平成25年  9月定例月議会 農水経済委員会 - 10月01日−04号

平成25年  9月定例月議会 農水経済委員会

1、開催年月日時刻及び場所
  平成25年10月1日
       自  午後1時30分
       至  午後4時46分
       於  議会会議室
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
2、出席委員の氏名
    委員長(分科会長)  西川克己君
    副委員長(副会長)  山田博司君
    委員        野本三雄君
     〃        織田 長君
     〃        溝口芙美雄君
     〃        徳永達也君
     〃        山口初實君
     〃        友田吉泰君
     〃        深堀 浩君
     〃        中島浩介君
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
3、欠席委員の氏名
      なし
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
4、委員外出席議員の氏名
     なし
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
5、県側出席者の氏名
    水産部長         下山満寛君
    水産部次長        田添 伸君
    水産部参事監       田中郁也君
    漁政課長         山田芳則君
    資源管理課長       五島愼一君
    漁業取締室長       柴崎賀広君
    水産振興課長       柳村智彦君
    水産加工・流通室長    増本正幸君
    漁港漁場課長       壱岐雅夫君
    総合水産試験場長     藤井明彦君
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
6、審査の経過次のとおり
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後1時30分 開議−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
○西川委員長 皆さん、こんにちは。
 委員会を再開いたします。
 9月27日に引き続き、議案外所管事項について、事前通告に基づき、質問を続行したいと思います。
◆織田委員 それでは、通告を何点かしていましたので、質問をさせていただきます。
 農水経済委員会関係議案説明資料の中に、長崎魚市場の高度衛生化施設整備についてという説明が載っています。このことについて、まず質疑を交わしたいと思います。
 これは、資料をいただければ良かったんですけれども、言っておけばよかったですね、概要があまりよくわかりません。ここに書いてある内容以外で、例えばどれくらいの予算規模、あるいはどれくらいのスケジュールでこの衛生化に取り組んでいこうと。当然ながら、これは国の事業を九州で2つ認定されて取り組むという話でしたので、国の補助金がどれくらいこの中にあってというようなことを前提に、まず概要を説明していただきたいと思います。
◎柳村水産振興課長 まず、事業概要ですけれども、総額は144億円、うち荷さばき所、いわゆる陸上の今の魚市場の施設にかかる部分が70億円、それから岸壁、その他、漁港の方の費用が74億円ということになっております。負担率は、国が12分の8、県が12分の3、地元長崎市に12分の1のご負担をいただくことになっております。
 これが、今はもう現在は始まっておりまして、陸上の方の施設整備が終わるのが平成32年度でございます。
 施設の平面図がないとなかなか説明がしにくいんですけれども、長崎魚市場には、海側に向かって東棟、西棟という卸棟がずらっと沖合に向かって張り出しがあります。その卸売場棟を全部壁で囲ってしまう、そういうふうな高度衛生化に向けた施設整備をしようと。今は全部吹き抜けで、風も通る、雨が降れば水も入ってくる、それから鳥も飛んでくるというような、いわゆるオープンスペースになっておりますけれども、この卸売場棟を全部囲ってしまうことにします。主立って言えばそういう施設にする。その部分の陸上部分が特に70億円かかるという事業でございます。
◆織田委員 この高度衛生化施設を整備するというのは、国際的な認証を得る上で、どうしてもこういうことを長崎県としては進めていこう、国もそういう戦略を抱えている上で、長崎が九州の中で2つの枠の中に入ったと、こういう認識で考えておいていいんだと思うんですけれども、かなりの持ち出しがありますよね。それは当然ながら県の負担もありますし、地元負担もあるんですけれども、この荷さばき所や岸壁ができたことによって、高度衛生処理がよくなったということはとてもいいことなんですけれども、いろんなところに波及が起きていく、特に負担の問題で波及が起きるということはないんですか。
◎柳村水産振興課長 現在、卸売場棟のもとでいろんな手数料を取っております。この関係で、今現在、市場の関係者の方々といろんなお話し合いをしているところでございますけれども、この中には、新たな施設整備によって、当然ながら、将来的に幾らか負担を求めていかなければならない部分は生じてくる可能性がございます。ただ、その部分については、市場の関係者の方々と今から協議を詰めていく段階でございます。将来的に可能性はあるということでございます。
◆織田委員 これは例えば、アメリカなんかが求めている国際基準に全面的に合致しているんでしょうか。もしも144億円というのが国際基準の認証にまだまだ不足するということであれば、また追加されるというようなことは考えられないんですか、どうですか。
◎柳村水産振興課長 例えば、アメリカとかヨーロッパのHACCPみたいな基準に必ずしも合致したという施設ではございません。やはり国も高度な衛生管理対策のもとで水産物の出荷の割合を増やしていかなくちゃいけないということで、今回、特定第3種と呼ばれる全国でも重要な漁港があります。これらのもとで、現在、長崎を含む8漁港でこういう高度衛生管理に向けた荷さばきといいますか、漁港施設が整備されていくということでございます。
◆織田委員 当然、先ほどおっしゃった受益者負担といいますか、これから具体的な協議になっていったら、そういう部分でいろんな話が出てくると思います。それは協議をしっかりしていただいて、どこまで受益者負担として求めるのか、あるいはそれによって漁業関係者に対する課題がひょっとしたら出てくる可能性があるかとかということはよく詰めていただいて進めていただきたいと思っています。
 これは当然ながら、今お話しのように、長崎漁港がこうやってあるんですけれども、魚市場というのは県内に、私は佐世保ですけれども、あと松浦とか、こういうところもあるんですよね。これは今度、地方卸売市場になったものですから、当然こういう要素というのは求められてくると思います。長崎がどこら辺の水準に、先ほどおっしゃったように国際的なHACCPの基準よりもいかないけれどもというお話だったけれども、次に出てくる市場についてもどの辺まで求めていくかということは、行政として当然ながら考えなきゃいけないテーマだと思っているんですけれども、今言った佐世保とか松浦に対してこういった施策を求めていくということは、どんな考えですか。
◎柳村水産振興課長 先ほど申しましたように、長崎漁港という、これは水産庁の管理のもとでこういう施設整備が進んでいくんですけれども、実は佐世保、それから松浦、これは港湾ということで漁港ではございません。同じ事業が直ちに適用できるかというと、そうではなかろうというふうに考えています。
 ただ、佐世保市場は、委員ご存じのように、4月に中央市場から地方市場に転換されました。この転換市場に際しましては、私が聞いたところでは、5年間の中で強い農業づくり交付金メニューを使っていろんな施設整備ができるというふうに聞いております。この中で佐世保市場も何らかの計画をしていきたいというふうにお伺いしていますので、こういう交付金メニューで恐らく対応できるんじゃないかと考えております。
 それから、松浦市場につきましては、現在まだそういう計画は進んでおりません。使えるとすれば、農林水産省が持っている、先ほど申しました強い農業づくり交付金であるとか、水産庁が持っている水産業の交付金が利用できる可能性はあるんですけれども、どちらにしてもこういう施設整備の方針を先に認めていただかないとこういう助成も出ませんので、地元がどう考えていくかということがこれからの検討だろうというふうに考えております。
◆織田委員 当然地元のお考えがどうかということが先ですから、そこを確認しながら、ただ、行政として県も多分に、先ほどのお話のように関与していかざるを得ない内容になっていますし、簡易的な方法でやるとすればどの辺までやるのかということも十分に議論してもらわなければならないと思っていますので、今回こうやって長崎魚市場というだけで載っているんですけれども、今言った、ほかの地域への波及のこともぜひ考えた上で、この高度衛生化については取り組んでいってほしいと思っております。
 それから、次のテーマに入りますが、マグロの話で、この前、先々週ですかね、長崎新聞に大きく壱岐のクロマグロ漁のこと、それから本会議でもありました、ヨコワがいなくなったという表現なんですよね。少なくなったところで、いなくなったという表現のテーマに書いてありました。グラフをずっと見ると、確かに減ってきています。極端に減ってきています。
 この推移を見た時に、原因が何なのかと、いろんな複合的な要素があると思うんですけれども、ただ、本会議でもお話があっていたんですけれども、大間と並んで勝本のマグロの一本釣りというのは、大変技術もすばらしいものがある、継承して若い人たちにつないでいこうという運動もあるにもかかわらず、こういう減少が進んでいるというのであれば、もっと長崎県としても、こうしたヨコワがいなくなったという原因究明をしっかりやるべきじゃないか。と同時に、復活するためにはどういう手だてがあるのか、産卵期をどうするのかとかという話もあっていましたけれども、こうした点について、まず概要をお話しいただきたいと思います。
◎五島資源管理課長 クロマグロの資源状況につきましては、国際的なマグロ類の科学委員会でございますISCの報告によりまして、近年、この資源量が過去最低の水準まで低下しているということで報告をされております。これは2010年の親魚量が約2.3万トン、過去最低の水準が1.8万トンであったということでございますが、こういう状況から、WCPFCの方におきましては、2011年から30キロ未満の未成魚についての資源管理措置をとっておりまして、これに基づきまして、我が国におきましても、大中型まき網で30キロ未満の未成魚につきましては、年間4,500トン未満の漁獲制限というものを実施いたしております。
 また、成魚につきましても、我が国ではWCPFCの措置とは別に、追加的な措置といたしまして、日本海におけます産卵期でございます6月〜8月の大中まき網の漁獲量を2,000トン未満ということで制限をいたしております。
 マグロにつきましてさらなる漁獲制限というものにつきましては、マグロが外国水域を含めて広く回遊するというものでございますので、国の方におきましては、科学的な根拠に基づいて必要な管理措置をするということにされております。また、それの資源調査につきましては、国を中心といたしまして、本県でも連携して調査に協力をしておりますので、そういう今後の科学的調査に基づいて具体的な管理措置が国において定められていくのではないかと考えております。
◆織田委員 実は、対馬の方もヨコワが捕れなくなってきているんですね。いっときは1日に100匹ぐらい、ものすごく捕れていた。はえ縄でやっている人の話を聞いたんですけれども、ここも本当に捕れなくなってきていると。なぜこんなふうな減少の仕方が、極端に減少が見られるんだろうかという点で非常に危惧をされていました。
 ご存じのように、このヨコワというのは、いい値段で売れているんですよね。1匹4,000円とか4,500円とかというお話を、かなりいい値段というお話を聞いていましたけれども、なんでヨコワがいなくなっているのかという原因について、先ほどのマグロ全体の問題もあるんですけれども、あの海域でそうした減少が、極端に減っているということは、ヨコワがいなくなっているという話ですよね。
 申しわけないですけれども、いろんな漁業がある中に、例えば今、非常にセンサーがよくなっていますよね。一本釣りじゃなくて、たくさん一遍に捕ってしまっている可能性もあるという考え方も持てるんですよという話がされていました。もうちょっとここら辺の皆さんの話を聞いてみないと、今、資源管理課長がおっしゃったことは全体的なお話として伺ったんだけれども、若い人たちがずっとこうした仕事を、一本釣りをやっていくためには、きちんと原因と対策を考えてあげる必要があるんじゃないかと思ったんですけれども、産卵期のことであれば、ここに書いてありましたように、もっと規制をしてほしいとか、こういう声も上がっています。ぜひ検討いただきたいと思うんですね。
 この前、日中の漁業協定の中でいろんな話し合いをして、暫定水域での中国との関係なんかもあっていましたけれども、マグロにかかわらずなんですけれども、例えば、台湾との関係では、沖縄県では日本と台湾との漁業権をめぐって、台湾との双方の漁船の操業実態をよく調べてみて、乱獲してないかとか、特にマグロに対してはものすごく神経をとがらせながら、漁場についてはきちんとした監視をしていって、実際、そういう調査をしながら重点的な調査をして検討に入っていく、こういうことがあっているんですけれども、長崎はこういった関係はどうですか。
◎五島資源管理課長 恐らく台湾につきましても、WCPFCの加盟国で北委員会に入っておりますので、WCPFCでの管理措置に基づいた保存措置がとられるものだと思います。
 我が国でクロマグロについては、先ほど申しましたが、大中まき網につきまして漁獲制限措置をとっております。
 今後、ヨコワの漁獲の新たな規制ということにつきましては、沿岸まで含めたものになるのかどうかというものは、国において先ほども申しましたけれども、管理措置について、国もこの1年をかけて調査などを行って検討したいということを申しておりますので、その中でヨコワの制限措置がされるかどうかということが検討されるということです。
◆織田委員 長崎県のマグロの養殖に欠かせないヨコワがいなくなっているというこの実態に対して、県の水産関係者としては、しっかり復活できるような手だてをとることが今求められていると思いますので、実際よく現場に入っていただいて、おっしゃったように大中まき網の関係もあると思います。そういうことも含めながら、どういう規制をかけていくか、どういう協議ができればこれが維持できるかということは、求められている緊急の課題だと思っています。いなくなってしまったら元も子もないです、こういう状態が続くと。この2年間ぐらいはこれが続いているんですね。あと1〜2年続いたら、もうまさしく深刻な状態になってしまいます。ぜひ調査と対策をしっかり打っていただきたいと思っております。
 それからもう一つ、最近、漁業関係者の方たちといろいろ話をする機会があって、漁業の皆さんも、沿岸漁業の皆さん、それから大中小のまき網の皆さん、それぞれ自分たちの利得権益を守るために取り組んでいらっしゃるんですけれども、一番やっぱり影響が大きいのは沿岸漁業の皆さんなんですね、私が見るに当たって。この沿岸漁業をどう守っていくかという点では、長崎県もいろんな対策は打っている、資源管理のこととか、栽培漁業のこととか、あるいは養殖のことでいろんな手だてをとっていることはわかるんですが、ここ数十年、かなり漁場が荒れているという印象を皆さんが非常に持っていらっしゃっていて、これがずっとこのままいったらお互いに首を絞めることになってしまわないかという漁業の全体観に立った時に、お互いに協力し合わなければならない時期に今きているんだと思うんです。
 そういう面では、先日、溝口委員からもまき網の関係者と沿岸の関係者と一体になっていろんな検討をする時期にきているんじゃないかと、漁協によってはそういうところは出てきていますよと。ただ、実際、漁政課長、進んでないというお話があっていましたね。だけど、これは絶対進めていかなければならない内容だと思っています。
 それで、実は去年の水産白書を見ていたら、資源管理の指針というのがあって、平成23年度にこれを策定して、資源管理計画というのをつくって、そして進めていくようになっています。長崎県の漁協もそういったことを大変進めておられます。その中にもう一つ、新しい取組として県が今スタートしたように、いわゆる新たな体制というのを強いるようになったと。それは、さまざまな自主的資源管理措置を包括的にこの計画の中に入れていく、策定の中に入れていくということを白書の中に明確に書いてありました。
 つまり、全国的にこういう問題はやっぱり同じように起こっている。であれば、どう資源を守っていくかという点でお互いに関係者が寄って、お互いにそれを包括的に自主規制をしていって、それでお互いの漁場を守っていき、お互いが漁業として生活できるようにしていこうと、指針と計画があって、その具体的な包括するものまで入っています。長崎県の漁協というのは、この資源管理計画を大体どれくらいの漁協でつくっていらっしゃいますか。
◎五島資源管理課長 本県でつくられております資源管理計画の数は、平成25年の3月末で168件となっております。
◆織田委員 168件の中で、計画を立てる中に、私が先ほど言いましたような、お互いに自主規制をしながらこうした措置に取り組んでいこうというのを具体的に進められているところはどのくらいありますか。
◎五島資源管理課長 この168件の計画におきましては、それぞれの地域の漁業者が地域ごとに参加する内容ですけれども、その中には休漁日の設定とか、漁具の制限とか、そういうことをする内容になっております。
 平成23年から新たな資源管理計画というものがスタートしておりますけれども、この管理計画自身が、それまでは国や県が資源管理計画というものをつくりまして、それに漁業者が参加するという形をとっております。平成23年からは、国や県は資源管理方針というものをつくって、その資源につきまして、例えば資源回復の方向性、とるべき具体的措置、こういうものを記載いたします。その方針に基づいて、漁業者自らが自分たちの地域で自分たちの漁業種類についてどういう資源管理計画を立てるかということで、各地区地区で実態に合った資源管理計画をつくる。漁業者自らがつくるということで、漁業者が資源管理に取り組む範囲の拡大と申しますか、参加者の増加、それで資源管理を進めようという考え方の中でやっておりますので、そういう意味では委員おっしゃいますように、皆さんが同じ方向性を持って資源管理計画を策定していっているということだと思います。
◆織田委員 この話の冒頭に戻りますけれども、沿岸漁業の皆さんと大中小のまき網の皆さんとそれぞれ漁業関係者がいらっしゃっていて、それぞれやっぱり自分の権益を拡大したいと思うでしょうけれども、もともとの海がそういう状態に、今だんだんだんだん縮小されている。先ほど言いましたように、センサーがよくなって、あそこに物があると、遠く2〜3キロ先までわかるようになっている。それくらいに魚のいる場所が、持っていけると思ったら幾らでも捕っていける状況の中にあって、これをどう規制していくかというのは、先ほど168の計画がある中に、どこまでこれが織り込めるかというのは、やっぱりしっかり推進していく必要があると思うんです。進めてもらわなきゃ、皆さんが自主的に進めなければいかんことです。
 だけど、それは促すと同時に、この前のお話、課長のところでなかなか話し合いが進まないと。そういう段階ではないと私は思っています。お互いにこれをしていかないと、関係者たちにばらばらに話を聞くと、それぞれに言い分があられる。それではもう成り立たない時にきているんじゃないかという感じがいたします。
 ぜひこの自主的な資源管理措置を大いに取り入れて、皆さんがそういうテーブルに着き、そういう話を具体的に計画の中に織り込んでいってつくってもらいたい。沖縄ではちゃんとやっているんですよ、沖縄のある漁協ではきちんと、そしてみんなが守って、要するに、漁労の分の所得も増やしているんですよ。そういう考え方で、全体観に立つ必要があると思っています。
 それで、ここのところ、10月からイカ漁が解禁されますね。イカというのは1年間ですから、これが10月は産卵期に入ってきます。すると、イカがなかなか捕れなくなったという話を聞きます。なぜですかと聞くと、やっぱり何かが原因ですよと、場合によってはまき網の皆さんの対応を少し考えてほしいですねという話もある。だけど、まき網の皆さんはまき網の皆さんで、いや、自分たちはちゃんと守りながらやっているんですよと言われる。だけど、実際イカは捕れてない。
 イカというのは、沿岸漁業にとって最大の所得の一つですよ。この白書で調べると、沿岸漁業の中でイカというのは割合としてものすごく高いです。沿岸で53%、定置網で20%、まき網で6.6%、6.7%というぐらいに、沿岸は、このイカというのは非常に影響力を、所得あるいは漁業を守っていく上で大事なところです。沿岸を守るという点では、ここの分野を視点に置きながら、イカ漁をどう守るかということに視点を置きながら考えてやる必要があると私は思っているんですけれども、どうですか。
◎五島資源管理課長 本県におけますイカ類の漁獲状況ですけれども、平成19年から平成23年までの5カ年間の漁獲量は、およそ1万6,000トンから2万2,000トンぐらいで変動をいたしております。この中で、確かに大中型まき網による漁獲割合が全体の5%程度を占めております。そのほか、定置網やら沿岸のイカ釣りやらで漁獲されておりまして、ほとんど沿岸の重要な資源になっていると思われます。
 ただ、特に本県の場合は、冬場のスルメイカ主体となるわけでございますけれども、スルメイカにつきましては、国の方もTACという漁獲量の制限措置を設けておりまして、近年のTACの数値が大体27万トンから33万〜34万トンぐらいで設定されております。これによりまして、漁獲量としては15万トンから27万トンの実績というような状況でございまして、TACによる資源管理については守られている状況でございます。
◆織田委員 ともかくイカ漁については、生産の再編というか、きちんと守るべきところはしっかり守りながらやっていかないと、沿岸漁業の皆さんにはとてつもなく影響が大きいと思います。イカだけじゃないんですけれどもね。という面で、再編の仕方というのはよく考えていく必要があるんじゃないかと思っています。
 時間があまりなくなりましたけれども、実は先週の日曜日に小値賀に行ってきまして、小値賀の沿岸漁業の皆さんといろんな話をすることがありました。ものすごく魚が捕れなくなってきている。昔のように資源がここにある、漁場がここにあるというのが、水温の関係か何かで動いてきていると。漁業をやっていく上で環境は非常に厳しくなってきていますという話があっていまして、それでも何とか若い人に来ていただきながら漁業を運営したいという話でありました。
 その中に、幾つか課題を聞いてきたんですけれども、例えば漁業で油の値段が今問題になっています。小値賀の漁協は、ご存じのように過疎債を使って安くしています。ところが、宇久は佐世保市ですから、同じ漁協の中でもこうした過疎債の対応というのがなくて、同じ魚を釣っているところで補助を受けるところと受けないところがある、油という点からすると。これは何とかならないんでしょうかと。同じ漁協の中でそういう違い、格差がありますよという話があっていましたけれども、こういったことはご存じだと思うんですけれども、何か対応の手だてはありませんか。
◎山田漁政課長 委員がおっしゃる燃油の補填策というのは、小値賀町がやっておられる補填策だと思いますけれども、当然ながら宇久地区は佐世保市に入りますので、佐世保市はそういう補填策をやっておられませんので、どうしてもそういう補填策があるところとないところが出てきているという状況だと思います。
◆織田委員 状態を知っていてもらいたいと私は思って話をしたんですよ。それ以上、長崎県の方でどうのこうのできる話じゃないとは思います。
 ただ、過疎債という対応が可能になってきているものだから、場合によってはそういう対応によって自治体でこの対策はとれるんですよということについては、県の方も一定お知らせしながら推進していくことはできるんじゃないかと思います、自治体の考え方によりますけれどね。そういう面で、今お話しした同じ組合でそういうことがあるというのは何となく忍びない話だなと思って聞いてきましたので、ご報告をさせてもらいました。
 もう時間がきましたから、また余裕があればお願いします。
◆山田[博]副委員長 それでは、私の方から12項目の質問通告をさせていただきました。しかし、12項目の質問をすると、ほかの委員との時間の配分等もありますので、絞って質問させていただきたいと思います。それと、なおかつ、ダブった質問等もありましたので、絞って質問させていただきたいと思います。
 まず最初に、男女群島の真浦漁港です。この真浦漁港は、先般、平成24年度の予算で真浦漁港の地形を測量したということでありますけれども、これは地元の人から、どうしたんだと、なんで今回測量したんですかと、地元の方からとにかく聞いてくれと。ほかの質問も燃油高騰の質問もあるけれども、とにかくまずこれを聞いてくれと、まず第一にこれを聞いてくれと言われたので、担当課の方でお答えください。
◎田中水産部参事監 副委員長ご指摘のありました真浦漁港の調査につきましては、平成24年度予算で計上させていただきましたが、これは繰り越しをしまして、今年度実施をいたしました。
 具体的に行いました項目としましては、真浦漁港は第4種漁港としての漁港区域が指定をされておりますが、その海域部と陸域部にかかる、海域部にあっては深浅測量、そして陸域部における地形の測量を実施したという内容でございます。
◆山田[博]副委員長 これは今までしてなかったんですか。何年ぶりに測量したんですか。
◎田中水産部参事監 当該真浦漁港につきましては県管理ということになっております。当該地区の地形測量を県の漁港管理者の立場で実施したことはこれまでございませんでした。
 したがいまして、この測量を実施したのは今回が初めてということでございますが、真浦漁港につきましては、平成12年度に県においてまた別の調査を実施しておりました。
 具体的には、真浦漁港周辺におけます漁業を取り巻く環境、あるいは陸域における植物層とか生息動物に関する情報収集、あるいは海域における分布生物の状況、あと漁港整備の必要性等の検討などを平成12年度の調査として実施をしておりました。
 今回、こういった調査結果を前提としまして、実際の地形なり海底の深浅に関しての情報が不足しているというような判断から、平成24年度にその調査費を計上させていただいたものであります。こういった平成12年度の調査並びに平成25年度の調査によりまして、私どもとしては必要な情報は収集できたのかなというふうに考えているところでございます。
◆山田[博]副委員長 だから、これは県管理として、なぜ今回測量したのかと。今まで測量しているのか、してないのかだけお答えください。それで、何年ぶりにしたのか。
◎田中水産部参事監 地形測量につきまして漁港管理者として県の立場で実施したのは、今回が初めてでございます。
◆山田[博]副委員長 そうすると、県が管理する港として今まで測量してなかったということで、今回新たにしたということであれば、県管理に指定されてから今日まで何年たっているんですか。
◎田中水産部参事監 当該漁港の指定自体は昭和26年度でございました。
○西川委員長 休憩します。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後2時07分 休憩−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後2時07分 再開−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
○西川委員長 委員会を再開します。
◎田中水産部参事監 62年経過しております。
◆山田[博]副委員長 地元の人から、県が今回62年ぶりにこういった地形測量をして、漁港の管理として調査してもらったということは大変ありがたいと言っていたんですよ。私は説明したんですよ。そしたら、今回してもらったのはありがたかったと。「ところで、先生、前、いつしたんですかね」と、私も答え切らなかったんです、黙っていたんですよ。「なんで先生答えてくれないんですか」と、黙っていたら、「先生、ちゃんと聞いてくれよ」と。
 これは、委員会の議事録とか全部出ているから、最近、漁業者は農水経済委員会の議事録を読んでいるんですよ。山田(博)副委員長がどういった質問をしたかとか、委員長がどういった質問をしたかということで大変厳しく指摘されて、もう最近の漁業者は情報収集が激しいものですから、今回62年ぶりにしてもらったということで、2つあるんですよ。
 要は、今回、男女群島を、尖閣諸島とかいろいろ問題に上がるから、県管理としてちゃんと認識を深めてもらって、しっかり測量してもらったと。しかし、その一方で、62年間もほったらかしていたといって怒る人もおれば、今回よくこんなして調査してくれたとあったんですよ。同じ漁業者で、私の目の前で口論になって、その場はなだめすかしてやったんですよ。しかし、県としては、今回測量したことで、県管理の漁港として今から鋭意管理をしていくと。測量したに当たっては、今後どんな管理をやっていくつもりか、それだけお答えください。
◎田中水産部参事監 まず、当該漁港におけるいわゆる地形に関する情報としては、例えば陸域でありましたら、国土地理院等が行った地形図がございます。また、水域にあっては、ある意味海域全般を対象としていますが、粗い形での深浅に関する、水深に関する情報はございました。
 そのようなことから、私どもとしては、基本的には、地形なり海底地形に関する情報はそういったものを活用させていただくという考え方でございましたが、今回の平成25年度の調査では、そこをより詳細に調査をしたというものでございます。
 そして、副委員長お尋ねの今後の管理につきましては、この平成12年度と平成25年度の両者の調査で必要な情報を把握しておりますので、今後そういった情報をしっかりと活用してまいりたいと考えております。
 ただ、今後の真浦漁港において、基本的に整備を直ちに行うということを前提とした調査ではないということはこれまでお話をさせていただいたところでございます。そのようなことから、現段階では、真浦漁港の具体的な整備については、昨年度からを初年度とする長崎県の長期計画、「長崎県漁港漁場整備長期計画2012」というものを策定しておりますけれども、その中には具体的な構想としては入っておりません。
◆山田[博]副委員長 じゃ、これは今後の整備計画の構想の中に入れていく構想があるのかないのかだけお答えください。
◎田中水産部参事監 当該地区におけます漁港施設の整備につきましては、当該周辺の漁場を利用されている漁業者にさまざまなご意見があると承知をしております。また、ああいう遠隔離島において、仮に漁港施設を建設するとなるとかなりの事業費がかかるということでございます。そういったところのご意見、あるいは整備としての妥当性などは慎重に検討していく必要があると考えるところでございます。
◆山田[博]副委員長 検討するということで、長期的に全く整備構想の中に入れないということはないわけですね。要するに、今から検討していきたいということで理解していいんですね。
◎田中水産部参事監 現段階では、そういった基礎的な情報を集めたという段階でございます。
 また、そういった当該地区における漁港の整備については、かなりの事業費として、関係されるさまざまな漁業者の意見等々を慎重に踏まえる必要があるというふうに考えておりますので、現段階ではそこについては白紙という段階でございます。
◆山田[博]副委員長 白紙ということですね。わかりました。
 続きまして、委員会でも大分議論になりました燃油高騰について、これは水産部長と直接話したいと思うんです。
 水産部長、今、県内各市町の燃油対策というのは、先ほど織田委員からも言われたように、小値賀、壱岐、対馬、五島、新上五島、松浦、西海市、こういったところでも上がっているんです。そこで、やはり長崎県としては、本会議でも知事の答弁があったように、要するに切りがないんだと。それはわかるんです。
 そこで、国に対して制度設計を提案して、長崎県としたら国と一緒になってこういった制度設計をやって、要するに、市、県、国と、この制度設計であれば長崎県としても燃油高騰対策に取り組んでいけると、そういった政策的な立案を出して、それから取り組んでいくというのは大事だと思います。ただ単に予算的にどんどん増えていくから大変、財政的負担があると。しかし、県として、その財政的な負担を軽減できるような政策提言をして、国に対してこういった取組をしてもらえれば長崎県でもできますよと。長崎県でも、財政が厳しい市とか町で実際にこれをやっているわけだから、そういったことを踏まえれば、少なくとも政策提言をしながら燃油高騰対策を、今、織田委員から現状説明があったように、そういったことを踏まえて政策提言という形で水産庁に、単なる要望じゃなくて、具体的な政策を持って要望することが必要な時期にきているんじゃないかと思うんですけれども、見解を聞かせていただけますか。
◎下山水産部長 これまでも燃油のことに関しましてはたびたび発言させてもらっておりますけれども、やはり県単独で措置をするというのは、財政的にも非常に重い負担になります。エネルギー政策というのは、あくまでも国の政策であるというふうに我々は認識しておりますので、まずは燃油高騰に対して国の政策をきちんと打ち出していただきたいということで、セーフティーネットについては今年の7月の段階で一部改善が見られているところでございますけれども、さらなる改善を国の方に要望をしているところでございます。
◆山田[博]副委員長 水産部長、そうしたら、この燃油高騰対策というのは、長崎県は一切の負担をしないんだと、今後、未来永劫しないんだということで理解していいんですね。
 私が言っているのは、長崎県の財政負担が厳しくなるからということで、雪だるま式になるから大変だと知事が言っているのはごもっともなんです。そこで、その負担を軽減するような政策、後で地方交付税なり裏付けをしてもらうような政策提言をもって国に要望するのは、それは要望するんだから、要望したらだめというわけじゃないんだから、そういった政策提言をもって要望もしないのか、見解を聞かせてください。
◎下山水産部長 先ほども申し上げましたように、まず国において燃油高騰対策の、例えば直接補填をお願いするとか、それから起債の有効活用をお願いする、枠の確保をお願いするとか、それから、もともと燃油が高くなっても漁業ができるような、いわゆる構造改善に結び付くような政策をお願いするとかいうことは県として要望しているところでございます。
◆山田[博]副委員長 じゃ、長崎県は燃油高騰に対して、今さっき水産部長が言ったでしょう、これは国が行うことですと、その方針は変わらないということですね。それだけ聞かせてください。
 長崎県は、燃油高騰対策に対しては一切出さないんだと。今さっき水産部長が言ったのは、大事なことなんですよ。国で全部やるんだと、燃油高騰対策は国で全部やるということで理解していいんですね。そしたら、もう質問しませんから。先ほどの確認です。国が全部やることであるならば、水産部長、私は質問しませんから。幾ら言ったって一緒だから、長崎県はそういうふうな見解を持っているというのであれば。お答えください。
◎下山水産部長 先ほども申し上げましたように、エネルギーの問題、エネルギー政策という観点から、これは国の方できちんと対応していただくことが必要であるという認識は持っております。
 ただ、県で今何もしていないかというと、そうではなくて、やはり構造改善につながるような事業につきましては、県としても県単独での措置もやっているところでございますので、県が一切何もしないということを言っているわけではございません。
◆山田[博]副委員長 私が言っているのは、この燃油高騰対策に対して、長崎県としては財政的な出動はしないということで理解していいんですね。それだけ、イエスかノーかで答えてください。
◎下山水産部長 いわゆる直接補填というようなことを県が単独で行うということは非常に難しいのではないかというふうに思っているところです。
◆山田[博]副委員長 そういうことですね。長崎県の行政においては、燃油高騰は国の方で直接やってもらうということになっていると。これは、ほかの質問もあるので、一旦ここで終わりたいと思います。
 続きまして、海難事故ですね。今日までよくまき網漁船の海難事故があって、今から台風シーズンになってくるんです。そうすると、災害というのは忘れたころにやってくるというのがあるんですね。今現在、この海難事故に対して具体的にどういったことに取り組んでいるかというのをお答えください。
◎五島資源管理課長 海難事故の防止につきましては、まず、平成21年にまき網漁船の海難事故が発生して以降、このまき網漁船、それから以西底びき網漁船、こういう大型船につきましては、海難事故の再発防止ということで、年に1回、長崎県まき網・以西底びき網漁船海難防止推進連絡会というものを開催しておりまして、これは県や海上保安部、それから九州漁業調整事務所、運輸局、それに業界の団体、こういうもので構成している団体でございますが、こちらの方で安全運航マニュアルの周知徹底と、それから関係機関の海難防止につきます取組の状況の報告や意見交換、そういうことを行っておりまして、業界とか行政、それから海上保安部、それらが連携いたしまして再発防止に取り組んでおります。
◆山田[博]副委員長 それで、関連してお尋ねしますけれども、まき網漁船のライフジャケットの装着率は何%かお答えいただけますか。
◎五島資源管理課長 まき網漁船のライフジャケットの着用の状況については、今、県の方では小型漁船について調べておりますので、まき網漁船についてのライフジャケットの着用率の調査はいたしておりません。
◆山田[博]副委員長 じゃ、実際、まき網漁船団の方のライフジャケットの指導はしているわけでしょう。それをしているかしてないか、お答えください。
◎五島資源管理課長 先ほど申しました海難防止推進連絡会の中でそれぞれの業界が取り組む内容として、海難防止講習会とか、海難の訓練とか、その中で県の旋網組合におきましてもライフジャケットを使用しました海難救助訓練等を実施しておりまして、ライフジャケット着用の推進をしております。
◆山田[博]副委員長 少なくともあれだけの重大な事故があったんだから、100%装着になっているわけでしょうけれども、調べてないというのであれば、資源管理課長、調べて、次回の委員会までに報告していただけませんか。これは大事なことなので、その時、また改めて質問させていただきたいと思います。
 続きまして、五島の方で、男女群島の鳥島一本釣り会の船舶電話の使用についてという陳情が上がっていましたけれども、その後の対応状況を説明してください。
◎柴崎漁業取締室長 ただいまの会からの陳情につきましては、これは今、副委員長からもありましたように、船舶電話の通信システム変更に伴って、新機種を設置するのが非常に高額であるということで、それに対して補助等の支援ができないかということでありましたので、そういう機器の整備につきましては、県としましては県単独事業とか、それから離島漁業再生支援交付金、これを用いて集落とかグループが密漁監視などを行う事業として整備することは可能であるということを市などを通じてお知らせしているところであります。
 それにつきまして、随時こちらでも確認をしておりますが、最近聞きましたところ、地元の方では、今言いました離島再生支援交付金を使って、集落の方で1〜2台購入しようかという話が進められているということでございました。
 ただ、その中で具体的に機種の選定などについてはまだ決まってないということなので、その辺の決定、それからもしそういうのが決まったらメーカーによる説明会をしたいと、そういうふうなことを検討していると聞いております。
◆山田[博]副委員長 漁業取締室長、これは去年の平成24年6月11日に要望書が上がったわけですね。それで、聞いておりますというか、これは引き続きしっかりと対応をやっていただきたい。
 それと、漁業取締室長は五島振興局の水産課長でいらっしゃったでしょう。顔なじみの業者がいっぱいいるでしょう。あなたが行ったら大変喜ぶから、行ってくれないですか。あなたが来たら、もろ手を挙げて喜ぶぞ。お待ちしておりますので、ぜひしっかりと陳情の対応をお願いしたいと思っております。
 続きまして、五島沖における土砂の土捨てについて質問させていただきたいと思います。
 実は、佐世保選出の先生方を目の前にして大変言いにくいことなんですが、私の地元の五島沖では、平成20年6月25日に環境大臣から許可を得たとして、廃棄物の数量として、なんと22万8,500立米を、それは同じ長崎県だから協力するべきはするということではあるんです。それは地元の漁業者も、漁業者といってもほとんど知らないんだ。五島漁協組合長会で、実施は平成24年11月1日から平成24年12月28日まで、北緯32度25分、東経129度07分を中心とした半径2.5キロメートル範囲内の許可を得たんです。ところが、実際の工事は、平成24年12月27日に始まって、終わったのが、なんと1月11日なんですよ。
 要するに、何が言いたいかというと、環境大臣の許可を得ても漁業協同組合の同意を得た期間外に土砂の捨て土をやっている。これはどういうことかということで、大変申しわけございませんけれども、私は長崎県の県議会議員として協力するべきは協力しないといかんということはありますけれども、しかし、こういった状況があれば、漁業者の組合の許可範囲を超えた投石をされていれば、これは大問題ですよ。まず、この問題を認知していたかどうかというのをお答えください。
◎壱岐漁港漁場課長 佐世保市の浚渫工事の土砂の五島沖への投入につきましては、五島の漁協の組合の総会を経て、工事を実施したと聞いております。
 しかしながら、漁業者への十分な周知がされていないというような状況も聞いていますので、先ほど言われましたように、12月から1月にかけてされたということで、今後は工事の日時や日程が十分伝わるように周知をしていくべきじゃないかということで、佐世保市にも再度お話をしたいと考えております。
◆山田[博]副委員長 壱岐課長、ごもっともですよ。私は協力したいと思っているんだけれど、地元の漁業者のほんの一部というか、組合長さん方は知っているんだよ。地元の五島の漁業者は知らないんだよ。私は板挟みなんですよ、はっきり申し上げて。田添次長、大変なんだ、私は。この苦しみがわかりますか。何とか助けてほしいんですよ。漁業者から文句言われる、地元に帰ったら、どうなっているんです、どうなっているんですかと。佐世保市の副市長に電話すれば、何の用事ですかとか、何の用事ですかと言うんだ、佐世保の副市長が。私は板挟みで、何とか橋渡しをしようと思ったら、佐世保市の副市長は誰かとは言わんけれども、私はこの際一切協力しないと思ったんですよ。だけど、水産部の田中参事監をはじめ、壱岐課長たちも県内の漁場をよくしようと思って日夜努力されているし、あなたたちからも何とかご理解とご協力を賜りたいという話もあっているし、だから私はそういった点では協力を惜しまないんです。
 しかし、こういった状況をやっているということは、壱岐課長、しっかりとやっていただきたいと思うんですよ。これは今、地元で署名活動が始まっているんですよ、環境大臣に持っていこうとか、佐世保市長に直接持っていこうという話になっているんですよ。これは、地元の市長だって知らなかったんだから。少なくとも佐世保市長が地元の野口市長に対して、前まで水産部長をされていたんだから、こういったことで迷惑をかけますよと言えばいいのに、その一言もないというんだから。市長会でしょっちゅう会うんでしょうから。
 いずれにしても、五島市と佐世保市の方で住民間のトラブルにならないように何とかしてもらわないといかんと思っているんですよ。壱岐課長、それはぜひやっていただきたいと思うんです、こういった問題が起こらないように。
 続きまして、中国向け輸出水産食品について、先般の水産加工・流通室長の説明があったとおり、後から資料をいただいたんですけれども、ものすごく厳しい予算の中で10倍以上の、「半沢直樹」じゃありませんけれども、10倍返しの飛躍を遂げているということで、それは大変評価をしないといかんなと思っているんですが、その中で輸出の証明書は、今まで長崎県の方がやっていたところが、今度保健所でもできるようになったということで、この保健所の発行がスムーズにいっているかどうかというのをお答えいただきたいと思います。
◎増本水産加工・流通室長 山田(博)副委員長がおっしゃったとおり、平成25年6月20日付けで厚生労働省の方から通知がございました。これは、協議した結果、中国政府から行政機関での発行に変更するよう要請があったという内容でございます。
 具体的には、県内での行政機関といたしましては、長崎市の保健所、佐世保市の保健所、それと県が保健所を有する自治体がございますので、その希望の有無に関しましては、各自治体で今判断がなされているところでございます。県といたしましても、離島の保健所も含めて県民生活部の担当となっておりますが、衛生証明書の発行について、両市、県の県民生活部とも協議しておりまして、その発行について可能になるように、今後も要請を行ってまいりたいと思っております。
◆山田[博]副委員長 スムーズに頑張っていただきたいと思います。
 時間がもう押し迫っていますので、続きまして、五島沖における大型魚礁についてお尋ねしたいと思います。
 これは以前、私が委員長の時から地元から要望がありまして、引き続き要望活動をしていただいていると思うんです。これは、私の予想では田中参事監を中心に取り組んでいただいていると思っているんですが、現状としてはどのような状況になっているかというのを説明していただけますか。
◎田中水産部参事監 副委員長からご指摘のありました、五島沖、本県水域での次期直轄漁場整備の具体化につきましては、平成25年度より、政府施策要望の中で具体的にその内容を記載し、要望しているところでございます。本年度、平成26年度におけます政府施策要望でも、水産基盤整備促進の中の一環として要望を国に対してしているところでございます。
 その要望の際には、先方より、現在進めておる五島西方沖の事業については、予定どおり平成26年度の完成を期して、必要な予算の確保を図っていきたいということ。また、人工海底山脈の造成事業につきましては、財政当局との間で現在進めている事業も含めて事業効果の把握並びに検証が求められているといったことから、今後の新たな地区の要望に当たっては、事業効果の把握検証が重要な課題であるといった指摘がございました。
 その関係から、国の方では、今年度におきまして、現在、五島西方沖の設置海域におきまして、具体的な海域環境の変化、湧昇などが起こっているかどうかなどを具体的にする調査を実施しているところでございます。国としては、そういう調査を強化することでそういった効果の検証等に努めていきたいという考えで、その調査に具体的にこの夏より着手しているという状況でございます。
◆山田[博]副委員長 それは参事監、後で調査報告というのは私たち委員にももちろん配付していただくようになっているんでしょう。なぜならば、長崎県も、なんと8億円のうち6億円も出しているんですからね。いかがでしょうか。
◎田中水産部参事監 現在、当該調査につきましては、この8月から9月までの予定で実施をされたところでございます。調査結果については取りまとめの段階ということでございますので、取りまとまった段階で必要な情報を入手したいと考えております。
◆山田[博]副委員長 これは長崎県の漁業振興に大きなプラスになる材料の一つでございますので、ぜひ資料を、またその時期にきましたら提供していただきたい。
 最後に、要望として、今までこの委員会で燃油高騰対策としてずっと質問させてもらったんです。今回、燃油高騰対策として、知事は、今は財政的な負担があるから、もう雪だるま式になるからちょっと難しいというお話がありましたけれども、今回、水産部長から話があったのは、確かに言われることはわかるんです。燃油高騰対策は国が直接やることだと。やることであっても、それはそれとしても、政策提言として、何とか少しでも県が負担するので、それでも財政的な裏付けをしながら実質ゼロになるような形で政策提言できないかということでありましたけれども、水産部長としては、それはできないんだと。あくまでも国に要望して、国で全額補填というか、燃油高騰対策に対してはやっていただきたいということがありましたけれども、それはそれとして、そういう考えはあるかもしれませんけれども、その考えは考えとしても、今後は、時期が時期でいろいろあるわけだから、考えを改めて、またぜひとも取り組んでいただきたいと思っております。
 これを本当は議論をいっぱいしたかったんですけれども、ほかの質問があったから、ここで終わりたいと思っております。
○西川委員長 ここで、暫時休憩します。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後2時35分 休憩−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後2時42分 再開−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
○西川委員長 委員会を再開いたします。
 ここで、委員長を交代します。
○山田[博]副委員長 西川委員長、どうぞ。
◆西川委員長 私も4項目通告しておりましたが、時間の都合でほぼ2項目と思って、水産加工・流通室長の明快な答弁をいただきたいと思います。
 まず初めに、販売対策、一番後の分からいきます。コンベンションやフェスティバルなど、いろんな県外の行事に、それぞれの業者、団体、そして県の皆さんも出向いて頑張っておられると思いますが、その行事などにおける販売拡大策としての支援をどのようにやっているのか、まずその全体的な計画、また平成24年度、平成25年度の事業の内容などをご説明いただきたいと思います。
◎増本水産加工・流通室長 まず、販売対策ですが、平成24年度から「売り出せ!水産ながさき」販路拡大事業という事業を実施しておりまして、その中で販路開拓等の具体的な取組を支援しております。
 具体的には、仲卸組合が東京の市場を通さずホテル・外食店舗に直接商談を行う直接取引の推進、そういった事例、それと、水産加工業者の協業体・協業化グループの関東・東北などでの生協等に対する販路拡大、また、協業化グループですから統一ロゴマーク作成支援、それと、地域ブランドの取組といたしましては、佐世保市、西海市等が取り組んでおります地元での産品、例えば佐世保市ですとトラフグ、カキ、西海市ですとタコ等の地域ブランド化の支援、もう一つが、水産試験場が開発いたしました技術を活用いたしました加工品の販路開拓の支援を行っております。最後に、俵物認定業者、これは俵物ブランドの商品開発・改良、販路拡大への支援を行っておりまして、さらに今年度からは、水産バイヤー・トレード事業で現地の生産者の意向を踏まえた売れる商品づくりへの支援を行っております。
◆西川委員長 そのようにたくさんの拡売策、拡売助成をしていただいていることは大変ありがたいと思います。
 私は、8月21・22・23日に東京ビッグサイトで行われましたジャパン・インターナショナル・シーフードショーに見学に行きました。まず驚いたのは、案外長崎県は地味だなと思いました。すぐ隣にありました愛媛県は、「水産王国」と堂々と派手な色で色を統一して、加工品を中心にばりばり売っておりまして、なるほど、漁獲高は長崎県が上だけれど、販売高は愛媛県に負けているんじゃないか、そういうふうな差を見せられました。
 そういう中で、私は22日の午後に行きましたが、県職員の方が売場におられなかったのが残念でしたが、そこにおられた長崎県の出品者の皆さんは、「県の職員さんはおられましたよ」ということで安心したんですが、例えば一つのシーフードショーの中で、何名の職員さんの派遣をなされて、何時間おられたのか。そして、その時の費用の助成、支援策としてどれくらい出されたのかをお聞きします。
◎増本水産加工・流通室長 私も次の日に参りました。その前の日には、また職員が行っております。当室でいきますと、2日間で3名ほど行っております。
 そして、補助事業の金額なんですが、今回のシーフードショーに出展、これは事業主体が長崎海産物販路拡大対策実行委員会という長崎市を中心としました7団体等で構成されている団体なんですが、そこに対しましては、平成25年度で補助金ベースで325万円の支援を行っております。
◆西川委員長 今、この8月21・22・23日の件に325万円の補助が出されておるとお聞きしましたが、年間通してどれくらいなのか。
 それと、証拠写真をいっぱい撮ってきたんですけれども、例えば平戸の長崎ファーム、最近新聞にも養殖マグロの販売が成長した様子が見られましたし、九十九島漁協、それから上五島漁協とか、また長崎市内の加工業者を中心にいっぱい出ておられました。
 しかし、長崎県民特有の真面目過ぎる、真面目だということで、積極性・アピール度が弱い、もっと派手な宣伝とか、もう少し派手なアピールがされないものか。それを県がリードされないものか、水産加工・流通室長として所見をまずお聞きしたいと思います。
◎増本水産加工・流通室長 まず、シーフードショーに対する補助の支援なんですが、これは平成19年度から行っておりまして、例えば平成19年度におきますと、総事業費670万円のうち335万円の県費の補助をしております。平成23年度におきましては312万6,000円、平成24年度は325万円の支援を行っております。
 それと、私のシーフードショーに対する取り組み方の団体への指導のあり方だと思うんですが、私も実際、愛媛県のブースを見ました。そうしましたところ、あそこは24団体で一固まりになって売っているんですね。だから、売り方がやっぱり上手だなと思いました。うちの長崎県としましては、ちょっとばらばらに、九十九島が向こうにあったり、県北加工協議会が奥にあったり、漁連さんはこっちにあったり、ですから、それも西川委員長ご指摘のとおり、来年度のシーフードショーにおいては、以前やっていたような「長崎の魚」というのを大きな横断幕を出して、固まったブースで一団となって長崎県の魚をPRしていきたいと思っております。
◆西川委員長 670万円前後の予算の中で、半分近い320〜330万円の予算を出していただいたことには大変感謝したいと思います。
 また、今の室長の所見どおりだと思いますが、今度の世界遺産ではありませんが、全国的に世間に長崎を売らなければ競争に勝てないと思います。その点、よその県のことを言ったら悪いですけれども、よその県は売るのが上手だなというふうに感じました。
 しかし、真面目にこつこつと水産業で頑張っておられる養殖、そして加工の皆さん方の汗の結晶を、もっと効果あるような、つまり販売に結び付けていただければと思いますので、よろしくお願いします。
 そこで、私は水産加工に関する機械のブースも見せていただきました。そういう中で九州、特に長崎県は機械としての水産加工の需要が少ないと。つまり、水産加工を業としている方が、長崎県は東北とかに比べたらやっぱり少ない。つまり、魚が新鮮過ぎる、鮮魚としてすばらしい質がある、そういうことだから、よその県に比べて、特に東北地方とかに比べたら、魚種とかにもよるでしょうけれども、加工業が遅れているんじゃないか。そういう中で、すばらしい加工のための機械もいっぱい見せていただきました。そして業界としての説明も、必要あらば出てきて、どのような魚種をどのような加工をしたらいいのか、そういうことまで指導もしますよという温かい説明もいただきました。水産加工・流通室長の今後の加工に対する考え方、売れる商品づくり。
 それとあと一つは、韓国の釜山市をはじめ、外国からも出品のブースがありましたし、バイヤーも来ていたように見えました。そういう中で、今、東南アジアを中心に、またはアメリカ、ヨーロッパ、中近東まで販路を広げようと模索しておるところでございますが、外国に対する働きかけも含めた水産加工・流通室長としての販売対策を少しお聞かせいただければと思います。
◎増本水産加工・流通室長 加工の生産額につきましては、確かに全国で第17位ぐらいでございます。といいますのは、小規模な加工の経営体が多くて、例えば東北の宮城県みたいな、あんなでかい加工場の施設を持っている企業はあまりございません。
 ただし、この間、大震災がございまして、その時に痛感したんですが、東北等の大きな企業にはまさりませんが、今の現状で皆さんが手をつないで、協業化グループと言うんですが、協業体グループを県下4つつくりまして、その中で、例えば県北ですと、えんまき、西日本魚市、東浜水産加工場グループ、それと松浦養殖、この4者が入って県北の加工協議会というのをつくりまして、皆さんが手を取り合って大量な商品を生産して売っていくという考え方をやっております。長崎においてもながさき加工協技会、上五島へ行きますと海鮮問屋上五島という協業化グループをつくっておりまして、私の私案といたしましては、現状、加工施設の規模が大きくない企業であっても、そういう協業体のグループ化をして、全国に負けないような商品を一緒になってつくっていく、または企業の、あるAという企業の足りない分についてはB企業が補うとか、そういったグループ化で全国への加工を対応していきたいと思っております。
 それと、海外への加工品の販売対策でよろしいんでしょうか。(「はい」と呼ぶ者あり)加工品につきましては、今のところまだそんなに進んでおりませんで、西川委員長もご存じのように、鮮魚等で中国等に売ってきたのが今の現状でございます。
 ただし、今、中国への販売に関してもそうなんですが、中国、中東、アメリカについては鮮魚でも対応できるんですが、今後は食べられる刺身の冷凍加工品です。ですから、いかに飛行機で冷凍品を送る、または大量に船で冷凍品を送る、なおかつ、それが向こうで刺身で食べられるような冷凍の加工品をつくって、今後はその冷凍の加工のあり方を試験場と一緒になって研究して、向こうで冷凍品を解かせば長崎の刺身が食べられるような形で、今後、海外への販路拡大を図っていきたいと思っております。
◆西川委員長 やはり今から売れる商品、もうかる商品は加工だと思いますので、今後とも頑張っていただきたいと思います。
 もっと質問したいんですが、時間が足りませんので、ここで終わります。
○山田[博]副委員長 委員長を交代します。
○西川委員長 ここで、事前通告のあった質問が終わりましたので、次に、「県漁連の原発再稼働反対決議への対応について」の集中審査を行います。
 しばらく休憩します。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後2時56分 休憩−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後3時0分 再開−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
○西川委員長 委員会を再開します。
 漁政課長より説明をお願いします。
◎山田漁政課長 それでは、お手元にお配りいたしております2枚物の資料に基づきまして説明をさせていただきます。
 長崎県漁業協同組合連合会の九州電力玄海原発再稼働に関しての平成24年以降の経過についてご説明いたします。
 平成24年6月14日に開催されました通常総会において、県漁連は、玄海原子力発電所に関する特別決議を採択いたしました。その内容は、沿岸漁業者に対し安全性についての十分な説明を行うこと、万一の事故の場合の安全保障体制を確立することを九州電力等に要望するものでした。
 同年7月2日に、県漁連は、九電本社を訪れ、特別決議の内容について要請を行いました。
 九電は、この要請を受けまして、同年8月27日の県漁連理事会に出席し、東京電力福島第一原子力発電所の事故を踏まえた安全対策について説明いたしました。
 本年度に入りまして、県漁連は6月14日の通常総会において、玄海原子力発電所再稼働に関する緊急決議文を採択し、同日、九電に送付いたしております。
 この緊急決議文は次のページに添付いたしておりますが、シビアアクシデント、すなわち、想定を超える事象が発生し、重大な事故が生じた場合の漁業への安全保障体制と風評被害への対応について、漁業者が納得できるような説明をすること、国は、漁業者への説明がされない段階で九電からの再稼働申請を受け付けないこと、漁業者への納得のいく説明がないまま、再稼働を申請する場合、沿岸漁業者は一丸となって反対運動を強力に展開することとしております。
 この決議文採択の後、県漁連は、7月1日に九電本社を訪れ、改めてこの決議文の内容について要請をいたしております。
 これに対しまして九電は、事故が発生しないよう安全対策をとること、もし仮に事故が発生した場合は、原子力損害賠償法に基づき賠償を行うことを説明いたしております。
 8月5日には、県漁連は、玄海原子力発電所再稼働に関する緊急対策本部を設置いたしました。当該対策本部の取組としましては、玄海原子力発電所の再稼働に関し、将来にわたり漁業者の安全・安心確保のため、九州電力及び国への働きかけや具体的対策の検討を行うこととしております。
 9月24日には第1回目の緊急対策本部会議を開催しておりまして、この対策本部会議では、今後、県漁連は、玄海原子力発電所再稼働に関する勉強会を重ねて、具体的な取組について検討を進めていくことを決定したというふうに伺っております。
○西川委員長 ありがとうございました。
 ご質問はありませんか。
◆友田委員 本件については議案外でお尋ねしようと思っていましたけれども、正副委員長のご配慮で、こういう形で全員で協議できるようにしていただいて、非常にありがたいところであります。おかげで、こういった経過についてペーパーでも説明を受けることができましたので、この点については、まず正副委員長に感謝したいと思います。
 これは、県漁連としては、この経過のとおりなんですけれども、一番この件について心配をしているのは、私の地元である新松浦漁協の皆さんが県漁連の方に働きかけられて、こういった経過をたどっているという状況にあります。
 私が議案外でお尋ねしたかったのは、長崎県漁連としてこういった対応をなさっていることに対して、長崎県としてはどうとらえているのかということをまずお聞きしたかったんです。ただ単なる経済団体が活動しているだけだから、それは全く別物ですよというふうに割り切っているのかなと。一方で、水産業というのは長崎県の基幹産業ですから、その水産業ををつかさどっている県漁連がこういった活動をなさっているということについては、やはり水産部としても、ただ黙認しているだけでは済まされないのではないかという思いがあるものですから、そのあたりはどのように考えておられるのか。
 もう一つは、県漁連から長崎県水産部に対して、本件について何らかの対応が求められているのか。まず、この2点についてお聞かせいただきたいと思います。
◎山田漁政課長 まず、1点目の県としての考えはということですけれども、玄海原子力発電所の近くには漁業者が操業しておられます漁場とか、あるいは養殖場がたくさんあります。かつ、その地域には当然漁業者の家族の方々も住んでおられるということで、このような中で福島の第一原発の放射能漏れ事故を受けまして、玄海原発の再稼働に関しまして漁業者の方々が強い懸念といいますか、不安があるということは十分に理解しているところでございます。
 それと、県漁連からそういった相談があったかということなんですけれども、それはございません。
◆友田委員 そうすると、県漁連としては、とりあえず自分のところの独自の考え方の中で対応なさっているということなんでしょうね。
 そうすると、これ以上県に聞いても難しい点もあるんですけれども、国の原子力規制委員会が新基準の適合審査をやっていますよね。今後、これで安全性が認められた場合は、いずれにしても国は再稼働の方に動いていくと思うんです。
 だから、九州電力でいえば玄海の3・4号については申請済みでありますし、長崎県はここの3・4号が一番問題なんですよ。これが安全性を認めましたとなる。そうしたら、その時に、長崎県としては、国が安全性を認めましたから大丈夫ですよというだけで、ああ、そうですかと、国が言うならいいんですねということだけで本当にいいんですかということを聞いて、やっぱり県は県として、こういったことについて長崎県側の考えを、ちゃんと求めているものをしっかりそこの基準というか、そういったものをクリアするような、そういったことができないと、県民に対して長崎県がそれを認めるというわけにはいかないんじゃないですかと私は一般質問の中でお尋ねしました。
 これは、まさに水産部としても同じようなことが言えるんじゃないかと私は思うんですよ。やはり県漁連の皆さんが、ここで納得のできるような説明をすることと言われていますね。だから、水産部としては、この納得のできるような説明というのはどういうものであるか、こういったところを県漁連なりと十分相談をして、例えば水産団体としては、長崎県はこういった意見があると、だからこの部分はちゃんとクリアしてもらわないといけないだろうとか、例えば農業部門なら農業部門で、県民生活の部門なら県民生活の部門で、こういったものが県民の中にありますというものを示して、今後、国とその問題を協議すべきだと思うんですが、水産部として、この漁業者が納得のできるような説明ということについては、どのようなものを求めておられるのか。その辺は接触していなければどうなのかというのも難しいんですけれども、これまでこういった資料を調べる中で、接触する中で何か聞いておられれば、そのあたりをお聞かせいただきたいと思います。
◎山田漁政課長 我々も決議文をいただきまして、それを読んでいる段階でございますので、具体的な詳細というのはわからない部分がございますけれども、再稼働をめぐりましては、知事も本会議で答弁いたしておりますように、新基準による安全審査で、どういう考え方で安全性の是非を判断されたのかということを、漁業者を含めて県民の皆様に十分ご説明いただいて、安全対策に万全を期していただきたいということ。
 それから、当然漁業者を含めた県民の生活への影響を明らかにした上で、国において総合的に再稼働は判断していただきたいというのが県の考え方でございます。それは一緒でございます。
◆友田委員 知事もそのとおりおっしゃいましたけれども、一つ、私が最後に言った時に、やはり県としての何らかの基準が必要じゃないかということについては、基準をつくるかどうかについては検討したいということを、最後はその答弁で終わっているんですよ。だから、つくらないとはおっしゃってないんですよ。私が気にしているのは、やっぱり県漁連がこれだけのことを言われていて決議文をつくられているのに、水産部が、いやいや、これはもう全く経済団体のやっていることですからというような、そんな対応で本当にいいのかと私は思います。県漁連の皆さんがどういったものを求めるのかというのは、県は県として聞いて、さっきの基準とか、そういうことについて活かしていくべきではないかと思っています。
 もう一つ、最後にしますけれども、ここの2番、3番の中で、安全保障対策等へのが説明なされない段階で、九州電力からの再稼働申請を受け付けないことというのを国に求められています。その次には、九州電力が再稼働申請する場合、説明がないまま再稼働申請する場合は反対運動を強力に展開するというふうに書かれているんですが、ここで言う再稼働申請というのは、今の安全新基準への適合審査とは別物というふうに県漁連としてはお考えなんですか。
◎山田漁政課長 県漁連に確認したわけではございませんが、既に今、安全基準審査は7月に行われておりますので、再稼働はそれとは別物ではないかというふうに考えております。
◆友田委員 ここがそれぞれの組合員さんの中では認識が分かれているところで、まさにもう既に再稼働申請しているじゃないかという声もあるんですよ。特に私の地元ではあるんですよ。だから、もう既にこの3番の行為をやるべきだと言う方もいらっしゃるんですよ。
 だから、そのあたりはちゃんと水産部と県漁連の間では、このことについては何らかの協議が私は必要だと思うんですよ。いやいや、それはわかりませんということではね。仮に、一部の組合員の中には、もう実力行使にいくべきだということをおっしゃっている方もいるんですよ。ただ、成果もないままやってもなかなか難しいというところで、非常に判断が難しいところにあるようです。
 しかし、このことについては本当に、実際には、特に近い鷹島周辺の皆さんにおいては、もうやらんばいかんじゃないかというようなところまできているという状況ですから、ぜひ本件については、水産部としても県漁連と十分内容について意見交換をするなり何なり、そのことを求めたいと思いますが、水産部長、いかがでしょうか。
◎山田漁政課長 先日の9月24日の原子力発電所再稼働に関する緊急対策本部会議の中で、今後、勉強会をしていくということで、県とも連絡を取り合うということでございますので、我々も県漁連と情報交換しながら、内容についてよく伺った上で今後の対応を検討してまいりたいと思っております。
◎下山水産部長 ただいま漁政課長が答弁いたしましたとおり、漁連の方からいろいろアクションがまた起こってくるだろうと思いますので、我々もそれと合わせて勉強会等については対応していきたいと思っております。
◆山田[博]副委員長 今回の集中審査で項目を挙げて、私の方からも友田委員からもこういった質問が上がっていたので、委員長と相談してこうさせてもらったんですけれども、私は、今回の長崎県漁連の玄海原発の再稼働に対する決議というのは、言っていることはわからんでもない。しかし、これがずっと続いていたら、友田委員が言われるように、果たして県の水産行政にとってどうなるのかと。結局、長崎県漁連というのは、長崎県の水産業の一翼を担う団体なんですよ。そこを長崎県として、また長崎県議会も見て見ぬふりをしてはいけないと。今後、どのようにして推移を見守っていくかということを、どういうふうに取り組んでいかないといけないかという議論をしないといけないということでお願いしたわけです。
 そこで、友田委員の質問とちょっとかぶるんですけれども、よかったら、知っている範囲で答えていただきたい。平成25年6月14日で、3番に「漁業者への納得のいく説明がないまま」というのがありますけれども、漁業者というのはどこの範囲を言っているのか。それをちょっとお答えください。知っている範囲でいいですから。
◎山田漁政課長 具体的に聞いておりませんので、わかりません。
◆山田[博]副委員長 わからないね。
 次にお尋ねしますけれども、県漁連の方から、九州電力に原発再稼働に関する要請の説明をしてもらいたいということでありましたけれども、今までこういった説明の要請というのはあったんですか。今までこういった再稼働とか定期的にあって、長崎県漁連が九州電力に対して、今までこういったことを説明してくれと、安全はどうなっているのか、保障はどうなっているのかという説明を求めたというのは今まであったかないのか、それだけお答えください。
◎山田漁政課長 お配りした資料に記載してあるとおりでございまして、昨年の8月27日に要請を受けて、九電が県漁連に対して説明を行っているということでございます。
◆山田[博]副委員長 そうじゃなくて、私が言っているのは、平成24年はこういうふうになりました。それはわかっているんです。それ以前ですよ。以前、あったかないかどうか。
◎山田漁政課長 以前については把握いたしておりません。
◆山田[博]副委員長 それは把握しているか把握していないかというので、今回初めてで、じゃ、水産部として、こういった問題に発展したという記憶があるかないか、それだけお答えください。
◎山田漁政課長 原子力発電所の再稼働に関して、こういった動きというのはないというふうに考えております。
◆山田[博]副委員長 東日本大震災の影響でこうなっているということで、今回、県漁連さんが言われることもごもっともなんですよ。しかし、再稼働に当たって十分な説明をするといって、私も資料をもらったんですよ。これは確かに、なかなか理解はしにくい説明だと思うんですよ。だから、ここは、私が思うには、これがずっと続いたら全くプラスにならないんですよ。こういった決議をして、九州電力に説明してくださいとずっと、逆に私は思うけれども、玄海原子力というのは、こういうふうに出てくれば、私の地元でも、逆に何か危ないのかと、今までずっと事故がなかったし、そうすると逆に危ないのかと。この決議文は、県漁連がやるのはわからないでもない。だけど、逆にまた別の意味で風評が出てきているわけですよ。
 だから、私は何を言いたいかというと、早く決着しないといけないです、こういった問題は。そこで私としては、長崎県の水産部としては、一番の問題は、逆に風評被害が広がって悪い方向にならないように、極端に言うと、これに関して取りまとめないといかんのじゃないかと思うんですよ、これに関して。
 例えば、今まで要請とか緊急決議文というようにありましたけれども、九電さんは、県漁連から今までこういった要請がなかったから、水産部も記憶がないように、なかったから、言われたから説明に今回行っているという現状は理解できるんです、流れから見ると。そこの中で十分な説明がないままと言うけれども、書類を見たら、なかなか法律的なことは難しくて、この九州電力からいただいた資料を見て、なかなか理解は難しいと思うんですよ。九電としては、懇切丁寧に説明していたんですけれども、資料がなかなか難しくて、そこは漁政課長、しょっちゅう委員会で私たち議員にわかりやすく説明書をつくっているわけだから、こういった説明資料をつくって、漁業者が理解できるような資料提供をするとか、やっぱりそこは橋渡しして、こんな問題がずっと続いたら、はっきり言っていいことは何にもないよ。
 そういった点で、あなたたちは漁業者の立場であるわけだから、そういった橋渡しというか、そういった意向があるのかないのか、それをお答えください。
◎山田漁政課長 再稼働に関しましては、今後、漁業者も含めまして県民の皆様に対して、国と九電がしっかりと説明を行う予定というふうに聞いておりますので、まずはその説明会の状況を見守っていきたいというふうに考えております。
◆山田[博]副委員長 じゃ、水産部としては、今後はこれは一切タッチしないんだということになるわけですか。私は思うけれども、そういうふうにならないわけだから、推移とかなんとかいずれにしたって、今、県漁連の人たちが、これは基本的に安全保障対策とか、万が一事故があった時の補償が十分説明がないままということであるから、説明していただければ納得するということでしょう、文書を見たら。しかし、その説明の内容が、十分理解できるような説明の仕方が、上手とか下手とかあるでしょうが、それをアドバイスしたらどうかと言っているんです。
 だから、私は九電側に立ってやれと言っているんじゃないだよ。理解しやすいようなアドバイスをしたらどうかと言っているんです。なんでそれができないのかなと思っている。アドバイスですよ。稼働に協力しろとか言っているんじゃないんです。要するに、資料のつくり方とかなんとかあるでしょうが。私は見ていたらそんなに思うわけですよ。私は、本当はこの県議会の勉強会にお邪魔したかったんですけれども、別の陳情が入っていてどうしても行けなかったんですよ。後で資料を見たら、十分説明しているのはわかるんですけれども、資料で説明しても、ほかの議員に聞いたら、なかなか難しかったと言うぐらいだから、そこはわかりやすくこういった資料をつくられたらどうですかというアドバイスを、それはやぶさかじゃないでしょう。それはどうですか。
◎山田漁政課長 九電の方が説明される資料ですので、そこは我々として中身についてどうのこうのということは言えないというふうに考えておりますが、誰が見てもわかるような形の資料にしていただきたいというふうに思います。
◆山田[博]副委員長 水産部長、平成25年7月の県漁連の方に説明した九州電力の資料、平成24年8月に出た九州電力の資料をご覧になったと思うんですけれども、十分理解できましたか。それをお答えください。
◎下山水産部長 申しわけございません。私は、その資料はまだ見ておりませんでした。
◆山田[博]副委員長 素直でいいですよね。見てないのに見たと言っていたらですね。
 じゃ、漁政課長、お尋ねします。漁政課長、ご覧になりましたか。
◎山田漁政課長 見させていただきました。
◆山田[博]副委員長 次長、ご覧になりましたか。
◎田添水産部次長 まだ中身は見ておりません。
◆山田[博]副委員長 漁政課長、ご覧になられてどうですか、理解できますか。私は、今日資料をもらって見たんだけれども、なかなか難しいと思うよ。九電さんが説明しているのは、自分たちで一生懸命しているのはわかるんだけれども、これを説明してもなかなかわかりにくいから、要は、私は漁業者の方にわかりやすくするというのが大切なことだと思うんですよ、理解してもらうのに。その中で、今、友田委員が言われたように、片方ではどんどんやろうとかいう人もいるし、片方ではまだまだ、そんな人もいるし、これではどうしようもないから、いずれにしても、私はそういったことをぜひやってもらいたいと思うんですが、いかがですか。
◎田添水産部次長 失礼しました。私も県議会主催の説明会に行っていまして、その時にお話を伺いました。その時に、資料はよく読まなかったんですけれども、パワーポイントの資料でお聞きしました。中身は高度な話が結構多うございまして、私としても十分理解は、すみませんが、できなかったところがございます。
◆山田[博]副委員長 やっぱり田添次長、あなたは正直でいいよ。あなたを見直したよ、今日。やっぱり正直に言って難しいでしょうが。ほかの議員に聞いたら、難しいと言ったもん。だから、何回も九州電力は誠心誠意やっていても、長崎県の水産部のナンバーツーの次長がわかりにくいと言うんだから、私なんかもっとわかりにくいさ。
 だから、漁政課長、そこはわかりやすい資料をアドバイスしながら、私は別に九州電力の側に立てとか、県漁連側に立てとかなんか言っているわけじゃないんだよ。とにかく十分理解ができるような資料のアドバイスなんかをして、このことを、推移を見守るとありますけれども、あとはどういった形で動くかというのは県漁連の主体性に任せるわけでしょうから、そこはアドバイスするのはやぶさかじゃないと思うよ。そこはやっていただきたいと思うんです。
 私としては、これがずっと平行線でいって、十分説明してお互い一致するのが一番いいんですよ。それを手助けするというのはやぶさかじゃないと思うよ。それはぜひやっていただきたい。この状態が続いて、九州電力と県漁連がこんな対立するようなことになって、長崎県にとっていいことはないんだから。長崎県の水産部と県漁連というのは漁業振興のために頑張るんだから、その一環としてそのような状況になっていると思うけれども、そこは別の方にエネルギーを注いでもらうような形を支援なりするということはやぶさかじゃないと思うから、それをお答えください。
◎山田漁政課長 九電側の説明資料を含めて、九電の方と意見交換をしてまいりたいと考えております。
◆山田[博]副委員長 そういうことで、私ばかり質問したらいけませんので、一旦終わります。
○西川委員長 ほかにどなたか質問はありませんか。
◆溝口委員 この緊急決議文は、やはり国の方に求めているものであって、県の方としては、これをすぐ取り上げてからそこに当たるというのはなかなか難しいんじゃないかと思うんですけれども、やはり今回、漁業者が一番気にしているのは、放射能汚染水が海洋に流出した時のことを考えながら、それが県の方にはすぐに通達が来るように協定の中でなっているんですけれども、漁連関係とか、そこにはまだ直接来るような協定も何も結んでいないんですよね。それで、国にそういうこともいろんな形で求めながら話し合いをしていこうとしているんですけれども、私も県に説明に来た時に聞かせていただきました。しかし、防護シートについては、これでは流出した時に海に拡散というか、そこでためてから拡散していくのはわかるんですけれども、そうなった場合、本当に水産物については大きな風評被害が出てくるんじゃないかと思うんですよね。
 だから、このことについて九電の十分な説明ができないと、今、漁協長の皆さん方が一番困惑しているのは、そういうふうになった時に子々孫々まで風評被害がずっと広がっていくんじゃないかと、そこら辺を一番嫌がっているんですよ。
 だから、県の方が、知らない、知らないと先ほどから言っているんですけれども、できれば県の水産部としては、そこにある程度かかわって、漁連と一緒になって国の方に要請をしていただきたいと思っているんですけれども、水産部長、どうでしょうか。
◎下山水産部長 風評被害に対します漁業者の懸念というのは十分我々も理解できますし、そういう認識を持っているところではありますけれども、今、九電側からの説明に対して漁業団体の方がいろんな懸念を持っていらっしゃるということのようですけれども、まずは十分話し合っていただくということが肝要ではないかなと思っているところでございますので、そういう方向での対応も今後考えていかなければならないと思います。
◆溝口委員 先ほど副委員長の方からも言われましたけれども、水産部として静観して見ていくだけではなくて、対策本部ができているわけですから、対策本部の会議がある時には、中に入っていただいて誰かを出して、そしてその雰囲気、いろんな意見等を聞いていただきたい。そうしないと、報告だけでは、水産部と漁連が一体となった形での国に対する要望、あるいは九電に対する要望というのはできないと思うんですよ。その雰囲気をちゃんとした形で皆さん方が体で感じて、それを水産部の中で話し合って国の方に要請、あるいは九電の方に要請をしていただきたいと思うんですけれども、今後水産部として、この対策本部に対する考え方をどのようにしていこうと考えていくんですか。
◎山田漁政課長 先ほども申し上げましたように、今後、その対策本部は県にも意見を聞いていくということですので、水産部としてもそれに参加してまいりたいと考えております。
◆織田委員 福島の事故があった時の想定外のことを前提にして書いたんだけれども、日ごろから放射能の、要するに何か小さいことがあった時でも常に漁業の皆さんのところに伝達が行くと。そして、小事、小さい時からきちんとそういう連携を取って、九電から、また行政から、こういう事件、事故がありましたとか、あるいは水産に関係することがあれば、風評被害が起こる可能性もありますよとか、常にそういう連携を取るようにしておくことがまず大事だと思うんですよね。そういうことは今までやっているんですか、皆さんの部から水産関係の方たちに。
 福島のような大きい事故だけじゃなくて、玄海発電所の中では小さいことでもいろんなことがあっています、停止した時とか何か含めて、そういう話は常に行くようになっていますか。
◎山田漁政課長 原発関係は危機管理課が所管いたしておりまして、水産部からではなくて、危機管理課の方からそういう情報が関係のところに行くようになっているかと思います。
◆織田委員 皆さん確認ができてないぐらいに、恐らく漁業の皆さんは、縦割だからそこから行っているだろうという感覚だと思うんですよね。そうじゃなくて、水産部として、一番今、放射能のことで心配するのは風評被害、ちょっとしたことがあった時に、放射能がいろんな形で漏れた、あるいは放射能で何か影響があるよという情報が伝わっただけで、いろんなところに影響、波及が起こるということをまずは心配するんですね。
 そういう段階ですから、まず漁業の皆さん、この緊急対策本部が立ち上がっているわけだから、何かあった時には、行政から、あるいは水産部から、こうやってすっと行きますよという仕組みをまずつくってあげることから始めなければいかんじゃないかと私は思っているんです。そういう点では、きちんとした連携を長崎県として取っていく必要があると思います。
 実は、原子力発電所で事故があった、事件があった場合は、九電だけじゃなくてほかの地域もそうです、必ずそういう情報が集まるようになっています。中国の場合もありますよ。韓国だって、ひょっとしたらあるかもしれない、お隣、向こうから。原子力というのは日本だけじゃないんですから。韓国のことがこうやってありましたよと、水産県長崎県というのは大きな影響を受けるわけですよ。そういう連絡網がきちんと対策本部のところに入ってきて、いろんな対応がそこで速やかに行われる、即時対応ができるようになりますよという仕組みを、ちゃんと漁業の皆さんに安心していただくような手だてをとる必要があると思うんですよ。どうですか、私はそう思うんだけれども、部長。
◎下山水産部長 そういう仕組みについては、さっき十分確認をとらずに答弁をさせていただきましたけれども、そこはきちんとやっていきたいと思っております。
◆織田委員 まず、そこからきちんとして、いざ、こういう大きな事故があった時どうするかと。要するに、これは漁業の皆さんだけじゃなくて、地元合意を得ないと再稼働はできないわけですから、その前に、漁業はまた影響があまりに大きいから、別な次元で考えてくださいよという独自の判断で決議文が出たと思うんです。それにきちんと対応していただく九電であり、または国であり、行政であってしかるべきだと思うんですね。
 佐賀県では、こういう類いのものというのはどういうふうになっていますか。長崎県だけの漁連の対応ですか。佐賀県はどうなっていますか。
◎山田漁政課長 長崎県漁連だけの対応というふうに聞いております。佐賀県では聞いておりません。
◆織田委員 長崎県は、特に鷹島を含めて水産関係が非常に大きいから、そうした危惧をかなり持っていらっしゃるんだと思うんですね。長崎県として、それを総体として全体が水産としてそれを問題にしてやっていこうということにこうやって決議が出たんだと思うんですけれども、こうした問題は、福島とか岩手とか宮城の3県、ああいう県は水産に対していろんな新しい仕組みを考えて取り組んでいるところもあるのかなという気がするんですよね。風評被害の手だてとか、あるいはこういった時には漁業の皆さんに対してこういう法律があるけれども、法律以外にもこういう手だて、補償をとりますよとか、いろんなものがあるかもしれませんので、勉強をされる中に県もしっかりかみ込んでいって、同じ立場でこの方たちの思いに応えていく必要があると思います。
 以上です。
○西川委員長 ほかにどなたか。
◆山田[博]副委員長 ほかにないみたいなので、最後に、いずれにしても、今、明らかになったのは、佐賀県の県漁連とか漁業者では、再稼働については特段こういった反対活動をやっていないと。長崎県の県漁連だけ、こういった活動をしていると。
 しかし、こういった中で、先ほど友田委員が言ったように、地元の漁業組合から心配の声が上がって県漁連が動いたと。そこの中で、漁業者の声ということで県漁連が動くというのは、それはごもっともなことなんです。これがずっと長引けば長引くほど、何か得るものがあるのかと。だんだんだんだん風評被害が上がってきて、第二の風評被害が別の方から発出してしまうことになってしまうわけですよ。なぜならば、立地している佐賀県の県漁連は言わないのに、なんで長崎県かなと。こういった方向になってしまったらいかんから、これは先ほど言ったように、十分な説明がないままの再稼働には断固として反対するとあるわけだから、そこは長崎県として協議会に入りながら、先ほど私が要望した、そこをしっかりとやりながら、間に入るというか、アドバイスしながら、漁業者の理解が得られるように十分対応していただきたいと思うんです。それは、漁政課長、しっかりとやっていただきたいと思うんですよ。
 だけど、その一方で、国に対して要望するのは、それは行動するに当たっては必要な時がくればそういうふうにやってもらいたいと思うんですけれども、まずは十分な理解を得るためにはアドバイスをしながらやってもらいたいと思うんですけれども、それはしっかりやっていただきたいと思います。よろしいでしょうか。見解を聞かせてください。
◎山田漁政課長 県漁連の方が求めておられます要望が、安全対策を含めたことがしっかり理解できるような説明がなされるように、県漁連あるいは九電と今後とも意見交換をしてまいりたいと考えております。
○西川委員長 ほかにありませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○西川委員長 ほかに質問がないようですので、次に、「長崎漁港がんばランドにかかる協議経過について」の集中審査を行います。
 しばらく休憩します。
 3時45分から再開します。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後3時41分 休憩−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後3時46分 再開−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
○西川委員長 委員会を再開いたします。
 漁港漁場課長より説明をお願いいたします。
◎壱岐漁港漁場課長 それでは、「長崎漁港がんばランド」にかかる経過概要と現状について、お手元の配付資料に基づき、ご説明いたします。
 まず、これまでの主な経過概要についてですが、本年3月6日の2期店舗のオープンから、資料1の中段ほど、6月18日・21日の県との協議までは、さきの6月の定例月議会の農水経済委員会において説明させていただいたところでございます。
 そして、3日間にわたる県議会・県政改革特別委員会の審議の結果、今後、双方で協議すること。その結果を当委員会に報告することとなりました。
 その後、協議会から、6月17日には、5月13日に県から協議会に提示した長崎漁港がんばランドで販売する品物にかかる県の考え方に対する緩和の要望と、空きスペース利用に関する要望書が出されました。
 資料1ページの下段から2ページに記載していますように、6月30日以降も協議会と協議を進め、2ページ目の8月22日には、協議会からの意見・要望を踏まえ、改めて県の考え方を、後ほどご説明しますが、別表のとおり、協議会に対して提示し、協議したところでございます。
 次に、現状についてでございますが、8月22日の協議の際に、協議会に対し、県の考え方を協議会がこれを了承する場合には、店舗全体の具体的な配置とそれぞれごとの販売主体、内容・販売品の構成などについて、図面を添えて提案・協議するよう伝達するとともに、現在の空きスペースを含め、必要な助言等の求めがあれば、真摯に応じていくことを伝えております。
 協議会側からは、異議なく、店舗内の配置などについてシミュレーションをしたいなどのご意見があったところでございます。
 現在、協議会側は、8月22日の協議を踏まえ、検討中でありますが、9月19日に協議会が開催されました。その結果を聞き取りましたところ、県の考え方や今後の取り扱いについて協議し、その結果、継続協議となったところでございます。ただし、県の考え方を踏まえ、全体の配置図の作成を進めることとなり、10月上旬には改善図面ができ上がる予定と聞いております。
 これが、以上、主な経過概要と現状でございます。
 次に、3ページですが、今回の県の考え方について、別表によりポイントを説明いたします。
 まず、表をご覧ください。表の左側は5月13日に提示しました県の考え方、右側が協議会との協議を経て8月22日に提示した県の考え方でございます。
 まず、一番上の水産物でございますが、活魚、鮮魚などは県内で水揚げされた県産品を基本としますが、時化や月夜間の際の欠品への備えや集客のための品揃えも、経営を成立させるために必要なことと判断し、加工品を除く県外産の販売も一部認めることといたしました。その取扱金額については、時化や月夜間などにおける不足率を計算して、年間の水産取扱金額の14%を超えないことといたしました。
 水産加工品は、5月13日に示したとおり、県産品といたします。
 次に、農畜産物でございます。農畜産物については、水産物の直売所における付帯的なものであることから、米、野菜、果物などの農産物は県産品を基本とし、県内の生産者・生産者団体が直売するものに加え、県内の生産者・生産者団体からの仕入れを基本としますが、県内産農産物の販売促進と季節的な要因等の影響による商品不足を補うために、県内青果市場からの仕入れも一部認めることといたしました。
 なお、生産者・生産者団体の定義は、欄外に記載のとおりでございます。その取扱金額は、全国の農産物直売所の平均値を勘案して、県内の青果物市場からの仕入れを販売金額ベースで農産物全体の20%未満とし、県内産の販売促進のため、そのうちの50%以上は県内品としました。
 なお、今後は生産者・生産者団体の直売並びに仕入れ拡大に努めることを条件としました。
 牛肉、豚肉、鶏肉、卵は、5月13日に提示したとおり、県産品とします。
 農畜産物の加工品は一般食品としていましたが、県産品及び長崎漁港区域内の地域産品の販売促進の観点から、県内の生産者・生産者団体が直売するもの、及び県内の生産者・生産者団体からの仕入れによるもの、並びに長崎漁港区域の地域産品を認めることとしました。
 さらに、県内に本社のある加工場で生産された農畜産加工品の取り扱いも認めることとし、売場スペースとしては標準的な6尺什器、販売する縦型の棚でございますけれども、6尺、1.8メートルを2台相当以内とすることとしました。
 次に、パン・惣菜などの加工品です。県内産の魚介類を使用したもの以外は一般食品といたしましたが、県産品の利用促進の観点から、県内産の農畜産物を原料とするものを加えました。
 なお、店内で加工する条件は、5月13日に提示したとおりです。
 最後に、上記以外のものです。上記に定義した一般食品並びに通常の一般食品・日用品の売場面積は、売場面積全体の10%程度とします。
 なお、全体の品目にかかるものとして、本県産の水産物・農畜産物を販売することが基本であることから、限定的に認めた県外産については、そのコーナーや販売の区分や明示を条件といたしました。
 以上、今回の考え方を含め、説明を終わらせていただきます。よろしくご審議をお願いいたします。
○西川委員長 ありがとうございました。
 質問はありませんか。
◆織田委員 この関係で質疑することは今まであまりなかったし、ほかの委員会にいましたので、経過もいろいろ聞きたいとは思っているんですが、ここまで事が詰まってきておりますので、あと最終の段階で、10月の上旬の段階で今度は向こうから返ってきて、それを県が協議して最終的になるのかどうかわかりませんが、できるだけ県としては早めに落ち着かせたいという意味合いの今のお話ではなかったかと思います。
 この問題、6月の議会だったか、いろいろ混乱していたので、知事が議会の冒頭、こういう方針でいきますという明言をお聞きしました。その時に水産振興ということと長崎漁港地域の活性化という2つのテーマを持って、このがんばランドを構成して運営していくという意味合いで知事が明言をしました。この10%とか云々とか、ずっとこの話は県議会・県政改革特別委員会でもあったんですけれども、最終的に県議会・県政改革特別委員会が皆さんの方にこういうふうにしたらどうですかという試案みたいな話が出ましたよね。私はその印象が非常に残っているんですけれども、あの試案は最終的にはどうなったんですか。
○西川委員長 休憩します。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後3時56分 休憩−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後3時57分 再開−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
○西川委員長 委員会を再開します。
◎田添水産部次長 県議会・県政改革特別委員会で、委員長試案というのが5月30日に出されております。これでは、いろいろ考え方をお示しされながら、すみません、ちょっとお待ちください。
○西川委員長 休憩します。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後3時58分 休憩−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後3時58分 再開−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
○西川委員長 委員会を再開します。
◎田添水産部次長 委員長の方でいろいろ考え方をお示しされながら、その中で、生活用品及び一般食品以外は、水産製品の販売促進のために関連すると思料される用品等については除外するものと、その判断は運営主体に任せてはどうかと。それから、5月13日付けにがんばランドについて示す長崎県の考え方は撤回したらどうかというような提案でございます。
 それで、それにつきましては、これも委員会で説明いたしましたけれども、「漁港関連施設用地の性格、この施設の目的、申請者との協議の経過等を踏まえ、その目的から極めて限定的に認めることとし、占用許可にあたっての重要な視点としてとらえ、申請のとおりに許可をしたものであり、委員長のご提案のように水産部の条件を変更することは困難であると考えております。なお、占用許可の内容を踏まえつつ、長崎漁港地域の活性化と水産振興に向けて、今後、長崎漁師村運営協議会からのご提案があれば、適切に対処してまいりたいと考えております」というのが回答でございます。
◆織田委員 委員長が何とかおさめたいということで、苦肉の策を提示なさったんだけれども、細かい内容一つひとつについては、県としては、それは難しいですよと、趣旨が違いますという話の中で、ただ、県としても、先ほどのお話のように、地域活性化と水産振興に資するものであれば、それはどんどん取り入れていきましょうという折衷案みたいな形で話が今日まできたわけですね。それが現在まで続いているという、こういう流れですね。
 この空き地がもう何年もずっと放ってあった、放ってあったと言った方がいいでしょうね。県が対応し切れなかった。補助金も入っていたけど、幾ら入っていたかわからない。眠っていた土地、遊休地が、何とか用途変更をしながら使えるようにしようと、それであの広大な用地を再生して何かに使おうということから皆さん方に応募をかけて、このがんばランドをやろうと手を挙げて、私に言わせれば手を挙げてくれたんだと思う。それくらい行政にとっては、ある面救いの何とかかもしれません。要するに、何もなかったペンペン草みたいなところが利用できるようになってきたわけだから。
 そういう面では、このコンセプトは直売所ということが前提であるけれども、こういうがんばランドの計画というのはできるだけそれを取り入れていこうという姿勢で県は臨んでくれるものだろうと思って、県議会はそういう委員長試案があった。
 ところが、皆さんは、どうしても直売所というコンセプトがあるから、そこは限度がありますと。10%ですよという具体的な提示まで、その10%というのはいろいろやりとりがあったんだろうけれども、10%ですよというふうにしておさめてしまって、その分については全然変わっていない、10%は。
 ところが、あとの90%については、県産品あるいは水産に資すると、地域に資するということは全体として流れているわけだ。そうですね、90%は。そういう全体を考えた時には、一つの成案としては、今、いい形で進んでいるというふうに私は受け止めさせていただいていると思っています。
 例えば、今この4つに区分けをされました。正式な最後の図面がきてないのでわからないけれども、水産のエリアというのは大体どれくらいを考えているんですか。
◎田添水産部次長 この別表に書いていますが、農畜産物は「付帯的な」ということで書いておりますけれども、水産物につきましては、やはり漁港関連施設用地でございますので、我々としては主体的ということで考えているところでございます。
◆織田委員 主体的にということは、要するに半分はこれでやってくださいよと、数字的なものはここで触れないとしても、主体的に、できるだけ、入ったら水産が目立ちますよという形をとってくれということですね。当然水産物を前提にして書いてありますので、そういうことだと思いますね。できるだけこの分野が広がっていくことは、当然ながら皆さんとしては望んでいるということですね。
 じゃ、2番目の農畜産物、これは県の考え方が変わっていますね、5月13日から8月22日のを見ると。ということは、当然ながら、特に野菜、果物というのは季節物ですから、とれる、とれないがある。そういう面では、とれなかった時には生産者じゃなくて市場でもいいですよと、それでも限度を50%とか20%とか枠を考えてやっています。ただ、できるだけ長崎県でとれるものを入れてくださいよという考え方ですね。
 先ほどの主体的な水産物というのはわかりました。農畜産物のエリアはどれくらいというふうに考えているかというのはわかるんですか。
◎田添水産部次長 具体的なパーセントは決めておりません。一番上に付帯的ということを書いておりまして、水産物が主体的、農畜産物は付帯的という表現でございまして、率は決めておりません。
◆織田委員 付帯的という言葉が私は必要なのかどうかがよくわからないんですね。この前、私は南紀に見に行ったんですよ、「とれとれ市場」というところ。海のものがいっぱい集まるんだから、入ったところは魚、それから南紀だから梅干し、それから農産物、それからいっぱいお土産を売っている。要するに、人が集まる、集客がないと水産だって売れないわけです、ある面は。それは付帯じゃなくて一体なんですよ、ある面言えば。付帯なんていう限度を付けるからおかしいので、一体的なものですよ。だから、主体的な半分ないし半分以上の分が水産があれば、あとは同じようにできるだけ増やして、できるだけ売れるように多品目、いっぱいそろえてあげることが一番大事。
 だから、先ほどもおっしゃったように、物が入らない時は入れるというのは当たり前のことだ、商売としては。商売人は当たり前ですよ。と同時に、より多くをそろえてあげるということが大事なんです。そこに限度は要らない。売場は6尺什器2台分、こんな細かいことまで県が言うかという気がする。商売なんだから、こんな細かいことまで言うか。そこは考えなきゃ、商売なんだから。お客さんに来てもらわないといけないんだから。こういう言い方をするのは考えものですよ、と私は思います。
 そういうふうな視点からすると、要するに、今整理をずっとされていますので、できるだけ話し合って、商売をなさる方たちが赤字になったら元も子もないわけだから。対馬に水産物のランドがありましたよ。あれはもう閉店していますよ。水産部長、知っていますよね。立派な場所、ど真ん中でものすごくいい場所でした。だから、水産物だけではこういう大きいところはおさまらないんです。
 そういう点で、付帯的じゃなくて、同じように一体的なものとして、水産を応援するものであれば大いに入ってきなさいよと、それができるだけ長崎県産品であれば、あるいは長崎県でつくったものであれば、あるいは長崎県の人がそこで働いてつくられているものであればいい、私はそのくらい考えていいと思っているんです。物は売れなきゃいけないんだから。そういう視点で、この農畜産物の分はもう一回再検討していく必要があると思います。あまりにも細か過ぎる、規定し過ぎていると思います。
 それから、一番下のところはもう前提条件になっていますから、わかりました。パンとかなにか、小麦だって必ずしも長崎県の分がつくれるかどうかというのは難しいところもあると思います、現実的につくる段階では。そんなこともよく話し合って、商売が成り立つように考えていかないといけないと思います。
 そしてもう一つは、長崎県は地産地消を進めています、6次産業化というのを進めています。そうした地産地消という点では、できるだけ長崎県のものがここに入ってくるようにしてあげて、がんばランドは、一番最初に言ったようなテーマでつくられたものですから、これからこれがはやっていくように持っていかないといけないと思います。
 はやるように持っていくという点では、今からまだ改造して改修して、それから中を入れ替えて入っていって、時間はかかりますね。当然今やったことが、これが全てもうこれですよと決めつけてやれるものじゃない、商売だから。こっちが膨らむかもしれない、こっちが狭まるかもしれない、それは商売ですから。そういう点では、もう少し1年、2年くらいはよく見ながら、規定したものが必ずしもそれにそぐわなくても、商売という点も含めながら、赤字になったら元も子もないわけだから、そこは考えてやる必要があると思います。
 と同時に、こういう直売所というのはいろんな応援する手だてがある。長崎県の食と観光、これは雇用の問題ですけれども、国が2億3,000万円、3年間かけて雇用にいろいろ応援するとか、これは長崎市と時津、長与でつくっている、地域雇用創造協議会の中にお金がおりるんだけれども、こういうこととか、恐らく直売所、農産物、水産物が売れるためにいろんな手だてがあると思うんですよ。そういうものはご存じかもしれないし、ご存じないかもしれない。ご存じでなければ、皆さんから、こういうものがあるんですよと、応援しましょう、皆さんで使っていくことができますよというふうにして、このがんばランドを盛り上げていかなければいけない。そして、ちゃんと自立していけるように手だてをとってあげるということが皆さんに求められていると思うんです。
 この内容が10月上旬、もう10月に入っていますから、上旬には図面ができて整理がついていくということになっていくと思いますし、整理がつかないのであれば、また協議をしながら、恐らく幾つかまだあるんだと思います、こうやって向こうから返ってきてない中で。その辺をきちんと整理していただいて、今私が申し上げさせていただいたようなことを前提にして取り組んでいただきたいと申し添えておきたいと思います。どうですか、最終的にまとめてください。
◎田添水産部次長 ご意見ありがとうございました。我々も協議会と真摯に協議してまいりたいということで、その姿勢でずっとしてまいりました。
 ただ、今回出した考え方ですけれども、織田委員がおっしゃいました、4点ございましたけれども、お答えさせていただきたいと思います。
 まず、加工品の什器2台ということでございますが、まず、これは産地直売所ということでございますので、直売が基本ということで、生産者及び生産者団体の直売、もしくはそこからの仕入れというのが基本だろうということで、それは一般食品以外ということで認めております。地域のみそとか、いろいろございますけれども、そういったものも認めておりますし、また長崎漁港地区の地域特産品、地域産品、これは長崎漁港地区で豆腐屋さんが豆腐をつくったりとかあるらしくて、それも認めてほしいと言われて、そういったものは数量を限定せずに認めております。
 ただ、生産者・生産者団体以外の企業がつくった加工品となりますと、ものすごく幅が広くて、この農畜産物加工品と酒類以外はほとんどになるんですね。その商品を限定するかという議論もあったんですが、それは非常に混乱するだろうということで、県内の畜産加工品、県内の会社でつくったものにつきましては、本社がつくったものにつきましては一定認めましょうと、そのものが什器2台。我々も現場的に見て、結構入るのではないかということで、これで一応我々としてはスタートしていただきたいなと考えております。
 それから、パンにつきましても、前は魚介類だけでしたけれども、農畜産物、ハムなんかも含めて、ソーセージとかレタスとか、そういったものを使ったものにつきましては、一応一般食品以外ということで認めます。
 それで、今、委員がおっしゃっていましたように、小麦は県外・海外産が多いということでのご指摘だと思うんですが、その点はあろうかと思いますけれども、その点につきましては、売ってはいけないということではなくて、一般食品・生活用品の10%程度、176平方メートル、その中で調整していただければなというふうに思っております。
 それから、スタートした後の緩和につきましては、経営的にも成り立たせる必要があるだろうということでいろいろお話があろうかと思います。それにつきましては、これで我々としてはスタートをしていただきたいと思っているんですが、スタートをされてその後何か不都合とか、お互いに想定できなかったこと等があったことにつきましては、協議には応じてまいりたいと考えております。
 それから、6次産業化等の応援につきましては、我々も最初から申し上げているんですが、空白スペースを活用するに際しまして、県としましても何かアイデアでもいいですから、こういうことをやりたいというものがありましたら、補助事業等もございますので、そういった支援も検討はしてまいりたいと。
 ただ、補助をするためには、事業主体とか、さまざまな諸条件がございますので、具体的に検討は必要なんですけれども、まずはアイデアを、ここはこういうことをしたいんだというものを出していただきたいということでお話をしておりますし、今度、10月の上旬から中旬にかけまして、協議結果の報告並びに全体図面が出てこようかと思いますが、その中でお話を聞きながら協議に応じてまいりたいと思っているところです。
◆織田委員 最後ですけれども、これからまだ最終の詰めがあるので、私は先ほど言わせていただいたように、お話を聞きながらそう思ったんですが、私が言ったことも俎上の中にきちんと入れながら、相手方がどういうふうにお思いになっていらっしゃるかわかりませんけれども、話し合っていただいて整理をしていただきたいと思っております。
◆山田[博]副委員長 各委員の皆さん、大変申しわけございませんけれど、私が通告をしておりまして、集中審査ではあるんですが、皆さん方の質問の時間をとりながら進めたい。私は私でいろいろ調査をしてきて、明らかに大きな問題が上がってきたものだから、私の質問をした後に、よかったら質問していただきたい。織田委員みたいに本当に熱心に地域のことを考えていこういった質問をされて大変感動しました。
 それでは、今からお尋ねしたいと思います。
 以前、このがんばランドの件は、水産直売所というのは漁業センサスということで言っておりましたね。水産直売所の定義というのは、農林水産省がしている漁業センサスに基づいてやっていると、それに基づいた直売所ということで理解して、これは間違いありませんね、次長、お答えください。
◎田添水産部次長 漁業センサスの定義がございまして、水産部としてはその定義を基本として考えていますということでありました。
◆山田[博]副委員長 そこで、水産庁のこの定義というのは、あくまでもこれは漁業組合主体のセンサスだと。漁業組合を対象にした漁業センサスということで私は理解しているわけですが、そういった資料になっているわけだから、それは間違いないですね。それだけイエスかノーかでお答えください。
◎田添水産部次長 漁業センサスの各調査がございまして、その中で漁協が行う漁業活動の活性策の取組、魚食普及、漁業体験、直売所等というのがあるんですが、その状況を調査することを目的とした海面漁業地域調査では、沿岸地区の漁業協同組合のみを調査対象として実施されているということで確認はしております。
◆山田[博]副委員長 漁業組合の調査を中心にやっているということで、これは明らかになりました。
 今回のがんばランドというのは、漁業組合が主体になっていないというのは間違いありませんね。それをお答えください。
◎田添水産部次長 漁業協同組合も入っている、あそこの長崎漁港団地の関係する、さまざまな団体が入っている協議会でございます。
◆山田[博]副委員長 次長、私が質問しているのは、漁業組合が主体となっているか、なっていないかを答えてくれと言っているんですよ。別にあなたといろいろけんかするつもりはないけれども、漁業組合が主体になっているか、なっていないかを答えてくださいと言っているんですよ、どうですか。
○西川委員長 休憩します。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後4時17分 休憩−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後4時17分 再開−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
○西川委員長 委員会を再開します。
◎田添水産部次長 直接お答えになるかわかりませんが、漁業協同組合の組合長が会長となった組織でございます。
◆山田[博]副委員長 いやいや、会長とは何の会長。私が言っているのは、ここの運営の主体となっているのはどちらか。じゃ、極端に言うと、ここの直売所の長崎県と取引、許可する窓口はどこですか。
◎壱岐漁港漁場課長 占用許可の申請があっているのは、建物等の所有者でありますマリン商会でございます。
◆山田[博]副委員長 マリン商会でしょう。今回、明らかになったのは、今まで直売所というのは、漁業組合を中心にしていた漁業センサスの中の直売所だったんです。
 今回、長崎県で問題になっているのは、マリン商会というところが、漁業組合じゃない、一般企業が建物の賃貸を申請しているところが経営窓口になっているんです。だからここと話をしているんです。
 だから、一つ言えることは、先ほどからずっと直売所、直売所と言っておりますけれども、これは長崎県としては、漁業センサスの中で、漁業組合を経営主体とした直売所を調査対象とした中での直売所の定義で今まで議論をしていたんです。つまり、これは漁業の調査対象と全く違う経営体だから、議論の対象にならないということが一つ大きな問題だったんです。
 それと、2つ目の質問をします。今回の水産部の県外の割合とか、先ほど次長から青果市場とか説明がありましたけれども、こういった話し合いはいつからされたのか、それをまず明確にお答えください。
◎田添水産部次長 まず、協議会とはいつから始めたかという前に、先ほど私の説明が不足しておりました。
 先ほど、漁業センサスにおいて直売所は漁業協同組合のみを調査対象として実施されていることは申し上げましたけれども、水産部としましては、がんばランドは漁業センサスの調査対象となるかどうかではなくて、漁業センサスの水産部直売所の定義を基本としているということで使っているということでございます。
 それから、協議につきましては、5月13日に県の考え方を出しましたので、それから協議をしているところでございます。
◆山田[博]副委員長 漁業センサスというのは調査対象が全く違うのをあなたたちが持ってきて、今、調査対象が違う中でその定義をここに当てはめようとしていることが明らかになっているということを聞いているわけですよ。
 それで、次長、お尋ねしますけれども、今回の水産部とかが青果市場からとりなさいというのは5月13日でしょう。5月13日と今言ったですね、5月13日ですね。協議会として、このがんばランドの関係者に説明したのは5月13日ですね。
◎田添水産部次長 失礼しました。青果市場からの率とか、そういう話をしたのは5月13日からではございませんで、先ほどの経過概要にございましたけれども、7月19日に青果市場等の率とかそういう話が、要望がありまして、それからでございます。
◆山田[博]副委員長 これはぜひ織田委員にも聞いてもらいたいんですが、7月19日に言ったのは、というのは、後から話をしたということなんですよ。契約当時には話をしていないんですよ。
 そうしたら、水産部次長にお尋ねします。じゃ、今回の例えば割合とか、水産物の県外とか県内の割合をしましたけれども、これを守らなかったら、契約の条項の中に含まれるのか、追加条件に含もうとしているのか、含めないとしようとしているのか、それだけお答えください。
◎田添水産部次長 許可の条件として考えたいと思います。
◆山田[博]副委員長 許可の条件として、なぜ今、これを追加で持ってきたのか、それをお答えください。
◎田添水産部次長 まず、5月13日の話がスタートでございますけれども、これは4月26日の農水経済委員会の中で集中審議がございまして、その中で「再協議をしたらどうか」と、それから「基準をつくったらどうか」というようなお話がございました。水産部長からは、「がんばランドの今後のあり方、コンセプトなど全体的なことについて再度協議していきたい」という答弁をしております。
 このことを踏まえまして、漁港関連施設用地の利用、それからがんばランドの設置主体である漁師村運営協議会の設立目的、事業内容に照らしまして、それで5月13日に県の方から示しましたが、これはあくまでも県内の水産物を提供しまして、地産地消と長崎県の活魚・鮮魚をはじめとした水産物を販売、PR、普及を行うための水産物直売所という申請があったものですから、それを踏まえて5月13日に考え方を出しまして、その後に協議会からさまざまな要望が出まして、例えば青果ではこれぐらい扱ってほしいとか、農畜産物もこうしてほしいとかいろいろありまして、それで協議を重ねていく中でそういった率を出されまして、それを協議した結果が現在の8月22日の考え方でございます。
◆山田[博]副委員長 今、明らかになったのは、織田委員から厳しく指摘がいろいろありましたね。これはどうかとありましたけれども、これは、今出している定義をがんばランドの関係者が守らないと言ったら、許可しないということで理解していいんですね。それだけ、イエスかノーかでお答えください。
◎壱岐漁港漁場課長 長崎漁港がんばランドの店内については、今、条件整理を協議会と同様にやっているところでございますけれども、今、この協議が不調になった場合で、継続されない場合については、やはり不調になって、占用許可の取り消しを含めて検討することも考えられるとは思っております。
◎田添水産部次長 今、この条件を協議会が守らなかった場合はどうかというご質問だったと思うんですが、まずはスタートしていただいて、どうしてもこの数値が達成できなかったとか、あと、商品がどうのこうのとなった時は、まずは、許可の取り消しではなくて改善が基本だと思っております。その改善をどうしても受けられないとかいうことになりますと、許可の取り消しということも検討の対象となると思いますが、まずは改善が基本だと思います。
◆山田[博]副委員長 これは、織田委員も言われたように、私はずっと不思議に思うのは、いいですか、委員会で条件をつくったらということでありましたけど、私たちも県議会議員として、法の条例とかをつくるところの中にいる人間として、公正な取引に引っかかるようなことをやれとは言ってないんだよ。よろしいですか。
 それで、私は知り合いの方にお願いして、これは公正取引委員会に引っかかるのではないかということで、弁護士を通じて調べてもらったんですよ。これは委員長にお願いして、配ってもらいたいんです。これはせっかくのいい機会だから。ちょっと休憩して、配ってもらえませんか。
○西川委員長 休憩します。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後4時25分 休憩−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後4時27分 再開−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
○西川委員長 委員会を再開します。
◆山田[博]副委員長 委員長にお取り計らいをしてもらって、委員の皆さんに配ってもらったんですが、私は今までずっと我慢しておったんです。はっきり申し上げて、今まであまりにも行政としていかがなものかと。織田委員が言ったように、なんでここまでやるのかと。私は二百歩譲って、いいですか、二百歩譲って、さっき聞いたでしょう、5月何日だったかな、7月とかありましたけどね。この施設をつくる時の話だったら私もわからないでもない、お互いの気持ち。つくってしまって、あれだけのいろいろな問題とか、10%とかなんかあって、後からまたこれをしてとなったら、たまったもんじゃないよ。織田委員が言うように、商売なんかできるわけないんだよ、こんな。
 この中で私は、公正取引委員会に引っかかるんじゃないかと、一番最後を見てください。結論として、「長崎県が仕入れ先を指定する行為が、独占禁止法に違反する行為に該当する可能性がある」とあるんです。
 私は今回、水産部に確認してもらいたいことは、自分たちがやっているこういったことを、第三者の弁護士から指摘されているから、こういったことが指摘がないように慎重にやってもらいたい。慎重にね、今後は。
 極端に言えば、こういった指摘があって、ましてや、いいですか、今回の漁港の施設の維持管理上必要な条件、これは公正取引委員会に抵触するおそれがあるとあるんです。
 今から2つお尋ねします。
 まず、こういった取引に関して、長崎県の顧問弁護士に対して、こういったやりとりをする中で、公正取引委員会に引っかかるか、引っかからないかというのを確認したかどうかというのを一つ。
 もう一つは、今回のがんばランドは、長崎県漁港条例と関係する港であるかないか、その2つをまずお答えください。
○西川委員長 休憩します。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後4時30分 休憩−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後4時30分 再開−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
○西川委員長 委員会を再開します。
◎田添水産部次長 1点目に、県の顧問弁護士に、このことが独禁法に抵触する可能性があるということについて確認したかどうかということにつきましては、確認いたしておりません。
◎壱岐漁港漁場課長 2点目については、漁港施設の条例になっております。
◆山田[博]副委員長 多分、田添次長は思い余って、このがんばランドに対しては何とか丸くおさめたいという思いがあって、織田委員が言うように、いろんな指摘されたようなことも、ちょっといろいろあれになってやっていたかもしれませんけれども、一歩踏みとどまって、行政としていかがなものかということで、これは老婆心ながら私は言っているわけです。
 だからこれは、まあ、弁護士もいろいろ考えがあるからですね。次の委員会の時までには、私は少なくとも、長崎県の顧問弁護士でいつ、誰が、こういうふうに言いましたということをきちんと回答してもらいたいんです。弁護士名として責任を持ってですね。
 この方は、ちゃんと記録をもってやっているんですよ。ただ単にペーパーを持っておって、皆さん方に配っているんじゃない。ちゃんと記録をもって、回答の上でやっているんですから、責任のある回答なんです、これは。弁護士も、可能性があるということでやっているわけで。それを確認してもらいたいのが1つ、答えてもらいたい。
 別に、独禁法に引っかかっているんじゃないかということで、あなたたちを訴えるとか、全くそんな気持ちはありませんから、誤解があったら困るからね。私はそのために県議会議員をやっているわけではないんだから。あなたたちの仕事がスムーズにいくようにお手伝いしているだけだから。
 それともう一つは、この中に、管理条例の中に対応するのであれば、いいですか、私からすると、どこから魚を買えとかなんかというのは、漁港施設の維持管理上必要な条件かとなるわけだよ。ここも問題になってくるわけだよ、この2つも、どこから買えとかなんかというのがね。
 極端に言うと、じゃあ、10%というのは、百歩譲って、最初の契約段階で話をしておったから、それは約束だったからとなりますけれども、しかし、今回のどこから買えとかなんかというのは、最初の契約段階で話をしていなかったんだから。それは明らかになった、先ほど、今年に入ってから協議したと言ったんだからね。だから、その2つの点をもう一回検討してもらって、次の委員会にですね。
 今回、こういう2つの大きな問題ということを抱えながら、これは田添次長、弘法も筆の誤りで、恐らくあなたは気付かなかったんじゃないかと思うんですよ。思い余って、織田委員が言うように何とかまとめようとしておって、そればっかり言っていて、多分こっちの方まで気が回らなかったと思うんですよ。だから、ここはしっかりと、こういったところも踏まえた上で、もう一回検討、協議というか、内容を再検討してもらって、自分たちで検討してもらって、それからまた協議会の方に案を出すべきじゃないかと思うんですが、見解を聞かせていただけますか。
◎田添水産部次長 1点目の県の顧問弁護士に確認して、次の委員会に報告してほしいということは、我々も今日初めて見ましたので、ここは確認して報告したいと思います。
 ただ、我々は今ずっと協議していまして、このような独禁法とか、特定という話は今まで一切聞いたことはございませんでした。我々としましては、県内産、特に生産者のものを主体として考えてほしいということが基本でありまして、我々は、県外産については一定の率は示しましたけれども、だから仕入れ先を特定しているとかということはございません。今ご指摘があった長崎魚市場からの調達というような部分は、長崎漁港地域の活性化という観点でお示ししたお話ですけれども、これも誰々という特定の者に限定したわけではなくて、長崎魚市場にはいろんな仲買人もいらっしゃいますし、そういった中から仕入れていただければということでございますので、我々としましては、仕入れ先を特定の者に制限してはいないと考えていまして、果たして独禁法に当たるのかなというのはちょっと疑問に思っているところでございます。
◎壱岐漁港漁場課長 長崎漁港条例の第12条の2項の甲種漁港を占用したりする場合ということで提示がございますけれども、漁港施設の維持管理上必要な条件を付すことができるということでありまして、今回の分は、直売所という部分が何であるかということの定義の中で、協議する中で今進めているところでございまして、この部分が独禁法にかかるかということは、今見てちょっとわかりませんけれども、この分については協議の中で今進めているところで、今後、この長崎漁港がんばランドを地域の活性化と水産振興のためにやっていくということで、真摯にお互いが協議しながら進めているところでございまして、ということで、条件に付することが許されるか、付することが条件にされるかというのは、協議する中でできるとは考えております。
◎田添水産部次長 すみません、先ほどの私の答弁で抜けているところがございましたので、追加して補足説明させていただきます。
 先ほど、協議会とは協議しているところで、協議会には一切まだ聞いたことはないとお話ししましたけれども、今後もまだ継続協議という形になっております。今後また協議いたしますので、協議会との協議において、今日あったお話は話してみたいと思っております。
◆山田[博]副委員長 私ばっかり質問できませんので、もう一度確認しますが、漁港漁場課長、私が言っているのは管理上ですよ。独禁法に関しては、田添次長が弁護士と確認してみますと。しかし、自分自身は、そんな独禁法に触れるとは思っていなかったということでありましたけれどね。
 しかし、いいですか、この中に、今提示した資料の中を、もし履行していないとかなんかあった場合には許可を出さないということで言っているんだから。こうなると、そこで問題になってくるわけですよ。これは聞いてみんですか。食べてみんですかではないけれども、聞いてみんですか、弁護士に対して。ここは水かけ論になるから、お互いに弁護士に聞いて、法廷闘争にならないように、お互いに慎重にやってもらって、改めるところはやっぱりやるべきだと思うんです。
 それで、漁港漁場課長にお尋ねしますけれども、今回、何パーセントとか、とるかとらないかというのが、どこから仕入れするとかなんかが、漁港管理上、それは必要な条件かとなると、それはどうかということを答えてもらいたいということだったんです。次長は独禁法について答えてもらったんです。あなたはそれに答えていない。それだけ答えてもらって終わりたいと思いますから、お願いします。
◎壱岐漁港漁場課長 この必要な条件に、維持管理上必要な条件に該当するかどうかということで、付けていいかというご質問でございますけれども、これは協議を今している中で、お互いが協議する中で、健全な運営をやっていくということで付してもいいんじゃないかと私は考えていますけれども、今日、この資料をいただきまして、十分私も認識がございませんので、今後、内部でも検討、顧問弁護士等とも相談してみたいと思っております。
◆山田[博]副委員長 ほかの委員の皆さんの質問もあるでしょうから、一旦これで終わりますけれど、水産部長、私は関係者の方々に、何とかうまく水産部からバックアップしてもらって、部長、いいですか、お疲れのようですけれど、あなたも疲れているけど、私も疲れているんだけどね。部長、いいですか、これは、長崎県の水産行政の中で画期的なことであって、お互いに何とかうまく方向をまとめようと思って、私も質問しているわけだよ。別にあなたたちの足を引っ張ろうとか、あなたたちがうまくまとめることを手助けしている一つとして理解をしてもらいたいと思うんですよ。後から、山田博司はこんなことを知っておって、なんであの時に教えてくれなかったと言われたら困るからね、人間性を疑われるから、今指摘しているんです。
 以上です。次に、まとめてお願いしたいと思います。11月定例月議会の時までにしっかりと指摘されたことは報告いただきたいと思いますので、よろしくお願いします。一旦、終わります。
○西川委員長 ほかに質問はありませんか。
◆中島[浩]委員 確認でお伺いしますけれども、これは当初から10%以内ということで契約を結ばれていたと思うんですけれども、これはおおむね今の22日の考え方の中でも了承されているんですけれども、今度、10月上旬には改善図面ができ上がるということですけれども、22日の県の考え方と協議会との協議の中で、おおむねこの内容については、県側が一方的に言われたのか、もしくは協議会側も、実はこの5月13日の案に対して、これはこうしてください、ああしてくださいと、おおむね間に入った中での考え方ということでよろしいんでしょうか。
◎田添水産部次長 今ご指摘の点につきましては、当初、5月13日に考え方を出した後に協議会の皆さん方から、この点はこうしてほしい、例えば時化とかありましたけれども、野菜については端境期とかいろいろありました。そういった点を、経営的なものも含めて、我々としまして協議して検討しまして、おおむねこれでいけるのではないかということで我々が提示したのがこの案でございます。
 ただ、9月19日に開かれた協議会では、まだ継続協議ということで、一部、若干、完全に納得していない部分があられるようなので、それにつきましては、また次の報告があるかもしれませんが、ただ、我々が聞いておりますのは、今の進捗状況の最後に書いていますけれども、県のこの考え方を踏まえ、一応、図面をつくるということで進められておりますので、基本的には理解をしていただきながら進められているのではないかというふうに考えております。
◆中島[浩]委員 できれば、その協議がわかった段階で、ぜひ皆さんにお知らせしていただいて、この状況がどう変わっているのかもお知らせいただければと思います。
 以上です。
○西川委員長 ほかにありませんか。
◆山田[博]副委員長 長くできませんからね。先ほど中島(浩)委員の質問に、田添次長が、ご理解いただきながらやっているということでありましたけど、それはあなたが思っていることと、向こうが思っていることは違うだろうから、それは思っていて、違うかもしれないけれども、いずれにしても、田添次長、今回やはり交渉に当たっては慎重にしないといかんと思うんですよ、慎重にね。
 私たち県議会議員というのは、政治家として適用されるのは公職選挙法、利得斡旋罪、この法律に基づいて私たちは縛られているわけです、極端に言うとね。その中で議員活動をやっているわけです。その中で行政に対して私たちは、そういったことを調べながら皆さん方に対して、行政としてやるべきことに対して、県民から選ばれた代表としてチェック機能を果たしているわけです。
 だから、そういった点では、今回のがんばランドについては、11月にまとまるように、方向性をしっかりやっていただきたいと思いますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。先ほどの2点、くれぐれもしっかりと調査、研究した上で、今後は協議していただきたいと思います。
 終わります。
○西川委員長 ほかに質問はありませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○西川委員長 ほかに質問がないようですので、これをもって、水産部関係の審査を終了いたします。
 水産部関係の審査結果について整理したいと思います。
 しばらく休憩いたします。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後4時44分 休憩−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後4時45分 再開−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
○西川委員長 委員会を再開します。
 本日の審査はこれにてとどめ、明日は、午前10時より、農林部関係の審査を行います。
 本日は、これにて散会します。
 お疲れさまでした。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後4時46分 散会−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−