平成25年 県議会・県政改革特別委員会 - 01月22日−01号
平成25年 県議会・県政改革特別委員会
1、開催年月日時刻及び場所
平成25年1月22日
自 午前9時32分
至 午後3時57分
於 第1別館第3会議室
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2、出席委員の氏名
委員長 高比良 元君
副委員長 馬込 彰君
委員 田中愛国君
〃 小林克敏君
〃 吉村庄二君
〃 橋村松太郎君
〃 溝口芙美雄君
〃 高比良末男君
〃 瀬川光之君
〃 山田博司君
〃 下条ふみまさ君
〃 堀江ひとみ君
〃 西川克己君
〃 川崎祥司君
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3、欠席委員の氏名
なし
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4、委員外出席議員の氏名
なし
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5、県側出席者の氏名
議会事務局長 立石一弘君
総務課長 金原勝彦君
議事課長 高見 浩君
政務調査課長 堀部芳夫君
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土木部長 村井禎美君
土木部次長 宮崎東一君
監査課長 木村伸次郎君
建設企画課長 田村孝義君
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6、審査の経過次のとおり
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−午前9時32分 開会−
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○高比良[元]委員長 おはようございます。
ただいまから、県議会・県政改革特別委員会を開会いたします。
本日の委員会における理事者の出席範囲については、お手元に配付いたしております。
それでは、これより議事に入ります。
本日の会議録署名委員は、小林克敏委員、西川克己委員のご両人にお願いいたします。
本日は、県議会改革の推進に資する対策のうち、「政務調査費の制度改正等について」、県政改革の推進に資する対策のうち、「入札制度及び格付基準等の見直しについて」を議題とし、審査を行うことといたします。
まず、「政務調査費の制度改正等」に関する説明を受けた後、質問・応答を行い、次に、「入札制度及び格付基準等の見直しについて」に関し、1月15日の審査の際に、理事者に対して入札制度の見直し案等について調整をお願いしておりましたので、理事者の調整後の配付資料の説明を受けた後、審査を行う、このような進め方で審査を行いたいと考えております。
それでは、これより、「政務調査費の制度改正等について」の審査を行います。
昨年、地方自治法の改正により、政務調査費が政務活動費へと改正をされ、改正された地方自治法の施行は本年3月1日となっており、それに伴う条例及び規程の改正が必要となります。条例の改正については、地方自治法の施行が本年3月1日となっておりますので、2月定例月議会の開会日に上程する必要があります。
また、先般、政務調査費の定額交通費等について、新聞報道等で取り上げられております。
このような状況から、議長より、条例改正も含め、本委員会で審査していただきたいとの要請を受けております。
つきましては、今回、皆様のお手元に「委員長私案」を含め関係資料を配付させていただいております。
そこで、まず、審査の方法として、条例及び規定の改正について審査をし、その後、政務調査費全般の運用指針について審査を行いたいと考えております。
それでは、「条例及び規程の改正」に関する配付資料について、事務局より説明を受けた後、質問・応答を行いたいと思いますが、よろしゅうございますか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○高比良[元]委員長 ご異議がないようですので、そのように進めます。
事務局に説明を求めます。
◎堀部政務調査課長 おはようございます。
委員長から今お話がありましたように、政務調査費制度が改正をされております。
本県におきましても条例等の改正を行う必要がございますので、先ほどお話がありましたように、議長より、本委員会においてご協議いただくようにという指示を受けております。高比良(元)委員長ともご相談をさせていただきまして、委員長私案ということで示していただきましたので、その概要につきましてご説明いたします。
資料1でございます。横長のものでございます。
まず、1ページ目でございますが、政務調査費に係る今回の法改正の概要でございます。
そこに書いておりますが、1つ目が議員活動の活性化を図るという観点で、交付の目的を従来の「調査研究」に「その他の活動」というのを加えまして、「議員の調査研究その他の活動に資するため」ということとしまして、名称を「政務調査費」から「政務活動費」に改めるということにされました。
2つ目に、政務活動に充てることができる経費の範囲について、これまで政務調査の交付に関する規程ということで、規程の別表として定めておりましたけれども、これを条例で定めるということとされております。
3つ目に、議長は政務活動費について、その使途の透明性の確保に努めるものとされており、透明性をより一層確保するよう、新たな項目が追加されております。
2ページ目をご覧いただきたいと思います。
下段の方に、先ほど言いました地方自治法の改正条文を記載しております。また、上段の方に政務調査費と政務活動費の対象経費のイメージを示しております。これは総務省がつくった資料でございます。
まず、会派・議員としての活動として、下から議会活動、調査研究活動、それ以外の調査研究活動と認められないものという区分になっております。このうちの調査研究活動が、従来の政務調査費の対象となっていたものでございます。
今回は、これに加えまして、調査研究活動と認められないもの、例として補助金等の要請活動等が書いてありますが、これらが政務活動費の対象となったところでございます。
政務活動費の対象とならない活動としましては、この経費があくまで議会の議員の調査研究その他の活動に資するための経費の一部として交付するというものであることから、議会の議員としての活動に含まれない政党活動、選挙活動、後援会活動、それから私人としての活動などは対象にすることができないものでございます。
また、本会議、委員会、全員協議会等への出席、あるいは議員派遣等の議会活動は、費用弁償の対象となっておりますので政務活動費の対象とはならないということで、この考え方は従来と変わっておりません。
次に、3ページをご覧ください。
先ほどの説明で、政務活動に充てることができる経費の範囲については条例で定めるというご説明をいたしましたが、別表として、条例に定める経費の範囲の新旧対照表でございます。左の旧の方は、現在、政務調査費の交付に関する規程で定めているもので、右の新が、今回、条例で定めようとする政務活動費の経費の範囲でございます。
改正内容につきましては、今回の法改正に伴い、全国議長会から示された条例案に準拠したものでございます。
変更箇所には下線を引いておりますが、経費の項目としましては、従来の政務調査費と基本的には同様であります。字句の修正等が主なものでございますけれども、このうち、新たな経費といたしまして、表の中ほどにあります「要請陳情等活動費」が設けられております。これは、先ほどお話をしましたように、国等に対する要請陳情活動等に要する経費ということでございます。
なお、参考としまして、表の右端の方に、経費の主な例ということを記載しておりますが、ここの部分については、条例への記載はいたしません。
3ページ目が会派交付分になります。4ページ目が議員交付分の表になります。
議員交付分につきましては、先ほど言いました、3ページ目の会派交付分に事務所費という項目が従来同様追加されております。ほかの経費は、会派分と同様の内容となっております。
次に、5ページをお願いいたします。
2.「その他の活動」の具体例についてということで、その他の活動の主なものを記載させていただいております。
従来の政務調査費におきましては、記念行事等への参加や国等への要望・要請陳情だけでは調査研究を伴わないということから対象となっておりませんでしたけれども、政務活動費としては、このような経費も対象となるものでございます。
また、中段の議案等に対する会派の意見調整等、これらにつきましては、本県においては従来から対象として運用しておりましたが、今回、その他の活動の一つとして対象になることが明確になったということでございます。
次に、下の方の3.「透明性の確保について」でございます。
先ほどご説明しましたとおり、今回の改正に伴いまして、政務活動費についての使途の透明性の確保に係る項目が追加されました。現在、本県におきましては、政務調査費に係る情報公開については、長崎県政務調査費の交付に関する条例に基づきまして、閲覧による公開を行っておりますが、今回の法改正の趣旨を踏まえ、これに加えまして、6ページ目に掲載案を載せておりますが、各年度において会派及び各議員へ交付した政務活動費の総額等について、議会ホームページで公開するようにしてはいかがかという案でございます。
次に、7ページ、4.その他でございます。
今後のスケジュール及び条例改正適用時期でございますが、図の一番上の法改正のところでございますけれども、政務調査費に係る改正法の施行日については、冒頭にご説明しましたとおり、本年3月1日が予定されております。
したがいまして、本県の改正条例も3月1日に施行する必要がございますので、委員長からもお話をいただきましたように、条例の改正については2月中の議決をお願いしたいと存じます。ただ、このまま3月1日の施行となりますと、右の方に問題点ということで書いておりますが、年度途中から政務活動費に切り替えるということになります。本年度の2月までの11箇月分は政務調査費、3月の1箇月分は政務活動費ということで、2つに分けて収支報告書を各議員の皆様に作成していただく必要が出てくるなど、事務の繁雑化、混乱が生じることが予想されます。
このため、改正条例の附則の方に経過措置規定を盛り込みまして、政務活動費としての適用時期を平成25年4月としまして、新年度から政務活動費とすることとしてはいかがかという案でございます。
次に、資料3、条例の案でございます。
以上、ご説明しましたことを踏まえまして、条例の改正案を作成しております。
全国議長会から改正条例案が示されており、基本的には、その内容に沿って作成をしております。左の方が改正後で、右の方が改正前でございます。変更箇所には下線を引いております。
主なものといたしまして、改正後の第2条において、今回の地方自治法の改正に伴い条例で定めることとなった政務活動費を充てることができる経費の範囲を規定しており、具体的には、先ほどご説明しました表を別表として、5ページ目に会派分、6ページ目に議員分を定めております。
なお、このことによりまして、改正前の第9条でございますが、3ページ目となります。政務調査費の使途というのが第9条にありますが、これは政務調査費の交付に関する規程において経費の範囲を定めることとしていたものでありますので、今回、条例の方で定めるということで削除しております。
また、4ページ目の改正前の第11条、議長の調査につきましては、改正後の第13条として追加した透明性の確保の方に規定しております。
それから、最後のページの附則でございますが、改正条例を平成25年度3月1日に施行することとしまして、先ほどご協議をお願いしました、本年3月分の1箇月分についても、従来どおり政務調査費として取り扱うこととする経過措置を記載しております。
その他の改正部分につきましては、政務活動費への名称変更並びにその他の活動が加えられること等によって文言の修正及び条文の整備等を行ったものでございます。
次に資料4でございます。
長崎県政務調査費の交付に関する規程でございますが、条例の改正に伴い、先ほどご説明しました別表を条例の方に定めておりますので、従来、規程の方に定めておりました別表は削除するということとしております。それと、その他文言の整理をしております。
最後に、資料5でございます。
長崎県議会基本条例の新旧対照表でございます。
基本条例の第17条に政務調査費について規定をしていますことから、政務活動費へ修正をしようというものでございます。
また、条例の全体の構成等についてわかりやすくするため、冒頭に目次をつけてはいかがかと考えております。
この基本条例の改正についても、併せて議決をお願いしたいと存じます。
政務調査費制度の改正については、以上でございます。
ご協議のほど、よろしくお願いいたします。
○高比良[元]委員長 地方自治法の改正に伴い、どういうふうな条例としてつくっていくべきかということについて、全国議長会の方でモデル案を示してもらった。基本的にそれを踏まえるというか、踏襲するような形で条例改正を行ってはどうかと。併せて運用指針についても全国議長会の方で示されている案に基づいて、それに倣ってはどうかというようなことで、今回、私案として取りまとめて本委員会の資料として出している次第です。
それでは、これから質問等を行いたいと思います。
◆堀江委員 政務調査費の政務活動費への改定は、当初の地方自治法改正案には含まれておらず、衆議院総務委員会での同法改正案の審議の最終日に、突然、これらを追加する修正案が議員提案をされて成立に至ったという経緯があります。だから、国民にとって議員の政務調査費が政務活動費になるということは、ある意味知らないというか、知らされていないというか、審議の時間が不十分だったという経緯があります。
そこで、全国市民オンブズマンの連絡会議は、「施行日までの条例改正は政務活動費への名称変更にとどめ、使途基準の内容については十分な時間をとって、市民の意見を募って決める方針をとることを求めている」という全国の動きがあります。
そこで、まずは事務局にお尋ねするんですが、今回の法の改正による条例改正、その他を何にするかというのは条例で定めるという中で、例えば宇都宮市議会では、その他の活動に何を含めるかについては、今後1年かけて決定するというふうな動きもあっておりますし、また、県レベルでは、千葉県、大分県、福岡県、栃木県、これらの県議会はパブリックコメントを募集して、つまり、その他に何を入れるかということについて県民からの意見を聞くという動きがあっておると私は把握しているんですが、今回の条例改正、条例制定に向けてのそうした全国の動き、その他の動きがどうなのかというのが、事務局に一つ尋ねたいことです。
私は、委員長におかれては、県政改革特別委員会の中では常々県民の意見を聞くということをこれまで随時やってきておりました。今回の政務調査費を政務活動費にするということでのパブリックコメントを含めて、委員会として県民に聞くという対応はとられないのか。あるいは、宇都宮市議会のように、今回は法の改正だから、名称を変えるという方法をとって、1年かけて、例えばその内容に定めてやるとか、あるいは2年先の地方選後それを適用するとか、そういう方法があってもいいのではないかと思うんだけれども、そういう検討というか、それはされていないのか、それぞれにお尋ねしたいと思います。
◎堀部政務調査課長 今、委員からお話がありましたけれども、確かにこの地方自治法の修正につきましては、議員の修正ということで、本来、総務省が出した法案を修正したものになっております。
その他の項目として何を加えるかということでございますが、ここにつきましては、私たちが把握をしておりますのは、基本的には全国議長会の考えに基づいた格好でやっているということで認識をしております。先ほどイメージ図をお示ししましたが、基本的にはああいう範囲に、結果的にならざるを得ないのかなという気はしております。そこで、3月1日に施行ということでございますので、この機に合わせて条例を改正していただきたいと考えております。
それから、パブリックコメントのお話でございますけれども、確かに、全国的に数県、パブリックコメントをなさる県もございます。ただ、本県につきましては、この特別委員会という公開された場での議論をするということでございますので、事務局としては、特にパブリックコメントということは考えておりません。
以上でございます。
○高比良[元]委員長 今回、議長から要請されているのは、この委員会で政務調査費、政務活動費の内容についてその審査をし、調整をし、合意形成を図った上で議会として議決をしたいと、そういう話だものですから、今、堀江委員から指摘があったことについて、手続としてどうしていくかということについては、とりあえず2月定例月議会で何らかの形で上げないといけないものですから、そこの1点だけのことでの念頭であって、内容を抜本的に見直すということも含めて、その手続については、今ご指摘があったことについては考えが及ばなかったというのが実態です。
だから、この委員会として今から議論をしていって、そういうことが必要だと、政務活動費と言われている、いま少しく範囲を広げる、通常の全国議長会あたりで整理されている、そこにとどまらないで、基本的な中身からもう少し精査をしましょうと。県民、市民の監視に十分耐え得るような内容として、また一方では、議員の活動費を支える本来的意味合いのものにおいてどう構築すべきかという本格的な議論をする、そのことが望まれるのであれば、私としてはそれをとどめるという考えはないです。そのことに踏み込んでやるというのであれば、それは結構だと思っています。
そのことも含めて、委員間討議をしながら整理をしていきたいと思っています。どうですか、皆さん。
今、本質的な意見がありました。条例改正は地方自治法の改正に伴ってやらざるを得ないんです。だから、そこの中身はどうするか。とりあえず名称の変更をして、本格的な中身の再構築については、もう少しいろいろ、県民からの意見も聞くとか、そういう手続を踏まえながら、少し時間をかけて修正をということについて検討すべきではないかという意見が今出ました。
一方でこの私案は、これまでの政務調査費、ちょっと中身を見直しせざるを得ないというようなものが素材としてあるものですから、そのことは、この条例をどうするかということの議論の後でしたいと思っていますが、そういったことを含める限りにおいて、とりあえず全国的なモデルの中で本県としてもどうかという提案をしているんですけれども、いかがでしょうか。
◆山田[博]委員 基本的に私は、堀江委員が言った形でぜひお願いしたいと思います。
というのは、これは自分たち議員のことですから、議会だけではなくて、今後広く県民の皆さん方に、今回は名称変更だけして深く議論をしていきながら、法改正で名称だけ変更したと。報酬の削減もしながらやった中で、名称変更ではなくて、いろんな方々にご意見をいただいて、オープンにした形で、こういうふうにやっているんだということをきちんとご理解いただきたい。こそこそやっているのではなくて、広くこういった形でやっているんだと、オープンにご意見をいただいてやった方がいいと思いますので、ぜひその方向でしていただきたいと思います。
○高比良[元]委員長 どうですか、ほかに。
とりあえず、どちらに進むか、それは別として、これは2月定例月議会の議案上程日、そこに上げざるを得ないんですよ。ですから、今日なかなか難しければ、次回予定されている2月1日、その時までにとりあえずの対応は決めておかなければいかん。そういうタイムリミットになるので、どしどし出してもらいたいと思っています。
今日初めての議論ですから、恐らく会派に持ち帰るといったことも出てくるでしょうから、2月1日に備えてそれぞれ会派で検討してもらうということにはなろうかと思うのですが、どうしますか。
◆溝口委員 今日提示されたばかりで、各議員の皆さんも知らないので、もしあれだったら皆さん、全員協議会で説明していただくか、それぞれ会派の中に来ていただいて説明をいただくか、どちらかを、できれば会派持ち帰りの中で、事務局からの説明をいただければと思っているんですけれども、いかがですか。
○高比良[元]委員長 ちょっとあちこち議論になるんだけれども、基本的に各会派からこの特別委員会には出ていただいているから、そこは屋上屋を架する話ではなくて、ここで一定きちんとした代表者という責任のもとに議論をしていって、それを咀嚼した中で、各会派に説明が必要であればそうしてもらうということにしないと、この特別委員会をやっている意味がなくなります。
◆馬込副委員長 全国都道府県議長会からひな形がつくられて、各都道府県議会に示されているんだけれども、それを参考にして各県がつくられているというのは私もよく知っているんです。ただ単にそれを参考にしてつくり替えたということだけではなくて、栃木県と長崎県は通年議会をもう既に始めている。先週から三重県が通年議会のスタートを切ったということもあって、従前の感覚の中での政務活動費ではなくて、我々通年議会をしている県議会の政務活動費として何らかの特徴的な条文をつくられているのかどうか。つくられているとすれば、どういうところがひな形と違うところなのか、あればご説明していただけませんか。
◎堀部政務調査課長 条文につきましては、先ほどご説明しましたように、全国議長会の標準の条例に沿った格好でつくっておりますので、本県独特のというのは特にはございません。
◆馬込副委員長 昨日、千葉県議会の議会運営委員会の皆さん方が、通年議会と議会基本条例の勉強というか視察に来られたわけでございますけれども、その席に私も同席させていただいて感じることは、先進地の視察として来られたんですけれども、この活動費についても、やっぱりそこら辺の議論をこの委員会ですべきではないのかなと。各会派に持ち帰る話も先ほどありましたけれども、それはそれで、それぞれの委員の方々が考えることであって、通年議会の中で政務活動費がどうあるべきなのか。そして、1年を通して議員活動、委員会活動が活発に行われていく。そして、それぞれの常任委員会の活動が参考人招致とか、あるいは公聴会とか、そういう議会外に出ていく活動も数多く考えられるわけでございますけれども、その活動を支える委員外の議員の皆さん方の活動についても明確に条例に記すべきではないかと思うわけです。議会活動をサポートしていく一つの財源的な裏付けとしての政務活動費のあり方というものについて、もう少し深みのある議論をしていったらいいかなと思うんですけれども、いかがでしょうか。それは事務局が答えるような話でもないですね、我々の問題ですからね。
そういうことで、この委員会の中で議論をしていただければと思うんです。
○高比良[元]委員長 例えばこういう経費については、ここの枠組みの中でどこに該当し、あるいはそこには含まれてないといった疑問点というか、質問があれば出してもらえばいいんですが。
◆馬込副委員長 例えば、先ほど見ていて、改正点の中で費用弁償の問題、資料1の2ページを見ていて思ったんだけれども、費用弁償は議会活動を支える、私どもの旅費として与えられているわけなんだけれども、議会活動が活発になっていけば、他の委員会への傍聴というものも大いに増えていくのではないかと思うんです。特に離島の人間にすれば、議会に出てくる、大事なことを協議するからどうしても傍聴したいということがあれば、市内だったら、別にそれほど交通費もかからないんだけれども、離島の場合には、対馬から来れば往復3万円近くかかるということもあって、政務活動費の中において、明確にそういう傍聴等についても旅費を使えるような形に、従来もそこそこにありはしましたけれども、傍聴なんかの場合には、現在の条例や規則ではどういう取扱いになっていますか。
◎堀部政務調査課長 今、馬込副委員長からお話がありました件ですが、従来からそういうのは対象ということになっておりましたが、具体に条例、規程の中にそういった経費が該当ということは記載がございません。
ただ、経費の範囲としましては、大括りの表現でここに入れております。今お話があったようなものは調査研究費として、例えば議員が行う県の事務、地方行政財政等に関する調査研究及び調査委託に関する経費と、こういうところで読んでいけるのかなと思っております。
具体については、運用指針、マニュアルの方に書き込むということになろうかと思います。
○高比良[元]委員長 今回、政務調査費を政務活動費に名称変更したことで少しフィールドが広がったというところは、例えばいろんな団体が開催する行事等へ参加をする、そのための所要経費、これは今まで、ただ単に出席をするというだけでは調査研究という概念に当たらないのではないかと。あるいは県や市町のいろいろな公式行事に参加をすると、それも従来はただ参加という話であるから調査研究という概念には当たらないと、そういうふうにして該当から外されていたんですが、こういったものは認めましょうと、そのための出席のいろいろな経費については認めましょうと。
あるいは、いろんな団体等が開催するいろいろな意見交換会、それが多少飲食を伴うということもあるやもしれません。そういったところに参加をし、挨拶をするといったことも、特に調査研究ということではないから除かれるという話だったんだけれども、しかし、それも今回加えようじゃないかといったことで入ったと。
あるいは、いろいろなところへの陳情要請活動、そういったものも調査研究ではないということで外されておったんですが、これも議員の活動の一環として、この政務活動として認めようということで広がってきた。そういったところが主な、言ってみれば今までなかった項目として追加で入れるという話です。
その他については、今までのものを削るということではないんです。ただ、そこはそこでいろいろな指摘もあっていますから、見直すべきは見直すということでやらなければいけないのかなと。それは次の議題だなということで、私は用意をしているんですけれども。
ですから、先ほど堀江委員が言われたように、それはそれとして、もう少し中身を精査し、県民、市民の関心に十分説明責任として果たし得るような枠組みをつくっていこうというのが一方である。一方では、本県の議会運営の特殊性というか、そういったものを考慮して、ある意味必要な経費というのはそこから出せるといったものをより検討すべきじゃないかという別な観点からの議論と、今、そういったことが出されているということですが、枠組みとしては、先ほど言ったように、これまでのものが対象から除かれるということではない。これが問題だという別の意見もあるのかもしれないけれども、枠組みとしては除かれるものではない。
それに加えて、先ほど言ったような、いろんなところへの出席等に要する経費というものを認めていこうという内容だと、ざっと言えばそういう枠組みだということで、まず理解をしてもらいたいと思っております。
どうでしょうか。そういうことで、何かご意見とか、さらにご質問とかありませんか。
◆川崎委員 その他の活動については、今ご説明がありましたので、既存の部分にさらに活動の範囲が広がったということで理解をしましたが、資料としていただいています新聞等にも、いろいろ指摘があっていることについて、活動する項目についての整理は議論をするにしても、こういう精算の方法については、やはり先んじてやるべきではないかと思っているんですが、そこについてはどういうふうに整理をしていきましょうか。
○高比良[元]委員長 後でと考えておったんだけれども。だから、本格的に本県の実態に合ったところで、本県が先んじてこういったところを政務活動費として整理をしていこうというふうな狙いの分と、だから、そこは時間をかけてやっていこうということと、今言われたみたいに、いろいろ指摘をされていることについては、さはさりながら改正すべきは早くしようということ、いろいろご意見があるわけです。今、そういう趣旨で言われたんでしょう。特に交通費の見直しについては、全体がどうであれ、やっぱりその支給の仕方については運用のあり方を早々に見直すべきじゃないかという趣旨でしょう。
◆川崎委員 はい。
もう一ついいですか。実際、福岡県の方では、たしかこういう交通費の精算はもうやっているというふうに認識をしているんですが、そういったところも具体的に取り組んでいる事例があるわけですので、そういった具体的なところを少し資料としていただきながら、やはり県民目線で見ていくと、精算をしていくということについては非常に大事なことではないかと思いますので、それが改革の一環かなというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。
○高比良[元]委員長 ただ、一番最初にご指摘というか、ご意見があったような方向で全体を包括して整理をしていこうという話になると、果たしてその交通費についても、例えばガソリン代の2分の1を支給しますと、今の5,000円、8,000円をやめてね。そういうことにするのが適切かどうかと。本当は全部実費ということについての弁償であってしかるべきじゃないか。そうなると、仮に2分の1みたいなことで、ここでやったとすれば、それはやっぱりおかしいという話にまたなってくるかもしれないんですね。
だから、その交通費は一定認めるとしてもどうしましょうかとか、あるいはその他のいろいろな費目ごとについての、費目の概念はわかりましたと。そのかわりやっぱり内容、使途、やり方、その運用にしてもこうすべきだとかという、そういうところまで含んだ議論が恐らく求められるんだろうと思うんですよ。理屈、考え方はわかるけれども、実際の運用としては、ここをやっぱり身を正してやるべきだと、もっと身を律すべきだと、そういう議論が多分いろいろ出てくると思うんです。だから、そこは交通費にとどまらないで見直すとすれば、全体的にやっぱり挙げざるを得ないのかなと思っている。だから、そういう意味では議論の進め方は一対かなと思っています。
◆馬込副委員長 資料3の第2条の解釈を、ただ議長会がつくった具体的な費目をそのまま当てはめられていいのかなと。
「県政の課題及び県民の意思を把握し、県政に反映させる活動その他の住民福祉の増進を図るために必要な活動」と、県政全般について当てはまるような内容になっているんだけれども、これを全国議長会が示したこういう費目でいいですよというようなことだけでいいのかなというような感じがしてならないんです。そこら辺の検討は事務局の中でされたのですか。
◎堀部政務調査課長 全国議長会で検討されておりますが、その検討の方法としまして、各ブロックから代表の県の方に出ていただいて全国議長会で検討していく。各ブロックについては、本県で言えば九州ブロックですが、九州ブロックについては佐賀県が代表で出ていただいていますが、九州ブロックの意見を集約して、それをもって全国議長会の会議に行っていただいて、これを取りまとめたという形になっておりますので、その都度意見があればということで、本県も意見を出しながら、それを収れんしたものということでございます。
◆馬込副委員長 これまで政務調査費の中で、どなたに会ってどういうことをやったのかというようなことを記載するようになっていたんだけれども、議員の活動の在り方からいえば、その説明責任を負うということからいけば、その目的、説明がしっかり書かれるようであれば活動そのものも制約をするということについていかがなものなのかというふうな感じがしてならないわけですよ。
というのはどういうことかというと、例えば国の補助事業をなくせということを言う知事がいる。あるいは首長たちがいる。反対に補助事業を余計つくってもらった方がいいという首長たちもいるわけです。補助事業がいっぱいあれば、自分たちが考える必要がないから楽なんですよ。それを取捨選択しながら自分たちがやっていけばいいわけであって、予算の陳情というのもその補助事業の陳情になるわけですよ。ところが、片一方では、国が箸の上げ下ろしまで指示するなと、もう少し自治体を信用して、思い切り金を使わせろというような言い方をしているところもあるわけですね、両サイド。
我々の議会活動というものは、そういうふうに制約される、これだ、これだというふうな規制の中でやるべき活動なのか、あるいは我々がやってきた活動の説明責任を果たすことができれば、議員に全ての責任を負わせるという形の活動も考えてもいいんじゃないのかなというような気がしてならないわけですよ。
こういう規則で縛った方が使い道を把握しやすいということなのか、あるいは法的に税を充てるということによっての規制をかぶせるということなのか、そこら辺の規制のかぶせ方についても私はよくわからない。
だから、そういう規制の中に合うような活動しかできないのか。もっとやっぱり議員の活動というものをそういう主要費目ごとに仕分けするようなやり方が果たしていいのかといったような気がしてならないんですよ。もっと意欲的な議会活動、こういう制約にとらわれない活動があってもいいのじゃないのかなという気がしてならないんですけれども、そこら辺は皆さんどういうお考えなのかなと思うんです。
○高比良[元]委員長 かなり詰めた議論をしていかなければいけないでしょう。理論武装も必要になってくるでしょう。多分堀江委員が言われたオンブズマンとかは、全く逆な方向での意見になってくるんじゃないかと思うんですね。フリーハンドでやらせろという話では決してないと思うんだけれども、今余りにも規定がいろいろ細かく分かれ過ぎておって、これは認められる、認められないというものをつくり過ぎているというようなトーンでの話ですからね。
どうですか、ほかに。
◆馬込副委員長 2条の趣旨からいうと、合わない。
○高比良[元]委員長 今、ある意味究極の議論が2つ出てきたんじゃないかと私は思うんです。いずれにしても、そこはもうちょっと時間をかけて、いろいろな意見を聞いたり、議論をしたりする必要があるよということにつながっていく話なのかなと思っているんですが、どうですか。
意見はないですか。意見がないということは、ほかの人は今日出させてもらっている私案でもいいということですか。
◆吉村委員 私は、細かいところについては、例えば調査活動でガソリン代の2分の1をするとか、あるいは走行距離に25円を掛けるとか、それから定額旅費をどうするとか、こういうところについていろいろ意見が出てくるようなところは多分それぞれあると思うんですが、問題は、やっぱり県民の皆さん方との関係で、今回の法改正自体についていろいろマスコミ等でも報じられている内容というのは、今までよりも範囲が広がったという受け取り方、当然その内容もあるんですけれども、そういうことの中でいわゆる議員というのは、あるいは議会というのは要するにお手盛り的にやっておるというところも受け取り方としてはありますので、実施時期をどうするかという問題等のこともありますが、一定時間をかけて、最小限時間をかけてでも議論を各会派、議員がそれぞれしていく必要が当然あると思うんです。
これは皆さん方もそうですし、堀江委員からもありましたようなことも含めて考えていかなければいけないと私は思います。
それで、やはり今日の場では、馬込副委員長からもあっている部分とちょっと関連するんですけれども、今回の政務調査費制度の改正を受けて、長崎県議会の県議会・県政改革特別委員会としては理論武装も当然なんですけれども、少し考え方の基本をお互い整理をしておって共通認識をしていくことは必要ではないかと思います。そういう点での意見をそれぞれ出していただいて、お聞きもしたいと思います。
私は、活動費の枠が広がっていること自体については、今の法改正の中で全国議長会あたりからの要請ということ、それは各県議会も市議会もでしょうけれども、それぞれの地方の議会からの意見も踏まえられていると思うので、その点はその点として考えながら、しかし、活動費として少し幅が広がったという受け取り方を具体的なところでもされることが必要ですし、個人的にはそれは必要だと思っておりますが、あまり従来の政務調査費から中身を広げていくということについては、私自身は否定するつもりはありませんが、消極的といいますか、そういう考え方をとらせていただいておりますが、全体の意見がどういうふうになっていくのかというのは当然考えていかなければいけません。議会活動費の枠が広がったんだから、もちろん何でもかんでもということではないですが、広げるというふうなことの中で、先ほど委員長からも幾つかの例が出ていたんですが、そういう部分についても最小限と言ったらおかしいですけれども、そういうところでの考え方にしかならざるを得ないのではないかと思います。
本来ならば、どこまでするかは別にしまして、県民の意見をお聞きしたりなんかしていくと、それはやっぱり広げることについてどちらかというと否定的な意見が出てくるのではないかと思います。
もちろん私たちも、最低必要なものについては訴えて理解をしていただかなければいけないから、そういう部分はあるにしても、そういう意見がやっぱり多いのではないかという感じがいたしますから、基本的にあんまり広げていくと、何でもかんでもということでもございませんし、一定の限界は当然この中にも入れてあるんですけれども、弾力的に今度のことで考えていくというのは、私としては少し消極的に考えさせていただくというのが今の時期はよろしいのではないかと実は思っていますから、自分の意見と、それから取扱いについての皆さん方の意見等も一定お聞きをしながら判断をさせていただきたいと思っております。
以上。
○高比良[元]委員長 今のご意見も、個人的な見解の部分は別として、要するに全国議長会のモデルを引き直して、これでどうかということではなくて、やっぱりここに出している前段というか背景になっているものや考え方、あるいはどういう整理の上でこういう提案になったかという、そこのところはやっぱりもう少しもまないといけないなというご意見ですね。そこはそうでしょうね。
それで、進め方として、全体としてやっぱりいろんなご意見を聞かなければいけないですから、条例改正で要するに全体の枠組みをどうするかということとあわせて、今のやり方について、ちょっとここのところはどうだろうかというようなところでの運用指針の改正案みたいなものも出されているので、そのことも含めて説明をさせていただいた後、もう一度全体に戻りたいと思っております。
◎堀部政務調査課長 政務調査費の運用指針の改正の委員長私案をいただきましたので、ご説明をさせていただきます。
資料2と資料6でご説明をしたいと思います。
まず、資料2でございます。
今般、政務調査費が政務活動費に改正されるということに伴いまして、その運用指針についても改正する必要がございます。この改正に併せて、そこに書いています交通費、備品購入費、それから食糧費の取扱いの見直しについても、当委員会でご協議いただくように議長より指示がございました。
これを受けまして、高比良(元)委員長にご相談をし、委員長私案をお示しいただきました。
2ページをご覧ください。
調査研究費のうちの交通費でございます。
政務調査費につきましては、調査研究に要した費用の実費を充当するということが原則であります。
本県では、バスや電車、あるいは自家用車等で近距離を移動する場合は、少額の交通費の領収書をなかなか受領しづらいと、受け取りづらいということもありまして、定額の日額交通費を充当するか、もしくは自家用車の場合のガソリン代につきましては、政務活動とそれ以外の活動が混在し、明確に区分しがたいということで、その2分の1を充当する、どちらかということにしております。
しかしながら、この定額日額交通費につきましては、資料6の新聞記事でございますが、1ページ目と2ページ目、本県の関係でございます。それとちょっと飛びまして5ページ目、これは平成22年9月の記事でございます。このような報道がなされております。
また、他県の状況を見てみますと、下段の参考1のところでございますが、本県同様に定額日額交通費という格好で採用しているのは2県にとどまっております。そのほかの県は移動距離にガソリン単価を掛ける方式、あるいはガソリン代を案分して充当するという方法をとっております。
このような状況を勘案し、今般、定額日額交通費制度をこの際廃止しまして、原則実費充当ということにしてはいかがかという案でございます。
なお、宿泊費も定額を従来制度として持っておりましたが、昨年8月に改正をされ、実費充当のみということになったところでございます。具体的には上段の表の右の改正案でございますけれども、自家用車を使用する場合は移動距離にガソリン単価を乗じて得た額を充当するということとしてはいかがかという案でございます。この場合、ガソリン単価、※印の1でございますが、ページ真ん中の表外のところでございますが、職員旅費条例、これに自家用車の場合の旅費の算出方法で1キロメートル当たり25円との定めがありますので、これを準用してはいかがかと存じます。
また、移動距離については、次のページの活動報告書兼支払証明書、これに活動内容や移動距離等を記載の上、先ほどのガソリン単価25円を乗じて活動費を算出していただくようにしてはいかがかと存じております。
なお、この方法に代えまして、従来どおりガソリン代の2分の1を充当するということも選択することが可能であるとしております。この場合、3ページ目の活動報告書兼支払証明書の作成は不要ということであります。
したがいまして、自家用車の場合は移動距離掛けガソリン単価、もしくはガソリン代の2分の1のいずれかの方法を選択していただくということにしてはいかがかと存じます。
次に、領収書の受領が困難な近距離のバスや電車等の場合ですが、これも定額日額交通費の充当に代えまして、領収書に代わるものとして3ページ目の活動報告書兼支払証明書に記載をしていただいて、バス代等を報告していただくということでいかがかという案でございます。
なお、領収書が受領可能なものにつきましては、従来どおり領収書を添付することにより充当する方法で変更はございません。
次に、備品購入費と食糧費であります。
これらにつきましては、事務局としましては、従来からも議員の皆様方に対し、同様の内容についてご確認をさせていただいてきておりますが、運用指針に明記がされていないということでございますので、その内容等について、今回追加して書き込むということとしてはいかがかということでございます。
まず、4ページ目の備品購入費でございますが、上段の表の上から4段目のとおり、現行では「明文の規定はないけれども、購入限度額については10万円を目安」としていたものを、「取得金額10万円を限度の目安とし、特に改選期間近の購入は個別の判断」が必要とする旨の記載を明記してはいかがかという案でございます。
次に、5ページ目の食糧費も同様に上段の表の上から3段目の現行のところに、「当該会合等が、政務調査活動の一環として行われるものである限り、5,000円程度を目途として個別に判断」としておりますが、これを「当該会合等が、政務活動の一環として行われるものである限り、充当限度額を5,000円とする」と、限度額を明記してはいかがかという案でございます。
以上3点の改正については、この4月から政務活動費と併せて適用してはいかがかと存じます。
運用指針の改正については以上でございます。よろしくお願いいたします。
○高比良[元]委員長 どうぞご意見をお願いいたします。
◆堀江委員 この問題は、いわゆる「地方自治法」の改正云々に関係なく、委員長としては提案し、4月から運用ができればという内容ですので、先ほど川崎委員も言われましたけれども、これはこれとして改正すべきだというふうに思います。
ただ、言われるように地方自治法の改正が一方で出てきたので、委員長としてはこの機会に一緒にということだと思うんですが、いずれにしても、交通費の調査研究費ということでの日額交通費ということでは、県民の理解を得るには厳しいという現状があるので、言われるように日額交通費の廃止という方向は、私はすべきだと思っております。
ただ、私がさっき言った地方自治法の改正に伴って拡大というふうになるので、県民の同意を得た上で、拡大するのであればその同意が必要ではないかという観点から、名称の変更にとどめて時間をというふうに意見を申し上げているので、今のが全てという立場に立ってはいないけれど、いずれにしても、議員の政務調査費の拡大というのは厳しい目線があるところなので、十分に合意をとるべきだというのが私の立場です。
いずれにしても、私は使ったことはないんですが、実費精算しかしませんけれども、日額交通費の廃止というのは早急にやるべき点だとも思いますので、この点だけでも改正するという方向も私はあっていいと思います。
○高比良[元]委員長 この提案の内容でよいということも含めての話ですね。
ほかにありませんか。
◆山田[博]委員 この選挙区の日額交通費というのを、これは委員長、あれでしょう、とにかくどれだけの距離を走ったかどうかは別として、1日どれだけ走りましたよと言ったらこれをやるというふうになっているわけですね。
政務調査課長にお尋ねしますが、この定額日額交通費というのは、距離は別にして1日走りましたよと、10キロ走ろうが、5キロ走ろうが、100キロ走ろうが、それで5,000円ですよ、選挙区外が8,000円ですよということで理解していいんですか。まずお答えください。
◎堀部政務調査課長 今、お話がありましたように、キロ数には関係なく、1日当たり選挙区内の場合は5,000円、選挙区外の場合は8,000円という定額日額でございます。
◆山田[博]委員 私は、定額日額交通費を充当したことがないのですが、政務調査費でこれに充当すると、全て定額日額交通費になってしまう。これはやはり委員長私案にあったように、こういうふうに明確にぴしゃっとした方がいいですね。委員長からいただいた資料の新聞報道でも厳しいご指摘を受けているわけだから、私もこれを見ながら、こういった制度があるというのを十分把握してなくて私も反省している限りなんですけれども、これは委員長私案のようにやるべきですね。大賛成です。
これは明確にした方が誤解を招かないことになるわけだから、これはやっぱりした方がいいと私は思います。私も声が大きいものだから、怒っているのか、なだめているのか、話しているのかわからんとか言われて誤解を招きますが、これはぴしゃっとやった方がいいと思いますよ。これは委員長、大賛成です。
○高比良[元]委員長 備品とか、会議費とか、そういうことも含めて議論してください。
ほかにありませんか。
◆川崎委員 先ほど、私も先走ってしまいまして、途中まで申し上げさせていただいたんですが、考え方としては先ほどお話をしたとおりでございますので、2ページ目については着手をしていくと。本当はこれがごくごく当たり前の考え方じゃないかなと思っております。
ただ、この支払証明書、少し細かくなりますが、いろいろ移動のコースもあろうかと思います。必ずこういうケースについてはどうなるのかということにもなってきますので、運用指針についてはもう少しディテールの部分までぜひ確認をしていただければと思っています。
事例を挙げれば、自宅から政務活動の場所まで行って、そして戻ってくるというのは考え方としては非常に簡単なんでしょうけれども、そこから私用等があって全くそれに該当しないところがあって、そうするとどこからどこまでが政務活動に当たるのかということについては、またそういう確認が必要なところになってこようかと思いますので、そこのところまで盛り込んだ形の運用指針をぜひ確認をしておく必要があろうかと思います。
それともう一つ、単価の25円というのについては職員の旅費条例ということですけれども、これは確認なんですが、今、市場のガソリン単価に比例して上下したりすることがあるんでしょうか。
◎堀部政務調査課長 この旅費条例の規定につきましては人事課の方で設定をしておりますが、お話を聞きますと、平成19年に設定をしてそれ以来変わっていないということでございます。
キロ当たり25円ということで、現状、レギュラーガソリンが1リットル150円ぐらいと考えますと、1リットル当たり10キロ走るとしますとキロ当たり15円ということでございます。
人事課に確認したところ、ガソリン代、それからエンジンオイル、そういうものも勘案したところで25円という設定をしているということでございます。これは各県、額としては少しばらつきがございます。九州各県の状況は右下の表のところに記載しております。
○高比良[元]委員長 考え方はこのとおりなんだけれども、実際の運用というか、当事者になってみれば、これを書くのはなかなか大変ですね。慣れてしまえばいいのかもしれないけれども。
例えばマイカーで行く時に、そのメーターを見ておいて、何キロで出発して何キロかと、何万何千キロ走っておったと、そこのメーターを控えておいて、着いたところのメーターを記してそこの差で何キロ走ったと。それからまた次に行くんだけど、次は私用の部分だからここは該当しない。だから、その次で止まったところのメーターをまた確認しないといかんと、そういう作業が問われるということです。
◆橋村委員 職員の場合は2地点だから、走行距離がぴたっと符合するんだけれども、政務活動の時にはそれは非常に難しい。
○高比良[元]委員長 出張命令をきって行き先がわかっているからね、そこだけというのが。だから、その地点間で払うからだけど、なかなか難しい。
それがどうしてもかなわない場合は、月のガソリン代全体の2分の1を充当すると、そういう方法を代案として認めていこうということがあわせてあるんだけれども。また2分の1みたいな話になると、いろんなご指摘が出てくる可能性がなきにしもあらずではありますね。
それと、この政務活動報告書兼支払証明書の部分で、これをつけなさいとなっていますね。だから、実費で出す場合はそうしなさいというのと併せて、近距離のバスや路面電車、領収書が難しい場合には、マイカーを利用したのと同じようにこれをつけなさいという話ですね。
ところが、タクシーを利用した場合、それから飛行機やJR、船等を利用した場合には、その政務活動報告書は要らないのですか。
◎堀部政務調査課長 飛行機やタクシー、そういうものについては基本的に領収書が取れるという理解でおります。その分は領収書の写しをつけていただいて、その下の方に活動内容を書いていただくと。
○高比良[元]委員長 活動内容をね。
◎堀部政務調査課長 はい、従来と同じやり方でございます。
○高比良[元]委員長 その内容は、ここに書いてある活動報告書兼支払証明に書いてあるような、そういう調査活動内容と調査相手方等を書くということですね。基本的にそれを全部出すということですね。
◆下条委員 1〜2点お尋ねをしたいと思いますが、資料1の説明をしていただきましたので、5ページのところに、これからその他の活動ということで少し法律の改正によって広がっていくということは大変いいことだと思っております。この上の枠の「議員としての政策形成活動、地域社会形成活動等」という中に、JAや漁協、土地改良区、森林組合は具体的に名称を載せていただいておりますが、各種団体、いわゆる財団法人、社団法人、任意団体もあるんですが、そういったところの会合で意見交換会をやって、その後食事会になる率が非常に高いですね。今、私はほとんど、まず充当していないと思うんですが、5,000円以内の領収書の場合にはここも適用できるというふうに考えていいものかどうか、それが1点。
それから、私は従来から定額日額交通費、いわゆる5,000円、8,000円のものは適用しないで、初めの頃は充当していたんですけれども、とてもじゃない作業だと思って、もうガソリン代の2分の1、あるいはタクシー代の2分の1で充当しているんですが、これからもその点は変わりはないと考えておいていいですか。
◎堀部政務調査課長 ここに挙げておりますJAや漁協、それ以外の各種団体、これも要するに議員として出席して活動するんだということでございますれば、それは対象になるということでございます。
その会合に付随して一体的に懇談会があるということになりますと、今回でいえば5,000円を上限として充当することは可能であると思います。
それから、タクシー代とガソリン代の両方の2分の1の充当でございますが、これは現状と変わらず、引き続きそういうやり方もオーケーだということでございます。
○高比良[元]委員長 下条委員、ただ、この会議費の分については、政務活動費として今回私案として出させていただいているような内容で広げるとすれば、いろんな各団体の会合に挨拶等に行きましたというだけのものであっても、飲食を伴うもので5,000円の限りにおいては認めましょうという話なんだけれども、それについては全体を見直そうということで、今後どうするかという議論をさらにするとすれば、今言った事例ははまらないんですよ。あくまでも政務調査活動の一環としての茶菓子代じゃないけれど、自分が積極的に研究をします、あるいは研修をします、調査活動ですよと、そういう内容の団体の食料費というか会議費でないとだめなんです。
◆下条委員 私がお尋ねしたのも、例えばもう最初から忘年会だ、新年会だみたいな会じゃなくて、一定の意見交換会とか要望活動がかなりありますよね。それが終わって、例えばその場所から別の場所に移って、同じホテル内でも会議の場所から食事の場所に移って、しかも5,000円以内ということであればという一つの束縛をしたつもりでお尋ねしたんです。最初から忘年会だ、新年会だということじゃないというのが前提にある。もちろんその裏付けをきちっと説明を書くということ、そういうことを申し上げたつもりですが、いかがでしょうか。
○高比良[元]委員長 それは前段の会議をしましたというところの会場借上げ費だとか、必要な関係経費については調査活動費として当然入ってくるんです。
ところが、一旦それと切り離して懇親会をしましたということ、それは入るのですか。それはそれ自体独立した活動じゃないですか。だから、総会にかかる経費というのは入ると思うんですよ。いろんな要望活動に行くとか、調査活動と同様です。
◆下条委員 そこは主催者が別ですから、私たちはそこにはオブザーバー的な出席でその要請を受けるわけですよね。あるいは主催者から状況を見ておいてほしいと。
○高比良[元]委員長 だから、そこはいいと思うんだけれども、その後の懇親会が全体の調査活動の中に含まれるものとして該当するのかどうかという話。(「そこを聞いているんです」と呼ぶ者あり)それはそうじゃないんじゃないかな。
◆下条委員 私は別に構わないんですよ。もう4,000〜5,000円の範囲内だからポケットマネーで出す分は別に構わないんですが、どうなんですか。
◎堀部政務調査課長 非常に微妙なお話かなと思います。ただ、その懇親会が、例えば場所を同じホテルの中で替えたとしても、引き続いた意見交換の延長なんだというお考え、実態そういうのがあれば、それは対象としてもいいのかなと。一旦もう終わったと、それで別席でそういうのをやったと、それでは一応会議に付随したとはなかなか取りづらいので、そういう場合は厳しいのかなという気はしておりますが、個別にはそれぞれの議員においてご判断いただくということになろうかと思います。
○高比良[元]委員長 ざっくばらんに言って、今でも自分が主催する会議じゃなくて、そういうものに参加をしました、あるいは行事に参加しましたと。それだけだったら活動対象として今の政務調査費の枠の中ではなかなか難しいんだけれども、そこの中で何か誰かからの要望等があって、そういうことで意見交換をしましたということがその席上あったとすれば、そのことをもって活動費として充当すると、そこは認めているから、何というか、臨機応変にそれぞれの議員にそこのところの運用は任されているという話でしょうね。
◆溝口委員 先ほどから、法律が変わったから名称だけを変えての運用ということの話が出たんですけれども、私としてはせっかく法律が変わって議員の活動的にいろんな形が想像される。例えばここに出ています4ページで、要請陳情等活動費ということで、そういうものが新しく盛り込まれてくるということは、議員にとってはやはり必要なところじゃないかと思うので、まず議員皆さん方で一緒に話し合って一応やってみようという形ができれば、1年とか2年とかを通して、私たち議員の報告書によって県民の方々の意見というのは違ってくると思うんですよ。だから、名称を変えるだけだったら法律を改正した意味がないんじゃないかと、このように私は感じています。
○高比良[元]委員長 それはそうなんですね。条例を改正するというのは、基本的にはやっぱり全体の作業を収れんさせた上での成案だからね。
◆馬込副委員長 でも、中身も変わっているのは変わっているよ。
○高比良[元]委員長 多分県民の関心は、今言ったように少し政務調査費と政務活動費の違いがこうだというそこのところや、広がる部分でどうかと、堀江委員から指摘があったんだけれども、それよりは、実際問題としては今のように交通費の運用規定を見直せよとか、備品とか、具体的な費目ごとというか、対象経費についての取扱い方というか、そこの運用の仕方についての意見が多いんじゃないかなと思うんです。
◆馬込副委員長 オンブズマンが今回のことで言っているのは、まず透明性を高めろと言っているんです。税の使い道があやふやな部分をなくせと。だから、透明性を高めるためには、適当な使い方ができるような枠を広げるようなことはやめてくれというのが趣旨なんですよ。
長崎県議会の場合には、全て領収書を付けるようになっているんだけれども、オンブズマンがいつも言っているのは、領収書を出していないところとか、何万円以上の領収書とか、そういうところを常に見ているわけですよ。だから、オンブズマンが言っているのを全てまともに受けるということじゃなくて、彼らがどこを見て言っているのかということを考えた場合、税の使い方としてこれでいいのかということを彼らは常に言っているんですよ。
それは行政にも当てはまることで、やっぱり税の使い道として透明性を高めてくと。だから、今回のいろんな使い分け、費目がいろいろあるけれども、その費目をいろいろつくっても、中の透明性を高めさえすればいいというような言い方ですよ。
だから、彼らが言っているのは税の使い方が1円でもわからないのは困ると言っているだけであって、その運用については我々がもっと知恵を出すべきではないのかなと思うんですよ。
○高比良[元]委員長 使った経費が政務調査活動とどう具体的に関連しているのか、意味合いを持っているのかというようなそういう問いかけも多いんですよね。そこはきちんと報告書で書けばいいんだけれど、この書籍は何のために要ったのかとか。
◆下条委員 私の場合には必ず書籍の表紙をコピーして領収書に添付しています。
◆馬込副委員長 今までの事例や長崎県の県議会の新聞に載った事例をいろいろ出しておけば具体的にわかりやすいんですよね。
○高比良[元]委員長 それでは、10分間休憩をします。
その後、本日の議論の整理をしたいと思います。よろしくお願いします。
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−午前10時50分 休憩−
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−午前11時6分 再開−
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○高比良[元]委員長 委員会を再開いたします。
これを案としてホームページに載せるとして、時間がかかるのですか。パブリックコメントの話です。
◎堀部政務調査課長 ホームページですか。
◆馬込副委員長 すぐですよ。
◎堀部政務調査課長 それはすぐ可能です。
○高比良[元]委員長 では、それはすぐ紹介をするという格好にしましょう。
◆馬込副委員長 ツイッターを公式採用して、それは申請すればすぐできるから。
群馬県と滋賀県でも去年から始めている。そして、金曜日から長野県が始めている。例えばせっかくこういう資料をホームページに載せるのだったら、長崎県のホームページに1日にどれだけの人がアクセスしているかわからないけれども、ツイッターに出してぽんとやってみませんか。フォロワーが群馬県で1,700〜1,800件だから大したことはないんだけれども、それでもそれだけの人に案内が届いているというのが事実なんです。
だから、長崎県の場合に南島原市が新聞に載っていましたね。地域の情報のことが新聞に載っていました。ツイッターで1項目ぽんと入れるだけでぽんと飛んでいくから。同じやるのだったらそれもやろう。簡単だから。申し込んだらすぐ。代わりに私が議会事務局から申し込んでもいいですよ。(「検討してもらえばいい」と呼ぶ者あり)検討するような話じゃない。
◎堀部政務調査課長 政務活動費というより、その広報全体のお話の一つとして、そのツイッターを採用するということですか。
◆馬込副委員長 ツイッターは広報じゃない。
◎堀部政務調査課長 検討をさせていただきます。
○高比良[元]委員長 では、可能な広報ツールを使って広く意見を求めると、あるいは呼びかけるというようなことは早速やるということにいたしましょう。
それで、そういうことをやりつつも、まことに恐縮だけれども、じゃ、もっと早くからやればよかったじゃないかというご議論が一方であると思って、そういう意味で大変恐縮ではあるんだけれども、地方自治法の改正によって3月1日に条例を公布をせざるを得ないんですよ。それは単に名称変更ということでは済まないんです。
先ほど言えばよかったんですが、要するに政務調査費を政務活動費に改めて、その内容、使途においては条例で定めなさいというふうになっているものだから、やっぱり入れざるを得ないんです、こういうふうに基本的な枠組みもしますということを。
だから、そういう意味では調査費のところにある意味オンされた形でさっきの議員活動として新たな展開の部分を認めるという枠組みとして考えられているものだから、そこら辺はとりあえずモデルとして受け入れてもいいんじゃないかなということでの原案なんです。
だから、いずれにしても条例化をしなければいかんから、何らかの形で内容を入れた中で出さざるを得ない。
だから、そうしておいて、多分さっき言ったみたいに枠組みとしての話もさることながら、やっぱりそれぞれの運用の仕方というか、本当にその活動が法律で定められている、求められている活動費としてその本旨に沿ったものかどうかというそこのチェックの話だとか、あるいは支出の仕方として、本当に実費ということについての弁償という、そういうスタイルになっているのかどうかということでのその検証の仕方、あるいはこちらの方としての使い方、整理の仕方、そこら辺についてのある意味技術的な側面でのいろんなご指摘があるんじゃないかと思うんですよ。
だから、今議論があったように交通費、備品購入費、それから会議費、これらについてそうすることが今の時代必要だねと、ここでそういう議論として整理をされていくとすれば、そのことは今回改正をするとして、それも含めての話であるけれども、そのようなことについても意見を聞きますということで、条例は制定しつつ、例えば1年間なら1年間、さらなる運用の見直し、制度の見直しというよりは運用の見直し等について少し幅広く皆さんの意見を聞いて、さらに煮詰めましょうと、そういうホームワークを我々が持っておくと。それを前提とした条例改正ということで臨まざるを得ないのではないかというふうに私としては思うのですが、いかがですか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○高比良[元]委員長 堀江委員、どうですか。宿題は宿題として残すと。そこはきちんとやると。そのかわり法律でそうなっているから、とりあえず原案の分で出していただいて、そこの枠組みの中でさらなる運用のあり方について検討していくと。物理的にそうせざるを得ないんです。
だから、枠組みについてもまだ十分な議論の余地がまだ一定あるんだよと、さっき馬込副委員長が言った本質論からしてですね。そこは含めて運用の見直しと合わせた中でさらにやっていけばいいと思うんですよ、条例の改正だから。
そういう方向で一旦今回は整理をせざるを得ないと思いますが、よろしいですか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○高比良[元]委員長 ちょっと皆さんの意見も聞いていただくというような形にして、説明をして了解をとるという形にしてもらって、2月1日にそのことを決定し、議会運営委員会に上げるという形にしますので、よろしくご了承ください。よろしいですか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
○高比良[元]委員長 それでは、午前中の審査は一旦これにてとどめ、午後は1時半から、入札関係で最終的な整理をしていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
休憩します。
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−午前11時13分 休憩−
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−午後1時32分 再開−
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○高比良[元]委員長 それでは、時間になりましたので、委員会を再開します。
本日は、お手元に資料がありますが、「新入札制度の適用について(発注方式の見直し)」となっていますが、これはこれまでにこの委員会で格付基準の見直しをずっと議論して、発注価格帯のあり方とセットと考える、これはもう全くそのとおりなんですよ。格付基準を見直すということは、発注価格帯を見直すということだから、そこでやってきたんですが、今日の議論はそのこととは関係ありません。ここは誤解のないようにしてください。
今日、取り扱う素材は、これまでに総合評価方式のあり方、それから指名選定システムのあり方、これについていろいろ問題があって、これは一定改善をしていこうといったことで、格付の見直しの議論の前に、この委員会として議論をしてもらいました。全体として、大枠から考えていかないといけないということがあったので格付のことを先に議論を進めたんですが、戻って総合評価方式のあり方、そして指名選定システムのあり方、今回はこのことについての議論です。これは可能な限り早く実施をしていきたいということです。
要するに、総合評価方式についてのいろんな疑問があって、そのことは一定合理的な、もう少し積み上げというか、改正をすべきだという議論があった。特に、評価の仕方がどうかというような、そういったことの中から、もっとそこは技術提案云々ということも大事だけれども、比較法の観点ももちろん大事なんだけれども、基本的にはそういうことを踏まえつつ、もっと競争性を高めるようなやり方、その適用範囲を拡充しようじゃないかといったことで、従来、簡易評価型の総合評価方式で1億円以上というもので取り扱っていたものを、ここを基本的には価格ということで競争するという、そこの範囲を2億円まで広げようという、そういったことで議論をしてきた、そのことについての一定整理をやりたいという話ですので、そういう認識のもとに、本日、いろいろ審査をお願いしたいと思います。
◆堀江委員 今回また入札審査で、今日の趣旨は委員長が言われたとおりなんですけれども、私は、議会が決議を昨年上げたましたね。その決議に基づいて、格付基準も含めて、いろいろ今論議をしていると。この県議会・県政改革特別委員会としてどこまで論議に入るのかということでは、ちょっと私としては疑問に思うところがあるんです。
この質疑の入り口論議で申しわけないんですけれども、というのが、議会として決議をした、その決議に基づいて理事者がこういうふうにしたいと提案をして、その提案について議会が論議をするということについては、私はいいと思うんですが、今行われている状況というのは、さらに一歩進んで、理事者がやろうとしている、いわば事務レベルのところまでも、この県議会・県政改革特別委員会の中で踏み込んでやっているのではないかという疑問が、私の中ではあります。
だから、ある意味、事細かく、いわば県議会・県政改革特別委員会の中で合意を得て進むような形になれば、以後、議員としては理事者をチェックするという役割がありますから、その点との兼ね合いから言うと、執行権の侵害までいくのではないかという思いも一方で私としてはあるんですよ。
だから、委員長の考えとして、どこまで、決議に基づいて理事者がいろんな入札内容を検討すると、その入札内容を検討して、これはどうかと議会の意見を聞くというところの質疑をするというのは、私はそこまではいいと思うんですが、さらにそこに踏み込んで、格付基準一つをとっても、具体的に価格をどうするかということまで含めて論議をするというのは、私はこの委員会でやるべき問題なのかという疑問がありまして、そこまでする必要はないという意見を持っております。
そのことだけを私は一言申し上げておきたいと思います。
○高比良[元]委員長 もっともな意見だと思いますが、ほかに何か意見がありますか。
◆瀬川委員 私も、これは当初から申し上げていたわけですが、先ほど堀江委員からご指摘があったとおりで、議会の議決権と執行権者側の権限と、双方それぞれ権限があって、うまく成り立っているというようなことを含めれば、今の議論に対しては私も同調する考えでして、同じ思いです。
◆山田[博]委員 私は、最終的には、こういった入札制度は人間がやることだから、その点、議会というのはチェック機能で、そのチェック機能が度を過ぎたら、要するに理事者の執行権の侵害だとか言っているけど、それでは何もできないわけですよね。
私は、やっぱり県民の負託を受けてお互いに、何度も言うように、人間がやることだから、人間がやることは、いいこともあれば悪いこともあるわけですよ。全てがいいわけじゃない。例えば、国の役人がやっていることが全ていいかというと、そうじゃない。なぜならば、国でもこの総合評価落札方式をつくりながら、今日は改めて議論させていただきますけれども、国の役人が情報を業者に漏らしておったと、これが官製談合と認定されたんですよ。そういった事実があるから、じゃあ、誰がそのチェックをするのかと。国は国でそんなことをやっておって、県は県でしっかりやらないといけないということなんですよ。
何度も言うけれども、高知県で官製談合が認定されて、公正取引委員会から国土交通省は改善要求をされたんですよ。この総合評価をつくったのは国がつくったんでしょう。国が法律をつくって、それを各市町に。こういったことがあるから、堀江委員の気持ちはわからんでもないけれども、実際こういった事例があるから、私たちはチェック機能としてやらないといけないと私は思っているんですよ。
こういったことが、いつぞやあった。だから、こういったことがなかったら、堀江委員が言っていることもなきにしもあらずなんですよ。だけど、官製談合というのは国が指摘された。これは国土交通省の四国地方整備局で発注する土木工事の入札をめぐる官製談合と認定されているんですよ。
これを今日、委員長の指摘で、この総合評価落札方式というのは議論させていただきますけれども、今まで役人がやっていることが全て正しいかというと、そうではないということが出ているんだ。ましてや、この総合評価落札方式というのも、国の方でも改善措置が講じられていますから、これはしっかりと今日は議論させていただきたいと思います。
○高比良[元]委員長 ほかに意見がありますか。
執行権の侵害という話が出たんだけれども、それはちょっと用語の使い方として、私は適切じゃないと思っています。
具体的に、裁量の余地がないようなコンクリートした事務手続まで定めるのは、これは執行権の侵害に当たるかもしれない。
具体的な制度設計をすることについて、お互いに議論をしていくということは、そして、あるべき姿を両輪となって成案をつくっていくという作業は、これは議会に求められている当然の今の役割だと思っているんですよ。
何で総合評価の話をしているかというと、要するに決議をしました。そこはどうなっているかというと、これは会社の経営規模、能力に応じたところで、受注機会において平準化を図ることと、そういうふうにしたんです。そういう決議をしたでしょう。そうしたら、それに基づいて、どういう総合評価なり、あるいは指名選定システムなり、それに応えるようなシステムをつくっていくかということについて議論をしていかないと、単に決議をしたことがどうなるかわからんというのは、逆に言えば、議会として無責任だと私は思うんですよ。
例えば、細かいところの配点基準において、この点数をこうしろとか、その辺は執行部に任せていいと思っているんですが、基本的な枠組みについて、先ほど言ったような決議の趣旨に奉仕するような中身として、やっぱりお互い議論をして整理をしていくということは、これは当然、我々に与えられた役割だと思っているんです。その限りにおいて議論をしていこうということですよ。
◆堀江委員 以前の問題を言っている。
○高比良[元]委員長 だから、今から議論をし、まとめ方を。
◆堀江委員 意見を言っているんですよ。
○高比良[元]委員長 だから、そこのところで整理をしていけばいいと思っているんですよね。そういう認識でいるということは理解をしてもらいたいと思っています。
瀬川委員が言われた趣旨は、また堀江委員が言われたことと、ちょっと違うのかもしれないけれども、そこはあえてコメントする必要はないと思っています。
以上でありますが、進めましょう。
建設企画課長、説明をしてください。
◎田村建設企画課長 お手元に配付しているA4横の資料に基づいて説明いたします。
この資料については、今までも何回か提出させていただきました、基本的に既存資料でございます。
それでは、1ページ目をお開きください。
まず、指名競争入札についての基本的なところを記載しております。
四角で囲んでいるのは決議の内容でございます。そこの決議について、技術者の配置数と企業の能力、経営実態等に関してバランスのとれた受注機会を確保するものという決議がございました。
その下にありますが、現在の指名選定システムは、そこに記載のとおり9項目を評価項目としてやっております。後で詳しく説明しますが、こういう9項目で評価しておりまして、基本的には、我々は決議にうたっている技術者の配置数と企業の能力、経営実態等にバランスのとれたシステムになっているのではないかと思っておりますが、このシステムであっても、指名数が極端に少ない企業がどうしても出てまいりますので、これについては別途、入札参加機会を確保することを考えております。
また、この指名競争入札に技術者の資格等を問う簡易評価型競争入札を、今回、導入を予定しておりますが、そこの中に含めて、この指名選定システムの中に労務費の支払いの誓約の評価項目を追加するという案を今までもお示ししているところでございます。
2ページをお開きください。
簡易評価型競争入札は、今説明した指名選定システムによる、最終的には価格競争で落札者を決定するという指名競争入札に、技術者の資格要件を設けて技術者を評価するという形で品確法に合致した新たな入札制度というものを考えました。その中で、労務費の支払い誓約も評価項目の中に加えるところでございます。
労務賃金の支払いの誓約については、個々の入札ごとに誓約をとるのではなく、Cのところに下線を引っ張っておりますが、年度当初に、Aランク全社に支払いの誓約の有無をまず確認し、これに基づいて1年間、評価をやっていくということでございます。
下の方に事務の流れをフローで示しておりますが、現在の指名競争入札は指名業者を選定した後、通知、開札で、最低価格者をもって落札者と決定して、配置予定技術者の資格審査後に契約しております。簡易評価型競争入札は、年度当初に配置予定技術者の資格を公告し、こういう方を配置してくださいということを前提として入札を行います。あとは価格競争の例と同じフローで進んで、契約までいくという形になります。
3ページが、指名選定システムにおける指名回数の状況です。平成23年度について記載しておりますが、1級技術者と企業規模をあらわす完成工事高でどの程度の相関があるのかというのを、そこの表であらわしております。いずれの場合も、技術者が多いほど指名回数が多く、また完工高が多いほど指名回数が多くなっています。また、相関計数も高目になっておりますので、かなりの程度で相関が認められるという結果になっておりまして、決議にうたわれている趣旨に合致するものではないかと思っております。
4ページ以降が指名選定システムにおける評価項目の具体の内容を記載しております。
4ページの1番は先ほど言いました評価項目でございますが、2番については、評価対象事業者の抽出及び要件の確認ということで、まず前提として抽出と要件の確認をやります。まず、3,500万円以上はAランクということであれば、例えばその管内の工事をする場合は、その管内のAランクを抽出しまして、以後の評価を加えていくということでございます。
5ページの完工高の評価というのは、当該業種の年間完成工事高を発注工事の金額で割って値が大きいものを高く評価するということでございます。
以下、同じように、そこに評価のやり方というのは記載しているところでございます。
6ページにわたって、そういう評価をして、最終的に7ページの一覧表でございますが、これは例として、ある管内のBランクの工事の指名選定のシステムの状況でございます。その管内に、例えば41者のBランクがあるとすれば、そこを抽出しまして、完工高、地域特性、以下9項目で、2Aとか、A、B、C評価を加えて、それぞれAを3点、Bを2点、Cを1点というふうに数値化して、Iの総合評価、9つの中で評価した項目を数値化して、合計点数というのを計算しまして、上から10者ないしは15者を選定していくということでございます。
右側には、例えば同点になった場合に何を優先するかという順位を示しておりますが、同点の場合は、工事成績が高い者、2番目に入札回数が少ない者、施工実績がある者等々で評価してまいります。
以上が指名選定システムを簡単に説明しました。
8ページについてが総合評価でございます。これも四角囲みの中に決議の内容を記載しております。この決議を受けて、我々としては見直しということで、適用工事の見直し、3つありますが、特別簡易型を廃止しますということと、評価項目と配点の見直しをやります。以上3点、大きく分けて考えております。
見直しの内容は、9ページに記載のとおりでございますが、総合評価の適用工事の見直しは、従来は1億円以上の工事に一律に適用しておりましたが、基本的に、考え方としては難易度の高い工事に適用したい。難易度の高い工事には、規模が当然大きくなると、周辺環境に与える影響、あるいは扱う数量が大きくなるということで、当然、技術難易度が増しますので、規模が大きい工事ということで、2億円という一定の目安を設けました。それ以外に、工事の金額にかかわらず工事難易度が高い工事がございますので、これについては金額にかかわらず総合評価を適用していきたいと考えております。
A特別簡易型の廃止については、いろんなご意見がございまして、客観点のみといいますか、技術提案を求めずに、企業の評価、あるいは配置予定技術者の評価のみで加算点を計算する方式ですが、これについては企業評価が固定化する傾向があるということと、また、難易度が高くない工事については、先ほど説明しました価格競争である簡易評価型競争入札へ移行するということを前提としますと、特別簡易型というのは廃止ということを予定しております。
B評価項目と配点の見直しでございますが、企業の客観点部分が高いとどうしても企業が固定化しやすいということでございますので、客観点の比率を下げて、技術提案の配点を上げるというふうに今回変えたいと思っております。こうすることにより、技術向上に努力する企業を高く評価することができるということでございます。
また、今まで総合評価が18項目の評価項目でやっておりましたが、これについても難易度の高い工事に今回、総合評価は適用するということで、品質を高めるという観点で一旦整理し直しまして、固定的な評価につながりやすい評価項目を削減するという視点で、最終的には12項目に絞り込んで、項目数を減らすように考えております。
10ページが、なぜ技術提案は8点、客観点の割合を下げたかということをシミュレーションした結果でございます。
これは平成22年度の工事でシミュレーションしましたが、現行は技術提案が4点、客観点が16点、合計20点でございますが、円グラフで見ていただくと、左上でいきますと、そこにA、B、C、Dと書いてありますのは、右側に凡例が書いてありますが、Aが施工計画最高点かつ客観点最高点の方が加算点最高点者になったという比率でございますが、82%。Bが施工計画最高点かつ客観点が最高点以外の方、客観点で最高点をとれなくても施工計画が最高点であれば加算点が最高になった方という比率がBの12%であります。以下C、Dというふうになっておりますが、これを8点にすることによって、右側の円グラフのように、Aが59%に減少して、Bが29%増加するということでございますので、これを評価しますと、客観点が最高でなくても施工計画が最高点であれば、加算点で最高点になる可能性が高くなるということで、より企業の努力を評価することにつながるのではないかということで、今回8点をご提案申し上げている次第です。
11ページが、現行と変更後の評価項目と点数を記載しております。
上段の表が現行で、下段が変更予定ということで、下段の表を見ていただくと、網かけの部分が今回見直しの対象にしたものです。縦線で項目を消している部分が今回評価を削除した項目7項目です。下請次数については、労働環境の改善につながるということで今回新たに追加いたしました。右端の下請次数です。それから、CPDSというのが、企業の評価としておりましたのを、本来の趣旨である技術者の評価のところに移動するという形で、今後の総合評価については全部で12項目の評価でやっていきたいと思っております。
11ページが陸上工事でございまして、12ページが海上工事でございます。
陸上と海上の違いは、企業の施工能力のところの真ん中を見ていただければ、主作業船の自社保有状況と曳船の自社保有状況、この2項目がつけ加えられていることによって、全体の配点もそれぞれ陸上工事とは若干変わっておりますが、そういうことになっております。
次は13ページでございますが、これは総合評価簡易型の入札公告から契約までに至るフローをお示ししております。入札公告をしまして、競争参加資格申請書というのを提出してもらいますが、これには2種類ございまして、参加資格資料と技術資料、総合評価に関わる技術資料の部分がございます。
資格参加資料については、審査しまして、競争参加資格があるのかどうかというのを審査しました。その結果についてを相手に通知して、あるなしということで入札に参加する権利があるかどうかという一連の手続でございます。
左側が技術資料で、総合評価にかかわる技術資料については、審査、これについては地方機関でまず行い、本庁で行って、発注者としての審査を終えた後、総合評価審査委員会という第三者委員会に、その内容についてご意見をいただくということで、最終的に加算点を決定しまして、そこと入札、開札があった時に金額と併せて評価値を決定して、落札者を決定し、決定者と契約するという一連のフローを示しております。
14ページが、どういう審査をやっているかという一例でございます。これはホームページ等でも公表しておりますが、左側のものが施工計画、もしくは技術提案というのが会社ごとに、そういう形で出てきます。上から2つ目に評価項目というのがございますが、これについては県の方で、ここの工事の場合は道路利用者に対する安全対策について簡易な施工計画を提出してくださいということで出てきたのが業者ごとにありますが、これを右側の表でございますけれども、この場合はA社ですけれども、それを整理してA、B社から出てきたのをB、以下C、D、Eということで一覧表にしまして、それぞれの項目について類型化して、評価着目点というものを類型化した形で出しまして、それぞれに関して評価、統一的な基準で評価を加えて、それぞれ1点、0点、「−」という形で評価を加えていき、点数を集計して、加算点の数値を割り出していっております。
15ページでございますが、審査の内容の結果について、どういうものを評価するのかというのがそこに書いてありますが、標準より優れた手法であること、あるいは工事の品質向上が見込めるもの、また、記載内容が具体的で明確なものについては1点としております。普通の場合は標準と同等の手法であり、そこに記載がありますが、手法の効果の記載が不足、また提案内容が不明確で良否の判断ができないというものについては0点という評価を下しております。また、下に不採用の「−」がございますが、これについては提案の内容がかえって標準より劣るとか、あるいは不適切な手法、安全ではない手法の提案も中にはございますので、ここについては不採用の「−」ということで、施工をさせないと、そういう提案は施工させないというような形で評価を下しております。この評価結果については、おのおのの会社にバックといいますか、通知をしているところでございます。
以上、簡単でございますけど、指名と総合評価についての説明を終わります。
○高比良[元]委員長 それでは、これまで議論した経緯も踏まえて、本日、一定の集約化を図るということで、この委員会を進めたいと思っていますが、2つともあわせて、それぞれ議論をしたいと思います。
質問等はありませんか。
◆山田[博]委員 委員長、2つともというのは、この入札。
○高比良[元]委員長 今出されている資料で。
◆山田[博]委員 これでしょう。
この発注方式の見直しの資料の10ページ、「技術提案」と「技術者・企業能力」の配点変更についての中で、変更理由として、「企業の技術力の向上を図るため、企業の努力を重視し、技術提案の割合を大きくした」とありますね。
これは確認ですが、まず、技術提案がそのまま企業の努力につながると理解していいんですか。
◎田村建設企画課長 当然、我々が出したテーマに対して、いろいろな提案をいただくということで、そこをいろいろ検討したりする中で、技術力の向上が図られるものと思っております。
◆山田[博]委員 それは提案に対して努力することが企業努力言われますけれども、要はあなた方の出したテーマに対して努力をするかもしれませんが、私が言っているのはここに書いてある企業の努力ですよ。「企業の技術力の向上を図るため、企業の努力を重視し」というのは、技術提案しかないということにこの説明にはなっておるわけですよ。そういうことで理解していいんですかと私は聞いているんですよ。建設企画課長の提案に対して努力するのは当たり前です。
もう一度言いますよ、いいですか。私の五島弁がわかりにくいですか。「企業の技術力の向上を図るため、企業の努力を重視し」とあるけれども、それが一番最大で提案できるというのは技術提案になるのかと言っているんです。
◎田村建設企画課長 総合評価の中で客観点と技術提案がございまして、この中で企業の努力をより評価しようというのが、この特別委員会の中でもかなり議論がされたと思っています。それを総合評価の中で具体化するという視点で見ると、技術提案の評価点の割合を大きくするということは、企業が努力すれば一定点数がいただけるということですので、技術力の向上に当然つながっていくものと考えております。従来が4点と16点でございますので、客観点の部分が非常に高くて、企業の努力が反映できないじゃないかというご意見がございましたので、技術提案の点数を上げることによって、企業の努力をより重視したいという方法に変えたわけです。
◆山田[博]委員 建設企画課長、要は企業の技術力の向上と企業の努力というのは、技術提案とイコールになると理解していいんですねと私は聞いたんです。イコールということであれば、それ以外は認めないということなんですね。考え方を知りたかったんです。企業側はいろんな努力をするわけですよ。ただ単に技術提案だけが企業努力じゃないんだから。技術者にいろんな資格を取らせて、社員を募集して努力するわけでしょう。それは企業努力と認めないのかとなるんですよ。これしか認めないということになるわけですよ。この技術提案というのが、企業の最大の努力だと、評価するに値するということなんですよ、あなたが言っていることは。
会社側からすると、技術者に資格を取らせたりするのが企業努力じゃないですか。それもあるんじゃないですか。それはどうなんですか。
◎田村建設企画課長 すみません。私の答弁が悪いということでございます。
11ページを見ていただければ、そこの中で配置予定技術者の能力や企業の施工能力を評価する項目がございます。その中で工事成績評定、表彰、技術者も企業にも成績評定や表彰はございます。ここについては、当然いいものをつくれば点数は上がってきますので、いいものをつくろうという企業努力が働くわけですね、ここで高い評価をもらおうとすれば。こういうのも当然企業の努力を反映したものと考えております。
先ほど、私が委員の質問についてちょっと誤解しておりましたが、そういう部分もこの客観点の中に反映しているところでございます。
◆山田[博]委員 建設企画課長、お言葉ですが、これは配点が減っているじゃないですか、前は6点でしたよ。これが5点になっているんですよ。いいですか、11ページを見てと言うから、見ていましたけど、この配置予定技術者の能力というのは前は6点だったでしょう。今度の案は6点から5点に下がったでしょう。これで評価していますと言っても、6点から5点に下がったら、ここでも企業の努力を認められますと言っても、これは6点から5点に下がっているんです。これでちゃんと見ていますよと言っても、誰もそれは納得しませんよ。
何が言いたいかというと、企業の努力というのは、ただ単に技術提案だけじゃないでしょうと言っているんですよ、社員を雇用したりとかもあるでしょう。いいですか、今、農水経済委員会でも、今、新規採用をしてくださいと、建設会社にいろいろと通達を出してお願いしているじゃないですか。平成25年1月、事業者にファクスして、中村知事と長崎労働局長の名前で行っているじゃないですか。あと技術者を入れたりとかして。仕事をするのは人ですよ。人の評価が前より下がっているんだから。
あなたたちが言っているのは、評点をシミュレーションしましたと。技術提案の配点を2点とした場合には現行と変化がなかったと言うけど、2点というのは、要するに減らした場合のことを言っているんですか。だから、2点は変化がないから8点にしたということなんですか。これはそうなっているでしょう。
簡単に言うと、今、土木部がつくったこの技術提案の中で配点が多くて施工能力を少なくしていたら、はっきり言いまして企業の努力、例えば人を採用するとか、資格を取らせるとか、そういったのが評価されていないから、これは若干評価に値しないんじゃないかと、私は言いたいということです。そういうことです。何か見解がありましたら。
◎田村建設企画課長 この委員会で、余りにもこういう客観部分の評価が高過ぎて、企業がどれだけ努力してもなかなか受注機会がないじゃないかというお話がありました。一方では、企業として技術的にいろんな努力をしている企業にもチャンスを与えるべきであるということで、それを受けまして、今回技術提案は8点、そういう固定的な部分につながりやすい客観点について比率を見直したところです。そういう努力に報いたいということで技術提案の点を上げたところです。
そうは言っても、客観点の部分で先ほど言いました技術能力の向上を全くゼロにするというのは、まさしく委員がおっしゃったように、会社として、あるいは技術者個人としての技術力向上に対する意欲を失うということでございますので、そこについてはしっかりと残させていただきました。
ただ、客観点の全体の比率が低くなりましたので、全体的には低くなっているという状況でございますが、総合評価を総合的に今回の見直し案を見た場合に、決議にのっとった見直しの方向性だと思っております。
◆山田[博]委員 それは見方があって、私は何が言いたいかというと、それは私に言いたいんでしょう。いろんな議会の中で山田(博)委員が言っていることは本末転倒なことを言っているんじゃないかと言いたいわけでしょうけど、私は別にそんなことは言っていませんよ。何かそういうふうに聞こえたからですね。
私は、あくまでも決議は決議で認めているんですよ。今回見直しをしないといけないというのも理解しているんです。しかし、そこの中で技術提案というのが、果たしてこれだけ重視して配点をして、企業の努力というのは認められるかどうかというのを、私はちょっと疑問があるから質問しているんです。
いいですか、例えば百歩譲ったとしても、私が冒頭で言いましたけれども、高知県で官製談合がありましたね。この実情というのは把握しているか、把握していないか、それを答えていただきましょうか。
◎田村建設企画課長 高知県のたしか国の直轄工事だったと思いますが、そういうことがあったというのは認識しております。
◆山田[博]委員 これは官製談合と認められて、今、国でも是正措置をしているわけですね。その是正措置の中で、長崎県も今ちょうどこの総合評価というのは見直しをしないといけないわけです。本来であれば、参考にして長崎県もやっていかなければいけないわけですよ。
国からその通達が出ているでしょう。1月4日以降の入札に対しては、国土交通省が12月28日付で各地方整備局に通達を出しているんですよ。この事件というのを把握して、今回、長崎県も総合評価というのをある程度見直しをしないといけないというところを調査研究しているか、していないか、それをお答えください。
◎田村建設企画課長 たしか高知県であったのは、評価結果を外部に漏らしたという案件ではなかったかと思います。現在、国で総合評価の見直しを進められているのは、方向性としては、本県がやっているように原点に戻って品質を高めるという観点に絞って評価項目等を設定するということで、評価項目の見直しをされております。
また、手続等が非常に煩雑であるということで2段階選抜方式、例えば1段階目で業者数を5者ぐらいに絞って、その後さらに総合評価の技術提案等を求めて最終的に落札者を決定するとか、手続を簡略化する方向性と品質重視の視点に立った評価項目の設定という方向で国が見直しをされているというのは承知しております。
◆山田[博]委員 私はそんなことを聞いているんじゃないですよ。いいですか。私はこの総合評価制度も、そちらが出した案に百歩譲ったとして、一番肝心なのはこれをどんなに適正に運用していくかなんですよ。
それでは、お尋ねしますけど、今、入札と技術提案というのは同時提出を考えているのか、考えていないのか、それをお答えください。
◎田村建設企画課長 技術提案については、13ページのフロー図に書いてありますが、技術資料と書いてあるところですね。そこが提出でございまして、いわゆる入札、札を入れる行為についてはフローの右側の下から3つ目に開札というのがございますが、その前に入札書受付(3日間)、ここから札入れが始まってまいりますので、同時ではございません。
◆山田[博]委員 今回、いいですか、例えば高比良(元)委員長のもとで総合評価落札方式の案ができたとしても、高知県で官製談合があった中には、国の役人が建設会社の実績や技術力の点数化をした合計点を事前に教えたというんです。教えた後に価格を建設会社が幾らで入れるかと話し合ってしていたということなんです。これが去年の年末にわかっていたんです。それをあなたたちはわかっておきながら、今後の運用をどうするかということが、これは改善されていないじゃないか。
ここに優秀な国土交通省から来た土木部長がいながら、あなたに聞けばわかることなんだよ。聞けばわかることを聞かないというのは何ごとだというんです。こういうのが大々的に出ているんです。これを参考にしないとは何ということかと私は言っているんです。
高比良(元)委員長が、今日は政務活動費も委員長私案で苦労されながら出されました。今回もあなたたちといろいろ議論して、苦労されながらまとめた資料だというのはわかっていますよ。そこの中で、こういったことに一番詳しいあなたたちが、わかっておきながらなんでこれを運用しないんですか。国では、こんな官製談合があると指摘されていながら、なんでこれをしないんですか。
これは今日、堀江委員が言われたような執行権の侵害どころじゃない。私は県民の一人として、こういったことがありながら、そういった事件を知りながら黙って知らんぷりして、これをしようとしないとは何ごとだといいたいんです。私も体調が悪いから、こんな声を上げて言いたくなかったんですよ、ますます具合が悪くなってきましたよ。
建設企画課長、あなたは土木部長の立場を考えてしっかりと答弁しなさい。あなたが答弁するんだったら、「いや、初めて山田(博)委員の指摘がわかりました、これを国でどういうふうに指摘されているか調査研究して、再度、この運用をどのようにするかというのを持ってまいります」ぐらい答えなさいよ。これぐらいしないでいて何を言っているんですか。
◎宮崎土木部次長 今、この委員会で議論しているのは、この入札制度についてどういうシステムで、どういうバランスがとれた指名とか、そういう応札ができるかということを議論しているのでありまして、今、山田(博)委員が言われる官製談合の話は確かに大事な話ですが、今の議論とは違うんだろうと考えています。
◆山田[博]委員 談合と違うとか言いますが、これは運用のことを言っているんですよ。官製談合のことが悪いとか何とか、それは確かに悪いですよ。土木部次長、勘違いしてもらってはいけませんよ。この中身の議論をするに当たっては、この運用が大切だから、私は関連して言っているんです。
いいですか、この制度をつくったとしても、運用で県民の皆さん方に疑念を持たれたらいけないから、少なくともこの総合評価で新しい入札制度をつくった。この中に入札書受付から開札まで3日間じゃないですか。これ一つ取ったって、おかしいじゃないかと。
私が議論を逸らしているとか、そんなこと言っていてはいけませんよ。談合の問題の中でこういった事実が発覚して、制度の運用としてはこうしなければいけないというふうに言っているんですよ。
この13ページの中でも、入札書受付(3日間)とあるじゃないか、これを指摘されているじゃないですか。それをなぜ談合と切り離してくださいとか、そんなことは百も承知ですよ。
それともう一つ、お尋ねしますけど、今後、総合評価で積算業務と技術審査の評価業務というのは分離をしないといけないとなっていますが、実際に分離しているのか、していないのか、それをお答えください。
◎田村建設企画課長 すみません、もう一回。
○高比良[元]委員長 山田(博)委員が指摘をしているのは、どういう制度、枠組みをつくろうと、それが運用いかんによって全然違った結論を導き出すという話なんですね。
そこで、この総合評価の中の評価項目、配点基準の問題もあるんだけれども、14ページ、15ページに参考で提出評価とか審査の内容とか出されていますね。ここのところを誰がどのような物差しを持ってどう評価をするのかと、言ってみればそこのところなんですよ。そこの客観性をどう担保するのかという話なんです。そして、出てきた結果をどのように取り扱っているのか、公正適正に抜かりなくやっているのかという話なんです。そこのところをどう運用しようとしているのか、どう実際の作業としてやっているのかという話、そこがわからない限りは幾ら形をつくってもどうにもならないじゃないかと言っているんです。
◆山田[博]委員 委員長が品よく言っているんです。私はちょっと柄が悪いから。品よく言ったら、あんなふうになるんですよ。
○高比良[元]委員長 ここがやっぱり常に求められているところなんです。同じような記述をしても、ある時は0点、ある時は1点だったと、そういうことだってあったでしょう。
最初話があったけれども、あなたたちのやることを縛ろうとは毛頭考えていないけれども、そこはやっぱり説明責任をきちんと果たす必要があるんじゃないですか。
◎宮崎土木部次長 今言われた14ページでご説明します。
まず、14ページの左側に提出とありますが、様式2号、簡易な施工計画ということで工事名と会社名、それに対して評価項目を書いてあります。例えば、ここの場合は道路利用者に対する安全対策ということで、この◯◯建設が、道路利用者に対する安全対策はこういう対策を講じていきますというのを、この場合は7項目、一番上から歩行者に対する云々、地元自治会、巻き込み事故防止、夜間の歩行者転倒防止柵、現場出入口付近、◯◯のため云々、それと工事中は安全に施工するという7項目を◯◯建設はやりたいということで提案があります。それを我々の方で右側の評価の一覧表に整理します。これはA会社、B会社、C会社というふうに出てきまして、まず評価の着目点、表の項目の2番目に書いてありますが、評価の着目点で全会社を整理します。要は、同じ表現がないのか、同じ項目がないのかというのをここでまずチェックします。その項目自体が評価の対象になるのかならないのか、それは15ページの審査の内容で、「良」、「普通」、「不採用」で考えていきますが、内容につきまして、標準より優れた工法とか、品質向上が見込めるとか、そういう提案であれば評価をして得点を与えていこうということで、横並びでまず見ます。各会社同じ目線で見ていきます。
したがいまして、表現は若干違うかもしれませんが、同じ内容であれば、A会社、B会社、評価が変わることはないと考えております。
そういう評価をして加算点を付けた後どうするかといえば、13ページのフローにちょっと戻っていただきますが、今、私が説明したのが左側の技術資料の審査というところに当たります。次に、総合評価審査委員会、これは従前からご説明しております大学や国の職員、要は土木の専門の方に、我々が評価をしたものを再度見てもらって、こういう評価でどうでしょうかという評価をこの審査委員会でやってもらうということで、そこで意見をもらいながら加算点を決定していくということで、我々だけで審査しているのではなくて、外部のそういう委員にそこは再度審査をしてもらっているという格好です。
◆山田[博]委員 土木部次長、お尋ねしますが、総合評価の中で積算業務と技術審査評価業務の分離をしているかどうか、それをお答えください。土木部次長でも建設企画課長でもいいですから。
◎田村建設企画課長 13ページのフローで、左側が技術審査といいまして、そこの12ページに書いてあるような技術提案から客観項目、ここを審査しまして、右側がいわゆる入札金額がそこにあります入札書受付、開札の3日前から電子入札で受け付けているという状況で別々でやっております。
◆山田[博]委員 別々というのは、その業務をどこが窓口になってやられているのか、お答えください。
じゃ、お答えしましょうか。技術資料の提出の審査と受付は、今の土木次長のお答えでは、土木部できちんと見て、それが妥当かどうかというのを大学の教授に見てもらう。いいですか。積算業務というのは、土木部でナークに委託しているのかな。そういったことを言っているんです。お答えください。
◎田村建設企画課長 すみません。積算というのを入札金額というふうに私は勘違いをしておりました。いわゆる県が発注する予定価格の算出という、(「工事の」と呼ぶ者あり)だから、予定価格の算出ということは、基本的に職員がやっております。本庁ではなしに、地方機関の職員が予定価格等の積算はやっております。
◆山田[博]委員 要は簡単に言うと、予定価格の積算と技術審査の評価業務というのは、長崎県の土木部の職員がやっているということでしょうが。それだけ答えればいいんですよ、どうぞ。イエスかノーかお答えください。
◎田村建設企画課長 技術資料の審査と予定価格の算出については、本県の技術職員がやっております。
◆山田[博]委員 それで、私が何を言いたいかというと、はっきり言ってこの総合評価の実質的な中身というのは、確かに行政マンとして長年培った経験と知識であなたたちには負けますよ。これは正直言って、そうです。あなたたちと幾ら議論したって、それは負けますよ。
しかしながら、こういった事件があって、国が施行した総合評価というのをあなたたちはやっているわけですよ。そこの中で土木部のトップとして村井部長に来てもらってやっているわけですよ。そこの中で、国の総合評価というのはこういった汚点があったということで、その見直しをしないといけないと、12月28日、国が通達を出されている。その通達文書を全く見もせず、それを施行しながらやっていこうという意思がない。
その中で、高比良(元)委員長をはじめ、この委員会の中でこの議論をして、いい案をつくったとしても、運用がこんなでたらめだったら、官製談合が指摘されたようなことがあったのにやっていたら全く意味がないわけですよ。百歩譲って、あなたたちがすばらしい総合評価の発注基準をつくったって、運用がこんなでたらめだと、国から指摘されているようなことを見直ししてなかったら宝の持ち腐れなんです。もっと言うと、絵に描いた餅なんですよ。それを私たちに認めろといっても誰が認められますか。
その上で、あなたたちが言っている企業努力を重視していますよということを言ったって、なかなかそれは後からやったって、私たちはあなたたちを信用してこうやりましたよと言ったら、全くもとのもくあみで意味をなさないわけですよ。
だから、委員長、少なくとも12月28日に国から出た通達文書に基づいて、この入札制度の運用のあり方を含めてやらなければいけませんよ。これは何のためにやっているかわからない。
それをまず、建設企画課長、12月28日に通達が出ているでしょう。これを大至急取り寄せてくださいよ。それを委員の皆さんに配っていただいて、この中で議論しましょう。そうしないといけないでしょう。
別に私は、特別にこれを見たんじゃないですよ。日本経済新聞や建設新聞にこれは載っていたんです。細かく読んでいったら、こんな大事な問題がわかったんです。えっ、こんなことがあったんだと思って、これはびっくりたまげたんですよ。
私は、12月28日の通達文書を見てから、議論したいと思いますので、私ばかり質問したらいけませんので、一旦私は終わります。
○高比良[元]委員長 それは後での議論として、次へ進みましょう。
◆高比良[末]委員 11ページの今回の見直しに至った理由について、個々的に質問をいたします。
まず、総合評価落札制度客観項目変更案で、資格というのは、この前、枠外にしましたよね。というのは、公告で配置予定技術者の資格はあらかじめ、だから、これはもうみんな平等にするということで枠外に出した、それはわかります。
その次の、CPDSというのは何だったですか。これを配置予定技術者の能力の方に持ってきましたが、CPDSの内容とこっちに移した理由はどういうことですか。
◎田村建設企画課長 CPDSというのは、技術者個人の技術能力の向上のために技術士会というのがございますけれども、そこがいろんな研修を受けると何ポイントか上げますよという制度があります。これをどれだけ受講したかというのが点数で出てきますので、やはりそういう技術者個人の技術力の向上のためにはこういう評価がやはり必要だろうということで、CPDSは当初から評価項目に上げておりましたが、本来は技術者について回るポイントでございます。制度を立ち上げた時にはなかなかそこがいかないということで、企業として何ポイントかあればいいですよということでやっていましたが、ここについてはもうかなり運用も進んでいるということで、我々は本来の趣旨である技術者個人の技術力向上を図る一つの指標としてのCPDS、何回ぐらい研修を受講したかとか、そういうのを指標化したCPDSは技術者の方に移すべきだということで、今回移したような次第であります。
◆高比良[末]委員 わかりました。まず、資格は当然として、この配置予定技術者がどれだけ研修に臨んだのか、この辺を重要視したということですね。
次に、実績の関係ですね。施工実績とか管内施工実績、これは両方とも外しましたね。この理由と、これを外すということはどういう変化が今後は起きてきますか。
というのは、ほかの人が入札に参加しやすくなるということですか。この辺が何か不具合があって、このようにしたのか、その理由も含めて教えてください。
◎田村建設企画課長 下の施工実績件数というのは、その管内で、その工種の工事をどの程度実施したかという件数を評価しましょうということでございますが、これは企業の施工実績というのが左にあります。そこと重複しているということがありますので、今回整理を行う上で、この施工実績件数については削除しました。
管内の施工実績については、例えばある管内で発注しますけれども、そこの管内での施工の実績がどのくらいありますかというのが、これも先ほど言った企業の施工実績、あるいは工事の実施体制の拠点というのが一つありますけれども、これが本社がどこにあるのかということと重複しているということで、ここについても削除しました。
◆高比良[末]委員 大体いいがげんな点数のつけ方をしていたということですね。
それで、これを外したらどうなりますか、今のでいくと。枠が決まっていたのが少し緩やかになって、今まで入れなかったところが入れるようになるとか、その辺はまだ検証していないですか。
◎田村建設企画課長 この施工実績件数をこういうふうに整理することによって、今まで施工実績が多かった企業は当然評価が高かったわけです。そこが相対的にいくと低くなります。だから、過去の実績も当然大切でございますが、そこについては企業の施工実績や工事成績評定で評価しておりますので、そこを含めて、今回整理していったところで、結果で言いますと、そういう過去の実績の評価が全体的にも少なくなると。
◎宮崎土木部次長 ちょっと補足してご説明します。
総合評価制度を導入した当時は、管内での仕事は管内の方にという、その辺の地域性の問題がありまして、上の方の表でいけば、地域精通度、地域貢献度ということで、地域にいろんな拠点があったり、地域でいろいろ仕事をした業者を高く評価しましょうというような考えでした。
今回、その辺が若干薄くなったのは、一つは、総合評価の金額自体が上に上がってきたということで、もともと総合評価をやる業者は県下一円から来て、そこで技術で戦って仕事を取ってくださいというような方向性を少し出して、地域性を少し薄くしたというのが、今回のこの辺の管内の施工実績とかを外した分です。
先ほど説明がありましたが、管内の施工実績も、当然、一番左側にある企業の施工実績の中に入っておりますので、実績は実績で見るんだけれども、今までは管内でしていた分をまた別個に見るという格好でしたが、そこを外しましょうということです。
◆高比良[末]委員 次に、社会貢献のA、Bですが、これを一括りにして、保守安全活動の実績と変えたんですか。これは今までだと、Aには消防団に何人入っているとか、Bは草刈りをしたとか、何かいろいろありました。この辺はどういうふうに変えたんですか。
◎田村建設企画課長 この社会貢献活動については、いろいろ議論がございました。本来の趣旨は、そこの工事を円滑にするためには、そこの地域の事情に詳しいということで、それをはかる一つの指標として社会貢献活動をやっていれば、地域の実情に精通して工事が円滑に進むだろうという趣旨でございました。社会貢献活動という名前がひとり歩きしまして、先ほど委員からございました消防団活動とか、担い手育成プロジェクトとか、いろんなものが追加されていって、本来、土木施設の品質向上が総合評価の目的ですので、ちょっと外れたような形になったので、今回、そこを整理いたしました。社会貢献活動に2種類ありまして、Aの方が災害支援協定やアダプト制度に基づいて公共土木施設の清掃等いろんなことをする活動で、Bの方が消防団活動や住宅フェア、「土木の日」等の活動でございましたが、今回、土木施設の品質向上という視点に立って整理し直して、保守保全活動に一本化して、この保守保全活動の実績が企業を評価することですから企業としての活動、あるいは活動実績が実際に認められる、何らかの公的資料で認められるということと、社会資本整備や管理に直接的な関係のない活動は評価しないと。要するに、品質向上に直接的に影響するものに限定するということで見直して、2項目ぐらいに絞り込んだということです。
◆高比良[末]委員 見直した趣旨はよくわかりますが、それならば、保守保全活動というのはどういう活動なんですか。
◎田村建設企画課長 公共土木施設の社会資本整備や管理に直接関係のある活動ということで、例えば、今挙げているのが、災害時の支援協定に基づく活動実績、あるいは、先ほど言ったアダプト制度といいまして、公共施設の維持管理について企業としてボランティアで活動していただける、今のところこの2つを予定しています。
◆高比良[末]委員 次に、追加として「下請次数」と書いていますが、これは何ですか。まず、下請次数という内容がわからないし、これを追加した理由というのはどういう意味があるんですか。
◎田村建設企画課長 これについては、供給過剰に伴い企業の労働環境が非常に悪化して、端的な例が労務賃金がずっと下がっているというのがございます。
その原因を探っていきますと、元請があって、その下に1次下請、さらに下に2次、3次といきますけれども、そこの次数が大きくなると、当然労務賃金がずっと下がってきます。それが労務賃金の下がり続けている一つの原因だということが言われていますので、そこについては一定の次数、土木でいくと2次、建築で3次下請以内でその工事を施工していただけるということであれば評価しますということで、労働環境の改善という趣旨で、今回ここに追加したということです。
◆高比良[末]委員 個々の企業が下請を何次まで使っているかということを、例えば1次までだったら点数が0.8とか、2次までだったら0.5とか、そういうふうになっているわけですか。
◎田村建設企画課長 まだ施工は後ですので、総合評価の技術資料提出の時にそういう誓約をしていただく。私はこの工事は、例えば2次以内でやりますということです。
◆瀬川委員 今回、技術提案、能力と企業等の能力、いわば3つに、どちらかと言ったら施工技術と企業の能力という形の中で、企業の能力から技術提案や技術者の能力の方にシフトしたというようなことですよね。今までの議論を聞いていますと、これまで企業が持っていた能力重視で仕事を取ってきた経緯があるから、技術、能力的なものをきちんと提案していただけるようなことであれば、今後とれる要素が出てくるんだということであります。それは一定理解するわけですが、ただ、私がこれまで申し上げておったのは、地域性の問題があるのではないかと。特に、市町合併によって21の市町になってきた。それプラス県の地方機関の再編によって、土木事務所管内がそれぞれ統廃合されたような格好になってきた。こういうことを総合的に勘案しながら、導入の時期もきちんと見極める必要があるのではないかということを申し上げてきたし、あるいはペーパーでも私は提出をさせていただいたという経過があります。
そういった中で、極端に言うと、こういう技術、能力の部分と企業の能力の部分の両方だけ、極端に言えば押さえられた格好になって、地域の、例えば21市町内、あるいは大きなブロック管内できちんと災害に対応できるような企業を育成しよう、残そうということを一方では言いながら、極端に言ったら、そういったことはちょっと軽い部分になってしまっているんじゃないか。極端に言ったら、こういう形で、変更後は、今後、同程度の工事が、例えば五島の上なら上で取っていたものが、今までのような地域性のあるような入札結果というのが担保できなくなる可能性が大きくなるんじゃないですか。
これまでは、ある程度地域を考慮した格好に結果としてなっていた。しかし、今後は地域性がこれまでの担保できたような入札結果にはならないんじゃないですか。どうですか、総合的なことで。
◎田村建設企画課長 今回、総合評価については、工事難易度が高いものに適用していこうということで考えております。基本的に2億円以上に適用、2億円以下については技術難易度が高いものと考えていますが、それ以外については価格競争をやりますけれども、原則、今のところはブロック管内まで、2億円まではブロック管内で発注します。そのブロックに限定した形での発注を考えておりますので、従来は1億円以上については一般競争入札で、そういう部分もあったかもしれませんが、今後は、少なくとも2億円ぐらいまでは地域に限定した発注になるということで、地域性については全体的に薄まったと、トータルでいくと薄まったという考えはございません。
ただ、2億円以上の総合評価については、全県で技術で競っていただいて、技術力の高い企業を創出していきたい。長崎県の核となる企業、地域の核ではなしに、長崎県の核となる企業も視野に入れて全体の制度設計はやったと思います。
◆瀬川委員 1億円までと、今後、提案されていることからいくと2億円というところで一応線引きをされておりますね。そのことと、総合評価落札制度とごちゃ混ぜにしてしまうと、全体的にはそういう見解を言われるのかもしれませんが、これまでは離島にしても、小さな管内にしても、ある程度下五島なら下五島、上五島なら上五島、あるいは壱岐なら壱岐、対馬なら対馬といった細かいブロック単位で、大体地元の業者と言われる、地域性がある企業がきちんと入札の結果として受注をしてきたという実績があろうかと思います。
そういった観点からいくと、今度は大きな枠組みとして、五島は五島、あるいは壱岐・対馬は壱岐・対馬という大きなブロック内でその管内の企業が受注をするというようなことは可能性として出てきます。
しかし、その時点では、小さな地域からいくと、あるいは21市町という観点からいくと、本当に一つの自治体の管内での事業者というものを育成する、あるいは守るという観点が、果たして今回の入札の発注方式に十分配慮されているのかどうかというところを私は申し上げてきたわけですよ。
だから、そういった部分を含めて、今回、総合評価落札制度の変更についても、全然地域性が配慮されていないやり方というのは、ちょっといかがなものかというような思いを、総合的に判断して私はそういう感想を持っているわけです。
これが、果たして事業者だけではなくて、一自治体やそれぞれの離島の方々も含めた県民の方々が理解できるような状況になっていくのかどうなのか、そこら辺についても、私は今の見解をお伺いしたいと思います。
○高比良[元]委員長 今の質問は、危惧するところはもっともなんですけれども、そういうことを考えてちゃんとつくっているということです。きちんと答えてやってください。まだ認識が足らないというか、理解していないから。
◎宮崎土木部次長 瀬川委員が言われるように、地域、地域で核となる業者を残していきたいというのは、確かに同じです。ただ、例えば離島でいけば、今まで上五島の業者が上五島の仕事を全て取られていたかといったら、そうじゃないんです。というのは、地域保全型というのを特に離島には持ち込みまして、5,000万円までは離島だけでやり、それ以上につきましては、例えば1億円から上は総合評価なので、5,000万円から1億円まではそこの営業所を入れてやっておりました。営業所ということは、他の管内から来て、当然指名競争入札の中に入って、管外の業者が取っていく場合も中にはありました。
今回は、2億円までは、基本的にブロックなり何なりでもう固めてしまいましょうということです。例えば今、上五島を例に出しましたので言いますけれども、上五島の場合は、申しわけないですが、下五島とセットにしなければ、どうしても業者数が足りませんので、そのかわり、基本的に五島から外には出しません。
また、長崎・大瀬戸、島原・県央、県北・田平の管内までは、要はブロック、ブロックごとに、2億円まではそこのブロックで仕事をしてもらおうというのを原則にしております。
先ほどご心配になった21市町単位で全て管理するのは、確かに難しいと思います。したがいまして、我々が提案しているのは、せめてブロック、本土でいけば大瀬戸が一番少ないんですけれども、大瀬戸は今でもAクラスが2者しかいないと思いますが、大瀬戸の仕事を2者だけで云々というのは、競争性等その辺が難しいので、そこはやむなく長崎と一緒になって、長崎・大瀬戸ブロックということでさせてもらおうと考えております。ただ、先ほど言いましたように、ブロックの中の仕事はブロックの業者でやってもらうというのを原則にしております。
基本的に、2億円以上は総合評価と考えていますが、今までの実績からいけば、2億円以上が30本か三十数本しかありません。ということは、ブロックが5つなので、平均しても5本か6本あるかなというぐらいです。先ほど説明しましたように、工事の実施体制の拠点という評価を幾らかしていますので、そこのブロックなり、管内にいる業者は幾らか評価が高いということは考えてつくっております。
もとに戻りますが、我々としても、管内なりブロックなりである一定の業者さんはきちんと仕事をして地域を守ってもらいたいということもありますので、そういう制度を今つくり上げております。
ただ、以前から出ておりますが、入札制度というのは生き物なので、これはどうしてもここで議論して、これでいいよねと言っても、きっと時代等が変われば、ずっと変わってくると思います。そこは、その時、その時できちんと見直していきたいと考えております。
◆瀬川委員 私が申し上げているのは、例えば総合評価落札制度の今の11ページ、12ページの表に限って申し上げると、地域性ということを私はずっと言ってきた。その地域性という観点からいくと、地域が守られないような方向に制度が移っていっているのではないかということなんです。そのことが、果たして配慮されているのかと、そういう方向性でしょう。
○高比良[元]委員長 2億円以上の総合評価の評価方法についての話と、さっきからの全体についての話とは違うので、今、総合評価のことを言っているんだから、総合評価のことだけ答えてくれませんか。
◎宮崎土木部次長 総合評価だけでいけば、以前よりも地域性は薄くなったというふうに考えております。
ただ、先ほども説明しましたが、総合評価でやる分については、これは基本的に県下一円で競争してくださいという考えのもとにつくっています。そのかわり2億円以下はそこのブロックなりで、もう少し小さいものはそこの管内だけで仕事をしてくださいという考え方なので、小さい仕事から大きい仕事に移る間にだんだん、要は入札に参加できる業者の地域性というのもだんだん広くなるということで考えております。
◆瀬川委員 だから、総合評価の件については、やっぱりそういう方向性だということですね。しかし、それは年間30本ぐらいしかないから、島原管内の業者が県北の物件もとれる機会がある。長崎管内の業者だって五島など離島の物件をとる機会もあるんだと。だから、全体で競争してもらえばそれでいいんだということなんですよね。
ただ、そうなってくると、あなた方が一方で言われている、例えば1次下請、2次下請、3次下請等々の問題等も、いろんなことを総合的に考えてみると、やっぱり地域性という問題はどこへ行っても消えてはいけない問題だろうと思いますし、最後までそれぞれのブロックの管内の地域での問題というのは、これは総合評価落札に限らず、ずっとついていく問題だろうと思います。
ただ、そのことをここで、私は入口論といいますか、総論で議論させていただいておりますが、県民とか、ひいては事業者、こういった方々が本当に理解をされて、どういった状況なのかというところをもうちょっと私は判断をし、理事者にも理解を十分に積んでおられてのことなのかというようなところに一部疑問が残る感じがするということだけを申し上げておきたいと思います。
○高比良[元]委員長 考え方をきちんと説明してください。今までしっかり議論をしてきたことじゃないですか。もう一度おさらいの意味で、総括してきちんと答えてください。
◎宮崎土木部次長 また同じような言い方になると思いますが、地域地域の業者は確かに大事にしたいと考えております。
今回、制度をつくり上げていく上で、まずは入札の参加機会の平等といいますか、技術者なり会社の規模に応じたような参加ができるような形にしましょうということで、総合評価も上に上げて、そして、指名競争入札を簡易評価型にして、そこは制度をつくってきました。
あとは、地域性をどう考えていくかということで、地域性につきましては、先ほど言いましたように、小さい仕事については近くの業者、少し大きくなるに従ってだんだんと地域が広くなっていくということで考えております。
最終的には、総合評価も2億円以上にしましたので、2億円につきましては、基本的には全県下で競争して取っていきましょうということで、そこは一定地域性も考慮した形で制度を確立してきたと我々は考えております。
◆川崎委員 先ほど下請次数の追加の説明はいただきましたけれども、労務賃金の低下防止ということでしたが、格付基準にも関連してくる話だと思いますが、特Aというのを設けていって、地域の業者数をピラミッド型に考えていきながら、そしてリードをしていく地域のリーダー的な企業として、ブロックごとになるんでしょうけれども、長崎県を引っ張っていく存在になっていただきたいと。
そうすると、当然、下請の中に入れていきながら、県全体の状況はピラミッド型を維持しつつやっていくと思うんですが、次数を入れることによって、その考え方と矛盾をしてくるということにはなりませんか。
◎田村建設企画課長 それは特Aが、例えば他の管内に行って受注して、地元の管内の新Aの会社を下請で使うということが趣旨に反するんじゃないかということでしょうか。
◆川崎委員 下請次数という項目を入れることによって、今まで共倒れを防止するためにピラミッド型を築いていこうという話でしたよね、格付の見直しについては。同じA同士だったのが、今度は特AとAという関係になるんでしょうけれども、そうすると、そういった関係を築いていこうとする時に、下請次数という項目が出てくると、逆になりはしませんかといった質問です。
◎田村建設企画課長 この下請次数は、今、土木でいくと2次下請ということで、1次、2次、2つ下までであれば評価しましょうということで考えています。この下請次数が下に下がっていくのが労働環境の悪化につながりやすいので、例えば幾つかの下請を使わなければいけない時には横に、要するに、元請が直接下請と契約を結ぶ。下請と下請が契約して、さらにその下請が下請と契約すると、そういう縦の下請ではなしに、どうしても下請が必要であれば横に、元請が直接1次下請と契約を結んでいただく。そういうことで、元請が管理しやすい元下請関係を作ってもらいたい。そういうことで、土木で2次とか、建築でいくと3次までは評価しますよということです。どうしてもそれ以上に下請が必要であるということであれば、ここに評価はないけれども、ほかの評価が高ければ、縦にいくことも考えられると思いますが、基本的にはそういう横の広がりの下請という手法を考えていただければと思っております。
◆川崎委員 そうすると、縦にいくのを横に広げていくといった形になっていくと、そういったことが影響していい方向に向かっていくと、そういう理解でいいですか。
◎田村建設企画課長 元請の目が届きやすい、要するに元請と下請が直接契約した方が、当然指導とか、目が届きやすいので、そこが下にいくとなかなか届かないということが現実に起こっているということで、我々としてはそういうふうに元請が、少なくとも2次ぐらいまでの契約で工事をやっていただきたいと思っております。
○高比良[元]委員長 ほかにありませんか。
大体最終コーナーに近づきつつあるという私としての認識なんですけれども、そういう意味で、意見があればどんどん出してもらいたいと思います。
「高知県内の入札談合事案を踏まえた入札契約手続きの見直しに係る試行の実施について」の資料を配付してください。
5分間休憩します。
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−午後3時1分 休憩−
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−午後3時9分 再開−
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○高比良[元]委員長 委員会を再開します。
◆山田[博]委員 「高知県内の入札談合事案を踏まえた入札契約手続きの見直しに係る試行の実施について」というのがあります。これはいずれにしても参考に値するところもあるわけですね。
まず、お尋ねしますけれども、これを確認したかどうか。建設企画課長、この事件は重大な事件だから、これがアメリカやヨーロッパだったらまだしも、日本だからね。日本でやっている国の発注ですから。
何度も言うように総合評価の技術提案というのは国の施行だったから、国から指導されてやっているんですと土木部はおっしゃっているわけですね。違いますか。こんな事案が発生しているわけですから、これは参考に値するわけですね。これを見て確認しているかどうか、それをお答えください。
◎田村建設企画課長 この文書については、本県に通知文書がきていなかったので、内容については今初めてでございます。
◆山田[博]委員 事件は知っていたわけですね。事件は知っていたけれども、通達文書を見たことがないと。長崎県にきていないと。長崎県にきていようが何しようが、これは確認しないといけなかったんですね。小学生みたいなことを言わないでくださいよ、建設企画課長、あなたみたいに優秀な方がね。次は土木部次長をうかがうような優秀な方が、文書がきていませんから見ていませんとか、私があなたの立場だったら、こういった事件があってね。これはなんで言うかというと、1月の建設新聞に載っているんですよ、大々的に。私は何でわかったかというと、建設新聞を購読しているからわかったんですよ。建設新聞を隅から隅までずっと見ていたんですよ。この中でこういった指摘があっております。
建設企画課長にお尋ねしますけれども、これに関して、これは何度もさっきから言っているように、運用するに当たってはこういったことはまなぶべき点があると思いますよ。
ではお尋ねしますけれども、予定価格はいつの時点でつくられているのか答えてください。
◎田村建設企画課長 13ページを見ていただければ、入札書が投函されて改札されますけれども、その前までに本県はランダム化ということをやっておりますけれども、予定基本価格というのを作成して、改札の前の日までにやっております。それで、最終的な予定価格というのは入札会場で決定されます。
◆山田[博]委員 それは何ですか。予定価格というのは、いいですか、もう一度確認しますけれども、その入札の直前に決まるということですか、改札の前に決まるということですか。
いいですか、私は総合評価の入札の工事のことを言っているんです。もう一度お願いします。
◎田村建設企画課長 本県は、予定価格についてはランダム化を適用しておりまして、予定価格自体は入札会場で決定されます。ただ、それのもとになる予定基本価格というのがございますが、それについてが改札の1日前までに作成するようになっております。
◆山田[博]委員 そうしたら、この国土交通省の通達文書に関しては、これに沿ったようなことで行っていると理解していいですね。わかりました。
それで、一番問題なのは、総合評価、積算業務と技術審査、評価業務の分離ですね。あとこの問題は、県の場合は入札書と技術提案書の同時提出を求めないといけないと。ここが一番ポイントなんです。こういったことを幾ら総合評価の技術点、配点とかしても、運用でやっぱりそういった疑念を持たれることがあったら大変だから、こういったところの運用を見直す余地があるのかないのか、それをお答えください。
◎田村建設企画課長 この国の文書については、地方でやられて、各事務所少なくとも1件以上ということで、国としてもこういうことを行うに当たってのいろいろな問題点等を今から抽出していくものと思っておりますので、そこの結果を踏まえて本県でも適用できるものがあれば適用したいと思っております。
◆山田[博]委員 いいですか、この入札の技術提案と入札書の同時提出というのは何か問題があるんですか。一緒に出してもらっても別に問題ないんでしょう、入札書と技術提案書の同時提出というのは。
というのは、この事件というのはご存じでしょう。要するに、国土交通省であった事件では、いいですか、建設会社の実績、技術を要する技術提案ですね、技術提案を先に出して、後から入札価格を出しているわけです。その合計点を先に漏らしているというわけです。こういった事件が発生したので、今、国はこういう通知をやっていると。そうしたら、別に同時にそれを施行とかというけれども、そういった疑念を持たれないためにも、別に同時に提出しようが問題ないでしょう。同時に提出したら、何か問題がありますか。あるわけないでしょう、これは。少なくとも出してもらった方がいいと私は思いますよ。お答えください。
◎田村建設企画課長 入札といいますか、業者の方が正しく積算してもらうということで縦覧期間というのがございます。これを技術資料と同時提出となれば、そこの期間を確保する必要がございますので、全体の契約までに至る期間が現在よりもさらに長くなってしまうというデメリットが考えられます。そこらあたり、今ちょっと見ただけですので、そういったデメリットがまず思い浮かびましたが、同時提出について、どのような問題点があるのかについては、部内で検討したいと思います。
◆山田[博]委員 ということは、今まで同時提出することを検討したことはないと。先に技術提案を出して、後から価格を出してもらえばいいと。そういうことでつくっていたということですね。確認ですが、同時提出ということをしてもらうことを、今まで検討したことは一度もないということですね。そういうことでしょう。それをお答えください。それであれば検討していただきたいと思いますよ。
これは幾ら今日提出してもらった資料をつくったって絵に描いた餅になるから、それをしっかりお答えください。
◎田村建設企画課長 同時提出については、今まで検討したことはございません。むしろ、入札公告から契約まで、いかに短縮するのかというのが業界からの要望等でもございましたので、そういうことで期間短縮をどう図るかという検討はやってまいりました。今回、国がこういう施行をされますので、この同時提出について国の施行結果を見ながら、当然本県も検討しますが、そこを踏まえてやっていきたいと思っております。
◆山田[博]委員 私は、これは工事期間の短縮というか、入札公告の短縮も大切ですけれども、それ以前に不正な入札とかあったらいかんから、疑念を持たれたらいかんから、この際きちんと整理した上でやってもらいたいと思いますよ。
そうじゃないと、何度も言うように絵に描いた餅になってしまいます。何のために議論したかわかりませんからね。私は、まずそれをきちんとした上でないと、何度も言うように絵に描いた餅になるから、私は認めることはできません。運用をきちんとしない限り、やるのは誰かというと人間がやるんだから。人がやることは全部正しいとは言えないんだから、間違えることもあるわけだから。そのために、議会はチェック機関として私たちの存在があるわけです。
いずれにしても、私は今の状態では、同時提出をしっかりと検討して議論した結果で、またいろいろ進めていきたいと思いますので、それだけ申しておきたいと思います。
○高比良[元]委員長 土木部長、これは国の制度、事件があったことに呼応して、今のやり方をちょっと変えようということで、国の中での通達というか、その処理改善ということをやっているんですが、今、山田(博)委員から指摘があったことに対してどう思いますか。
◎村井土木部長 この高知県のまさに官製談合の話というのは、国土交通省の中では非常に大きな不祥事として捉えておりまして、こういう厳しい対応をされていると思います。
山田(博)委員がおっしゃるように、入札に関して、より透明性なり疑念がもたれないようにしていくというのは、我々は常に、ここまでやったからゴールだという形のことでは考えてはおりません。いろんな意味で改善、常に改善の努力をしていく必要があろうかと思っています。
まず、これは官製談合ということで、委員おっしゃるように、発注者側が点数なり何なりを漏らしたということが発端だろうかと思いまして、そのことに関してまず物申し上げさせていただきますと、長崎県の職員についてはそういうことはないと、まず私自身信じております。まず最初にそれを申し上げたいと思います。
その上で、非常にここに書いてございますように、不正が発生しにくい入札制度に見直すということについては、我々も今までも努力してきております。先ほどの建設企画課長が言いましたが、ランダム化等も含めてやってきているところで、非常にそういった意味では、国よりも不正が発生しにくい入札制度になっているのではないかと思っております。
ただ、冒頭申し上げましたように、これについては、ある意味ゴールがないところでございますから、事案に応じて検討したいと思っておりますけれども、現時点で不十分な対策だと思っているわけではないということでございます。
◆山田[博]委員 土木部長、何ですか、不十分な対策じゃないと思っているということは、今やって段階では十分だと、問題ないんだと言いたいわけですか。
◎村井土木部長 ですから、問題がないという意味で言うならば、ある一定程度の不正が発生しにくい制度にはなっていると思っています。なおその上にもっという意味の部分については、これは日々努力のところがあろうかと思っております。
◆山田[博]委員 だから、ゴールはないということだったら、こういった事案があったんだから、それを参考にして、よりよい透明性の高い入札制度にしてやったらいいじゃないかと私は言っているわけです。事案が発生したんだから。
土木部長は、さっき長崎県の職員は、四国みたいな国の役人がしたことはありませんと信じておりますと言うけれども、私も信じていますよ。私がはなから疑っているような、そんな人間かと思われたら誤解が生まれるから、議事録に残しておかないといけないから、私も信じていますよ。まさかそんなことをする人は誰一人いないと思っています。
そういった中で、やっぱりそういう疑念を持たれないために、今みたいなことをされたらどうですかと私は言っているわけです。それこそ調査研究、検討してもらいたいということを言っているわけであって、委員会に答えを出してもらいたいということですよ。
◎村井土木部長 当然この国土交通省がやられたことも参考にして考えたいと考えているところでございます。
◆小林委員 今、資料を見させてもらって、高知県でのこういう談合事件をもって国土交通省がそれなりの不正が発生しにくい入札契約制度への見直し、そういう改善点をこうして挙げているんです。
今、あなたが言うように、どんな制度をつくっても、やっぱりそれを取り扱うのは人なんですよ。だから、その人が結局はそれだけのモラルというか、本来の自分の役割、責任というものは何なのかということは十分承知の上で、決してそういうことがあってはならないし、そんなことは信じていると、こう言っているわけです。それは当然の話であって、しかし、それはもう一般論です。
具体的に、あなたの古巣の現住所とか戸籍とか、どっちか知らないが、要するにそうやって国土交通省から来ている人なんですよ。我々はやっぱりこういう問題があって、こういう改善対策というものが出て、具体的にこうやって一定の間と、こうなっているけれども、やるべしという形の中で内容がきているわけだから、これを長崎県でどの程度導入することが可能なのかということについては、やっぱり前向きに取り組んでいただかなければいけないのではないかと。だから、それをどれができてどれができないぐらいの形できちんと当委員会なんかで、あるいは常任委員会等でも出されるべきではないかということが、またある意味での入札制度の改革にもつながっていくわけだから、そういうことをぜひ我々としても提言をし、どういう取組を参考にされるかということを期待しておきたいと思います。よろしくお願いします。
◎村井土木部長 当然不正が発生しくにい入札契約制度については、国土交通省の案も含めて検討させていただきます。
一方で、委員がおっしゃったように、どういった制度をつくってもこういうことはあり得るということですから、制度の話は制度の話として、1年半議論していただいた中で一定の方向性が見えているのではないかと考えているところでございます。
○高比良[元]委員長 ほかにありませんか。
今日は、4時から議運が予定されているので、その前にはとどめたいと思いますが、ほかに意見はありませんか。
◆川崎委員 資料の14ページ、さっき説明をいただいた件ですが、今、サンプルで書かれているのは現行4点ということでしょうけれども、これが今回は8点に見直そうとされているから、この4点がそのまま8点にスライドするということで考えていいですか。
◎田村建設企画課長 これは4点の場合でございまして、8点になると8点といいますか、今の制度については、こういう技術提案というのは何項目も提案していいようになっております。そこを点数でそれぞれ評価しまして、現行は相対評価をやっているということです。例えば、この場合は4点の評点ですので、4分の4で100で4点になりますが、下の4点ですね。B社の場合は1点しか取っていませんので、4分の1で25%が満点社に対して取得した率ということで、上の評価点のところを見ていただくと、得点率25以下ですので1点、下の方の最終の点数が1点となっています。
今回の技術提案の変更点は、項目数を無制限で行うのではなく、上限8項目に絞るようにしておりますので、満点の場合でも8項目の8点ですので、基本的にその取った点数がそのままの点数になるということです。相対評価ではなくなるということです。
○高比良[元]委員長 さっきの土木部次長の説明と少し違いますよ。土木部次長は、横に見ていって相対的に評価しますと言ったんですよ。
◎宮崎土木部次長 私が先ほど説明させていただいたのは、同じ人間がA、B、C、Dの会社、同じ横並びに見ていきますので違う評価はありませんというご説明をさせていただきました。
今の質問は、今回8点にする以前の考え方でこれは示されております。考え方は、A、B、C、Dなど会社がありますけれども、その会社がある一定の字数の中で何項目提案しても構わないという制度になっております。したがいまして、例えば、ここではA社が4項目しか評価されていない。ところが、C社が例えば10項目評価されて、10点だったということになれば、Aの会社は下の2段目の4分の4ではなくて、10分の4になります。ということは、40%ということで、右上のこの表で40%はどこかといえば、25%超50%以下の2点に評価される。4点満点中の2点がこのAの技術評価の点数になりますよということです。そういう配点の考え方です。
◆川崎委員 今の説明はわかったんですが、それが今度は8項目までしか提案ができなくなるということですね。だから、満点が8点になると。それは間違いないですか。
◎田村建設企画課長 従来は、今説明したように何項目でも提案ができたんですが、今度の新しい総合評価では、もうそういう項目数を無制限にするのではなく、8項目に絞ろうと、上限が8項目ですよということでやっていきたいと思っています。
そうすることによって、そこで取った点数がイコールその点数になると、相対評価ではなく絶対評価になるということです。だから、7項目が評価されると7点、他社の得点には関係なく、その会社が取った得点イコール技術提案の得点になるということです。
◆川崎委員 言葉ではわかりましたけれども、できれば一回ペーパーでこういう考え方というのを出していただいた方が理解が深まるのではないかと思います。配点が4点から8点に変わるだけではなくて、大きく考え方が変わっているようですけれども、そういう認識を私は今新たにしました。
先般から不透明性という部分について、議論がこの項目についてはされていたわけで、それが今度相対的ではなくて、絶対的ということであれば、その透明性という部分については少し払拭できるかなというふうに、今話を聞いて理解をしたところです。ですから、できればもう一回、皆さんが共通認識を持つように、こういったことになりますよというのをぜひペーパーでお示しいただきたいと思いますが、お願いできますか。
◎田村建設企画課長 前後について、わかりやすいような資料をつくりたいと思います。
○高比良[元]委員長 ほかにはありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○高比良[元]委員長 では、委員長を交代します。
○馬込副委員長 委員長、どうぞ。
◆高比良[元]委員長 まず、指名競争入札における業者の選定方法について、指名選定システムのことです。
これは格付け、それから発注価格帯変わりなく、指名競争入札でやると、その点については全て適用されるということなってまいります。このことについては、各社の意見として、結局大きいところばっかり、強いところがいつも指名されると。いつまで経っても弱小のところは参加できないと、指名に当たらないというところを何とかもうちょっと、確率の問題でもあるんだけれども、指名を受けられるように、そういった受注機会の確保ということに努めてくれという声が非常に大きいわけですね。
ですから、ここのところについてどういうシステムになっているのか、あるいは見直すべき点はないのかということでずうっとやってきたわけです。基本的に今までのやり方と変わらないやり方になっている。
原則として4ページ、合計点数の高い業者から選定します、@からHですね。これで点数をつけていって、それから数えて10者あるいは15者を指名していくことになります。
評価方法については、5ページ、6ページに書いているけれども、ここで当年度の受注高、これはある意味マスナス評価といったようなことで、この辺で少しバランスをとろうというところが出てきているのではないかと。逆に入札参加回数というのが(7)であるんだけれども、これは基本的には技術職員の数値を入札参加回数で割るということで出してくる話だから、結局たくさん技術者を雇用しておけば、結果としては回数的には入札参加機会を認めるという話になってきます。そういう意味では、やっぱり強いところがそのまま残ってくるということになって、結果としてあんまり、将来の話、特Aは特Aで勝負しますよ、AはAで勝負しますようということになってくるんですけれども、とりあえずそこに至るまでの間、このやり方でやろうとする時に、とりあえず、仮に7月ぐらいからやるとして、この分については、今の枠組みの中でやっていくと。そうすると、やっぱり同じような声が上がってくるのではないかなと思うんですが、この受注高等による調整というのはどこまで効くのかどうか。それともう一度基本的な考え方というものを整理してきちんとお答えいただきたいと思います。まず、それが1点です。
◎田村建設企画課長 指名選定システムについては、結果だけを申しますと3ページを見ていただければ、個々の評価はいろいろございますでしょうが、決議でうたわれていますように技術者の数、あるいは完工高でバランスのとれたという項目がございます。これを1級技術者と完工高で指名回数がどうなっているのか、これは土木一式でまとめたものですが、我々としてはこの直線に乗れば完全なバランスといいますか、ただ、工事の施工場所がどこにあるのかとか、いろんな問題は出てきますので、一定の広がりを持つものは仕方ないといいますか、結果的にそうなっているということで、大きな目で見ればバランスがとれていると思っております。
指名選定システムの7ページですが、受注や入札参加回数が増えればマイナス評価といいますか、減っていく評価がCの当年度の受注高が上がれば上がるほど評価は下がってきますということと、手持ち技術者の状況、ここも受注が増えれば評価が下がる項目になります。それと入札参加回数も参加回数が多くなれば下がってくるということで、そういう品質を向上させるいい業者を選ぶという視点と、たくさんとったところはちょっと指名等も少なくなるというバランスのとれた評価システムに今のところなっているのではないかと思っております。
◆高比良[元]委員長 その説明が、どうあっても合点がいかないというか、落としどころとして確かにというようなところまでいかないものだから、資料を見せられても、「はい、そうですか」というわけにはいかない。ある意味同じ議論の蒸し返しをしているのかもしれません。
将来的には平成26年4月からやりますね。格付け基準の見直しと発注価格帯の見直し、そこにおいては、一定何々というのが、これがよりばらつきがないような形でつくられていきますよと。
要するに、今、例えばAの中でも3人いるところと75人いるところと一緒たくりの土俵の中でするものだから、やっぱり小さいところから不満がいっぱい出てくるという理解になるけれども、ここは一定区分をして、どこの価格帯の中で勝負をしていきましょうとするから、お互いの立ち位置というか、競争の領域というのはより明確になってくるので、そういう意味では受注機会のバランスがとれていくということにつながっていくんですよということになるのか。そこのところが一番肝心なところだと思っているんですよ。今のこの選定システムであっても、少なくともそういうふうに奉仕をしますというふうに見通しとして間違いなく言えるのかどうか、確認をしたいと思います。
◎田村建設企画課長 格付け基準見直し後、どうなるのかということですが、例えば特Aでいいますと、業者数が現在よりもぐっと減って半分程度になろうかと思いますが、そこの中のFとGについては、このリストに載った業者の間の相対評価になっております。例えば、手持ち技術者の状況でたくさん専任工事をとれば、評価が上から3分の1がA、真ん中がB、下位の3分の1がCというふうになって、例えば30社のうちの場合はAが10社、Bが10社、Cが10社になります。ところが、これが21社に減ると、7社、7社、7社になって、そのAの部分の会社数が少なくなっていくという結果になりますので、現行よりも指名回数、指名がかなり入れ替えが起こってくるのではないかと、これを定量的にするのはなかなか難しいものでございますけれども、定性的に言うとそういうことが考えられます。
それと入札参加回数についても、同じように相対評価になりますので、そこについても特Aという業者数がかなり少なくなれば、一定指名の状況は現在と大分違った状況になる可能性もございます。
◆高比良[元]委員長 将来的な話の続きですけれども、新AとかBというところは、ここはもう基本的に総合評価云々は関係ないんです。基本的に指名競争入札、そういったところでいかに確率を上げるかという話になってくると思うんですが、この辺についてはどうですか。
◎田村建設企画課長 新Aにつきましては、特Aになれなかった旧Aの方とBの上の方が一緒になるわけですけれども、今までのAランクで下の方はなかなか指名回数が少ないということがございましたが、今度新Aになると、Bの方と一緒に競争するわけですので、その他の完工高であるとか、受注高、工事成績等がちょっと相対的に今度高くなる、Bと比較すると高くなるということがありますので、指名回数は増えてくるものと思います。
それと、この前も資料で出しましたが、受注回数といいますか、特AになれなかったAの方は1社当たりの平均が現行より増えてまいります。一回で7,000万円の工事が受注できたのが、今後は例えば同じ受注金額7,000万円であっても、2回か3回に分けて受注していくという形になって、受注のリスクといいますか、そういうものはかなり低減されると。1、0ではなしに、1、2、3、4といいますか、4段階の受注高といいますか、そういうふうに変わっていくのではないか。7,000万円取れた年はいいけれども、次はゼロの年もあるというのではなしに、その年に7,000万円ではなくて、例えば4,000万円の年もあるし、次の年は6,000万円の年もあるとか、そういう7,000万円、0円とか、そういう受注のリスクはかなり薄まってくるのではないかと思います。
◆高比良[元]委員長 考え方だけれども、先々の新しい発注価格帯と格付けの中で、新Aというのは基本的に6,000万円以下、経過措置としての話だけれども、最終的に5,000万円以下になるのか、4,000万円以下になるのか、そこのところは見極めながらというふうに考えているけれども、仮に4,000万円以下とした場合に、そこら辺が本当に、あなたたちが常にこだわっている品確法に基づくところの品質管理と技術ということを優先させると。したがって、会社の経営規模云々、技術者の数、そういったポテンシャルの評価と併せたところで工事成績が上がるとか、そういうことでずうっと見ながら、やっぱり上から10、15、20と並べた中で、10者、15者というような今の原則というのを基本的に踏襲しなければいけないかどうかという問題はあると思うんです。受注機会を増やすという一定簡易な工事であればですね。そこは確率の問題だから、しかも勝負できる土俵というものは限られているし、ここは言ってみれば今までの受注回数がどうだったかというそういうものでわあっと出していって機会をたくさんつくるというようなことも一つの選択肢ではないかと思うんですよ。考え方として、この辺はどうですか。
◎宮崎土木部次長 その辺は確かになかなか難しい話だと思うんですが、最終的に取れる業者は1工事について1者ということを考えれば、参加の回数は増えるかもしれませんけれども、結局受注できる確率は最終的には変わらないという話になってきます。
ちょっとその話の前に、新A、新Bのバランスの話ですけれども、新Aと新Bは、基本的にその管内の仕事の件数や量で回数等が決まってきますので、例えば離島の新A、新Bというのは、そこで出た仕事にはほとんど全社入る可能性があります。ただ、長崎や県北あたりは業者の数が結構多いので、やはり線上にこのグラフみたいな形で入るのかなと考えております。離島あたり、そして大瀬戸あたりは団子状で入ってくるのかなという感じがあります。ですから、県下全体を議論するのはなかなか、特に新AとBについては難しいのかなと思っています。
◆高比良[元]委員長 やってみなければいわからないので、そういう意味ではここで理屈だけでの議論をいろいろしても、それが本当に実態にフィットするかどうかというか、望むべき結果が出るかどうかというのは不透明だからこれ以上のことは言わないけれども、そういう意味ではこれに固定しないで、やってみて再度見直しをしながらやるという、そこのところはホームワークとして持っていなくてはいかんと思っているんですよ。私自身はそういうふうに考えています。それが一つです。
それと、さっき言った1者しか取れないというのは結論の話ですが、もしかしたらそこもやっぱり参加機会がない分には取れないわけだから、確率として成り立たないわけで、そのことは頭に入れておく必要があると思います。
それともう一点、総合評価の話ですが、ここの評価項目と具体的な配点基準については、それこそあなたたちに任せますよ。ここはいろいろ議論がある。そこのディテールの議論をしていても始まらないから、そこはだから一定今回、客観的なポテンシャルというものを極力ピックアップしながら技術提案、これをどう評価をするかというのは主観的な点が非常に多いので問題があるんだけれども、考え方として努力する企業にチャンスを与えて、そこのところをより評価をしていきましょうという、その一点の限りにおいて、こういう形で配分をしていくといったことについては一定評価をせざるを得ないかなと私は個人的には思っています。
ただし、さっきの談合の話、それは執行論的な話であって、今回の制度設計とは違うけれども、そこに見られるように、要はどう運用するかというところに最終的にはかかってくるんですね。先ほどちょっと山田(博)委員の質疑の時に私も横から言わせてもらったけれども、そこの評価の問題です。具体的に誰がどういった物差しでどのような評価をして、その評価結果をどうするのかという話なんです。結局、いつも総合評価はどう評価しているのかよくわからないと。要するに言葉は悪いけれども、言ってみれば闇の中で自分たちで鉛筆をなめながらやっているのかという、ある意味些末といってはいけないかもしれないけれども、批判というのがあったりして、信用性というものがいま一つ確保できてないところがあるんですよ。だから、そこをどういう基準でやっているんですよと、いろんな項目がありました、提案項目というか、評価項目が全部で8つにしますよと、その発注者側からする評価項目としてこうですよと、何項目ありますよ、だから、それに加えて提案していいですよと、トータルとして8項目なんだろうけれども。
土木部次長が一番先に言われたのは、同じ評価項目についてどういうふうに対応していきますよと、これはずうっと横に並びます。だから、これは相対的な評価をしますと、それはわかる。しかし、その他については、言ってみれば、すぐれている、すぐれてない、そうでもないということで評価をしますよと。だから、そのすぐれている、すぐれていない、あるいは評点的なもので特に点数を加えるまでもないという、ここの物差しは誰が持ってどうしているのか。そしてまた、どういうことで最終的な意思決定をしているのかということですね。この審査委員会ということを言ったけれども、こういう声も実は聞いているんですよ。我々は審査委員会の委員ではあるけれども、県庁が一定数字を整理して持ってきたものを我々が一々覆すことはできないと。要するに評価委員会の機能が本当に発揮されているかというのは疑問なんですよ。要するに、事務方の作業がそこで一定結論づけているんですよ。
だから、そういう意味で、ここはやっぱり透明性というか、一定合理性というか、ある意味説明責任が問われているというふうにかねがね思っているわけです。ここをどういうふうにするのか、どうしていってどうするのかということを、改善の余地がないのか、ここはきちんと一定疎明をしてもらわないと、「はい、そうですか」と、ここは触らずにおって、形だけこうでいいですねということにはおさまらないと私は思うんです。そこのところだけ、長く議論するつもりはないけれども、きちんとその答弁をしてもらいたい。
◎宮崎土木部次長 我々がまず、審査して、外部の人に見てもらうというこの制度自体は、基本的におかしい制度とは思っておりません。
ただ、皆さんがやはりそういうふうにどういうふうになっているんだろうと疑問を持たれることについては、我々も改善できるところについては改善したいと思っております。
ただ、技術的な評価をする上で、例えば土木の仕事等にタッチしていない方が、そこの技術的な評価をするというのはなかなか難しい話です。したがいまして、そこについては、例えば13ページの表でいけば、審査は我々がとりあえず基本的なことをやりますが、それについてこういうふうにしたらもっと透明性が図られるのではないか等のいろんなご意見があれば、そこについては我々もどんどん取り入れていきたいと思いますが、なかなかやはり技術的な評価をするというのは難しいので、外部の先生についても、やはり土木に精通された大学の先生もしくは実際に自分たちが大きな工事等でタッチされている国の検査をされる方等にお願いしてチェックしてもらっているというところがありますので、そこはご意見はどんどん我々も聞いて、そういう方法があればこういうふうにしたいなというのはやっていきたいと思います。
◆高比良[元]委員長 そう投げやりにならないでください。あなたたちの専門性や良識、ましてや大学の先生とか、そういう人たちが携わってやっているということについては、それはそこについていろいろ言うことは思っていないんですよ。ただ、あなたたちがいかに専門性があって、いかに公平性の中でやっているということをみんなが理解というか、わからないと、いつまで経っても疑念が持たれる。だから、こういうやり方でやって、その他のものに応えるためには皆さんもこういうふうにされたらどうかとか、逆に応募する業者に対して技術性を高めていくとかですね。今は結果を返しているんですか。それぞれの出したところに。(「各社に返しています」と呼ぶ者あり)自分のところだけ返しているわけですね。自分のところはわかるけれども、どこが最高点をどうとったかということはわからないわけですね。そうしたら、言ってみれば自分のところは0点だった、ほかのところは点数が高かった。あそこはいつも点数が高いねと、だからいつも負けるねと、なんであそこばかり高いのだろうかとなってしまう。
じゃ、そこに勝つためにはどうしたらいいのかという答えじゃないけれども、自分たちとしての努力の余地がどうかあるのかとか、どういうことが問われているのかということを可能な範囲で知らしめるというか、そこが全て技術水準を上げていくということにつながってくると思うんですよ。よくこういう議論をすると、最高得点を取ったところが、そこはやっぱり企業実績というか企業秘密だよと。だから、ある意味特許や実用新案じゃないけれども、そういうものを持っているからそこを侵してはいけないよという話になるけれども、ここはやっぱり考え方だと思うんですよ。だから、その結果、最優秀とったところをそのまま出すという話じゃないけれども、どういうことを求めてやっているんだというようなことを知らしめないと、努力しようにも努力のヒントがないのではないかと思うんです。そうしないといつまで経っても同じ状況が続いてしまう。努力しようと思っても努力のしがいがないという話になる。頑張って努力するところを引き上げようという話なんでしょう。そうしたら、そこのところにインセンティブを与えるようなことがあってもいいと思うんですよ。それが全体として、長崎県の建設業界を担うという話になると思うんですけれども、この辺はどう考えているのか。ここを最後に議論したいと私は思うんですが、どうですか。
◎田村建設企画課長 例えば、今までこの技術提案の中で、よくいただくご指摘というのが、文書の書き方が上手であれば点がもらえるんじゃないかとか、そういう批判がございます。
今までは、効果、目的、手法をきちんと書いてくださいということをホームページ等で周知してまいりましたが、なかなかそこが隅々まで浸透していないということもありますので、今度の新しい総合評価の制度では提出する様式を、今まではこの14ページのようにずらずらっと書くだけだったのですが、今回はきちんと項目ごとに着目点と手法と効果、着目点が目的等になりますが、そこを項目ごとにきちんと分けて提出していただくように、要するに書き漏れがないようにしていただこうという改善策を考えて、基本的にこれでやっていきたいなと思っております。これで肝心なところを書いていないという部分はかなり改善できるものと思っております。
あと、効果があるとかないとかということについては、やはりそこはその会社の技術力の源ですので、いろんなところで情報収集並びに勉強して効果的な手法については提案をいただきたいと、今まで参加した中で、例えば評価があるとかないとかというのは、その会社の実績として常にあるわけですので、そこを踏まえて、なぜこれがだめだったのかということで、次回に同じようなテーマが与えられた時はもう一工夫効果があるような形での提案ということを社内で議論して提案していただきたいと思っております。
◆高比良[元]委員長 時間がないのでもうやめますが、最後に、だから、基本的には提案者に対して、提案するに当たっての臨み方ということについて認識の違いがないような形での説明をしていくというのは大事だと思うんです。今、新しいフォーマットでもっていろいろ説明会をすると言ったけれども、基本的にそのことに腐心をしてもらいたいと思うんです。いろいろ情報提供もするけれども、そこをつかまえないで自分たちで咀嚼をしないままにやっていれば、結局だめなのだという、業者側がどうかというそこを批判するのではなくて、より真摯に、真剣に、あるいは知恵を出してこの技術提案をやっていくかというそこの機会を十分に確保するようなお知らせなり、育成ということにぜひ心がけてもらいたいと思っているんです。
それと、あと点数を返すというけれども、なぜ1点ではなくて0点だったかという問い合わせがあった時には、それについては答えられるんですか。
◎田村建設企画課長 そういう問い合わせがきちんとあれば、答えるようなルールになっております。
◆高比良[元]委員長 では、そのことについては、活用をどんどん図っていってもらいたいと思います。
○馬込副委員長 委員長を交代します。
○高比良[元]委員長 とりあえず、今日はここでとどめたいと思います。
一定枠組みとしては、私としては整理がなされているのではないかと思っていますが、今日、山田(博)委員からも話があったことも含めて、あと一回最終のおさらいを2月1日に短時間やりたいと思っております。大体基本的には今回をもって整理がされたのではないかという認識であります。
そういうことで、次回は2月1日、本日の政務調査費についての整理、それと今までの「入札制度及び格付基準の見直し」についておさらいということでの整理をさせていただきたいと思います。
それと、この間、建設土木以外の発注に関していろいろ議論をしました。それで執行部の方と整理をしたことについてお伝えし、意見があればそのことを審査したいと考えております。その3つを議題として行う予定です。
それでは、本日は、これにて閉会いたします。
ご苦労さまでした。
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−午後3時57分 閉会−
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委員長 高比良 元
副委員長 馬込 彰
署名委員 小林克敏
署名委員 西川克己
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書記 増田武志
書記 大宮巌浩
速記 (有)長崎速記センター