったら、「もう既に調整は済ませました」と、「9秒と12秒を何秒か何秒かでこうしました」というような速やかな対応をしていただいて、ああ、これこそ警察だなと思いましたけれども、ただ、私が言ってからは速やかな解決でしたけど、それまでに何年かかかっておったということも事実でありました。
 したがって、臨機応変に、先ほど中島(廣)委員の話もありましたけれど、地元からの要望事項については速やかに的確に処理をしていただくようにお願いを申し上げておきたいと思います。
 それと、もう一つ、道路改良があれば、これも日見のトンネルから旧道34号線、そして日見のバイパスがあります。私は左側通行で帰る時にはバイパスを通ります。そうすれば、あの信号は青信号でそのまま走らせても、右折しないわけですから、わざわざ赤信号で止めておかなければいかんのかなと。例えばそういうケースがあるんですよ。だから、そういうものも含めて再点検を必ずやってほしい。
 それと、もう一つは構造的なものですけれど、日見のトンネルからおりてきてバイパスに乗ろうとする時に、信号があるからそこで一旦停車をしなければいけないわけですね。バイパスに乗ろうとすれば一旦停車ですよ、旧道から来れば。
 しかし、これも皆さん方のOB、名前を言えばすぐわかりますよ。「とんでもない話じゃないか」と。あれはそのまま左の方に走っておけば、多良見の長崎バイパスなんか、高速からおりてきた時には、そのまま一旦停車せずに走行車線に走っていけるじゃないですか。だから、あそこだってそのまま一旦停車せずに、右折するのはいざ知らずだけれども、そのまま左に蛍茶屋に下っていく車は、あそこで一旦信号待ちが必要なのかどうかという思いもあったんですよ。
 だから、そういうこともひっくるめて技術的なもの、私はこの間、土木部の課長を呼んで、「君たちは道路をつくる時には全部警察の言うがままになっておりはせんか」と、「君たちは道路の管理責任者だから、君たちの方がイニシアティブをとれ」というようなことを言ったんですよ。
 また、警察とは言いませんけど、土木部の課長たちに私が再三言ってきたのは、「君たちは現場をよく知っているけれど、今の若い職員は現場を知らん」と。そして道路改良と言えば外注をする、だからコンサルに渡す、そしてコンサルを受ける、そして今度はそれをうのみにして発注する。だから、設計書のチェックもできない。だから、数量計算は間違ったまま発注してしまうというような笑い話にもならんような現実の問題があるんですよ。そういうチェック能力に欠如している。
 だから、幹部に対しては、「君たちは、すべては最終的なチェックをしてからものはやれ。よきにはからえで任せればいいというものではないぞ。幹部の務めというのは、いかに部下を指導するか。そして、出た時の責任はすべて負うぐらいの心づもりで取り組め」というようなことを申し上げたんですけれど。
 ぜひそういう交差点の問題、信号の問題は、すべて任せるのではなくて、幹部自ら現場に、フィールドに行って、そして最終チェックをするようなことをやってほしいと、これもご要望を申し上げておきたいと思います。せっかく交通部長がおられるから、交通部長にも何か、私が言ったことに対して。
◎宮崎交通部長 橋村委員から何点か今ご指摘がありました。よくよく整理いたしましてしっかりと対応してまいりたいと思います。
 交通信号機の設置とか、あるいは信号機の秒数の関係、あるいは道路関係につきましては、関係者との会合がございますので、その辺についてもこういう要望があったということを伝えて、交通事故がないような環境づくりに努めてまいりたいと、このように思っております。
 以上でございます。
◆橋村委員 交通規制課長、せっかくですから、逆になりましたけれど、一言お願いします。
◎河石交通規制課長 今、委員の方から非常に厳しいというか、耳の痛いご指摘をいただきました。
 我々も日々努力しているつもりではございますが、なかなか至らぬ部分も中にはあるんだろうという認識でおりますので、ぜひそのあたり、またお気づきの点があれば個別の話としてもどんどん言っていただきたいと思います。さらに、当然の話として、要望というのは、どこに問題があるかというところを警察が把握する上で非常に重要な情報源というところもありますので、住民の方にも遠慮しないでどんどん言ってくれという話はまたお伝えいただければ非常に助かると思っています。
 いずれにしましても、交通の安全と円滑を確保するに当たって、所要の施設整備をやるというのは必要最低限の重要な仕事でございますので、引き続き一生懸命努力してまいる所存でございますので、ぜひよろしくお願いいたします。
 以上です。
◆橋村委員 一言ご要望を申し上げておきたいと思いますが、信号についても必ずある時期に至るとチェックを入れてもらって、例えばバイパスをつくっておって、バイパスの車はストップさせられて入り込む車はいないと、こういう矛盾するようなケースも見受けられるんです。
 だから、そういうことも含めて、今後、そこだけじゃなくて県下的にも交通部の作業として、ぜひ点検をやっていただきたいとご要望を申し上げておきたいと思います。
 あと、生活安全部について、駐在所と派出所というのが私はよくわからないのですが、そこのところの定義というか、機能というか、役割というか、そこら辺をまずもって前段で説明をしていただきたいと思います。
◎秋泉地域課長 交番といいますのは、原則として都市部で、昼間も夜間も人口が多くて、事件・事故の取扱いが多い地区につくるのが交番でございまして、長崎の場合は、朝の9時から翌朝の9時までの24時間を3交替で泊まり込んで勤務しております。
 駐在所は都市部以外の地区で、夜間の事件・事故等の取扱いが少ない地区に設けておりまして、通常ですと日勤の勤務をいたしております。
 以上でございます。
◆橋村委員 駐在所と派出所は一緒ですか。
◎秋泉地域課長 駐在所はそこの建物に家族が住み込んでおります。交番の方は泊まり込みです。派出所は、長崎の空港などにございますが、あれは警備派出所でございますが、交番とは違います。
◎大島生活安全部長 平成3年に名称変更がございまして、当時、全部「派出所」と言っていたんですね。それが「交番」という名称に変わりました。
 今、地域課長が言いましたように、派出所というのが残っているのは、いわゆる特定の目的のために設置されている、例えば空港の警備派出所とか、港の中の臨時の派出所とか、そういう使い分けです。
 駐在所は、原則として家族と一緒にその建物の中に居住をして業務をするというふうな業務形態でございます。権限については全く同一のものでございます。
 以上でございます。
◆橋村委員 具体的になって恐縮ですけれど、2名勤務の駐在所で、私はツインの駐在所について質問をしたことがあるけれど、それはやめてほしいというようなことを申し上げたんですが、森山町の駐在所はどうなんですか。
◎秋泉地域課長 現在も2世帯の駐在所でございます。
◆橋村委員 なんでそういうことをするんですかね。情けない。何でそういうことをするかと言えば、もう古い話になりますけど、その職員はいいんですよ、勤務だから。しかし、家族とか奥様たちはたまったものじゃないですよ。仲がいい夫婦ならペアでいいけれど、そうじゃないケースもあるんですよ、残酷ですよ。
 だから、そういうところは、昔、我々の時代は、学生の下宿は2〜3人でも1部屋にという時代だったけれども、もう子どもの部屋さえある時代になってきているのに、時代錯誤も甚だしい。ただ、自衛隊とか警察というのは、部下は上には文句を言わないんですよ。だからこそ配慮してやらなければいかんと。
 そうしないと、皆さん方をどうのと言うつもりじゃないけれども、有能な職員を求めなければならんのに、そういう過酷な条件で「さあ、優秀な警察官を募集しよう」なんて言っても、あるいは、せっかくこうやって勤務について、意欲的に「さあ、今度は駐在所勤務だ。この地域に根差して頑張ろう」と思っていても、隣同士でうまくいかんとなればこれはもう最悪ですよ。私はそれを見てきているんですよ。だから、それだけはやめてほしいと。まだ続けるならば、私はしょっちゅう言いますからね。
 銭金じゃないんですよ。ちょっとでもいいんです。そして若い者に泊まらせるなり、どっちかを置いて、近所にスープの冷えない間柄でもいいですよ。だから、それぐらいの配慮はぜひ今後はやってほしいと。
 さっきのことについても同じだけれども、金がないから、金がないからということじゃいかんと。だから、何が理想なのかということをきちっと考えながらやっていただきたいと。
 そこで、今、駐在所の職員に、職員としては役柄を肝に銘じて、例えば、さあ、ここで犯罪防止のために、あるいは交通違反を防止するために一旦停止を取り締まれ、何を取り締まれということで取締り側なのか、指導する側なのか。
 古い話で恐縮ですけれど、私の記憶では、最初の頃は駐在所の方々とすれば、役場職員とでも、「さあ、今度は何かがありますよ、一緒に来んですか」、「うん」と言って、そして今度は歓迎会をして一緒に飲んで、交通指導員さんたちと歓迎会をやって、そして一杯飲んで、ただ「運転だけはしてくるんなよ」と言われれば、「駐在さんに対して運転はせん」と、そういう社会であった。
 ところが、今はどうかといえば、本当に地域に溶け込んでない、昔ほど。これは今の職員たちがみんなそうで、県庁の職員も「一緒に飲みに行こう」と言ったって若い者は断ると。だから、これは時節がらといえばそうだろうけれど、本来の駐在所の在り方というのはどういうことなのか、もう一度お聞かせをいただきたいと思います。
◎秋泉地域課長 駐在所勤務は、あくまでも地域に溶け込んで、地域の方の要望を吸収して、それをまた警察行政に反映していくことだろうと思っております。
◆橋村委員 ここ20〜30年、駐在所の在り方についてという考え方は変わってないと、そこをもう一度。
◎秋泉地域課長 そのとおりでございます。
◆橋村委員 私の認識では、地域の皆さん方と溶け込んで何でも相談を、先ほどの防犯、振り込め詐欺、あるいは違法な販売も回るんですよね。そういう時に役場にも通報があったんですよ。「隣近所にずっとこうやって訪問販売をしているから」と駐在さんに電話して、駐在さんが行ってくれてというようなことで、そういう連絡が密に、あるいは駐在さんにストレートに連絡をし合い、野菜があれば「キャベツなっとできたけん」と言って持って行っていた。そこにつながり、絆があったんです、信頼関係があったんですよ。
 だから、そういうことを十分に幹部が説明、指導をやらなければ、このままではと思っているんです。とかくすれば、これは語弊があるけれども、一様に交通課の職員以上、現場に立って、立つのはいいですよ。一旦停車をどんどん検挙するんですよ。住民は反発しますよ。それは悪いこととはわかっておるけれど、「そこら辺はお前らはするな。役割としては交通課がやるから、君たちはほかのことをやれ。もっと個別訪問したり、人とのつき合いをやってみたり、祭りに行って飲んでもいいじゃないか」と。そして信頼関係を、意気投合して意見交換をしながら、地域の本当に言葉に出ない、「そういえば、実はこういう問題があったとですよ。近所でもあそこが徘徊していって、もう本当に心配なんですよ」、「あそこの子どもが非行で、あるいは友達もこうやって連れ込んで、たむろしてこうだって」と、そういう情報をいち早くキャッチして防犯体制を整備するというのが本来の駐在所の職員の務めだと私は思っているんです。
 それをどうはき違えたか知らないけれども取締り側に、だから、もうクールに取締りさえすれば、お前は検挙率優秀、今度は栄転させるとでも指導されておるんだろうかと。皮肉ですよ、これは。
 だから、本来の職員の在り方というのはケース・バイ・ケース、駐在所は少しぐらい見逃せと、飲酒をという意味じゃないですよ、今はもうみんなしないんだから。うちに飲みに来ていた者はみんな「車を置いていけよ」と言ったら「うん」と言って、帰りがけは車を運転していた。ここ何年かは一切、翌日車を取りに来ていますよ。それぐらいに徹底してきているんです。
 それは余談になりましたけれど、警察職員、駐在所の職員には、いかに溶け込むかと。諫早管内は広いから、ほかのところに行けば、自治会の花見とかなんとかには今もって必ず飲みに来る人がいるんですよ。飲みに来るということは飲むだけじゃないんですよ。その人の生きざまですよ。だから、信頼関係がそこにできて絆があるんですよ。そういう「もう1年置いてください」と言われるような職員を育成していただきたいと、この際改めてお願いを申し上げておきたいと思います。その点について、再度、生活安全部長の方から。
◎大島生活安全部長 1番目に、指導する立場か、取締りする立場かという問題ですけど、これは委員と私は若干意見が違うと思うんですけど、並列だと思うんです。いくら駐在所の警察官でも、目の前で違反があるのを放置するのは私はだめだと思います。違反は違反です。ただし、それ以外の地域住民の方とのいろんなコミュニケーション、溶け込み、これは非常に大事なことです。
 最近も新聞等で何件か報道をされております。対馬の方で奥様と一緒に高齢者の方にカレンダーをつくったり、焼き物をして配ったり、こういう交流の活動というのは非常に大事だと思っております。
 悲しいかな、我々のところも、今、非常に世代交代が多くなっております。その辺の認識が委員ご指摘のとおり、若干欠けている者もいないとは私も言いません。その辺の教育をさらに徹底させていただこうと思っております。
 今日は本当にすばらしいご指摘、ありがとうございました。
◆橋村委員 私は、さっき、飲酒運転しないようになったと申し上げたように、それは警察としての職務だから、取り締まるべきは取り締まらなければならないけれど、取締りをしなくていいような状況づくりを努めてやれということを申し上げたんです。目をつぶれとか、職務を放棄するような、そういうずさんな警察官であってはならんということは同じ気持ちです。しかし、本当に地域に密着した、地域に期待される職員の育成に努めていただきたいということです。せっかくだから、後ろの地域課長も何か、もう一回どうぞ。
◎秋泉地域課長 委員のご指摘は、そのとおりだと思います。私も以前、五島警察署長をしておりましたが、やはり駐在所は地域に溶け込んで、柔道、剣道の指導をしたりして一生懸命頑張っておりました。
 駐在さんに恥をかかしてはいけないから飲酒運転もしないということで頑張っておりましたので、そこの違反があった場合の取締りの在り方とか、溶け込み方とか、その辺はしっかりした考えを持って対応していきたいと思っております。
◆橋村委員 いみじくもさっき言われたんですけれど、また地元のことを言って恐縮ですけれど、さかのぼればもう40〜50年になるでしょう。剣道の指導者で一生懸命やっていただいたんですよ。その子どもたちが今では6段、7段と。北高来郡においては剣道の達人といって構わないぐらいで、剣士の層がぐっと厚くなった。そして、柔道の武道場をつくったものだから、ひところは柔道の指導者を駐在所にというお願いをした。
 だから、そこら辺も地域の実情を十分酌んでいただいて、柔道はその時きりで持続しなかったんですけれど、そういう地域性も踏まえて人事配置をやっていただきたいと。そういうこともあわせお願いを申し上げ、以上、質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
○山口委員長 ほかに。
◆小森副委員長 1点、お尋ねしたいんですけれども、今、長崎県の方で進めております観光特区で、いわゆるノービザ化という中国人の受入れがあります。これが一つは治安が悪くなるんじゃないかというような見方をされている方がいらっしゃいます。
 本会議の一般質問でも、「無条件でノービザにするわけではない」というような答弁もあっておりますけれども、警察当局といたしましては、この外国人の観光客の受入れ、いわゆる上海航路の開設等についてどういう対応をしていこうかというお考えがあるのかどうか。来年の3月が定期航路の開設ということでございますけれども、その点を踏まえた対応策なり、どういう考え方をお持ちなのか、まずお尋ねしたいと思います。
◎豊永外事課長 上海航路につきましては、県、あるいはハウステンボスでしっかりと進めているということは認識しております。
 警察の立場といたしましては、賛成、反対というものではございません。また、ノービザの関係につきましては、どういった形になるかというのがよくわからないところもございますが、一般論でいえば、ノービザでたくさんの外国の方、今回につきましては中国の方でございますけれども、そういった人が入ってくれば、やはり犯罪の発生といったことについて、警察だけでなくて、県、あるいは海上保安庁、入国管理局といった関係機関と連携を取りながらしっかり対応していきたいと、そういうふうに思っております。
◆小森副委員長 ちなみに、今、長崎県内の外国人が関与した犯罪というのはどのくらい件数があるんでしょうか。
◎豊永外事課長 外事課の方といたしましては、一般的に来日外国人の犯罪ということで対応いたしております。在住している外国の方の犯罪につきましては管轄外になりますので、来日外国人の犯罪ということでお答えをさせていただきますと、平成22年中、本県におきましては59件、47人を検挙しているところであります。
 主な事件を申しますと、偽装結婚、あるいは密航事件、それから不法在留、そういったものを検挙いたしております。
 以上です。
◆小森副委員長 59件で47人検挙ということですけれど、犯罪が59件起きて47人検挙、その検挙されてない部分というのはまだ捜査中なんですか。
 それは別として、この59件の中に中国人がどのくらい含まれているんですか。
◎豊永外事課長 私が答えました59件の47人と申しますのは、検挙件数で、発生件数ではございません。検挙が59件というのは、一人の被疑者で何件かの罪を背負っているというものがありますので、59件で47人の検挙ということでございます。
 それから、中国人の占める人数というのははっきりしたものを手元に持っておりませんけれども、いずれの事件にいたしても、中国人、あるいは韓国人、こういった者のかかわりがあるということでお答えしたいと思います。
 以上です。
◆小森副委員長 いろいろと今から準備をされないといけないんじゃないかなと思っているんですけれども、来年の3月に、定期航路がどういう形になるかわかりませんけど、始まろうとするわけですね。それについて来年度予算等も当然ヒアリング等が始まろうかと思いますので、その辺の対応について具体的に計画を立てていくべきじゃないかなと私は思っているんですが、その点についてはどうなんですか。
 今回の外国人観光客の受入体制に対しては、警察当局としては余り関係ないというふうな判断でいかれるのか。その点について再度お尋ねをさせていただきたいと思います。
◎豊永外事課長 上海航路につきましては、計画の段階から県、あるいはハウステンボス、それから関係機関、県警の方でも外事課と刑事総務課に窓口を設置しまして、きめ細かな連絡や会議等を開いて情報の共有、それから警察のやるべき任務については、部内での意思統一も図っておりますし、関係機関とも情報の交換を密にしていると、そういったところでございます。
○山口委員長 ほかに質問はございませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○山口委員長 それでは、質問がないようですので、これをもって警察本部関係の審査を終了いたします。
 しばらく休憩いたします。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後2時31分 休憩−
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     −午後2時50分 再開−
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○山口委員長 皆様、お疲れさまでございます。
 委員会及び分科会を再開いたします。
 これより、企画振興部関係の審査を行います。
 なお、加藤企画振興部参事監より、環境生活委員会への出席のため欠席する旨の届出があっておりますので、ご了承いただきたいと思います。
○山口分科会長 まず、分科会による審査を行います。
 予算及び報告議案を議題といたします。
 企画振興部長より、予算及び報告議案説明をお願いいたします。
◎永川企画振興部長 企画振興部関係の議案についてご説明いたします。
 今回ご審議をお願いいたしておりますのは、第81号議案「平成23年度長崎県一般会計補正予算(第1号)」のうち関係部分、報告第1号「知事専決事項報告『平成22年度長崎県一般会計補正予算(第11号)』」のうち関係部分であります。
 はじめに、第81号議案「平成23年度長崎県一般会計補正予算(第1号)」のうち、関係部分についてご説明いたします。
 予算額は、歳出予算で、企画費2,399万5,000円の増を計上いたしております。
 この歳出予算の内容についてご説明いたします。
(交通企画費について)
 大震災により外国人観光客が激減している離島国際航路・航空路の存続等を図るため、旅行会社等に対する島内バス代助成等の地元の集客対策への支援に要する経費2,299万5,000円を計上いたしております。
(国際交流・協力費について)
 友好交流関係樹立15周年を迎える上海市への梅屋庄吉像の寄贈に要する経費100万円を計上いたしております。
 次に、報告第1号「知事専決事項報告『平成22年度長崎県一般会計補正予算(第11号)』」のうち、関係部分についてご説明いたします。
 これは、先の平成23年2月定例会の本委員会において、専決処分により措置することについて、あらかじめご了承をいただいておりました平成22年度予算の補正を、3月31日付をもって専決処分させていただいたもので、その概要をご報告いたします。
 歳入予算として、使用料及び手数料41万9,000円の減、国庫支出金887万8,000円の減、財産収入323万6,000円の増、繰入金3,141万円の減、諸収入3,947万6,000円の減、合計7,694万7,000円の減。
 歳出予算として、総務管理費1,116万6,000円の減、企画費1億799万3,000円の減、市町振興費2億3,458万6,000円の減、選挙費6,340万5,000円の減、都市計画費217万7,000円の減、合計4億1,932万7,000円の減を計上いたしております。
 これらは、年間の執行額が確定したことに伴い、所要の調整を行ったものであります。
 以上をもちまして、企画振興部関係の説明を終わります。
 よろしくご審議を賜りますようお願い申し上げます。
○山口分科会長 次に、文化観光物産局長より、予算及び報告議案の説明をお願いいたします。
◎坂越文化観光物産局長 文化観光物産局関係の議案についてご説明いたします。
 今回、ご審議をお願いいたしておりますのは第81号議案「平成23年度長崎県一般会計補正予算(第1号)」のうち関係部分、報告第1号「知事専決事項報告『平成22年度長崎県一般会計補正予算(第11号)』」のうち関係部分であります。
 はじめに、第81号議案「平成23年度長崎県一般会計補正予算(第1号)」のうち関係部分についてご説明いたします。
 今回の補正予算は、東日本大震災等に緊急かつ適切に対応するために、必要な予算を追加しようとするものであります。
 歳出予算は、企画費2,705万7,000円の増、観光費4,421万4,000円の増、合計7,127万1,000円の増であります。
 この結果、平成23年度の企画振興部文化観光物産局所管の歳出予算総額は、29億7,353万1,000円となります。
 歳出予算の内容について、ご説明いたします。
(企画費について)
 孫文と梅屋庄吉を顕彰し、二人のゆかりの地長崎の歴史を顕在化するとともに、広く情報発信するための取組として、本年10月中国・武漢市に開館する「新・辛亥革命博物館」に長崎コーナーを設置するための経費として、
・「孫文・梅屋庄吉と長崎」発信事業費599万5,000円の増
 東日本大震災による県産品輸出や外国人観光客の減少対策として、東アジア諸国に対し、本県の文化・観光・物産の魅力の積極的・重点的なPRを実施するための経費として、
 ・東アジア「ながさきブランド」緊急発信事業2,106万2,000円の増
を計上しております。
(観光費について)
 夏場の節電対策として企業の夏期休暇の延長等が予想されることから、本県への長期滞在型旅行の誘導を図るため、ウェブサイト等を通した旅行商品の販売等を促進するための経費として、
 ・ながさきロングステイ推進事業965万4,000円の増
 「来てみんね!長崎 食KING王国」キャンペーンの中核イベントであるオクトーバーフェストにおいて、東北産品等を販売する復興支援ブースの設置や、東北支援ツアーへの呼びかけ等を実施するための経費として、
 ・食と観光の融合による観光拡大推進事業300万円の増
 中国や韓国などの東アジア地域における訪日観光客の新規市場を開拓するため、本県へのツアー商品造成を支援するための経費として、
 ・東アジア新市場拡大推進事業3.156万円の増
を計上しております。
 次に、本年2月定例県議会の本委員会において、専決処分により措置することについてあらかじめご了承いただいておりました、「平成22年度長崎県一般会計補正予算」について、平成23年3月31日付けで知事専決処分いたしましたので、関係部分についてその概要をご説明いたします。
 はじめに、企画振興部文化観光物産局所管の補正予算額は、歳入予算では、使用料及び手数料1,000円の減、財産収入82万円の減、寄附金28万9,000円の増、諸収入133万9,000円の増、合計80万7,000円の増。
 歳出予算では、企画費2,278万9,000円の減、生活対策費393万9,000円の減、商業費1,864万5,000円の減、観光費2,109万5,000円の減、社会教育費2,128万6,000円の減、合計8,775万4,000円の減であります。
 歳入予算の主な内容についてご説明いたします。
 財産収入の減額の主なものは、長崎県文化基金の預金利子82万円の減であります。
 諸収入の主なものは、平成21年度から平成22年度への繰越事業である「ながさきミュージアムネットワーク」機能拡充事業に係る長崎市からの収入1,058万3,000円の増、長崎歴史文化博物館指定管理者管理運営負担金に係る長崎市からの収入、699万1,000円の減であります。
 歳出予算の主な内容についてご説明いたします。
 企画費の減額の主なものは、長崎歴史文化博物館運営事業費1,398万2,000円の減であります。
 生活対策費の減額の主なものは、ながさき音楽祭開催費143万6,000円の減であります。
 商業費の減額の主なものは、長崎ブランド産品輸出促進事業471万3,000円の減であります。
 観光費の減額の主なものは、コンベンション誘致推進事業868万円の減であります。
 社会教育費の減額の主なものは、世界遺産登録推進事業1,429万3,000円の減であります。
 以上をもちまして、文化観光物産局関係の説明を終わります。
 よろしくご審議を賜りますようお願い申し上げます。
○山口分科会長 次に、次長兼新幹線・総合交通対策課長、国際課長、文化振興課長、観光振興課長及びアジア・国際戦略課長から補足説明の申し出があっておりますので、これを許可します。
◎西元次長兼新幹線・総合交通対策課長 お手元に平成23年6月定例県議会の補足説明資料がお配りされていると思います。その2ページでございます。補正予算額2,299万5,000円の事業の概要は、東日本大震災の影響により外国人の観光客が激減している対馬〜釜山の国際航路は、昨年の実績が6万295人でございます。それとソウル〜対馬〜釜山の国際航空路の昨年の実績が3,425人でございます。及びこの航空会社が就航を希望いたしております釜山から五島への誘致関係の経費、これだけを対象といたしまして、本県離島の国際航路・航空路の存続拡充を図ることを目的といたしております。
 外国人観光客の減少は、離島における地域経済に大きな影響を与えることから、航路・航空路の維持拡充のために地元市が行う速効性の高い集客対策に対して緊急的な支援を行うものでございます。
 内容は、旅行会社に対する集客費用、それから島内バス代のほか、運航事業者に対する港及び空港の係船料、着陸料の助成を行うことといたしております。
 以上でございます。
◎天野国際課長 続きまして同じく説明資料の3ページをご覧いただきたいと思います。長崎県上海市友好交流関係樹立15周年記念事業費でございます。
 本年は、平成8年の長崎県と上海市との友好交流関係樹立から15周年、それから、中国民主化の大きな転換点となりました辛亥革命から100周年に当たります。
 本県は、10年前の友好交流関係樹立5周年の際に、上海市側から辛亥革命を主導した孫文の銅像を寄贈していただいた経緯があることから、今年はその返礼といたしまして、長崎県日中親善協議会が中心となりまして、孫文を物心両面で支えました本県出資の実業家梅屋庄吉の銅像を制作して、上海市側に寄贈することといたしております。
 銅像の制作は、本県出身の名誉県民でございます冨永直樹先生の薫陶を受けまして、風頭公園の坂本龍馬像などを制作いたしました山崎和國先生にお願いすることといたしました。
 銅像の設置場所は、梅屋庄吉が上海で生活した故居に近い市中心部の黄浦区の紹興公園に設置することで現地との協議を進めております。
 また、寄贈の時期としましては、11月の上海航路の初便運航にあわせて実施予定の記念事業の時期にあわせて銅像の除幕式ができますよう、日程調整を進めているところでございます。
 この銅像の寄贈によりまして、孫文を支えた梅屋庄吉の存在が広く上海市民に認知されるとともに、その出身地であります長崎の情報発信や今後の上海市とのさらなる交流拡大につながっていくものと考えております。
 像の制作寄贈に当たりまして、長崎県日中親善協議会は会員であります県内の各自治体や民間企業等、さらには梅屋庄吉と関わりの深い関係機関や一般県民の皆様方にも負担金や寄付金のご協力をお願いするとともに、自らの基金を取り崩して制作費等に充てることといたしております。
 特に県は歴代の知事が当協議会の会長を務めるとともに、最大の大口会員でもありますことから、梅屋庄吉の出身地であります長崎市などと連携しまして、この事業を主体的に支援する必要があるということで、制作及び寄贈にかかる費用の一部負担金として100万円の補正予算を計上いたしております。
 以上で、長崎県上海市友好交流関係樹立15周年記念事業費にかかる補足説明を終わります。
 よろしくご審議賜りますよう、お願いいたします。
◎宮崎文化振興課長 お手元にお配りしております補足説明資料6月補正の文化観光物産局をお開き願いたいと思います。1ページでございます。
 1ページは、文化観光物産局関係の6月補正の総括でございまして、補正額は合計7,127万1,000円でございます。
 内容については、表記のとおりでございます。当初予算と合わせますと29億7,353万1,000円となっております。
 続きまして2ページをご覧ください。「孫文・梅屋庄吉と長崎」発信事業費でございます。
 この事業は、近年、辛亥革命100周年を迎え、孫文と梅屋庄吉がクローズアップされ、日中友好の証しとして注目されているということを契機といたしまして、さらなる発信を図り、本県の活性化につなげていこうとするものでございます。
 内容といたしましては、ここにございますように、中国湖北省武漢市で本年10月に開館予定であります「新・辛亥革命博物館」に長崎コーナーを設置しようとするものでございます。
 施設概要につきましては、表のとおりでございます。
 ここにパネル、レプリカ、DVD等により長崎コーナーの設置をいたしまして、観光とか物産をあわせまして情報発信をしていきたいということでございます。このための経費として599万5,000円をお願いしているところでございます。
 以上でございます。
◎柿本観光振興課長 観光振興課関係の補正予算の概要についてご説明いたします。
 資料の3ページをお開き願います。
 まず、ながさきロングステイ推進事業でございますけれども、東日本大震災の影響によりまして首都圏の大手企業などにおきましては、節電対策の一環といたしまして、夏期休暇を長期化するなどの傾向にありますことから、この夏を中心といたしまして、国内におきましても同じ宿泊施設でありますとか、同じ地域に長期間滞在して余暇を過ごす旅行形態が増加するものと見込まれております。
 そういったことで、旅行業界におきましても、さまざまな取組が検討されているところでございます。
 この事業は、本県におきましても、それらの需要を取り込みまして、県内に長期滞在型旅行を誘導することで、本県観光に対する新たな需要を呼び起こすことを目的といたしております。
 このため、長期滞在型旅行の主要なターゲットとなります企業などの福利厚生事業を代行する旅行事業者、具体的に申し上げますと、企業が社員に旅行代金等を補助する際にそれを代行するような旅行事業者でありますけれども、そういった旅行事業者と新たにタイアップをすることによりまして、福利厚生代行事業者のウェブサイトや会員向けの会報誌等での「長崎ロングステイ」のPRを行いますとともに、長崎県内に2泊以上する場合に、その旅行商品の販売を支援していくことといたしております。
 また、観光連盟が行いますウェブサイトを活用した「長崎ロングステイ」のPRや滞在中に楽しんでいただくための体験型観光メニューのPR、そういったことも行うようにしておりまして、それらに要する経費といたしまして、補正予算額965万4,000円を提案させていただいております。
 次に、4ページをご覧願います。
 食と観光の融合による観光拡大推進事業でございますけれども、本年の6月から食と地域観光資源を融合させながら、県内各地で食のイベントを行うキャンペーン「来てみんね!長崎 食KING王国」を開催いたしております。
 今回の補正予算につきましては、その中核イベントといたしまして、長崎・佐世保市の両市で開催を予定しております「オクトーバーフェスト」の会場におきまして、被災地への支援の呼びかけでありますとか、県民の復興支援への機運を高めまして、支援への参加機会を提供することを目的といたしております。
 具体的には、「オクトーバーフェスト」の期間中に会場内に東北地方の産品を販売したり、東北地方を支援する観光ツアーへの参加の呼び掛けなどをするための復興支援ブースを設置することといたしております。
 東北地方からの事業者などの招聘でありますとか、東北産品の本県への輸送などに要する経費といたしまして150万円の2箇所分といたしまして補正予算額300万円を提案させていただいております。
 次に、5ページをお開き願います。東アジア新市場拡大推進事業でございます。
 海外からの観光客につきましては、東日本大震災の影響によりまして団体ツアーが全面的に中止となるような状態になりましたけれども、そういった震災直後に比べまして現在は幾分持ち直している状況にあります。
 6月の状況について旅行会社等に聞き取りを行っているところでございますけれども、現在は依然として前年の3割程度にとどまっている状況でありまして、いまだ市場が回復するという状況には至っておりません。
 一方、震災の影響から今後海外からの訪日旅行が回復していく際には、その対象といたしまして、西日本地域や九州への注目が高まることが見込まれるなど、海外から本県への誘客を拡大する機会が訪れているとも考えております。
 この事業におきましては、低価格で魅力的な本県へのツアー商品の提供を促すことによって、海外からの観光客の早期回復に向けての呼び水といたしますとともに、これまで本県への送客実績がなかった地域、新たな旅行会社との関係を構築するなどによりまして、東アジア地域の新たな市場の開拓にもつなげていくことといたしております。
 このため、韓国、中国、台湾などの旅行会社が行う本県向けツアー商品の造成に際しまして、県内への送客1泊当たりに2,000円程度の支援を概ね8月から年末にかけて行うこととしておりまして、その経費として補正予算額3,156万円を提案させていただいております。
 以上でございます。
◎中崎アジア・国際戦略課長 それでは、6ページをご覧ください。東アジア「ながさきブランド」緊急発信事業についてご説明させていただきます。
 東アジア地域への震災対策として、ここに記載しております3つの緊急対策事業を実施して、本県の旅行地や産地としての「安全・安心性」や「そもそもの魅力」を強力にPRしてまいりたいと考えております。
 1つ目の情報発信対策につきましては、資料の一番下にも記載しておりますけれども、民間のPR会社を活用して継続的に中国メディアに本県関連の情報を提供し、記事やニュースとして取り上げてもらうように働きかける、いわゆるパブリシティーの活動に取り組んでまいります。あわせて海外メディアの本県への誘致などを図り、観光、物産、文化等の魅力を効果的に発信してまいります。
 2つ目の観光客誘致対策につきましては、北京や上海などで開催する「孫文梅屋の特別企画展」の発表会に現地のメディアを集め、特別企画展においでいただくための呼びかけはもちろんですけれども、そこで本県への観光や物産の安全性、魅力などを総合的にPRしてまいります。
 3つ目の物産振興対策につきましては、8月に香港で開催される食の博覧会である「フードエキスポ」に出展し、本県産品の安全・安心性をPRしてまいります。
 以上、3つの横断的な緊急対策事業を実施することにより、大震災による東アジア地域の影響を払拭してまいりたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いします。
 以上でございます。
○山口分科会長 ありがとうございました。
 以上で説明が終わりましたので、これより各議案に対する質疑を行います。
◆楠委員 中国との友好交流関係の費用がかなり盛り込まれておりますので、特に「孫文と梅屋庄吉」の関係が非常に取り上げられてまことに結構なことだと思っております。
 そこで、ちょっとお尋ねしたいんですけれど、当時、辛亥革命が勃発して、この辛亥革命というのは清朝をうち倒して、そして中国の民主化を図ろうという孫文を中心とした民主化運動が革命となって成功したわけでありますけれども、そもそも当時の日本国は、清朝の要求に対して、たびたび孫文を日本国から遠ざけた歴史があるんですね。
 当時のことを言ってもなんでしょうけど、今、長崎県は、中国の民主化の革命を成し遂げたこの辛亥革命に対してそもそもどのような評価を持っておるのか。初めて聞くわけですけれども、このことについて基本的にどうでしょうか。
 また、中国本土では辛亥革命に対してどのような評価をされているのか。
○山口分科会長 予算に絡めて質問してください。
◆楠委員 予算に絡めてちょっと参考までに、というのは、今からの質問の審議にとって非常に重要なことでございますので、ちょっとお尋ねしたいと思います。
◎宮崎文化振興課長 辛亥革命の評価に対するお尋ねでございます。
 100年前の出来事でございまして、いろんな評価があろうかと思います。特に県としての統一の見解というのはないと思いますけれども、梅屋庄吉という人物が近年非常に着目を浴びてきた。というのは、見返りを求めず純粋にアジアの解放というのを考えて、孫文先生と意気投合していろんなことをやったと。そういう見返りを求めない、変わらない友情というのを顕彰して、今日の日中友好の関係の強化につなげていきたいということでこの事業に取り組ませていただいております。
 以上でございます。
◆楠委員 わかりました。また一般質問等が回ってくればお尋ねしたいと思います。
 実は、企画振興部の議案の関係ですが、1ページに100万円の予算が盛り込まれておるんですけれども、これは単に100万円だけじゃないんですね、内訳書を見ると。梅屋庄吉の銅像の制作・寄贈に対する負担金として、長崎市と県がそれぞれ100万円ずつ出すということですけれども、この事業そのものの事業費はかなり大きい予算額になっているわけでありますが、「6月補正予算事業説明書(県単独予算)」でありますが、このことについてもう少し詳しく説明をいただけませんか。
◎天野国際課長 今回の予算の数字的な部分についての詳細のご説明をということでございます。
 予算事業説明書の3ページの下のところにございますが、トータルでは1,000万円を予定しております。これは日中親善協議会の予算でございます。
 この1,000万円の内訳としまして、山崎和國先生につくっていただく銅像の原型制作費が500万円、それから、鋳造は、先生ではなくて富山県にございます鋳造所の方で銅像の鋳造を行います。そちらの関係の諸経費で400万円、それから、梱包輸送経費等で100万円ということで、トータル1,000万円になっております。
 銅像ということで特殊なものでございますので、鋳造関係諸経費等は意外とこのような格好でかかるような見込みになっております。
 その財源内訳としまして、協議会が従前から積み立てておりました基金がございます。それをまずトータル1,000万円のうち50%を充てましょうということで500万円取り崩しをいたします。それ以外に、日中親善協議会の会員からの負担金、それとほかの構成団体、構成員、民間企業等、それからすべての市町もそうですが、そのほか一般県民等への募金、そういったもので残りを充てようと考えておりまして、そういった県市の負担金等を合わせまして500万円、トータルで1,000万円ということで考えております。
◆楠委員 ここに募金収入が250万円、これは一般県民に広く募金をお願いしたいということでありますけれども、一般県民に対する募金の方法は大体どういうふうに、250万円といったらかなりの大金ですけれども、募金の額の予想見込みはどのようなことで考えられているのか、お尋ねしたいと思います。
◎天野国際課長 この250万円につきましては、まず長崎県、長崎市以外の日中親善協議会の会員がいらっしゃいます。それが残りの市町全部でございます。それから、県内の一般企業の方々もたくさん会員になっていただいております。そういった方々も含めまして、そのほかにも一般県民への募金等を合わせて250万円と考えております。
 一般県民の方々への募金のお願いにつきましては、今議会終了後、この予算につきまして可決いただきましたならば、新聞等、そういったメディアを使っての広告、それから県内の金融機関の協力をいただきまして別途口座を設けて、そこに振り込んでいただくというような格好で周知を図りながら進めてまいりたいと考えております。
◆楠委員 そうしますと、これは純粋に「孫文と梅屋庄吉」、特に梅屋庄吉銅像の関係の制作費、それから鋳造費、梱包輸送費ということで、上海友好交流関係樹立15周年の友好交流事業そのものについては、先ほど言われましたように、10月の上海航路のスタートに合わせて銅像の寄贈式をやりたいということです。これは上海航路のスタートの時期に合わせてされると思うんですけれども、そういった事業等についてはこの中には全く入っていないということで理解していいわけですね。
◎天野国際課長 まず、時期につきましては、上海航路の就航に合わせた11月3日長崎発、11月5日復路の上海発という予定になっておりますので、その時期に合わせてこの銅像の寄贈も行いたいと。寄贈といいますのは、具体的には現地での除幕式でございます。除幕式をその時期に合わせてやりたいと思っておりますが、それとあわせまして、上海での現地の指導者の表敬訪問、それからレセプション等、長崎県のPR、こういったいわゆる15周年記念事業の本体の部分ですが、本体の部分もその時期に合わせてやりたいと思っておりまして、その中の一つとしてこの除幕式があるということでございます。
 それから、そういった本体事業に係る経費につきましては、この予算とは全く別でございまして、当初予算の方で約800万円強の予算を計上しております。
◆楠委員 次の文化振興課の方もまとめていいですか。
○山口分科会長 どちらでもいいですよ。
◆楠委員 それでは、「孫文と梅屋庄吉と長崎」発信事業費599万5,000円が組み込まれております。これは中国湖北省武漢市において開館予定の「新・辛亥革命博物館」の関係ですけれども、これについてもう少し詳しく説明をお願いできますか。
◎宮崎文化振興課長 新・辛亥革命博物館に対する長崎コーナー設置の詳しい説明をということでございます。
 湖北省は6,000万人を抱える大きな省でございまして、その中の省都といいますか、武漢市も900万人の人口を抱えております。また、地勢的に見ましても、東に南京、西に成都、それから北の方に北京、南に広州と、交通の要衝でもあるわけです。
 そして、歴史的に申しましても、ここが1911年、辛亥革命の始まりという位置付けになっております。したがいまして、辛亥革命に対する関心も非常に高うございまして、こちらの新・辛亥革命博物館の顧問の方とか、長崎の方でもいろんな研究をしたいということで4月に歴史文化博物館に訪れていただいたところでございます。
 そこで長崎にもその当時の新聞とか貴重な資料もあるということで、非常に大きな成果を上げて帰っていただきました。
 こういったこともございまして、知事の方から長崎コーナーをこの新・辛亥革命博物館の方に設置できないかという依頼をしましたところ、わかりましたということでここに設けるようになった次第でございます。
 以上が経緯でございます。
 内容につきましては、予算をいただきますと、今から新・辛亥革命博物館の方と詰めていきたいというふうに考えております。
 なお、新・辛亥革命博物館は10月の初旬がオープンということでございますので、これに間に合うような日程で準備を進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆楠委員 今の599万5,000円の新事業でありますけれども、竣工予定が9月、開館が10月という報告が今ありました。11月の上海航路の就航と1箇月ぐらいのずれがあるんですけれど、この発信事業が1箇月前、そして上海航路の就航、それから15周年記念事業が11月というふうなことで、1箇月遅れで連動してこういった友好交流の事業が行われるということは非常に有効なことだと思っております。
 私も、辛亥革命に対して梅屋庄吉が見返りを求めずに多額の浄財を革命のために拠出したということに対する中国側の更なる意識の高まりを期待したいというふうに思うんですけれども、長崎県側は、こう言ってはなんですけれども、ぜひ中国側からたくさんの人が日本に、そして長崎県に来ていただきたい。そして、梅屋庄吉が生まれた長崎県民に触れていただいて、そして長崎県というものを大いに知っていただきたいという意味だというふうに理解しておるんですけれども、経済効果というのがわかっておればひとつお伺いしてみたいと思いますけれども、どうでしょうか。
◎宮崎文化振興課長 委員ご案内のとおり、長崎県に多く来ていただくために孫文と梅屋庄吉の歴史的事実を広く知っていただき、また、上海航路とも連動しながらそういった交流人口の拡大、友好の拡大につなげていくということは非常に肝要なことかというふうに考えております。
 それと、経済効果でございますけれども、長崎航路の設置によります経済効果というのは、金額的には算出しておりません。ただ、先ほど申しましたように、非常に多くの人口を抱えておりまして非常に関心も高いということですので、設置効果はあろうかというふうに考えております。
 なお、10月以降に、今度は長崎の歴史文化博物館で開催いたします「孫文と梅屋庄吉特別企画展」につきましての経済効果は、概算でございますけれども、20億円ということで考えております。
◆楠委員 今、長崎で行う歴史文化博物館での「孫文と梅屋庄吉特別企画展」の効果は20億円というふうに言われましたけれども、この20億円の内訳というのはどのように考えたらいいんでしょうか。
◎宮崎文化振興課長 展覧会にお見えになる入場者を12万人ということで一応目標を立てております。その中で、仮に1万人、中国の方に来ていただければ、消費額とか宿泊される割合とか、こういった係数がございますので、それを産業連関表を使って算出しますとそういった数字になります。一応の試算でございます。
○山口分科会長 ほかに、どうぞ。
◆中島[浩]委員 観光振興課にお尋ねいたします。
 食と観光の融合による観光拡大推進事業の補正予算額300万円についてですけれども、東北地方からの予算に見合った形の事業者はほぼ決まっているんでしょうか、お尋ねいたします。
◎柿本観光振興課長 中島(浩)委員からお尋ねがありました「来てみんね!長崎 食KING王国」のオクトーバーフェストでの東北地方からの事業者の選定の件でございますけれども、まだ具体的な募集といいますか、どういった方に来ていただくというのは今からではございますけれども、福島県、宮城県、岩手県、各県の公共的な機関等を通じて希望をとりながら募集をしてまいりたいというふうに考えております。
◆中島[浩]委員 今日の議決を受けてからのことでしょうからと思いますけれども、時間的に2箇月余りしかもうないということと、被災地のことですから、いろんな形で向こうもまだいろいろ混同されている状況でしょうから、この件に関しては早目の手配、せっかくこういう予算を計上されているわけですから早急な予算措置をお願いしたいと思います。
 以上です。
○山口分科会長 ほかに。
◆友田委員 先ほどの楠委員の質問にも関連するんですけれども、梅屋庄吉の銅像の件ですが、山崎先生がつくられるということで説明がありましたけれども、山崎先生の銅像は風頭の龍馬とか、いろんな銅像があるんでしょうけど、山崎先生のものはこの富山の鋳造所でつくらなければならないのか。せっかく長崎で集めた400万円のお金が富山県に行ってしまうのは、何だかちょっと取扱いとしてはいかがなものかと思うものですから、このあたりはどうですか。
◎天野国際課長 実は、銅像の制作というのは特殊なことでございまして、国内には銅像の鋳造ができるところが富山県にしかないと伺っております。そういったことでこれはやむを得ないことかと考えております。
◆友田委員 了解しました。
 次に、「孫文と梅屋庄吉と長崎」発信事業の関係ですが、中国の新・辛亥革命博物館に展示するということですけれども、これは常設になるのか、期間限定でいつからいつまでという話なのか。これからかもしれませんが、県費を使って中国に物を置くということは、その後の管理等々も含めてどう取り扱われるのかという不安がちょっとあるものですから、このあたりはどのようになっていますか。
◎宮崎文化振興課長 今のところ、6カ月間は設置したいということで中国側の了解をいただいております。その後につきましては、これからの協議になろうかと考えております。
◆友田委員 もう一つ、東アジア「ながさきブランド」緊急発信事業の関係ですが、3番の「香港フードエキスポ2011」に出展をするということになっていますけれども、この出展する県産品の選定についてはどのように考えておられるのか。もう既に決定しているブランドを持っていくのか。そのあたりについて少し教えてください。
◎辻販売戦略課長 「香港フードエキスポ2011」に出展をいたします商品アイテムにつきましては、今のところ、25アイテムを予定してございます。
 これにつきましては、私どもは今まで香港ということに県として事業展開を余りしていなかったということもございまして、どういうふうにして選定をしたかといいますと、昨年度に上海の方で物産展を実施いたしました。その折に比較的お客様から評判がよかった商品ということで25アイテムを出品したい。具体的に申し上げますと、お酒であったり、五島手延うどん、島原手延そうめん、あるいは調味料、そういうふうなものの出店を予定しているところでございます。
 以上です。
○山口分科会長 ほかに、どうぞ。
◆江口委員 離島国際航路・航空路緊急対策事業2,299万5,000円ですけれども、これはいまひとつ意味がわからないんですけれども、要するに、大震災によって対馬に来られる人たちが激減しているということで、具体的に内訳が、2,087万円を集客及び島内バス代の助成に充てると。あと、係船料と着陸料助成が122万7,000円ということなんでしょうけれども、今まで島内に来られた方が旅行会社、もしくは個人負担で出されていたものを全部肩代わりするということなんですか。そのあたりをもう少し詳しく説明いただけませんか。
 この2,299万5,000円、そのうちの122万7,000円は係船料と着陸料助成ということですから、あとは島内の移動手段に対する助成でしょうか。比田勝から例えば厳原まで来るとか、逆に厳原から比田勝まで上っていくとか。このあたりはどんな感じなんでしょうか。もうちょっと詳しく説明いただけませんか。
◎西元次長兼新幹線・総合交通対策課長 まずは東日本大震災の関係で、対馬の航路が3月20日に、運航しております大亜高速海運から6箇月の運休が表明されております。
 その後、対馬市長が交渉に入ってかなり煮詰まってはきたんですが、お客さんが集まらないということで6箇月運休したいと。県の方も交渉に参加しております。
 内容的には、対馬に船で来ているお客さんの商品価格が、大体2万5,000から3万円ぐらいが一般的な商品です。その中で、例えば島のバス代助成と集客に関して、今回は1人当たり500円と500円、ですから1人当たり1,000円を助成するという形になります。
 集客というのは、特に釜山のエージェントがお客さんを集める場合の助成金です。それから、島内のバス代助成というのは、エージェントが契約しますけれども、その貸切バス代に関して、大体1日4万円ぐらいだと聞いていますが、この部分を1人1,000円だと40人乗れば4万円になりますけれども。
 ただ、この助成の内容は、例えば2泊して2日間バスに乗ってもここで打ち切りということで、1人当たりバス代助成については500円、それから、集客は1回について1人当たり500円というような計算になっています。
 それと、これは対馬市とのタイアップ事業でございまして、基本的にはこの500円の単価で、両方合わせると大体3万数千人分ぐらいになるかと思いますけれども、対馬市がほぼ同額の予算を付けてたのと、それから、別途、今後の釜山を中心とした韓国との交流に対馬市が6月補正で760万円ほどのPR経費とか、地元の観光ガイドのスキルアップ研修とか、それから文化・スポーツ交流のためのいろんな費用とかを付けているというふうに聞いております。
◆江口委員 要するに、この補正は一過性で、一回切りで終わって、あと、例えば回復した暁にというか、今の話だとそんな何回も助成できるわけじゃないですよね。今のように500円、500円で1人当たり1,000円ということでしょうから。その後はどういうことを考えているんですか。
 要するに、この補正は何のためかとなると、今、一時期、大震災によって対馬を訪れられる釜山を中心にした韓国の観光客が減っていると、運休にもなっているということの呼び水になればということなんでしょうか。
◎西元次長兼新幹線・総合交通対策課長 この補正予算は、あくまでも現在、集客に非常に苦労をしている大亜高速及び地元のエージェントに対する助成でございます。
◆江口委員 もうちょっと抜本的なことを考えてやらないと、こういうことで果たして大丈夫かと逆に疑問が出てきますけどね。1回来て1人1,000円ぐらいの助成をやってあとどうなるかということよりも、こういうことは、日本の中、長崎県、対馬はこういうことで非常に安全なんですよということを韓国の皆さんにいかにPRしていくか。そして、納得してもらうかということでしょう。そういうことに力を注がないと、ただ来た時に助成しますよと、これで呼ぼうとしているというのは逆じゃないかなと思うんですけどね、いかがですか。
◎西元次長兼新幹線・総合交通対策課長 この釜山〜対馬の航路に関して申し上げますと、船の大きさが300人乗りと370人乗りとあるんですけれども、基本的には非常にここの行き来が盛んで、先般、一部回復しましたけれども、その時もほぼ満席で来るぐらいにお客さんが集まっております。
 この船会社と釜山のエージェントの考え方は、乗客が戻れば基本的にはそういう助成は必要ないという考え方をしていると聞いております。
◆江口委員 いや、これは私は本当に納得できませんね。観光の方で先ほどの補正にも出てくる、3,156万円の県単で組んでいる東アジア新市場拡大推進事業の中には、相手が韓国、中国、台湾、こういうところのエージェントに対して招聘する、そのためにこの補正を使っていこうということなんですが、本来こういうことに予算を使わなければ、こんなちょろっとしたことで来てくださいというのはとんでもないことではないかなと思いますよ。私はそう思います。
 この前も、長崎の魚ということで、震災があった後は、長崎から上海向けの魚もなかなか厳しい状況だった。この前、魚市が上海の日本料理店の人を呼んでいたじゃないですか。それで魚を見せる、こんな立派な魚だったのかということを納得させることによって、上海でやっぱり長崎の魚は大丈夫なんだということを関係者に理解してもらう、納得してもらうということによって、今までどおりの輸出がまた可能になってくるんじゃないかなと思うんです。
 こんな付け焼き刃的にちょろっとしたことで、途絶えた韓国からの対馬入りのお客さんに対して、これで呼び水になるかなと私は非常に疑問なんですが、もうちょっと違う方向で目先を考えた方がいいんじゃないかと思うんですよ。
 そして、おまけに1回切りで終わったらあとはどうするのかと。いや、あれでもう終わったんですよと。ずっと続けます。これはもとに回復するまで続けていきますよということならば少しは意味がわかりますよ。どうなんですか、そのあたりは。
◎坂越文化観光物産局長 この助成ですけれど、委員がおっしゃるとおり、現地でのPRとか、旅行代理店とかマスコミとかを対馬に招聘して見ていただくということは当然やります。今もやっていますが、この補正で計上した経費も活用してそういうことをやりつつ、あわせてキャリー対策としてこの航路について継続できるように、そこにもプラスアルファとしててこ入れするということです。
 同時に、知事が5月中旬に韓国に行ってまいりまして、現地で安全性をPRしてきた際にも、釜山にも寄っていろんな関係者にもPRしてまいりましたし、九州観光推進機構を中心としてまたプロモーションを今後も何度もやる予定にしておりますが、そういうことを継続的にブロガーの招聘とか、旅行代理店の招聘もあわせて対馬方面の観光連盟を中心にやりまして、それとあわせてこの事業もやっていくということでございます。
◆江口委員 これぐらいの予算をぶち込んで、それも一過性、1回で終わりということで今のようなことが達成できるんですか。ちょっと考え方が甘いんじゃないかと思うんですよね。何かちょろっとやることによって、いや、また来てもらうんですよということにつながっていくのか、私は非常に疑問ですよ。
 そしたら、例えば実施した後に結果がどうなったかということを1回検証しないといかんですよ。こういうことはやっぱりちゃんと結果が出るようなことを見込んでやっていかなければ、なんでもちょっとやればいいんじゃないかというぐらいのそういう簡単なことじゃないんじゃないかなと思いますよ。
 だから、今言ったように、東アジア新市場拡大推進事業はそういうエージェントなんかに対して3,156万円、これはちょっとしかないですよ、これだけのことをやるのに。それと2,299万5,000円がバス代の助成費なんです。
 ところで、このバス代というのは、対馬には助成しようという会社は何社かあるんですか。事業者というのは何社かありますか。
◎西元次長兼新幹線・総合交通対策課長 貸切バスだけの運行事業者まで含めると、大体6社から7社あるように聞いております。
◎永川企画振興部長 今、江口委員からお話がありましように、やったは結果は残らないはと、それはもう話にならないと私も思っております。
 実はこの事業を取り組むにつきましては、先ほど西元企画振興部次長からもご説明しましたように、地元の市、それと船会社、県からも話に参加しました。実は私がその場に行ったんですが、船会社は社長さんがお見えでございました。もともと大震災で日本にはお客が来ないという状況があったので、船の便を急に切ってしまったと。今復活してもかなり厳しいと。ただ、対馬と長崎県の誠意はよくわかったと。ただ、やっぱり経営が厳しいので、そういった中で県と市が応援してくれるならば自分たちも赤字を少しかぶってもいいと。お互いに3人でかぶりましょうよと。それでやっていきましょうと。
 もともとこの航路自体は黒字の航路でございます。ですから、こういった形で勢いをつけていけば、その後は航路がきちっと復活するということを社長さんも考えていらっしゃったと思います。
 ただ、もちろん今、江口委員がご心配のように、この程度のことをしただけで将来きっちり復活するのかというご疑問もあると思います。私どももその点についてはしっかり状況を見て、そして、また必要な手があれば考えないといけない事態もあるかもしれません。
 一応この補助制度につきましては、基本的に今年度いっぱいということで考えておりますが、今、委員からご指摘がありましたようにしっかり見ていって、そして、さらに継続する必要があるのか、あるいは、もっと別の方法を考えないといけないのかということも含めて、きっちり検証しながらその後の対応策ということも考えてまいりたいと思っております。
 以上でございます。
◆江口委員 もうこれで終わりにしますけれども、私は大震災の影響でということであれば、ほかの理由があってこういうことでやりますよということであれば、それはまた意味があると思うんですよ。原因が大震災であるということだから、何で来なくなったのかと、そのあたりはちゃんを整理していけば、こういうやり方の方がいいのかどうかというのはわかりませんけどね。私は、この2,200万というお金が安いか、高いのかということはわかりません。ひょっとしたらほかに回した方がいいかもわかりませんし、そのことよりもさっきから言っているように、抜本的な解決、そのあたりを検討した方がいいかもわかりません。
 そういうことで、この件については非常に納得し難いところがあるんですけれども、やっぱり予算というのは有効に使わないといかんでしょうから、そのことが少なくとも呼び水になって、ああ、よかったねということになることを期待はしたいですけれどもね。
 しかし、私は今でもこの事業に対しては疑問を持ちながら、こんなことでいいのかなと思っておりますが、これ以上言っても平行線をたどるだけでしょうから、やる以上は成果、結果が出るようなことをやってもらわないといかんわけでしょうから、よろしく頑張ってください。お願いします。
○山口分科会長 ほかに。
◆中島[廣]委員 今の江口委員の質問に関連して、この2,299万円を2分の1で検討しているというようなことですから、これは倍額になるわけですか。市が半分出すから約4,500万円になるわけですか。
 そしたら、その中で、私もよくわからないんだけれども、韓国からみえる人の費用が大体2万6,000円から3万円ぐらいと。これはほぼ変わらないわけでしょう。ここに助成するものは向こうのエージェントとか船会社とか、こういうものに助成をやるわけですか、観光客の出すお金が少なくなるわけですか、どっちですか。
◎西元次長兼新幹線・総合交通対策課長 まず、本県の出す額の倍になります、対馬市の方も準備をいたしますので。
 それと、ここの場合は韓国のエージェントがツアー旅行で組みますので、基本的にバス代の助成とかも全部商品の価格が下がるという形になります。
◆中島[廣]委員 商品の価格が下がるということは、観光客の出すお金が少なくなるということですか。そしたら江口委員が言われるように、一時的だったら次の時は高くなるわけでしょう、これが終わったら。要するに2万5,000円で済むものが終わったら2万6,000円出すわけでしょう。
 それと、金、土、日の3日間を予定していると。順調にいけば7月からは毎日運航すると。そして、先ほど企画振興部長は、うまくいけば今年度いっぱいは続けたいと。毎日、運航になったらこれはどうなるんですか。また補正を組むんですか。
◎西元次長兼新幹線・総合交通対策課長 まず、集客がもとに戻っておりませんので、今後、この商品価格を幾らか下げて商品を売る必要があります。その部分の今回の支援ということになります。
 それと、もともとこの数は7月ぐらいをめどに、毎日運航の、例えば昨年で申し上げますと、6万人の約半分に当たる3万6,000人ぐらいをベースに計算をいたしております。
◆中島[廣]委員 しかし、順調に集客ができれば7月から毎日運航したいということでしょう。できれば今年度いっぱいは続けたいというようなことでしょうから、お金はこれで足りるんですか。
◎永川企画振興部長 先ほど申し上げましたように、これは今年度いっぱいの予算というつもりで上げております。ですから、この予算で足りるということでございます。
◆中島[廣]委員 そしたら、いいです。そうかなあ。
溝口委員 先ほど江口委員もちょっと触れられたんですけれども、東アジア新市場拡大推進事業、3,156万円ですけれども、先ほどの説明では、旅行者に対して長崎に滞在する時に1人2,000円の補助をしていくということだったと思います。
 今から現地の韓国とか中国の旅行会社、また日本の旅行会社との契約になってくると思うんですけれども、それをどのような形で、申し込みが長崎県にあった部分でするのか。それとも現地の方に向かって旅行会社を誘致してどんどん売り込んでいくのか。その辺についてはどのような方法でやろうとしているのかを教えていただきたいと思います。
◎柿本観光振興課長 今、溝口委員からお尋ねがありました件ですけれども、今回の東アジア新市場拡大推進事業につきましては、今回の震災の影響によりまして減少している観光客を回復させるという意味もございますし、もう一つは新たな市場を開拓するという意味もございますので、そこは現地の方に県観光連盟の方がプロモーションといいますか、営業活動をずっとやっておりますので、新しい旅行会社、今まで長崎県に来ていなかった旅行会社も新たに訪問し、営業活動をかけるなどして、積極的にPRをしていこうというふうに思っております。
◆溝口委員 今、観光連盟の人たちにお願いして、韓国、中国、台湾に行ってもらってPRをしていただくということですけれども、それではこれはすべて委託的な費用になるんですか。
◎柿本観光振興課長 今お尋ねがありました件ですけれども、観光の場合は、こういった旅行会社等に対する助成につきましては、観光連盟を通じて今までも支援をしてきておりますので、今回もそういった形でやっていくと考えております。
◆溝口委員 観光連盟に対してこの3,156万円はすべて委託して、観光連盟にお願いしていくのかどうかということを聞いているんです。
◎柿本観光振興課長 ご説明が不足しておりましたけれども、観光連盟に対する補助金という形で県からは支出をするようにいたします。
◆溝口委員 それでは、この全額が補助金という形になるわけですね。
 それで、県としてお願いするのは構わないんですけれども、やはりトップ的にいろいろ、PRという形では観光連盟だけに任せるのではなくて、やはり県からもある程度PRができる人が行って、一緒になってそういう旅行会社等を招聘してこないといけないと思うんですけれども、県の方としては補助金で出すから関わりはないということになってくるんですか。
◎坂越文化観光物産局長 先般も知事が訪韓、訪中しまして、観光の安全性を訴えてきましたが、この後も孫文と梅屋庄吉関係で現地発表会など、中国や韓国でいろいろな発表をする場面があって、そういう場面でマスメディアを大分集められると思っていますので、有効に活用しましてこういう事業もあわせてご紹介して、新たな市場開拓ということが一つの目的でありますので、積極的にPRに努めてまいりたいというふうに考えています。
◆溝口委員 私たちは総領事の方々といろいろ話し合う機会があったんですけれども、中国の方は「長崎はものすごく魅力的だ」と言っているんです。ただ、その魅力的なところが全然わからない部分があると。だから、宣伝というか、PRというのがものすごく大事になってくると思うんですけれども、今回、それぞれアジア・国際戦略でかなりの資金を使ってPRをしていこうということになっているんですけれども、せっかく3,100万円をこういうふうに使うならば有効的に使っていただいて、そして長崎をPRしていただかないといけないと思うんですよ。
 ただ、長崎だけをしても、長崎だけに来るとは限らないわけですよね。だから、他県との連携というのはどのようにしているんですか。
◎柿本観光振興課長 海外の観光客等に対してのPRにつきましては、これまでもほかの各県と連携をしながらやっておりますけれども、どうしても長崎だけでツアーを催行するというよりも、むしろ長崎県と熊本県とか、福岡県などの周遊型の方が多ございます。
 ただ、今回のケースについては、長崎県に宿泊する場合に、そこの部分に対して支援をするということでやっていきますので、そこは長崎県への誘客効果が出るような形でPRをし、集客をしていきたいというふうに思っております。
◆溝口委員 今回、それぞれ旅行会社とかメディア関係に使うようになっているんですけれども、観光連盟に資金的には任せるので、県の方としてはどのような形で使ってくださいという注文等はしないんですね。
◎柿本観光振興課長 今お尋ねの件につきましては、観光連盟とは随時やりとりをしながら、一つひとつ意見交換をしながら進めておりますので、そこは全部任せるというつもりではございません。いかに効果的に集客ができるかというのは逐次相談をしながらやっていきたいと考えております。
◆溝口委員 わかりました。やはり3,100万円という大きなお金ですから、無駄にならないように効果的に使っていただきたいと思いますので、ぜひ観光連盟の方ともよく話し合いをして効果が上がるようにやっていただきたいと思っております。
◆前田委員 私も江口委員と同様、緊急的とはいえ、旅行者に対して1,000円出したり、東アジア新市場開拓推進事業で、お金を1,000円、2,000円出したところでそう大して変わらなくて、もう少し抜本的に長崎の魅力を発信する方が、また食の安全等をきちんと伝える方が大事なのかなという気がいたします。
 そういう意味では、来年度以降も継続してやるという施策にするためには、金銭を出すということよりも、もうちょっと別の形で展開をした方がいいんじゃないのかなという気がしています。
 例えば歴史文化博物館に来てもらうのであれば、外国人に関しては入館料等を減免しても構わないのかなと思いますが、各市町と少し連携を取って、もう少し有効的な施策を打つべきじゃないのかなと思っていますので、その点の見解をまず聞かせてください。
 それと、東アジア「ながさきブランド」緊急発信事業の中で、これも緊急という言葉が付いているからそうなんでしょうが、孫文や梅屋庄吉を活用した観光企業誘致対策ということで現地のPRをするということですが、当初予算でそもそも孫文と梅屋庄吉を今年は売り出すんだということになっていて、どうしてこういう形で補正予算として計上されているのか。
 長崎市の場合、去年「龍馬伝」があった時に、「龍馬伝」だからということで補正を次々と出したような経過もあるんですが、そもそも当初予算の時に入ってないのでわからないのですが、孫文と梅屋庄吉の関連に対して、どれぐらいこれからまた予算が出てこようとしているのか、その辺の見込みも含めてお聞かせいただきたいと思います。
 それと、1つだけわからないのは、ながさきロングステイ推進事業の中で、「大手企業が加入する福利厚生代行業者と連携を取り」と書いていますが、これは幾つぐらいの福利厚生代行業者と契約というか、連携を取ろうとして、どのぐらいの企業が参加しているんですか、少しお知らせをしてください。
◎中崎アジア・国際戦略課長 先ほど、長崎緊急発信事業でなぜ孫文、梅屋庄吉なのかというようなお尋ねがございましたけれども、今回緊急発信ということで、まさしく東日本大震災の影響を払拭するということで、いろんな観点からこの3つの事業を組み立ててPRをしていこうということで考えております。
 当初予算時には、確かに孫文、梅屋庄吉というのはこの現地発表会までは想定しておりませんでした。ただ、このような震災の状況もございましたので、特に現地発表会をやりますけれども、これは直接的に「孫文と梅屋庄吉特別企画展」に来ていただくということはもちろんですけれども、逆に中国のマスコミというのは孫文に非常に関心が高いというようなこともございますので、そこでマスコミの方に集まっていただいて、あわせて本県の観光の魅力や物産の安全性を訴えるということで、そこは少し当初予算と違う観点で緊急発信のPRということで今回は要求させてもらいました。よろしくお願いします。
◎柿本観光振興課長 ながさきロングステイ事業の福利厚生代行事業者についてのお尋ねですけれども、こちらについては代行事業者としては3事業者を現在のところ検討しております。
 それぞれ企業の加入数は異なりますけれども、多いところでは7,900団体とか、その他のところでも4,000団体というふうな企業等が加入をしております。
◎坂越文化観光物産局長 まず、東アジア新市場拡大推進事業で助成をすることにしておりますが、それよりもPRをした方がお金の使い方として効果的ではないかというお尋ねがありました。
 PRも、いろんな経費でやることにしておりますが、同時に、この機会をチャンスととらえて、西日本に注目が集まっている中、特に長崎への旅行を選んでいただけるよう低価格商品を造成できるように一定程度でも支援して、長崎に来ていただくことが将来の需要の拡大につながるのではないかということで、一定程度の助成を入れさせていただいております。
 また、一方で、低価格商品でないと日本への観光を選ばないという実態も当面生じているということを、多くの旅行会社を回ってヒアリングで伺っておりまして、それらのことも踏まえまして、事業者だけの努力ではなかなか難しいところもあるので、一定程度継続できるようにするためには行政側の何らかの支援が必要ではないかということで、このような事業を組み立てております。
 また、孫文と梅屋庄吉の関係の予算がこの後どんどん出てくるのではないかというお尋ねがございましたが、今回、現地発表会をやることにしましたのは、当初予算を編成した後に、中国各地の孫中山記念館などいろんな博物館と調整した結果、関心が高く寄せられていて、これだと相当PR効果があるのではないかと、現地発表会を期待するような声もありましたので、これは長崎を売り出す絶好のチャンスではないかということで現地発表会を開いて、今回、この経費も計上させていただいているところでございます。
◆前田委員 格安でないと、なかなか訪日してくれないということであるならば、一人2,000円ということですが、各市や町とも連携を取って、もう少し思い切った額にした方がインパクトがあると思いますよ、そういうことであるならば。
 ですから、予算を組む段階で、補正ではあったんでしょうけれども、例えば長崎とか近隣の市町を含めて、各市や町でも予算を組んでいただいて、その上で額をもっと多くした方が思い切った効果が出るんじゃないのかなということを思います。
 それと、ながさきロングステイ推進事業ですけれども、わかりました。3業者で、多いところで7,000〜8,000の団体ということですが、「2泊以上した場合の会員に向けたインセンティブ(ポイント等)の付与に要する経費」ということで、少し私が気になっているのは、結局、会員になっておかないとインセンティブが与えられないんですよね。だから税金を使って、こういう予算を組む場合に、一部の会員というか、一部の方しかインセンティブが得られないというものが果たしてどうなのかなという気がしているんですが、具体的に、このインセンティブ(ポイント等)というのはどういう内容になるんですか。
◎柿本観光振興課長 ながさきロングステイ事業での福利厚生代行事業者との連携でございます。
 先ほど3事業者と連携するということを申し上げましたけれども、予算的には800万円のうちの大体300万円が、ホームページあたりに長崎県のロングステイ事業をPRするための必要な経費と考えておりまして、残りの500万円を活用して大体1万泊程度ということで集客を図っていこうというふうに考えております。
 ただ、それぞれの福利厚生代行事業者と協議をしておりますけれども、やり方として幾つかのやり方がありまして、例えば最初からその旅行商品の値段を下げてもらうというようなやり方でありますとか、長崎県関係のロングステイ商品を購入した場合には、後で使えるポイントか何かを付与されるということで、それがインセンティブに働くと、そういったやり方もあるということで、具体的なやり方については、これから最終的に詰めていきたいというふうに思っております。
◆前田委員 額が大したことないですから、それは新しい試みでいいのかもしれませんが、私がちょっと気になっているのは、私だけかもしれませんが、契約した特定の福利厚生代行業者のところにだけ税金としてメリットがいくというのが果たしていかがなものですかということを感じております。
 ロングステイをするのであれば、県内の宿泊施設に直接泊まった方々に対して2泊以上というのはわかってくるわけですから、そういう方々に直接的に支援をするのであれば、公平・平等性は保たれると思うんですが、この「会員」という言葉が非常に気になっているんですが、そういう税金の使い道として、こういう一部の会員のところにだけこういう施策を打つというのはどうなんですかね、ちょっと気になります。
◎柿本観光振興課長 一部の会員ということでのお話ですけれども、観光の場合には、これまでもいろんなエージェントといいますか、旅行会社とさまざまな形でタイアップをしておりまして、これだけで見ますと、この3業者の会員ということもございますけれども、実際、全体として様々な事業をやっていく中では、幅広く色々な旅行会社と連携した取組を行っているところでありますので、その中の一つとして、こういった事業も実施して、今回は特にロングステイという長期休暇が予想されるということで、そこをターゲットとして、集中的にアクセスできるようなやり方として、こういう事業を考えているところでございます。
○山口分科会長 ほかにないですか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○山口分科会長 ほかに質疑がないようですので、これをもって質疑を終了いたします。
 次に、討論に入ります。
 討論はございませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○山口分科会長 討論がないようですので、これをもって討論を終了いたします。
 予算及び報告議案に対する質疑、討論を終了しましたので、採決をいたします。
 第81号議案のうち関係部分及び報告第1号のうち関係部分について、原案のとおり、可決・承認することにご異議ございませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山口分科会長 異議なしと認めます。
 よって、予算及び報告議案は、原案のとおり、可決・承認すべきものと決定をされました。
 しばらく休憩します。
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     −午後4時18分 休憩−
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     −午後4時25分 再開−
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○山口委員長 それでは、委員会を再開いたします。
 まだ審査の途中でありますが、本日の審査は、ここまででとどめまして、7月11日の午前10時から引き続き企画振興部関係の審査を行います。
 本日は、これをもって散会いたします。
 どうもありがとうございました。また、よろしくお願いします。
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     −午後4時26分 散会−
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