平成25年 2月定例月議会 農水経済委員会 - 02月18日−01号
平成25年 2月定例月議会 農水経済委員会
1、開催年月日時刻及び場所
平成25年2月18日
自 午後1時30分
至 午後3時5分
於 議会会議室
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2、出席委員の氏名
分科会長 山田博司君
副会長 前田哲也君
委員 馬込 彰君
〃 野本三雄君
〃 溝口芙美雄君
〃 高比良末男君
〃 中島廣義君
〃 徳永達也君
〃 高見 健君
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3、欠席委員の氏名
なし
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4、委員外出席議員の氏名
なし
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5、県側出席者の氏名
水産部長 荒川敏久君
水産部政策監 下山満寛君
水産部参事監 田中郁也君
漁政課長 山田芳則君
漁港漁場課長 壱岐雅夫君
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農林部長 上田裕司君
農林部次長 井手幹雄君
農林部次長 加藤兼仁君
農政課長 木下 忠君
農村整備課長 林田裕興君
森林整備室長 佐藤義高君
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6、審査事件の件名
◯予算決算委員会(農水経済分科会)
第55号議案
直轄特定漁港漁場整備事業に対する県の負担についての一部変更について
第63号議案
平成24年度長崎県一般会計補正予算(第8号)(関係分)
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7、審査の経過次のとおり
−午後1時30分 開会−
○山田[博]分科会長 ただいまから、予算決算委員会農水経済分科会を開会いたします。
これより、議事に入ります。
まず、本日の会議録署名委員を、慣例によりまして、私から指名させていただきます。
会議録署名委員は、野本三雄委員、溝口芙美雄委員のご両人にお願いいたします。
なお、本日予算決算委員会に付託されました議案において、本分科会として審査いたします議案は、第55号議案「直轄特定漁港漁場整備事業に対する県の負担についての一部変更について」及び第63号議案「平成24年度長崎県一般会計補正予算(第8号)」のうち関係部分の2件であります。
次に、審査の方法について、お諮りいたします。
本日、審査する議案は、国の経済対策に伴う補正予算に関するものであり、即日、審議する必要がありますので、今回の議案に限って審査を行いたいと存じますが、ご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山田[博]分科会長 ご異議ないようですので、そのように進めることといたします。
なお、理事者の出席範囲については、本分科会で審査をいたします議案に関する範囲とし、お手元に配付しておりますとおり、水産部及び農林部の合同による一括審査としたいと存じますので、ご了承をお願いいたします。
それでは、議案を議題といたします。
まず、水産部長の説明をお願いします。
◎荒川水産部長 それでは、水産部関係の議案について、ご説明いたします。
予算決算委員会農水経済分科会関係議案説明資料(経済対策補正)の水産部をお開きください。
今回、ご審議をお願いいたしておりますのは、本日、議案上程いたしました予算議案、第63号議案「平成24年度長崎県一般会計補正予算(第8号)」のうち関係部分、事件議案、第55号議案「直轄特定漁港漁場整備事業に対する県の負担についての一部変更について」であります。
平成24年度長崎県一般会計補正予算(第8号)のうち関係部分の歳入歳出予算、補正予算の主な内容及び繰越明許費については、それぞれ記載のとおりであります。
また、直轄特定漁港漁場整備事業に対する県の負担についての一部変更については、記載のとおりであります。
以上をもちまして、水産部関係の議案の説明を終わります。
よろしくご審議のほどお願いいたします。
○山田[博]分科会長 ありがとうございました。
次に、水産部参事監の補足説明をお願いします。
◎田中水産部参事監 では、お手元に配付しております「農水経済分科会補足説明資料[平成24年度2月経済対策補正予算について]」、これに基づきまして、水産部関係の経済対策補正予算の内容についてご説明をさせていただきます。
1ページ目でございますが、これが補正予算の金額並びに箇所数を整理したものでございます。
漁港分としまして、箇所数で113箇所、これは後にご説明をいたしますが、漁港の老朽化対策にかかる点検等の82港を含んでおりまして、この113港で実施をしてまいります。県予算ベースでの金額は18億1,200万円となっております。また、漁場分といたしまして、20箇所で県予算ベースで53億円を計上しております。合わせまして、箇所数133箇所、県予算ベースでの金額は71億1,200万円となっております。
また、第55号議案としてお願いしております国直轄漁場整備、これは五島西方沖のフロンティア漁場整備にかかるものでございますが、これにかかります県負担額の追加ということで1億5,000万円、正確には1億4,950万円を計上させていただいているところでございます。
これらを合わせまして、箇所数で134箇所、県予算ベースでの金額は72億6,200万円となっております。
それでは、2ページ目以降で、具体的な内容についてご説明をさせていただきます。
今回、経済対策に計上しております漁場及び漁港の事業につきましては、6月定例月議会で集中審査をいただきました「長崎県漁港漁場整備長期計画2012」に基づく事業の前倒しの実施を図るものでありまして、この経済対策の効用を活用しまして、事業の早期効果の発現を図るものでございます。
また、今般の経済対策では、この漁港漁場整備事業のうち、水産物の安定供給に資する漁場の整備、そして、漁港におけます防災・減災対策にかかるもの、そして、施設の老朽化にかかるものに重点を置くこととしております。
この2ページ目の資料は、そのうちの水産資源を安定的に確保するための漁場の整備の分でございます。箇所数としまして20漁場、漁場整備分として約53億円を県予算ベースとして確保しております。具体的な地区等につきましては、この2ページ目に記載をしているとおりでございまして、上段の表が県営事業分、下段の表が市町営事業分となっております。
3ページ目でございます。
これが漁港の事業のうちの防災・減災対策などにかかる地区の内訳でございまして、それぞれ本土分で11漁港、県予算ベースで2億9,220万円を計上しております。また、離島分としまして20漁港、13億1,900万円余を計上しているところでございます。
その具体的な内容につきましては、事業概要等に記載しておりますとおり、防波堤や護岸の改良工事など、沿岸部に及ぶ自然災害の脅威に対するといったものの事業内容が主なものとなっております。
4ページ目でございます。
これは漁港施設の老朽化対策の推進ということで、漁港整備をしてからかなり年数が経過した施設も多くなってきております。そのようなことから、今後、これらの機能がどんどん低下していくということを未然に防ぐために、まずは、今現在での老朽化の状況と今後の計画的な補修をどのように進めていったらいいのかといったものを機能診断ということで点検をしてまいる経費でございまして、本土で31漁港、そして離島で51漁港、合わせて82港で事業費約2億円をもってこれらの機能診断を実施してまいります。
本来でありましたら、それぞれについてということでありますけれども、5ページ目以下に、主な代表事例で事業内容をご説明してまいります。
5ページ目は、県営で実施します増殖場の整備の事例でございます。九十九島地区の事業でございまして、具体的には、マダイ、ブリ、イサキを対象とした幼稚魚の育成場となる増殖場や藻場礁を水深30メートル以浅の海域に造成をしてまいります。
なお、これらの事業内容でございますが、下の方にただし書きを書かせていただいていますけれども、現時点で想定している内容ということでございまして、今後の関係者との協議の結果により、内容が一部変更になる場合がございます。
続きまして、6ページ目でございます。
これは、対馬市が実施をいたします市営での漁場整備の事例でございます。右側の図にございますけれども、このプロット、点であらわした地区において、今後、共同漁業権内の水域で小型の魚礁を整備していくということでございますが、今回の経済対策補正予算により、緑色で示した4地区に魚礁の設置を行ってまいります。補正額として約1億円ということでございます。
7ページ目からは漁港整備の事例になりまして、7ページ目は、壱岐市におけます大島漁港の事例でございます。
補正で今回計上しておりますのは、写真の中でございますが、緑色のカバーの中に赤文字で記した工種が補正の内容になっておりまして、防波堤等の越波を防ぐために防波堤の改良工事、これを補正額2億1,400万円をもって実施することにしております。
8ページ目でございます。
これは小値賀町の小値賀漁港でございまして、中ほどの写真を見ていただきますと、緑色の帯で記した工種を今回、補正で実施いたします。具体的には、黒島南防波堤の改良工事、あるいはマイナス5メートル、マイナス4メートルの岸壁の耐震化を行うものでございますが、こういった工種の促進を図ってまいります。
9ページ目でございます。
五島市の三井楽漁港でございます。当該地区では防波堤の嵩上げでありますとか、浮桟橋の整備といったものを今後進めることとしておりますが、今次の補正予算では、陸揚げ作業の効率化を図るための浮桟橋1基を整備してまいります。
10ページ目でございます。
これが漁港の老朽化対策にかかる点検等の経費ということでございまして、機能保全事業として82漁港で実施してまいります。具体的には、県管理漁港として、上段の表に掲げておりますけれども、1港、そして、市町管理の漁港81港、合わせて82港で実施をしてまいります。
具体的な内容としましては、ここにございますポンツーンのチェーンでありますとか、係船柱の老朽化したものについては、適切なタイミングで交換をしてまいりますが、まずはこういった老朽化の状況などを調べる、そして、いつのタイミングで取り替えたらいいのか、あるいは補修をしたらいいのかということを定める機能保全の事業を実施してまいります。
11ページ目は第55号議案の関係でございますが、これも8月定例月議会で集中審査をいただきましたけれども、五島西方沖地区のフロンティア漁場の概要でございます。前回の集中審査の折には、計画事業費80億円に対して、平成24年度の整備見込みが36億円、金額ベースで約45億円という進捗率になっておりましたが、今回の経済対策により、事業費約13億円が追加される見込みでございます。それによりまして、ここに記載しておりますとおり、平成24年度末の進捗率は61%程度になると見込まれるところでございます。
最後に、12ページ目でございますが、繰越明許費についての補足の説明となります。今回の2月経済対策補正予算に計上しております134件、72億6,100万円のうち、国直轄特定漁港漁場整備事業への負担金1億4,950万円につきましては、平成24年度中に負担金の全額を充当いたします。
また、県営漁港事業10件、漁場整備事業の21件のうち県営の15件については、工事費の前払金相当額を差し引いた額を繰越額に計上しております。
また、市町村営漁港事業103件、そして、漁場事業21件のうち市町営の5件につきましては、今後の各市町の議会により繰り越しをお願いする必要があるため、今回は補正予算全額を繰越額に計上させていただいております。
以上、国直轄事業の負担金1件を除く133件、49億600万円余を繰越明許費として計上しております。今後も、2月経済対策補正による早期の経済効果発現のため、早期発注、早期完成に向け努力をしてまいります。
補足説明は以上でございます。
○山田[博]分科会長 ありがとうございました。
次に、農林部長の説明をお願いします。
◎上田農林部長 農林部関係の議案について、ご説明いたします。
予算決算委員会農水経済分科会関係議案説明資料の農林部をお開きください。
今回、ご審議をお願いいたしておりますのは、第63号議案「平成24年度長崎県一般会計補正予算(第8号)」のうち関係部分であります。
今回の補正予算は、「日本経済再生に向けた緊急経済対策」を実施するための国の補正予算に適切に対処するため、必要な予算を追加しようとするものであります。
歳入歳出予算、繰越明許費は、それぞれ記載のとおりであります。
また、計上事業並びに繰越事業につきましては、補足説明資料を配付させていただいております。
以上をもちまして、農林部関係の説明を終わります。
よろしくご審議賜りますようお願いいたします。
○山田[博]分科会長 ありがとうございました。
次に、農政課長、農村整備課長及び森林整備室長の補足説明をお願いします。
◎木下農政課長 ただいまの部長説明につきまして、一般会計補正予算の経済対策分につきましてご説明いたします。農林部の経済対策補正予算の資料をお願いいたします。
1ページをご覧いただきたいと思います。
まず、農村整備関係の事業でございます。県営かんがい排水費(新生産調整推進排水対策特別事業)ですが、水田の排水条件が不良で転作が困難な地域での水田の汎用化を行うため、諫早市の田尻地区において排水路工を実施するもので、2億3,541万円。また、基幹水利施設ストックマネジメント事業ですが、農業水利施設の機能診断及び保全計画策定などを実施するもので、9,410万円。担い手育成畑地帯総合農地整備事業は、担い手農家の経営安定に資する総合的な畑地帯整備を行うため、諫早市小豆崎地区ほか1地区におきまして付帯工を実施するもので、8,828万円。一般農道整備事業は、佐世保市板樋2期地区におきまして舗装工を実施するもので、4,305万円。基幹農道整備事業は、佐世保市岳の田地区における道路工などを実施するもので、3億6,750万円。
2ページをお願いいたします。
経営体育成基盤整備事業ですが、生産基盤や生活環境の一体的整備、区画整理等を行うもので、五島市牟田地区ほか4地区におきまして、暗渠排水工や付帯工を実施するもの、4億1,027万5,000円です。また、ため池整備事業は、農用地や農業用施設等の災害を防止するために大村市の中山下地区ほか4地区におけるため池整備等、県下全域におきますため池の耐震点検調査等を実施するもので、12億5,857万円。土地改良施設耐震対策事業ですが、広域農道、雲仙グリーンロードの橋梁におきまして耐震性能を向上させるため、橋梁補強などを実施するもので、4億3,312万5,000円。農村災害対策事業は、川棚町川棚第2地区ほか3地区におきましてため池整備や情報基盤整備等を実施するもので、2億4,705万円です。
3ページをお願いいたします。
地すべり防止対策事業ですが、県が管理します地すべり防止区域の法面崩壊を防止するため、平戸市松本地区ほか1地区におきまして法面保護工を実施するもので、2億6,250万円。海岸保全事業は、農地保全に係ります指定海岸の浸食や高潮等を防止するため、南島原市有馬2期地区ほか2地区におきまして消波ブロック等の据え付けを行うもので、5億4,915万円。
4ページをお願いいたします。
森林整備関係ですが、森林環境保全事業は、ながさき森林環境税や国庫補助金を活用しまして、未整備森林の整備270ヘクタール、また、路網の整備4万9,000メートルを実施するもので、1億3,232万7,000円。同じく造林公共事業は、森林環境保全事業により開設されました作業道を使って間伐等を主体とした森林整備629ヘクタールに支援を行うもので、2億2,770万円。同じく林道事業ですが、森林資源の一体的な整備に必要な林道の開設を行うもので、県営事業としまして2路線1,200メートルを予定しておりまして、1億5,840万円。また、市町への補助事業としまして、対馬市における1路線150メートルを予定しておりまして、2,461万円。森林居住環境整備事業は、山村地域の振興等を目的としまして林道の開設を行うものでして、県実施事業としまして1路線400メートルを予定しており、7,300万円です。
5ページをお願いいたします。
道整備交付金事業(林道事業)ですが、市町が作成した地域再生計画に基づきまして地域の経済基盤の強化と生活環境の整備を目的として、林道開設に対する市町への補助事業です。長崎市における1路線147メートルで、2,486万円。林道点検診断・保全整備事業は、既存の林道橋やトンネル等におきまして点検及び診断を行う市町への補助事業で、県内283箇所の点検診断を予定しておりまして、4,001万8,000円。治山事業は、県民の生命・財産の保全や水源涵養等を図るため、補強土工や法枠工などの山地災害の復旧・予防工事や森林整備工事等を行うもので、山地治山費としまして、5ページの復旧事業で5億2,920万円と、6ページの方に予防事業としまして5億5,061万円がございまして、合わせまして24箇所で10億7,981万円となっております。
水土保全治山費としまして4箇所の2億3,309万1,000円を計上しております。
次に、7ページに記載しておりますとおり、水源地域整備費としまして5箇所、1億8,311万4,000円、共生保安林整備費としまして2箇所、9,975万円、保安林整備費として4箇所、1,670万3,000円、地すべり防止費としまして7箇所、3億1,334万円を計上いたしております。
続きまして、今回の経済対策補正に係る分につきまして、繰越事業について説明いたします。お配りしております[繰越事業理由別調書]をお願いいたします。
1ページをご覧ください。
今回、経済対策補正予算額65億9,573万3,000円のうち95件、50億3,312万円の繰り越しをお願いしております。これらにつきましては、年度内の工期が十分に確保できないことから、繰越明許費として新たに設定しようとするものであります。
2ページをお願いいたします。
農村整備課関係ですが、土地改良費について19件の繰越額8億5,102万円、農地防災費におきまして21件、22億7,452万8,000円でございます。
3ページをお願いいたします。
林政課関係ですが、林業振興費におきまして2件、1億3,232万7,000円、造林費におきまして1件、2億2,770万円、林道費におきまして6件、2億4,564万8,000円、治山費で46件の13億189万7,000円でございます。
以上でございます。
よろしくご審議をお願いします。
◎林田農村整備課長 農村整備関係の主な事業について説明させていただきますけれども、説明の前に、農業農村整備事業につきまして、農水経済委員会、県議会の方から予算確保の要望を幾度となく国の方にしていただきまして、大変ありがとうございます。そのおかげをもちまして、今回の補正の中に農業農村整備関係の予算も含まれております。
今回、補正で計上しておりますものは、ほとんどが補助事業の継続地区でございまして、平成25年度予定していた地区を今回の補正を活用しまして前倒しして執行するものでございます。
それでは、主な事業についてご説明させていただきます。
先ほど農政課長が説明しました計上事業の1ページの一番上のかんがい排水事業、新生産調整推進排水対策特別事業、その下の基幹水利施設ストックマネジメント事業、2ページの上から2つ目のため池整備事業、その下のため池整備の土地改良施設耐震対策事業、その下のため池整備の中の農村災害対策事業、この中に情報基盤整備がございますので、この5つの事業について、図面等でご説明させていただきます。
お配りしております「農村整備事業図面及び写真」という資料がありますけれども、これを見ていただけますでしょうか。
1ページをお開けください。
県営かんがい排水事業の新生産調整推進排水対策特別事業でございますけれども、水田の汎用化、裏作の導入を図る目的で、水田の排水対策として排水機場の整備と排水路の整備を行うものでございます。今年度までにほぼ排水機場の整備が終わりまして、今回の補正予算でその排水機場の上流の排水路の一部、約900メートルを整備するものでございます。
1ページに排水路の現況の断面、真ん中の方に現況を載せております。上の方に標準断面図、計画を載せております。現況は土水路で、断面も小さく、浅い状況でございますので、排水は大変悪うございます。それから、土水路でございますので、維持管理上も、農家の方が大変支障を来しておりますので、それを右にありますような格好で地盤改良をして、そして護岸で整備するように考えております。
2ページをお願いいたします。
基幹水利施設ストックマネジメント事業でございます。現在、農家の方が使われている排水機場、揚水機場、貯水タンクのファームポンドなど、こういう農業用水利施設の経年変化等によりまして劣化や損傷の進み具合等を点検調査し、あわせてその対策を計画するものでございます。
それと、既に不具合が生じております揚水機場のポンプの部品の修理・交換も今回の補正の中に含まれております。2ページに、老朽化したポンプの写真等を載せております。これを分解・点検等をしまして、整備計画をつくりまして、補修するように考えております。
3ページをお願いいたします。
ため池整備でございます。ため池が老朽化しまして、漏水等で大変危険な状態でありますので、この整備を行うものでございます。
上の写真が、老朽化したため池の現況の写真でございまして、ため池の法面が崩れたり、または堤体から漏水がしている状況でございます。
一番下の断面、これが計画の標準断面でございまして、黒の実線が現況の線でございます。事業前では、貯水池側の堤体が水で洗掘されて、堤体の断面が薄くなったり、または法面が立って滑るおそれなど、大変危険な状況でございますので、これを赤の線、計画の線なんですけれども、こういう格好で整備したいと思っております。
堤体の上流側に、水を止めるための粘土部分の覆い土、通常、刃金土といいますけれども、この土で止水の盛土をしまして、その表面をコンクリートのブロック板で保護し、貯水池の波の浸食等から堤体を守る方法でございます。
真ん中が改修後の事例を載せております。
続きまして、4ページをお願いいたします。
これは土地改良施設耐震対策事業でございます。既に供用を開始している広域農道の橋梁におきまして、地震時の耐震対策が必要なものについて、地震時の橋脚の座屈等や橋桁が落ちないような対策の補強を行うものでございます。
左側の写真は、兵庫県南部地震時の橋脚の破損状況の写真を載せております。右側にイメージ図を載せておりますけれども、橋脚が座屈しないように橋脚をコンクリートで巻き立てたり、落橋防止といいまして、桁が落ちないように桁がかりを長くして落橋防止対策を講じるようにしております。
今回、補正で計上しているのは、雲仙グリーンロード地区でございまして、1期地区が既に完了しておりまして、現在2期地区を平成22年度から平成28年度の工期で実施しております。
事業種目としましては、国の補助事業のため池事業の中に整理されております。
5ページをお願いします。
これは、今回の補正のため池整備費の中で川棚の方で情報基盤施設を整備するようにしておりますけれども、ため池整備とあわせまして、農村地域を対象としまして、災害時の緊急防災情報を住民の方々に即時に伝える野外スピーカーの設置等を行いまして整備するものでございます。通常、行政防災無線と言われているものを今回のこの事業で整備するものでございます。そこにイメージ図を載せております。
◎佐藤森林整備室長 私の方から、造林・林道・治山事業について、概要を説明させていただきたいと思います。資料の方は、横長の農林部森林整備室と書いてある資料になります。
まず、1ページをご覧ください。
ながさき森林環境保全事業と造林公共について一括して説明いたします。
ながさき森林環境保全事業は、国の造林予算と合わせてながさき森林環境税を活用して、整備が遅れた森林の間伐を実施するための作業道の整備を実施いたしております。造林公共は、間伐をして、その材を搬出する一連の作業への支援を行っております。左側写真のように、作業道整備により、高性能林業機械による間伐作業を容易にし、集材した材は、林内作業車やトラックにより運搬しております。
なお、写真につきましては、完成した時のイメージをしていただくため、既存の箇所のものでございます。この資料につきましては、その後の方も同様に、例示をするために、完成した写真を使わせていただいております。
この補正予算により、未整備森林の整備、これは切り捨て間伐となりますけれども、270ヘクタール、林内路網が49キロメートル、それと搬出間伐など629ヘクタールを計画いたしております。
2ページをご覧ください。
育成林林道事業費とフォレスト・コミュニティ総合整備費です。これは、県営林道になります。森林の管理や森林整備を行うために必要な骨格となる基幹的な道路で、この道を活用しまして、さらに作業道等を支線として整備していくことで、計画的な森林整備が行えるようになります。右側の写真にございますけれども、このように大型のトラックが通行できるようになりますので、集められた木材を効率的に運搬することができるようになります。この事業は、合わせまして3路線、1,600メートルを計画しているところでございます。
3ページをご覧ください。
道整備交付金事業です。この事業は、森林環境保全事業費の補助営林道という分と同じく、市町による林道開設になります。幅員が4メートル程度の未舗装の林道開設となります。これらの道を活用して、森林整備の推進を図っているところでございます。今回の補正で2路線、297メートルを計画しております。
右側の写真は、今回の補正事業で新規に認められました林道点検診断事業です。このように橋梁の老朽化など構造物の安全性を診断した上で、その後の改築補修につなげていきたいと考えております。
本事業により、県下の林道橋、277橋、トンネル6箇所の点検をするように計画しております。
次に、治山事業です。4ページをご覧ください。
まず、復旧治山になります。これは、主に自然災害による崩壊地の復旧を図るものです。写真は、今回提示をしておりますけれども、時津町元村地区の被災直後の写真です。山腹斜面が崩壊し、道路等に土砂が流出したもので、右側にあるようなコンクリート法枠工による対策を考えております。右側の写真は別地区の完成した後の写真でございますけれども、こういった法枠工をこの元村地区の現場に対応しているということでございます。
5ページをご覧ください。
同様に、家の裏などの崩壊につきましては、コンクリート土留工を実施いたしまして、崩壊の防止を図っているところでございます。この復旧治山につきましては、補正予算により9箇所実施するように考えております。
6ページをご覧ください。
次は、予防治山になります。山腹斜面が崩壊し、落石や土砂流出などにより被害を受けるおそれのある場合に、予防的な工事として実施しております。写真は、斜面内に不安定な転石が多数存在するため、下方の安全を確保することを目的とした、落石を受け止めるための落石防護壁工及び転石が崩落しないように固定する固定工を計画しております。右の写真のとおりのものを採用したいと考えております。
7ページをご覧ください。
写真は、崩壊のおそれがある斜面を径の大きな鉄筋でつなぎとめる地山補強土工というものです。斜面の現状にあまり手を加えず、既存の樹木をほとんど伐採しないという工法なものですから、環境保全にも役立っております。予防治山は、今回、14箇所を計画しております。
8ページをご覧ください。
水土保全治山費になります。荒廃のきざしのある渓流や山腹地などで災害を未然に防止するための工事を行うもので、比較的広範囲に及ぶ地域について総合的な対策を行うものです。谷留工や土留工、法枠工などを実施する計画でおります。写真は、雲仙普賢岳で行っているヘリコプターを使った航空実播工の状況です。今回の補正予算で4箇所計画をいたしております。
次に、9ページをご覧ください。
水源地域整備費です。これは水源かん養機能の回復・向上を図るために、森林整備と治山施設の整備を一体的に行うものです。写真は、対策の一例として、土石流の懸念がある渓流の対策として谷止工を実施しようとするものです。あわせて、写真のように森林の間伐も実施いたす計画でございます。補正予算で5箇所を計画いたしております。
10ページをご覧ください。
共生保安林整備費になります。これは潮風等から人家を守るために防潮工や防風工、植栽等を実施するものです。写真は、防潮工が被災したため、波の影響を小さくするため、緩傾斜の防潮工に改良するという工事です。このほかに、佐々町で実施します景観に配慮した谷止工の計画とあわせて、2箇所を実施することにしております。
11ページをご覧ください。
保安林整備費です。保育と言われるものです。これは治山事業で植栽した木々を森林として育てていくため、下刈り等の整備を行うものです。補正予算で4箇所計画をいたしております。
最後に、12ページになります。
これは地すべり防止費です。地すべりによる被害を防止するため、アンカー工、集水井などを実施するものです。写真は、既に実施し終わっている箇所でございますけれども、斜面の動きを引き留めるアンカー工や地下水の除去を目的とした集水井の写真となっております。補正予算で、今回、7箇所を計画いたしております。
以上で説明を終わらせていただきたいと思います。
○山田[博]分科会長 ありがとうございました。
以上で説明が終わりましたので、これより議案に対する質疑を行います。
質疑はありませんか。
◆高見委員 今、水産部、農林部それぞれに説明をいただきました。昨年の11月定例月議会でも補正がありまして、その際には、私自身は早く予算執行に努めてというか、年度内執行に努めて繰越事業費をできるだけ低減するようにというようなお願いをしておりましたけれども、今回、新たな追加の経済対策ということで補正が組まれて、非常に心配をしております。
というのは、やっぱり15箇月予算編成ということで言われていますけれども、平成25年度内に消化をしなければいけないというか、そういったのが基本だというふうに伺っておりまして、これらの金額をなかなか一度に、この期間に執行できるのだろうか。
例えば、水産部の方では個別に、負担金については年度内に執行しますよ、あと、県営の漁港水産基盤整備費については前払金を払って、残りを繰り越すと。あと、市町営については全額繰り越しというふうなことで説明がございました。このような説明を聞きますと、県営については、前払金を払うわけですから、当然、入札までは終わるというような考え方ですよね。ですから、かなり頑張っていらっしゃるなという理解はするんですけれども、ただ、一番考えるのは、やっぱり設計して入札に付す、こういった手続が県庁内で必要になるわけですよね。これは陣容がどうなのかなというふうに心配をいたします。
それから、もう一つは、今まで長年にわたって公共事業費を削減するというような傾向できてまいりました。仕事を受ける側、業者さんがどういった体質にあるのかなと。昔ですと、公共事業が頻繁に出るような時代ですと、技術者も技能者も、あるいは作業員も含めて随分配置があったと思うんですけれども、現状を考えればなかなか、金ができました、事業をやりますよとぽんとつくったところでうまく消化していけるのかなという心配もございます。そういった意味では、現状どういうふうな理解をされているのか、2つですけれども、お答えいただけませんでしょうか。
◎壱岐漁港漁場課長 水産部におきまして、今回、70億円余りの補正予算を組んでおりますが、この分についてが、平成24年度予算の漁場においては40億円に対して50億円になっておりまして、平成25年度を含めると倍の予算になってしまうという状況で、やっぱり今の人員の中で発注にどうしようかと苦慮しているところでございまして、特に早く発注しなければいけませんので、積算業務については、今現在も水産土木センターとか、ナークの活用をしながら発注をやっていますので、この分についてもご協力をもらわなければいけないというふうに考えております。
それと、発注した後の工事、現場監督についても、今、漁場においては40億円で大体40件ほどございまして、今度50億円になると50件ありまして、この分を同じ人間でやっていかなければいけないということで、この分の監督業務についても水産土木センターとか、あるいは民間とか、その分の力をお借りして工事執行に努めていきたいということを考えて、まず、早期に発注するということで、今目指しているところです。
それと、建設業においても、東北方面に漁港漁場関係においては7船団50名の方が今行っておられます。それとまた、石材の運搬船についても、現在、長崎県に3隻、そして1隻は補充するということで4隻しかいないというところで、施工管理についても非常に苦労するところではないかと考えております。
それで、先だって、2月6日に港湾漁港建設業界と漁場整備開発協会と意見交換をしまして、今回の大型補正でどのようにお互いが対処して、決められた来年の3月31日にどうしたらできるかという意見交換をしております。
また、今年の発注についても、石材等については、船が少ないということで、早く出して年度内に、繰り越ししないようにということで発注しておりましたけれども、まだ船が少なくなっておってどうしてもできないということで、その6社を集めまして、今後、平成24年度の工事についてもどうしていくかということを協議しながら進めておりまして、特に、発注者側と建設業界がこの大型補正について来年までに仕上げていくというスタンスで意見交換をしながら、工程管理をしながら進めていきたいと思っています。
その中で、特に工事発注する中では、建設業の方も、こんなに大量に、今まで減ってきた分が大量になってくると、安全というのがおろそかになるということもありますので、工程管理も大事ですけれども、安全対策を十分、お互い話し合いながら、いいものができるように、今後努力していきたいと考えております。
◆高見委員 今伺いましたけれども、やっぱりかなり厳しい状況にあるということは理解ができました。そういう意味では、期限がついていますから、ここはぜひ、無理のないようにとは言いませんけれども、できるだけ安全管理を含めて、そしてまた、工事が安全であると同時に、品質のいいものをつくっていくというのも一方では大事でございますので、できれば県庁内においても人員不足が生じないようにといいましょうか、対策をとりながらやっていただきたい。また、工事現場の監督、進捗管理も含めて、人員配置についてはしっかりと配慮をしていただきたいということをお願いいたします。
事業主関係の皆さん方についてはよく把握できませんので、ぜひそういったことを大事にしながら、業者の指導にも当たっていただきたいということをお願いして終わります。
◆高比良[末]委員 今回、農林水産でトータル138億円の公共事業費補正です。そのうち99億円が繰り越しということになっています。今の話を聞いたら、ちょっとイメージがわかないんですが、すべてが発注できるわけではないんでしょう。その辺のところ、しかし、大方は新年度で予定している事業を先にしていますので、例年より早く発注できるかと思いますが、その辺がどうなるんですかね。例年、例えば3月で執行していたのが、今からすると、何箇月ぐらい早くなるのか。それで、すべての発注が終わるのがいつ頃というふうにしているのか、水産と農林に分けて説明をしてください。
年度内に発注できるものと区分けしていただけますか。よくわからない。
◎壱岐漁港漁場課長 発注できる、できないというのは、まだわからない部分がありまして、特に漁港事業においては、まだ本年度完成してない分がありますので、その分の追加、その後の工事となってくるので、現在どの部分が、繰越額について計上していますけれども、具体的にどの部分がどう発注するかというのはありませんが、通常は、7月ぐらいから9月ぐらいまでが集中して発注してくるところを、その前までに、今年、平成24年度の補正予算については6月までに確実に発注していかないと、あと9箇月になってしまいますので。漁港事業においては、通常で6箇月ぐらいで仕事が終わりますけれども、一般に平均すると9箇月かかるということで、まず6月までにこの部分については発注をして、年度内完成を行っているという状況でございます。
今度の平成25年度の発注がそれからになってくるというような状況だと考えております。
◆高比良[末]委員 しかし、幾ら繰り越しますということは、ある程度計画で、年度内にどれくらいを発注できる見込みというぐらいがあって、そういう繰越明許費を言っているんじゃないですか。何もわからないでそういうのは出るはずないから、計画的には年度内に間に合う、しかし、これだけは間に合わないなというのがあるはずだと思うんですよ。まだ予算は決まっていませんが。そういう仮定の中で幾ら繰り越しを認めてくださいと言っているのかなと思うんだけれど、そうしないと、話が全然わからないんです。繰越明許費はわかりましたということにもならないし、先ほど、発注した前渡金を幾らやるとかという話もあったでしょう。ということは、年度内に幾ら発注できるという数値を持っているんじゃないですか。それなのに今のような話をしてもらっても、全然予算審議にならないです。
◎田中水産部参事監 重ねてのご説明になるかもしれませんが、今回の経済対策補正にかかります繰越明許費の限度額の計上の考え方でございますが、県営の事業分については年度内に契約をして、そしてそれにより、前渡金ということで4割相当額を払うということを目標に、その部分については今年度内執行、そして、それ以外のものは繰越明許ということで計上させていただいているものであります。
また、市町営事業につきましては、これからまた市議会での予算案の審議等がございますので、現時点でそこら辺の確度を持った見立てというものができません。したがいまして、これは限度額という考え方になりますので、市町営については限度額ということで、全体額を明許繰越ということで計上させていただいているところでございます。
◎林田農村整備課長 繰り越しにつきましては、今、水産部の方がご説明された同じ考えでやっております。
事務費を除いた事業費の約95%程度を執行と想定して、それに落札率、それから前金等を考えまして、今、予算分を上げさせていただいております。ただし、どれくらい繰り越しになるのか、1件ずつは、そこまでは地方機関の方とはまだ協議をしていない状況でございます。
ただし、昨年までと比べますと、昨年は一括交付金で予算がきたのが6月とか、8月の予算しかきておりませんので、今回については、今回の議会で承認していただければ早く執行できるのではないかと考えております。
◆高比良[末]委員 少しわかってきました。すぐわかる人と、私のようになかなかわからないのがおりますので。
次は、これらのいろんな補正での事業は、これまでの事業の継続というのが多いんですが、新事業というのは、農林に一つだけですかね。水産の方はすべて継続事業だったですかね、それぞれお答えください。経済対策として、今回新たな事業をやったというのはあるのか、ないのか。
◎田中水産部参事監 水産部関係につきましては、事業はすべて継続事業でございます。長期計画2012に基づき、平成24年度に事業を行っていたものの事業の加速を図るものということでございます。
ただ一つ、3つの事業内容のうちの1つ、老朽化対策にかかる機能保全事業というのがございました。これは82漁港で点検をやる事業内容でございますが、これは、これらの82港では新たに点検に着手するということでございまして、強いて言いますと、この部分が新たに着手するものです。それ以外の工事にかかるものはすべて継続事業ということでございます。
◎上田農林部長 農林部関係につきましては、国の方で新たに制度化された新設事業ということで、ため池の防災の耐震診断、それと林道の橋梁部分についての耐震診断、これが新たに事業として創設をされたものでございます。それを取り込んで、今回補正をお願いしているところでございます。
その他の事業につきましては、箇所的には治山事業の方では新規箇所もございますけれども、事業のメニューとしては、これまでのものを活用させていただいているところでございます。
◆高比良[末]委員 緊急経済対策ですので、本来、従来のをするのは緊急経済対策ではないけれど、金がきたから使おうということなんですよね。しかし、今までの感覚で、例えば公園とかいろんなところに新たに仕事を設けて仕事を発注しようとかいうことがあります。ちょっと性格が違うし、一遍に金がきてもなかなか、緊急に使うのも難しいところも少しあるのかなというように思います。今やられているのを否定するわけではないんですが、緊急経済対策というイメージが私はちょっと、従来の仕事を前倒しするのが緊急経済対策と言うのかどうかはちょっと疑問でありますが、これ以上は言及しないようにしておきたいと思います。それは土木の方で考えられると思いますので、後でそっちの方を見てみたいと思います。
◆前田副会長 私もよくわかるように教えていただきたいんですが、今、高比良(末)委員も含めた繰り越しの確認があったわけですが、今年度の予算において、来年度に向けて繰り越される額が当然ありますよね。その額というのはそれぞれどれぐらいあって、それは平成24年度予算の中で言えば、事業費ベースの中では何%ぐらいを占めているんですか。
◎壱岐漁港漁場課長 まず、平成24年度から平成25年度に繰り越す予定でございますけれども、現在、当初予算と8月補正、11月補正、それと予備費、そして今回の2月の経済対策の補正ということで、補正で大体98億円ございまして、合計で217億円が漁港の予算になりまして、そのうちの122億円、全体の56%が繰り越しの予定になっております。(「今回のも入れて」と呼ぶ者あり)入れてです。(「入れずに出してみて」と呼ぶ者あり)入れずにいきますと、今回の分が73億円です。
○山田[博]分科会長 しばらく休憩します。
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−午後2時27分 休憩−
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−午後2時36分 再開−
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○山田[博]分科会長 分科会を再開いたします。
◎井手農林部次長 農林部関係の公共事業予算の繰り越しについてご説明いたします。
当初予算で82億4,000万円ございまして、当初予算の繰越分が11億1,200万円、約13%の繰り越しを予定いたしております。
今回の経済対策補正は全体で65億9,600万円ございますが、そのうちの50億3,300万円、76%の繰り越しを予定しているところでございます。
◆前田副会長 経済対策で今年度中に上げなければいけないということで繰り越しが多くなったのは理解しているんですが、先ほど聞いたように、本来の繰り越しもある話の中で、今回、経済対策で上げた分は、これは次々年度の繰り越しは認められてないと思うんですが、そういう意味においては、これからしっかり努力していただいて発注するとしても、本来だったら前倒しだから、平成25年度分だから、平成26年度でも当然繰り越せた内容を前倒ししてきているから、スピード的にはかなりピッチを上げなければいけないというか、現状の中で次年度で関係するのが難しい事業もあるような気がするんですが、そういうことについては、これは国の方針なので、なかなか今現時点では努力するという言葉しかないと思うんですが、国に対する働きかけも含めて、何かそういうことをやる必要性があると私は思っているんですが、それについての見込みというか、見解を少しご答弁いただきたいと思います。
◎上田農林部長 今回の経済対策補正予算、これは国の方の予算を活用して前倒しでやっていきたいということで活用させていただきたいと思っております。
特に農地の基盤整備、あるいはため池、これは、例えば2種類ございます。生産基盤の方は継続で行っている分、これをしっかりと早めに終了させていきたい。新規の方に早めに取り組んでいきたいということで、できる部分の事業量をしっかりと消化をしていきたいと思っております。
それから、ため池、森林の方の治山対策につきましては、いわゆる危険度に伴います緊急性というのを農林部の方でそれぞれ箇所に順位づけをしております。そういった意味では、これまでは国の予算の幅が小さかったので、先取りしてなかなかとれないという現状がございました。今回、国の方で措置をしていただきましたので、それを活用しまして、いわゆる治山の新規箇所でありましたら、今回の経済対策を使って、例えば設計から一部工事の着手までやるとか、できるところを選定して、今回計画に上げさせていただいておりますので、平成25年度中には終わらせきれる事業量を計上させていただいておりますので、それに向かって努力をしてまいりたいと考えております。
◎田中水産部参事監 副会長ご指摘の点につきましては、本来、平成25年度であれば平成26年度に繰り越しができるものを、平成24年度の補正になれば、平成25年度から平成26年度への繰り越しである、いわゆる事故繰越になるということで、これは物理的に難しいというようなことでございます。
したがいまして、経済対策による事業実施に当たっては、平成25年度の年度内に完成をするように、平成25年度の前期に発注するような工事を主として前倒しとして補正に上げるなどして、平成25年度内の完成について最大限の努力をしてまいりたいと考えております。
また、この経済対策の予算が成立した後は、この先は、いわゆる補助金の交付に関する種々手続でございますとか、あるいは繰り越しの手続等が出てまいります。こういったものが速やかに短期間で進むことが、ひいては工期の確保につながっていくというところがございますので、そういったところの事務手続の円滑化の部分については、事務担当ベースで国との間で鋭意調整を進めてまいりたいと考えております。
◆前田副会長 今、答弁いただきましたので、今後、努力をいただきたいと思います。
もう一つだけ、今回、箇所と予算額というのが出ていますけれども、経済対策ということを考えた時に、多くの会社に対して発注をかけるべきだと思うんですが、発注の方法について、何か符号をたくさんつけて分離発注するとか、そういうところまでの検討というのはなかなか難しいのかもしれませんが、されておられるんですか。言っている意味はわかりますかね。
◎壱岐漁港漁場課長 今のところ、発注形態については特に決めておりませんけれども、通常のやり方で発注していくというふうには考えております。
◎井手農林部次長 農林部の公共工事の発注につきましても、現在の県のルールに基づきまして、県内企業の優先的な発注を考えているところでございます。
継続事業等につきましても、それぞれの発注機関の経験を積んできた業者さんあたりを中心とした入札になってくるのではないかと思っています。
◆前田副会長 当然ルールの中でやってほしいと思いますが、やっぱり経済対策ですので、設計するところから始まる中で、やはり工区とか分けられるものがあったら、数多くの会社に仕事が薄く広く回るような努力というのはぜひ、今の作業が大変でしょうが、その中でも努力していただくことを要望しておきたいと思います。
◆溝口委員 ちょっと箇所的にというか、五島西方沖地区フロンティア漁場の概要ですけれども、今回、県の方としては1億5,000万円の持ち出しで、国直轄としては、大体どのくらいの事業費になってくるんですかね。
◎田中水産部参事監 今回の経済対策にかかる分として、国は事業費で13億円を想定しているということでございます。
◆溝口委員 わかりました。そうしたら、相当な国の直接費用がここに入ってくるということですけれども、平成26年度までに一応完成の予定になっているんですけれども、これを平成25年度の予算まで入れてということですけれども、今、整備実績の見込みで49億円ということで61%になっているんですけれども、この13億円を入れて61%になってくのかどうか、聞かせていただきたいと思います。
◎田中水産部参事監 委員ご指摘のとおりでありまして、平成24年度の経済対策補正分を加えて累計の予算実績が49億円になり、5年間の3年目ということでございますので、その意味からの進捗率で61%まで上がるということでございます。
◆溝口委員 それなら、前倒しで13億円をつけたということになれば、平成25年度の当初予算の中には、今度はこの事業については入ってないということで理解をしていいわけですか、今のところ。
◎田中水産部参事監 本日上程しております予算案の中には、平成25年度の当初予算として、平成25年度分のこのフロンティア漁場整備にかかる負担金というものを計上させていただいております。
◆溝口委員 わかりました。そうしたら、きれいに平成25年度分を前倒ししてここに入れたということで、平成24年度事業としての形で61%ということで、あとまた、平成26年度分については、そうしたら、後日ということになりますので、事業としては、やはり平成26年度までかかってくるということになるんですかね。それとも、例えば公共事業が平成25年度でまた国の方としての対策が出た場合には、平成26年度分をまた先取りして予算づけをし、この事業を平成25年度で終わらせるという形を考えているのかどうか、この辺についても聞かせていただけないですか。
◎田中水産部参事監 まず、予算の計上の考え方としましては、この経済対策がなかりせば、平成24年度末で36億円という状況でありましたが、今回、それに13億円の経済対策分が乗っかるということでございます。それによりまして、平成25年度、国はさらに追加の事業費を検討しているということで、この進捗率が今後また上がることが期待できるところでありますが、ただ、平成26年度までの当初予定を平成25年度まで縮めることができるかということにつきましては、今後の予算状況次第というところがありますけれども、これから先の予定されている工事などを考えますと、平成26年度からの前倒しというところまではちょっと厳しいのではないかと考えておりますが、今回の経済対策で5年分の3箇年相当になる61%まで上がってきましたので、あとは平成25年度の予算、そして、最終年度となります平成26年度予算で、残額事業費について予算計上はされていくものと見込んでいるところでございます。
◆溝口委員 一応この事業のことについては、それぞれまた、対馬の方からもお願いはきているんですかね。ほかにお願いがきているところはあるんですかね。その辺について、やはり1年でも早くできれば早い形の中で、また陳情があっているところを早めにやっていただける形の方が、より漁業者の皆さん方にとりましては効果が上がってくるのではないかという気がするわけですけれども、その辺についてはどのように考えていますか。
◎田中水産部参事監 五島西方沖につきましては、平成26年度までの予定ということになっておりまして、平成24年度の政府施策要望から、それに続く本県海域での事業の具体化について国の検討を進めるよう、県として要望させていただいているところでございますので、今後とも進捗状況を踏まえながら、国に対してしかるべき働きかけをしてまいりたいと考えております。
○山田[博]分科会長 ほかにありませんか。
○前田副会長 分科会長を交代します。
山田(博)分科会長。
◆山田[博]分科会長 手短に幾つかお尋ねします。
まず、今回入札を、先ほど前田副会長の方から、小刻みに地元の企業に多く受注できるようにということでありましたけれども、いずれにしても、これは入札が平成26年度はできないので、平成25年度に完成しないといけませんから、少なくともそれをしないといかんわけだから、それをまず大前提にしっかりとやっていただきたい。
その中で入札方法は、今までどおりと特段変わらない方法でやるしかないわけですね。だから、そこの中でやっていかないといけないわけだから、大変厳しい状況の中でやらないといけないと。
そこで、先ほど高見委員から話があった、私が一番心配なのは安全対策です。この安全対策を、早期着工、早期完成を急ぐあまりに事故があっては元も子もないので、そこは十分やっていただきたいと。
具体的に、じゃ、どういうふうにやっていくかということを、現段階で考えている点がありましたら、今からさらに調査していくのか、検討していくのか、その点をまず聞かせていただけますか。
◎壱岐漁港漁場課長 先ほども申しましたけれども、建設業協会の方々と、早期発注して早期完成、1年間で完成しなければいけないという状況になりますので、やはり事故が起こっては、いい仕事をしてもどうしようもありませんので、安全対策面については、協会の皆様とも意見交換等をしながら密にやっていきたいと考えております。
先般も、港湾漁港建設業協会と漁場整備開発協会の方とお話しして、まず安全第一であるということと、それと、先ほど高見委員がおっしゃいましたけれども、品質も確保しなければいけないということがありまして、やっぱり一番大事なのは、発注者も請負業者も安全対策をまず第一にやっていくんだという感覚を持ってやっていかなければいけませんので、それを十分協議しながらやっていきたいと考えております。
◆山田[博]分科会長 それで、今、安全対策で一番身近といったら、警備員がいらっしゃるでしょう、道路工事にしたって何にしたって。そこで、この前話をいろいろと聞いていましたら、設計単価と実際やっている人たちと違うと言うんだな。これはご存じでしたか、水産部も農林部も。それで、雇いたくても雇えないと。
何が言いたいかというと、今、工事がどんどんハード、資材も上がってくる、人件費も上がってくるわけです。それで、設計変更を見ていかないといけないわけです。この前、農村整備課の方が五島振興局の管内に来られて、速やかな対応をして、資材関係者と意見交換をさせてもらったわけですよ。じゃ、こういうふうにこうしましょう、ああしましょうということで。今回、やっぱりそういったところで、いいですか、対馬だって入札が不落になったわけだな、あれは。やっぱり東北の方でいろんな工事関係、専門員がいなくなったということで。そうすると、一番に安全管理ということですると、道路管理だとか、安全管理をする人たちの人件費をどこで見るかということなんですよ。そういったところもやっぱり臨機応変にやっていかないといけないということを、じゃそこを現場でそういった要望があれば速やかにやるという体制をとっておかないといかんのではないですか。これはいかがですか。
そういったのもやっぱり臨機応変に、もう受注したら、これなんだから、この予算でやってくださいじゃなくて、それに臨機応変にしてやっていかないといけないんじゃないかと思うんですよ。安全管理対策費とかあるでしょう。そういった柔軟に対応できるようにするのか、しないのか、それをお答えください。
◎壱岐漁港漁場課長 発注につきましては、土木部、農林部、水産部、同じ単価を使っておりますので、3者が協議しながら適正な価格、適正な執行ができるようにきめ細かに協議しながら、今後の対応をしていきたいと考えております。
◎井手農林部次長 道路警備員さん等の配置の問題、単価の問題等、今お話がございましたけれども、例えば安全対策上必要な経費につきましては、施工計画の中で打ち合わせをやってまいります。あるいはまた道路管理者、警察等にも意見を聞いて必要な配置人数は、もし設計で5人上げていなかった場合、あと2人増やさなければいけないとか、そういうことが生じまして、警察とか道路管理者と打ち合わせてそういうのが必要になれば、当然それは設計変更の対象になっていこうかと思います。
また、単価につきましては、これが県統一の単価で動いていますので、この場でどうこうというのはちょっと厳しい面もございますけれども、今のところそういう労務単価等については、県内統一的な単価で動いているということでございます。
◆山田[博]分科会長 農林部と水産部に安全管理上の人件費ですね、これは早急に農林部と水産部と土木部と協議しながらやっていただきたいと思うんです。一番身近な安全管理というのは、安全管理をする警備の対応が一番身近な問題として浮上しておりますので、ぜひそこを漁港漁場課長、よろしいですかね。
それと、じゃ、積算をどんなにするかというと、先ほどナークとか、水産土木センターという話があったんですよ。じゃ、漁港漁場課は強い味方がいるわけですね、ナークと水産土木センター。ナークは、一時期県議会・県政改革特別委員会で問題になったけれども、今回は仕方がないということで、強い味方がいると。農林部はいるんですか、積算してくれるところが。今回は緊急だからしようがなくて、ナークとかにお願いしないといかんということだったんですけれども、じゃ、農林部は強い味方がいるのかと。いなければ、またナークとか、ちゃんとしてくれるところがいるのか、いないのか、まずそれをお答えください。
◎林田農村整備課長 農村整備課関係の積算につきましては、県内で唯一そういう執行体制ができます土地改良事業団体連合会というところがございますので、そういうところにご相談をしながら、できるだけ早期執行に努めたいと思っています。
あわせまして、先ほども分科会長からありました事故等の懸念もございますので、施工管理も十分にしないといけないと思っておりますので、そういう体制等も連合会の方に受けていただけるのかどうか、その辺も含めまして協議をさせていただきたいと思っております。
◆山田[博]分科会長 やっぱり公的に土地改良事業団体連合会とか、ナークとか、水産土木センターのありがたみが、私たちもこういう時にわかってくるわけですね。ふだんはああでもない、こうでもないと言っていますけれども、こういう時にありがたみを感じるわけで、いずれにしても、関係団体にしっかりと対応していただくように。
しかし、その方々にお金を払うわけでしょう。そのお金を払うのを厳しい単価ですると、向こうも仕事をしないようになったらいかんから、その単価もしっかりとやりながらやっていただきたいと思います。
○前田副会長 分科会長を交代します。
○山田[博]分科会長 ほかに質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○山田[博]分科会長 ほかに質疑がないようですので、これをもって質疑を終了いたします。
農林部の方に繰り越しの箇所づけの資料をお願いしたいのですが、後で提出していただけますか。よろしいですか。
◎井手農林部次長 はい。
○山田[博]分科会長 次に、討論を行います。
討論はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○山田[博]分科会長 ほかに討論がないようですので、これをもって討論を終了いたします。
議案に対する質疑・討論が終了いたしましたので、採決を行います。
第55号議案「直轄特定漁港漁場整備事業に対する県の負担についての一部変更について」及び第63号議案「平成24年度長崎県一般会計補正予算(第8号)」のうち関係部分は、原案のとおり、可決することにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山田[博]分科会長 ご異議なしと認めます。
よって、各議案は、原案のとおり、可決すると決定いたしました。
次に、本日の議案に対する審査結果について整理したいと思います。
しばらく休憩します。
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−午後2時56分 休憩−
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−午後2時56分 再開−
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○山田[博]分科会長 分科会を再開いたします。
以上で、本日の審査は終了いたしました。
これをもって、本日の農水経済分科会を閉会いたします。
理事者はどうもお疲れさまでした。
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−午後2時57分 閉会−
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分科会長 山田博司
副会長 前田哲也
署名委員 野本三雄
署名委員 溝口芙美雄
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書記 永尾弘之
書記 天雨千代子
速記 (有)長崎速記センター