平成23年  9月定例会 予算特別委員会 - 09月22日−02号

平成23年  9月定例会 予算特別委員会

溝口芙美雄の発言にジャンプする
1、東日本大震災関係。
2、環境保全対策臨時基金関連事業費について。

○中山委員長 おはようございます。
 ただいまから、本日の予算特別委員会を開きます。
 なお、小森委員から欠席する旨の届出が出ておりますので、ご了承をお願いいたします。
 これより、議事に入ります。
 本委員会に付託されました案件は、お手元の付託議案一覧表のとおり、第106号議案「平成23年度長崎県一般会計補正予算(第2号)」であります。
 これより、総括質疑を行います。
 総括質疑は、一括質問一括答弁方式、または一問一答方式とし、答弁時間を含めて、お手元に配付のとおりの時間の範囲内で行うことといたします。
 なお、各会派に割り当てられた時間に残時間が生じた場合は、その範囲内で同一会派の委員による関連質問を2人まで認めることといたします。
 まず、連立会派の質疑を行います。
 なお、質疑時間は、答弁を含めて100分であります。
 山口委員。
◆山口委員 皆さん、おはようございます。
 3連立会派、改革21の山口初實でございます。
 9月定例会・予算特別委員会総括質疑に、会派を代表いたしまして1番バッターを務めさせていただきます。
 その前に、台風12号の傷跡さめやらぬ時に、台風15号が近畿、東海、それから東日本と日本列島を縦断いたしまして、また大きな傷跡を残しております。犠牲になられた皆様方に、心からのお悔やみとお見舞いを申し上げます。
 また、報道によりますと、長崎県も1名の犠牲者の方がいらっしゃるということが報道されております。まことに痛ましいことでありますが、心からお悔やみを申し上げる次第であります。
 それでは、一問一答で進めさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
 1、長崎県総合計画に伴う予算執行状況についてであります。
 (1)総合計画初年度として具体化に向けた取り組みについて。
 本県は、県民所得も有効求人倍率も全国の最下位グループにあります。そして、いろいろな要因が重なりまして人口流出にも歯止めがかからない。いわゆる低迷する長崎県をいかに元気にするかということで、知事は「人が輝く、産業が輝く、地域が輝く長崎県づくり」を総合計画の理念としているところでありますが、総合計画の初年度として、当面、向こう5年間のこの計画をどう進めるか、その初年度としてのスタートの年にあるわけであります。
 先日、県内の有識者の皆さんを集めて、「総合計画推進会議」が開催されたということをマスコミ報道を通じて承知をしたところでありますが、この総合計画に対して有識者の見解、あるいは評価はどういうものであったのか。また、その中でどのような提言がなされているのか、お尋ねをしたいと思います。
◎中村知事 今回の総合計画の実現に当たりましては、行政だけの力ではなくて、広く県民の皆様方と力を合わせて取り組んでいく必要があると考えまして、「こぎ出せ!長崎」の旗印のもと、総合力を発揮しながら、具体的な政策の推進に力を注いでいくことが不可欠であると考えております。
 そうした意味も込め、また、当議会においてもさまざまなご助言等も賜りました。
 先般、7月でありましたが、県内の産業界、大学、市町などからなる「総合計画推進会議」というのを立ち上げさせていただきました。
 この会議は一方通行ではなくて、双方向にお互いに意見、提案を出しながら、一つひとつの施策の推進に力を合わせていくという場にしてまいりたいと考えております。
 これまでの会議におきましては、各委員の皆様方から、「背景の分析がわかりやすくなされており、数値目標も明確にされている」といったご意見、あるいは「PDCAサイクルをこれまで以上にしっかり念頭に置きながら取組を進めていくべきである」といったご意見、さらには「計画の実現のためには民間との連携をいかに深めていくかというのが大切である」といったご意見などのほか、「例えば地域活性化に取り組もうとする場合に、行政が設けているさまざまな規制が大きなハードルになっているのではないか」といったご指摘、あるいは「県の活性化のためには、さらに人材育成にもっと力を注いでいくべきではないか」といった意見等を賜ったところであります。
◆山口委員 それぞれに県内の有識者の方々がご参加されて、しかるべき議論がなされているというふうには理解をしているんですが、そういう有識者の意見、あるいは提言を踏まえて、具体化をするに当たって本当に新たな、まだまだ網羅されていない取組があってしかるべきだと判断をしているところでありますが、この総合計画をまだ県民はそれほどよく周知をしていないというふうに理解しておるんですが、PRをしておかなければいかんと思うんですが、どのように考えておられるのか、お伺いをしたいと思います。
◎永川企画振興部長 県民へのPRにつきましては、非常に大切なことだと思っております。
 基本的には、まずこれをつくります際に、各地域でさまざまなご意見をお聞きしてつくってまいったということがございます。
 そして、つくりました後には、各市町それぞれにご説明をいたしておりますし、今後はこの計画を進捗する中で、その進捗状況をお示しするということでご意見をいろいろいただいていきたいと思っておりますし、各部局、振興局単位でもさまざまな取組をしてまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。
◆山口委員 総合計画というのは、もう皆さん十分承知のとおりですが、3つの理念を支える10本の政策と46の施策というものを展開して、さらには政策横断のプロジェクトとして、「しまは日本の宝」、「アジア・国際戦略」、「ナガサキ・グリーンニューディール」などを体系的に仕込んでおるわけでありますが、これは長崎県の当面の課題を網羅しておるという、そういう計画としてはそれほど悪くないと、そういう判断もしているところです。当然それぞれの委員会でも審議をしたところであります。
 ただ、ここに至って、いま一つインパクトを感じないわけですね。県民が本当に求めていることに具体的に行動をして、また適切に発信をしているのか、私自身も一人の議員として自問自答するところであります。
 そこで、県民に勇気と元気とやる気を与える重点施策が必要であるように感じます。それが総合計画の施策に組まれているもの、あるいはそうでないということについてはもう問いませんけれども、今、緊急に本当にやらなければならないものがあるのではないか。優先順位をつけて予算を投入してやらなければならないものがあるのではないかというふうに思っております。
 知事として、その辺についてどうお考えなのかをお尋ねいたします。
◎中村知事 この総合計画は、県政全般にわたる計画として策定をいたしました。
 福祉や医療、教育、産業振興など、多くの分野にわたる計画であり、また、例えば産業といっても農業があり、水産業があり、製造業がある。それぞれの分野で多くの方々が汗水流しながらご尽力をいただいておりますので、そうした個々の分野は一つもおろそかにできない部分があるという思いを込めて策定をさせていただいたところでありますが、確かにインパクトに欠ける、あるいはその具体的な課題解決に向けたシナリオというのをもう少しわかりやすく県民の皆様方にもお示しをしていく必要があるのではないかと考えております。
 そういった意味では、これからはさらに予算の重点配分を図りながら、大胆な政策に取り組んでいく必要があるものと思っております。
 実を申しますと、今年度の当初予算におきましても予算要求の枠の制限を撤廃いたしまして、総合計画推進特別枠といったものも設けてまいりました。
 これは次年度以降も、こうした積極的な取り組みを促す上では継続してまいりたいと考えておりますが、やはり今の現状を顧みます時に一番緊急な課題といいますのは、雇用の場を確保し、その受け皿となる産業振興に具体的な成果を上げること。そういう取組を通して、例えば離島地域を含めて人口流出をいかに止めていくか。こういった政策課題というのは長年にわたる目の前の課題としてあるわけでありますので、どういった政策を今後立案をし、推進していくのか、十分に知恵を絞っていく必要があるものと考えております。
◆山口委員 それでは、率直な質問をします。
 (2)数値目標の各年度目標値について。
 総合計画の政策や施策が具体的にどのようになっているのかを確かめながら具体的な打ち手を展開する目安として、総合計画に掲載する数値目標の各年度の目標値というのが今示されたところでありますけれども、そこで質問をします。5年後にこの数値目標がすべてクリアされた、達成されたということを想定した時に、長崎県はどのようになるのか、このことについてどういうイメージをお持ちなのか、お尋ねをいたします。
◎中村知事 この総合計画では、将来像として、先ほど委員もお触れいただきました「人や産業、地域が輝く長崎県」の実現を目指すという理念のもと策定をし、具体的な施策に取り組んでいるところでありますので、そういった中で県民所得でありますとか、人口の流出等も一つの目標数値として掲げながら施策に取り組んでいくことといたしております。
 例えば、県民所得、あるいは有効求人倍率の向上に向けては、さまざまな産業の振興等に結びつくような施策の推進に取り組んでいるところでありますけれども、やはり一人当たり県民所得というものの向上は具体的な数字として掲げることができませんでしたけれども、まだまだ、今、計画に掲げている取組ではなかなかに難しい面があると、こう考えている部分もありますので、先ほど申し上げたように、さらに施策の在り方についてパワーアップを図っていかないといけないと思っております。
 ただ、こうした目標数値がそれぞれ達成されるということになりますと、それぞれの政策の中にどういった状況を目指すかという「目指す姿」というのも簡単ではありますが、この総合計画の中に整理をさせていただいております。先ほど申し上げた「輝く長崎県」の実現のために、一歩近づいてくるものと考えているところであります。
◆山口委員 それぞれの項目は、数値目標というのがすべてこうやって網羅されているわけですね。しかし、その数値目標の集大成としては何かと。やはり長崎県民の県民所得であり、有効求人倍率であり、人口流出の歯止めです。そこに向かってこの総合計画というものは計画されているわけです。
 その時に、我が長崎県の県民所得は今45位だ。20位にしますよとか、あるいは30位にしますよという意気込みを、知事としては、やはり県民に示さないといかんのじゃないかと。有効求人倍率も0.7倍ぐらいまで上げるよと、0.8倍まで上げるぞというような気迫というものをこの総合計画を通じて県民の皆さんに示さなければいかんというふうに思うんですが、具体的な数字は示せないと先ほどおっしゃいましたが、気持ちの部分としてはどうあられるんですか。
◎中村知事 先ほども申し上げましたけれども、例えば県民所得の向上、四十数位から1位でも2位でも上げていくためにはどう取り組んでいったらいいのか。それは県民所得の今の統計の現状を十分分析しながら、なお本県において足らざる施策分野はどんな分野があるのか。できるところから着実に取り組んでいく必要があるものと考えております。
 今、実を申しますと、この県民所得の現状を踏まえて、どういった分野で、どのような取組を進めていくのか、政策論議を高めつつある段階でありますので、できるだけ早く政策立案を終え、実践に向けて予算措置等も講じてまいりたいと考えているところであります。しかるべき段階で目標数値が示せないのか、改めて検討してみたいと考えております。
◆山口委員 ぜひ、長崎県のあるべき姿、5年後の姿をしっかりと描いて、それに向かって県職員も県民も努力していくという方向性を示さなければならんというふうに思います。
 ただ、この総合計画を本当に実のあるものにするには、やはり各市町の理解と協力がないと、本当に絵に描いた餅なんだろうと思います。そういう意味では、各市町と緊密な連携を図る、相互理解を深めるということが大事であろうと思います。
 そして、もう一つ、また違う角度からいいますと、そういう意味での各項目の目標値を各市町へどういうふうに通達するのか。そしてそのフォロー、データ収集、そして出てきたデータに対する判断、それをこの県庁内のどの部署がどういう形でやろうとされているのかが、いま一つ私どもも明快に理解してないところです。そこのところを具体的にお示しをいただきたいと思います。
◎永川企画振興部長 市町との連携でございますが、まず、相互理解、あるいは目標値の周知というものにつきましては、これは総合計画がはじまりました今年の4月より以前から、市町と共有しておるというのがまずございます。
 それと、相互理解につきましては、これからもっと進めていかなくてはいけないというふうに思っております。基本的には私ども企画セクションの方で各市町との連携を取ってまいりますが、実際の事業の実施に当たりましては、各部がそれぞれ各市町の担当課とご連絡を取りながら進めていく必要もあるというふうに思っております。
 そこら辺を企画の方でまとめながらやっていきたいと思っておりますが、そういった意味で、いろんなデータ等の収集も含めまして、事業の推進を図るために市町と協力しながら進めてまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。
◆山口委員 この総合計画を達成するためには、要するに人が努力すれば達成できるというものがあるわけですが、何についてもその裏付けとなる財政の後押しがなければならないものがほとんどです。
 そういう意味では、財政の見通しが総合計画の達成のための大きな要素になるわけですが、中期財政見通しを見た時に、県税収入は今後5年間ほぼ横ばい、わずか増加を見込んでいるというところにあるわけですが、歳入の総額としては向こう5年間マイナス307億円、歳出はマイナス260億円、いわゆる減少傾向にあるわけですね。
 そういうことで、このことが総合計画の推進にどのように影響を与えるというふうに判断をしておられるのか、お伺いをいたします。
◎池松総務部長 先日公表いたしました中期財政見通しにおきましては、平成28年度の見込額を平成23年度の当初予算と比較した場合、委員ご指摘のとおり、歳入、歳出とも約300億円程度減少しておりますけれども、その主な要因は、国の経済対策基金事業の事業期間の終了に伴う減が約250億円、それと商工関係の制度資金貸付金の過年度の預託分の減が約170億円でございまして、これら以外の部分は平成23年度の当初予算とほぼ同程度となっております。
 また、中期財政見通しの作成に当たりましては、厳しい経済情勢を考慮いたしまして、県税を経済成長率ゼロで見込むなど、歳入は慎重に見込んでおります一方、歳出は新幹線整備など、現在計画されている大型事業も反映をさせております。
 その上で、今後5年間は財源調整のための基金枯渇という危機的状況は回避され、財政の健全性は一定維持される見込みとなっておりますので、現時点では総合計画の推進に大きな支障はないものと認識をしておりますけれども、先ほど知事が答弁いたしましたとおり、総合計画を着実に推進するため、今後とも施策の重点化と予算の重点配分に努めていきたいというふうに考えているところでございます。
◆山口委員 そういうことで、本来なら総合計画は右肩上がりに計画しておるんですが、そういう面での予算、財政的にも右肩上がりというのが当然必要になってくるんですが、それがそれほどかなわないという状況にあるわけです。県民の皆さんに、財政的には十分でないけれども、県民の皆さんの知恵と汗を結集していただいて、長崎県を少しでもよくしたいという県民の総意・総力、そういうものが結集できる状況をつくらなければならんというふうに判断をしております。
 知事、一言でいいです。その思いはどこにあるのか、いま一度お聞かせください。
◎中村知事 確かに厳しい財政状況は当面続いていくものと思っておりますが、やはりそこは政策効率をいかに高めながら重点的に取り組んでいくのか、しっかりと成果を県民の皆様方にお示しできるように、全力で取り組んでまいりたいと思っております。
◆山口委員 いっぱい質問通告をしているんですが、できる分だけ質問させていただきますので、よろしくお願いします。
 2、公営企業会計について。
 (1)交通事業会計について。
 スマートカードにかかる売上代金の未収の関係についてであります。
 今度の定期監査でこのことが発覚をしまして、本来、県当局に入るべき売上代金の4,500万円が未収金となっているということであります。しかも、2月には明らかになるべきことが、8月の定期監査になって初めて明らかになったということであります。これは県民としても極めて遺憾な状況であるというふうに思っております。(発言する者あり)
 今日までの経緯と措置、そして再発防止策についてどのようにお考えなのか、お伺いをいたします。
◎山口交通局長 多額の未収金の発生を防止できなかったことや、今回の一連の対応につきまして混乱を招いたことについて、改めて深くおわび申し上げたいと思います
 今回、多額の未収金が発生した光愃商事有限会社とは、平成15年からスマートカードの積み増し業務委託を行っておりましたが、昨年12月分の売上金が入金期限である本年1月末に入金されなかったことから、同社の代表取締役に対し事情を問いただしたところ、交通局に支払うべき資金を会社の事業資金や個人的な経費に充てていたことを認めております。
 発覚後、直ちに未収金を増やさないために、売上金を翌日入金するように改めるとともに、一部を回収いたしましたが、平成22年度末時点で約4,500万円もの未収金が発生する結果となっております。
 交通局としましては、当初、経営体として多額に上る未収金の回収を第一義に考え、連帯保証人や担保の設定などを条件に業務委託を継続しながら、返済が長期に及ぶことも念頭に未収金の回収を進めることとし、返済が誠実に実行される限りにおいては刑事告訴は行わないということにしておりました。
 しかしながら、定期監査結果としての公表後、県民の皆様方から厳しいご意見やご批判をいただき、再検討の結果、経営体として経済的損失を回避するということのみでは広く県民の皆様方のご理解をいただくことは困難と考え、厳正に対処することとし、刑事告訴に向けた手続を進めているところであります。9月中には告訴状を提出する予定といたしております。
 なお、これを踏まえ、相手方との委託契約については、去る9月7日付で解除いたしております。
 今後の回収に当たりましては、返済計画を定めた準消費貸借契約に基づき、当初の返済計画どおり、連帯保証人も含め、相手方に支払いを求めていくことになります。
 仮に返済計画が実行されない場合は、顧問弁護士とも協議をしながら、改めて相手方と協議を行うなど、未収金の回収に全力で取り組んでまいりたいと考えております。
 また、今回の未収金発生の背景として、資金保全が十分でないなど、交通局としての問題点もあったと深く反省をいたしております。
 今後の問題点をしっかり見極め、今後、契約全般に対する再点検等を行うとともに、未収金の発生防止のための対策など、再発防止に全力で取り組んでまいりたいと考えております。
◆山口委員 私の持ち時間が切れましたが、要は交通局といえども、やはり県民の皆さんの税をベースにして成り立っている事業経営体であるわけです。
 そのためには、やはりきちっと正確に、タイムリーに県民の皆様方に状況をお示しする姿勢、これは交通局だけじゃないと思うんですよ。県全体の姿勢として、このことはしっかりと肝に銘じて今後の行政に活かしていただかなければならんと思います。
 時間がありませんので、もうこれ以上申し上げられないのが残念ですが、そのことについてはしっかり対応していただきたいと思います。
 未収金の回収、非常に厳しい状況にあると思います。よりよい方向をさらに模索をしていただきたいと思っております。(発言する者あり)
 以上です。(拍手)
○中山委員長 馬込委員。
◆馬込委員 引き続き、総括質疑をさせていただきます。連立会派の馬込 彰でございます。
 1、アジア・国際戦略について。
 山口委員と同じような形で、長崎県総合計画のアジア・国際戦略について、お尋ねしたいと思います。
 2月定例会において、知事説明の中で、長崎県総合計画に対する知事の意気込みが伝わってくるような話を聞かせていただいたわけでございます。
 私も折に触れて読み返しているんですけれども、まさにこの方向性で進まないと長崎県の将来は厳しいんじゃないかというふうな思いは同じでございます。
 昨年から、上海〜長崎航路については取り組まれているわけでございますけれども、今年になって日本の空が非常に騒がしくなってきたと。
 アジアの日本以外の国は、大体格安航空会社を持っていると。来年から全日空、日本航空も同じような形でスタートされるというふうに聞いておりますけれども、上海航路が7,000円、8,000円、上海の一般市民が日本に行ける、そういう値段の設定だというふうに伺っておりますけれども、意外と飛行機の方がそれより安い値段を設定したり、中にはいろいろ問題もありますけれども、非常に厳しい競争を強いられるのではないかというふうに思っております。
 それと同じように、長崎空港に対してもチャーター便を増やす方向で進めていくということも知事は言われておりますけれども、最近における格安航空会社による地方空港の争奪戦といいますか、その現状を見られた時にどういうふうな考えを持っておられるのか、お尋ねしたいと思います。
◎坂本企画振興部政策監 委員ご指摘のとおり、格安航空券につきましては「オープンスカイ政策」というような国の方針もございまして、LCCにつきましてはかなり日本に入るという動きがあるところでございまして、佐賀空港におきましても中国からLCCが上海に就航するという見込みになってございます。
 我が県にとりましても、これは今定期路線がございますので、一面では脅威というような考えもございますけれども、九州北部地域への幅広い所得の中国人の観光客が増えるという観点からは、非常に効果があるというふうに考えてございます。
 本県の場合、中国東方航空が定期路線を上海と結んでおりますけれども、LCCが就航するということでございまして、さまざまな対応というものを検討してございまして、30年になるこの長崎〜上海の路線維持のために、中国東方航空につきましても週3便化であるとか、上海航路とのフライ・アンド・クルーズといった対応を協議してまいるというような状況でございます。
 このように今、上海、ソウルといった定期路線が入っているところにつきましては、やはり今の定期路線というのをきちっと維持していくというのが第一の課題かと考えてございますが、それ以外の地域につきましては、今の支援制度というものを最大限活用して積極的に誘致に取り組んでいくと、こういうことだと考えてございます。
 以上でございます。
◆馬込委員 時間がないので答弁は手短に。
 隣の佐賀県は、もうそういう交渉に入っている。そして、香港、瀋陽にも現地事務所を開設するということで、その予算の議案の審議も佐賀県議会では今議会で行われております。
 キャッチフレーズは何かと、「ハウステンボスと阿蘇観光に最適な有明佐賀空港」というようなことを言っているんですけれども、私は内陸部との交流も盛んにしたいということで、上海が揚子江の下流で、上流に武漢があるわけでございますけれども、飛行機と船をうまく組み合わせた観光開発ができないものかというふうなことも考えておりますので、そういうことについてもぜひご検討していただければというように思っております。
 特に、武漢においては、博物館、あるいは武漢大学等も市の中心部に位置しているということもありまして、非常に観光がしやすい。日本から行っても観光がしやすい。行き来が非常に望めるんじゃないかというふうに思っておりますので、ご検討方、ぜひお願いしたいと思います。
 それと、医療観光について。
 今、医療観光で横浜・川崎両市が国際戦略総合特区、これは医療の再生技術が今、日本は非常に盛んになっておりますけれども、予防医療とか、そういうものの特区をつくりたいということで国の方に申請しております。
 法律もつい最近できたばかりでございますけれども、長崎県としてはそういう医療分野における特区の検討というものはされたことがないのかどうか。せっかく今、長崎大学の医学部は放射能の関係で世界から注目を浴びているわけでございますけれども、特にそういう再生医療の分野においてもですね。
 それと、中国は歯科医療が非常に遅れているということもありまして、長崎県の歯科医療の水準もかなり上がっている。そういうことから見れば、医療特区の考えがあってもいいのではないかと思いますけれども、その点についてどういうふうにお考えなのか、お聞かせいただきたいと思います。
◎坂越文化観光物産局長 県としましては、委員ご指摘のとおり、医療観光は今後成長が著しいと考えておりまして、力を入れていく必要があるというふうに考えております。
 このため、医療観光につきまして、昨年5月に長崎大学や医療機関、産業界など、関係者からなる推進協議会が設立されましたが、県も参加しまして協議を行っております。
 医療特区につきましては、まだそこまで具体的な話は挙がっておりませんが、県としましては、まずは招聘計画を進めていきたいというふうに考えておりまして、国や九州各県と招聘事業の計画をしているところでございます。
 また、医療観光を推進する上で必要となります医療通訳の養成につきましても、県国際交流協会と協力して育成に着手しております。
 また、ハウステンボスにおきましても医療観光に力を入れていると聞いておりますので、上海航路を活用した医療観光の推進についても、積極的に医療関係機関と協力して取り組んでまいりたいと考えております。
◆馬込委員 今、文化観光物産局長がちょっと触れましたけれども、このアジア・国際戦略を推進していく上において大事な人材育成、しっかりとやっていただきたいというふうに思っております。
 それと、スマートフォンのアプリの問題について、若干お尋ねしたいと思いますけれども、佐世保市の企業が韓国語バージョンのアプリケーションをつくったという報道が先月なされておりました。
 ところで、知事、スマートフォンをお使いになられていますか。
◎中村知事 私の手元はまだ携帯電話でございます。まだスマートフォンを使わせていただいておりません。
◆馬込委員 非常に便利なものなんですよね。今、実演してもいいんですけれども、時間がもったいないものですから。
 「地図」をクリックすると、長崎県庁を中心にした地図が出てくる。それで「ポイント」を押すといろんなものが出てきて、「観光地」を押すとばあっとこの辺の観光地が出てくる。
 これが中国語で出る、あるいは韓国語で出る、あるいは音声を押すと音声で案内をする。こういうふうなアプリケーションの開発をされると、海外からの皆さん方が個人旅行、グループ旅行が安心してできる。それにあわせて当然対応すべき人たちの語学の研修も行わなければならない。その最先端を目指すべきなのが、我が長崎県ではないかというふうに思っているわけです。
 だから、やっぱり知事、副知事は使ってもらわないと、私が一生懸命言ってもその響き方が違うわけですよ。(発言する者あり)
 それで、この定例会が終わったら、ひな壇に座っておられる部長の皆様方すべて、ぜひ切替をしていただけないでしょうか、というふうに私は思うわけでございます。
 そうしないと、この後の質問でブロードバンド、クラウドの問題にいくんですけれども、非常に連動しておりますので、そこら辺はぜひ終わった後の会議の中ででも知事の方からご提案していただければというふうに思っております。
 2、県庁舎建設について、お伺いいたします。
 県庁舎の問題につきましては、これまで長いこといろいろ議論されてきているわけでございます。
 知事も触れられております、「県民の安全・安心のために県庁舎をつくらなければならない」と。まさにそのとおりだと私は思います。
 3月11日に発生した「東日本大震災」を見ていて、今、詳細ないろんなデータが出ております。県庁とか県警、消防署の建物がどうあるべきなのか、そういうことについては随分考えさせられました。
 我々は、これまでの県庁舎の議論においては、そういう県民サービスの面からいって、安全・安心というよりも県庁の機能、あるいは県民が親しめる県庁とか、ソフトの分野のことについて多くの時間を費やしてきたのではないか、そんな感じがするわけでございます。
 そして、遠藤未希さんのような、波にのみ込まれるまでマイクで「高台に避難してください」と叫び続けた、そういう公務員の姿を見せられる時、こういう施設の建替というのは、もっと知事がリーダーシップをとって早く建て替えるべきではなかったのかというふうに思うわけでございます。(発言する者あり)
 特に今回の震災を見て思うことは、役場職員、市役所の職員、県庁の職員は言うに及ばず、2日前には宮城県の県警の合同葬もされました。そして、昨日は、20日に台風15号の増水で、兵庫県警の警察官が制服を脱いで川に飛び込んで女性を救助したというようなニュースも流れております。
 消防署の職員、殉職された警察官も同じなんですけれども、住民の避難誘導をしながら、そして自分たちは波にのまれていった、このような姿を我々は今回見せられたわけでございます。
 公務員だけじゃなくて民間の人にとっても、中国から研修に行かれていた人たち、誰一人犠牲者を出すことなく、企業の経営者の皆さん方が波にのまれていった。
 そういう中でいろんな動きが出ております。助けられた中国人は、避難所暮らしをしながら分け隔てなく接してくれる日本人に感動された。それを中国に帰って多くの人たちに知らせ、そして、中国から被災地を支援しようじゃないかというような、本当に中央政府がもたもたしている間にこういうことが現実に行われてきたわけでございます。
 長崎県の職員も、負けないすばらしい職員がいると私は思うんです。特に中村知事は、県庁の職員としてスタートされ、そういう仲間を数多く自分の目で見られてきているのではないかというように思うんです。
 私は、毎朝県警の前を通っているんですけれども、県警の建物は本当に古い。ちょろっと地震が来たらぶっ壊れるんじゃないか、そんな感じさえするんですよ。(発言する者あり)
 だから、この県庁舎の建設については、私は県警から先にね、(発言する者あり)つくってもいいのではないかというふうに思うんですよ。県庁はもうちょっとしっかりしているような感じがする。(笑声)
 それで、県警を移動させて、あそこを更地にすることによって、県庁跡地をどう使うかというようなイメージが県民の中に芽生えてくるのではないかと、そういうふうに思うんですよ。
 それで、知事、我々が県庁舎建設に対する、こういう災害に対する司令塔としての意味合いをもっと注意深く審議していたならば、県庁はとっくの昔にでき上がっていたんじゃないかと思うんだけれども、1年でも早く建設を目指す動きを早めていただきたいんですけれども、その庁舎建設についてどういうふうにお考えなのか。3月11日の前と後と全く考えが変わらないのか、それも含めてお尋ねしたいと思います。(発言する者あり)
◎中村知事 この県庁舎の建設問題につきましては、相当の時間をかけ、また議会におかれても「県庁舎整備特別委員会」等も設置していただき、さまざまなご議論をいただいてまいりました。
 その結果、議会としても意見書を可決いただいて、早急に整備すべきであるという方向性をお示しいただいたところでありますが、そうした中に3月11日の「東日本大震災」が発生し、県民の皆様方の中にも「津波に対する備えが十分であるのか」、あるいは「液状化等の問題は改めてどうなのか」といったご心配の声が出てきたものと理解をいたしております。
 また、そうしたことを受けて、改めてまた県議会でも「経済雇用・災害対策特別委員会」で防災拠点施設としての機能の在り方等について、今ご議論をいただいているさなかであると理解をいたしております。
 去る3月の東日本大震災の直後に開かれた「県庁舎整備特別委員会」にも私も出席させていただき、「防災拠点施設としての機能はおろそかにできない、一刻も早く整備を進めていくべきであると考えている」という考え方についてはお示しをさせていただきました。
 ただ、現実として今、改めて津波のシミュレーションに取り組む。そして、そのシミュレーション結果を踏まえて「経済雇用・災害対策特別委員会」で再度ご議論をいただくということでありますので、しっかりとした予算も議決をいただいておりますので、その執行に向けた準備作業は進めつつ、そうしたご議論の推移も見極めて判断をしていかなければならないと考えているところでございます。(発言する者あり)
◆馬込委員 知事、私は今回の震災の後の宮城県知事、岩手県知事、福島県知事、あるいは市長の皆さん、町長の皆さん、トップリーダーがどういうふうに対応しているのかと。中央政府に陳情に行っても全く反応してくれない。そういう中で、本当に身を粉にして仕事をされている。そういうリーダーの姿を見ながら、そして職員をどう守っていくのかという一つの立場があります。県議会との問題もあります。しかし、県議会はこれまで長いこと審議してきて、あの災害を見た時に、一刻も早くつくるべきだという考えは同じではないかと思うんです。
 まして大多数の皆さん方が、6月定例会後、現地にボランティアに行っております。現状をつぶさに見て帰ってこられているわけです。そういった時に、職員の痛ましいニュースを聞くたびに、私は、県民も含めてもう既に同意は、完全に合意はでき上がっているというふうに思うんです。
 議会の動き云々じゃなくて、もう早急に着工すべきだというふうに私は考えるんですけれども、知事、もうちょっと急ぐべきじゃないかと思いますけれども、いかがですか。(発言する者あり)
◎中村知事 この県庁舎は、防災拠点施設そのものでありますし、その施設としての機能の在り方について、改めてこれまでの経過を踏まえた上で、「経済雇用・災害対策特別委員会」を設けてご議論をいただいている。なおかつ、まだご審議いただく課題が残っている。
 そういう状況でありますので、今回の予算をできるだけ早く執行できるような体制を整えつつ、そうした議論についてはしっかり私どもも論議の経過を踏まえながら判断をしていくべき課題であろうと考えているところであります。
◆馬込委員 そこら辺までなんでしょうね、知事。建設、完成時期を1年早めるとかという答弁が出てくるんじゃないかと思って期待していたんですけれども。ぜひ早目に完成を目指して、できるだけのことをしていただきたいというふうに思います。
 3、ブロードバンド利活用について。
 ブロードバンドの利活用について、少ない予算ではありますけれども、新年度の予算に組まれておりましたのでお尋ねいたします。
 数年後の自治体クラウドのデザインをどういうふうに描いているのか、まず、そのことについて、お尋ねいたします。
◎池松総務部長 自治体クラウドの将来的なデザインのお話でございますけれども、やはり今後、情報化が今以上に進展をするということになりますので、住民サービスの向上、それから職務の効率化のためにも、やはりブロードバンド等を利用したICTの技術を活用した行政の在り方というものを考えていくべきだというふうに考えております。
 本県におきましては、独自のクラウドで、いわゆる市町も利用できるようなシステムを今開発中でございますので、市町と一緒になって住民サービスの向上、職務の効率化のためにクラウドを推し進めていきたいというふうに考えているところでございます。
◆馬込委員 ところで、先月から県庁内のコンピューターの更新を行っているわけですね、ノート型からデスクトップに。本来であればデスクトップからノート型にするというのがごく普通の世間の考え方なんです。
 デスクトップとノート型は使用電力が違う。ノート型が2割から5割は安い、使っていない。それと持ち運びができる。
 じゃ、これから持ち運びしないような会議しかしないのかと。ペーパーレスの会議も考えなければならない時に、あるいはノート型パソコンをぽっと持っていって、どこかの説明会に行ってプロジェクターを使って説明する。そういうのがごく普通に行われている。そういう社会の中において、なぜデスクトップ型に切り替えたのか、まず、そのことについて、お尋ねいたします。
◎池松総務部長 本年度から、順次パソコンの入れ替えを行っておりますけれども、現在、ノートパソコンの画面がほとんどの機種でワイド型となっているということでございます。ワイド型の縦横の比率では、現在の新しいシステムによっては縦の表示が十分でなく使い勝手が悪い。それから、複数のウインドウを開いての作業に適していないということから、画面が大きいデスクトップのパソコンの導入を今年度からはじめたところでございます。
 また、委員ご指摘のとおりでございますけれど、例えば外部でパワーポインターを使って説明するような説明会等は県でも開いておりますけれども、残念ながら県庁の中でパソコンを持ち寄って会議をするというようなことまでまだ行っておりません。新しい県庁舎では、それを見据えてそういう対応もできるような庁舎にしたいというふうに考えておるところでございます。
 また、消費電力につきましても、ノート型とデスクトップについては大きな差はないということで考えておりまして、順次先ほど申し上げたとおりパソコンの入れ替えを行っておりますが、今年度入れ替えを終了したものにつきましては、平成28年9月30日にリースが終了する予定でございますので、先ほど申し上げたとおり、新庁舎においては、新しい働き方も含めて検討をしていきたいというふうに考えているところでございます。
◆馬込委員 ノート型とデスクトップ型の特徴を今言われましたけれども、もっとありますよね。
 例えば、紙を減らしていくと。ところが、デスクトップ型を置いてしまうと、どうしても資料はペーパーになってしまう。今よりももっと増えると思いますよ。ノート型を持っていって部長が課長に言うんだ、あるいは課長が部下に命じる時に、ノート型だったら、ぱっと説明すればそれで資料を見られる。しかし、デスクトップだったら、プリントアウトしなきゃならなくなってしまう。こういうのは全く進んでいないんですよ。ITの進捗、今の進み方からいけば、逆コースを歩いているんですよ。
 今の機能を言ったら、ノート型とデスクトップ型とどういう能力の差があるか、機能の差があるかといったら、ほとんどない。民間企業で、今、総務部長が説明されたような理屈でノート型からデスクトップ型に替えた企業の話は一回も聞いたことない。そういう社会の動きを考えた時に、どうも新しい発想に結びつかない。確かに2画面を使う、3画面使う、それは私もしょっちゅうやっていることだからいいんですけれども、県庁の作業の中で2画面を使わなきゃならないような作業というのは、そんなにないと私は思いますよ。
 だから、そういう作業をするところはデスクトップを置く、もっとワイドなものを置く、あるいは縦型のものを2面ぽんと置くとか、いろんな方法、対応ができると思うんですよ。
 今回、それで5年間やる。次、切り替える時に、ノート型にするといった時に、本当はノート型で教育して、自分のパソコンを持ち出して出張に行く、そこからメールで送る、報告する、これが普通のスタイルになっているわけですよ。
 そういうふうな職員の育成の問題についても、若干問題があるんじゃないかと。本当に庁舎内で検討されたのか。各部長、あるいは課内で検討された結果なのかと、私は疑問を持っているわけですよ。
 時間もありませんので、そういうことがありますので、今後、発言の機会がある時に、再度ご質問したいと思っております。
 4、がん克服推進事業について。
 がん克服のことについて、3年前に議員提案で「長崎県がん対策推進条例」をつくらせていただいたわけでございますけれども、一応県のがん系のホームページをすべてチェックさせていただいて、他県よりもよくできているのは事実で、評価したいと思っております。
 ところで、検診率について、現状どういうふうになっているのか、お聞かせいただきたいと思います。
◎岩本福祉保健部長 がん検診の受診率につきましては、「長崎県がん対策推進計画」で受診率50%を目標にしておりますけれども、平成22年度の暫定の受診率の平均は、残念ながら20%を少し超える程度にとどまっている現状でございます。
◆馬込委員 目標は5割だというふうに伺っておりますけれども、5割にするための方法をお聞かせいただきたい。
◎岩本福祉保健部長 県の役割といたしましては3つございます。予防事業、普及啓発、それから基盤整備の3つでございますけれども、この県の役割を今後ともしっかり拡充させていきたいというふうに考えております。
◆馬込委員 具体的な方法ですよ、具体的な。
◎岩本福祉保健部長 具体的に言いますと、やはり住民の方にその意識を持っていただく、そのためには、これは市町村事業ですけれども、市町において台帳管理をきちんとして、個別勧奨をきっちり行っていく。そして、後フォローをしていく。
 そして、もう一つは、がん啓発、2人に1人ががんになる時代だというようなことで、そこのPRをきちんとしていく、こういったことを市町と連動してやっていきたいと思っております。
◆馬込委員 そういうことはどこでも言っている。だから、検診率が上がらないんです。
 どこでしたか、県内で受診率がいいのは佐々町ですか。よその町と佐々町がどう違うのか、その辺は県内にいいデータがあるわけですのでね。
 それと、2〜3日前の新聞に、秋田県のがん患者の問題が出ていた。秋田県としてはこういう方法をやると、個別にばんばん、ばんばんやる。あるいは、協力企業に対してどういうようなネットワークを張っていくのか。そういう問題もひっくるめて、もっともっと検討していただきたいと思います。
 5、密漁対策について。
 漁業取締船の問題です。
 今回、入札して5億7,700万円で落札されている。これは2〜3年前にも問題になった。県内企業になぜ発注されないのかという問題もあった。
 もう時間がないから、それは委員会でやるとして、本来なら共同漁業権内、あるいは沿岸をパトロールする船を数多くつくって密漁対策をすべきだというふうに私は思うんだけれども、70トンの船をつくるよりも、30トン、あるいは20トン前後の船を3隻つくってパトロールを強化した方が密漁対策にはなると思っているんだけれども、そのことについて、どのような協議がなされたのか、お尋ねしたいと思います。
◎野口水産部長 最近の密漁漁船が高速化、広域化しておりまして、例えば37ノットで走る密漁漁船がいるわけですが、これを追いかけて捕捉するためには、これ以上のスピードを持たなければなりません。そのためには60トン以上の船が必要だということ。あるいは密漁の実態というのが広域化しているということを踏まえて、今回、ご提案をしている次第でございます。
◆馬込委員 続きは、委員会でやらせていただきます。
 以上で終わります。(拍手)
○中山委員長 浅田委員。
◆浅田委員 新生ながさき、浅田眞澄美でございます。
 今回の予算について、お伺いいたします。
 1、東日本大震災関係。
 (1)知事の所見。
 前回に続きまして、東日本大震災の関係が今補正予算の大半を占めているかと思います。
 知事にとりまして、東日本大震災や、夏以降に頻発しております、各地で相次いでいる災害を受け、何を教訓としてとらえ、長崎にどう活かすか、それが今回の予算にどう反映されているかをお伺いいたします。
◎中村知事 今回の東日本大震災、あるいはその後に続く台風災害等を見まして、やはり改めて防災、日頃の災害発生に対する備えの重要さを痛感しているところでございます。
 特に、東日本大震災では、まさに千年に一度とも言われる大震災、津波被害が現実に発生したということ。そしてまた、今回の災害では、一番頼りにされるべき防災拠点施設そのもの、市役所の機能、あるいは警察の機能そのものが失われるという事態に直面をしたということ。
 あるいは、また、災害に際して、被災に際して、命に直結するような燃料でありますとか、食料の調達に非常に大きな課題が残ったということ。
 あるいは、また、原子力発電所の災害がこのように広範囲かつ深刻な影響を与えることといったさまざまな体験をし、その中から教訓としてこれからの施策に結びつけていかないといけないと思っております。
 特に、先ほども申し上げましたように、災害は起こり得るんだという前提で、そうした事態に対して日頃から備えておく必要がある。防災のまちづくり、あるいは県民の皆様方の防災に対する意識啓発、避難訓練、そういった日頃から取り組むべき課題にしっかり向き合っていく必要があるものと考えているところでございます。
◆浅田委員 私も知事と全く同意見でございます。
 災害というのは、いつ起こるかわからない。まして千年に一度のようなことも起こってしまう。それに対して、長崎県がどう備えていくかということが、今定例会の知事の最初の発言でもありましたとおり、地域防災計画の見直しなどにもあらわれているのではないかと思います。
 この地域防災計画なんですが、見直し検討委員会が3回行われ、視察が1回の予定となっております。既に1回が行われたわけなんですけれども、その中で今回、委員長が、私どもがやっております「経済雇用・災害対策特別委員会」にお越しになった時に、「残りの2回の会議と現地視察だけで今回の見直しを考えることは非常に厳しい」と、はっきりとおっしゃいました。
 また、「私たちの検討委員会というものは、3回で答えを出せということなので、その中でできることは何かを今考えている」というようなご答弁をなさっておりました。
 私は、前回の補正予算の際にも、この予算で足り得るのでしょうかということをお尋ねいたしました。
 その時は、委員会がはじまってからでないとわからないという答弁だったんですが、実際1回が終わった後に、この委員長が、3回で答えを出せと思っていると、その中でできることは何かを考えなければならないというのは、非常にいかがなものかと思いました。知事がおっしゃっているとおり、災害はいつ何時起こるかわからないので、それに備えるためのものということでございますが、それだったらば、もっと県民の命を守りたいというそのご意思があるのであれば、もう少し予算に反映させるべきではないかと思っているんですが、知事、この委員長の答弁も含めて、どのようにお感じになりましたでしょうか。
◎中村知事 地域防災計画の見直し検討委員会は、具体的な成果が上がって、はじめてその役割が果たせるわけでありますので、最初から回数を定めるというようなことで予算は想定して積算している面はあろうかと思いますけれども、さまざまな議論があるだろうと思いますので、必要な機会はしっかりとおつくりいただきたいと考えております。
◆浅田委員 回数を決めるものではなく、今後ももちろん検討の余地があるということを、今、知事がはっきり明言していただきましたことは感謝申し上げます。
 しかしながら、検討委員会の委員長が、3回で答えを出さなきゃいけないということで大変焦っております。そういうことをきちっとお伝えいただいて、議論を深めていくということを、これから歩みをとっていただかなければと思いますが、その点、今後の予定を含めて、予算を今後さらに、今回ではなくて、次にまた予算を取っていくのか、そういったところをどのようにお考えかをいま一度お聞かせください。
◎坂谷危機管理監 この委員会の回数につきましては、委員会の方でも私は答弁させていただきましたが、3回に限定したわけではございません。もちろん、必要であれば増やすということを答弁しております。高橋委員長が、確かに委員ご指摘のように回答されましたけれども、これは私たちの説明がまずかったのかもしれません。ですから、3回で不十分であれば4回もあり得ますし、また、予算につきましては、地域防災計画の見直しを進めていく中で、計画の見直しの予算、また、これに対応する防災対策の予算というものが見えてくると思っております。ただ、予算面についてはちょっと遅れておるかもしれませんけど、これは慎重に、着実にやっているつもりでございますので、ご理解をお願いいたします。
◆浅田委員 そちら側の非も認めていただいた上で、今後、さらなる議論を深めていくということでございました。
 前回も、たしか危機管理監は、今回の見直し検討委員会はゼロからのスタンスで臨みたいということをおっしゃっておりました。いま一度委員の方々にそれをきちっと伝えていただいて、本当に県民の命を守るための検討委員会なのであると、ゼロからもう一度皆さんにお考え直しいただきたいということをきちっとお訴えをいただきまして、また、今後の予算などにも活かしていただきたいと思います。
 今回、福岡県などに関しましても、5,000万円、愛知県が6,000万円、沖縄県も4,500万円と、結構よその地域もこの検討委員会を増やしたりとか、そういうふうな措置をとられておりますので、ぜひご検討いただきたい。
 それともう一点、この間の「経済雇用・災害対策特別委員会」の際に、委員長自身も、「確かに原子力関係の専門家の方お二人は現地に行かれている」と。ほかの方が行っていないということで、「学会などの資料を読んで議論をしているということだけれども、起こった現地に行って、何が起こったかということを精査しないと私もできないと本当は思っている」ということをおっしゃっておりました。
 こういったことを踏まえると、やはり何度も現地に足を運んでいるような検討委員自体の、そういうふうなことをなさっている研究者の方々を増員するということとか、また、地域によっては地震、津波、原発、いろんな専門分野を分科会に分けてきちっと議論をなさっているようです。今回は、これだけの大きな災害を受けた後ですので、今までのやり方ではなく、いま一度議論をするために、部会などをしっかりつくっていくべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
◎坂谷危機管理監 委員の増員と分科会等の話ですが、現時点では、これも委員会の中で答弁させていただきましたが、すばらしい委員を選定したというふうに考えております。もし増員の必要性、分科会の必要性があれば、これはまた、委員長、各委員と相談したいと思っておりますが、浅田委員ご存じのとおり、清水委員は国の「地震調査委員会」にも入っております。高橋委員も「長崎大水害」の頃からずっと長崎の災害対策にかかわってきた委員でございますし、また原田委員は、先般新聞に載っておりましたけれども、宮崎大学の教授として、この4連動等のシミュレーションも最近行ったと聞いておりますので、必要があれば、もう一回委員長、委員等含めて相談し、必要であればそうしたいというふうに考えます。
 以上です。
◆浅田委員 ぜひともお願いしたいと思います。
 あえて申しませんが、その委員会の際にも、本来であるところの専門の部分と若干違っているようなところがあるのかなと思うような懸念もありました。あまり言いますと、個人的な部分に差し障りがあるかと思いますので、それはここでは差し控えさせていただきますが、本来の防災、耐震、いろんなところの専門家、そして、原子力災害に対する専門家をいま一度ご検討いただきまして、増員、そして分科会というようなものを考えていただいて、また、これからの予算の方にきっちりと反映していただきますことを、知事と危機管理監にはお願いを申し上げまして、次の質問に移ります。
 2、自然災害防止事業費。
 今回の予算の中で、災害と同じくして自然災害防止事業費というのが9,100万円ほど計上されております。
 これは6月の大雨などによる山腹の崩壊の復旧、そして、災害防止の工事ということで挙げられておりました。やはり先ほど知事が申しておりましたとおり、災害は起こり得るということを考えて備えなければならないというようなことから申しますと、今、危険とされている森林地域が3,383カ所、危険とされている斜面地が4,157カ所あるということです。
 それに関しましては、それぞれが27.35%、また三十数%が処理されているということでした。
 しかしながら、その自然災害なので、この数値がすべてなのかどうかは申し上げづらいところがあるんですが、県民の命を守るという観点からいくと、もう少し防災の面を急ぐべきではないかと思っているんですが、この点は知事、いかがでしょうか。
◎中村知事 本県は、これまでに非常に大きな災害の体験を持つ県であります。昭和57年の「長崎大水害」、こうした体験も持つ中で、やはり安全・安心な県土をまず整備する必要があるということで、急傾斜地等については計画的な整備の促進に力を注いでいかなければいけないと考えております。
 ただ、こうした地形の中にありますので、災害危険箇所はもう膨大な数に上ります。そういった中で優先順位を定めながら取り組んでいく以外に方法はないと思いますけれども、特に、林地、あるいは急傾斜地を含めて、関係予算の確保に相当苦慮しているというのが実情であります。
 特に、この間、さまざまな補正予算の機会等があれば、積極的に国に対して予算確保の働きかけ等も行って、安全・安心な県土の整備に力を注いできたところでありますが、なかなかこれを純粋に単独事業でやってしまうというのは難しい面もありますので、引き続き国に対して、関係予算の確保に努力していかなければならないと思っております。
◆浅田委員 知事のご答弁のとおり、国に対しての訴えというところに関しましては、私ども議会としても力を合わせて、ぜひ国に訴え、少しでも多くの方々が災害に遭わないような措置をとらせていただきたいと思います。
 一方、その中で今回検討委員会に入っております高橋委員長が、「前回のアセスメントの際に、古い建物を全部耐震化したら被害は3分の1に減るということを提言しましたが、あまりそういった部分を見られていないような気がしますので、このような時にこそ、きちっと考えていただきたい」ということをおっしゃっておりました。
 長崎の場合は、公共施設におきましてもまだまだで、全国39位というような現状でございます。ぜひそのあたりを踏まえて、さらなるご努力をなさっていただきたいと思います。
 「阪神・淡路大震災」の時も、被害額10兆円のうちの6兆円は住宅・建物被害ということもあります。自然の部分、そして、この古い建物の部分、このような部分をしっかりご検討いただきたいと思います。
 それとともに、今回、長崎市議会の中で、浦上川でハザードマップがつくられていないという指摘がありました。その中で市の答弁は、「浸水想定区域があるかどうかを確認したい」ということで、このことを県に確認すると、「ハザードマップは市が作成するもの」、これは私も承知しておりますが、「ですから、ハザードマップをつくるとの要請がないから想定区域をつくっていない」というようなお答えをちょうだいしたんです。
 いずれにしても、市民、県民の命を守るためには、市がとか、県がとかと言っている場合ではないと思うんですね。しっかり防止にも力を入れていただきまして、県民を守る予算を計上すべきだと私は考えておりますが、最後にご答弁をいただければと思います。
◎村井土木部長 浦上川のハザードマップにつきましては、確かにハザードマップをつくるのは市でございますが、市と相談いたしまして、私どもといたしましても、想定氾濫区域図の準備はできておりますので、提示して、市がつくっていかれるのだったら協力していきたいと考えております。
 以上でございます。
◆浅田委員 市が、市が言われたらということよりも、やっぱり県もこの浦上川に限らず、やはりそこはいろんな危険地域に関して、こういう想定外のことが日本の中で起きているわけです。市からの要請を待つだけではなくて、本当に大丈夫なのかということを私は各市町とともに、県がリーダーシップをとってやっていただかなければ、今の土木部長の答弁だけで言うと、知事がおっしゃる「備えあれば」というところとは相反する部分だと思います。そのあたりを、もう少し強い意志というものをお答えいただければと思っているんですが、いかがでしょうか。
◎村井土木部長 もちろん市と協力してということでございまして、想定氾濫区域図を示すという技術的能力を持っているのが県でございますので、それを示した上で市と一緒にハザードマップをつくっていきたいと考えております。
◆浅田委員 最後にしますけれども、知事に、今、ハザードマップはということでしたけれども、やはり市町区域であるということが確かにおかしいとはならない、県があまり言ってはならないというようなことも多々あるかと思います。それは重々理解しているんですけれども、やはり今回のようなことが日本で起こっている中で、やはり私は、中村知事だからこそ、県民の命を守りたいという強い思いを持って、市町のさまざまな皆さんの上に立ってリーダーシップを発揮していただきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。(拍手)
○中山委員長 山田博司委員。
◆山田[博]委員 連立会派、改革21、五島市選出の山田博司でございます。どうぞよろしくお願いします。
 理事者の皆様におかれましては、短い時間内でございますので、的確に簡単明瞭な答弁をお願いしたいと思いますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。
 それでは、通告に従いまして質問させていただきたいと思います。
 1、人件費について。
 (1)知事部局等に於ける再任用について。
 私も今回、再選させていただきまして、県庁の皆様方が日夜県民のために一生懸命頑張っている姿に感銘を受けるわけでございますが、そこの中で、再任用についてちょっとお尋ねしたいと思います。
 知事部局、教育委員会における再任用の人数と、再任用でどれだけの予算が使われているかというのを、まずお答えいただきたいと思います。よろしくお願いします。
◎池松総務部長 再任用の数でございますが、平成23年度におきましては、知事部局において127名でございます。当初予算のベースで申し上げますと、人件費でございますが、平成23年度の当初予算ベースでは、共済費を含めまして6億4,800万円でございます。
◎渡辺教育長 教育委員会におきます再任用の人数ですけれども、平成23年度は185名でございます。
 なお、給与等にかかります額でございますけれども、平成22年度の決算で申し上げますと、共済費を除く額で申し上げれば、総額3億2,800万円でございます。
 以上です。
◆山田[博]委員 再任用で、知事部局と教育委員会で年間およそ10億円使われているわけでございます。
 これは、どこに配置されるかというのは、人事の公表の中には入っておりませんね。入っているか、入ってないかだけ、代表で知事部局からお答えいただきたいと思います。
◎池松総務部長 お尋ねの趣旨が、再任用の職員がどこに配置されているかという氏名と配属先ということであれば、現在はそれについて公表しておりませんで、再任用の状況、職種ごとの人数や給与の状況だけを公表しております。
◆山田[博]委員 それで、私はこの辞令というのはどんなものかというのをいただいたんですね。「長崎県職員主事に任命する」ということで、「(再任用)」とあるんですね。これは例えば平成23年4月1日、長崎県知事 中村法道という公印を押しております。
 それで、これは先ほど知事部局、教育委員会でこれだけの県費を投じているわけですから、どの方がどこに配置されるかというのは、きちんと公表していただきたい。
 確かに、インターネットにおきましては、人数とか、どこに配置するとかということは出ております。これは極端に言うと、私の地元におきましても、再任用でぜひ地元に残ってしっかりとまた頑張ってもらいたいという人がたくさんいらっしゃいますよ。しかし、どこのだれがどういうふうになったか、全くわからないんですよ、これは。
 そこで、ここは極端に言うと、これは私は県議会議員としてチェック機能が必要ですから、そこはきちんと公表していただきたいと思うんですが、氏名を出して、要するに普通の一般職員と一緒に、同等の公表をすべきだと私は思うんですが、いかがですか、そこをお答えいただけますか。(発言する者あり)
◎池松総務部長 再任用の職員につきましても、現在、職員録に掲載はしておりますが、委員ご指摘のとおり、例えば、再任用の前の一般職員につきましては、内示の状況につきましても公表しておりますので、先ほど申し上げたとおり、職種ごとの人数や給与の状況については公表しておりますけれども、今後、再任用を行う際には、個別の通知のほかに、人事異動の発表にあわせて公表していきたいというふうに考えております。
◆山田[博]委員 それでは確認ですけど、氏名とか、どこに配属されるというのはもう公表するということで理解してよろしいんですね。お願いします。
◎池松総務部長 通常の職員の人事異動の際に発表するベースで発表したいというふうに思っております。
◆山田[博]委員 ぜひそのようにお願いしたいなと思います。
 それで、これは中村知事、実は妙な話がありまして、知事部局の再任用は、平成14年度は10人だったんですよ。それで、ずうっと平成22年度95人、平成23年度127人。それで、教育委員会で、学校でもらった時は、平成14年度は57人から、平成23年度は185人、増えているんですね。これは何かと、私の同僚議員の陣内八郎議員にお尋ねしたんですよ。これは職員の支持率じゃないかと、支持率と解釈をいただいたわけでございますが、知事の見解はどのようにあるかということをちょっとお尋ねしたいなと思います。
◎中村知事 こういう形で再任用の職員が増えてきているということにつきましては、もう既に委員ご承知のとおり、年金の支給開始年齢がだんだん遅くなりまして、退職はしたけれども、働く職がないというような現状が目の前にあるわけでありまして、そういう中で、やはり各民間を含めて雇用主としての責任として、そうした雇用を継続するような配慮が求められているところであります。
 県の職員につきましても、できるだけ再任用という形で活躍をしていただきたいということで声をかけてまいりました。これは正規職員と同じような定数の中で運用する職員でありますので、経験等も踏まえて、さらに活躍していただける場を多く設けていきたいと考えているところであります。
◆山田[博]委員 知事が、要するに定年後の職員の皆さん方の再就職の確保と、あと年金の支給の問題があるということでお話がありましたけれども、知事、この平成22年度の知事部局の共済費を含むと一人当たり幾らかというと495万円なんです。これは人事課からいただきました。教育委員会におきましては、共済費を含むと269万円なんですね。これは間違いございませんね。それだけ簡単にお答えいただけますか。お願いします。
◎池松総務部長 平成22年度の決算ベースの共済費を含む一人当たりの額は、495万円というふうになっております。
◎渡辺教育長 教育委員会の一人当たりの額につきましても、ご指摘があった269万8,000円でございます。
◆山田[博]委員 それで、知事、これだけの金額であれば、ただ単に年金の支給とか、再就職先がないとか、そういったことではなくて、県民の皆さんからすると、私からすると、確かにそういった家庭の事情、幼いお子さんがいて学費を負担されている方もいらっしゃるかもしれませんけれども、それはほかの若い人たちもたくさんいらっしゃいますから。そうじゃなくて、知事として、長崎県にとってすばらしい人材を再任用するといったことなら私も納得できると思うんです。確かにこの長崎県の条例、国の法律でも、地方公務員法にもうたわれておりますけれども、基本的にはこの方を再任用したら長崎県にとってすばらしい県政になるんだという方を採用するということを認識しているということで、そういった知事の見解があると私は認識しているわけでございますが、改めて私はお答えいただきたいと思います。
◎中村知事 先ほどちょっと説明が足りない分があったかもしれませんけれども、再任用を希望されるからすべての人を採用するということは決してありません。これは再任用に当たって、きちんとした採用手続が行われるわけでありまして、それはもう公務員としての職責を担っていただくに当たっては当然のことであります。
◆山田[博]委員 知事、今の答弁で、最初の答弁からしたら20点から80点まで上がったかなと思っているわけでございます。大変失礼なことでございますけれども、県民の視点からそういったことでいっていただければと思いますので、よろしくお願いします。
 2、各基金について。
 (1)基金の運用状況について。
 まず、長崎県公金管理委員会というのがありまして、この公金管理委員会で長崎県の基金をどのように運用するかということを決定されているわけでございます。
 まず、この公金管理委員会の要綱を拝見させていただきますと、この要綱におきましては、これは非公開となっているんです。長崎県公金管理委員会設置要綱第4条、(会議)として、「委員会は、非公開とする」ということです。検討内容はどういったことをするかというと、金融商品の把握・分析、金利情勢等の経済動向の把握・分析ということがあるわけですね。預金先である金融機関の経営状況の把握・分析というのがあるんです。
 そうしますと、これは非公開になっているんです、私がいただいた資料では。非公開になっているということは、事実であるか、ないかというのをまずお答えいただけますか。よろしくお願いします。
◎吉村会計管理者 非公開になっております。
◆山田[博]委員 じゃ、非公開で行われているこの公金管理委員会の中で、今、長崎県の基金をどういった銀行に、私がお聞きしたのは6行ですが、その6行というのはどこかというのを教えていただけますか。よろしくお願いします。
◎吉村会計管理者 十八銀行、親和銀行、長崎銀行、みずほ銀行、三菱東京UFJ、九州労金でございます。
◆山田[博]委員 理事者の皆さん方、県民の皆さん方も、確かに今の6行の銀行は地元で中小企業を支えたり、大変貢献がある銀行でございますけれども、この6行に何年間、公金管理委員会としてずっと預金の委託をされているか、お答えいただけますか。
◎吉村会計管理者 公金管理委員会を設置したのは、平成14年3月でございますから、平成15年からこの形でやっております。
◆山田[博]委員 ですから、大体おおよそ10年ぐらいこの銀行にずっとお願いしているわけですね。これは非公開の中でやられている。
 まず、最初にお尋ねしますけれども、総務部長は、この長崎県の財政をしっかりと財政当局といろいろと話しながら、今財政を切り詰めているわけでしょう。この中で平成15年からこの公金というのは、非公開の会議で、ずうっとこの銀行しか公金を預かっていなかった。この現状をどう思われますか、お答えいただけますか。
◎池松総務部長 会議の非公開、公開につきましては、その審査内容につきまして、銀行の経営内容等を審議するということでございますので、一定情報開示の在り方については制限があるのかなというふうに考えております。
 また、基金の運用につきましては、当然委員ご指摘のとおり、安全性のほかに、やはり収益として率が少しでも高い方ということも条件として考慮すべきことがあるというふうに考えております。
◆山田[博]委員 時間があんまりないのでですね。実は、中小企業の利便の向上のための長崎県の制度資金、これは産業労働部長にお話しまして、平成21年7月10日から取扱銀行を県内に支店がある山口銀行、肥後銀行、佐賀共栄銀行に拡大したんです。拡大したんですよ。中小企業のために産業労働部は英断をしたんです。ところが、平成15年からずうっとやってないんです。これはなんでか。これは金子県政の時からずうっと続いているんですよ。金子県政に何か遠慮することがあるんですか。一般県民の人からいったら、確かに今言った6行より、もっとすばらしい銀行もあるんですよ。なんで競争性を高めないのか。
 私は、それで会計管理者にお尋ねしたいんですけれども、まさかこの6行の中の銀行関係者から、前の知事が献金をもらっていることはありませんよね。どうですか。お答えいただけますか。
◎吉村会計管理者 個人から政治家への寄附については官報に記載されておりますが、氏名、寄附金額、市町村名しか記載がなく、法人と個人の関係を特定する情報が記載されておりませんので、承知しておりません。
◆山田[博]委員 承知しておりませんというか、要するに調査したけれども、把握ができなかったということで理解してよろしいですか。その点お答えいただけますか。(発言する者あり)
◎吉村会計管理者 個人が行った政治家や政治団体への寄附について、公表された範囲以上のことを行政が質問することは控えておくべきと考えております。
◆山田[博]委員 県民の皆さんからすると、平成15年から、県内にもいっぱい立派な銀行がほかにあるのに、なんで金子県政の時から、その銀行しか取扱いをしてないのか。私が他の銀行であれば、ぜひとも参入させていただきたいと。門戸を閉めているんですか。
 お尋ねしますけど、会議は非公開を続けるのか、続けないのか、それをもう一回お尋ねしたいと思います。(発言する者あり)
◎吉村会計管理者 先ほど総務部長から答弁しましたけれども、会議の内容については、銀行の非公開にされている内容も審議の対象になっていますので、非公開は続けたいと思います。
 ただ、その内容の、いわゆる選定をする時の選定基準の公表については、今後この委員会で検討して考えたいと思っております。
◆山田[博]委員 会計管理者は、以前、私がこの質問をした時に、こんな答弁をしているんですよ。「競争性については、十分検討しました」と。その中で、「現在、地方銀行3行と、経営状況が良好である信用性が高い都市銀行などを選定しており、預金の安定性、安全性を確保した上で、一定の競争性は確保しているものと考えております」、この答弁で間違いありませんね。よろしいですか。これは平成22年9月の定例会です。イエスかノーかでお答えいただけますか。
◎吉村会計管理者 そのとおりでございます。
◆山田[博]委員 これは大変な問題なんですよ。じゃ、私の銀行は、長崎県から見たら、これに適合しないのかとなるんですよ、これは。だから、長崎県の公金管理委員会というのは、会議の在り方としては非公開でありながら、こういった答弁を平気で平成22年9月にしているんですから。
 それと、例えば、土木部の土地開発公社とか、道路公社は、西日本シティ銀行が取扱いをしているんですね。土木部長、これは間違いございませんね。お答えいただけますか。
◎村井土木部長 西日本シティ銀行に運用をしております。(発言する者あり)
◆山田[博]委員 だから、全然違うんですよ。土木部はそこにしているんです。土木部は西日本シティ銀行に資金を預けていると。しかし、ほかの基金は、先ほど言った6行に預けているんです。これは何か不思議なことを考えるわけでございまして、(発言する者あり)おかしいんです。だから、これは時間がありませんので、別の機会にいろいろと質問させていただきたいと思います。
 しかし、これは県民視点からすると大変疑問が残る点でございますので、私はずうっとこれはやっていきますので、よろしくお願いしたいと思います。(発言する者あり)
 3、物品について。
 (1)物品購入及び管理等について。
 今回の物品管理というのは、知事がいろいろご説明しましたけれども、今、物品の購入というのは総務事務センターで一括しているということで理解してよろしいんでしょうか。イエスかノーかでお答えいただけますか。よろしくお願いします。
◎池松総務部長 委員ご指摘のとおり、現在、物品調達につきましては、総務事務センターで集中調達を行っております。
◆山田[博]委員 それで、今回、まことに残念なことに、不適切な物品調達問題で、また処罰を受ける会社が出まして、なおかつ職員の皆さん方も受けました。
 そこで、実は理事者の方といろいろやりとりをしておりましたら、それで、なおかつ県当局の記者会見の中で、県の幹部の方が、「2006年度の不正経理は、問題発覚の際、一部職員が申し出なかった。当時の調査期間は2カ月から3カ月しかなく、限界があって申しわけなかった」と答弁しているんですね。
 ところが、長崎県が平成19年2月20日に、この物品に関して、こういった報告書を県議会に上げているんですよ。よろしいでしょうか。「今回の再調査においては」、これは2回目ですから、「納入業者による基礎資料提出と、県庁職員による顛末書提出により、前回報告の不十分な部分が補われたものと判断される。その結果、外部調査委員会設置要綱で求められた当委員会の職務をほぼ達成できたと判断される」とあります。
 ということは、よろしいですか。当時は十分できました。しかし、今回、発覚した時は、あの時は2〜3カ月しかなかったからできなかった。ということはですよ、当時からこの調査というのは不十分だったということを認識しておったとなるわけですよ。
 そこでお尋ねしますけれども、この調査委員会の委員を最終的に任命されたのは、金子前知事でよろしいんでしょうか、それだけお答えいただけますか。
◎池松総務部長 平成18年当時、いわゆるこの物品調達問題について調査を行うため、外部調査委員会を設置した時の弁護士3名の方と、それから税理士6名の方に委員になっていただいておりますが、その委嘱を行ったのは前知事でございます。
◆山田[博]委員 そこで、私がいろいろと調査しましたら、平成19年の2月の時、この問題が発覚した時に、今回の例えば扇精光さんですね、扇精光さん、もう新聞等で発表されておりますけれども。扇精光さんも当時、書類を提出していたのは間違いありませんね。それをイエスか、ノーかでお答えいただけますか。(発言する者あり)
◎池松総務部長 書類を提出していただいております。
◆山田[博]委員 それで、その扇精光さんと長崎県は機密保持契約書というのを結んでおりますね。扇精光、代表取締役 扇健二さんと長崎県の幹部とですね。それは間違いございませんね。イエスか、ノーかでお答えいただけますか。
◎池松総務部長 今回の調査に当たって、資料を追加して提出していただくために、機密保持契約を締結しております。
◆山田[博]委員 なぜその機密保持契約を結んだのかというのを簡単にお答えいただけますか。
◎池松総務部長 今回、平成18年に引き続いて会計検査院の指摘によって問題を指摘されましたので、県庁の内部で追加調査を行うに当たって、扇精光に書類の提出を求めたわけでございますが、その際、相手方から、いわゆる機密保持について、この当該会社がISO27001の認証を取得しておりまして、その際に情報セキュリティ方針というのを定めておりまして、当然、外部に情報を出す際には機密保持契約を結ばなければならないということでございましたので、県としても機密保持契約を結んで調査に協力をいただいたということでございます。
◆山田[博]委員 機密保持契約書の中に、損害賠償というのがあるんですね。これは、要するに長崎県と扇精光がお互いに損害を被った時は損害賠償を請求するという、そこまで結んでおりましてね。私が今までずうっと質問した流れで何が言いたいかといいますと、平成18年の時には、平成18年当時に物品が問題だった時に、扇精光さんとか、今回の他の2社もいろんな書類を提出していたと。しかしながら、その時には報告書におきましては、前知事が委嘱した方々は一生懸命したんだけれども、しかし、報告書では十分達成できたというふうに報告書は上がっているんです。ところが、今回、県の方が報告したら、いや、時間がなかったからできなかったんだと、発覚したと。
 そこで、よくよく調べてみたら、これは何らかの影響があるんじゃないかと、それで、前知事に対して何らかの影響があったんじゃないかと。そうしたら、「明日の長崎県を創る会」、代表は金子原二郎さん。平成17年9月30日、平成18年9月8日、平成19年9月14日に、扇精光の代表取締役会長の扇道徳さんが、この3年間で120万円の寄附をしております。これは選挙管理委員会の方からいただいた官報で私は確認させてもらったんですけど、これは間違いございませんね。それをイエスか、ノーかでお答えいただけますか。(発言する者あり)
◎池松総務部長 官報に記載されているのは、たしか氏名のはずでございますので、私がその方が扇精光云々ということについては、承知をしておりません。
◆山田[博]委員 だから、扇道徳さんという方が寄附をしているのは間違いございませんね。イエスか、ノーかでお答えいただけますか。(発言する者あり)
◎池松総務部長 私は、確認をしておりません。
◆山田[博]委員 これは実は、「私は、確認しておりません」と言われましたが、選管にこれはきちんと確認をしていただきたいと、事前に通告していたんですよ。いずれにしたって、これは官報に載っているから、官報に。
 そこで、別に理事者のことを言うんじゃないんですけれども、当時、これは書類を出しておったけれども、そこでこの問題が解明できなかったと。時間を区切ってこういうふうにしていたんじゃないかと疑われてもおかしくないわけですよ。これは連動性というのが疑われるわけですよ。だって、総務部の方は、この問題に関しては、当時は調査期間が2カ月から3カ月しかなかったからできなかったというんですよ。
 いずれにしたって、これは会計管理者、これはちょっとどういった因果関係かというのをやっぱり解明すべきだと思うんですよ。そこをお答えいただけますか。
◎池松総務部長 今回の調査と、平成18年当時の調査の違いは何かと申しますと、今回の問題につきましては、会計検査院の特別チームが最初入ってまいりまして、取引データと県の約130万件の電子データを突き合わせるというような作業から入っております。そういう点で、平成18年度との差が出てきたということでございます。
◆山田[博]委員 いずれにしても、こういうふうに疑われてもおかしくない状況にあるわけですよ。当時、出していたけれども、そういった便宜を図ったんじゃいないかと疑われてもおかしくないから気を付けないといけないということを言いたいんですよ。これは県民の皆さん方が、今後、審判を下すでしょうから。
 いずれにしても、今回のこういった問題の再発防止策として、二度とこういったことを起こさないように各納入業者から誓約書を取るべきだと思うんですが、いかがですか。(発言する者あり)
◎池松総務部長 今後の再発防止策につきましては、いわゆる内部通報制度だけではなくて、業者からも通報をもらうようなことも含めて検討していきたいというふうに思っております。
◆山田[博]委員 今後、疑われることのないように、物品納入について公正・公明な、人が輝く、地域が輝く、そういった中村県政を築いていただきたいと思いますので、それだけ県民の皆さんは期待しておりますので、どうぞよろしくお願いします。
 終わります。(拍手)
○中山委員長 ありがとうございました。
 午前中の質疑は、これにとどめ、しばらく休憩いたします。
 午後は、1時30分から再開いたします。
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     −午前11時45分 休憩−
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     −午後1時30分 再開−
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○中山委員長 委員会を再開いたします。
 午前中に引き続き、総括質疑を行います。
 続いて、自由民主党・清風会の質疑を行います。
 なお、質疑時間は、答弁を含めて65分であります。
 溝口委員。
◆溝口委員 自由民主党・清風会の溝口芙美雄でございます。
 通告に従いまして、順次質問をさせていただきます。
 1、東日本大震災関係。
 (1)再生可能エネルギー事業化調査事業費について。
 東日本大震災の津波被害は、想像を絶する未曾有の被害をもたらしました。特に、福島第一原子力発電所の事故は、多量の放射性物質を放出し、周辺の住民は避難を強制され、今も大変な苦労をされているところでございます。今後、原子力発電に大きく依存しないエネルギー供給を実現するためにも、再生可能エネルギー特別措置法は、これからのエネルギーを確保するために重要な法律であります。その法律が本年8月26日に制定されました。
 太陽光発電につきましては、世界では、ドイツが導入量を大幅に伸ばし、世界1位であります。この要因としては、固定価格買取制度を導入したことによると考えられます。日本でも固定価格買取制度が導入され、平成24年7月から施行となっていますが、まず再生可能エネルギーの買取価格はいつ決まるのか、お尋ねいたします。
 固定価格買取制度の導入により、今後、太陽光発電・メガソーラーの設置が大いに期待されます。今回の補正予算では、太陽光発電・メガソーラーの適地調査を実施することとなっていますが、調査ではどのようなことを行うのか、お尋ねいたします。
 また、調査終了後の事業推進について、あわせてお尋ねいたします。
 (2)佐世保市小佐々地区の工業団地の整備について。
 景気・雇用対策は、地元産業の振興、育成強化を積極的に推進していかなければなりません。同時に、企業誘致を推進することは重要な課題でございます。企業誘致は、相手があることで、簡単なことではありませんが、企業を訪問して、企業のニーズに合った場所の提供をしていくことは大変重要でございます。そのためにも、工業団地の造成に積極的に取り組む必要があると考えます。
 昨年、各市町より、数箇所の工業団地造成候補地の提案があったと聞いています。県は、その中から、佐世保市小佐々地区工業団地に決定いたしました。有効面積17ヘクタール、造成費約30億円と計画されています。現在、地質調査などが実施されていると聞いています。市の事業ではございますが、その進捗状況について、お尋ねいたします。
 2、環境保全対策臨時基金関連事業費について。
 (1)省エネ設備導入支援事業費について。
 世界中の人たちが豊かに生活するため、自動車、飛行機、船、電気等が利用されています。その機械を動かし、電気をつくるために、石油、石炭、天然ガスが燃やされて、二酸化炭素排出の大きな原因になっています。地球温暖化は、温室効果ガスが原因の一つだと言われています。その要因となっているのが、この二酸化炭素であります。このようなことから、それぞれの国が二酸化炭素削減を推進するため、いろいろな施策を計画して、積極的に取り組んでいくことが求められています。そのためには、再生可能エネルギーの利用を積極的に推進していく、中でも、太陽光発電の普及は二酸化炭素削減の有意義な施策の一つだと思います。
 一般住宅用太陽光発電設備や省エネ設備をさらに普及させるためにも、設備導入に係る費用負担が必要であることから、設置者へのさらなる補助制度の充実が効果的と考えています。今回の補正では、補助件数の増加への対応として予算が組まれておりますが、一般住宅用太陽光発電設備設置件数の進捗状況と普及率がどのようになっているのか、お尋ねいたします。
◎徳永環境部長 2点お答えをいたします。
 まず、再生可能エネルギーの買取価格の決定時期、調査事業の具体的な内容及び調査終了後の事業推進についてのお尋ねでございます。
 再生可能エネルギーの買取価格、期間につきましては、今後、経済産業大臣が関係大臣及び新しく設置されます調達価格等算定委員会の意見に基づき決定するものでございますが、委員会の開催時期等は未定となっております。
 メガソーラー発電事業につきましては、国の固定価格買取制度の導入によりまして民間企業の参入が本格化することから、その候補地を調査したところ、県有地や市町、民間から提案があった土地は、現在、約70カ所に上っております。今回、補正予算を計上しました再生可能エネルギー事業化調査事業では、送電系統への接続可能性、それからコスト、地耐力、発電効率などの項目について委託調査を行い、立地条件を満たす適地の絞り込みを行います。当該調査に併せまして、発電事業に関心を示す企業との協議の場を設け、その中で企業の具体的なニーズを把握し、それに応える適地の提案を行うとともに、関係市町とも連携して、立地の実現に向けて、積極的に取り組んでまいります。
 次に、一般住宅用太陽光発電設備設置件数の進捗状況と普及率についてのお尋ねですが、一般住宅用太陽光発電設備については、平成22年度末で約1万5,000件が設置されており、そのうち県が補助を行ったものは2,492件となっております。なお、一戸建て住宅に対する普及率は3.89%、全国第6位となっております。今年度については、9月16日現在で995件、昨年度同期比で約1.6倍の申請となっております。
 以上でございます。
◎上村産業労働部長 小佐々地区の工業団地整備の進捗状況はどうなっているかというお尋ねですけれども、現在、測量、地質調査、そして実施設計が行われてございます。そしてまた、並行して行われております地権者との用地買収協議についても順調に進んできていると事業主体である佐世保市からお聞きをしているところでございます。今後、農地転用や林地開発協議などの諸手続を終えた後、来年の6月頃には造成工事に着手をし、平成25年度中に完成する工程となっております。
 佐世保市においては、一日も早い完成に向けて努力をされており、県としても、早期完成できるよう、地元佐世保市を支援してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆溝口委員 再生可能エネルギーの事業化調査事業費ですけれども、今、市町から70カ所ぐらいの調査がきているということでございます。それぞれ送電あるいはコスト、地耐力などを調査しながら企業を決めていくということですけれども、最終的に、何箇所ぐらいをめどに絞ろうとしているのか、お聞かせください。
◎徳永環境部長 具体的に何箇所ということは定めてございませんけれども、今、いろいろ候補地として挙がってございますところに、雑種地とか、あるいは山林、現在の形状のままでは、なかなか設置が難しいというようなところがございますので、そういったところをまず除いたところで、今後、調査の結果で決まっていくというふうに考えてございます。
◆溝口委員 長崎県には休耕地、畑を休んでいる方々がたくさんいると思うんですけれども、休耕地関係については引き合いがきているんですか。
◎徳永環境部長 現在のところ、休耕地等については提案等があってございません。
 以上でございます。
◆溝口委員 わかりました。
 何十箇所もということではないと思うんですけれども、まだ何箇所ということは決めていないということですけれども、大方のめど等については、例えば、10カ所とか20カ所、あるいは適地が多かったら50カ所も60カ所もということじゃないと思うんですけれども、その辺についての県としての考え方をお尋ねしたいと思います。
◎徳永環境部長 これをもちまして関心を示す企業にいろいろと情報をお示ししたいと思っています。そういったところでは、おおむね20カ所ぐらいになろうかと考えてございます。
 以上でございます。
◆溝口委員 20カ所をということであれば、かなりなメガソーラー関係の設置が行われてくると思うんですけれども、やはり20カ所をある程度、絞り込んだら、これを場所として企業の皆さん方に売り込んでいかなければいけないと思うんです。その時に、企業との話し合いの場を設けるということでございますけれども、例えば、平成24年の7月から施行になってくるんですけれども、おそらく、その前に買取価格等が決まってくると思うんです。その決まってから、後からいろいろと企業との話し合いをしていっても私は遅いと思うんです。調査を、めどとしては何月ぐらいまでに終わろうとしているのか、お尋ねいたします。
◎徳永環境部長 調査自体はこれからでございます。年度いっぱいかかるのかなという感じはしてございますが、現時点で我々が調査した分、あるいは今回、委託をして調査する中間的なところ、こういったところの情報は、それぞれ関心を示す企業にお示しをして、できるだけ早目に情報を流したいと考えてございます。
◆溝口委員 先ほど申し上げましたように、企業の話し合いの場というのを何月ぐらいに考えているのか。それとも、今、メガソーラーの設置をしたいという希望の企業の方々が少しは引き合いがあっているのかどうか、そこら辺についてお尋ねいたします。
◎徳永環境部長 現在、幾つかの企業からお話がございます。あわせて、こちらの方から、幾つかの企業については、こういったお話を差し上げてございます。まだそういった協議の場は正式には決めてございませんけれども、一旦、今の時点で少し関心を示す企業には、こういった協議の場というところはお話をしているところでございますので、できるだけ早く場は設置をしたいと考えてございます。
◆溝口委員 わかりました。
 それでは、例えば、20カ所ぐらいに決めるというか、10カ所にしかならないかもわかりませんけれども、メガソーラーを設置するのに、大体金額的にどのくらいかかるのか、場所的に、例えば、1メガソーラーを設置するのに、どのくらいの広大な土地が要るのか、そこら辺についてお尋ねいたします。
◎徳永環境部長 おおむね1メガワット当たり広さ1から2ヘクタールというようなところを聞いてございます。それと、1メガワット当たり大体4億円から6億円ぐらいの設置費用がかかると聞いてございます。
◆溝口委員 土地的には1から2ヘクタールということは、かなり広大な土地になってくると思うんですけれども、1メガワット4億円から6億円ということは、1メガワットを設置した場合に、大体1から2ヘクタール要ると思うんですけれども、2メガワットとかになったら、4ヘクタールといったら、一つの工業団地的な広さになってくると思うんですけれども、例えば、企業としては、2メガワットとか3メガワット一緒にしたいという企業も出るかもわかりませんけれども、その辺について、そのような大きな場所はこの70カ所の中にはあるのかどうか。
◎徳永環境部長 現在、先ほど70カ所と申し上げましたけれども、大体5ヘクタール以上が10カ所以上あります。そういったところで3メガワット程度のものについては対応できると考えてございます。
◆溝口委員 わかりました。
 ただ、今聞いたあれでは、1メガワットが4億円から6億円ということは、例えば、3メガワットだったら、その3倍になってくるわけです。相当な事業費になってくると思うんですけれども、国としては、買取価格の決定によってこれを事業化していくということなんですけれども、事業を推進していくために、県としては、どのような支援策を考えているのか、それとも、まだそこまで考えていないのかどうか。私としては、やはりこの事業を進めていって、20カ所にある程度、決めてくる、10カ所に決めてくるということであれば、県としても、企業の方々にいろいろな推進をしていくためには、ある程度の考えが要ると思うんですけれども、知事がそこら辺について考えているのかどうか、お聞かせをいただきたいと思います。
◎徳永環境部長 先ほどご答弁をいたしましたけれども、企業と協議の場を設けてまいりますので、今、委員ご指摘のようないろんな支援制度、そういったものも含めてお話をお聞きした上で、考えていきたいと考えております。
 以上でございます。
◆溝口委員 例えば、先ほど言った3メガワットぐらいのところは10カ所ぐらいあるかもわからないということなんですけれども、5ヘクタールということは、多分、それぞれ個人の方々の土地と思うんです。その時に、企業との対策関係も出てくると思うんですけれども、その辺についての土地代、そういう形の話し合いは、県としては大体の金額を考えているんでしょうか、お尋ねいたします。
◎徳永環境部長 そういったところも含めて、これから立地を希望されるといいますか、考えている企業ともお話をしていきたいと考えてございます。
◆溝口委員 雇用関係にはあまり結びつかないかもわかりませんけれども、事業としては、かなり大きな事業になっていくんじゃないかと思いますので、県の方としても、ぜひ力を入れて推進していただきたいと、このように要望しておきたいと思います。
 それから、佐世保市の小佐々地区の工業団地の整備についてですけれども、今、地権者の方々とか、農地転用なんかをしていかなければいけないということで、造成していくのは来年の5月からと言ったんですか、確認をさせてください。
◎上村産業労働部長 来年の6月ごろからと伺ってございます。
◆溝口委員 佐世保市としては、この工業団地を決断されて、今、造成に入ろうかとしているんですけれども、企業の誘致について、県の方として、佐世保市との話し合いをしながら、どのような企業をここに誘致しようとしているのか、お尋ねをいたしたいと思います。
◎上村産業労働部長 誘致については、企業立地促進法に基づいて策定をされています県北地域の基本計画というのがあります。その中に、輸送用機械関連企業、産業用機械関連企業、エネルギー・環境関連企業という記載がございます。こういったところを対象企業として想定しているところであります。
◆溝口委員 それでは、大体機械関係の製造業ということで理解をしていていいわけですね。
 それで、今のところ県の方として、ここに例えば、平成25年度完成と思っていたんですけれども、私は、今、東日本大震災によって、かなりの企業が打撃を受けているし、企業としては、日本に残ろうか、外国に行こうかと、そういう迷った方々も結構いるんじゃないかと思うんです。そういう時に、工業団地の造成によって、企業とのニーズが合うような場所の提供ということが必要になってくると思うんですけれども、その企業について、機械の製造業ということでございますので、ある程度、絞って交渉をしていく部分があるんじゃないかと思うんです。だから、もしここに大きい企業が1社でも来るということであれば、その企業に合わせた造成の仕方というものが要ると思うんですけれども、その辺について、ある程度、候補企業は交渉していかれているのかどうか、お聞かせをいただきたいと思います。
◎上村産業労働部長 現在、企業誘致活動を産業振興財団において精力的に行っていただいてございます。震災を受けて、実際800社を超えるぐらいの企業に対して、当然、これはもちろん飛び込み的な分もございますから、すべての企業とはお会いできておりませんけれども、多くの努力を重ねて、現状、大体40社ぐらい継続してフォローアップしている企業があります。その中で、九州地域の立地に関心をお持ちの企業も2けたまでいきませんけれども、数社ございまして、その中に、先ほど申し上げた機械関連の企業等も入ってございます。そうした企業様に対しては、佐世保市が既にこの小佐々地区の工業団地のパンフレットをつくってございますから、当然、こういったものをご紹介して、誘致活動に努めているところでございます。
◆溝口委員 今、数社そういう話し合いをしているということでございますけれども、工業団地を造成したら、どうしても取付道路というか、そこに行く道路アクセスが必要になってくると思うんですけれども、道路としての整備はどのように考えているのか、お聞かせをいただきたいと思います。
◎村井土木部長 工業団地への企業進出に伴って、委員ご指摘のとおり、関連交通の増加というのは予想されるところでございます。この周辺道路を見ますと、佐々インターから工業団地までのアクセス道路は、佐々川を渡ります県道佐世保鹿町線と佐々川右岸に沿いました県道佐々鹿町江迎線の2路線がございます。佐世保鹿町線につきましては2車線が確保されているところでございますけれども、佐々鹿町江迎線につきましては、佐々川大橋から見返橋の交差点までの間で、一部狭い区間があり、ここで車両の離合がしにくい箇所がございます。こういった状況でございますので、現在、周辺の交通状況など所要の調査を進めているところでございます。
 以上でございます。
◆溝口委員 工業団地の造成と同時に、すぐに企業にここに進出してきていただくということになれば、道路というのは本当に大事なものだと思うんです。だから、私としては、同時進行で整備をしていかなければいけないんじゃないかと思うんですけれども、このことについてどのように考えているのか、お尋ねいたします。
◎村井土木部長 工業団地の造成が平成25年と伺っておりますので、できるだけ早くということでございますけれども、現在、見返橋の方が2車線確保されている状況でございますので、佐々鹿町江迎線につきまして、まずは交通状況などの調査からはじめているところでございます。
 以上でございます。
◆溝口委員 今のところは見返橋のところでいいかもわかりませんけれども、例えば、機械製造関係といったら、かなり大型車なんかが来るのではないかと思うんです。だから、将来的な道路としての取り付けを、立派なと言ったらおかしいですけれども、ちゃんとした道路の幅が要ると思うんです。見返橋は、離合する時に、大型車同士はかなりきついんじゃないかと思うんですけれども、将来的なこととしては、先ほど言った佐々鹿町江迎線の道路整備ということでいいわけですか。そこをどのような道路にしようとしているのか、お尋ねいたします。
◎村井土木部長 委員ご指摘のとおり、将来的には、佐々鹿町江迎線の整備が必要であろうかと思っておりまして、そこについての整備の方法について、今、検討しているところでございます。
 以上でございます。
◆溝口委員 ぜひ、造成と一緒に道路網の整備の方も早くしていただくようにお願い申し上げたいと思っております。
 それから、省エネ設備導入の支援事業費ですけれども、設置件数が、進捗状況としては、今年が1.6倍ぐらいのスピードで設置をされているということですけれども、一般住宅用太陽光発電は今、例えば、住居の改築と新築という割合的にはどのようになっているんですか。
◎徳永環境部長 既築住宅の方が比較的多かったと思います。
 以上でございます。
◆溝口委員 わかりました。
 設置の条件としては、増えてきたということは、いろいろな状況が考えられると思っているんですけれども、今、増加していることについての環境部長としての考え方はどうですか。
◎徳永環境部長 県の補助事業申請者に対して、8月にアンケートを行いました。その結果、光熱費の節約あるいは売電収入、それから地球温暖化対策、そういった回答は昨年のアンケートと同様に多数を占めてございます。ただ、今回のアンケートにおいて、新たに、東日本大震災を契機とする自然エネルギーの活用への関心というお答えがございまして、こういったところが今回増加している原因の一つと考えてございます。
◆溝口委員 私も、一般住宅用の太陽光発電をぜひ県として力を入れて推進していただきたいんです。その中で、どうしても、今、設置をしている若い人たちの話を聞くと、設置費がかなり高いんですよ。それで、今、県の補助事業としては、複数的に、太陽光発電をして、もう一つ省エネを複合して設置しないと補助が10万円もらえないという部分と、そういうことをしていたら、太陽光発電だけだったら250万円か300万円ぐらいで終わるんですけれども、二重にしていくと、それが400万円になったりしているんですよね。だから、その辺について、これから日本のこの事業に対する考え方も変わってくるかもわかりませんけれども、ぜひ県としては、先取りして、設置する方々に補助をもう少しできるような考え方をしていただきたいと思うんですけれども、このことについての考え方をお願いします。
◎徳永環境部長 太陽光発電の設置費用でございますが、数年前、240万円ぐらいといったところが、最近は200万円ぐらいまで落ちてきているということを聞いてございます。県は、一応複合的にということで補助対象を決めてございますけれども、太陽光発電のほかに、できるだけ負担がないように、例えば、LEDの照明であるとか、そういった比較的費用がかからないものを含めて補助対象にしてございますので、できるだけそういった簡易な方法を選ぶことも一つの方法だと考えてございます。
 以上でございます。
◆溝口委員 私の質問を終わります。
○中山委員長 外間委員。
◆外間委員 自由民主党・清風会、外間雅広でございます。
 それでは、通告に従いまして順次質問いたしますが、1番目の地域医療再生については、小項目(1)、(3)、(2)の順序で行います。
 1、地域医療再生について。
 (1)地域医療再生計画の意義について。
 地域医療再生計画については、都道府県が策定した計画を国が財政支援するスキームであり、第1次計画は平成21年4月の経済危機対策で、第2次計画は平成22年10月の円高・デフレ対応のための緊急総合経済対策で設置されたものであります。昨今の地域医療を取り巻く環境は厳しさを増す一方であり、国によるスキームを最大限活用すべきであることは、言うまでもありません。
 そこで、改めて確認しておきたいと思いますが、(1)地域医療再生計画の意義や、その基本的な考え方をお聞かせください。
 (2)質の高い地域完結型医療体制の在り方について。
 第2次計画案のテーマに、質の高い地域完結型医療体制の構築を挙げておりますが、質の高い地域医療体制の在り方とはどのようなものか、お聞かせください。
 (3)看護研究研修センターの構築事業について。
 第1次の佐世保市総合病院救急センター整備事業が進みつつある中、質の高い地域完結型医療体制を確立するために、人材の育成、確保を目的として、第2次計画案では、県立佐世保看護学校を廃止し、高卒者が最短3年で看護師国家資格を取得できる佐世保市立看護専門学校の定員増、校舎の建て替え、あわせて看護師確保の拠点として、看護研究研修センターが合築で整備される計画が盛り込まれております。6月16日までに第2次計画案を提出しなければならないということで、急を要されていたことを記憶していますが、計画案は、要件を勘案して、最大50億円、そのうち15億円分の計画については原則確保され、その一部を佐世保・県北地域の看護研究研修センター建設に充当されるとのことでした。そこで、看護研究研修センター整備事業について、お尋ねをいたします。
 当該事業のその後の進捗状況、実施計画など、その見通しはどうなっているのか、お聞かせください。
 2、自殺対策について。
 (1)さまざまな対策を講じているにもかかわらす減少しないのはなぜか。
 平成10年から平成22年までの全国並びに本県の自殺者数の推移は、全国が3万人から3万2,000人、本県が350人から400人前後で推移しており、全国と比べても、我が県は高い水準にあります。また、決して減少の傾向にあるとは思えません。世代別及び性別では40歳代、50歳代の男性が最も多く、職業別では無職の人、経済、生活問題が一番の理由に挙げられています。私も自らの命を絶つ友人を数多く亡くしました。死亡理由はほとんど表には出ず、うわさや小さな声で、「実はノイローゼ気味で」という程度で、原因を究明するには困難を要するとずっと感じておりました。
 自らの命を絶つということは、家族、友人、職場の同僚、その報道を目にした人々に多大な影響を与えます。しかしながら、両親から授かった大切な命、一度しかない人生、精いっぱい歯を食いしばって生きていくためにも、みんなで支え合っていく、助け合いのある社会が求められています。そのためには、徹底した原因究明と適切な対策が必要かと存じます。
 そこでお尋ねですが、県は、国の自殺対策基本法を受けて、平成19年から平成23年まで、本県独自の「長崎県自殺総合対策5カ年計画」を策定されました。また、先週、自殺予防週間に当たり、著名な方をお呼びして効果的なイベントを行うなど、さまざまな対策を講じてきたにもかかわらず、自殺者数が一向に減少しないのはどうしてか、その理由をお聞かせください。
 例えば、交通安全対策を例に挙げますと、交通事故死亡者数は昭和45年の1万6,175人をピークに、去年、平成22年度は4,863人と1万1,312人も減少しております。私は20年前、交通安全の専門家に、「日本は道路標識の設置、取締対策等、もうこれ以上ないというぐらい対策をやり尽くしてきました。もう限界です」と聞いたことがありますが、徹底した原因究明、そして例えば、飲酒運転違反、罰金100万円など、思い切った適切な対策の結果が死亡者数の減少にあらわれていると思います。
 今後、県として自殺対策について、どう取り組んでいかれるのか、お聞かせください。
 3、つくも苑の建て替えについて。
 (1)自立支援法下の新しい福祉施設の在り方について。
 つくも苑につきましては、跡地活用策としての工業団地案について、先般、吉村議員の質問におきまして、今後、地元俵ケ浦地区の皆様方と佐世保市及び県で構成する協議会を設置して、関係者のご意見を伺いながら、田中桂之助副知事をトップに、全庁一丸となって進めていくとの答弁がありました。
 早速、副知事以下、プロジェクトチームをせんだって、佐世保市のとあるホテルの一室で、地元の皆様をお呼びして協議会を行っていただきました。私としても、跡地活用策につきましては、地元俵ケ浦地区の皆様には誠心誠意説明をし、ご理解を得ながら進めていくべきではないかと存じます。
 また、先般は、文教厚生委員会で現地調査を行い、つくも苑の施設を拝見し、また入所者や利用者などのご意見も拝聴いたしましたが、施設の老朽化は著しく、一日も早い施設の建て替えが必要と、つくづく実感したところであります。
 現在、障害者自立支援法に基づいて、障害のある人が自立して生活を送るために、いろいろな福祉サービスによる支援が行われていますが、つくも苑の皆様についても、地域に出て自立した生活を送れるようにすることが必要ではないかと考えます。
 そこで、つくも苑の施設の機能など、どのような在り方を考えておられるのか、お尋ねいたします。
◎岩本福祉保健部長 まず、地域医療再生計画について、3点お答えいたします。
 地域医療再生計画の意義についてのお尋ねでございますけれども、地域医療再生計画は、医師確保や救急医療体制整備など、地域の抱える医療課題を解決するため、国の経済対策により各都道府県に措置された地域医療再生臨時特例交付金を活用して、その問題解決を図ろうとするものでございます。平成21年度策定の第1次計画は、2次医療圏を対象としております。本県では、離島地域と佐世保・県北地域、この2つの計画を現在推進しているところでございますが、今回追加されました第2次の計画では、第1次の計画を踏まえた上で、医療関係者や県民の意見を反映させまして、県単位である第3次医療圏全体の広域的な医療提供体制の充実を図る内容とすることが要件となっております。
 なお、第2次の計画につきましては、国に対し、都道府県からの計画案が提出されておりますが、現在、審査がなされているところでございます。
 次に、質の高い地域完結型医療体制の在り方についてのお尋ねでございます。
 地域完結型医療といいますものは、病院完結型医療と対となる概念でございまして、急性期から回復期までをそれぞれの専門に特化している医療機関が連携しながら治療を行うことで、患者さんに十分な数の専門スタッフがかかわることができるというメリットがございます。
 全国同様、本県でも医療資源が限られていることから、医療計画の中で地域完結型医療の体制づくりを推進することといたしております。このため、第2次の地域医療再生計画におきましては、質の高い地域完結型医療体制の構築を基本コンセプトとして、それを実現するために、人材育成・確保、質向上と、医療機能強化拡充を土台といたしまして、がん死亡率の低下と地域医療連携体制構築を目指すことといたしております。
 次に、看護研究研修センターの整備事業について、進捗状況、実施計画など、見通しはどうなっているのかということのお尋ねでございますけれども、現在、国へ事業計画を提出しておりまして、その審査結果を待っているところでございます。今後、計画案どおりの国の内示を受けることができた場合、県と佐世保市、特に市立の総合病院の協力が不可欠でございまして、この3者が一体となった新しいコンセプトによる看護学校づくりと、卒後教育の充実によります看護師確保対策の拠点となる看護研究研修センターの一体的整備を進めるために、市との実務者レベルでの具体的な協議を開始しております。同時に、定時制である県立佐世保看護学校の廃止に伴う経済的問題を抱える学生への支援や地元医師会への対応についても現在、部内で検討を進めているところでございます。
 当該事業の見通しにつきましては、おおむね平成24年度中の基本設計、実施設計を経て、平成25年度末の竣工を予定しておりますが、事業の進捗によりましては、国の了承を得た上で、平成26年度まで事業期間を延長するということも想定しているところでございます。
 次に、自殺対策について、2点お答えいたします。
 さまざまな対策を講じているにもかかわらず自殺者が減少しないのはなぜかとのお尋ねでございますけれども、本県の自殺対策は、平成19年度に策定いたしました「長崎県自殺総合対策5カ年計画」に基づき、平成23年までに自殺者数360人以下、平成28年までに300人以下という目標を立て、総合的な対策を推進いたしております。平成22年の自殺者数は368人で、5カ年計画の数値目標の基準年である平成17年の自殺者数と比べ15%程度減少しておりますが、依然として深刻な状況が続いております。
 なぜ自殺者が減少しないのかということでございますけれども、自殺者数と雇用・経済情勢との関係を指摘する研究結果もございますけれども、現状では具体的な検証は困難であり、長期的な視点でとらえる必要があると考えております。
 次に、今後、県として自殺対策にどう取り組んでいくかとのお尋ねでございますけれども、今後の取組といたしましては、普及啓発の取組のほかに、これまでの多重債務者に対する相談支援体制や民間団体への活動支援に加え、自殺未遂者に対する相談支援体制の整備やうつ病対策の取組の強化を図るとともに、自殺のリスクのある人を専門相談機関につなげることのできる人材の養成強化を図ることといたしております。
 県といたしましては、引き続き、関係機関や民間団体の方々と密接な連携を図りながら、自殺者の減少に向けた対策の強化に努めてまいりたいと考えております。
 最後に、つくも苑の建て替えについてでございますけれども、つくも苑の建設に当たっては、施設の機能など、どのような在り方を考えているのかというお尋ねでございます。つくも苑の建て替えに当たりましては、既に提案させていただいております跡地活用策としての工業団地案について、地元住民の皆様のご理解、ご協力をいただくことが重要であると考えております。
 新施設の整備内容につきましては、これまで施設を運営する社会福祉法人長崎県障害者福祉事業団と協議を行ってきておりますが、事業団からは、入所者の地域移行を進め、退所者を含め、地域で生活されている障害のある人を積極的に支援し、地域に開かれた施設にしたいというような意向が示されております。現在、事業団において、入所施設の定員を140名程度とするほか、退所された方々の支援や短期入所などの在宅支援、地域住民との交流などの施設機能について検討を行っているところでございます。県といたしましても、障害のある人の地域移行を推進しているところであり、今後も事業団と十分な協議を行い、新施設の在り方について検討してまいります。
 以上でございます。
◆外間委員 私の今回の地域医療再生計画について3点お尋ねをした中で、特に、佐世保の看護研究研修センターを合築でやっていかれるということで、大変期待をしているんですけれども、一番のねらいは、大切なドクターのパートナーである地元看護師さんの確保、これを本県で卵が育って、県外に巣立っていかないように、何としても、地域完結と言う以上は、看護師確保のために、しっかりと本県で努めていかなければいけないということでのお尋ねでございます。
 また、自殺者対策につきましては、過去、おそらく同僚や先輩議員からも、ずっとこの問題については、さまざまな角度から、何とか対策を講じていかなければいけないということであったかとは思いますけれども、私は、今、福祉保健部長の答弁を聞きまして、がん対策、交通安全対策、こういう対策はやっぱり数値が結果をあらわすことでありますから、数値をどうやって下げていくかということを考えていかなければいけないと思うんです。
 そこで、障害福祉課からいただいた長崎県の自殺者、自殺率の推移ということで、先ほどは、平成10年から平成22年までの推移が、全国が3万から3万2,000人、県内が379名から400名前後と表現をいたしましたが、実は、平成9年が全国2万3,494人で、翌平成10年に一気に3万1,755人と、引き算をしましたら、大幅に8,261人増えているんです。本県も、平成9年は284人から379人と、平成9年から平成10年、95人一気に増えているわけですね。平成10年から今日まで10数年間、大体400人前後でずっときていると。なぜこの年だけ一気に全国で8,000人近く、本県でも100人近い自殺者が増えてしまったのかということは慎重にならざるを得ませんので、この数字に関して見解があれば、お聞かせください。
◎岩本福祉保健部長 平成9年から平成10年の関係でございますけれども、この時点で、全国的な銀行閉鎖等の大きな経済ショックがあった年ではなかろうかと思います。
◆外間委員 私も意見が幾つかあるんですけれども、家族を自殺で亡くされたご遺族の皆様方のご意見とか、いろいろとお話を聞いたことがあるのですが、自殺で亡くなった人の7割は精神科を受診し、治療中であったというお話を聞きました。予防効果を上げる治療の在り方は、もしかしたら問われるのかもしれません。
 例えば、宮城県の事例では、精神科医をセカンドオピニオンで一気に減少したと、もう一人のお医者さんが対応することによって、かなり自殺者数がここ数年減ったと聞いております。だから、今、福祉保健部長答弁にありました、単に一般の理由は確かにそうかもしれませんけれども、いろいろの理由があるかもしれませんが、データ的に、病院にかかわった方々が7割以上という数値、その中で、投与の時間、投与量、こういったことも含めて、そういった治療に目を向け、セカンドオピニオンの重要性を持って、家族が見守る中で、みんなで支え合う社会の中からでも、今の原因究明を徹底追求していくためには、さまざまな角度から、もっともっと対策が必要ではないかと思います。
 私は、自殺者対策については、議員在職中、いろいろな角度で研究して、努力をして、この対策で1人でも自殺者数を減らしていくためにも、私は一生懸命かかわっていくことをお誓い申し上げて、私の質疑を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○中山委員長 前田委員。
◆前田委員 自由民主党・清風会の前田哲也です。
 予算特別委員会総括質疑ですので、来年度予算に反映すべく、今回、この時期のタイミングで質問をしたいと思いますので、前向きな答弁を期待するところであります。
 通告の順番を変えて、歯科保健行政についてから質問をし、残余の時間がありましたら、安心こども基金について質問をさせていただきたいと思います。お許しください。
 1、歯科保健行政について。
 長崎県の歯科保健行政につきましては、県並びに各市町においては、平成12年に策定され、平成13年から実行されております「歯なまるスマイル21プラン」というのが歯科保健行政の基礎となっております。10カ年の期間で、本来ならば平成22年に終了するところですが、健康推進計画との整合性を整えるために、平成24年という形で2カ年延長した計画になっており、現在、施策を展開中であります。
 また、6年に一度の歯科疾患の実態調査を行う中で、私たち議会の方から苦労しながら条例を策定したわけですが、そういう意味では、今年、実態調査、そして来年度に条例に基づく歯科保健推進計画が策定されるものだろうと思っています。
 現況における「歯なまるスマイル21プラン」で示された目標値の達成状況がどうなっているのか、また私自身は、関係機関と意見交換する中で、目標値を達成できていない項目が多々あるであろうこと、また、いわゆる市町による疾患の状況に地域間の格差が出てきていると思っておりますが、県におきまして、その認識があるのかどうかについて、まずお尋ねをいたします。
◎岩本福祉保健部長 まず、達成いたしました項目でございますけれども、中間評価時点で、13項目のうち3項目を既に達成いたしております。達成いたしました項目としては、1年間に定期管理や予防処置を行った人の割合、3歳児までにフッ化物の塗布を受けた者の割合、歯間部清掃器具の使用者の割合でございまして、県民に対して歯科疾患に関する予防行動を促す施策の成果は、少しずつ向上しているものと考えております。
 しかしながら、う蝕及び歯周疾患の減少につきましては、母子保健のデータなどで見る限り、目標の達成はかなり厳しいのではないかと思っております。また、う蝕について、基準年であります平成11年と比較しますと、各地域において改善は進んでおりますけれども、有病者率など、地域によって、かなりばらつきがあるものと考えております。
◆前田委員 今、福祉保健部長から、目標値の達成度合いについて報告、答弁がありましたけれども、言われたような3つの目標についてはクリアしていると思いますが、う蝕及び歯周疾患について、目標値の達成はできないだろうということなのですが、「歯なまるスマイル21プラン」の策定の段階では、う蝕及び歯周疾患は特に力を入れて県として市町と連携を取ってやろうとした目標でありますので、その肝心の部分が目標達成できていないという部分がまず全体の問題としてあろうかと思います。
 それと、福祉保健部長から、地域間の格差があるという答弁だと私はお聞きしたのですが、くどくど述べるまでもなく、各市町において、う蝕、特に小児のう蝕においては非常に格差がある状態の中で実績が出てきております。
 そこでお尋ねしたいのですが、私自身は、もちろん各市町が1次的な医療・保健行政をつかさどるところとして、そういうものに対して向上を図っていかなければいけないと思いますが、各地域、各市町におけるそのような格差を極力ならしていく、当然、上向いた数字の中でならしていく作業に対して、どう支援していくかというのが私は県の役割だと思っています。もちろん、これは医療、保健だけに限らず、どの分野においてもそうですが、一つには、やはり地域間格差をなくしていくというのが大きな目標であると思いますが、現状において、こういうふうに結果として地域間格差が起こった原因については、どのような理解をしておられますか。
◎岩本福祉保健部長 平成13年からこの計画をはじめて、平成17年度に中間の評価をしているところなんですけれども、離島部において、子どもたちの虫歯の率、それから虫歯の1人当たりの数が高いという状況が出てきております。こうした地域間の格差がある理由といたしましては、地域によって個人の歯科疾患に対する意識の差があるということ、また県内での歯科保健医療の資源が偏在しているということ、さらにまた歯科保健に対する市や町の対策も、それぞれの地域の実情から取組が一様ではないと、こういった違いがあることが一つの理由ではないかと思っております。
◆前田委員 福祉保健部長がおっしゃったように、住民の意識の問題、人材の偏在化、それと各自治体によって取組が一様ではないというようなことだと思うのですが、そういう原因が、ある程度「歯なまるスマイル21プラン」の10カ年の計画の中でわかってきた段階で、やはり県として、じゃ、そのことを踏まえてどう対応していくかという施策展開が私は必要だと思っています。
 ただ、そうした中で、過去10カ年における県の歯科保健に係る予算措置をどういう形で予算を立てたのかをいただきました。私なりにまとめてみたのですが、特徴として、一つには、一定の決まった事業、施策というのがずっと続いている。それともう一つは、福祉保健部長がいみじくも言われた、平成17年度に実態調査をされて、ある程度の数字が出て、地域間格差もはっきりわかったけれども、それに対して、その翌年、適時な段階で予算の組み替えというか、編成過程を変えていないんですよ。本来ならば、実態調査が出たら、それに対して、市町のどこが弱いかという部分を見出して、そこを支援するような施策展開や事業展開が必要だと思うのですが、平成17年度の調査後も、言葉を悪く言えば、だらだらと同じ予算をずっと続けています。
 それと、子どもの疾患について言えば、今まさにその目標値が達成できない中で、この終盤の時期において、子どものう蝕の予防についてしっかり取り組むべきところを、この2年間、逆に、子どもに対する予算というのは全くついていません。
 そういうことを考えた時に、やはり県の予算の組み方において、本当に地域間の格差をきちんと是正していこうとしたのか、ならしていこうという努力の跡が、私は、今回質疑するに当たって勉強させてもらう中においては、見えてきませんでした。
 10カ年の中で、う蝕予防の検証とか、モデル的な事業もやっていますが、結局、2年、3年やったそのモデル事業の検証結果であったり、成果というものを、その後の予算措置に活かされていないというのも実態として出てきております。
 こういうような意識が少し低いところで、また次の推進計画を立てたとしても、それは絵に描いた餅になってしまって、本当の意味での県下一律の小児、特に、歯周疾患を含めたところで、県民の歯を守る、口腔を守るというふうな施策、そしてそれが実績としては私はあらわれないと思うのですが、来年度以降の予算組みについて、私の指摘、意見も含めながら、これからどのように対応していこうと考えているのか、お尋ねをしたいと思います。
◎岩本福祉保健部長 平成17年度に中間評価をしたわけでございますけれども、その結果が予算にあまり反映されていないのではないかということでございますけれども、平成17年度に中間評価をいたしました後、県といたしましては、特に、フッ化物を応用したう蝕予防の具体的な実施の方法の普及、それから啓発の強化を図るということで進めております。
 これにつきましては、フッ化物塗布ということでございますけれども、市町でのフッ化物塗布事業の普及を図るために、長崎県次世代虫歯予防対策モデル事業を実施しまして、フッ化物による予防方法についての技術支援としての普及事業を行ったところでございまして、現在、21市町のうち19市町におきまして、フッ化物に対する取組がなされている現状でございます。本年度、平成23年度が歯科実態調査の6年置きの調査年でございますので、ここ10年の評価をきちんとして、次の予算措置、それから事業につなげていきたいと。その中では、一定の予算の制約はございますけれども、必要なところに重点的に、その枠の中で組み替えをしてでもやっていきたいと考えております。
◆前田委員 福祉保健部長から前向きな答弁が出たと理解しましたので、しっかり取り組んでいただきたいのですが、私が思いますに、確かに各自治体の取組の差がありますが、その原因というのは、人材の確保であったり、財政が厳しい中で、財源がなかなか確保できないということもあろうかと思います。
 そういう意味におきまして、幾つかこの際、提案をしたいと思っているのですが、まず県の支援システムをしっかりしていただきたいという中で、一つには、やっぱり人材です。各市町におきまして、歯科医師などを行政職として持っている市というのは長崎市と佐世保市しかありません。そのほかのところは、職員さんたちが、歯科保健計画を保健師さんたちが立てながら、各県の保健所に相談、指導を受けながらやっているわけですが、県の方も、本庁の中に1人、係長級として歯科医師の先生がおられますが、各保健所には、歯科医師もおられないし、歯科衛生士の方もいないのが現状です。そうした中で、これから各市町のこういう推進を図る中では、まず各保健所の方にそういった人材を県が積極的に確保すべき、配置すべきだと思いますが、その点について1点お尋ねをしたいと思います。
◎岩本福祉保健部長 保健所における歯科関係の専門職の配置ということでございますけれども、今、委員がおっしゃったとおり、県におきましては、本庁に歯科医師が1人、それから市においても、非常にその人材は限られた状況であります。県の保健所における歯科関係の専門職の配置につきましては、行革の中でございますので、人員配置が非常に制約されている、こういう状態の中で、専門職の配置につきましては、その必要性、それから、その枠の中で、どういった職種の方が一番適するのか、それを十分検討しながら実施させていただきたいと考えております。
 また、歯科保健の実施主体は市町でございます。その中で、保健所の役割として、県と市町の役割分担という問題もございますので、そういった点も踏まえたうえで、専門職の配置というものについても検討させていただきたいと考えております。
◆前田委員 役割分担もはっきり確認し合いながら連携を取ってほしいと思いますが、特に、小児の歯科の状況がなかなか改善しないという中では、各市町の中で、小児の虫歯、う蝕の状況というのはわかっているので、具体的な提案としましては、どことは言いませんが、ワーストスリーぐらいの地区におきましては、モデル事業として、その地区全域に対するフッ化物のフッ素洗口を県や市町、歯科医師会、地域等が連携して取り組むことを提案したいと思います。多分、3年か4年ぐらいたてば、しっかり実績が出てくると思っていますので、そういう意味におきましては、保育園とか、幼稚園、小学校のフッ素洗口の指導等もしっかりやっていただきたいと思います。特に、小中学校におきましては、594校中22校しか今、実施できていない、3.7%という状況ですので、その点についてもお願いをしたいと思っております。
 歯科に特化した形で今回こういうふうな質問をさせていただきましたが、やはり医療施策の推進については、長期的に10カ年の計画を立てる中では、途中途中で随時しっかり見直しをするということと、県の役割としては、各市町にその計画の推進をお願いするわけですから、随時そのことの検証をしながら、場合によっては、各市町に対する事業に対して直接な補助をすることも含めて、今後ご検討いただきたいと思います。
 終わります。
○中山委員長 しばらく休憩いたします。
 委員会は、14時45分から再開いたします。
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     −午後2時37分 休憩−
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     −午後2時45分 再開−
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○中山委員長 委員会を再開いたします。
 続いて、自由民主党維新の会の質疑を行います。
 なお、質疑時間は、答弁を含めて25分であります。
 徳永委員。
◆徳永委員 自由民主党維新の会、徳永達也でございます。
 通告に従い、質問をさせていただきます。
 1、農林水産業政策について。
 (1)戸別所得補償制度導入に伴う長崎県農政と今後の対応について。
 平成23年度の農林水産省予算は、我が国の厳しい財政事情を反映し、11年連続の対前年比マイナス2兆2,712億円となっております。このうち戸別所得補償制度については、平成21年度の自由民主党から民主党への政権交代の象徴政策として発足し、拡充され、平成23年度予算額は8,003億円と、公共事業費の1.5倍、農林水産省予算の35%を占めるまでに至っております。
 また、政策の内容を精査する事業仕分けが行われ、多くの事業予算が規模縮小や廃止され、戸別所得補償制度の財源に充てられました。
 県においては、本年1月に策定された「ながさき農林業・農山村活性化計画」に基づき、農業所得400万円以上を確保する経営体の増大を図ることとし、特に農業所得600万円以上を目指す経営体を先導的農業者と位置付けて、所得に着目した担い手育成の方向性を示されました。
 この達成のためには、経営体の規模拡大や経営改善はもとより、産地としての生産基盤の確保をはじめ、共同育苗、集出荷施設、低コスト耐候性ハウスや食肉処理加工施設等の整備による生産体制の強化が不可欠であります。
 しかしながら、公共事業による基盤整備や産地強化のための施設整備の予算が大幅に削減され、特に本県の平成23年度農業・農村整備事業当初予算については、平成21年度の64億円から41億円に削減され、今後、このような傾向が続けば、計画的な生産基盤の整備が遅れるばかりでなく、これまで農地・農村地域の雇用を支えてきた県内の建設業者にとっては先行きの見通しが立たないとの悲鳴すら聞こえてまいります。
 戸別所得補償制度は、米を中心に水田農業の維持発展に重要な役割を果たしているとはいえ、これらのハード予算の確保が必要と考えますが、県は、戸別所得補償制度の導入に伴う本県農政に対する影響と今後の対応についてどのようにお考えか、お伺いします。
 (2)長崎県農水産業関連予算への影響について。
 水産業についても、国は平成23年度から「資源管理・漁業所得補償対策」を実施しておりますが、これは水産資源、漁業生産が減少傾向にある中、魚価安、燃油価格の高止まり等が加わり、漁家経営が非常に厳しい状況にあるため、漁業者が将来にわたって持続的に経営を維持するためには、適切な資源管理と漁業経営の安定が必要であるとの考え方から創設されたものと理解をしております。
 このため、計画的に資源管理に取り組む漁業者を対象に、収入安定対策事業の共済事業掛け金の国庫上乗せ補助や燃油等価格高騰対策等のため、総額518億円の予算が計上されております。
 また、一方、今年度当初の国の水産関係予算は、事業仕分けによる予算縮小等により、平成21年度の約85%の約2,000億円と大きく減少しています。確かに資源の管理や漁家の経営安定も将来的に重要だと考えますが、漁業所得補償対策導入のための予算の組み替え等により、公共事業予算の縮減による漁港等の整備計画の遅れや、生産基盤整備などに影響が生じるのではないか。
 加えて、今年3月の東日本大震災により、被災関係7道県等で水産関係被害額は1兆円を超えると伺っているところであり、今後こういった甚大な被害の復旧・復興のために国はかなりの予算を必要とすると考えられます。
 水産業が基幹産業である本県においては、今年度から新しい「長崎県水産業振興基本計画」に基づいて、「力強く、豊かな水産業を育てる」との基本理念のもと、諸施策を積極的に講じていく必要があると考えるものでありますが、資源管理・漁業所得補償対策の導入や東日本大震災による国の予算の影響は、本県水産業にどのように及ぶのか。また、それに対する今後の対応について、お尋ねいたします。
◎濱本農林部長 戸別所得補償制度の導入に伴う本県農政の影響と今後の対応について、どのように考えているのかとのお尋ねでございますけれども、離島や中山間地域が多い本県では、果樹や野菜などの園芸作物や肉用牛など多様な農業が展開されており、よりバランスのとれた農業施策が必要であります。戸別所得補償制度の導入により、国の予算は、米、麦、大豆等の自給率向上につながる戦略作物に重点化される一方で、園芸や畜産等の多様な作物に活用できる「強い農業づくり交付金」や「農山漁村活性化プロジェクト推進交付金」は大幅に減額をされております。
 また、加えて、それぞれ2億円、10億円の事業費の上限が設けられ、両交付金の事業要望に対する本県の採択率は、平成21年度の約9割から、平成23年度には約2割にまで落ち込んでおります。
 また、農業・農村基盤整備事業については、平成23年度までは、前年度に国の追加予算の確保を図り、大幅な予算削減の影響を何とか最小限に抑えてきているところでございます。
 しかしながら、こうした予算確保の取組も、平成24年度以降は国の追加予算の見込みが立たないことから、今後は計画的な事業の実施が困難となり、地域農業の振興に大きな支障を来すおそれがあります。
 このようなことから、国に対して離島や中山間地域を多く抱える本県特有の農業の実情を訴え、基盤整備並びに生産施設整備予算を十分に確保できるよう、あらゆる機会をとらえて国に強く要望してまいりたいと考えております。
 以上です。
◎野口水産部長 水産業関連予算への影響についてのお尋ねでございますが、国の平成23年度水産関係予算は、創設された資源管理・漁業所得補償対策の518億円を含めまして、対前年比110%の約2,000億円となっておりますが、このうち水産基盤整備予算は、水産庁予算全体の組み替えの中で、対前年比88%と2年連続で大きく削減され、平成21年度と比べますと60%の水準となっております。
 さらに、東日本大震災の影響もございまして、平成23年度の国の当初予算にかかる公共事業施設費の5%が留保され、内示をされている状況でございます。
 このような中、今年度の本県水産関係公共事業予算は、一括交付金等を含めましても、一部の漁港事業で必要な予算が確保できない状況であることから、限られた予算を最大限に有効活用するため、事業の重点化を図るなど、対応に努めているところであります。
 なお、平成24年度の国の概算要求におきましては、東日本大震災からの復旧・復興対策にかかる経費は所要の額を要求するとされておりますが、義務的経費等を除き10%の削減が求められており、県といたしましては、国の動向を注視しながら、本県水産業の振興に必要な予算の確保を、今後とも国に対して働きかけてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆徳永委員 今、両部長から、大変厳しい予算の状況というのを聞きました。
 平成21年度は、農林水産関連予算約2兆5,605億円、これが、平成23年度には2兆2,712億円、実質11.3%の減。その中で、特に平成22年度は農業者戸別所得補償制度は5,618億円、平成23年度は8,003億円ということで、実質、平成21年度から平成23年度を対比した場合に、約1兆円の予算の中身が減ったということで、当然これはいろんなところにしわ寄せというものがあろうかと思います。
 そういう中で、まず、1点お聞きしたいのは、この戸別所得補償の本県の状況ですね。支払額、それと支払件数等がわかればお知らせをいただきたいと思います。
◎濱本農林部長 本県における戸別所得補償関係の交付金ですけれども、交付の実績、総額が36億1,800万円、この交付の件数が1万6,231件ということで、1件当たり大体22万3,000円の交付実績となっております。
 以上です。
◆徳永委員 それでは、上位はどういった状況ですか。
◎濱本農林部長 全国の状況を見ますと、まず、第1位が、北海道が764億円、新潟県が335億円、秋田県が299億円といったような状況になっております。
◆徳永委員 やはり北海道、秋田、新潟、米どころ、そしてまた、平成23年度からは麦、大豆等に拡充される。対象品目の多い北海道ということで、当然その順位だろうということは理解できますけれども、確かに戸別所得補償、私は悪い政策とは思わないんですね。ただ、今、農林部長から説明がありましたように、本県は全国で35位、約36億円、そして、全体の0.7%ということで、受ける額にすれば、失うものが非常に大きいものではないかと、そう思っております。
 特に、この予算の中を見ますと、公共事業費等に占める農業・農村整備事業、これは平成21年度に比べれば63.1%の減、この基盤整備とか、また、農道ですか、また別にありますけれども、農道もかなり減っているとお聞きしますし、また、我が県にとって重要な「強い農業づくり交付金」というのも約9割が減っているという状況であります。このことをやはり、今、私が質問した中に、400万円から600万円の所得アップということも掲げられている県にとって、これは非常に大きな問題ではないかと思いますし、その中で、私が今聞くのは、いろいろと事業の申請者がおられますけれども、なかなか採択、許可がされないということですけれども、この状況は、今どういうものなのか、ちょっとお尋ねをしたいと思います。
◎濱本農林部長 先ほどご答弁申し上げましたように、直近の要望件数に対する採択率というのが約2割、前年は9件要望があって1件が採択されるというふうな状況になっております。
 この採択の方式につきましては、要望事業について、国のやり方としてポイント評価という格好で、例えばブランド率がどうであるかとか、そういったものも点数化して、それによって採択の可否を決定するというふうな状況になっています。
 そういう状況でございますので、まず私どもとしては、申請者の事業予定者の計画をしっかりとお伺いしながら、まず、ポイントをどうとっていくかということについてしっかりとご相談、ご指導させていただくということで対応してきているわけでございますが、それでも全体の枠が少ないという中で、これをまた、年度別にはどういうふうな年度に要望していくか、そういったこともしっかりご相談しながら予算の確保、採択の確保について取り組んでいるところでございます。
 以上です。
◆徳永委員 もう時間がありませんので、これで終わりたいと思いますけれども、ただ、最後に一言、私の周りでも、私の地元の雲仙市は農業の盛んな地域でありますけれども、事業資金の許認可がなかなかとれないということで、待てないということで、やむを得ず制度資金でやられている方がおられます。制度資金でできる方はまだいいんですよね。しかし、やはり補助事業といったものでやりたいと思う人がなかなかできないということは、やはり今後、県の政策である農業の所得アップもなかなか厳しいものがありますから、その辺をどうか国の方にも働きかけをしていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 以上で終わります。
○中山委員長 中島浩介委員。
◆中島[浩]委員 一括で質問しておりますけれども、時間の都合上、最後の公共工事については割愛させていただきます。
 1、島原半島の農業振興。
 (1)農地の基盤整備ついて。
 本県の農業につきましては、担い手の高齢化がかなり進んでおり、このままでは農業所得は、主となる65歳未満の農業従事者がおられる主業農家の数は、平成22年度で7,900戸でしたが、10年後の平成32年度には5,900戸と、25%と大きく減少することが予測されています。
 県内でも、特に島原半島は野菜や畜産を中心に多様な産地を形成し、県の農業産出額の約4割を占めていることは、皆様もご承知のとおりですが、今後、何らかの対策を講じなければ担い手の大幅な減少、耕作放棄地のさらなる拡大が生じ、農業はもとより、その他の産業に大きな影響を与え、島原半島地域はもとより、この長崎県自体の活力が低下することを懸念しております。
 このため、基盤整備による作業能率の向上、農業用水の確保、周辺道路の整備等促進による優良農地の確保に加え、意欲ある担い手の農地利用、集積を図ることが喫緊の課題となっているものと考えます。
 また、基盤整備が進んでいけば、耕作放棄地発生予防にもなりますし、農作物に大きな被害をもたらしているイノシシ対策につながるものと確信しているところでございます。
 島原半島農地の基盤整備については、現在の整備状況はどの程度進んでいるのか、計画されている基盤整備の今後の予算は十分に確保されているのか。また、国の施策による大幅な予算の減少に対し、今後どのように推進されていくのかをお尋ねします。
 (2)ながさき農援隊設置事業について。
 これも平成21年度から実施されていますふるさと雇用再生特別基金事業を活用しました「ながさき農援隊設置事業」、これは、先ほどの一般質問におきまして、西川議員の方からも話がございましたけれども、農繁期の労働力確保に苦労されている農家の方々から非常に好評でございました。そして、島原地区におきましては、JA島原雲仙でも農援隊62名が活躍され、今後もぜひ継続してほしいと強い要望が挙がっているところでございます。
 また、家族労働主体の農業経営から、雇用を活用した新たな農業経営への転機になる大きな起爆剤になるのではないかと、地域の関係者は評価し、期待をされているところでございます。
 ただ、残念なことに、この事業は本年度の平成23年度をもって終了すると聞いておりますが、間違いなく必要とされている農家の労働支援対策につきまして、平成24年度からは県はどのように取り組まれるのか、お尋ねいたします。
◎濱本農林部長 まずは、基盤整備についてお答えをいたします。
 島原半島につきましては、委員ご指摘のとおり、本県を代表する農業地帯でありますけれども、平成22年度末の農地の基盤整備状況は、水田が38%、畑が21%となっておりまして、県平均の水田52%、畑23%に比べて整備が遅れている状況であります。地域の農業を将来にわたって持続的に発展させていくためには、基盤整備を進めていくことが必要でございます。
 このため、現在、島原半島では、6地区で約300ヘクタールの畑地の整備を実施しており、加えて、さらに6地区についても市町やJAなどの関係機関と連携し、事業化に向けて地域の合意形成を図っているところでございます。
 このほかにも、整備が必要な地区について、地元市町と今後の取り組みについて協議を行っているところでございます。
 今後とも、計画的な基盤整備に努めるとともに、整備に必要な事業予算の確保についてあらゆる機会をとらえて、国に対し強く要望してまいります。
 次に、ながさき農援隊設置事業の終了後の労力支援対策についてのお尋ねでございますけれども、本事業は、労力の確保に苦労している農業者にとってニーズが高く、規模拡大などに効果があるということは承知しております。
 県としては、農業者の経営拡大や雇用型農業への転換を図るため、必要な労働力を継続的に確保できる労力支援システムの構築が必要と考えております。
 しかしながら、農援隊事業のように、無償で労力支援を行うことは、継続性の面から困難であるため、平成23年度の事業終了を前提に、事業実施主体となる農協等と有償での労力支援システムについて協議、検討をしているところでございます。
 今後、地域の実情に応じた周年雇用のための品目の組み合わせや料金体系等、継続性の確保に向けたシステムの検討を進め、年度内にもモデル的なシステムを取りまとめていくこととしております。
 以上でございます。
◆中島[浩]委員 農業基盤整備につきましてですけれども、今の状況を言いますと、若い方が、息子さんが帰ってこられたという中で、無理しても耕作面積を広げて収穫高を上げたいという中で、個人でも区画整備に取り組んでいる方もいらっしゃるわけですね。そういった中で、これからの農業のやり方というのを若い方たちに聞くと、やはり面積を増やしていって収穫高を上げたいと、これに限るんではないかという声を多く聞きます。若い方たちも、この地域でいくと、4Hクラブを中心に、ソフト面においてはいろんな研究発表会をやったりとか、品種を勉強したりとか、本当にやる気があります。
 そういった中で、これだけ高齢化が進んでくると、やはり耕作放棄地もどんどん出てくるわけなんですね。そうなってくると、そこを集約した形で新たな展開をしたいということにつながってくるんじゃないかと思います。
 先ほど答弁がございました農援隊というのも、これもリンクしてくるわけなんですけれども、やはり商社あたりに頼むと、ある程度値段もかかるし、結局は収益性が上がらないと。商人に対しても、商人が直接雇っていらっしゃる労働者、こちらの方も高齢化が進んで、ほとんど需要に見合っていないという状況でございます。ですから、今からやる気がある人たちが一生懸命仕事に励んでいただいて、地域を守るという形をとられるように予算措置をしていただきたいと思います。
 そして、農援隊につきましては、これは必ず必要な事業だと思います。今から先、例えば個人の農家が法人化されて大きな面積をする時に、やはり労働力不足が、まず一つの問題となってきますので、これを補う形でさせていただければ一番十分に役立つんじゃないかと思います。
 そして、その農援隊の方も、やはり新規就農を目指す方、この方たちに来ていただければ、実践練習はそこでできるわけですから、その方たちもある程度経験をされたら、新しく就農者になっていただくという流れができてくるわけですね。ぜひ、そういう流れで頑張っていただきたいと思っております。それにつきまして、再度、答弁をお願いしたいと思います。
◎濱本農林部長 新しい、本年度からのながさき農林業・農山村活性化計画で規模拡大をする、そのために農地の集積をする、さらに、労働力の確保を図るというのは柱になっております。
 委員ご指摘のとおり、これを進めるために、私どもも普及の現場の者も含めて、より現場に行きながら、地元の話を聞きながら、そういった基盤整備、また、労力の確保について精いっぱい努力をしてまいりたいと考えております。
 以上です。
◆中島[浩]委員 先ほども申しましたけれども、高齢化がかなり進んでいる状況ですので、これは本当に早いうちに手を打たなければ、せっかくやる気のある若い人たちが職場を失うという事態にもなりますので、どうかその辺も踏まえ、よろしくお願いいたします。
 終わります。
○中山委員長 続いて、公明党の質疑を行います。
 なお、質疑時間は、答弁を含めて20分であります。
 川崎委員。
◆川崎委員 公明党の川崎祥司でございます。
 台風12号に続き、15号でも甚大な被害が発生をいたしました。被害に遭われた皆様に心よりお見舞いを申し上げる次第でございます。
 それでは、予算特別委員会でございますので、予算に関連をいたしまして、通告に従いまして、5項目質問をさせていただきます。
 1、東日本大震災関係の予算について。
 9月補正予算の東日本大震災関係予算でございます地域子育て支援力アップ事業についてですが、子育てサポーターの被災地派遣の経費となっておりました。
 本定例会一般質問において、本県における被災者受け入れの実態については、69世帯、170名の方々が避難されているとの説明がありました。被災者支援については、現地同様、本県への避難者に対しても実施すべきではないかと考えておりますが、本県における被災者に対するサポート状況について、お尋ねをいたします。
 2、上海航路関係の予算について。
 9月補正予算、上海航路関連事業の外国人観光客受入施設グレードアップ推進事業について、お尋ねをいたします。名称は短めに設定をしていただければと思います。よろしくお願いいたします。
 本事業は、地域における外国人観光客の受け入れ強化のため、宿泊施設等における外国語表記などの環境整備に対する補助となっておりました。申請が提出された地域や施設、グループに対する補助だと認識をしておりますが、そうすると、申請者の思いや、また、意気込みに左右されることになると考えております。国際ゲートウェイとしての長崎の確固たる地位を築くに当たっては、これにふさわしいおもてなしのまちづくりになっていくのか、大変危惧をされているところでございます。
 そこで、本グレードアップ推進事業に関する知事のお考えを、お示しいただきたいと思います。
 3、地域支え合い体制整備事業について。
 9月補正予算の地域支え合い体制整備事業についてお尋ねいたします。
 本年6月定例会一般質問において、私は、地域における高齢者等の皆様を支えていく具体的な取組政策として、ボランティアポイント制度の導入推進についてご提案をさせていただきました。県もぜひ推進をしたいとのご答弁を受けまして、議会で取り上げた市や町もあり、特に長崎市では、この制度に高い有用性を認識しておられ、年内実施との明確な議会答弁もございました。
 さて、9月補正予算では1,140万円を計上されていますが、本予算は、そもそも国が平成22年度の補正予算において、介護基盤緊急整備等臨時特例交付金として200億円積み増したものの中から、本事業において、県が予算4億円あまりを計上していた一部であると認識をいたしております。これまで、約4,890万円を新高齢者見守り体制構築事業費として、支援が必要な高齢者を地域で見守っていくために、自治会や関係団体によるネットワーク構築を行おうとする市や町に対して補助するものとして計画をしておりました。本年度末で終了する交付金と認識しておりますが、残り半年の間、地域の支え合い体制づくりを市や町と連携し、どう推進しようとされているのか、お尋ねをいたします。
 4、公共事業の予算について。
 公共事業のうち、河川の管理について、お尋ねをいたします。
 県民の皆様からのご指摘によりまして、私も河川の状況について数箇所視察をしてまいりました。その一つには、昭和57年の「長崎大水害」で氾濫した河川もございまして、一定の整備は進んでおりましたものの、以降、手つかずの状態でございました。土砂の堆積や草木が生い茂った部分があり、本年も梅雨時、記録的な降雨が観測をされましたが、周辺の住民からは、「あの惨劇が再び起こるのではないか」という大変不安な声が挙がっているのも事実でございます。
 さらに、今月1日には、公明党の秋野公造参議院議員も諫早市に赴きまして、本明川支流の状況を視察していただき、治水対策について大木の伐採やしゅんせつを行うよう、川の名前を一つひとつ挙げながら、質問趣意書を持って国会に提出をしていただいたところでございます。
 つきましては、河川の管理について、地域住民から指摘をもらってからの後手の対応ではなく、安心・安全の生活を構築する上で計画的な管理及び対応が必要と思いますが、県のお考えをお聞かせください。
 5、交通安全対策の予算について、お尋ねをいたします。
 議員になって最も多い相談が、この交通安全対策にかかわるものでございました。これまで県警に対し多くの指摘をさせていただきましたが、現地調査及び協議の上、対応を決めていただいたにもかかわらず、路上へのライン引きなど軽微な作業についても相当の時間を要しているように感じられてなりません。
 県民の命を守ることは何よりも最優先で行っていただきたいと強く思うところでございますが、県では、交通安全対策に対し予算をどのように計上し、予算の執行体制をとっておられるのか、お尋ねをいたします。
 以上、5項目について、ご答弁のほどよろしくお願いいたします。
◎坂谷危機管理監 県内避難者へのサポートについてのお尋ねですが、長崎県内に69世帯、170人の避難者がおられ、そのうち児童生徒数は、小学生42人、中学生5人、高校生2人、特別支援学校2人、合計51人となっております。
 県内避難者へのサポートについては、国、県、市町の支援関係機関を集めた会議を5月と7月に開催し、各機関が連携して、避難者の立場に立ったきめ細かな支援と、それぞれの機関の総合相談窓口において、できる限りワンストップの対応が行えるよう徹底してきたところであります。
 特に子どもたちに対しては、各受け入れ市町の教育現場において、医師や保健師、スクールカウンセラーによる対応が行われるなど、関係機関が連携してサポートに努めております。
 以上です。
◎坂越文化観光物産局長 外国人観光客受入施設グレードアップ推進事業についてのお尋ねでございますが、外国人観光客の受け入れ推進につきましては、魅力的な旅行商品の提供や効果的な誘客対策の展開と、地域における外国人対応の施設整備やガイド・従業員の育成等の受入態勢の整備、この2つを総合的に推進していく必要がございます。
 このため、県におきましては、上海航路が就航する中国をはじめ、外国人観光客の誘客に全力を挙げて取り組むと同時に、地域がそれぞれに創意工夫や特色を活かした形で取り組む外国人観光客の受入態勢づくりを促し、外国人観光客受入施設グレードアップ推進事業により積極的に支援することとしております。
 本事業では、各市町が地域の事業者等と協議しまして、今後3カ年の外国人観光客受け入れ推進計画を策定することを条件としておりまして、県としましては、その進捗を支援するとともに、「長崎上海旅游ネットワーク」の取組やおもてなしの推進運動を通じた官民連携を推進し、外国人観光客の受入態勢の整備を促進してまいります。
◎岩本福祉保健部長 地域支え合い体制整備事業をどのように推進しているのかというお尋ねでございます。
 地域支え合い体制整備事業は、国の介護基盤緊急整備等臨時特例基金を活用いたしまして、日常的な支え合い活動の体制づくりを実施する市町に対して支援を行うものでございます。
 県では、市町への説明会や文書での紹介に加え、一部市町、関係団体へ直接訪問説明を実施するなど、事業の周知及び推進を図っているところでございます。
 今回の補正では、高齢者自身の社会活動を通じ、介護予防を目指すボランティアポイント事業、高齢者の生活ニーズに応える仕組みをつくる生活介護サポーター養成事業、地域の要援護高齢者等に関する情報の整備を行う要援護者マップ作成事業などの取組を支援することといたしております。
 なお、本事業は、平成23年度限りの事業でございますので、地域づくりに有効であると考えており、さらなる周知を図り、基金の有効活用を図ってまいりたいと考えております。
◎村井土木部長 公共事業のうちの河川の維持管理についてのお尋ねでございますけれど、河川内の草木の伐採や堆積土砂の掘削につきましては、毎年多くの要望も寄せられております。
 このため、通常の維持管理予算に加え、経済対策や雇用対策の予算なども活用して、治水上必要な箇所から優先的に実施しております。
 今後とも、より適切な維持管理を計画的に実施するとともに、国に対しても交付金の対象範囲の拡大を要望するなど、新たな予算の確保にも努めてまいります。
 以上でございます。
◎木岡警察本部長 交通安全対策、とりわけ交通安全施設整備の予算等執行についてのお尋ねでございます。
 まず、平成23年度の交通安全施設整備費といたしまして約13億2,000万円を計上しておりまして、このうち、お話がありましたけれど、ライン引きなどの道路標識標示につきましては、その整備費として約3億9,000万円の予算計上となっております。
 また、具体的な標識標示の整備箇所をどこにするかにつきましては、その予算執行において具体的に確定させて整備をしているところでございます。
 続きまして、その具体の執行手順についてでございますけれど、ある程度の件数をまとめて地区別に発注をしておりまして、競争入札を経て施工をしているところでございます。
 このために、工事完成までには現地調査、工事設計、積算、入札手続に約3カ月、工期に約3カ月、あわせて約6カ月を要しているところでございまして、さらに件数をまとめるに当たりましても時間を要しているものもあるところでございます。
 委員のお話にもありますとおり、交通安全施設整備工事につきましては、できるだけ短期間に完成させることは、交通事故防止上、重要なことと考えておりまして、現在も効率的に作業を行うなど努力をしているところでございますけれど、今後も住民の皆様の安全を守り、安心して生活できるように、短期に交通安全施設を整備するために、業務等の実施方法等について見直し、例えば警察署における調査、検討の合理化等に取り組んでいきたいと考えております。
 以上でございます。
◆川崎委員 ご答弁ありがとうございました。
 順番はばらばらになりますけれども、まず、河川の管理の件につきましては先取りで行ってください。やはり言われてからやるというのはだれでもできる話であると思いますので、少なくとも県の河川については点検を定期的に行って順番に施工していく、管理をしていく、対応していくということを積極的にやっていただきたいというふうに考えております。
 また、先ほどの交通安全対策予算につきましても、最長6カ月というふうに、今、認識をいたしましたけれども、命にかかわることだから早くやってくださいという依頼でございまして、段取りについてはいろいろ手順もあり、件数を確認してからということでもあると思いますけれども、命と比較になるのかなと、命を守るということと比較できるのかなというふうに考えると、やはりこれは速やかに行っていただくべきものかというふうに思っておりますが、同僚江口議員が総務委員会の方におきまして細かく突っ込んで話をされるということでございますので、託していきたいと思っております。
 それでは、上海航路の予算について、再度質問をさせていただきます。
 外国人観光客受入施設グレードアップ推進事業ということにつきましては、3カ年の推進計画を関連の施設が上げることによってそれを支援するというお話でございました。やはり中長期にわたって受け入れ態勢の整備ということが推進を図っていくことになるのかと思います。
 先般は、「長崎上海旅游ネットワーク」が立ち上がりましたので、これについては具体的に横のつながりを持って推進をされるんではないかというふうに思われます。
 しかしながら、私が思っているのが、上海航路というものを間に挟みまして、中国の新幹線と日本の新幹線網を合わせて新アジア軸の構築で、人や物、そして文化の交流を促進をしていくということが一つ、テーマに挙がっていたかというふうに思います。そうすると、国際ゲートウェイとしての長崎の都市整備ということが必ず必要になってくるんじゃないかと考えています。
 本年3月に策定をされました松が枝周辺エリアの整備計画に、一部計画が決定をされているようですけれども、どうもこの都市整備ではまだまだ十分ではないというふうに感じております。
 私は、これも6月の定例会の一般質問、また、先ほどの定例会の関連質問におきましても触れさせていただきました。観光都市長崎の整備につきましては、松が枝埠頭からグラバー園、新地中華街、出島、先般は県庁跡地の活用まで突っ込んでご意見を述べさせていただきました。これらの主要な観光地一帯を県が主体的にどう整備していくのかということをグランドデザインを描いて示していくべきではないかというふうに考えているところでございます。
 新幹線の整備、また、上海航路の就航ということは、県民も非常に期待をしているところでございます。中長期的な計画になろうかと思いますけれども、今後、一歩踏み込んで国際ゲートウェイ、長崎のまちづくりに対してどう取り組んでいかれるのか、県民が明日への希望を抱き、元気が感じられるように、どうぞ明るく楽しい口調でご答弁いただければと思います。
◎永川企画振興部長 長崎市の松が枝埠頭、あるいは観光地一帯のまちづくりということで、新幹線、あるいは上海航路を含めてどういったグランドデザインを描いていくのかというお尋ねでございます。
 長崎中心部のまちづくりにつきましては、県と地元長崎市が一体となりまして、都市再生の取組を進めております。平成20年12月に、長崎市・中央部臨海地域が都市再生総合整備事業の実施区域として、国土交通大臣の指定を受けております。その後、1年以上にわたりまして、県と市の調整会議、そして、専門家の委員会、県議会でのご議論などもいただきまして、平成22年3月にまちづくりのグランドデザインでございます「都市・居住環境整備基本計画」というものを策定いたしております。そして、この基本計画に基づきまして、先ほど委員からお話がございました、松が枝を中心とした整備計画をつくっております。これが「海のゲートウェイ」という考え方でございます。そして、今年度は、今やっておりますのが、「陸のゲートウェイ」ということで、長崎駅周辺エリアにつきまして整備計画の策定に取り組んでおるという状況でございます。
 また、ご指摘がございましたグラバー園、あるいは新地中華街、出島といったまちなかのエリアにつきましては、長崎市が中心になりまして、今、街並み保全、あるいは施設整備を進めておりますが、この都市再生の基本計画の中にも主要施策として位置付けておりまして、他の事業と連携を図りながら、効果的な取組が行われますよう調整をしてまいりたいと思っております。
 今後とも、地元長崎市と協力しながら、ご指摘のありました上海航路、あるいは新幹線、そういったものをしっかり活用できるように、また、東アジアからの交流人口の拡大につなげることができるようにやっていきたいというふうに考えております。
 以上でございます。
◆川崎委員 ありがとうございました。
 本当に県民が元気になるように、明るくなるように、ぜひこの計画を推進していただきたいというふうに思っておりますが、やはり具体的なプランというものをお示しいただくのが希望を抱くことになろうかと思いますので、少しでも具体性のあるプランということについては推し進めていただきたいなというふうに考えております。どうぞよろしくお願いいたします。
 上海航路につきましては、先ほどのLCCの導入ということも非常に気がかりでございまして、当然、対抗馬が必ず出てくると思います。船は就航した、軌道に乗ってきても、それに対して対抗してくるところが必ず出てくるわけですから、そうすると、次々に手を打っていかないことには、これは維持できることにはならないというふうに思っております。
 港湾の整備、また、主要観光地の整備を含めたところで、点で整備をしていくというよりも、言葉は悪いですけれど、ちまちました観光地整備ではなく、思い切った施策ということが非常に大事じゃないかなというふうに考えております。県民が誇れる長崎のまちづくりについて、県としてしっかりご尽力いただきますよう、心よりお願い申し上げまして、私の質問とさせていただきます。
 ありがとうございました。
○中山委員長 続いて、日本共産党の質疑を行います。
 なお、質疑時間は、答弁を含めて15分であります。
 堀江委員。
◆堀江委員 日本共産党の堀江ひとみです。
 1、再生可能エネルギー導入にむけた長崎県のとりくみについて、質問いたします。
 今議会に、再生可能エネルギー事業化調査事業費が予算化されています。メガソーラーを県内どこに設置できるか調査するための予算であることが、これまでの質疑で明らかになりました。
 そこで、質問ですが、太陽光発電の導入促進に向けた長崎県のこれまでの取組について、答弁を求めます。
◎徳永環境部長 まず、一般住宅用太陽光発電設備につきましては、県が補助を行いました2,492件を含めますと、平成22年度末で約1万5,000件が設置されております。一戸建て住宅に対する普及率は3.89%、全国第6位となっております。
 今年度は、東日本大震災を契機とします自然エネルギー活用への関心の高まりもありまして、9月16日現在で、昨年を大幅に上回る995件の申請があってございます。
 それから、民間事業所の太陽光発電設備につきましては、平成21年度から県の補助制度を設けまして、昨年度までに10件の補助を行い、今年度においては現在6件の申請があっております。
 なお、民間の調査によりますと、平成21年度末における非住宅用太陽光発電システムは、156件が導入されております。
 以上でございます。
◆堀江委員 今、答弁されたのは環境部ですが、次に、これまでの風力発電の導入促進に向けた取組について、答弁を求めます。
◎徳永環境部長 風力発電につきましては、国の助成制度の活用などにより県内に20カ所、74基が設置されておりまして、総出力は9万7,160キロワット、一般家庭約4万7,000世帯分の年間使用電力に相当する量が導入されております。
 これは、設置基数で全国第5位、導入量では全国第6位の水準となっております。
 また、環境省におきましては、全国で初めてとなる海上に浮かぶ浮体式の2メガワット級の洋上風力発電設備の実証事業が五島市沖で進められておりまして、来年度には小規模試験機の設置も予定されております。
 以上でございます。
◆堀江委員 再生可能エネルギーを地域の活性化と結びつけて導入を進めている自治体が、注目をされています。
 例えば、高知県の梼原町、四国山地に大型風力発電機を2基設置をしまして、四国電力への発電売上げは年間4,000万円。これを環境基金にして、木質ペレット製造工場を設置し木質ペレットを生産、町内の特養ホーム、身障者施設などの燃料として使用します。
 さらに、先ほどの環境基金をもとに、個人住宅への太陽光パネル設置補助金を、町独自で20万円を補助する。
 また、学校の敷地造成のために河川の付け替え工事を行い、落差8メートルの高さを利用し、小型の水力発電を設置。つくられる電力は、昼間は学校に、夜間は町中の街灯に使われます。人口4,000人の町で、実にエネルギー自給率は3割までになっています。
 私は一つの事例を紹介しましたが、長崎県において、再生可能エネルギーを地域の活性化に活かす取組について、答弁を求めます。
◎徳永環境部長 長崎県におきましては、ナガサキ・グリーンニューディールの主要プロジェクトの一つとしまして、地域において環境産業の振興や環境負荷削減、あるいは技術導入などに取り組みます環境実践モデル都市、これについて、現在は対馬市と西海市を選定してございます。
 対馬市では、企業や大学とも連携をしながら、豊富な森林資源を活用し温浴施設や製塩工場における熱利用から木質バイオマスの高効率利用につなげる取組、あるいはメガソーラー等の導入によります漁業、漁港の省エネルギー化など、地域の資源を活かし地域産業の振興につながるエネルギーの自給の島づくり、これを目指した取組を進めることとしております。
 また、西海市におきましては、地域の廃棄物バイオマスの石炭火力発電所での混焼、あるいは、地場の大規模事業所等と連携しました環境産業の振興などに取り組みまして、地域の経済成長と環境保全が共存するモデル都市づくりを目指すこととしております。
 以上でございます。
◆堀江委員 産業労働部長、産業労働部の管轄の中に、この再生可能エネルギーにかかわる課はないんですか。太陽光発電をとっても全部、環境部が答弁をした、それから、再生可能エネルギーを使っての地域の再生という問題でも環境部が答弁をいたしましたが、産業労働部の中では、この担当はないんですか。
◎上村産業労働部長 私ども産業労働部の中では、産業技術課というものがございます。ここでは、ベンチャー企業、新規産業の振興をやってございますが、私ども、産業振興ビジョンの中でも明記をさせていただいておりますけれども、新規産業の一つとして環境・新エネルギー産業と入れてございます。そうした意味で、この産業技術課で再生エネルギーの関連についても担当している部分がございます。
 例えばスクール・ニューディール構想というのがございまして、これは、小・中学校等の屋根等に太陽電池を普及させていくという話でありまして、たしか20校ぐらいだったと思いますけれども、これをCDMという形でクレジットにして、大企業等に販売することによって一定のモデルとしてやっていく。こういうことも、グリーンニューディールという取組の中で掲げているところでございます。
◆堀江委員 今、私が求めて産業労働部長が答弁をいたしましたが、太陽光発電一つをとりましても、企業にかかわる部分は産業労働部、そして個人住宅については環境部と対応窓口が違います。私が今回この質問をしましたのは、再生可能エネルギーという時に、こんなふうに部、課がまたがっていいのかというのが私の率直な疑問でありまして、この質問をさせていただきました。
 私は、再生可能エネルギーを爆発的に普及させる長崎県の体制づくりが必要だと思っております。ですから、その立場で今回、再生可能エネルギーを爆発的に普及させる長崎県の体制づくりをぜひ提案をしたいというふうに思っています。
 3・11以降、「脱原発」、「さようなら原発」の世論が広がっています。私は、期限を決めての原発の撤廃を求めています。再生可能エネルギー導入のために調査、研究が不可欠です。
 環境省の導入ポテンシャル。例えば太陽光発電の場合、長崎県は524万キロワットが見込まれていますが、こうした推計も具体化しなくてはエネルギーになりません。
 体制づくりについての知事の見解を求めたいと思います。
◎中村知事 総合計画の横断プロジェクトの一つとして、このグリーンニューディールを推進するために「ナガサキ・グリーンニューディール推進室」という組織を新たに設けたところであります。
 これは、産業振興や雇用創出に併せて低炭素化、グリーン化を目指すというプロジェクトの推進に努めているところでありますけれども、今後も、こうした各横断的な取組を取りまとめる課として、ナガサキ・グリーンニューディール推進室の力を発揮しながら、実現に向けて力を注いでいきたいと思っております。
◆堀江委員 高知県は、この1月に「新エネルギー推進ビジョン」を策定しまして、4月に新エネルギー推進課を設置しました。
 福島原発事故後、尾崎知事は、「段階的に原発から脱却、安全な新エネルギーを目指す」と発言をしています。
 高知県の「新エネルギー推進ビジョン」は、その意義と目標について、「県民みんなが主役となって地域資源から得られる新エネルギーを活用してエネルギーへ、地産地消、地産外商を進めるとともに持続可能な低炭素社会を構築することにより、将来にわたって活気あふれる元気な高知県となることを目指します」と、その方向を定めています。
 私は、知事に被爆県長崎の知事として脱原発の立場に立っていただきたいと思いますが、しかし、知事はこれまで、一般質問を含めまして、そうした立場でないことを表明いたしております。
 しかし、少なくとも再生可能エネルギーを増やす、この点では知事も私も同じ立場だと思いますが、まず知事に、この私の認識でいいですか、確認を求めます。
◎中村知事 このグリーンニューディールの中でもグリーンニューディール推進方針というのを決定いたしておりまして、その中の大きな柱として、再生可能エネルギーの利用拡大、活用推進という項目を掲げ、実現を目指しているところであります。
◆堀江委員 そうしますと、今、私が言いました例えば太陽光発電をとっても、産業労働部と環境部にまたがっていると。じゃ、一つにしたらいいんじゃないか。
 そうしますと、今、知事が言うのは、このナガサキ・グリーンニューディールがすべてそれを網羅しますよと、そういうことですか。
◎中村知事 この再生可能エネルギーに対する取組も、さまざまな段階があると思います。例えば水力、地熱、風力、太陽光、波力、それに加えてバイオマスなどもあります。
 このバイオマスの活用等については、農林部の方でさまざまな取組を進めてきた経過もございます。
 要は、そうした各部局の取組を横断的に取りまとめて、一つの方向性に沿って推進していくという取りまとめの組織として、ナガサキ・グリーンニューディール推進室を設けたところでありますので、当面はこうした体制のもと積極的に推進してまいりたいと考えております。
◆堀江委員 取りまとめの室を私は求めているんじゃないんですよ。農林部も含めて、環境部も含めて、産業労働部も含めて、再生可能エネルギーを長崎県でどれぐらい、どんなふうにつくるのか、そのために県民にどんなふうに協力をしていただくのか、そういうふうな計画を立て具体化する、そういう部をつくっていただきたいということを私は申し上げているんです。
 ナガサキ・グリーンニューディール推進室がもちろん横断的に、各課の中心になって進めているということは私も理解をいたしております。
 今後、再生可能エネルギーを増やしたいと、知事も質問に答えて言っているじゃないですか。そうであれば、果たして取りまとめの課があるよと、それだけでいいのかというのが私の質問なんです。もっと再生可能エネルギーを増やすという立場で、取りまとめということではなく、そこがきちんとビジョンを持ち具体化をする、そういう課が必要ではないかと私は思うんです。
 知事の答弁を求めます。(発言する者あり)
◎中村知事 先ほどからお答えをしているように、一つの全体としてプロジェクトで取り組もうとしているわけでありまして、取りまとめと申しますのは、各部局に任せて資料だけ取りまとめるという立場では決してございません。それは各部局、積極的な意見交換を重ね、戦略を練って、一つの方向性に基づいて力を合わせて取り組んでいこうというのが取りまとめの姿勢でありますので、そういう体制で推進してまいりたいとお答えをしたところであります。(発言する者あり)
◆堀江委員 長崎県は、昨年まで「長崎県地域新エネルギービジョン」というものをつくっておりました。その中で、導入促進に向けた推進体制ということで、導入促進を先導していく体制整備に努めますということで、それに基づいて、このナガサキ・グリーンニューディールなんですが、私が言いたいのは、やはりこれだけ脱原発の世論と運動が大きく広がって、原発に頼らない再生可能エネルギーをどうつくるのか、そういうふうに世論と運動、これは長崎県も同じです。県民の中にそうした運動が広がっています。
 知事は脱原発ではない、私は脱原発、そうであっても、今、再生可能エネルギーをさらに増やそうということでは同じ立場ではありませんか。そうであれば、今、長崎県がやっているように取りまとめをしているから終わりということではなくて、さらに進めて、例えば高知県の事例を出しましたが、高知県のようにビジョンを持ち具体化をする、そういう課をつくっていただきたいと私は申し上げているんです。
 再度、知事の答弁を求めたいと思います。(発言する者あり)
◎中村知事 先ほどもお答えをしたように、推進方針というのを定めて、それに沿って具体的な施策を進めていこうとしているわけでありますので、ビジョンなくして単なる取りまとめというご理解は改めていただければと考えております。(発言する者あり)
◆堀江委員 やはり高知県は、脱原発、この立場に立って、安全な原発などあり得ないと、だから再生可能エネルギーをどうつくるか、そのために一つの課をもって、県民の協力も仰ぎながらやると、その立場に立っています。
 やはり知事は脱原発の立場に立っていない分、そういう意味では再生可能エネルギーの問題については、私は、消極的であるということを指摘をし、質問を終わります。
○中山委員長 続いて、無所属愛郷の会の質疑を行います。
 なお、質疑時間は、答弁を含めて15分であります。
 橋村委員。
◆橋村委員 無所属愛郷の会の橋村松太郎でございます。
 理事者の皆さん、知事はじめ、大変ご苦労さまでございます。知事、大変ご苦労さんです。(笑声)もう最後ですから。
 知事はかねてから一生懸命県政に取り組んでおられるご様子をまざまざと、私はひしひしと感じております。
 私も6年振りに県議会議員に復帰しまして、時間が許せば、常勤職と間違えるように毎日来て、6時過ぎまでおりますので、知事がまだ在庁というようなことで、知事より早く帰るのはいかがなものかという思いで、(笑声)しかしながら、知事の熱意に対して心から敬服を申し上げます。
 そこで、通告2項目について、お尋ねをしたいと思います。
 1、一般財源の有効活用についてということを通告しております。
 そしてまた、2、既決予算の執行状況についてということでございます。
 知事は、何よりも、限られた予算をいかに有効に、最小限の費用で最大の効果を発揮するかということの思いで日々を過ごしておられると思います。
 そういう中にあって、いかに一般財源を有効に活用するかということは言うまでもなく、財政運用の中では補助事業、あるいは交付金事業、あるいは有効な起債を活用するということが不可欠でございます。
 そういうことは、財政課にもおられた知事でありますので、十分承知をしておられることは私も承知をしております。
 ただ、先般、ある事業関係で財政課と事業課と話をしておりましたところ、例えばの話ですけれど、県道の、あるいは国道の改良工事について、県所管の場合に、一般単独事業というよりも、むしろ場合によっては、それは地域に、場所によってですけれど、条件もありますけれども、地域総合整備、いや、自然災害防止事業債という事業を活用して道路整備、あるいは河川の整備ということも行われるわけでありますけれど、そういうものについて、事業箇所を十分踏まえていないと、査定するについても、どの事業費を充当するのかということになってくるので、そこら辺においては財政課と事業課とがうまくやりとりをする必要がある。また、既に今までもやっておられるものだと思ってはおるわけですけれど、まだ十分ではないのではないかというような思いをしたものですから、より、各課相互間の連携を密にして、最小限の事業費で最大の効果が発揮できるようにということで、頑張っていただきたいと思っております。
 もう言うまでもなく、自然災害防止事業債だったら100%の充当率で交付税57%ということになれば、このくらいの高率の補助事業というのはないですね。大体、国庫補助事業にしても半分ぐらいというような相場でございますので、こういうところをいかに。
 だから、私が申し上げておきたいのは、事業課においても、財政課においても、県の金だということを十分踏まえて、そして予算要求する場合においても、どういう予算があるのかということを踏まえながら、相互に連携を取りながら予算編成に取り組んでほしいということを、まずもって申し上げたいと思います。
 これは知事に申し上げることではないんですが、たまたま田中副知事、そして池松総務部長、そして企画振興部長、私は学閥と言うつもりはありませんけれども、有能な人材が控えておられるわけでありますので、本当は副知事あたりがそこら辺の調整を今後やっていってほしいと、その点については十分踏まえておられると思うけれども、あえてこの際申し添えておきたいと思います。
 2、既決予算の執行状況について。
 これも、いろんな時期、時期というのが、補助事業であるならば内示指令があってからというようなこともありますから、そのスタートのタイミングというのは自ずからあるわけですけれど、例えば一般単独事業として、その端境期をカバーするがために、小規模零細事業者に対する発注の機会、受注の機会をというようなことで、小規模改修事業というようなことも織り込んでおられます。
 また、年次、必要とあらば補正予算も組んでおられるわけでありますが、この執行状況について、どのように執行しているのかと、所管の課、配当されておる課に問い合わせてみると、その年度当初に全部、執行、配分をしているというようなことでございました。
 この趣旨からすれば、当然そのように一刻も早く発注をして、経済浮揚にという思いがあることは事実でありますけれど、ただ一律にということが少し問題ではないのかと。もう少し、財政課と事業課と調整をしていくということも必要ではないかと。
 これは、私が、やりとりの中で感じたことでございますので、この件についても、よく副知事も、総務部長も、あるいは担当配分課、農林部、土木部、総務部も、あるいは教育委員会にも配分されていると思いますが、それが有効に活用されるようにということで、特に連携プレーを発揮していただきたいと思っております。
 また、事業については事業評価制度でちゃんと評価しておると言われるに違いないんですけれど、事業の執行途中に当たってもそれぞれの課で連絡調整を図っていけば、より効果が発揮できるのではないかと。同じ事業をやるにしても、タイミングというものも重要なファクターになろうかと思っております。
 そういうことで、それぞれの各課間の調整をより密に、今日、午前中の会議の中でも、そういうことは心がけておるということだけれども、心がけておるだけでは実践が伴わない。どういうふうに具体的にやるのか。副知事を中心として、相互間の部長会議の中、あるいは、知事は中におられんで結構なもので、事業については2人の副知事、そして部長、そして主要な課でそういうものに対しても、出来具合ではなくて、スタートの時点から有効活用が、また成果が発揮できるようにということで、対処していただきたいものだと思っております。
 そういうことで今後、一致結束して、知事の頑張ろうとする、また目標に向かうためには、補助機関である副知事はじめ職員が一体となって協力していかなきゃならん、言うまでもないことです。どうか、一致結束してサポートしていただくように、その点について、質問にお答えをいただきたいと思います。
◎田中副知事 申すまでもなく、このフローの財政構造において脆弱なものになっている長崎県において、より有利な財源制度を所管課と言わず、財政当局と言わず探っていくということは、極めて重要な点でございます。ご指摘のとおりでございます。
 なおかつ、近年におきましては、さまざまな経済対策、あるいは地方財政対策、年々変更もございます。そういった中で、予算の編成の段階において事業課と財政当局とのそういった制度面、あるいは具体的な箇所の精査といったことについては、引き続きしっかり情報を共有して連携していきたいと思いますし、また、実際に予算をつくりましても、予算の執行の段階におきましても、具体的にそういうことを相談する体制というものをしっかりつくってまいりたいというふうに思っております。
◆橋村委員 総務部長にお答えをいただきたいと思いますが、先般から各課を調整してもらって、速やかな対応をしていただいたことを心から感謝を申し上げておきたいと思います。まずもって先般の対処の仕方について感謝を申し上げ、答弁を求めます。
◎池松総務部長 ご助言を踏まえてご質問をいただきましたので、トータルで今、田中副知事がお答えをさせていただきましたが、補足してお話をさせていただきます。
 ご案内のとおり、長崎県は非常に脆弱な財政構造でございますし、まさに自主財源が割合として35%ぐらいしかないということですので、委員ご指摘のとおり、我々としても、限られた財源をどう有効に使って成果を上げるかということを常に頭に置いて施策を組み立てているところでございます。
 先ほどから、いわゆる有効な起債の充当の仕方ということにつきましても、当然事業課、その事業課の提案を受けた財政課においても検討をしておりますし、また、いろんな地方財政対策とか、新たな補助金についても積極的に取り組む姿勢で予算取りに向かっているというような状況でございます。
 ご案内のとおり、それぞれ起債には適債性もございますので、先ほど例に挙げられた自然災害防止事業債が仮に適債性があれば、当然、交付税措置等有利な起債を使うということで取り組んでいきたいというふうに思っておりますし、小規模改修事業につきましても、まさに経済対策として取り組むということですから、逆に言えば、上半期で執行をし、それでも経済の状況がまた足りなければ、11月補正ということも考えるような体制で進んでいきたいと思っていますので、よろしくお願いをしたいと思います。
◆橋村委員 適債性は言うまでもないことですけれど、現場、現地を踏査すれば、おのずからこれが適応できるなというのがわかるわけなんです。だから、デスクワークではなくて現地に赴いて、その適債性と、またそれを踏まえて適用してもらいたいと思っております。
 土木部長、小規模改修工事についての執行状況についてということを聞こうかと思っておりましたが、もう既に全額配当済みだということですか。
◎村井土木部長 委員がご質問の中でおっしゃいましたように、小規模改修事業につきましては、中小建設業者の経済対策でございますので、上半期の発注ということで、もう既に配当済みということでございます。
 ただ、その他の維持補修費については、各地方機関において、年間を通じた計画的な執行ということで行っております。そういった意味では、弾力的な執行ということができるのではないかと思っています。
 実際に、緊急的な事態が生じた場合においては、まず、当然ですけど地方機関において対応可能かを検討いたしまして、さらに予算が不足する場合は、他の地方機関との予算流用を検討するというような段取りになると思います。
 おっしゃるように、私どもは事業課でございますけれど、財政課の方とも緊密に連絡を取りながら実施していきたいと思っております。
◆橋村委員 各出先機関の調整というのもあってしかるべきだと思うわけですので、せっかく部長がおられるとすれば、そういう調整役というのが部長、また本課の課長だと思うので、そういうことも踏まえながら、うまく予算の執行については、適切にやっていただきたいと思っております。
 最後になりますけれど、毎年、この小規模改修事業の効果というものは十分、知事も認識されていると思うんです。そういうことで、今年度の当初予算は、昨年度の補正予算がかなりあったものだから、当初は控えめでしたけれど、今年ももう既に発注済みだということになってくると、国においても3次補正というようなことも言われているけれど、そういうことも踏まえて、今後必要に応じて財源手当はやっていく、補正もやっていくというようなお気持ちがあるかどうか、最後に一言、お尋ねをしておきたいと思います。
◎中村知事 これまでもこうした小規模改修事業については、議会でも熱心なご議論をいただいてまいりました。
 私どもの当面の最大の課題も、やはり地元経済をどう立て直して雇用の場につなげていくかということでありますので、改めてその時点での考え方を整理して、ご相談をさせていただきたいと思っております。
◆橋村委員 もう最後になりますけれど、本当に知事は意欲的に取り組んでおられることを高く評価をし、そして今日は財政課長も出席しておりますけれど、よく頑張っておることを私も評価をしております。予算のやりとりが云々ということではなくて、よりいい予算編成、また既決予算の執行をという思いで、あえて申し上げたわけでございます。
 知事、健闘を、ご活躍を期待しております。
 また、副知事はじめ職員の皆さん方の絶大なるサポートもあわせ期待をし、私の質問を終わりたいと思います。
 どうもありがとうございました。
○中山委員長 以上をもちまして、総括質疑を終了いたします。
 次に、各議案につきましては、お手元に配付しております「分科会審査議案及び開催日程」のとおり、各分科会において審査いただきますようお願いいたします。
 次回の予算特別委員会は、各分科会長の報告を受けるため、9月30日、午前10時30分に開催いたします。
 本日は、これをもちまして散会いたします。
 お疲れさまでした。
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     −午後4時6分 散会−
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