平成24年  2月定例会 農水経済委員会 - 03月09日−04号

平成24年  2月定例会 農水経済委員会

1、開催年月日時刻及び場所
  平成24年3月9日
       自  午前10時1分
       至  午後5時39分
       於  議会会議室
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2、出席委員の氏名
    委員長(分科会長) 山田博司君
    副委員長(副会長) 前田哲也君
    委員        馬込 彰君
     〃        野本三雄君
     〃        溝口芙美雄君
     〃        高比良末男君
     〃        中島廣義君
     〃        徳永達也君
     〃        陣内八郎君
     〃        高見 健君
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3、欠席委員の氏名
     なし
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4、出席停止委員の氏名
              加藤寛治君
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5、委員外出席議員の氏名
     なし
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6、県側出席者の氏名
    水産部長            野口市太郎君
    水産部政策監          荒川敏久君
    漁政課長            冨永房利君
    資源管理課長          柳村智彦君
    漁業取締室長          長嶋寛治君
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    農林部長            濱本磨毅穂君
    農林部政策監(農村整備事業・諫早湾干拓担当)
                    鈴村和也君
    農林部次長           祢宜 渉君
    農林部次長           上田裕司君
    農政課長            木下 忠君
    団体検査指導室長        梁瀬純宏君
    農業経営課長          中村 功君
    農地利活用推進室長       市丸 浩君
    農産園芸課長          江藤博之君
    農産加工・流通室長       園田秀昭君
    畜産課長            松本信助君
    全国和牛能力共進会推進室長   松永孝三君
    農村整備課長          井手幹雄君
    諫早湾干拓課長         加藤兼仁君
    林政課長            下釜一教君
    森林整備室長          佐藤義高君
    農林技術開発センター所長    江頭正治君
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    建設企画課長          田村孝義君
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7、参考人の氏名
    佐世保市黒島刺し網部会副会長  松崎芳久君
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8、審査の経過次のとおり
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     −午前10時1分 開議−
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○山田[博]委員長 おはようございます。
 委員会及び分科会を再開いたします。
 これより、佐世保市黒島地区漁民からの操業海域等に係る見直しの要望の陳情の審査を行います。
 本件については、先日の陳情審査の際、特に集中審査が必要ということが委員会として決定されたものであります。そのため、理事者の出席範囲については、当該陳情審査に関連する範囲とし、お手元に配付しております配席表のとおり決定したいと存じますので、ご了承をお願いしたいと思います。
 また、委員会初日にご決定いただいたとおり、参考人として、お手元にお配りしております名簿のとおり、佐世保市黒島刺し網部会副会長松崎芳久氏にご出席いただいておりますので、ご了承をお願いいたします。
 ここで委員長として、一言ごあいさつ申し上げます。
 おはようございます。佐世保市黒島刺し網部会副会長の松崎芳久様におかれましては、今日は当委員会の審査に貴重なお時間をいただいて出席いただきまして、本当にありがとうございます。
 実は、この件に関しましては、宮内議長から、特に地域の方の並々ならぬ実情をぜひ酌み取っていただいて、当委員会におきまして集中審議をしていただきたいと、離島に住む漁業者の方の悲痛な叫びとか思いをしっかりと受けとめてやっていただきたいと、長年ずっとこの問題は、思いはなかなか行政に伝わっていなかったと、議会に伝わっていなかったと。地元の宮内議長も政治家として、しっかりとこれは当委員会でやっていただきたいということでお話を承りましたので、私も離島選出の県議会議員の1人として、思いも皆様方とできる限りその意に沿えるような委員の皆さん方のご理解とご協力をいただきながら集中審議をさせていただきますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。
 本日、参考人としてご出席いただきました松崎様におかれましては、念のため申し上げますが、発言をされる際には、挙手の上、委員長が指名した後、ご発言いただきますよう、よろしくお願いいたします。
 また、ご発言は、委員からの質問に対し簡明に、案件の範囲を超えることなくお答えいただきますよう、よろしくお願いいたします。
 なお、参考人は委員に対しての質問ができないとなっていますので、ご了承いただきたいと思います。
 それでは、佐世保市黒島地区漁民からの操業海域等に係る見直し要望の陳情審査を行います。
 まず、松崎参考人より、陳情の内容について説明をお願いいたします。
◎松崎参考人 おはようございます。今日はよろしくお願いします。
 私は、佐世保市黒島刺し網部会の副会長の松崎芳久です。
 本日は、県議会農水経済委員会において、私ども黒島の漁民が長年抱えておりました問題について取り上げていただき、また参考人として出席する機会を得て、発言する機会をつくっていただきましたことを、まずもってお礼申し上げます。山田(博)委員長様、委員の先生方、理事者の皆様方、ありがとうございます。
 では早速ではございますが、陳情書に書いてありますように、佐世保市黒島は、10年前の人口は約800人でありましたが、現在は490人まで減少しております。また、島民の生活は、第1次産業の漁業で成り立っているのが現状であります。
 島民の生活基盤である漁業を営む中で、長年漁民が抱える問題として、海区の問題や漁業操業にかかわる問題等があります。特に、漁業海域については、現在、県北、県南の境界線が黒島の約1.8マイル南のところにあり、数分足らずで現場に着きます。我々漁民は、潮の流れに注意し、境界線を越えないように操業を行っているのが現状です。
 黒島漁民としては、安心した操業、安定した漁業を目指していくために、操業海域の見直しができないものか、所属団体や当局にお願いしてまいりました。
 我々漁民の切なる願いとしては、境界線上ライン約2マイルを互いに操業できる海域、共同漁業権内を除いた入会にできないものかとお願いするものであります。
 次に、昼間操業について。
 現在、昼間操業については、1月1日から3月15日まで許可されておりますが、要望としては、12月1日から3月15日までの延長をしていただきたいお願いであります。
 我々刺し網業者は、主に夜間操業で漁をしており、特に、高齢の漁業者には、常に危険と背中合わせで漁を行っております。冬の海は波も高く、夜間操業では危険が倍増します。生活のために、少しでも昼間に漁に出られるように、延長をお願いするものであります。
 また、操業許可証に記載してあります制限、条件等の見直しについてでありますが、現在、刺し網業においては、南部、北部の漁業許可証にて余りにも内容が異なります。この点につきましても見直しができないものか、あわせてお願い申し上げます。
 今回私たちが要望を強く求める背景としては、いつまで続くのかわからない燃油の高騰、現区域での水揚げ高の減少、操業許可所有者の高年齢化、後継者問題等など見ます時に、人口減少、しまの衰退は目に見えて進む現状に不安を覚える毎日であります。私たちは、県北刺し網協議会に所属してはや16年になりますが、これらの問題については以前より協議会を通じて当局にも働きかけをしておりましたが、問題解決には至っておりません。そこで、我々黒島の漁民の切なる思いをお酌み取りいただき、ぜひ県議会並びに県当局においてご議論いただければと願う気持ちで陳情書を提出した次第であります。
 どうか上記の事情をお察しいただき、ご配慮賜りますよう、何とぞよろしくお願い申し上げます。
 以上であります。
○山田[博]委員長 ありがとうございました。
 以上で説明が終わりましたので、これより質問を行うことといたします。
 質問はありませんか。
◆高見委員 おはようございます。質問なんですが、1つは、刺し網部会ということで陳情されていますよね。先ほども説明の中には、県北刺し網協議会というようなお言葉も出たところなんですけれども、そこで、部会ということでの協議だけで、漁協とかの関係では協議はされなかったんですか。
◎松崎参考人 漁協でも何度も、佐世保市相浦漁協を通してやっています。勉強会を通じてもやっていますけど、なかなか思ったように、思ったようにというか、結果が出ません。
◆高見委員 じゃ、今、相浦漁協ということでお伺いしましたけれども、相浦漁協の範囲といいましょうか、例えば、地図をいただいているんですけれども、この県北・県南のラインを挟んで相浦漁協というのはあるんですか。
◎松崎参考人 相浦漁協は、相浦港にあります。
◆高見委員 というのは、県北の方に所属をするんですね。
◎松崎参考人 はい、そうですね。
◆高見委員 じゃ、このラインよりも南の方の漁協とは全く関係ないということでしょうか。
◎松崎参考人 ラインの方の南の漁協と関係ないと申しますと。
◆高見委員 相浦漁協というのは、例えば、このラインから北の方の漁協で、この南の方にはまた別の漁協があるというふうな理解でいいんですか。
◎松崎参考人 はい、そうです。
◆高見委員 そこで、その両漁協が一緒にお話し合いをするような機会は今までなかったんでしょうか。
○山田[博]委員長 松崎参考人、高見委員が言った、今まで、漁協組合でどういった経過で話をされて今日まできたのか含めて、お答えいただけますか。
◎松崎参考人 先ほども申したように、刺し網協議会を通して、16年前からずっと陳情という形で持っていったんですけれども、なかなか県北組合長会にも出られない、取り上げてもらえないということでやってきておるとですよ。それで、漁協を通じても何回もこういうことがありよるということを言っているんですけれども、なかなかやっぱり相手がおるものでということでしょうけど、なかなかできなかったんですよね。
◆高見委員 16年前から俎上に上げるようにされていたけれども、なかなか協議が進まなかった、取り上げていただけなかったという状況をお伺いしましたけれども、これは水産部の方に聞きたいのですが、決定の手続、今、2つ要望が出ていますね。昼間の操業とラインの変更といいましょうか。これを決定する、こういう要望を協議する、そういう場所というのは公的には、どういう手続を踏まえて進められていくことになるんですか。
◎柳村資源管理課長 その前に、この固定式刺し網の許可の内容なり、経緯なりをご説明申し上げてもよろしいでしょうか。
 この県北の固定式刺し網漁業は、県北振興局長の専決の許可です。県北振興局内の固定式刺し網のみに適用される許可でございまして、昭和42年に許可化されました。その時は、昼間も含めて周年操業可、そういう状況でございました。当時は、雑魚刺し網でイセエビ、こういうものが主体であったとお聞きしております。したがいまして、夕方に入れて朝に揚げるというのが慣習であったことから、昼間も禁止していないと。実態の操業は夜間であったということをお聞きしております。
 ただ、これが昭和50年代に入りまして、ヒラメがこの固定刺しでとれるようになったと。その結果、昼間も夜もかえ網を積載してぐるぐる入れ替えると、その漁場を周年、固定刺しで占めるということになりました。県北の中の沿岸一本釣り、はえ縄の漁業者さんから、昼間も夜も入れて、全然操業する場所がないといういろんな大きな課題が出まして、これを昼間操業禁止にしたのが、そういう話が昭和57年に挙がって、2年間ぐらいをかけて協議した結果、昭和59年に、その当時は1月から3月31日まで90日間、昼間操業禁止ということになりました。
 ただ、それでもちょっと違反が絶えないということで、また県北の中の沿岸漁業者さんからクレームがありまして、これを昭和63年に、昼間操業禁止期間、当時、昼間を全禁という厳しい意見がございました。それを15日間だけ削減ということで、現在の1月1日から3月15日の昼間だけということになっております。
 そういう状況でございまして、現状でこういう許可を、16年前からというお話があったのですが、これまでたびたび違反があったり、許可を持っている方々は、少し区域を拡大してくれとか、昼間操業したいというご意見もあったのですが、なかなか違反がとどまらないということで、平成3年、平成7年、平成8年、平成9年、平成15年、平成21年と、いろんな制限条件の変更をしております。細かなところは省略させていただきますが、この決め方はどうしているかと申しますと、県北には平成7年に、県北刺し網協議会というのを組織しています。これは当時、個別のいろんな刺し網業者さんが個々にあったんですけれども、こういう固定式刺し網漁業が全部で400人なり500人なりという許可がありますので、県北振興局主導で、こういう部会を立ち上げてはどうかという提案のもとで、平成7年に県北刺し網協議会が設立されております。
 まずは、刺し網業者さんの集まりですので、当然、自分たちから、少しでも操業緩和という要望は出てまいります。ただ、沿岸漁業者の調整となりますと、この刺し網協議会が、県北の中に全漁協の組合長さんが入られた組合長会がございます。ここに刺し網部会として要望を申し上げる。組合長会の中に、いわゆる刺し網をメーンとする組合もあれば、ほとんど固定刺しにかかわっていない組合というのもございますので、この組合長会の中で是々非々が議論される。県北振興局としましては、それら刺し網部会なり、組合長会なりの合意というものがとれないと、なかなか許可の改正と至りませんので、そこまで持っていって、いろんな許可改正をしているということでございます。
 刺し網協議会も県北組合長会も法的な団体ではございませんけれども、漁業調整の場として非常に重い機関であると我々はとらえておりますので、そういう手続で現在まで進めております。
 以上でございます。
○山田[博]委員長 松崎参考人、今、資源管理課長が話されたことで、何かご意見ありますか。特段ありませんか。
◎松崎参考人 はい。
○山田[博]委員長 ないですね。
◆高見委員 今、詳細にお伺いをして、非常にいわば難しいなという、いわゆる組合長会で、それは任意の決定になるんでしょうけれども、そこで決定されなければ、例えば、県北振興局長がそれについてどうする、こうするということが判断できない。今回は陳情で出されてきていますから、その事情、状況については理解できるんですけれども、やっぱり地元の関係者の合意が得られなければ、非常に私どもとしても判断のしようが難しいなというのが私個人の意見です。あとは委員の皆さん方から、いろいろとご質問なりしていただいて、判断をいただきたいなと思っています。
 私は以上です。
○山田[博]委員長 ほかに質問はありませんか。
◆馬込委員 これは五島海区と県北海区の境界線はどこら辺なのですか。
◎柳村資源管理課長 この図面のちょうど真ん中に真西の線がずっとあります。これは漁業法の中に、県南部海区と県北部海区と定めています。その中に、佐世保市向後崎以北の県北部海面ということで、この真西の線がございます。ただし、このまま真っすぐいくと上五島にぶつかります。実は、この線は、ちょうど真ん中ぐらいまでいったら、そこの海域は定まっておりません。ですから、本来は、小値賀の野崎島と上五島の一番先っぽから中間線でぐるっと引けば、多分カーブが引けるんだと思うんですけれども、ここはそういう線は今のところ、ありません。上五島に近づけば近づくほど、そういう真ん中の線は今のところ設けていないということです。あくまでも、本土側の西彼と佐世保を分ける線だけはっきりしています。
◆馬込委員 この海域で、はえ縄とか、タコつぼとか競合する、そういう人たち、現状はどうなっているのですか。
◎柳村資源管理課長 一本釣り、はえ縄でいえば、例えば、宇久、小値賀、それから西彼海区の方からいえば、平島、江島、大島、崎戸、それから上五島、こういうところの一本釣り、はえ縄漁業さんたちは漁場が非常に近いというところがあります。それから、県北の上に行けば、大島村とか度島、こういう許可が余りないところ、特に離島部の方々なんですが、ここは一本釣り、はえ縄が多いところです。この真西の線から以北の線は、県北でいえば、吾智網、敷網、かご漁業、全部この線がちょうど境界線で許可で設けている線なんです。まき網を含めてです。例えば、固定式刺し網を全県で740件許可発行していますが、うち県北の振興局長が半分の355件発行しています。非常に勢力が大きい県北の刺し網の状況となっています。したがいまして、県北の中でも、一本釣り、はえ縄は自由漁業ですので、いろんなところから来て、そういうトラブル事例にはなるということがあるかと思います。
 以上でございます。
◆馬込委員 それは昔から言われている。どっちかが先にやれば、後からやった者はどうしてもかぶってしまうというのがあって、それは五島でも、タコつぼ、刺し網の問題は常にあるんだけれども、今、漁業の実態というのが非常に厳しくなっている。五島でいえば、岐宿あたりが刺し網が盛んだと。現状はどうかわからないんだけれども、当時は、後継者が多いのも刺し網だった。要するに、所得がある程度稼げるというのもあるんだけれども、ただ黒島の場合に考えた時に、私もしまの人間だからよくわかるんだけれども、しまが小さくなればなるほど、生計が漁業しかないんですよ。江島、平島もそうなんだけれども、よく聞くのが、境界線上のところが漁場としていいという話を聞くわけですよ。上五島の方は余り刺し網の業者がいないから、県北の方から五島海区の方に刺し網をさせてくれないだろうかというような話はあるんだけれども、五島海区の方がなかなかそれを「うん」と言わない。そういう調整というのを一体どこがやるのかなと思うんだけれども、現状では調整するところがないのですか。そこで問題がとまってしまうのですか。
◎柳村資源管理課長 今、馬込委員がおっしゃった、例えば、五島海区の刺し網でいえば、五島海区の刺し網の多くは共同漁業権内でのキビナ刺しです。共同漁業権を外れたところの公海でのいわゆる県北の固定式刺し網みたいな許可は、下五島の沖に区域を定めて、狭い範囲なんですけれども、そこにやる部分と、上五島の旧有川町の範囲、その以北で沿岸をちょっと外したところの西彼側に公海許可があります。五島の西側には全くないんです。実は、これは我々の先輩が取り組んでいたんですけれども、例えば、五島の西側の公海側に、沖合の固定刺しは別なんですけれども、沿岸の共同漁業権を除くところの固定式刺し網、県北のような固定式刺し網をしないかということが我々の提案のもとでやった事例はあるんだそうです。ただ、どうしても五島の中の一本釣り、はえ縄漁業者からの反対で、それすらも許可ができなかったという事例があります。
 こうしたものは基本的に、先ほど申したように、固定式刺し網は、沿岸に張りつく部分はすべて五島振興局なり、県北振興局なりで、本庁管内は、西彼の分は我々が出すという形になります。当然、そういう許可調整に際しては、地元の振興局にそれなりの力を注いでいただかないといけないし、もちろん我々が出向いて、ぜひこういう許可を、例えば、許可がない地域で許可を導入するというのは、厳しい意見があるんですけれども、これだけ漁業所得が減ってくるとか、後継者がいなくなるとか、そういう状況であれば、収入が見込める、そういうような許可漁業もある程度は導入した方がいいんじゃないかと考えておりますので、そういう機会があれば、またそういうものには取り組んでみたいと考えております。
◆馬込委員 漁協の合併も進めようとしているんだけれども、まずは漁協の合併も何のために進めるのかと。組合員のためにやるわけでしょう。それでは、こういう許可海域の問題についても、それぞれの海区の調整委員会も余りそういうものには関心ないようであるし、なかなか手を突っ込んでまで、そういう調整に乗り出そうとしているところもないような感じがする。そんな状態で、漁業そのものがだんだん、だんだん先細りしていく。どこかでやっぱり見直しをしなければならないんじゃないかと思うんだけれども、もう少し組合長会をしっかりと指導できるような水産部の体制をつくるべきじゃないかと思うんだけれども、それについてどうですか。
◎柳村資源管理課長 おっしゃる意味はよく理解しています。ただ、申し上げますように、許可が全部で30幾つ、細かく分ければ、多分100ぐらいの許可になります。これを県が一刀両断のもとに、その許可をすべて見直してということは、なかなかそれはできないと思っています。ですから、我々も水産業振興基本計画の中で、この5年間をかけて許可の見直し件数を3件、ちょっと少ないと思われますけれども、そういうものに取り組んでいきたいと思っております。ただ、県北からも、それから壱岐からも、今、馬込委員がおっしゃったような、現状に沿った、もしくは後継者が取り組みやすい許可の見直しをするべきだというご意見は十分いただいておりますので、そういうものを目指して、少しでも努力はしていきたいと考えております。
 以上でございます。
◆馬込委員 組合長の仕事というのは、組合員の所得向上、あるいは業務の見直し等も含めて、それをやるべきなんだけれども、現状の組合長会において、そういうことをやっているかというと、ほとんど見られない。だから、水産部がもう少し組合長会を指導して、将来の長崎県の水産業がどうあるべきかというのは、組合長がつくっているわけじゃないんですよ。将来に対するビジョンというのは、あなた方がつくっていくわけですよ。それを理解できない組合長もいる。
 組合員のためにプラスになる事業のはずが、なかなか効果が出ない。なぜ効果が出ないのか。現場がそれに対応しているのか、対応していないのかよくわからないんだけれども、水産部がもっと積極的に組合長会を指導すべきだと。それで、それぞれの組合長が、単協の組合長が組合員のためにどこまで仕事をやるのかということもしっかりと見極めてもらわなければ困る。今、組合員が本当に金融の問題でも、組合長とうまくいかなければ、なかなか思うように進まないという話も随分聞いている。だから、どこの組合が組合員の所得を上げるために一生懸命やっているのか、その事例を知っていますか。
◎冨永漁政課長 現状の厳しい水産業を取り巻く環境の中で、将来を考える時に、漁協を担う責任というのは非常に大きいと思います。その中で、特に、組合長の資質あるいは見識というのは大事な問題だと思っております。組合員、中小漁業者が共同して生活を維持して、生産活動を続けるために漁協はあるものでありまして、漁協と組合員は、それぞれ持ちつ持たれつの関係でございますし、それぞれが立場を尊重しないといけないと思っております。
 具体的に、どこの漁協の組合長さんがふさわしいとか、そういったところはなかなか難しいところでございますが、我々としては、組合長の意識を高め、役員さんの意識を高めるような形で日々指導しているつもりでございますし、先般も私、400人の役員さんを集めた席でいろんなお話をしたわけでございますけれども、そういった委員がおっしゃるような組合長のリーダーシップ等について、これからも認識を高めていくようなお願い、指導をしてまいりたいと考えております。
◆馬込委員 組合は役員と職員のための組織じゃないんですからね。今、どこの組合にいっても職員の方が給料が高いんですよ。本来のあるべき姿じゃない。水産業が非常に厳しいと。資源の問題も、許可漁業が30幾つあって、どの許可漁業も厳しいということであれば、当然、見直さなければならない。飯食っていけないわけですから。飯食えるような水産業のあるべき姿というものをどこが考えるのですか。現状維持だったら、どこも、誰も考えない。それを考えなければ、水産業は全部衰退してしまう。それはわかり切った話でしょう。
 そして、今、黒島の刺し網の皆さん方が、何とかしてくれとここまで来ているんだから、これを一つのきっかけにして、見直しを進めていくべきだと私は思っているんだけれども、それと、4月から新しい事業が始まる。このことについて、各漁協に、組合員の所得向上の政策を挙げさせないですか。真剣に役員会で考えて、「組合員の所得向上のために、こういう事業をやる。こういう事業に取り組む。県も応援してくれ」というようなものをがんがん出させる。そうしないと、それぞれの海区でいろんな部会を持っている、そういう部会の声も消されてしまいますよ。組合長会に挙げたら、組合長会で消され、海区調整委員会も海域の見直しをしないとか、許可海域の見直しもしない。そういうふうな実態を放置していたら、漁業に飛び込んでくる若い連中はいなくなる。水産部として、しっかりそこら辺を意識を変えてやり直さないと、水産業は本当に厳しくなっていきますよ。
 組合長の皆さん方に、それぞれの組合員の所得向上のために、どういうものに取り組むのか投げかける。組合長の仕事はそれしかないんですよ。組合長をしてふん反り返っている者は組合長じゃないんだから。組合員のための所得向上をどうするのか、これが組合長の仕事なんだから、組合長に当然させなければならない。そうしないと、組合員の言っていることが全然わからない。みんな命かかっているんですよ。荒天操業なんか、行ったら、本当にひとつ間違えば死ぬんですよ。そんな漁業をやっていて、みんな頑張っているのに、リーダーであるべき組合長がのほほんとしておって、組合員の所得が上がるわけない。流通にしても何にしても、組合長が命かけてやってもらわなければ困る。
 今回の陳情も、これは本当に皆さんで協議しながらここまでやってきたんじゃないかと思うんですよ。松崎さんがみんなといろいろ協議しながらここまで来て、言ったけど、どうにもならなかったと。結局、我々は黒島でもう飯食えないから、年寄りだけ置いて外に出て行くかというふうな形になったら、これこそ県議会は笑いものになる。水産部がもっとリーダーシップを発揮して、組合長会をちゃんと教育し直さなければいけない、私はそう思っている。いかがですか。
◎柳村資源管理課長 馬込委員がおっしゃるのは、我々もごもっともだと思います。ただ、こういう漁業調整に限っていえば、組合長会と私は申しましたけれども、その傘下の管内のそれぞれの組合員さんが、どうしても反対だとか、どうしても無理だとか、そのあたりを組合長なり、理事会がどれだけ説得できるかというところだと思います。
 今回の話というのは非常にごもっともなところはあります。ただ、今、県北の刺し網漁業がどういう目で見られているかという部分が個別にはございます。例えば、平成23年度の全検挙件数が13件ですけれども、そのうちの6件が県北の固定刺しです。こういう状況下で、周りの皆さんがどう県北の固定刺しを見られるかという部分を非常に我々は懸念しております。ですから、違反もなく、この許可が長年きちんと守られて、沿岸漁業者とうまく操業も調整できている、そういう状況であれば、こういうお話というのはごもっともなんです。自分たちの経営にとって非常に厳しいと、それはそうなんですね。1人ひとりの許可漁業者がすべてそういう思いだと我々も思っております。ただ、周りから見られる方々がどう思っているかというのが非常に我々は問題だと思っています。
 だから、大局的には、こういう許可の見直しというのは、馬込委員がおっしゃるような、いわゆる皆が潤うような、後継者がたくさん入れるような、その方たちがもうけるような、そういう許可であるべきだと我々は思いますので、それに向けて我々も努力したいと思います。
 以上でございます。
◆馬込委員 一時期、県北の吾智網の問題がいつも話題に上っていた。違反、密漁、私は一度もしたことないという漁師はそんなにいるものじゃないですよ。だから、そういう業界をどう秩序あるものにしていくのかというのは、あなた方がそれをしなければならないんじゃないのか。そのために取り締まりもやっているんじゃないのか。そういう言い方をされたら、ほかの問題でいえば、警察は何やっているのかと、こうなるんですよ。だから、海上の秩序をどうやってつくり上げていくのかというのは、10億円近くの金をかけて、何のために取り締まりをやっているか。しっかりした漁業秩序をつくり上げていく、長崎県の漁民を、こういうふうなルールをつくって、自ら守って操業しているというような姿をつくり上げていくのも、あなた方が組合長をしっかりと教育していく中でやれる分野じゃないのですか。違いますか。
◎柳村資源管理課長 そういった取り締まりとは別に、許可の中のいわゆる皆さんの取り組みをきちっとするために、県北刺し網協議会は平成7年度に県北振興局主導で立ち上げた組織です。これは組合長会とは別組織ですけれども、個々の違反をどう抑えていくのか、みんなで守っていくのか、そういう刺し網協議会がありますので、こういう協議会の育成を含めて、また我々も努力したいと思います。
 以上でございます。
◎長嶋漁業取締室長 漁業取締室といたしましては、許可証に書かれていること、これがきちんと守られるように、周年体制で取り締まりを行っております。それと併せまして、県内の漁業者の方々が、自らの漁場は自らで守るため組織を各海域に立ち上げておりまして、その漁場監視の活動は県内13海域で延べ2,000数百回を数え、日々活動していただいております。そういう漁業者の方々の気持ちを醸成しながら、県として取り締まりをきちんとやっていける体制で今後とも取り組んでまいります。
◆馬込委員 30幾つかある許可漁業の中で、1個の許可漁業だけでは飯は食っていけないというのは私もよくわかっている。幾つかの許可漁業を持ちながらやっていく。どうしてもそういうふうな漁業形態の中で、ちょっと横滑りしたら魚がとれるというようなところに行けば、どうしても欲が出てくるから、多少の違反は目をつぶらなければいけないのかなというところもある。私は漁師の息子だから、そのように思うのですが、現状の許可、例えば、固定式刺し網だったら、長さが幾ら、深さが幾ら、網の目、規制をかぶせているんだけれども、そういう規制のあり方で、現状でしっかり飯が食えるのかと、漁をできるのかと。そういうところの現状をしっかりと調査しないと密漁もなくならない。密漁があるというのは、許可された条件で飯が食えないから密漁が発生すると私は思っているんです。そうしたら、あなた方が知事許可をやる中で、その許可漁業は、おそらく、ここずっと余り見直しされていないと思うんだけれども、どうなんですか。
◎柳村資源管理課長 例えば、県北の刺し網でいえば、平成7年の大改正をいたしました。その中で、従来、1,200メートルであったものを1,650メートルに延ばしまして、これは置きっ放しが多いとか、そういう違反があったので、網の規模を拡大するかわりに、禁漁期を夏場に1箇月設ける、そういうふうな取り組みもやっております。
 許可に際して、今おっしゃったようなところも非常に大切だと思っています。ただ、これは鶏が先か卵が先かになるかわからないんですけれども、例えば、固定式にかかわらず、現に違反が多い漁業許可を甘くすることが、なかなか周りの漁業者に認めてもらえないところがあります。ですから、それは適正操業して、皆さんから認められる、その時に、我々がやっと甘くできる余地ができる。わかるんです、1人ひとりの許可漁業者がたった一つの許可で生きていくためには、やはり規模拡大なり何なりというのが有効な手段だと思います。ただし、これはその地区にどれだけ許可があるのかとか、そのあたりの器の問題もございますので、そのあたりを大局で見ながら、許可1つひとつを考えていく必要があるかと思っております。
 以上でございます。
◆馬込委員 資源も少なくなっている。許可漁業の許可数はそんなに変わっていないのでしょう。
◎柳村資源管理課長 後継者がこれだけ減ってきておりますので、許可数は今、年平均でトータルで200件ずつ減っています。ですから、ピーク時、多い時には県内で7,000〜8,000件あったんですけれども、今は5,000件という形になっております。この中で、県北固定刺しの従来500件を超えていた許可が、今は400件を切るという状況になっております。
 以上でございます。
◆馬込委員 その400件の固定式刺し網の漁業所得なんかも調べられているのですか。
◎柳村資源管理課長 許可の更新に当たっては、いわゆる漁獲成績報告書というものを過去1年に限って出していただいています。ただ、これが許可申請者のいわゆる申告による数字なものですから、トータルでの客観的な数字として把握はできておりません。ただ、その中でも、多分、漁協の共販を通じて、漁協がきれいに一桁まで書いてくださる漁獲成績報告書もある中で、固定式刺し網はピンからキリまであります。稼ぐ方は3,000万円を超えて、1年間、固定式刺し網だけで、適正操業も多分しているだろうという中で3,000万円を超える方、逆に、ほとんど漁がない方、千差万別ですので、アベレージで客観的な数字を把握しているわけではございません。
 以上でございます。
◆馬込委員 じゃ、今後、許可を出す水産部として、許可漁業のあるべき姿というのは、どういうふうに考えているのですか。
◎柳村資源管理課長 トータルで申せば、県北は許可が多過ぎます。県南部と同数あります。県南部は、有明、橘湾、西彼、大村湾、これだけの広範な区域で県北と変わらない許可が2,000件あります。県北も2,000件です。五島が500件、壱岐、対馬は500件。ただし、壱岐、対馬の許可のほとんどはイカ釣りです。ですから、許可がほとんど発達していないということです。五島と上五島でいえば、これもメーンはキビナの固定刺しというのがそのほとんどを占めますので、許可漁業が余り発展していない地域です。
 これを水産部の中で協議したことはございませんが、私1人の思いとしては、県北の許可は少し多過ぎるかもしれません。離島域の、いわゆる許可が余り発達していないところには、のべつ幕なく許可を出すというわけではありませんけれども、それなりに許可漁業を発展はさせたいと思っています。このあたりを現状で五島あたりでいえば、組合長あたりのご理解は得られても、はえ縄をやる個別の漁業者さん方から反対意見が過去に出ていますので、そういうところをどう調整していくのかなというのが問題ですけれども、全県的にはそう考えております。
 以上でございます。
○山田[博]委員長 ほかにありませんか。
 なければ、松崎参考人、今、馬込委員といろいろやりとりをして、何かご意見とかありましたら、どうぞ。
◎松崎参考人 先ほどの海図の地図です。このセンターラインがいわば境界線なんですよね。それで、境界線をぶっ通しというわけじゃなくて、私らは私らなりに、経度線の20分までと、ここら辺までをということだったんですよ、陳情書がですね。ここはずっと五島までというわけじゃないんですよね。若干、1.8マイルしかないものですから。近いものですから。そして、この下の方のラインのところは、今まで見ていて、ほかの漁業が余りおらんと私たちは見ておるとですよ。南部の漁業者が何かしよるところじゃ余りないかなと思って。そやけん、ここまでなら大丈夫じゃないかなと思ってしているんですけど。
 以上です。
○山田[博]委員長 委員長を交代します。
○前田副委員長 山田(博)委員長、発言をどうぞ。
◆山田[博]委員長 今回、宮内議長の方から切なる思いがあって、地元の方々が、多数の方が黒島から県北振興局に来たということで、今回、当委員会に陳情が来たわけですね。そこで、資源管理課長、お尋ねしますけれども、野口水産部長はじめ、今日来ていただいているわけですね。大変いろいろと、議会中でも来てもらっているわけですけれども、そこで、先ほどこれは県北振興局の所管事項という話しましたけれども、そうすると私が当委員会で水産部と話しておりますよね。そうすると、この議論は、極端に言うと、県北振興局と話をしないということになるんですか。これをお答えいただけますか。
◎柳村資源管理課長 決裁権者は県北振興局長です。ただし、こういう制限条件とか、いろいろ変える時に、おかしな制限条件とか、許可証の出し方をしてもらったら困りますので、制限条件の改正、特に大きな改正をやる時などは、我々資源管理課、水産部とお話をしながら、地元で決めていただくということをやっていますので、全く無関係ということではありませんので、それだけは念のため申し上げておきます。
◆山田[博]委員長 それはわかりました。そうすると、これは大改正とかなんかというより、今回の陳情案件の場合は、今、この話している議論というのは、本来であれば、今いろいろ話しよったら、県北振興局と話さないといけないということなんですか。大改正の時は水産部も、本庁であるけれども、今回のこういった陳情の形でしたら、県北振興局と話さないといけないということなんですか。それをお答えいただけますか。
◎柳村資源管理課長 最終的に、地元の先ほど申し上げました刺し網協議会、組合長会、そういういろんなところに県北振興局を通じてお話を戻していただかないと、多分解決はしない問題だろうと我々は考えております。
◎野口水産部長 ここで十分議論していただいたことは、我々の責任でもって県北振興局の方には返しますので、ここでいっぱい議論していただいていいと思います。
◆山田[博]委員長 そういうことでいいんですよね。そういうことでしょう。
 そこで私としては、少なくとも、これだけのいろんな問題があるということで、最終的にはここで、馬込委員のいろいろ専門的な話がありましたけれども、これは16年前からこういうふうに問題があって、少なくとも、今日の漁業者の方は、いろんな関係の方々と協議をする場を設けてもらいたいと、これが本音なんじゃないかなと思うんですよ。今、資源管理課長が言われるように、一方ではこういった気持ちはわかるけれども、しかし、片方では違法操業があったと、この方々とは特定せずに、実際それがあっているから、刺し網に対して、なかなか理解を得られるのは難しいんじゃないですかというふうな話があるからということでありましたけれども、いずれにしても、16年前からこういった問題があっていて、今回、議会に来たわけだから、できる、できないは別として、少なくとも最低として、その協議の場を設けてもらいたいというその思いが私にはひしひしと伝わってくるわけですね。どうですか、松崎参考人。そうじゃないですか。
◎松崎参考人 全くそのとおりでございます。よろしくお願いします。
◆山田[博]委員長 それで、これは資源管理課長、県北振興局の所管であるわけですね。今日ここで議論したことは県北振興局に投げかけるということでありましたが、ここはいずれにしても、中身のことは関係団体とか、いろんな方々と協議をしないといけないというのは、馬込委員のやりとりを聞いていて十分わかるわけですよ。しかし、本来であれば、大体地元の組合長さんがこういった問題を率先しないといけないんですよ。馬込委員がおっしゃるように、組合長さんは組合員のためにやらないといけないんだから。その思いが伝わってこないというから、今回この委員会にきたんだ。私から言わせれば、確かに馬込委員がおっしゃるように、組合長の皆さん方は、頑張っているところはあるかもしれませんけれども、それがなかなか伝わってこないということは、はっきり言いまして、今、資源管理課長も、同感でございますと。あなたはさすがだよ。私は今日は180度あなたの見方が変わりましたよ、はっきり申し上げて。私に対しては何か冷たいような人かなと思ったけれども、しかし、漁業者のために本当に頑張っているなと。他の方に聞いたら、資源管理課長はすばらしい人なんですよと言われたけれども、やっぱりそうだと今日は思いました。感心しました、確信しましたよ。そういうふうに本音で今日言っていただいて、しかし、水産部としても一生懸命やっているけれども、現場の組合長がついてこないということであれば、さっき馬込委員が言った、すばらしい提案があったから、これは漁政課長、水産部長、組合として、これから漁業者のために、どういったことをやったら漁家、漁業者の所得が上がるかというのも、ちょっと陳情と外れていますけれども、ぜひ取り組んで、また次の議会なんかでも出してもらいたいと思うんですよ。漁業者の方、組合から意見を吸い上げて、こういった提案をやってもらいたいというのを挙げてもらいたいと。
 今回の陳情におかれましては、いずれにしても、この実情をしっかりと把握、16年前からきているわけだから、それを協議の場というのをぜひ設けてもらうように、県北振興局にしっかりと働きかけていただきたいと思います。それについて何か見解はありますか。
◎野口水産部長 仮に、この南部の方の漁場に入りたいということになれば、交渉先としては、西彼というか、南部の組合長会になるわけです。となると、県北も組合長会の中で意見をまとめてもらわなければ交渉ができないんです。ただ、その前段としては、先ほど言いましたような刺し網協議会とか、あるいは漁協、こういったところでまず意見を一本化していただくということが大切と思っております。ですから、そういう条件が整えば、我々は当然、協議の場は設けていきます。ただ、その漁協内部の意見統一については、これはそれぞれの漁協なりでしっかりやっていただきたいと思っております。
 それから、先ほど来、所得向上に向けたそれぞれの取組をということでございます。これはもちろん我々も今から浜に向けて、平成24年度の新規についてお話をさせていただきます。助成制度も設けていますので、そういった提案をどしどし出してくれということで、これはお願いをしていきたいと思っております。
 以上でございます。
◆山田[博]委員長 それでは、松崎参考人、今の水産部長の答弁について、何か思いというか、意見がありましたら述べていただけませんか。
◎松崎参考人 先ほどから言っているように、組合長会議まで上ればいいんですけれども、平成21年に一回組合長会に挙がっただけとこの前、県北振興局に行った時、聞きました。それ以後は、ずっと出しているのにもかかわらず、組合長会まですら挙がらないのが現実だったんですよ、要望というのがですね。
○前田副委員長 委員長を交代します。
◆馬込委員 五島も西彼の海区と線引きされていて、よく話も聞いてきたんですよ。タコつぼのいい漁場がちょうどそこら辺にあると。今、砂屋が砂を吸い上げていて、どうなるのかよくわからないんだけれども。こういう海域をまたぐ、それぞれのブロックの海域をまたぐ許可漁業というのは現在出しているのですか。
◎柳村資源管理課長 従来からの慣習を許可化した時に、例えば、個別の1〜2件という許可を佐賀県と伊万里湾でバーターしたり、そういう許可はあります。ただし、今、馬込委員がおっしゃったような、例えば、五島と西彼をまたぐような許可はありません。ただし、許可線を決めているわけじゃないんですね。中間線を引いているわけじゃありませんので、限りなくお互いにバーターをしているんだと思います。今回のお話の1点は、県北と県南部の線は漁業法で決まっているラインが一つきれいにあるんです。これを従来からきれいに守ってきた。しかも、県南側から見れば、県北から越境してくるようなことも多いので、これをいじってもらっては困りますという意見は従来から大きいんです。今言われたような、お互いの海区をまたぐような許可はございません。ただ、線引きがないので、お互いに、かなり入り合っている状況はあるかと思います。
◆馬込委員 それも組合長会同士の話ではわからないんですね。
◆溝口委員 先ほど言ったことを取り消してほしいんですよ、私は。何もしていないんじゃないんですよ。私はちゃんとしていますよ、組合長として。今は委員ですけど。ちゃんと私は順序立ててして、だめだったから、今きているんじゃないですか。何で組合長会のあれを批判するんですか。おかしいんじゃないですか。さっき言ったのは取り消してください。何もしていないというのは取り消してください。
○山田[博]委員長 委員長を交代します。
○前田副委員長 山田(博)委員長、発言をどうぞ。
◆山田[博]委員長 取り消してくださいといってね、16年前からきているけれども、なかなか挙がらないから言っているんでしょう。今、組合長とかなんかで話が挙がっていないから言っているんですよ、私は。
○前田副委員長 暫時休憩します。
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     −午前10時59分 休憩−
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     −午前11時0分 再開−
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○前田副委員長 委員会を再開いたします。
◆山田[博]委員長 いずれにしても、今回の問題は、今、溝口委員から、何もしていないとかなんかといって、私は、今回、陳情が挙がった時、16年前からいろいろ組合の方も頑張ってくれていたんでしょうけれども、それが全く進行しないと。中身は私も知りませんよ。それは今、お話があったから。16年前からしていたけれども、頑張ってくれたかもしれないけれども、それが一向に進まないから、ここに来ているのは、県当局の指導で、各団体との意見交換を協議する場を設けてもらいたいと。それが進まないからここにきているのであって、そういうふうにしてもらえるように取り組んでいただきたい、私はそれだけなんですよ。許可ができる、できないか、それは確かに溝口委員が言うように、私もわかるんですよ。だから、そういうふうに協議の場を設けてもらいたいという切なる思いがあるから、それをぜひ設けてくれないかということなんですよ、私は。関係者のいろんな利害調整というのは、なかなか時間がかかるのはわかるんです。これも2年もかかったというのはわかるけれども、しかしながら、その場をぜひ今回設けてもらいたいと、それを設けて、いろんな議論がどういうふうになるかというのはわからないということですよ、利害調整がいっぱいあるわけだから。少なくとも、そういった協議の場を設けてもらいたいという切実なる思いがずっとあったって、なかなか進まないから、ぜひやってもらいたいということなんですよ。それでまとまる、まとまらないというのは、それは漁協間なんかもあるだろうから、しっかりそれに取り組んでもらいたいということなんです。
◎柳村資源管理課長 16年前からというお話があるんですけれども、私は通算6年間、県北振興局に勤務しておりまして、当時も勤務しておりました。この中で、今は、県北刺し網協議会は毎年1回総会をやっています。こういう中で、16年前から取り上げられていないとおっしゃいますけれども、それはちょっと修正させてください。毎年、総会の中で、自分たちの許可が厳し過ぎるというお話はあります。その中で、挙げられるもの、挙げられないものを取捨選択して、組合長会の方に持っていっていらっしゃる。ですから、よほど甘くしてくれという許可条件の緩和は、なかなか刺し網協としても外に出せないという状況があると、6年間を通じてやっぱりそうなんだなという感じがしております。ですから、16年間、組合から要望が挙がっていないとかそういうことではなくて、刺し網協から組合長会に諮る時、組合長会で協議する時、そういう時になかなか実現がされていないということだと思います。
 以上でございます。
◆山田[博]委員長 松崎参考人、何かご意見ありますか。
◎松崎参考人 その件につきまして、当時の役員さん並びに会員私たちも、ずっと黒島は要望事項としては、南部の入会もしくは入漁という形の要望書を挙げていったんですけれども、それは刺し網協議会の中では継続審議、継続審議という形でずっと持ってきたんですよ。今もそうです。前回、私が会長を持っていたんですけれども、その時にもずっと継続審議で続いております。
 以上です。
◆山田[博]委員長 いずれにしても、資源管理課長、この要望とかは、確かにいろんな調整が難しいとは思うんですけれども、そういった利害調整が難しくて、お聞きしたら、なかなか内部で難しいところもあるわけですよ。しかしながら、自分たちとしては切羽詰まった状況だから、かといって、それをまとまるのを待っていたらどうしようもないから、今回、県当局の指導でもって協議の場を設けてもらいたいということですから、それはしっかり取り組んでもらいたいと思うんですよ。それについて、最後に見解を聞かせていただけますか。
◎野口水産部長 先ほど言いましたように、少なくとも、関係する漁協の中には、いろんな漁業をされている、いろんな種類の漁業があるわけです。陳情がありましたこの海域の中でも、いろんな漁業がある、昼間だけしか操業できない漁業もある。そういったところの調整、少なくとも、漁協単位での意思統一というのは、まずはそこでしっかりやっていただきたい、我々が入っていくのは、その後だろうと思っております。
 以上でございます。
◆山田[博]委員長 それだったら、今日、委員会で審議したのは、全く進まないということですね。
◎柳村資源管理課長 先ほどから申しましたが、周囲の沿岸漁業者からの目が非常に厳しい許可であることは事実です。ですから、我々が積極的にここを調整してくれと言うのは、なかなか沿岸漁業者からの反発を招きかねないので、非常に厳しいかなと思っております。ただし、こういう黒島からの要望が議会に正式に挙がっていると、その旨は県北振興局を通じて、地元の刺し網協議会、組合長会の方に話を伝えていただくようにお願いしたいと思います。
◆山田[博]委員長 わかりました。
○前田副委員長 委員長を交代します。
◆高見委員 質問ということじゃないんですが、今日の委員会のそれぞれの協議を聞いていまして思ったんですが、ラインの問題については、やっぱり地元の漁協の皆さん方、関係する皆さん方が納得ずくでないと難しいんだろうなと一つは思いました。
 それからいま一つ、昼間操業の関係です。聞きますと、昭和63年に半月間ばかり厳しくなっている、操業できなくなっているんですよね。ですから、非常に厳しい中にも厳しい状況を受け入れてこられたという状況がございます。ですから、できればこの昼間操業、言われたように、夜の操業の危険性、こんなことも言われていますから、周辺の皆さん方、漁民の皆さん方にも、ここら辺は理解していただける大きな要因じゃなかろうかなと思っていますので、ぜひこのことだけでも協議の場に乗せていただけるように県当局にはお願いして、終わりたいと思います。
○山田[博]委員長 ほかに質問はありませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○山田[博]委員長 松崎参考人、いいですか。言い残しはないですね。
◎松崎参考人 よろしくお願いします。
○山田[博]委員長 ほかに質問がないようですので、当陳情に係る集中審査を終了し、松崎様におかれましては、本日は大変お疲れさまでした。ありがとうございました。
 しばらく休憩いたします。
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     −午前11時 9分 休憩−
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     −午前11時15分 再開−
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○山田[博]委員長 委員会を再開いたします。
 これより、農林部関係の昨日からの審査を再開いたします。
 また、審査を継続しておりました第64号議案について、この契約の入札方式に採用された総合評価落札方式の専門的な部局として、土木部建設企画課長に出席いただいておりますので、ご了承をお願いします。
 なお、第64号議案審査時の理事者の出席範囲については、お手元に配付いたしております配席表のとおりとしたいと思いますので、ご了承をお願いします。
 それでは、議案に対する質疑を行います。
 質疑はありませんか。
 委員長を交代します。
○前田副委員長 山田(博)委員長、発言をどうぞ。
◆山田[博]委員長 建設企画課長、お尋ねしますけれども、今回のこの評価項目の中で、代表構成員の配置予定技術者の工事成績評定というのがあるんです。ここの配点の中で、長崎県土木部、水産部、農林部が発注した工事の工事成績評定、要するに、長崎県が発注した土木部、水産部、農林部、環境部のポンプの工事の実績があるか、ないかで配点が違ってくるわけですね。何でこういった項目を設けたのかというのを、長崎県じゃなくて、そういった工事実績があるかというのだったらまだしも、なぜこういった、極端にいえば、えらく限定したかというのをお答えいただきたいと思います。
◎田村建設企画課長 長崎県の4部になぜ限定したのかというご質問でしょうか。例えば、他県のものとか、国のものということを入れなかったのかというご質問でしょうか。
◆山田[博]委員長 私の発音が悪いのか、私の質問が悪いのかわかりませんけれども、私としては、なぜこの項目を設けたのかというのを答えてもらいたいんです。
◎田村建設企画課長 これは品確法に基づいて総合評価を導入しておりますけれども、品確法においては、品質の確保が非常に大切ということで、品質を保証するものとして、評価する項目として、例えば、企業を評価あるいは技術者を評価することにおいて、今までどのような工事をやってきましたかという評価の視点、それを一番端的にあらわしているのが工事の成績、今までの工事、どのような点数をとられてきましたかということに着目して、評価項目に入れております。
◆山田[博]委員長 品質確保法ということであれば、じゃ、何で長崎県の土木部とか、こういった関係にえらく絞ったのか、それを答えてください。
◎田村建設企画課長 県内でいきますと、公共事業を発注している機関としては土木部、農林部、水産部、環境部ということですので、そこに限らせていただきました。
◆山田[博]委員長 建設企画課長、それは答えになっておりませんね。私が言いたいことは、なぜ長崎県だけに限定したのかと言ったんです。品質確保法というのであれば、これだけの同類の工事を何件したとか、建築で言うと、土木でそれだけの工事の実績が幾らありますとか、それをやっているじゃないですか。何でこれは長崎県に限定したのかと私は聞いているんです。お答えください。
◎田村建設企画課長 技術者の工事成績評定につきましては、各発注機関がそれぞれの基準に基づいて工事の成績を点数をつけております。本県に限定した理由としては、発注機関が、例えば、国であるとか、他県あるいは市町がございますが、それぞれについては、その成績の評点のつけ方が違うということがありますので、違う基準に基づいて点数をつけた結果に基づいて評価するとアンバランスが生じるということで、本県だけに限定しております。
◆山田[博]委員長 建設企画課長、今、アンバランスとおっしゃいましたね。アンバランスは、今回参加した中に、アンバランスというのははっきり出ているじゃないですか。こういった項目を設けることは私は納得できるわけですよ。項目として、実績の評価でね。しかし、そこの中で、長崎県というさらにえらく限定をしまして、なおかつ、そうしますと実際ほかの会社があるかというと、ほとんどないんです。そうするとアンバランスになるわけです。これは評点が評価できないじゃないですか。要は、建設企画課長、変な意味ですると、この会社に誤解を招くんですよ。長崎県土木部としてはそんなになかったんだけれども、農林部としては誤解を招くわけですよ。この会社に受注させるような評点の項目をつくったんじゃないかと。私としては、ほかの受注する会社が何社もあって、そこの点数が出ているならわかるんですよ。この参加者の中で2者しかいなくて、ましてや、この評点を見たら、そこでとった会社のこの点数の配点が大きくて、決定的な受注者のポイントになっているわけですよ。これは入札監視委員会にかけるとか、今、高比良元議員のやっている県議会・県政改革特別委員会の総合評価の在り方の中でも、配点の見直しというのがあって、これは私としては、個人的な見解ですけれども、時間がありませんので、こういった状況の中で入札をしたというのであれば、今回、大変申しわけございませんけれども、そのまま議案として認めるかというと、ここ一つだけとったとしても、それは大変難しいんじゃないかと思います。私がこれを聞いたら、これは建設企画課の方で指導的にやったんでしょう。どうですか、建設企画課長、お答えください。
◎田村建設企画課長 アンバランスと言いましたのは、評価基準がそれぞれ違うために、例えば、本県で評価すると70点の工事が、他県でいくと70数点になったりとか、評価基準が違いますので、そういうことを言っております。県内でも、各市町において、成績をつけてないところもございます。あるいは国とも考え方が違ってきますので、評価基準を統一するためということで、今、県内に絞っております。ただ、これについては国の方においても、今後の検討課題として、工事成績評定の統一化が必要であるのではないかということで、今、どうするのかはずっと検討されていると聞いております。
 それと、総合評価の全体的な制度の設計については、我々の方で担当させていただいております。
 それと、この技術者の工事成績評定については、県内のいわゆる4部に限定するということで、今までも制度としては運用させていただいております。今回も、その制度にのっとってされたものと思っております。
◆山田[博]委員長 制度にのっとってと、それは制度はわかっているんです。しかし、田村建設企画課長、この評点の中で見てみないですか。農村整備課からいただいた資料の10ページを見てください。10ページの中の施工計画、次の配置予定技術者の施工実績、次の、肝心な私が言っているのは、配置予定技術者の工事成績評定、これは2.6点とあるんです。この中で、ここだけ1.3点になっているんです。あとミゾタと、この中で2者なんです。ここで果たして、ああいった項目であった場合、長崎県土木部とかで絞られた中で、工事成績というのもさることながら、そこまで何で絞り絞ってしたのかとなるわけですよ。はっきり申し上げて、建設企画課長、私は、あなたの答弁で納得しておりません。これは誰が見たって、この点数の配点の仕方、何でこういうふうな結果になったかという、その前提の条件というのが、先ほどこういった入札の在り方ということを私は指摘しているわけですよ。
 今回、はっきり申し上げて、農林部でポンプの工事は総合評価落札方式は初めてでしょう。今までは一般競争入札だったんでしょう。今まで品質確保法に基づいておきながら、総合評価にいくまでに何年かかっていたんですか。今まで、ずっと一般競争入札を何年続けていたんですか。お答えいただけますか。
○前田副委員長 暫時休憩します。
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     −午前11時26分 休憩−
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     −午前11時26分 再開−
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○前田副委員長 委員会を再開いたします。
◆山田[博]委員長 建設企画課長、お答えください。総合評価というのは、品質確保法に伴って、総合評価落札方式を長崎県として、建設企画課として取り組んでいるのはいつからですか。
◎田村建設企画課長 品確法がたしか平成17年の4月1日に施行されて、それに基づきまして県も、体制の問題もありますので、試行的に取り組んで、平成20年度から、1億円以上の発注するすべての工事に適用しております。
◆山田[博]委員長 そうしたら、農林部として、このポンプ工事というのは今まで、県央振興局はそうでしょうけれども、発注して、何件あったんですか。平成20年から長崎県としては総合評価落札方式に取り組んでおきながら、総合評価落札方式をやっていたのは、これは今年が初めてでしょう。お答えください。
◎井手農村整備課長 ポンプの総合評価落札方式については、平成20年に1件やっております。これは当時、標準型というタイプで、現在の簡易型とは形が違っておりまして、企業の施工計画を40点満点ということで、あと配置技術者とか企業の評価はしないという当時のやり方でやっております。簡易型で施工計画、それから技術者の評価、企業の評価をするのは今回が初めてでございます。
◆山田[博]委員長 そうすると、今回初めてで、今までは一般競争入札でほとんどやられていたんですね。一般競争入札で、最初の標準型というのは全体のうち何件あって、内訳をお答えいただけますか。
◎井手農村整備課長 平成20年以降では、今回も含めて3件でございます。それ以前になりますと、9件ほどございます。(「内訳は」と呼ぶ者あり)標準型が1件でございます。あとは一般競争入札でございます。以前、指名競争でやったものもございます。失礼しました。一般競争入札と指名競争入札でございます。(「12件のうちの内訳を教えてください」と呼ぶ者あり)指名競争入札が8件、それから一般競争入札だけでやったものが2件、総合評価の標準型が1件でございます。今回、簡易型という形でございます。
◆山田[博]委員長 そうすると農村整備課長、これは要するに、総合評価落札方式が始まって、今まで工事が13件あって、そのうち指名競争入札が8件、一般競争入札が2件で、今回の総合評価が1件で、13件ですね。そういうことですか。確認です。お答えいただけますか。
◎井手農村整備課長 ポンプの指名競争入札で行いました件数が8件でございます。それから、一般競争入札で行いましたものが2件でございます。それから、総合評価落札方式で行いました標準型が1件で、今回、簡易型ということでございます。
◆山田[博]委員長 だから、平成20年から長崎県としては総合評価落札方式をやったから、やったうちの13件は、内訳がそういうことですね。指名競争入札8件、一般競争入札は2件、総合評価落札方式の標準型が1件でよろしいんですか。
◎井手農村整備課長 平成20年以降の総合評価落札方式が始まってからの入札につきましては、今回を含めて3件でございます。そのうち1件が標準型、1件が一般競争入札、そして1件が今回の簡易型でございます。平成19年以前のものは指名競争でやっております。
◆山田[博]委員長 そういった内訳があって、じゃ、今まで総合評価とかをした時には、この項目はずっと入っていたんですか。この長崎県土木部、水産部というのは、これは今まで総合評価の中にずっと項目は入っていたんですか。お答えいただけますか。
◎井手農村整備課長 前回、総合評価落札方式は標準型でやっておりますので、企業の提案、施工計画のみの評価でやっております。だから、企業の施工実績とか、技術職員の施工実績、工事成績については評価いたしておりません。
◆山田[博]委員長 そうしたら、農村整備課長、建設企画課に相談して、こういった入札をしたのは今回初めてなんですね。確認です。お願いします。
◎井手農村整備課長 今回、企業の評価とか、配置予定技術者の評価を含めた総合評価については、初めてでございます。
◆山田[博]委員長 そうであれば、これが今までこういった項目を設けてしていたというのだったら、それは今まで議会等も認めているわけですから、それだったら私が言うのもちょっとどうかなと思います。自分が言っているのを第三者が見たら。しかし、今回初めてこういうふうな項目を設けて落札方式にしたとなれば、これは評点のあり方というのが平等性に大きく欠けると言わざるを得ないということを私は申しておきたいと思います。
◎井手農村整備課長 ほかのPC上部工とか、そういう簡易型で、企業を評価しながら行う総合評価については、過去にもやってございます。ポンプについては、今回初めてでございます。だから、今回、PC橋梁あたりの評価の仕方を参考にして決めてきたということでございます。
◆山田[博]委員長 そうかもしれないんですけれども、いずれにしても、要は、ポンプに関しては初めてでしょう。
 それと、私たちも、総合評価のあり方というのは、業界の皆さん方からのいろんな不平不満というのがなかったから、今までわからなかったわけですよ。ここの中のこの配点を見たら、多分、各委員の皆さん方も、これはどうかなと思う方はいらっしゃると思いますので、これはここで一たん打ち止めして、私の方は質問を終わりたいと思います。
○前田副委員長 委員長を交代します。
○山田[博]委員長 ほかに質問はありませんか。
◆高見委員 10ページの評価表の関係なんですが、配置予定技術者の能力が6点ということで、3種類に分けてありますね。配置予定技術者の施工実績1.7点、配置予定技術者の工事成績評定2.6点。ここで言う配置予定技術者というのは同じ人ですか。だとすれば、工事を経験したところのあるのは1番と5番なんですよね。ところが、この5番の会社は0点、配置予定技術者の工事成績評定は1.95。同じ人だったら幾らかあるはずなのに、何で0点なのか、それが1つ。
 それと、この1番と5番の会社2つが今まで工事実績がありますよということなんですが、よく言う品確法でいえば、5番目の方が工事の成績はいいじゃないですか。企業の施工実績でいえば2.5点。1番は満点ですけれども、5番は半分、1.25点ですよね。ところが、次、工事成績の評定、1番目よりも5番目の方が点数が高いんですよね。要するに、いつも言われる、でき上がったものの品質、すばらしいものを求めたいんだと言われる割には、逆転しているんですよね。そこか2つ目です。
 結局、この表をトータル的に見て、工事実績があるところがやっぱり高いんですよね。実績のないところは得点が少ない、こういう結果になっていますね。
 それと、いま一つ、この工事はポンプをつくるところから始まるんですよね。そこで、最低制限価格、これは幾らに決めるのかというのが非常に難しかったろうなと。だって、ポンプをつくっている専門会社はこれだけあって、例えば、材料調達から、そのポンプをつくる経験が豊富なメーカーがつくるわけでしょう。その実績、ポンプの評価というのはもう世界的にもやられているわけでしょう。それに対して、制限価格を幾らにするのか、例えば、ポンプをつくる費用が幾らかかるのかというところは、算定をする、ここは非常に難し過ぎると思うんですよ。だから、完成しているポンプを見て、「これは幾らだな。幾らだな」というのはできるかもしれないけれども、そのポンプをつくる会社が材料調達からして始めてつくり上げる。ですから、ポンプをつくり上げるにしても、メーカーによって、「無理をせずとも、これぐらいでうちはできますよ」というようなことはあったのではなかろうか。そういう意味で、最低制限価格を決めるというのは非常に難しかったろうなと実は思ったんです。昨日も言いましたように、この3番目の会社が最低制限価格を割り込まなければ、多分ここにいったんだろうなと、いいものができたんだろうなと私自身は思っているんです。
 ですから、先ほど聞きました評点のところの関係をお答えいただきたいと思っています。
◎井手農村整備課長 配置予定技術者の工事成績と企業の工事成績の考え方ですけれども、配置予定技術者につきましては、今回、過去5年間の工事成績の最高点ということで決めております。一方、企業の工事成績につきましては、格付表に載っております過去2年間の平均点ということでするようにしております。そのために、点数が技術者と企業と必ずしも一致しないという形になります。
◆陣内委員 この評点のつけ方をもう少し詳しく説明しないと、理解できていないんですよ。いきなり10ページの、例えば、今、委員長が言われていた加算点についての2.6点、これは中身を見ると最高点ですよね。その中で、0点、0点があって、1.3点と1.95点のこの2者しか評価をされていないと。この評価は一体何なのかというと、15ページのこの評点をしっかり見て、何点以上のものは幾ら幾らとなっているわけですね。だからそこを、この2つの業者だけが70点以上であり、1.3点と1.95点というのがついていて、あと0点というのは65点未満あるいは工事成績評定がないという形で、そこが上がってきているわけでしょう。要するに、加算点ですから、ゴシックで書いてある点数というのは、すべてそれぞれの加算点の分類の最高点なんですよね。だから、そこを説明しないと理解できないです。いきなりこの点数が、加算点の点数が、2.6点を分配しているかというと、そうじゃないわけです。だから、そこをちゃんと説明しないと、やっぱり一般の人は理解できないですよ。だから、あなたたちが幾ら今、制度のとおりやっているんだと言っても、理解できていないところに、制度のとおりやっているんだと言うのは、やっぱり理解できないんですよ。だから、そこはちゃんと説明してください。
○山田[博]委員長 しばらく休憩します。
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     −午前11時42分 休憩−
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     −午前11時43分 再開−
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○山田[博]委員長 委員会を再開いたします。
◎井手農村整備課長 5番の会社の工事実績が0点で、配置予定技術者が1.95点あると。工事実績につきましては、過去15年間のポンプの施工実績を求めております。工事成績につきましては、過去5年間の機械器具設置工事、ポンプ以外のいろんな機械器具設置工事がございますけれども、その点数を求めていると、その最高点を求めているというところでございます。
 あと、土木部、農林部、水産部、長崎県に絞っているのかということにつきましては、先ほど申しましたように、工事成績の評定を横並びにする時に、同じ目線で、同じ基準でやった県の中で評価をしていったという経過でございます。
○山田[博]委員長 農村整備課長、これは前おっしゃっていましたけれども、この15ページ、基準が違うというのはわかりますよ。そうしたら、何で同じ年数にしないのかというんです。片方は平成8年度から平成22年度、片方は平成18年度から平成22年度となるかです。またそこも誰が見たって恣意的というふうになるわけですよ。
◆高見委員 今、委員長からもお口添えをいただいて、そうなんですが、最初に聞いたでしょう。配置予定技術者、この10ページの表だけ見れば、同じ技術者ですかと言ったでしょう。「そうです」という話だったから、何で0点と1.7点との差があるのか。工事成績評定は1.95と数字があるのに、その手前の施工実績でいえば0点なのかという、こういう簡単な、単純な、それに答えになっているのかといったら、私としては、全然理解できない。そういう前提があるから。前提がなければないと言ってほしいし、お願いします。
◎田村建設企画課長 15ページをお開きください。配置予定技術者の施工実績というところの評価では、工事の種類によって、同種工事があるのか、ないのか、類似工事があるのか、ないのかということで評価をさせていただいております。そこに同種工事の条件としては、今回発注する工事を端的にあらわすポンプの製作、据え付けということに着目しまして、ポンプの口径で違うということで着目すると、900ミリメートル以上であるのと、原動機がディーゼルエンジンというのが平成8年度から平成22年度の間にやったことがあれば同種工事で、1.7点がつきます。類似工事、その下にありますポンプ口径が500ミリメートルから900ミリメートルでディーゼルエンジン、こういうことがあれば、類似工事として0.85点で、こういう同種、類似の経験がなければ、これ以下の規格のポンプの実績があっても0点と評価させていただきます。だから今回については、実績があるけれども、この類似工事以下の実績しかなかった技術者が配置されているということです。
 工事成績評定につきましては、これは過去5年間における、その技術者の方がとった最高点を評価するようにしておりますので、ここが必ずしも一致するということにはならないということでございます。
○山田[博]委員長 ほかに質問はありませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○山田[博]委員長 委員長を交代します。
○前田副委員長 山田(博)委員長、発言をどうぞ。
◆山田[博]委員長 農村整備課長、建設企画課長、これは今回、こういった話し合いをするといったきっかけは何ですか。今までは、指名競争入札とか一般競争入札でしていたのでしょうけれども、今回初めて総合評価落札方式にしたというのは、きっかけというのは何ですか。なぜ初めてこういうふうにしたのか。導入したきっかけをというのを教えてください。
◎井手農村整備課長 県の入札方式につきましては、1億円以上が総合評価落札方式をとると、金額によって、特別簡易型と簡易型に分けるということで、今回、金額が簡易型の金額に該当する案件であったので、総合評価落札方式の簡易型を適用したということでございます。3億円以上が簡易型だと思います。
◆山田[博]委員長 じゃ、今まで該当する工事案件はなかったんですか。
◎井手農村整備課長 過去に1件、総合評価落札方式の標準型というのを適用するものがございました。
◆山田[博]委員長 だから、金額的にこうせざるを得なかったが、指名競争入札にされたものがあったじゃないですか。そういったものが金額的に対象になってもおかしくないものがあったんじゃないかと私は聞いているんですよ。それはどうですか。
◎井手農村整備課長 1件該当するものがあったと思うんですが、工事の期間がなくて、一般競争入札でやったものはございます。それ以外については、当時の発注基準で、指名競争入札という形でやっております。
◆山田[博]委員長 農村整備課長、すみませんけれども、また午後からやりますので、今までの工事は、何年に、どういった工事をして、金額は幾らでしたと、その発注方法を指名競争だ、一般競争だとか、受注した会社はどこですよとか、一覧表をつくって後で提出していただけませんか。
○前田副委員長 委員長を交代します。
○山田[博]委員長 それでは、ここでこの議案に対しては質疑を一たん打ち切りまして、今日は午後から、諫早湾干拓の現地調査をしたいということにしておりますけれども、本日、県庁前に12時50分集合で、1時に出発したいと思いますので、よろしいでしょうか。
 それで、行く前に、現地の状況等は皆さん方も新聞報道でご存じのとおり、行きました際に、意見書の取扱いをしたいと思いまして、帰ってきてから議論するか、ここでするか、どうましょうか。(発言する者あり)
 では、馬込委員から案の提案があるということで、意見書の説明をお願いします。
◆馬込委員 今、潮受け堤防の開門に向けた動きを着々とされているわけですよ。ポンプも掘る。そういうことを地元の協力なしに進めている。これまで国は、地元の理解と協力が得られるよう誠意を持って取り組むということでやってきているにもかかわらず、地元が反対しているのに強行に押し切っているということで、開門に向けた事前対策工事の着手に対する抗議の意見書を出したいと思いますけれども、よろしいでしょうか。
◆溝口委員 今初めて聞いたので、昼に話し合いをしてきます。
○山田[博]委員長 しばらく休憩します。
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     −午前11時51分 休憩−
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     −午前11時52分 再開−
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○山田[博]委員長 委員会を再開いたします。
 それでは、ただいま馬込委員から、意見書提出の提案がありましたので、各会派におきまして持ち帰りいただきまして、ぜひ議論していただきますよう、よろしくお願いします。
 それでは、午前中の会議はこれにてとどめ、しばらく休憩いたします。
 午後は、現地調査終了後、再開いたします。
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     −午前11時53分 休憩−
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     −午後4時30分 再開−
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○山田[博]委員長 委員会を再開いたします。
 午前中に、農村整備課の方に第64号議案の審議を集中しておりましたけれども、これに関して委員の皆さん方からご質問はございませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○山田[博]委員長 なければ、私の方から。
 委員長を交代します。
○前田副委員長 山田(博)委員長、発言をどうぞ。
◆山田[博]委員長 農村整備課に資料請求をお願いしておりまして、先ほどのポンプの入札の事項の中で、15ページ、長崎県土木部、水産部、農林部、環境部の受注した工事の会社名一覧表というのは、手元にあるこの13件でよろしいんですか。その確認です。資料の説明をしてもらえますか。
◎井手農村整備課長 今お配りしました資料が農村整備課で所管しております事業の中で、いわゆる排水ポンプと呼ばれるものでございまして、大体600ミリメートルとか700ミリメートルという大口径のものでございます。
 先ほど、私、数を数える時に、Eの工事費のない箇所を1つ飛ばしておりまして、全体で今回の入札案件を含めて13件ということになります。
 平成4年からのデータですけれども、当初ずっと指名競争入札でやっておりまして、10番目のところ、平成18年から一般競争入札に拡大をいたしまして行っております。先ほど申しましたように、総合評価落札方式でやりましたのが11番目の工事でございます。そして、今回の13番目が簡易型ということでやるわけでございます。それ以外は全部価格競争でやっております。
◆山田[博]委員長 説明を農村整備課長からいただいて、その中で、今回9者のJVが参加されておりますけれども、先ほど陣内委員から指摘があったこともあって、要するに、工事の評点を例えば、実際仕事をされた会社の工事成績を評点するということなら、それはわからぬでもないんです。それが各県によっていろいろ違うだろうということは理解するわけです。
 そうしたら、何で平成18年度から平成22年度の間に土木部、水産部、農林部ということに限定していくのかですね。この工事実績についてお尋ねします。平成18年度から平成22年度に土木部、水産部、農林部、環境部の実績ある会社というのは何社あるんですか。受注した会社を示してもらえますか。
◎井手農村整備課長 現在、県内のこういう排水ポンプについて実績を調べておりますけれども、確認できておりましたのは農村整備課関係の工事でございます。揚水ポンプとか、小さいポンプはあるんですけれども、こういうディーゼルエンジンを使う大型の排水ポンプは、農村整備課が所管している工事だけでございます。
◆山田[博]委員長 そうしますと、農村整備課長、平成18年度から平成22年度の間に、この会社の代表配置予定技術者の工事成績表になり得る会社の何社というのはわかってないんですか。これは農村整備課の分しかわかってないんですか。これは親会社のしか出ていないんです。この中でいうと、三菱重工、荏原、日立製作所、電業社、酉島のこの会社に限定されるということで理解していいんですか。
◎井手農村整備課長 ご質問の趣旨は、配置予定技術者の工事成績ということでいいですか。
◆山田[博]委員長 そうじゃなくて、土木部、水産部、農林部、環境部の平成18年度から平成22年度の間に該当する事業を受注した会社名は何社あるんですかと聞いているんです。
◎井手農村整備課長 配置予定技術者の施工実績は機械器具工事ということで求めております。いわゆるポンプだけじゃなくて、それ以外のいろんなプラントとか、機械器具設置工事でいいと存じております。今回、配置予定技術者の工事成績として、土木、農林、水産、環境、これに該当する工事成績を持っておりますのは3社でございます。
◆山田[博]委員長 3社というのは、その会社名を挙げてもらえますか。
◎井手農村整備課長 10ページの1番目の会社と5番目の会社、それから6番目の会社でございます。
◆山田[博]委員長 そうしたら、この1番目の会社、酉島、ミゾタ、日立プラントさんが平成18年度から平成22年度の工事の中に該当すると理解していいんですね。それをお答えいただけますか。これは間違いありませんね。
◎井手農村整備課長 確認だけさせてください。
○前田副委員長 暫時休憩します。
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     −午後4時37分 休憩−
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     −午後4時37分 再開−
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○前田副委員長 委員会を再開いたします。
◆山田[博]委員長 農村整備課長、何で平成18年度から平成22年度、この期間に絞ったわけですか。本来であれば、3社しかいないというのであれば、もっと広げて門戸を開いた方がいいんでしょうから、何で平成18年度から平成22年度に絞ったのか、理由を示してもらえますか。
 だって、前の配置予定技術者の施工実績には平成8年度からになっているんですよ。何でここだけが工事成績を平成18年度から平成22年度に絞ったかなんですよ。高見委員の質問に、これは同じ人のことを評価しているというんでしょう。同じ評価をしているのに、片方では門戸を広げて、片方では狭めていると、これはどういうことですか。説明していただけますか。
◎井手農村整備課長 施工実績につきましては、平成8年度から平成22年度と、15年間ということで、これは全国でもいいと。ただ、同程度の900ミリメートル以上とかいうポンプに限る施工実績ということで、これは実際のポンプの施工実績を求めております。
 それから、成績につきましては平成18年度から平成22年度ということでございますけれども、通常、こういう他の工事あたりの期間も参考にいたしておりますけれども、逆に、これにつきましてはポンプ工事も含まれる機械器具設置工事の工事成績ということで、実際のある程度、5年程度あれば、その人の現時点での能力といいますか、そういうものは評価できるということで設定しているという考えでございます。
◆山田[博]委員長 農村整備課長、それは答えになっていませんよ。私は、片方では、平成8年度から平成22年度に広げているのはあるけれども、それを逆に狭めているんだから。同じ年数だったら私はわかるんですよ。それを狭めて、これは誰が見たって、おかしいと思いますよ。同じ人を対象にするんだったら、普通はこれは同じにしなければいけないでしょう。それをもう一度お答えいただけますか。
 あと、実績の会社はまだわからないですか。
○前田副委員長 暫時休憩します。
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     −午後4時40分 休憩−
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     −午後4時42分 再開−
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○前田副委員長 委員会を再開いたします。
 委員長を交代します。
○山田[博]委員長 第64号議案は、これにばかり時間を割けられませんので、ほかの議案に対して、何か質問はありませんか。
 しばらく休憩します。
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     −午後4時43分 休憩−
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     −午後4時43分 再開−
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○山田[博]委員長 委員会を再開いたします。
 委員長を交代します。
○前田副委員長 山田(博)委員長、発言をどうぞ。
◆山田[博]委員長 先ほど諫早湾干拓の現場に行かれて、今、現場の状況は大変厳しいとわかっているんですよ。この事業が大切だということで、この事業は認めているんすよ。しかし、はっきり申し上げて、この入札のあり方は、いかがなものかというのは、私が短時間で見ただけでも、指摘事項がたくさんあるんです。これはここでこの案を出して、継続か、否決か、可決するか、いずれかという問題はあるわけだけれども、そこで農村整備課長、率直に、私に指摘された点について、どう思われますか。見解を聞かせていただけますか。
◎井手農村整備課長 ご指摘の件というのは、今回の入札に当たって、実績のある会社が有利になるというようなご指摘と理解していいですか。今回、簡易型という形で行ったわけですけれども、同じ県内の業者を中心に組む、そういう簡易型というのが類似の事例として、橋梁の上部工というのがございます。それをひな形にして今回組み立てていったという経過がございます。配点の重み、点数等についても、それに準じていったと。当然、技術者の施工実績の期間とか、工事成績の期間、これについてはすべて同じようにして、ほかの工事と横並びで整理をしたという経過でございます。ただ、そういう形で、ポンプというものを実施するに当たって、いろいろ考えるところはあるかもしれませんけれども、基本的なルールの中でやってきたということでございます。
◆山田[博]委員長 農村整備課長、要するに、今の答弁であれば、私から指摘されたことは全く問題ないんだと、そういうことを言いたいんですか。私としては、この状態の中では、はっきり申し上げて、やっぱり指摘すべきことはあるんじゃないかと言っているわけですよ。それについて見解がそういったことであれば、私も違った意味でまた議論させていただかないといけませんから。もう一度、私の言ったことを見解を聞かせていただきたいと思います。
◎井手農村整備課長 今回の入札結果を見まして、県内で実績の少ないこういうポンプ工事の配点の検討、そういうものにつきましては、今回の結果あたりをもう一回よく検証する必要はあるかと思います。今回、土木部を中心にしまして県の方で入札制度の見直し関係をずっとやっておりますけれども、そういう中でも、こういう形が出てきたということも含めまして、今後、こういうポンプのような案件が出てきた場合につきましては、再度、十分今回の件を検証しながら、あるいは専門の部局である土木部と相談をしながら、しっかりやっていきたいと思います。
◆山田[博]委員長 私は、今回こういった大きな事業で入札をした時に、農林部としても、建設企画課と話ししながら、なかなかわからなかったと思うんですよ。さすがの井手農村整備課長も、後ろに優秀な部下が控えていても、そういった状況だったでしょうから。そこで、農林部長、ここは一度入札監視委員会にきちんと改めて指摘をされて、こういったことがどういったことかと検証して、今後の事業にぜひ参考にしてもらいたいと思っているんです。農村整備課長と皆さん方一体となって取り組んだけれども、なかなか今回、初めてのことで不備があって、反省すべきことは反省して、今の県議会・県政改革特別委員会で議論している中で、また新たな、よりよい入札制度をやっていくという意向を踏まえた上での見解だったでしょうから。農林部長、そういったことで、見解を聞かせていただきたいと思います。
◎濱本農林部長 今回の入札については、先ほど農村整備課長が申しましたように、余り例のないポンプ工事という中で、事業費的には総合評価方式でやるというルールの中で取組をしたと。その中で、こういう事例がない中で、PC橋の配点等々に準じた形での簡易型の配点という中で取組をさせていただいたということになっています。そういう中で、件数が少ないという中で、今後もっと改善する余地があるのではないかというご指摘については、受け止めてまいりたいと思います。
 ただ、一つご理解をいただきたいというのが、この事業については、先ほど現地で意見交換でもお話をいただいたように、西地区の方での排水ポンプ、毎秒4トンのものをつけておりますが、その後も湛水などもあって、地元の方としても、平成25年の梅雨までにはぜひ完成させてほしいということがございまして、工期的に見ますと、私どもとしては、ぜひ今議会でこの契約についてはご承認をいただきたいと。今後のやり方についての制度的なものとかの検討については、私ども、真摯に取り組んでいきたいと思っておりますが、この工期については、ぜひご理解をいただければと思います。
 以上でございます。
◆山田[博]委員長 農林部長、私はこの事業を問題だとは言ってないんです。この契約の入札の在り方が問題であって、事業に対して全く反対しているわけじゃないんですよ。それは先ほど、梅雨までに何とか間に合わせるために、できるだけ早期着工してもらいたいということであったから、そこはわかっているわけです。
 それで、このポンプの工事実績の10番、11番、12番、13番の入札の仕様書を後で届けていただきたいと思います。
 それと、先ほど入札監視委員会の方には、またこれを議論をかけて、よりよい制度にするということで理解していいんですね。農村整備課長、お答えいただけますか。
◎井手農村整備課長 今回、こういう委員会の中でご指摘もいただいたということもございますし、入札監視委員会に該当する項目かどうか、この場ではよくわかりませんけれども、相談の上、きちっと対処していきたいと。確認したうえで入札監視委員会なり、総合評価検討委員会にかけたいと思います。
◆山田[博]委員長 何度も言うけれども、この事業は、現地に行った時、必要不可欠な事業であることは各委員の皆さんは認識しているわけですよ。しかしながら、だからといって入札の契約の状況の中身がいろんな不備があったことを黙って見過ごすことはできないわけですよ、莫大な費用がかかっているわけだから。しかしながら、今の農村整備課長はじめ農村整備課のスタッフでは力量不足というか、そういったこともあったんだなと。答弁からすると、ちょっと不慣れな点で、初心者マークをつけたばっかりで、申しわけなかったというのは気持ちがひしひしと伝わってきたので。だからといって、それを見逃すわけにはいかないから、入札監視委員会なら入札監視委員会にきちんと、不備なところは勉強して、また新たな入札制度にしていただきたいと。
 先ほど馬込委員からも、入札の10番から13番までの仕様書と、その結果、メンバー、後で提出していただきたいということがあっていますので、よろしくお願いします。
 以上で、私の質問は終わります。
○前田副委員長 委員長を交代します。
○山田[博]委員長 ほかに質問はありませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○山田[博]委員長 ほかに質疑がないようですので、これをもって質疑を終了いたします。
 次に、討論を行います。
 討論はありませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○山田[博]委員長 討論がないようですので、これをもって討論を終了いたします。
 議案に対する質疑・討論が終了しましたので、採決を行います。
 第64号議案は、原案のとおり、可決することにご異議ございませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山田[博]委員長 ご異議なしと認めます。
 よって、第64号議案は、原案のとおり可決すべきものと決定されました。
 それでは、お手元に配付しております陳情書一覧表のとおり、陳情書の送付を受けておりますので、ご覧願います。
 陳情書について、何かご質問はありませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○山田[博]委員長 質問がないようですので、陳情書につきましては、承っておくことにいたします。
 これより、議案外の所管事務一般に対する質問を行うことといたします。
 なお、事前通告のあった質問を優先的に、関連質問を含めて1項目ずつ行っていただきますが、時間も時間ですので、委員の皆さんにおかれましては、今日は意見書の採決もありますので、時間的な配慮をいただければと思いますので、よろしくお願いします。
 しばらく休憩いたします。
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     −午後4時53分 休憩−
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     −午後4時53分 再開−
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○山田[博]委員長 委員会を再開いたします。
 大変申しわけございませんけれども、先ほど諫早湾干拓の現地調査をさせていただきまして、皆様方におかれましては、現状厳しいということはご理解いただいたと思いますので、それについて、諫早湾干拓に関する意見書の取扱いを皆様方と協議させていただきたいと思います。
 皆様の方から各会派の状況をご説明いただけますか。
◆中島[廣]委員 自由民主党・県民会議は、意見書については、それでいいというようなことであります。
◆高比良[末]委員 意見書については、会派に持ち帰りましたけれども、これで結構です。
○山田[博]委員長 それでは、意見書の「諫早湾干拓事業の潮受堤防排水門開門に向けた事前対策工事の着手に抗議する意見書案」を皆様方に再度お配りして、この文案は、いかがいたしましょうか。
     〔「正副委員長一任」と呼ぶ者あり〕
○山田[博]委員長 それでは、正副委員長にご一任願います。
 それで、先ほど現地の方と協議したことなんですけれども、現地の方々、理事者等も含めて、農林水産省に対して、国に対して、抗議活動を行いたいと思っておりまして、その抗議活動の方法について、皆さんから何かご意見とかありましたら聞かせていただきたいと思います。
 私としては、4月以降に、できるだけ早い時期に実際の行動に移したいと。もちろん、地元選出の国会議員の方々を巻き込んで、地元の対策本部の方々と一緒になって農林水産省、また総理官邸に抗議をしっかりと訴えていきたいと。今の諫早市における潮受堤防の排水門の開門をした場合、どういった現状になるかというのをしっかりと訴えて、この事業をストップさせていきたいと思っていますけれども、そういったものは正副委員長に一任でよろしいですか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山田[博]委員長 そういったことでやるということで、これは委員の皆さん方の全会一致ということでよろしいでしょうか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山田[博]委員長 どうもありがとうございます。
 それでは、ほかにも意見書があるということで、まず最初に、「若者雇用をめぐるミスマッチ解消を求める意見書(案)」と、「エネルギー基本計画における石炭火力発電の比率向上と高効率化のための技術開発促進を求める意見書(案)」が提出されていますけれども、これはいかがいたしましょうか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山田[博]委員長 異議なしですか。
 これも全会一致ということでよろしいですか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山田[博]委員長 そのように。
 この文案については、いかがいたしましょうか。
     〔「正副委員長一任」と呼ぶ者あり〕
○山田[博]委員長 それでは、正副委員長にご一任願います。
 それでは、これより議案外の所管事務一般に対する質問を行うことといたします。委員の皆さん方のご発言を制限するわけではございませんけれども、大体6時をめどに、ご理解とご協力を賜ればと思います。
 なお、事前通告のあった質問を優先的に、関連質問を含めて1項目ずつ行っていただきます。
 事前通告された各委員の方でご質問はありませんか。
◆高見委員 それでは、3件ほど通告していたのですが、2件については予算の方で済みましたので、1件だけ、水田の裏作についての質問なんですが、これも馬込委員だったですか、聞かれたような感じもするのですが、水田の裏作、どれくらいの面積でやられているのかなと。何でこういう質問をするかといいますと、金子知事が在任中に、随分と県内基盤整備をしてきたけれども、冬場の田んぼを見てみたら何も植わっていないと。これじゃ、県民の税金を使って基盤整備をしてきたけれども、全く体をなしてないんじゃないかというような話をずっと聞いてまいりました。私も議員を落ちまして4年間百姓しましたけれども、実は、ごぼうをつくりまして、何でごぼうをつくったかといったら、産直で年寄りさんたちと余り競合しないように。やっぱり議員を経験した人間がそういう戦場に身を乗り出していったらいけないというふうな思いからごぼうをしたんですけれどもね。ですから、今振り返ってみますと、そういう取組をすることが農家の所得を増やすし、言えば生計の糧にもなっていくのではなかろうか。ですから、そういうことでどれくらいの面積、裏作として使われているのか、パーセンテージでもいいですけれども、ぜひお示しをいただきたいと思います。
◎江藤農産園芸課長 委員のご質問につきましては、水田の裏作というか、二毛作をされているかということでのご質問でよろしいでしょうか。水田の二毛作ということでございますが、平成22年度に実施されました戸別所得補償モデルでございますけれども、これに二毛作助成が出るようになっております。その交付面積につきましては2,960ヘクタールということになっております。水稲作付が1万4,000ヘクタールぐらいですので、そのうちの2,960ヘクタールが二毛作をされております。野菜につきましては二毛作助成となっておりませんので、この数字には入っておりません。内訳といたしましては、飼料作が1,921ヘクタール、麦が1,007ヘクタール、そばが22ヘクタール、加工用米として8ヘクタール、菜種が2ヘクタールでございます。この二毛作助成につきましては10アール当たり1万5,000円の加算金がついております。
 以上でございます。
◆高見委員 今、平成22年度の申請実績で2,960ヘクタールで、経年的にはどうなんですか。増えていますか、減っていますか。
◎江藤農産園芸課長 おかげさまで、二毛作助成10アール当たり1万5,000円がつきましたものですから増えております。平成23年度につきましては、まだ実績が出ておりませんのでわかりませんが、申請面積でいけば、間違いなく増えております。
◆高見委員 今、経年的にいえば増えているような状況にあるということですから安心をしていますが、ただ1万4,000ヘクタールのうちの2,960ヘクタールと考えますと、単純に5分の1程度になるんですよね。まだまだ低いなと思っています。ですから、ぜひこういった裏作が、二毛作が増えていくように、これからも指導、あるいはまたいろんな意味で、あれば助成措置なども考えていただきたいと、このことをお願いして、終わります。
○山田[博]委員長 ほかにご質問はありませんか。
◆陣内委員 私の方からも3点ほど挙げさせていただいていましたけれども、ます1点目は、農業産出額についてお伺いしようかと思っていたのですが、これも予算の時に説明があったので、よしとします。
 それから2点目は、まだまとまっていないでしょうから、これは資料提供をいただきたいと思うんですが、農林部出先機関を統廃合されました。そのことによって、成果も出てきたところもあるでしょうし、あるいはちょっとまずいよというところも出てきただろうと思うんですが、そういう点を整理していただくということと、それから旧ブロック、離島3島、県北、県央、そして県南、島原という形でのブロックがありましたけれども、そのブロックごとの変化がどうなっているか、これは資料として後でいただきたいと思います。
 3点目については、ブランド農産加工品の認証制度、これも私がお聞きしたいことは大体書いてあるので、2〜3お聞きしたいと思いますが、この認証制度の認証スキームの中で、認証制度運営委員会というものと総合審査会というものがありますが、認証制度委員会がいつ頃開かれるようになるのか、創設がこの議会後にはされるわけでしょうけれども、この委員会がどういうふうな形で開かれるのか。今、この委員としては、学識経験者とか掲げてあります。その委員会と総合審査会との関係は、委員さんがダブるのかどうか、そこら辺も今わかっている範囲で教えていただければと思います。
 以上です。
◎園田農産加工・流通室長 ブランド農産加工品認証制度の関係ですけれども、お尋ねの認証制度運営委員会につきましては、新年度、平成24年度の4月以降に認証商品の募集、それから審査を行い、第1回目の認証を秋頃に予定いたしております。その後、本年度構築します認証制度について、見直しや課題が出てきた場合は、見直しや改善するというために認証制度の検討委員会を開きたいと思っておりますので、秋頃以降になるのではないかと考えております。
 認証制度運営委員会と総合審査会との関係ですけれども、認証制度運営委員会の委員の方は、基本的には総合審査会の委員にもなっていただきたいと思っておりまして、制度をご存じの上で審査もしていただきたいと思っております。総合審査会の方では、料理の専門家の方や一般消費者の方につきましては、実際の商品の味覚、品質とかいうところも審査をしていただきたいと思っておりますので、今のところ、そういう方々を加えた形で総合審査会を設置したいと考えております。
 以上でございます。
◆陣内委員 ありがとうございました。
 それとあと1点ですが、この品目については、16種類挙げておられますけれども、これで大体網羅していると考えていいですか。
◎園田農産加工・流通室長 今のお尋ねにつきましても委員のおっしゃるとおりでして、基本的に農産加工品と言われるもののうち、JAS法で分類がありますけれども、その中で該当しそうなものが16分類ということになっていますので、ほとんどの農産加工品を対象にしたいと考えております。
 以上でございます。
○山田[博]委員長 ほかにご質問はありませんか。
◆高比良[末]委員 まず、平成22年の農業産出額について報告がありました。1,399億円ですね。これを出したということは、どういうあれがあるんですか。順調にいっているということなのか、単なる、国が試算したからここに出しているのか、県の見解です。前年度よりかなり伸びておりますが、1,399億円という産出額があったということについて、県としての見解があれば、まず伺いたいと思います。この数値について。
◎木下農政課長 毎年、全国的に農業産出額は農林水産省の方から報告があっております。1,399億円、前年度比で1.7%増というようなことで、部長説明にも掲載してもらっていますけれども、いも類とか、野菜類、果実、花き類などがそれぞれ増加の要因として入っておりまして、総じて申し上げれば、単価、価格の上昇が主な要因でございます。全国的には微減、0.8%減というような中におきましては、結果的には伸びということでございますので、こういう傾向をまた今後もいろいろな対策をもとに続けていかなければいけないと考えております。
 以上でございます。
◆高比良[末]委員 これで満足しているのかどうかということです。農業所得400万円を目指して頑張ろうと、200何万円だったでしょう。だから、これはかなり評価しているようですけれども、一応順調になっているけれども、今後どうしていこうという県の意気込みとか、この数値から何か出てこないのですか。「よかった、よかった」というような報告をしているのか、この辺、なぜわざわざここに出したのか、私は理解できないところがあるものですから。
◎木下農政課長 この数値そのものは、毎年定例的にご報告をしているということでございます。
 それで、今後の取組と申しますか、先ほど委員がおっしゃった所得でございますが、農林業・農山村活性化計画の400万円、また先導的農業者600万円というような目標がございますが、この産出額と所得そのものの正式な相関関係といいますか、そういう統計というものはないのでございますが、所得の方は、粗収益があって、その中からコストなどを引かなければならないというようなことがございまして、この産出額そのものとの正式な関連はないと思います。いずれにしましても、この産出額の方で申し上げれば、長期、例えば、この10年間の流れを見ても、施設園芸、畜産とかの伸びが長崎県では顕著になっておりまして、土地集約型といいますか、そういう品目が伸びてきていると。離島などが多く、また中山間地が多い本県にとりましては、そういう施設園芸とか畜産などについて、今後も引き続き力を入れていかなければならないと考えております。
 以上でございます。
◎濱本農林部長 産出額の推移については、今どういう状況で動いているのかを一定ご理解いただければと思います。
 満足しているのかどうかにつきましては、今回、私どもの「ながさき農林業・農山村活性化計画」に5年後、10年後の目標を、今は1,396億円ですけれども、5年後を1,504億円、それから10年後を1,547億円と、これは私ども、自分で考えても高めの数字だなとは思っておりますが、そういう目標を設定して頑張ろうと思っております。そういう意味では、まだまだこの数字で満足をしているということではございませんが、今の上向き傾向をぜひ維持していきたいと、そのためのいろんな方策に取り組んでいきたいと思っております。
 以上でございます。
◆高比良[末]委員 県民所得の話も本会議でもありまして、私もときどきするんですが、やはり農業所得を上げないと、なかなか県民所得は上がらないんですよね。そういう観点から、県民所得を例えば10万円上げるためには、農業として、どれくらいに目標を持って頑張らなければいけないなというのが今後、おそらく、いろんなところで試算が出てくると思います。今度、経済・雇用対策特別委員会あたりで、そういう連関表を使ってやってみたいなという気持ちもございますが、そういう経済雇用効果の検証もしながら取り組んでほしいなと思っておりますので、今日はこれくらいにしておきます。
 次に、ながさき森林環境税について、これは事業効果の検証はもうやったのですか、これからやろうということですか。
◎下釜林政課長 質問通告にありましたので、資料を準備させていただいておりますので、よろしいでしょうか。
○山田[博]委員長 はい。
     〔資料配付〕
◎下釜林政課長 今、お手元にお配りいたしました「次年度以降のながさき森林環境税の方針」というのをご覧いただきたいと思います。
 これは昨年の9月定例県議会の農水経済委員会において基本的考え方をお示して、11月定例会農水経済委員会において、その後の意見交換会あるいはパブリックコメント等の意見を踏まえた検討状況を提示いたしまして、その後、平成23年度の事業の進捗等にあわせて基本的な考え方で示した実績数値等を修正しまして、最終的に、「次年度以降のながさき森林環境税の方針」としてまとめたものでございます。
 ご質問のありました環境税を活用した事業効果の検証等についてでございますが、2ページをお願いいたします。まず、真ん中付近に表がありますけれども、これが基金の積み立て状況と執行した分、それから最終的に平成23年度末での残高の見込みになりまして、残高が最終的に2億9,273万3,000円の見込みとなっております。
 その下に、個別事業等の内容及び実績の検証ということで、ずっと整理をしております。
 ながさき水源の森緊急整備でございますが、県内136箇所が認定されておりますところの、ながさき水源の森2万8,000ヘクタールの中にある人工林で、県有林とか市町有林の公営林等を除いた個人有林7,000ヘクタールのうちの手入れ不足等により荒廃している個人の人工林の森林を対象としまして整備をしたものでございます。全体計画の3,500ヘクタールのうち、平成23年度末までに2,500ヘクタールを整備する見込みで、全体の7割程度になる見込みでございます。
 次に、4ページをお願いいたします。
 侵入竹林緊急整備について、そこに書いてございます。
 それから5ページに、風倒被害林緊急整備について整理しております。
 それから6ページに、林内路網緊急整備事業についての資料を書いております。
 林内路網整備につきましては、全体計画の150キロメートルに対しまして、平成23年度末で530キロメートル程度の開設を見込んでおります。
 7ページをお願いいたします。
 しまの間伐促進でございますけれども、対馬の森林整備と、それから材の搬出の状況を書いております。税が導入されます前5年の平均で利用間伐が129ヘクタールであったものが、導入後5年間の平均では272ヘクタールということです。
 11ページをお願いします。
 本県の全体の森林整備につきまして検証した結果でございますが、間伐面積は、森林環境税による水源の森等の整備や路網整備の取組によりまして、5年間の平均で2,000ヘクタールであったものが、導入後は約3,000ヘクタールと1.5倍の伸びになった、また利用間伐につきましても、導入前5年が500ヘクタールぐらいであったものが、導入後は1,000ヘクタールになったと、ほぼ倍増しております。
 森林整備の加速化に非常に有効であったと考えております。
 以上、簡単ですけれども、説明を終わらせていただきます。
○山田[博]委員長 林政課長、これは農水経済委員会で初めて配付するわけですか。
◎下釜林政課長 最終版は初めてでございます。
○山田[博]委員長 この資料自体は。
◎下釜林政課長 はい。
○山田[博]委員長 わかりました。
◆高比良[末]委員 検証した結果、ながさき森林環境税、非常に事業効果が大であったと最後の結びで言いましたけれども、いろいろよく検証されていると思います。またゆっくり読ませていただきます。ありがとうございました。
 次に、各地域協議会等における不正経理についての報告があっておりますが、こういうものが出ると、私はいつもハインリッヒの法則に照らし合わせて、1件こういう不正があれば、29それに近いものがあって、その根底には300こういう要素がうようよしていると、これまでの民間の活動の中から思うんですよ。だから、こういう事態が発生するというのは、周りがそういう環境にあると、そういうふうにいつも思っているんですが、今回の事態が発生した要因、どのようにとらまえているのか、改めてお聞きしたいと思います。
◎木下農政課長 今回、3件続いてこういう事態が発生して、申しわけなく思っております。
 要因としましては、基本的なところでございまして、資料にもお配りしておりますとおり、支出負担行為とか、支出命令などの事務がしっかりと行われていなかったとか、またそのチェック体制がなかったとか、通帳とか印鑑、そういうものの管理がしっかり行われていなかった、不適切であったとか、そういう基本的な事務を怠っていたというのが主な原因でございます。
 以上でございます。
◆高比良[末]委員 不正経理というのは、いつもあるんですけれども、一時はいいけれども、少し緊張感がなくなれば、また出てくるし、やっぱり二重三重のチェックがきくような体制にしておかないと出ますよね。しかし、不正をする人は、上手にやる人もおって、なかなか見つからない人があって、なかなか難しい問題でありますが、指導、検査の強化と再発防止、ちゃんとうたっておりますが、徹底していただきますように要望しておきたいと思います。
 質問を終わります。
◆馬込委員 大体議案でほぼ説明を聞いているんだけれども、長崎県ブランド農産加工品事業、ある人によれば、メード・イン・長崎でいいんじゃないかというような話も聞くんだけれども、例えば、かんころもち一つつくるのに、いもを洗って皮をむいて、スライスして、ゆでて、蒸すんだけれども、一斗がまというか、かまでゆでる時に、ゆでた後、金たわしでこするわけです。そうすると、金たわしの金の小さいものが、平らな面ならいいんだけれども、よく見ると金属の面が凸凹なっているわけです。その中に入って、次、ゆでた時にくっついたりしているらしいのです。県内で素材を集めて、いいものをつくり上げていくという時に、そういう細かなところをいろんな製造メーカーとか職人さんに聞きながら、小さな零細の人たちが材料を供給していく中で、そこら辺をしっかりと指導していただきたいと思うんです。製造メーカーによっても、金属探知機があるとか、あるいは小さな工場で生産していく加工食品だと、なかなかそういう検査機器も持っていないということもあって、我々はそういうものをこれまでも食べてきていると思うんだけれども、県外に出すに当たっては、もう少しそこら辺の配慮を何らかの形でしていただきたいなと思っております。
 私は終わります。
○山田[博]委員長 ほかにご質問はありませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○山田[博]委員長 委員長を交代します。
○前田副委員長 山田(博)委員長、発言をどうぞ。
◆山田[博]委員長 馬込委員は9項目挙がっていたんですけれども、1項目に絞ったみたいで、私は実は、7項目挙げていたんですけれども、2項目に絞らせていただきたいと思います。手短に、まず最初に、今の農業に対する市中銀行の取扱い状況についてお尋ねしたいと思うんですけれども、農林部の方で2月21日につくってもらった資料の中で、家畜飼料特別支援資金もあるんですけれども、今、農業近代化資金が大体中心になるわけですね。これが実際、市中銀行、例えば、十八銀行、親和銀行とか、実際、農業経営課で扱っている件数というのは、過去5年間で8件しかなかったんですね。これは間違いございませんか。確認のために、まずそれをお答えください。
◎中村農業経営課長 農業近代化資金での市中銀行3行での貸し付けは8件、承認額は3,769万円でございます。
◆山田[博]委員長 それで、農業経営課長、なぜ市中銀行から少ないのか。鹿児島、熊本とか、他県はもっと多いんでしょう。実際、鹿児島県とかは、どんどんと市中銀行が農業の分野に進出して、農業団体と競争して、別に農協団体が悪いというわけじゃないんですよ。お互いに、農協さんの役割は役割で大きいんですけれども、農家の方々によりよい融資制度のあり方というのもあるでしょうから。他県の状況はわかりますか。
◎中村農業経営課長 委員長より鹿児島県のお話もあったものですから、鹿児島県の担当課にお伺いをさせていただいたんですけれども、すみません、なかなか実績の数字がいただけなかったのですが、感触としてのお話を伺いますと、市中銀行融資の実績ということでは、ここ数年、制度資金上の銀行融資というのは今のところないと、過年度の融資分についての利子補給をやっておられる状況ということでお話を伺っているところでございます。
◆山田[博]委員長 ということは、じゃ、他県の市中銀行で、農業のこういった進出というのは少ないということですか。長崎県とそんなに変わらないということですか。それよりも低いということですか。
◎中村農業経営課長 今、私が申し上げたのは農業近代化資金のお話でございまして、日本政策金融公庫が認定農業者向けにスーパーL資金というものの貸し付けを行っておりまして、このスーパーL資金については、例えば、金融公庫が銀行に委託をして貸し付けを行うこともあると聞いております。我が県の状況におきましては、これについてもこの5年間で8件、合計で4億4,680万円の融資実績があっていると聞いておりますが、こういう方々というのは全部が法人でございまして、メーンバンクを銀行にされている法人の方々が、こういった資金を借りておられると。農業近代化資金におきましても、先ほど8件あると申し上げましたが、そのうち法人が4件でございまして、法人が活用されているという事例が多いと理解をしております。
◆山田[博]委員長 漁業近代化資金は漁業組合しか扱えないんですね。それは法律で決まっていますのでね。しかし、農業近代化資金は市中銀行でも取り扱うとなっているんですものね。しかし、これはなかなか扱えないというのは、何か弊害があるんですか。なぜこういうふうに件数が少ないかというのは分析しておりますか。
◎中村農業経営課長 まずは、数が少ないといったところで、先ほど申し上げたような銀行をメーンバンクとされている農業者の方がまだ今のところは少ないといったことがあるのかなと考えております。ただ、担当者会議等の中で、市中銀行3行とも意見交換をする機会があるのですが、その中では、なかなか農業に関するノウハウが今の銀行の担当者の中に少ないというところがあるということで、農業法人との交流等で、農業のノウハウを取得していく必要があるというふうな理解をされていると認識しております。
◆山田[博]委員長 今、なかなか市中銀行でも、お金を貸したくても、そのノウハウとか、まだまだ域に達していないということなんですね。別に制度的な問題じゃないということなんですね。わかりました。
 それと、牛の精液です。
 これは確認ですけれども、告発して、長崎県警で受理はしていただいたんですか。まず、それだけお答えください。
◎松本畜産課長 偽造証明書につきましては、長崎県警と協議を続けてまいりましたが、2月16日に正式に受理をしていただきました。
◆山田[博]委員長 私が一番懸念しているのは、事件が起きたのは北海道なんですね。それで、長崎県警と北海道警と連携をしていかないといけないわけですね。そうすると、私も大変言いにくいところがあるんですけれども、西海市の事件があって、横断的というのが現実的になかなか難しいというのははっきりわかったわけです。これを教訓に、このやりとりというのはどのようになっているのか、お聞きすると、発生したところですから、本来なら道警に対して告発を受理しないといけないんだけれども、もとは長崎県だから、県警の方から受理しようとなった、いきさつはそういうふうに私は聞いているわけだけれども、その状況というか、連携はうまく図られているのかどうかというのはどうなんですか。これは総務委員会になるんだけれども、全国和牛能力共進会の前だから、知り得る範囲で、畜産課長、状況を。話せる範囲しか話せないだろうから。お答えいただけますか。
◎松本畜産課長 すみません、委員がご心配いただくように、捜査の具体的な中身については、正直、私どもではわからないんですけれども、積極的に私ども、前回、山田(博)委員長から一般質問でありましたけれども、各県にこの偽造証明書に関する情報提供を求めたらどうかというご意見をいただきましたので、そういう情報提供を求める依頼を全国に依頼しております。そして、そういう情報提供があった場合は、県警の方に情報をつないでおります。県警の他の県警とか道警との連携の状況は、正直、私のところではわからないんですけれども、他県の状況は、私どもが知り得る限りは、そういう形で情報提供しながら、一緒に協力してやっている段階です。
◆山田[博]委員長 最後に、そうしたら、全国に流した情報というのは、今のところ、新たな問題が出てきたとか、新たな話がきたということは特段ないわけですか。それは今、状況としたら、例えば、いつまでに情報提供してくれとか、いろいろ区切っているわけですか。それをお答えいただけますか。
◎松本畜産課長 いつまでにという区切りはしておりませんが、実際、偽造証明書に関して、他の県から情報がうちの方にもあっております。ただ、捜査に密接に関係すると思いますので、この場で内容の説明は、すみませんけれども、お許し願いたいと思います。
◆山田[博]委員長 内容は別にいいですけれども、要するに、新たな偽装の話が発生して、その情報が何件あったんですか。例えば、どこどこの県に何件あったとか。県まで言わなくても、北海道以外に新しい偽装がまた発覚したわけでしょう。その北海道以外にまた何件発生したか、お答えいただけますか。
◎松本畜産課長 うちの県の牛で新たな偽造が出たとか、そういうことではございませんが、よその県でも、似たような心配しているようなケースがあるというお話がうちにあって、そのことを県警におつなぎしているところです。
◆山田[博]委員長 長崎県の精液で新たな偽装が発覚したというわけじゃないんですね。わかりました。
 終わります。
○前田副委員長 委員長を交代します。
○山田[博]委員長 ほかにご質問等はありませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○山田[博]委員長 ほかにご質問がないようですので、これをもって農林部関係の審査を終了いたします。
 以上で、本委員会及び分科会関係の案件の審査はすべて終了いたしました。
 次に、閉会中の委員会活動等について協議したいと思いますので、しばらく休憩いたします。
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     −午後5時37分 休憩−
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     −午後5時38分 再開−
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○山田[博]委員長 委員会を再開いたします。
 閉会中の委員会活動について、何かご意見はありませんか。
     〔「正副委員長一任」と呼ぶ者あり〕
○山田[博]委員長 正副委員長一任ということで、閉会中の委員会活動については、平成24年度予算を通じて、産業労働部、水産部、農林部の受ける予算について集中審議を行いたい項目が幾つかありますので、それを行っていきたいと思います。
 これをもって農水経済委員会及び予算特別委員会(農水経済分科会)を閉会いたします。
 お疲れさまでした。
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     −午後5時39分 閉会−
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