平成25年 11月定例月議会 農水経済委員会 - 12月10日−02号
平成25年 11月定例月議会 農水経済委員会
1、開催年月日時刻及び場所
平成25年12月10日
自 午後1時6分
至 午後5時20分
於 議会会議室
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2、出席委員の氏名
委員長(分科会長) 西川克己君
副委員長(副会長) 山田博司君
委員 野本三雄君
〃 織田 長君
〃 溝口芙美雄君
〃 徳永達也君
〃 山口初實君
〃 友田吉泰君
〃 深堀 浩君
〃 中島浩介君
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3、欠席委員の氏名
なし
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4、委員外出席議員の氏名
なし
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5、県側出席者の氏名
産業労働部長 山田伸裕君
産業労働部次長 江村 遵君
次長兼雇用労政課長 池内潔治君
産業政策課長 中野嘉仁君
産業振興課長 平田修三君
グリーンニューディール推進室長
黒崎 勇君
企業立地課長 下田芳之君
商工金融課長 上原哲之君
産業人材課長 林田則利君
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6、参考人の氏名
長崎短期大学保育学科 介護福祉専攻長・教授
森山禎也君
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7、審査の経過次のとおり
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−午後1時6分 開議−
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○西川委員長 再開いたします。
これより、昨日に引き続き、産業労働部関係の議案外所管事項についての質問を行います。
事前通告された委員の方で、質問はありませんか。
◆中島[浩]委員 学卒求人確保・県内就職推進事業についてお伺いします。
高等学校卒業生の県内就職率についてですけれども、現在、求人の職種はどうなっているのか、まずお伺いいたします。
◎池内次長兼雇用労政課長 現在の求人の状況ということでございますけれども、前年よりも総数で15.9%の増となっております。
産業ごとに見ますと、建設業が前年よりも38.5%増、製造業が1.2%の増、卸売・小売業が15.0%の増、医療福祉が18.9%の増という形で全ての産業で前年よりも上回っていると、そういう状況になっております。
◆中島[浩]委員 建設業の求人がかなり増えておりますが、これは技術者でしょうか。
◎池内次長兼雇用労政課長 建設労働者の型枠工、鉄筋工といった技能職の求人が増えているということで、景気の持ち直しと公共事業の増ということが背景にございまして、全般的な話でもございますけれども、企業の採用意欲が高まっているということでございます。
◆中島[浩]委員 そうなってくると、学校を卒業された方でも割と就職しやすいというか、若い方の方が逆にこれから職人とかなってくると、そういった意味では取り組みやすいんじゃないかと思うんですけれども。
◎池内次長兼雇用労政課長 求人の増が出てきますと、就職状況は非常によくなってまいるというふうに思っています。
今年の春の高校生の卒業生は97.5%、3年連続の増ということで、平成6年3月卒以来の高水準ということになっておりますけれども、それよりも今申し上げましたように、求人の総数が現時点で15.9%増えているということで、就職環境はかなり改善してきていると思っております。
◆中島[浩]委員 やはり中小企業などは、技術者なんかは特に熟練の方を必要とされるんでしょうけれども、そういう卒業生のフレッシュな方になってくると、そういった指導の経費もかかってくると思います。そういう企業に対しての支援と申しますか、そういった取組はあるんでしょうか。
◎林田産業人材課長 認定訓練制度というものがございます。県知事が認定をした職業訓練校ということで、例えば企業とか業界の団体等で構成をする認定訓練校でございますけれども、その中で例えば建築関係とか型枠とか、そういった職種の、新しく就職された新人の教育という形で主に活用されておりますけれども、そういう認定訓練制度がございます。これについては、かかった経費の3分の2を国と県が半分ずつ助成をするという形で支援をしております。
◎池内次長兼雇用労政課長 雇用の面から申し上げますと、中小企業に対しましては、中小企業の人材の確保を図るという観点から、県内企業で構成する長崎若者就職応援団の活動とか、あるいは平成22年度から策定いたしております就活応援プログラムの実施などでハローワークと緊密に連携しながら、さまざまな取組を行っているわけでございますけれども、具体的にはホームページによります中小企業の情報発信をしたり、フレッシュワークでのいろんな企業の人材確保に関する企業相談窓口を設けたり、人材確保のノウハウについての経営者、人材担当者のセミナーを開催するとか、あるいは中小企業単一では合同企業面談会の機会をなかなか設けられませんので、県の方で合同企業面談会の開催を行ったり、さまざまな取組を行っているところでございます。
中小企業は求人をかけてもなかなか人が集まらないという声もよくお聞きするわけですけれども、いろんな手法を使いまして求職者に対しまして中小企業の魅力というものをしっかりとお伝えしていきたいと思っております。
◆中島[浩]委員 午前中の視察でも話を聞いていましたら、やはり規模が小さければ、なかなか雇用のバランスが悪くて、高齢者のいる中に若い者がぽっと入ってしまったりすると離職につながってしまうという意味では、訓練もそうなんですけれども、そういった支援機関があればうまくいくんじゃないかと思います。
それと就職率の件ですけれども、目標設定値を設けられて、大方目標値には届いているみたいです。他県の状況というのは掴みにくいとは思うんですけれども、今後、これをもうちょっと上げていかないと、せっかく地元に残りたくても残れない、もしくは出ていってしまうとか、そういったことがあると思うんですけれども、その辺の取組はどうなんでしょうか。
◎池内次長兼雇用労政課長 委員ご指摘の高校生の県内就職率の向上ということにつきましては、我々も非常に苦労しながら取り組んでおるわけでございますけれども、平成24年度の高校生の県内就職率は、前年よりプラス0.5%の増ということで59.3%になったわけでございますけれども、まだ長崎県総合計画に設定しております目標には若干下回っているという状況でございます。
景気が今、回復基調にございまして、県外の景気回復が県内よりも早い傾向が出ています。求人ベースで見ますと、県内求人は平成24年3月卒で本県の場合は昨年よりもプラス0.6%という状況でございましたけれども、全国ではプラス8.8%ということで、本県よりも非常に大きな伸びを示しています。そういった状況もございまして、なかなか県内の方にとどまる率が少なくなっているという状況でございます。
それと、本県においては雇用の受け皿が少ないとか、給料等の勤務条件、そういった面におきまして就職環境に見劣りがするという状況もございまして、上昇させることはなかなか難しいものがございますけれども、長崎労働局と連携しまして、いろんな手段を用いて若者の定着促進に努力してまいりたいと思っております。
◆中島[浩]委員 高校あたりも地場企業に働きかけをされているんですよ。
ただ、一番ネックなのは待遇の問題です。これがなかなかマッチしなくて県外に出ていってしまうというのがあります。
やはり根本的にはもうちょっと企業の方で人件費とか、その辺を手厚くしてもらえればいいんでしょうけれども、こういったご時世ですから、なかなか難しいのが現状だと思うんです。学校サイドはそういった形で結構まめにやられているとは思うんですけれども、県としてはその辺の取組を何かされているんでしょうか。
◎池内次長兼雇用労政課長 これはもう学校と長崎労働局と一緒になりまして、平成22年度から長崎県高卒者就活応援プログラムというのをつくりまして、いろんな手段の中で県内定着に対して努めてやっているところでございます。
例えば求人キャンペーンにおいて、知事自らが経済4団体に対しまして求人拡大の要請をしたり、県内2万社に対しまして求人拡大、早期求人についての要請を行ったり、また、合同企業面談会を行ったり、あるいは保護者セミナーをしたり、未内定者セミナーをしたり、いろんな施策を総動員した形で長崎労働局、学校現場、そして県が一緒になってやっていくと。それに併せまして、今申し上げましたように、若者就職応援団という形で、企業も取り込んだ形で若者の県内定着について頑張っていこうということで、みんなで今一生懸命やっているということでございます。
◆中島[浩]委員 あと1点ですが、中学、高校で職場体験があるんですね。それに地場の企業が積極的に参加していただいて関心を持っていただくというので、割とそういう経験者がそのまま地元の企業に入られたりというケースもありました。そういった機会をどんどんつくっていって、やはり地元の方が興味を持って、子どもたちがこういう仕事もあるんだというのを再発見される状況をつくっていただければ幸いかと思います。
次に、企業誘致についてです。皆さんも今回の質問通告で結構挙げられていると思うんですけれども、今、立地条件、人材、優遇制度、あるいは県・市町のきめ細やかなサポートがあって、企業の方たちのアンケートの答えを見てみますと、進出理由はこれが決め手となったんだという話がありました。そういった誘致環境を今後どういった形で、また新たな取組をされているのかお伺いいたします。
◎下田企業立地課長 まず、企業が立地する場合にどういった条件が求められるかというところを考えてみますに、例えば製造業の場合ですと交通アクセス、あるいは電気や水といったものが確保できるかどうか、それと工業用地の分譲価格といったところが一つの目安になってこようかと考えています。
オフィス系に関しましては、十分な広さを持つオフィスが低コストで利用できる物件があるか、そういったところが一つの目安になろうかと思います。
両者に共通するところとしては、高速大容量の通信インフラ、あるいは優秀な人材が確保できるか、大震災の後は特にそうですけれども、自然災害などによるリスクの低さ、最後に補助金など、いわゆるインセンティブがどれだけあるかを比較検討されて長崎県を選んでこられることになろうかと考えております。
本県の置かれている条件を考えてみますに、日本の一番西に位置し、離島や半島が県土の7割を占めるといった非常に地理的には不利な条件だという中において、先ほどのいろんな目安の中の自然災害のリスクが非常に少ないということを売りにしております。あるいは工業高校生が非常に優秀だといった人材の確保の面では他の県に負けないところを持っていると思いますので、そのあたりに今後とも力を入れてPRをしていくことを考えております。
それから、本県の誘致活動の特徴としましては、県が直接しないで、全国にも珍しく財団が行っているんですけれども、こういった県が直接しないところというのは本県と兵庫県しか現在ございません。企業誘致に専念できる環境、あるいはスピード感を持って機動的な活動ができるといったことがメリットということで財団の方で今行っているんですけれども、そういったところの機動性も十分に発揮しながら行っていくということを考えております。
打つ手としましては、今年度は初めて企業立地フォーラムというのを行いまして、県外から27社来ていただきました。ちょうど今日、立地協定の調印式が行われていますけれども、そのフォーラムに参加していただいた企業のうちの1社が、長崎の茂木に立地していただくことが決まっております。そういったものも新たな取組として続けていきたいと考えております。
それと、今年度新たに制度的なものも充実させておりまして、製造業では関連企業連動型誘致事業、複数の企業をいわゆるサプライチェーンをまとめて誘致しようということを目論む制度でございますけれども、そういった制度もつくっておりますし、オフィス系に関しましても対象業種を拡大したり、あるいは投資要件の緩和をして制度を充実させておりますので、そういった誘致企業に対するインセンティブについても、今後必要に応じて適宜改正、充実を図っていきたいと考えております。
それから、受け皿となる工業団地につきましても、今年度、市町営工業団地整備支援事業について、売れ残った場合の利子の補給も行うということで、市町がつくった工業団地について売れ残ったリスクを県も一緒にかぶるということで、より工業団地の整備促進が図られるような制度の充実も図っているところでございます。そういったもろもろの取組を今後とも活用しながら、あるいは制度をより改正しながら、機動性を持った財団、それと団地を実際に持っておられる市町とも連携しながら取組を進めていって、1件でも多くの企業誘致をする取組を一体となって進めていきたいと考えております。
◆中島[浩]委員 逆に企業に来ていただくということで成約になったということですばらしいことだと思うんですけれども、やはり資料で見させていただくと自動車関係ばかりですね。その件は一回したので、引き続きやっても同じような対象になるんじゃないかということで、今後検討の余地ありということでお伺いしておりました。
企業から言わせると、熱心に何回も通ってきていただいたという意見と、人材が豊富にある程度確保できるということだったものですから、やはり人材については各地区、市町一丸となって、うちはこういう学校があって、こういう人材がおりますよというのを、うまく活かしていただいて、ぜひ取りつけていただきたいと思います。
最後に東アジアの販路拡大についてですけれども、中小企業で実際にやるとなると、調査費とか、どういった仲介を頼めばいいのか、あるいはマーケットとか、流通経路がわからないということで、なかなか取組が難しいと思うんですけれども、それに対する支援はどうされているんでしょうか。
◎平田産業振興課長 東南アジアについては今年度からですけれども、中国と東南アジアに向けては民間企業に委託をする形でサポートデスクというものを設けさせていただいております。東南アジアでいいますと、インドネシア、ベトナム、ミャンマー、カンボジアと4カ所ございます。そこにおきましては、企業からの相談に応じて市場のマーケット情報、現地の法律関係の調査、それから流通についての商談先の斡旋・紹介のようなサービスを行うようにいたしておりまして、それぞれ個々具体的な企業からの申し出に応じましてご相談を受け、それに対応してサポートデスクを使って現地の情報を提供するというサービスを行っているところでございます。
◆中島[浩]委員 私にも何件か問い合わせが実際にあったんですね。輸出するにはどうしたらいいですかとか、逆にコンテナを呼ぶ時にはどうしたらいいんですかというさまざまな問い合わせがあるんですけれども、実際に、今はかなり進んでいて、本人が向こうのバイヤーと直接取引されている場合が多いんですよ。日本のマーケットを狙っているのかどうかわかりませんけれども、そういったところの現地での情報の集約には取り組まれているんでしょうか。
◎平田産業振興課長 正直申しまして、実際にどれだけの取引が行われているかということについて、積極的に情報を収集しているかというと、今の段階では行っていないというのが正直なところです。それぞれのサポートデスクは、申し出があったり、その中で情報がこちらで把握できたりということはありますけれども、それ以外のところでどういう取引が行われているかというのは、正直私どもも情報の掴みようがないところがありまして、そこら辺の全体的な情報というのは把握しきれていないところでございます。
◆中島[浩]委員 できれば、先方である程度、限られた範囲での情報となるんでしょうけれども、なるべくそういう場面で集約していただければ、相談する側も割と相談しやすいかと思いますので、その辺の取組をぜひお願いしたいと思います。以上です。
◆徳永委員 それでは質問したいと思います。
まず、中島(浩)委員からも質問が出ました企業誘致です。先ほど説明がありました中で関連をしますけれども、まず、今の誘致状況、実績についてお知らせいただきたいと思います。
◎下田企業立地課長 現在の目標が、県の総合計画及び産業振興ビジョンで掲げております平成23年度から27年度までの5年間で25社、2,100人というのが目標でございます。これに対しまして、今年度、もう12月まできておりますけれども、平成23年度から現在までのトータルで、企業数で12社、雇用計画数で392人、達成率としましては、誘致の目標が3年ですと15社、1,260人ということになりますけれども、これに対しまして12社、392人ですので、企業数で80%、雇用計画数で31.1%の達成状況ということでございます。
◆徳永委員 3年間の達成率は企業数で80%、そして雇用計画数が31.1%、かなり下がりますね。前回も私は質問したんですけれども、確かに財団の方でかなりの営業活動、年間約4,000社訪問しているということだけれども、平成23年度の実績は4社ですか。そういう中で、その時私が指摘したのは、活動は理解するけれども、どういったことが問題なのか、正直言って県側とのそういったコミュニケーションというのがなかなかとれてなかったということも反省の一つだと言っておりました。
そういう中で、先ほど中島(浩)委員も質問しましたけれども、果たしてこの営業のやり方はどうなのか。他県の取組なんかを調べてみますと、かなり一生懸命なんですね。例えば、宮崎県なんかは補助金が最高50億円、鳥取県は工場にすれば投資額が50%以上の助成、新規雇用については一人130万円、新規採用すれば60万円とか、いろんな助成のPRをしています。そして、たしか私が記憶するところでは松江市でしたか、電気料金と通信費を何年か無料にするとか、本県もそういったことはやられていますか。
◎下田企業立地課長 現在の本県の支援制度でございますけれども、大きく製造業とオフィス系ということで分けておりまして、製造業につきましては上限額30億円ということで、その30億円に至った企業は今までまだございませんけれども、一応上限の30億円というのは全国でも中位ぐらいにはなっていると認識しております。
その30億円の内訳としましては、投資に対する部分と新規の雇用に関する部分、雇用につきましては1人当たり50万円、離島につきましてはその1.5倍ということでございますけれども、先ほど委員からご紹介があった130万円には及びませんけれども、雇用に対しては50万円ということで決めております。あと、地場の企業と取引をしていただけるような場合は、その取引の実情に応じて補助金を上乗せするといった制度になっております。
オフィス系につきましては、通信費の50%を3年間補助する、あるいは賃借料の50%を補助する。それと雇用に関しましても、オフィス系は一人当たり30万円というのはございます。
ですから、額的にはいろいろ差はあろうかと思いますけれども、メニュー的には他県に勝るとも劣らないメニューにはしていると自負しております。
◆徳永委員 その中で一つ確認したいのは、賃貸工場、いわゆる工場の賃貸を本県はしていますか。
◎下田企業立地課長 結論から申しますと、現在は賃貸工場で残っているところはございませんけれども、以前は賃貸でやっていた工場はございます。今はございません。
◆徳永委員 なぜここまで出したかというのは、やはり企業誘致はどこの県、自治体も一生懸命なんです。特に、地理的ハンディとかある自治体はなおさら、よその自治体と競争になりますから、より条件のいいものをもってくると。宮崎県もしかり、島根県もそうです。例えば千葉県は私が聞くところによれば、首都圏の中でも工業団地の土地の売却単価は本県と変わらないということを聞いています。そういうところでさえそういう状況ですから、本県は本当にいろんなハンディがありますので、だから営業活動も大変だと思うんです。先ほど言ったように、なかなか実績も上がってこない。しかし、知事も掲げていますように、とにかく人口減少、雇用というのが一番大きな柱ですから、どうしてもこれは無視することはできないし、問題は地理的ハンディというのは変わらないわけですね。長崎県の位置というのは一緒ですから。
そういう中で、私も一生懸命努力していることは認めますけれども、ただ、どうのこうの言ってもいわゆる実績なんですよ。だから、さっき言った雇用人数が31.1%しかないというのは、いわゆる企業数の80%に対して31.1%ということは、大きな企業とか工場がなかなか来ていないということの表れではないかと思うんです。小さな工場も大事なんです。そういう企業も来ていただいてやっていくことも大事です。ただ、そういう中で私が一つ考えるのは、今、既存の企業がありますよね。新規も必要でしょうし大事なんでしょうけれども、なかなか新規の企業の誘致が難しければ、例えば今来ていただいている誘致企業を拡張とか、ここに支援をして、そのパイを広げるという政策というのはとっていますか。
◎下田企業立地課長 実際に過去に本県に誘致して、立地していただいた企業が拡張した例といたしましては、直近では大村のジーエスエレテック九州というところがあります。そちらの方で拡張をしていただいたという例はございます。ですから、来た企業に対しても事業拡張をお願いするということは、適宜、財団の方を通じて行っているところでございます。
◆徳永委員 もう少しここは、私が冒頭言ったように、財団とよくコミュニケーションをとって、そこの営業、これは現場で営業活動の先端の方がニーズ等、問題点というのが一番わかるんですから、ここをしっかりやらなければ難しいんですよ。だから、私がここで一つ提案したのは、やはりそういった現在頑張っている誘致企業が、やっぱり長崎県はいいんだと、ここでもっと拡張したい、もっと増やしたいというのを私も聞くんですよ。ただ、その後のフォロー、そしてそこの経営者にも話を聞きに行くということももっとやらなければ、先ほど言ったように本県はハンディが大きいですから、どんなに一生懸命営業活動してもなかなかできないというのはこの数字に表れていますから、そこを今後対策としてやっていただきたいと思っております。
その中で今後の対策ですが、3年間の実績がこうですから、これは待ったなしです。ずっと年間4,000社訪問しても3件か4件しか決まらなければ、だんだん営業の方も気持ちが落ちるんですよ。これは何か手だてをして、営業はいい弾を持って行かないと、ただただ、行けというだけでは大変なんですよ。だから、このことを含めて、今後どういう対策、やり方を考えているのか。
もう一つは、営業活動を財団にさせているのは兵庫県と本県の2県しかないと、これがメリットですと言われますけれども、これがメリットなのかどうかというのは、あなた方が思うだけなのではないか。では、他県がなぜ、自治体自らが営業に行くのか。ここはちゃんとした精査をしなければ、なんか私から見れば、財団がやっているから財団任せというふうにとられやすいですから、ここももう少しあなた方は考えて、財団の役割と県の役割というのをやっていただきたいと思います。この2点についてお伺いします。
◎下田企業立地課長 まず、前段の今後の取組でございますけれども、ご承知のとおり新しい工業団地がやっと今年度完成をし、分譲開始が多く始まってまいります。今年度の分だけでも三十数ヘクタール新たに出てきます。これまで誘致がなかなか進まなかったという理由の一つには受け皿がなかったということを聞いておりますので、16.7ヘクタールという佐世保の広い、内陸型では本県で一番大きな団地も完成しますし、そういった受け皿づくりの目途が一定ついてきましたので、そこは一つ改善の部分だと思います。
もう一つ、オフィス系につきましては、財団の方からもよく聞くんですが、製造業というのは先方から打診が来るようなことはなかなかないけれども、オフィス系につきましては割とリスクが少なくて、人材も集めやすい長崎というのは非常に、どっちかというと売り手市場的なところがございまして、相手からも問い合わせが年に何件かは来るということで、そのあたりをいかに受け皿をつくっていくかということがございますので、来てくれる企業が自らつくる場合、あるいはデベロッパーを使って建設する場合、いろいろ来ていただく時の受け皿づくりについて少し工夫してみたいと考えております。そういった取組を今考えているところでございます。
もう一つ、財団で行っていることが必ずしもメリットなのかどうかというところにつきましては、メリットもあれば、確かに、庁内各部と連携する時に直接産業労働部がする場合と財団がする場合だと、やはり部で直接した方がいい部分はあろうかと思います。そういったことがデメリットにならないように中間でフォローするのが産業労働部の役割だと考えております。これまではおっしゃったように財団の方に営業活動を全てお任せしていましたけれども、県の方でも入れるところは入っていって、あるいは一緒にやれるところはやるというようなことで少し体制を含めて今後考えていきたいと思っております。
◆徳永委員 これは部長にもお聞きしなければならないんですけれども、それではだめなんです。私が言うのは、やはり逃げ道を、逃げ道とは言わないですよ。そうであれば責任転嫁となるんですよ。企業誘致、雇用対策というのは、県の政策なんですよ。だから、あくまでも県が主体になって財団を動かすというのが当然の姿であって、これが責任の取り方だと私は思うんです。以前質問した時、部長もそこの財団の活動についての反省、産業労働部とのすり合わせというのが欠けていたということは前回も部長の答弁にありましたけれども、そこは認めなければいけないと。そういうことが問われていますから、そこはしっかり県が、産業労働部が指揮官となって、その財団と連携してやるというふうにシフトするというか、それが本来のやり方ではないかと私は思うんですが、部長、それはどうですか。
◎山田産業労働部長 委員のおっしゃることは全くごもっともでございまして、私ども産業労働部も取組の柱は大きく3つということで、地場企業の振興、企業誘致の促進、新産業の創出、この3つが大きな柱で取り組んでおります。いずれにしましても、企業立地も産業振興の一丁目一番地でございます。長崎県総合計画、産業振興ビジョンで3本の柱に位置づけているわけでございますから、県の重要施策ということは間違いないところでございます。産業振興財団に誘致については丸投げになっているのではないかというご指摘も時々いただきますけれども、そうではなくて、県もしっかりと関わっているんだと、今後ともさらにもっと関わっていくんだということを言葉で言うだけではなくて、実際の活動でも示していきたいと思います。
◆徳永委員 そこはしっかり頑張っていただきたい、これこそ実績ですから。
そういう中で4番目の工業団地の整備状況対策として、状況については今、企業立地課長から話がありました。私がよく言う工業団地の不足、これを言われていたわけですね。ただ、私がいつも言う地元の海岸埋立地、なぜやらないのか。対岸には長洲町の工業団地があるわけですよ。今、フェリーを使って行っていますよ、島原工業高校の新規の卒業生は非常に人材がいいと言われています。雲仙市長、島原市長、長洲町長で長洲工業団地の企業にもお願いし、逆に長洲町からも来ていただいた。そういう企業があるんですよ。これなら長洲の方に今通っています。当然、通っていますからこれは人口流出にはなっていないんですよ。そうであれば、あれだけ大きなユニバーサルとか、大手の会社があるわけですから、逆にこちらに関連企業というのも可能性が高いと私は思うんです。フェリーで40分で行きますからね。工業団地不足がどうのこうのと言うけれども、工業団地をつくるにはいろんなリスクがあるんです。今から新規につくるとなれば大変なんですよ。今29ヘクタールあるんですから、ここを埋め立てれば29ヘクタールですよ。そこは臨海工業団地ですよ。その手前には100万人の人口がいるんです、対岸は。環有明海。我々も今、有明海の対岸の熊本県議会議員とそういう議員連盟をつくって交流をやっていますよ。福岡県までやっていますよ、超党派で。島原半島の議員と、荒尾、玉名地域の議員と交流をやっています、こういう問題についてもいろいろと。いつも私が言えば、「また徳永が自分のところの土地をどうのこうの言いよる」と言われますが、そうじゃないんですよ。立派な工業団地ですよ。それを工業団地が不足していると、なぜそういう話になるのか。そして、それも地理的に、これは誰が見てもここは無理だろうというところならまだしも、そこは今後どういうふうに。この多比良埋立地、これは雲仙市からも県に施策要望で上がっています、工業団地への利活用ということ。部長、これは逃げられませんよ。そこはしっかり答弁してください。ずうっと私はこの質問をしますからね。
◎山田産業労働部長 お話があった団地でございますけれども、私もしつこく答弁を返していますように、地元の方で土地の利用計画をしっかりと考えていただいて、それでまた県と議論をするという手だてになっておりまして、これが進んでおりませんので、ぜひともそういった方面で進捗させていただければと考えているところでございます。
◆徳永委員 あなたはそればっかり言う。知事とこれはやります。あなたはもういい。それは議会の問題というとそれはなるんですよ、施策要望しているんだから。これは国体の問題もあるからね。それをあなた、人をばかにしたようなそういう答弁の仕方は、雲仙市民が見たら、そういうばかにしたような答弁じゃなくて、それは雲仙市とちゃんと話をすれば済むことですから。そうでしょう。だから、もう少しあなたが、そこは真面目に答えなさいよ。
◎山田産業労働部長 決して不真面目に答弁したというつもりはないのでございますけれども、まず、県が埋立工事をしている土地であることは間違いないところでございます。土地の利用計画につきましては、県の考えというものもございますけれども、地元の皆さんのご意向も聞いて、現在の港湾計画ができております。
これを工業団地にしていくということになりますと、その港湾計画について、地元としてどのようなお考えをお持ちか、そこを整理して県の方にご提案いただきたいというお話になっていると私も土木部の方から伺っております。そこの整理をまずは進めていくということが大切ではなかろうかと思っております。
◆徳永委員 雲仙市は、県へ施策要望を5年もずっとここは出しているんですよ。それはわかっている。そうじゃなかったら、県に施策要望を出すものですか。そうじゃなくて、雲仙市が県に出しているんですよ。それをクリアしていくんですから、県は、いわゆるこの埋立地が工業団地としてもう無理だと、これは活用ができないという判断しかできないわけですよ。いいですか。ここだけ聞きます。あの埋立地がいろんな条件をクリアしたら、工業団地としての財産とならないんですか、なるんですか。
◎山田産業労働部長 あの土地に関してのお話でございますけれども、まずは委員がお話になられましたような臨海型の工業団地にするということになりますと、港湾施設が必要になってくるということが1点でございます。
その次に、港湾施設をつくって、船舶を利用した工業団地という形にするとしますと、前面の水深が大変浅うございますので、浚渫等も必要になってくるというように伺っております。臨海型の工業団地として活用していくということになりますと、かなりの投資を覚悟していくということになろうかと思っております。
◆徳永委員 とにかくその多比良埋立地が、この工業団地が不足している本県にとってどういうポジショニングになるかというのをもう一度しっかり考えてやってください。
大体私は臨海というのは海のところにあるからそう言いましたけれども、前面は国道ですよ。もう3月21日には愛野のバイパスが開通します。非常に近くなるんですよ。決して交通アクセスは悪くないんですよ。今から島原道路もできますしね。そういう中でしっかりとこの位置づけを、この多比良埋立地についてもう一度、いい条件の工業団地が本県にあれば私は言わないんですよ。本県は70%がいわゆる山林、山地です。平地が非常に少ないところです。離島も抱えています。そういう中で貴重な財産だと私は思うんです。ほとんど終わっていますし、あとは泥を入れるだけですから、そこの確認を次はお願いしたいと思います。
次に、雇用対策についてですけれども、今日もハローワークでもありましたように、特に建設産業の分野で非常に大きな雇用があっております。逆に言えばその分、技術者と下請けが非常に少ないということで、なかなか雇用に結ばれないと、求人をしてもなかなか来ないということですので、これは公共事業が減り続けて、その中で会社の規模、従業員をそれだけ少なくした。そして下請けの皆様方が廃業、倒産に追い込まれて、技術者もいなくなった。公共事業の減少というのが大きな要因になっています。しかし、今後、どうしても公共事業、インフラというのはずっと続くわけですから、こういうところを含めて、今後、人材育成等も含めたところでどういう対策を県として行っていくのか。そして、求人に対しての対策を今後どうやっていきたいと思うのか、その辺をお聞かせください。
◎林田産業人材課長 まず、人材育成面につきましては、長崎、佐世保の高等技術専門校におきまして、普通課程訓練ということで定員20名の建築設計施工科ということで訓練をやっておりまして、毎年両校合わせて定員規模で40名、主に新規高卒者を対象とした訓練をやって業界の方に送り出しているということがございます。
それから、平成24年度から短期訓練としまして定員10名の配管設備科を長崎校に設けました。これは訓練期間が7カ月でございますけれども、短期訓練をやりまして、管工事業界に若い人材を送り込むということを行っております。
そのほかに企業の在職者を対象として、建築CADの訓練も40名定員規模で行っているということがございます。
そのほか、これは県の施設ではございませんけれども、諫早、佐世保に独立行政法人の高齢・障害・求職者雇用支援機構が設置をしておりますポリテクセンターという職業訓練施設がございます。こちらでも建築大工、鉄骨加工組立、あるいは配管設備等の訓練を実施しているといった状況にございますので、委員ご指摘のように人材不足ということが全国的に言われておりますので、この辺は国ともしっかり連携しながら取り組んでいきたいと考えております。
◆徳永委員 一つの大きな要因は、国の政策によってこうなったということで、これは非常に大きな問題なんですけれども、今言われた新しい人材を今から養成していく、これはもう大事なんです。ただ、経験者もかなり潜在的にいると私は思うんですよ。そういう中で、そういった方々に対しても働きかけをして、また、戻っていただくかということも考えてほしい。これはいわゆる即戦力なんですよね、公共の建設、建築というものは。そういう方も非常に高い能力を身につけております。これは一度身につけたら本当に大きな財産です。ただ、そういう方が転職をして違う仕事に就かれている方もおりますけれども、ただ、やはりそういう仕事に就きたいという人もいるというのを私も聞きますから、そういったところの情報収集、そしてまた建設業界ともそういう連携をとっていただいて、なかなかこれは待遇的なもので非常に、私もこの質問の仕方がなかなか難しかったんですけれども、ただ、現状において非常に、せっかくアベノミクス、そしてまた公共事業を増やす中で、結構不落という話も聞きますし、落札しても利益がなかなか出ないと、そういった下請けの問題、技術者の問題というのがあると聞いております。
最後にお伺いしたいんですけれども、そういうところで、先ほど技能者の問題はわかりましたけれども、今後この問題についてどういった対策をタイミング的に打っていくのかを最後にお聞きしたいと思います。
◎池内次長兼雇用労政課長 委員ご指摘のように、今、建設業の関係では非常に人手不足の状態になっているということはきちんと認識いたしております。
建設投資額は、バブル崩壊後ずっと落ちてまいりましたけれども、昨年から増加いたしておりまして、今年度も好調に推移をしているということで、従業員数が非常に減少してきた中で人手不足というのが非常に出てきているということで、具体的には、例えば求人の出方を見てみますと、求人倍率を見ますと、建築型枠工あたりの建築躯体の工事で求人倍率が4.4倍でありますとか、4.2倍、4.22倍、あるいは建築土木技術者の場合は3.26倍、電気工事の場合が1.79倍といったような形で、非常に人手不足感が強まっているという状況でございます。
こういう状況を受けまして、今後、ハローワークと緊密に連携いたしまして、やはりそういったミスマッチをきちんと解消していくというのが大事な作業でございましょうから、ハローワークと連携をし、またフレッシュワーク、あるいは再就職支援センターでカウンセリングをする中で、そういった人手不足分野に人材を誘導していくという作業をきちんとやっていきたいと思います。それと併せて、今、委員がおっしゃいましたように人手不足になっているというこの業界の状況というものをきちんとホームページとか、いろいろなチャンネルでそういったものを求職者の方に情報をお伝えしていきたいと思っております。
○西川委員長 ここで暫時休憩します。
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−午後1時58分 休憩−
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−午後2時40分 再開−
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○西川委員長 委員会を再開します。
議案外の所管事項に対する質問を続行します。
◆深堀委員 質問通告している直近の就職内定率についてお尋ねをしたいと思います。
午前中、ハローワーク、ヤングハローワーク、フレッシュワークに行って、昨今の雇用情勢等の説明もあって、有効求人倍率等は非常に高めに推移してきているという話を聞いております。
先ほどからも質疑があっているんですが、私がここでお尋ねしたいのは、先般報道で就職の内定率が改善しているという記事を見ました。今年の10月1日現在で大学生の内定率が64.3%、高校生は9月末で45.6%という内定率の報道がありまして、九州はその中でも内定率が低いという数字が出ているんですが、この長崎県の内定率の直近の状況がわかるかなと思って通告をしております。
◎池内次長兼雇用労政課長 10月末現在の数値が出ておりまして、高校卒は69.7%ということで、前年よりプラス3.7ポイントという状況でございます。
求人の方は前年よりプラス15.9%ということで、それでもリーマンショック前よりは17.5%ぐらい低い数値でございますけれども、現在の景気の持ち直しでありますとか、公共工事の増加等を受けて求人数は増えてきているということでございます。
ただ、現在の未内定者数は1,000名程度おります。前年よりは211名ぐらい低い数字ですけれども、これだけまだおられますので、しっかりと就職ができるように取り組んでいかなければいけないと思っております。
大学生の方は、10月末現在で56.7%ということで、前年よりもプラス6.5ポイントということでございまして、現在の短大も含めた大学生の未内定者数は1,497名ということでございます。前年よりは264名少ないということで、改善はしている状況でございます。
◆深堀委員 わかりました。そうしたら、全国、そして九州の動き等を見ても、結構いい内定率が出ているということでしっかりサポートしていっていただければと思います。
もう一つだけその内定の関係なんですが、前回資料をもらった時に、その前年の未就職者、こういった言い方はどうなのか、就職できなかった人たちの数等も出してもらっているんですが、その時に県内希望なのか、県外希望なのかという内訳も見せてもらいました。今は内定率、最終的な就職率というのは来年の3月、4月あたりに出るんでしょうけれども、その時に、もともとその人たちは県内希望者だったのか、県外希望者だったのかというところのチェックというのは必要ではないかと私は思います。今、職を求めている人たちで県内希望者が幾ら、県外希望者が幾らというのは把握されているはずなんですね。しかし、最終的に就職が終わった後に、じゃ、本当は県内に就職した人、県外に就職した人の数が出るんですが、そもそもその人たちはもともとそこを求めていたのかというところを把握した方が、雇用のミスマッチとか、離職等を防止する上ではそういった分析の仕方が必要じゃないかとちょっと思ったんですけれども、そういった視点での調査というのはできないんでしょうか。
◎池内次長兼雇用労政課長 今のご指摘は、要するに未就職者のうち県内・県外希望者の数字は一応出ているけれども、例えば87名の未就職者が出ていて、県外就職希望者の未就職者は11名、県内希望者の未就職者は76名という数字が出ているんですけれども、実際は県外の未就職者で数字が上がっていても、もしかしたら本当は県内に行きたくて未就職になっているとか、そういう状況、本当の高校生の希望と少し齟齬がある部分があるのではないかというお話だろうと思うんですけれども、そこの状況把握をどうしていくのかというのは、現時点でどうすればいいのかなと頭の中で考えておりますけれども、高校現場での希望の把握の仕方とか、あるいは労働局の県内・県外希望者の把握の仕方、そういったことをちょっと検証した上で、より実態に近いような数字が出せないのかということを検討してみたいと思います。
ちなみに、今春の卒業生は87名という未内定者が出ておりますけれども、結果的にはこの87名が現時点では18名ということになっております。労働局の方で、県の方からも依頼しまして、6月時点までは一応把握してくださいと、高校教育課にもお願いしまして、高校教育課でも7月末現在で一応把握していただいておりまして、その数字が18名ということでございます。さっきハローワークに行った時もお話がありましたけれども、3年以内既卒者ということで、要するに未内定者についても引き続き新卒ハローワークやフレッシュワークの中で支援をして未就職者の圧縮に努めて、現在そういった結果になっているということでございます。
◆深堀委員 よくわかりました。87名が18名まで減っているということは非常にいいことじゃないかと思うし、先ほど申し上げたのは、そういった見方で調査をしてみることも雇用のミスマッチという時に参考になるんじゃないかという思いなので、検討はしてみていただければと思います。
次に、分散型エネルギーインフラ調査事業についてお尋ねしたいと思います。
昨日も再生可能エネルギーの促進ビジョンの話がありました。今回、対馬の方で総務省の事業で、分散型エネルギーインフラプロジェクト導入可能性調査事業というのに県と対馬市が共同で応募して、今回採択されたということで報道がありました。調査費は平成26年までで約300万円ということなんですけれども、この事業の内容、そして、平成26年までの事業で300万円という調査の予算がついているわけですが、今後、どのように拡大していこうとしているのか、戦略プロジェクトの中の対馬プロジェクトもあります。そことどうリンクしていくのか、昨日出てきている促進ビジョンとどうリンクをしていくのか、そのあたりを含めて現在の考えをお聞かせいただければと思います。
◎黒崎グリーンニューディール推進室長 本事業は、総務省の事業でございますけれども、地域性を踏まえたエネルギー事業の導入可能性及びエネルギーインフラのあり方について、総務省の委託事業ということで県と対馬市が受託をいたすものでございます。
我々は何を提案したのかと申しますと、先ほど委員が対馬プロジェクトに言及いただきましたけれども、まさにこの対馬プロジェクトそのものを提案させていただいております。これを国としても一応調査してみる価値があるという判断をしていただいたものと考えております。
これの調査結果を今年度中にまとめて、来年度以降は、その調査項目でもあるんですが、その調査結果に基づいて具体的にインフラを整備していくという段階になります。ここにはステージゲートがございまして、今年度の調査結果の中身によって、またこれは国の方で審査をして、具体的なハード整備に進んでいいものかどうかというチェックがございますが、そこを何とか突破できるように対馬市と県と協力して取り組んでいきたいと考えております。
なお、今回、いろんな内外の知見といいますか、知恵というものもどんどん吸収して進めていきたいということもございまして、再生可能エネルギーを活用した地域づくりに関して、国内有数の研究機関とも言われております東京工業大学の協力を得ながらの調査ということを考えております。
中身は、対馬プロジェクトなんですけれども、繰り返して申し上げますと、先般大型蓄電池3.5メガワットが設置されることになりまして、それによって九州電力の一応の目論見ですと、9メガ弱ぐらい入るか入らないか、そこら辺を実証してみたいということなんですが、それに沿って、まだメガソーラーが入っていないのは、今のところ対馬だけとなりましたので、対馬でのメガソーラーの設置あたりを考えていきたいと思っております。また、併せて風力も考えております。それから、対馬の森林を活用した対馬バイオマスボイラーの導入、あるいはバイオマス発電、ここに事業採算性があるかないかも、今回の調査に併せて検討させていただきたいと考えております。
来年度、国のゲートを突破できれば、ハード事業について、また先に一歩進むという形になりますので、何としてもここを突破できるように頑張っていきたいと思っております。
◆深堀委員 わかりました。そもそもの対馬プロジェクトをたたき台にして申請をしていると、それが採択されたということで非常にいいことだと思うんですけれども、今、グリーンニューディール推進室長が説明された国のハードルを突破することを目指しているという話なんですけれども、私が聞いたのはそれを突破したらどうなるんですかということですよ。突破したら、次にこういうメニューがあって、今回のこれが成功すれば、このメニューに入っていけるんです、これだけの設備投資のサポートがあるんですというような事業がもう見えているんですか。そういうのがわからないんですよ。そういうのを目指している、今回のハードルをクリアするというのはわかるんだけれども、超えたら何が待っているのかというところ、そこを教えてもらえませんか。
◎黒崎グリーンニューディール推進室長 まずは対馬の場合は特にですけれども、第一段階としまして再生可能エネルギーそのものの導入を進めたいと思っております。先ほど申し上げたように太陽光、それから風力、バイオマス、これは発電ではありませんけれども、バイオマスボイラーによる熱利用の導入、こういったものをまず入れたいと思っております。
その次の段階ということでは、もともと対馬プロジェクトが島内のエネルギーを極力化石燃料を抑えていくということにございますので、引き続きこの再エネ設備の導入と、場合によっては早く設置したところについてはその更新というものが出てこようかと思っております。
併せて交通、あるいは漁港漁村が点在しておりますけれども、そこのスマート化といったものも併せて今度は考えていきたいと考えております。
最終的には、この前法律が成立しましたけれども、電力システムの改革に合わせて発送電分離を見据えたような形で地域にエネルギーを供給する組織なり仕組みといったものを、九州電力をはじめとしたいろんな企業のお知恵もかりながら、そこは中長期的になりますが、引き続き検討していきたいと考えております。
◆深堀委員 室長、もう一回すみません、私がさっき聞いたのは、ハードルを越えた時に国がどういったメニューを提示しているんですかということを聞いているんですよ。何か具体的なものはないんですか。
◎黒崎グリーンニューディール推進室長 国が示しているメニューは、具体的に再生可能エネルギーの導入についてはほぼ満遍なくできるような仕組みになっております。むしろ従来のAからFまでメニューがありますというよりも、地域が何をしたいのかというのを今は求められておりまして、そういう意味では、先ほどの繰り返しになりますけれども、対馬プロジェクトで考えておりました、まずは再生可能エネルギー導入を対馬の県民の皆様方に目に見える形で導入していく。現在、水面下で進めていますのが、メガソーラー太陽光です。それから風力、地元の建設会社あたりが今検討を進めておりますけれども、こういったものをまずはやる。それから、対馬の森林を活用したバイオマスボイラー等の導入をして対馬の森林がエネルギーになるんだというところを早く住民の皆様にも認識をしていただくような事業環境にしていきたいと考えております。
◆深堀委員 最後にしますけれども、今言われた新たな再生可能エネルギーを導入していく中で、蓄電池も含めて、スマートグリッドという話もありました。そういったバイオマスも太陽光も風力も潮力も入ってくるためには、もし環境が整っていれば、どこでも入ってくるわけですよ。整っていないから今入ってきていないんですね、それを国に提案をして、それを採択して調査をします。
私が言っているのは、そういった入ってきやすい環境をつくる、インフラ整備をじゃ誰がするんですかと。私はそういったところまで国が少しメニューとして持っているのかなと、インフラ整備するためのものをですね。そういうことがないと、幾ら提案して国がとってくれたと言っても、そういう環境が整わなかったら、大型のメガソーラーだって入ってきませんよ。蓄電池とか設備が整ってはじめて、風力だってメガソーラーだって入ってくるわけだから、そこの整備を国が、今回のこの分散型エネルギーインフラ調査事業をクリアしたら、そういったところまで国の資金でいろんなことができるんじゃなかろうかなという期待を持って聞いているわけですよ。そのあたりはないのですか。
◎黒崎グリーンニューディール推進室長 この調査を踏まえた結果、事業の採算性が見込める、それからこの事業に参画する事業者からの資金調達あたりも一定見込めるということになりましたら、呼び水として国が、そのプロジェクトによりけりなんですけれども、一定割合の交付金を出すということになっております。それを目指したいと思っております。
◆深堀委員 それを聞きたかったんです。わかりました。そうしたら、昨日説明があった再生可能エネルギー促進ビジョンの中で、2030年に再生可能エネルギーでの発電容量を長崎県全体で今の6%から25%ぐらいまで拡大したいという話がありました。今回、対馬環境エネルギーの資料を見ていたらロードマップが載っていたんですね。これはいただいた資料ですけれども、こういうロードマップです。これを見た時に、2030年というのは17年後ですね。そうしたら、結局ここでロードマップを見ても25%ぐらいなんですね、目分量ですけど。もっと対馬でこうやってやるというのであれば、このロードマップはもっと再生可能エネルギーがどんと入るようにしないと、これだったら対馬じゃなくて、壱岐も五島も長崎も一緒ですよ、2030年に25%というんだったら。だから、もっとダイナミックに対馬のプロジェクトはもっと再生可能エネルギーを入れるようなロードマップをつくるべきだと私は思います。どうでしょうか。
◎黒崎グリーンニューディール推進室長 すみません、言い訳になりますが、この図をつくったのが相当早うございまして、これを急角度にして進めたいと思っております。
◎山田産業労働部長 その図につきましては、あくまでもイメージ図ということでございますし、それでエネルギー自立のしま対馬を実行していくに当たって、では、どのようなエネルギーのベストミックスがよいのか、どこを目指していくのかということにつきましては、ひとり行政とか、このコンソーシアムで勝手に決められるものでもないなと。従いまして、対馬の住民の方々等ともしっかり話し合いをしながら、例えばエネルギー自立のしまをやりましょうということになりますと、創エネとか蓄エネの話だけではなくて、省エネというところにも取り組む必要があります。そうなりますと、大変辛抱して省エネをするということではなくて、やはり対馬らしい省エネといいますか、市民の皆様も協力をしやすいような省エネをやりながら進めていくことが必要だろうということで、住民の皆さんと一緒になってベストミックスを検討していく、その時にはじめてその模式図がしっかりとしたものになっていくのかなと思っておりまして、あくまでもイメージ提案をしている図であるとご理解いただければと思います。
◆溝口委員 私は、通告をしておりましたナガサキ・グリーンニューディール推進について質問します。長崎県の再生可能エネルギー導入促進ビジョンについてですけれども、昨日からそれぞれこのことについてはかなり質問等も出ていたと思います。私なりにこのビジョンの概要版をいただきましたので質問させていただきたいと思っております。
2030年、平成42年度までにこの事業を完成させていきたいということですけれども、昨日もらった段階では、太陽光の住宅関係がかなり多くて、59万2,000キロワットということと、海洋エネルギー、洋上風力が20万キロワットですか。ということでここが大半を占めていると思うんですけれども、これを推進していくに当たって、いろいろな数字を、目標値を立てやっていくことになっておりますけれども、この目標値を達成するためには、国の再生可能エネルギー導入促進に関する各種制度や財政措置、それから法規制の緩和が必要であるということであります。法規制等に関するこの辺の関係についてはどのような法改正をしていただきたいという部分があるのかお尋ねします。
◎黒崎グリーンニューディール推進室長 まずは、例えば太陽光、メガソーラーあたりですと、今、私の方に届いている一つの要請ではあるんですけれども、一団のまとまった土地が必要になりますが、なかなか本県の場合、それがないという事情もございまして、例えば工業団地用につくりました調整地、実はその調整地の一番底は当然使うわけにはいきませんけれども、調整地の上の部分についてはほとんど空間場所としては未利用の空間が広がっております。ここを利用して何とか設置するわけにいかないのかというようなご要請も聞いているところでございます。ただ、そこが調整地として土地の使い方が決められているということで、目的外使用という形になろうかと思います。そういったものがもう少し柔軟に対応できないのか、細かく見ていくと、そういう規制緩和をしてできるものがあるように見受けられます。私どもの方はそういったことにもきめ細かく、極力対応して、太陽光の導入を進めていきたいと思っております。
あと、風力等についても、これはアセスがありますけれども、一定このアセスを短縮できないのかといったような方向も今後出てくるのではないかと思っているところでございます。
◆溝口委員 わかりました。ただ、農地等についてもいろいろな緩和が必要になってくると思うんですけれども、工業団地の調整地というのは、やはりこれも目的があっての調整地になってくるということで、緩和するためには国のそういう法改正が要るんですか。
◎黒崎グリーンニューディール推進室長 今の段階で断定的に申し上げることはできませんけれども、これは運用の問題で片付くかもしれません。
◆溝口委員 だから、先ほど言ったように、この目的を達成するために法改正が必要ということは、それに関わることがかなりあってこれを書いているんじゃないかと思ったので質問させていただいたんですけれども、先ほどの工業団地については、もしかしたら国に言えばできるかわからないということであれば、それは規制緩和にならなくて、運用をしていけばできるかもわからないということですから、それについては早目に国の方に聞いていただいて、どうしてもそれを改正しなければいけないということであれば、しなければいけないですけれども、それができるということであれば、それは県の方の怠慢になるんじゃないですか。早目に進めていっていい部分じゃないかと私は思っております。
また、ほかにも法規制を改正しなければいけない部分が出てくると思うんですけれども、それについてはまだ確認はしていないんですか。
◎黒崎グリーンニューディール推進室長 今出てきている、もしかしたら規制緩和すべき項目になるのではないかという、私が今把握している範囲で申し上げた状況でございまして、それについて今結論は出ているわけではございません。
◆溝口委員 今、問題になる農地等については、杭を打つだけでも農地の使用になるということでの考え方があるということですけれども、その辺については農地法の関係で確認はとれているんですか。
◎黒崎グリーンニューディール推進室長 私が直接国に確認しているわけではございませんが、農林部の担当部局からはそのように聞いております。
◆溝口委員 そこら辺もちゃんとした農林部との関係でやはり調べておく必要があるんじゃないかと思うんですね。産業労働部としてはなるだけメガソーラーをつくっていきたい、推進していきたいというのが考え方だと私は思っておりますので、その辺については早目早目に法に関わることについては調べておく必要があるんじゃないかと私は思っておりますので、このことについて法の緩和を図りたいということであれば、そのことについての把握を早くしていただきたいと思っております。
それと今回は海洋に関する、特に洋上風力ということを考えているようでございますけれども、これが推進していく上で大変大きなウェートが出てくると思うんですけれども、これは大体県の考え方として、20万キロということであれば何基ぐらい洋上の風力が要るのかその辺の計算はしているんでしょうか。
◎黒崎グリーンニューディール推進室長 一応の積み上げとしましては、5メガワットの40基で20万キロワットということで積み上げをさせていただいております。
◆溝口委員 40基ということであれば、かなり広範囲の洋上が要るとは思うんですけれども、やはり長崎県は海に囲まれたところではあるし、この洋上風力というのは実用化できればかなり広がっていくんじゃないかと思うので、その辺の見直される部分については見直して進めていっていただきたいと思っております。そのことについては、昨日も言いましたように、漁業関係との調整が要ると思いますので、しっかりとした形の協定を結びながら進めていただきたいと思っております。
それから、この推進体制ですけれども、これをしていくためには県庁関係部局が横の連携をとりながらということでございますけれども、そのためには産業労働部が中心というわけにもいかないのではないかと私は思っているんですけれども、グリーンニューディール推進本部というのをどのような形で立ち上げようとしているのか、お尋ねしたいと思います。
◎黒崎グリーンニューディール推進室長 委員ご指摘のとおり、産業労働部だけで進めていくことはなかなか難しいと考えております。
そういうことで、もう既にナガサキ・グリーンニューディール推進本部、知事を本部長とします本部会議を立ち上げておりまして、実は昨日ご説明したビジョン等についても、ここにお出しする前に推進本部で一応オーソライズさせていただいたところでございます。
今後ともこのビジョンの進捗管理も含めて、全部局長が委員になっていただいておりますけれども、ここを通じて進捗管理をしっかりしていきたいと考えております。
◆溝口委員 わかりました。知事が推進本部長ということであれば、今度は事務局、相談窓口というのが重要な役割を占めてくると思うんです。というのが、県内の市町との情報交換とかのいろんな場をワンストップで相談窓口で受けていくということでございますので、早目早目に相談があった時に結論を出していかなければいけないという部分になっていくと思うんですけれども、そのことについて、事務局の相談窓口というのはどこが受けるようにしているんですか。
◎黒崎グリーンニューディール推進室長 私どもグリーンニューディール推進室がその窓口になる予定でございます。
◆溝口委員 ということであれば、ワンストップということは、もう相談に来てすぐに結論を出していくということになるんですけれども、それは部長を経ながらということであれば、今度は知事までということになれば、二段階になる、ワンストップというのにそういう考え方でいいのかと思っているんですけれども、そのワンストップの考え方というのはどのように考えているんですか。
◎黒崎グリーンニューディール推進室長 ここで言うワンストップといいますのは、私どもが再生可能エネルギーの導入に関するさまざまなお尋ね、ご要望を一旦私のところで話をする、あるいは他から入ってきたところも私のところというか、グリーンニューディール推進室の方に情報を一元化させていただいて、その上で問題、課題を分析をして上に上げるべきものは上げますし、国あたりに照会をしないといけないものはするという形で考えております。既に各市町、それから庁内とは実務担当者レベルの組織をもう既に持っておりまして、そういった機関を通じて情報の共有、伝達をもう既に行っているところでございます。
◆溝口委員 わかりました。またこの産業界もここに入ってくるわけですけれども、ながさき環境・エネルギー産業ネットワークというのをつくっていると思うんですけれども、今、何社ぐらいこれに入っているんですか。
◎黒崎グリーンニューディール推進室長 平成24年度の実績では184社でございますが、直近の11月時点では、さらにまた増えまして202社になっていると聞いております。
◆溝口委員 多くの産業界の方々が202社ということであれば入っていると思うんですけれども、これを取りまとめていく形になるのは、このエネルギー産業ネットワークという形の会議というのは、どこでどういうふうにもっていくのか。それと一社一社の話をワンストップでグリーンニューディール推進室が聞いてからするのか、その辺についての考え方はどのようにしていこうとしているんですか。
◎黒崎グリーンニューディール推進室長 これは県内の環境エネルギーに関係する、あるいはそこに新たに入りたいという県内の中小企業を対象にいたしておりまして、事務局は大村の財団にお願いをいたしております。会長は協和機電の会長でいらっしゃる坂井会長を頂きにおいていますけれども、基本的にはその中で情報の共有とかセミナーとか、いろいろやっていただいております。ただ、私どもは昨年打ち上げましたナガサキ・グリーンニューディール戦略プロジェクトについて、県内企業の参画を進め、どんどん入っていただくということで、そこのネットワークと今まで以上に緊密に連携をとって進めていきたいと思っております。
◆溝口委員 この海洋の洋上風力、あるいは海洋エネルギーの潮流関係の発電を考えていく時に、やはり今回、申請をしようとしている実証フィールドですか、これが長崎県に来ることによって、かなり産業に結びついていくとは思うんですけれども、やはり実証フィールドの中では実験棟になってくると思いますので、それをいかに普及させていくかということにかかってくると思うんです。そのことについて産業界のいろいろな協力が必要になってくると思いますが、やはりこの洋上風力ということに対する20万キロというのがかなり重要になってくると思うんです。その辺の推進を早く、実証フィールドの中で実験をして、それを早く民間におろしていかないといけないと思うんです。そのことについて、大体平成26年3月に決定をしたということになれば、それから何年間にこの実証フィールドの中で研究をして、それを一般に出す計画を立てようとしているのか、そこら辺についてお尋ねいたします。
◎黒崎グリーンニューディール推進室長 実は、昨日も申し上げたことの繰り返しになりますけれども、現在、国が日本再興戦略の中で達成すべき、目標とすべき取組の一つとして浮体式の洋上風力の商用化の実現を2018年度までに行うという目標を国が立てておられます。
私どもの方は、洋上風力、浮体式についてはポテンシャルが高いのではないかと確信いたしておりますので、今それに向けてやっておりますが、その国の戦略をわが県で実現をするということで取り組んでいきたいと思っております。
◆溝口委員 その戦略を一応取り上げていくということになれば、もう必ず実証フィールドをとらなければいけないということになってくるんです。それについては意気込みを昨日も聞かせていただきましたけれども、絶対とるための確実にということが必要になってくると思うんですね。だから、そのことについてしっかりした体制を整えてやっていただきたいと思っております。
もう一つは太陽光、住宅関係と県立の学校施設の屋上を貸す屋根貸し事業について推進が今から進められていくと思うんです。10月に公募が開始されて、もう1カ月半ぐらい経っていますが、現在何件くらいの応募が出てきているのか、聞かせていただきたいと思います。
◎黒崎グリーンニューディール推進室長 現在、教育庁でやっていただいています屋根貸しの件につきましては、8校の14棟を対象に、今業者の応募があったのが5社と聞いております。この5社のどこにさせるべきかということで、近々内部での審査会が行われると聞いております。
◆溝口委員 この屋根貸しの部分については非住宅ということにこの中では考えているんですか。わかりました。
ということと、ぜひ私は屋根貸しの部分については県立の学校施設について、全てにいきわたるようにすれば、まだまだ伸びてくる部分がたくさんあるんじゃないかと私は思っております。特に、学校だけではなく、公共施設に対して屋根貸しを積極的に進めていく必要があるんじゃないかと、私はこのように思っております。
もう一つは住宅ですけれども、この住宅が何倍になるんですか。59万2,000キロワットということで、相当ここに力を入れていくということになっているんですけれども、私は前も言っていたんですけれども、国としての補助はありますけれども、県としてのこの政策に対する積極的な姿勢というのが、まだあまり私には見えてきておりません。これを住宅全体に進めていくということであれば、国と一緒になって、県の方も大きな施策を考えていかなければいけないと思っているんですけれども、その辺についての考え方をお尋ねしたいと思います。
◎黒崎グリーンニューディール推進室長 住宅につきましては、大変言いにくいんですけれども、環境部の方で所管をしていただいております。ただ、この再生可能エネルギー、太陽光全般を含めて、私どもの方も進捗管理をしていく立場がございますので、環境部の方にもそういう要望があるということはお伝えをしたいと思います。
◆溝口委員 住宅については、環境部だけでなく、本当は直接関係のある産業労働部である程度施策を立てて住宅にこの太陽光が普及するように努力していかなければいけないと私はいつも思っているんです。
それで、今新しく建てている方々は大工の皆さん方と話し合いながらほとんどつけております。しかし、今まで建てていた部分にはなかなか普及していっていないというのが現状ではなかろうかと思うんです。だから、それを取り付けさせるためには、産業労働部としてこれ以上になれるように、17年後にはこれ以上になるように、もう少しこの住宅に対する助成を考えていただきたいと私は思っているんですけれども、いかがでしようか。
◎山田産業労働部長 住宅の太陽光発電の導入促進につきましては、2年前までは導入の補助金がございました。その後、委員もご存じのとおりで、昨年7月1日に買取制度が始まりまして、かなりの高額で購入するということになりましたものですから、その買取価格で支援をすると、導入を促進するという観点に立って、国の方の制度も廃止をされております。私どもも買取制度による住宅の太陽光発電設備の導入状況を、しっかり横でにらみながら考えていく必要があろうかと思っております。
◆溝口委員 一応私は、やはりこの住宅の太陽光に力を入れていかなければいけないと思っていますので、買取制度もありますけれども、国と一緒になってこの推進をしていただきたいと思いますので、ぜひ国の方にある程度復活して、住民の方々が取り組みやすいような制度を考えていただきたいと思っておりますので、要望しておきます。
○西川委員長 議案外所管事項についての質問を中断して、請願の審査を行います。
準備のため、しばらく休憩します。
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−午後3時23分 休憩−
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−午後3時30分 再開−
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○西川委員長 委員会を再開いたします。
まず、第2号請願の審査に当たり、昨日決定いただいたとおり、請願人の代理として、学校法人九州文化学園長崎短期大学保育学科 介護福祉専攻の専攻長で教授の森山禎也氏に参考人としてご出席いただいておりますので、ご紹介いたします。
なお、理事者の出席範囲として、お手元に配付しております配席表のとおり決定したいと存じますので、ご了承をお願いいたします。
ここで、参考人の方へ念のため申し上げますが、地方自治法の規定により、呼称につきましては「参考人」という言葉を使わせていただきますので、ご了承をお願いいたします。
また、発言される際は挙手の上、委員長が指名した後、簡明に、案件の範囲を越えることなくご発言いただきますようお願いいたします。
なお、参考人は委員に対しての質問ができないこととなっておりますので、ご了承をお願いいたします。
それでは、請願の審査を行います。
第2号請願「離職者訓練(委託訓練)の継続及び施策の恒久化に関する国への意見書の提出を求める請願書」を議題といたします。
紹介議員から説明をお願いいたします。
◆外間紹介議員 農水経済委員会の西川委員長、山田博司副委員長をはじめ、委員の皆様方におかれましては、委員会の貴重なお時間を割いていただきまして、請願人にお時間を与えていただきましたことを心から感謝を申し上げます。
ただいま西川委員長よりご紹介がありました養成校7校を代表いたしまして、長崎短期大学の教授でございます森山禎也様より、これから提出をいたしました請願についての説明をさせていただきます。
どうか委員の皆様方におかれましては、寛大なる取り計らいをいただきますようお願いを申し上げ、これよりご説明をさせていただきたいと存じますので、よろしくお願いいたします。ありがとうございました。
○西川委員長 次に、森山参考人より、趣旨説明をお願いいたします。
なお、説明は5分程度でお願いいたします。
◎森山参考人 今回、介護福祉士養成に係る「離職者訓練(委託訓練)の継続及び施策の恒久化に関する国への意見書の提出を求める請願」をさせていただきました。
これは私どもの全国組織である日本介護福祉士養成施設協会の全国展開を受けて、県内7つの養成校の総意で請願をさせていただくものでございます。
請願の趣旨のとおり、今日、高齢化社会の進展に伴い、要介護高齢者の増加、介護期間の長期化や家族介護をめぐる状況も変化しております。また、ニーズの多様化や高度化の中で、質の高い介護人材の養成と確保が急務の課題となっています。
その介護福祉士の人材確保のために大きな魅力となっております雇用対策としての離職者訓練(委託訓練)制度は、介護福祉士養成教育の中でも既に定着しており、施策の継続方を求め請願するものでございます。
この離職者訓練(委託訓練)制度は、県立の高等技術専門校からの委託によって、県内の2年制の養成課程、短大2校、専門学校3校で受託し、各養成校では通常の学生と一緒になって学習をさせております。
訓練生は、私どもでは入学生とも呼んでいますが、それぞれ学習意欲も高く、これまでの修了者はほとんどが介護職として活躍し、就職先の評価も得ております。多様な社会経験をお持ちの人材の方で、介護分野においても活躍しておられ、質の向上に寄与していただいている点で高く評価を得ております。
請願書の2の理由のところに書きましたが、繰り返しになりますけれども、離職者訓練制度は、専門的な知識や技術を学ぶことで質の高い介護福祉士の養成が期待できます。訓練生は、大卒、短大卒がおられます。社会での経験も豊富な方たちばかりでございます。就労経験を積むことで、介護分野での中核的、リーダー的な人材として活躍も期待できます。高卒、新卒の学生と一緒に勉強してもらっていますが、その学生にも大きな刺激となっております。高卒入学生の減少の中で、すぐれた人材の確保には、離職者の方も大いに寄与していただいていると思います。
以上、請願の理由をお話させていただきました。
よろしくご審議いただきますようお願いいたします。
○西川委員長 ありがとうございました。
これより、請願についての質疑を行います。
質疑はありませんか。
◆織田委員 県側にお尋ねします。
この請願で言われる方は、現在、県内でどのくらい訓練を受けている人がいらっしゃるのか、教えてください。
それから、こういうふうにして委託訓練を受ける場合に、恐らく生活費の保障もあっているんだと思いますし、訓練費はほとんど出していただいていると思うのですが、そうした制度の中身を概要で結構ですから、どういう内容になっているか、2点教えていただけますか。
◎林田産業人材課長 まず、県が実施をしておりますこの委託訓練におきましては、平成25年度で申し上げますと、定員45名で設定をしております。これについて入校者が44名という状況にございます。
2点目のお尋ねは、受講者に対する受講期間中の手当等の支援の話ではなかろうかと思うんですけれども、この委託訓練につきましては、まず制度といたしまして離職者を対象とした訓練ということになっております。そういうことで、離職者の方がまず対象となるわけでございますけれども、具体的にハローワークの受講指示を受けた方がこの訓練の対象者ということになります。原則として雇用保険を受給していらっしゃる方が対象になりますので、失業手当の基本手当を含めて、前に勤めていらっしゃった勤務期間等によって金額は変わってまいりますけれども、例えば月10万円程度の失業手当等を訓練期間中に受給をするというのが基本的なパターンではなかろうかと思っております。
◆織田委員 長崎県は、母子家庭が大変多く、働くお母さん方が多い中で大変有用な制度だと思います。45名、1名定員に達していないということはあるんですが、ほとんど満杯、恐らく応募者はもっとあるんじゃないか、その中を絞り込んでこれだけの数になっているんじゃないかと想像します。そういう意味では非常に大事な制度だと思いますし、国の方もさらにこれを伸ばして、スキルアップするために看護師とか、あるいはいろんなことにもこれから持っていこうという考えもあるやに漏れ聞きます。そういう意味で大事な制度だと思いますので、この制度の趣旨にのっとって国に求めていかざるを得ないと思っています。
参考人にお伺いいたしますが、この受講される皆さんは社会人に1回なって、そしていろんな経験をなさってここに来て、要するに介護職を求めて見えていらっしゃる方ですので意識が高い方だと思います。そうすると、ほとんどの方が介護福祉士になってお仕事をなさって、さらにスキルアップしてケアマネジャーとか、いろいろな人材として育っていく方もいらっしゃると思うのですが、この方たちの訓練を受けた後の状況というのはどんな状況か、掌握されていれば教えていただけますでしょうか。
◎森山参考人 この訓練で、今、156名の方が関わっておられます。この制度は平成22年度からでございますので、平成22年度に入学された方が平成23年度に、平成23年度の方が平成24年度に卒業しておられます。1名公務員になった方がいらっしゃるんですが、あとは卒業の時点で出産が1人おられます。その出産された方も10月には介護職に就いておられますので、61名の方が卒業なさっているんですけれども、公務員になった1人を除いて、全部介護職としてお仕事を今なさっております。
平成24年度に入学した方は今2年生でございます。平成25年度の入学生は1年生ということで、まだ在学をいたしております。現状はそういうところです。
◎林田産業人材課長 1点補足をさせていただきます。
今、この委託訓練の事業が平成22年度からというご説明があったかと思うんですけれども、実は平成21年度からこの委託訓練はスタートしております。今は冒頭ご説明いただきましたように短大が2校、専門学校が3校、合わせて5校に委託をしておりますけれども、平成21年度にスタートした時点では2校だけでございました。いずれにしても委託訓練がスタートしたのは平成21年度からでございます。
平成21年度からの入校者が平成25年度の入校者まで含めてトータルで176名おります。修了された方が平成24年度までの3年間で81名おります。81名の修了者に対して就職された方が75名いらっしゃいます。75名の就職者のうち、これは私どもが統計的に専門学校等にお聞きして集計した結果でございますが、75名の就職者のうち介護職に就かれた方が72名、残り3名がその他の職に就かれたということでお聞きしているところでございます。
◆織田委員 平成21年度から始まって今日まで介護職、今日も午前中、勉強に行ったんですけれども、長崎県は介護に対する需要というのは非常に高く、就職に至っております。
そういう中で、今後とも恐らく10年、20年、高齢社会に入ってきた20年近くはこうした方たちの需要というのはかなり高くなってくると思いますし、社会的にこういう人たちを福祉の分野で働いてもらうということは大事なことだろうと思いますので、こういう恒久化という、要するに委託訓練になかなかなじまない言葉に私は理解して目がいったものですから、皆さんでどうしても委託訓練ということになった時には、できたら長期で継続した訓練がされるようにと、私は今後10年、20年は必要だと思っています。そういう面では、ぜひそういうスパンで、5年とかじゃなくて10年とか20年というスパンでこの訓練が続けられるようにと思っておりますけれども、そういう趣旨で請願人はよろしいでしょうか。
◎森山参考人 よろしゅうございます。
○西川委員長 ほかに質疑はございませんか。
◆山田[博]副委員長 森山参考人におかれましては、この請願書の趣旨をご説明いただきましてありがとうございました。私が幾つか質問させていただきますので、森山参考人か、産業人材課長がお答えできることであれば補足していただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
私も今回の請願書の趣旨というのは理解できるところがあります。以前も議論をさせてもらったことがありました。しかし、平成21年度と今の時点では時代も変わってきていますので、改めて確認させていただきたいと思います。
まず、最初に、順番にお尋ねしたいと思うんですけれども、2番の「社会人経験があり」とありますけれども、現在の在校生の中で、この離職者訓練を受けている人もいれば、そうでない人もいるでしょうから、平均して学校の中で何%ぐらいいらっしゃるのかというのをお尋ねしたいと思います。
◎森山参考人 長崎県の介護福祉士を養成する機関が7校あるんですが、大学が2つありまして、全部で240名定員です。5校で受け入れているんですけれども、私のところは20名定員で、7名ほど受け入れております。一般学生を超えない範囲ということで受け入れさせていただいております。全体の数字は把握しておりません。
◎林田産業人材課長 平成25年度の状況で申し上げますと、大学を除きまして5校の入校定員が220名でございます。220名のうち、今年度、県の委託訓練で受講していらっしゃる方が44名でございます。
◆山田[博]副委員長 森山参考人、なぜ私がこれを質問したかというと、ここの中に学習意欲が極めて強いと、高学歴の方もおり、社会人経験の方もいるということです。ここは一番大切なところなんですね。学校全体でどれぐらいの人数でこういった離職者を受け入れているのか、今回の訓練を受けて入っている人もおれば、そうじゃなくて入っている人もいらっしゃるから、それをしっかりと把握をしていないということで理解していいんですね。今回はそこまで準備されていなかったということで理解していいんですか。離職者の方はわかったんですけれど、それ以外というのはまだ特段調査というか、そこまで把握していないということで理解していいですか。いずれにしても、把握してないけれども、とにかく多いんだということで理解していいんですか。
◎森山参考人 大卒、短大卒がそうたくさんいるということではないんですが、いらっしゃるということでございます。率がどのくらいかというのは把握しておりません。大変申し訳ございません。
◆山田[博]副委員長 わかりました。
そういった状況だということはわかりました。今度は4番目に「高等学校からの入学者が大幅に減少している状況があり」とありますが、これはどういうふうにあるかというのを詳しく教えてもらえますか。例えば今、定員が100人だったら、高校から入学する人が10人しかいないとか、どれぐらいの割合かというのを教えてもらえますか。
◎森山参考人 高卒の方が中心ではございますけれども、今、定員割れは現実にあります。その中で社会人経験者が一部いらっしゃるという現状にはあります。
◎林田産業人材課長 県が委託をしている委託訓練生の状況については把握をしておりますけれども、直接本課生として入校された方の分析についてはデータを持っておりません。
◆山田[博]副委員長 そういった状況なんですね。いずれにしても、これは今、減少していると、要するに大幅に定員割れしていると理解していいんですか。それだけお答えください。
◎森山参考人 県内の養成校の中で、一般的にはちょっと定員割れしております。学校によっては定員以上にいるところもありますが、大体今、介護職になかなか進学が難しいというか、そういう現実にはなっております。
◆山田[博]副委員長 それでは、最後の5番にあります全国調査を2度行ったとありますけれども、これはいつ行われたか、お答えいただけますか。
◎森山参考人 平成22年度、平成23年度だったと思います。
◆山田[博]副委員長 最後に、私の見解を森山参考人に述べさせていただきたいと思います。
私は離島である五島選出の議員でございまして、私の地元でも介護職のニーズが高いわけですけれども、なかなかこの介護福祉士を養成する学校をつくるとか、養成する学校に行くとなると、離島ですからままならないということで、何とかして資金的な工面をしてここに通っている人もいらっしゃいます。それで、こういった学校経営におきまして、離職者訓練の継続をお願いしたいと思います。
その一方で、定員割れもあると。そういう中で、離職者のこういった福祉施設への就職の向上ということも一方でありながら、学校経営としては、もしこういった委託訓練がなくなれば学校経営にも大きな打撃を与えるんじゃないかと思われるわけですね。というのは、今、定員割れをしている、実際万が一こういった制度がなくなった場合、学校経営がちょっと危ぶまれるようになると。
私たちが地域の皆さんからお聞きしているのは、こういった養成学校をしっかりと継続してもらわないと、これからだんだん高齢社会になってきて、さらに介護職が必要になった時に、そういう養成学校がなかった場合にどうなるのかということがあります。必要な時にそういった学校がなかった場合は大変なことになりますから、この学校経営を支援するという一環もあるんじゃないかと私は理解をするわけですが、こういったことが私も見解としてはあるわけです。簡単に言いますと、介護福祉士の養成も必要でありますし、その養成をする学校経営も、これからニーズが高まっていく中でその学校経営をしっかりと支える上でもこれは必要じゃないかと思われると、私はこの2点で必要と思うわけですけれども、最後に見解を聞かせていただけますか、よろしくお願いします。
◎森山参考人 ただいま副委員長ご指摘のとおりでございます。学校としても定員を充足しながら質の高い人材を養成していこうという方向性で募集その他に努めております。
その中で離職者の方もやっぱりその定員の中に入れ込んで、一緒になって勉強させているというのが現実でございます。
◆山田[博]副委員長 最後に、森山参考人にお尋ねしますけれども、今、長崎県は大変な高齢化が進んでいるわけでございまして、これは日本の縮図になるのではないかと思います。私の地元は、今、3人に1人は65歳以上であります。近い将来、こういった離職者訓練を受けなくても、逆にさらに高まってくるんじゃないかと。先ほど織田委員が言われたように、今から求人の方はどんどん増えてきて、近い将来、逆にこういった需要に供給が追いつかなくなってくる可能性もあるんじゃないかと思うんです。その点でつなぎというか、中でもこういった制度を使って学校経営をしっかり支えていただかないといけない。私たちは逆にこれをお願いしないといかんのじゃないかと思うんですけど、最後にその見解を聞かせていただきたいと思います。
◎森山参考人 副委員長ご指摘のとおりでございまして、もう今から高齢化がどんどん進む中で人材はますます必要になっております。今、毎年大体7万人ぐらいの人材が必要となっております。私どもとしても、そういうことで内容のある人材を育てながら努めていきたいと思っております。
◆深堀委員 理事者の方にお尋ねをしたいんです。請願の趣旨は十分理解をしているつもりなんですけれども、この離職者訓練(委託訓練)を今ちょっと調べてみたんですけれども、これは全国の都道府県で行われているようで、メニューがそれぞれ統一されてないみたいです。本県においては、この介護福祉士養成コース以外に離職者訓練のメニューはあるのかどうかということと、この介護福祉士養成コースというものが全部の都道府県で実施されているものなのか。そのあたりがわかっていれば教えてください。
◎林田産業人材課長 国が実施いたします離職者訓練につきましては、幾つかメニューがあるんですけれども、知識習得コースと資格取得コースの2種類があり、知識習得コースは大体3カ月から6カ月程度の短期の訓練を主体としております。それとは別に、こういう介護福祉士の養成コースのように、これは資格取得コースということで1年とか2年とか、比較的長期の訓練コースになっております。他にも幾つか小さいものがございます。まず、大きく2つのメニューがあるということでございます。
まず、お尋ねの2年の養成コース以外に訓練コースはあるのかということでございますが、平成25年度、本県の方で国からの委託を受けて実施をしております委託訓練は、数的には3カ月など短期のOA研修や経理関係、こういった事務系の訓練を中心として年間100コースを超える訓練コースを設定して実施しているところでございます。
その中にこの介護福祉士の養成コース、これも2年コースでございますので、今年度設定いたしました5コース、去年からの繰り越しの分の5コースを含めて10コース、この2年課程のコースもやっているという状況でございます。
それから、この介護福祉士養成コース(2年コース)を全国的にやっているかどうかというお尋ねでございますけれども、統計はとっておりませんが、多くの県で実施をしているものと認識をしております。
◆深堀委員 長期のコースで資格取得の部分で介護福祉士以外の資格取得のコースももちろんあるわけですか。
◎林田産業人材課長 本県で実施しております資格取得コースとしては、この2年コース、介護福祉士の養成コースだけでございます。
◆深堀委員 それは長崎県の判断でそういうふうにしているんですか。やっぱりこの介護福祉士というのが将来にわたって必要な人材だから、長崎県としてはこの資格だけを離職者訓練に設けたということですか。
◎林田産業人材課長 まず、冒頭大きく2種類のメニューがございますという説明をいたしました。小さいものを除いて知識習得型のコース、短期訓練のコースと資格取得コース、大きく2つありますと申し上げました。
この資格取得コースを例えば平成25年度に実施をするかどうかといったことにつきましては、これはあくまでも国の事業でございますので国で決定いたします。
平成25年度についてもこの資格取得コースを全国で1,800とか1,900コースやるというようなことで国の方が計画を立てたということをもって各県に委託をするということでございますから、長崎県で実施しているというのは、あくまでも国のその計画に基づいて、国からの委託に基づいて実施をしているということでございまして、長崎県独自の判断で、県が必要だからこのコースを独自でやろうということで実施しているということではございません。あくまでも、前提として国が決めるんだということでございます。
◆深堀委員 わかりました。では、長崎県がぜひこの離職者に対して資格を取得させるんだということで構築されたものではないということですね。
平成21年度からできたというお話がありましたけれども、その前に離職者訓練の制度そのものはなかったんですか。それ以外の資格でやっていたんですか。そういったことがわかりますか。
◎林田産業人材課長 資格取得コースが平成21年度からできたということでございまして、それ以外の事務系の短期訓練等を中心とした離職者訓練は以前からございました。
○西川委員長 ほかに質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○西川委員長 ほかに質疑がないようですので、暫時休憩いたします。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
−午後4時4分 休憩−
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−午後4時10分 再開−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
○西川委員長 委員会を再開いたします。
本請願の取り扱いについて、ご意見はございませんか。
◆徳永委員 自民党会派とすれば、この請願については継続とし、意見書については提出をお願いしたいと思っております。意見書は今議会で、皆様方のご理解をいただいて意見書の提出、これは後でまた私からもその趣旨を説明したいと思いますのでよろしくお願いいたします。
◆山口委員 本請願の取り扱いにつきましては、請願の趣旨は十分理解するものの、継続審査とし、意見書を提出するという方向で取りまとめをいただきたいと思います。
◆織田委員 請願の趣旨は、委託訓練の継続と恒久化というところも踏まえての請願ですけれども、訓練ということで恒久化ということがなかなかなじまないということですが、それはそれで全員の一致したところで意見書が出ることがふさわしいと思いますので、それで十分だと思っています。
ただ一つ意見書については、できるだけ長期に継続できる事業としてこれを進めていただくように国には求めていく必要があるんじゃないかと、こう思っておりますので、よろしくお願いします。
○西川委員長 ただいま、徳永委員、山口委員、織田委員より、継続審査としてのご提案がありましたが、他の委員より、ご意見はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○西川委員長 それでは、本請願については、「継続審査」とすることにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○西川委員長 ご異議なしと認めます。
よって、そのように決定されました。
それでは、これをもって、請願第2号「離職者訓練(委託訓練)の継続及び施策の恒久化に関する国への意見書の提出を求める請願書」についての審査を終了いたします。
しばらく休憩いたします。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
−午後4時12分 休憩−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
−午後4時12分 再開−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
○西川委員長 再開いたします。
それでは、意見書については、案をたたき台に皆様方のご意見を聞きながら18日にまとめたいと思いますが、ほかにご意見はありませんか。
◆徳永委員 委員長、お許しがあれば、私から意見書の案を提案し、その辺のご審議をお願いしたいと思っております。
先ほどの請願人からのお話、また今日のハローワークの現地調査で介護福祉士の必要性というものが我々議員も理解できたものと思います。そういう中で離職者再就職訓練事業、介護福祉士養成コースというものが介護福祉士の養成に重要な役割を果たしているという認識は皆様も同じだと思います。
この意見書案を朗読させていただき、この中身を簡潔に申し上げます。
誰もが良質な介護サービスを安定的に受けられるようにするために介護福祉士の資格を有する質の高い介護人材の安定的な確保、養成が不可欠である。介護福祉士養成コースで学ぶ者は学習意欲が極めて高く、社会人としての経験が豊富であることから、就労の経験、現場を積むことにより今後の介護分野における中核的人材としての活躍が期待される。そういう中で介護福祉士養成にかかる離職者再就職訓練(委託訓練)の継続実施を強く要望する旨の意見書を皆様方にご提案したいと思います。
内容についてはプリントで皆様に見ていただいて、委員の皆様方のご意見を聞きながらまとめていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
○西川委員長 しばらく休憩いたします。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
−午後4時14分 休憩−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
−午後4時14分 再開−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
○西川委員長 再開いたします。
◆溝口委員 一応自民党としての提案でございますので、そちらに言ってなかったのは謝りたいと思います。18日に委員長が最終的に決めたいということでございますので、そのことについては18日でいいと思います。それぞれの意見があると思いますので、ある程度意見を聞きながら委員長、副委員長でまとめていただければと思っております。よろしくお願いいたします。
◆徳永委員 後で言おうかと思ったけれども、これは最終的には委員長、副委員長に文面は確認をしていただき、提案をお願いしたいということが趣旨ですから、何も我々が勝手にやったということではありません。ただ、その辺の事前説明が不備だったことは私からも陳謝したいと思います。
◆山口委員 大体状況はわかりました。いずれにしても意見書の原案そのものができているのであれば、とりあえず皆さんに配付しておいてください。そして、文案については副委員長を通じて委員長に申し入れをしますから、お願いします。
○西川委員長 今、織田委員から長期継続という意味も加えていただきたいという意見もありましたので、自民党の案をたたき台にして、今から肉をつけたいと思います。よろしくお願いします。
暫時休憩します。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
−午後4時17分 休憩−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
−午後4時20分 再開−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
○西川委員長 委員会を再開します。
引き続き産業労働部関係の議案外所管事項についての質問を行います。
◆友田委員 それでは、通告に従って順次行いたいと思います。
まず、1点目ですが、今回、産業労働部の議案外の所管事項説明の6ページに、過去に誘致した企業が11月30日付をもって撤退をしたという報告がありました。これは平成23年度に来て、この11月ですから、2年もたずに撤退をしているわけです。過去に誘致した企業と書かれているものだから、企業誘致に当たって事業可能性の検証、横文字でフィージビリティースタディー(FS)と言われますけれども、このFSの検証がどんなふうになっていたのか。県として、企業側が進出をしたいと言ってきた時に、FSを県も関わってやるという体制ができているのかということと、併せて、この波佐見町の株式会社コーリツという会社については、どのような事業計画を持って進出をしてきたのか。そして、撤退に当たっての職員の解雇とか、そういったものがあったのかどうか、そのあたりをお聞かせいただきたいと思います。
◎下田企業立地課長 まず、前段の企業がFSを行うに当たって、県として何か関わりを持っているのかということでございますけれども、まず、必要な基礎的なデータの提供とかはさせてもらっています。例えば分譲できる土地の価格とか、進出していただいた時の県や地元市町からの補助金がどれくらい出ますよといったこと、あるいは県内企業で取引できるような企業はこういうところがありますよといった紹介、あるいは人員の確保については、地元にはこういう高校がありますとか、こういう大学がありますとか、そういったいろんな基礎的なデータを取りまとめる時の提供といいますか、そういった部分での関わりはこれまでもやっていると聞いております。
それと逆に、県の方がこの企業は来て大丈夫かというところの検証に関しましては、過去の売上高とか、信用調査会社の評点が高い優良企業を中心にリストアップをして誘致活動をしていると聞いておりますので、一定レベルの企業を誘致するような活動をしているということでございます。
後段の質問にありました撤退されたコーリツの事業計画と地元への影響等のことでございますけれども、このコーリツという会社は大分県に本社を置く精密機器や工場自動化機器の設計、製作を行う会社でございます。大分にある大手企業との取引がございまして、波佐見町にもその大手企業が進出してきておりましたので、そことの取引を期待してといいますか、そこの受注を確保したいということで進出されましたけれども、結果として思うような受注量が確保できなかったと聞いております。
もともとこの企業が進出してきたのは、波佐見町に空いておりました企業の空きスペースを賃借して進出してきておりまして、県外から異動で来た方1名を含む5名を将来的には雇用する計画だったということで、平成24年7月に操業を開始されております。結果的に思うような受注量が確保できないで、地元採用がなされないままに撤退に至っておりますので、雇用の解雇というものは今回は生じておりません。
◆友田委員 県民の雇用もなく、解雇もなかったということについては、結果論としては県民に被害が及ばなかったというか、履歴書に傷をつけるようなことがなかったわけですけれども、少し気になっているのは、県内にも優良な工業団地ができてきて、これから企業が進出するに当たって、こういった形で企業が来たけれども、経済ですからどうなるかわからないんだけれども、思うように事業が伸びずに短期間で撤退というのがあると、これはもう本当に誘致した自治体もそうですし長崎県もそうだけれども、就職したもののその企業が撤退してしまった。そうすると、先ほどから議論になっているような離職者対策でなかなか職が見つからないということになってしまうといけないものですから、ぜひ今後の企業誘致に当たっては、県としても可能な限り企業側に十分なデータを提出するとともに、企業側にもそのようなFSの十分な検証をした上で進出をしていただくような対応を求めていただきたいと、このことは申し上げておきたいと思います。
次に、女性の職場開拓についてお尋ねをします。
去る11月20日に長崎県技能士大会というのがありまして、産業労働部の所管で私も出席させていただきました。
その中で、この技能士の関係で普通旋盤2級の技能士に合格をしたということで次長から技能士証を交付されている若い女性の方がいらっしゃいました。私も機械関係の仕事をしていたものですから、私の感覚では旋盤、特に普通旋盤というのは匠と言われるようなおじさんたちがするような仕事だなという認識がありましたけれども、若い女性が旋盤の技能士になっているというのを見て、こういう時代なんだなというのをつくづく感じました。
それで、新聞の記者の目の中にも書かれていたんですけれども、今後、少子高齢化で労働人口が減少していく中で、どうしても女性の活躍は不可欠だろうと。先般、政府においても「女性は最大の潜在力」ということで成長戦略の中で女性の力を活かそうということが言われています。近年、土木系の女子を「ドボ女」と呼んだり、理系の女子を「リケ女」と呼んだりしているということから、やはり長崎県においても、現時点ではまだまだ有効求人倍率が1を下回っている状況ですから、現時点では労働力不足ということにならないかもしれないんですが、将来にわたってはやはり女性の力を活かすような取組が必要だと思いまして、一般的に男性の職場と認識されている職種に対して、女性の進出を促すような取組が産業労働部としてなされているのかというのが1点。
もう1点は、先般、県立佐世保高等技術専門校の「技術の広場」に行きましたけれども、そこにも、もちろんOAのところはほぼ女性でしたけれども、塗装とか自動車整備のところに数名女性の方がいらっしゃる。少しお話を聞いてみると、もう少し生徒さんや、あるいは家族の皆さんに女性もそういった仕事に就けるんだというか、そういう方もいらっしゃるんだということをもう少し広くPRすることによって女性の職場開拓というのが広がるのではないかという話を聞いてまいりましたので、県立高等技術専門校での女性に対してのPR活動がどのようになされているのかお尋ねいたします。
◎林田産業人材課長 今、委員からお話がございましたように、少子高齢化に加えまして、本県の場合は若い人たちの県外流出等もございまして、ものづくり分野における若年技能者の不足が、今後確かに懸念されるところではないかと思っております。
このため、中長期的な課題として、優秀な女性の力をそういう製造分野に向けるような取組が必要になってくるものという認識はしております。
現在の取組といたしましては、2点目に委員からちょっとご質問いただきましたけれども、それとも関連ございますが、高等技術専門校において、例えば電気、自動車整備等のものづくり分野の訓練を中心として、1年から2年間の訓練を行っているわけでございますけれども、近年、訓練生の確保に苦心をしている状況にございます。
そこで、県内の高校を訪問いたしまして、機械や溶接等のものづくり系の訓練科への女性の入校指導といいますか、こういったことについても依頼をしている状況にございます。
◆友田委員 やはり中長期的な課題だということについては認識をしていただいて、これまでどちらかというと男性がやる仕事と思われていた仕事の中にも、本当に普通旋盤などというのは繊細な仕事ですから男性よりも感性が女性向きな仕事というのも案外あると思うんですね。だから、そういったものを女性だからこそできる仕事なんですよということも企業とかと一緒になって中長期的に、そういった人材の確保という意味でもぜひこの点についてはこれから取組を強めていただきたいと、これは要望しておきます。
それと高等技術専門校も、技術の広場等に行けば本当にすばらしい仕事をしておられますから、そういった機会を通じて女性にも門戸を広げていただくように、一般の女性の皆さんが入りやすい環境というのをぜひつくっていただきたいと思います。
次に、長崎エビッツプロジェクトについてお尋ねします。これは今年度が一応国の事業としては最後と聞いておりますけれども、もともとこのエビッツプロジェクトについては、この事業をやって県内への波及効果と将来見通しというのがありました。県内企業の事業創造と新分野への進出を促すというのが書かれていましたので、これが経過をして現状どのようになっているのかということが1点。
併せて部長の議案説明の中にも第20回ITS世界会議2013が行われたということを書かれておりました。その中でこのエビッツがどのように評価をされて、このエビッツというものの広がり、どういう可能性というものが期待できていたのか、そういったもののフィードバックが今後どうなされるのか、このあたりについての見解をお聞かせいただきたいと思います。
◎黒崎グリーンニューディール推進室長 まず、いただいた質問の2番目の第20回ITS世界会議の方から先に答弁をさせていただきます。
これは今年の10月14日から18日までの5日間、東京ビッグサイトで行われました。公式発表によりますと、65カ国の参加があり、人数にして2万691人参加の大きなイベントでございました。私の方からは時間にして15分ではございましたけれども、スペシャルセッションでのプレゼンテーションの場を与えていただきましたので、そこでこれまでの5年間のEV&ITS(エビッツ)、システムの開発が主ですけれども、実績140台のEV-PHVの導入、それから14カ所、27基の急速充電器の配置、それから20基のITSスポット、並びにそういった情報を蓄える地域情報のサーバー、こういったものから成り立つ「長崎みらいナビin五島」の説明をしてまいりました。何せ世界では初めてのシステムということでもあり、関心を持っていただいたと思っております。特に、オランダやサウジアラビア政府が、私どものブースも見まして、今後の視察候補地として検討したいというような申し出もいただいているところでございます。また、EVやカーナビメーカーの商品開発の参考にもなるということで、国内外から高い評価をいただくことができたのではないかと思っております。
今後、こういった成果を直接的にはカーナビの市販化あたりまでもっていくように、今後ともメーカーとも共同して働きかけなければいけないとは思っております。なかんずく、私はこのEVのこれまでの取組に関しては、今後2つの方向を頭に入れて進めなければいけないと思っております。一つは観光、もう一つはEVを通したものづくりへの波及と考えております。
まず、観光振興の方は、システムは確かに昨年の10月にほぼ完成の形になったものの、先般予算決算委員会でも申し上げましたが、それを利用する地元住民の情報発信体制の整備というのがまだ今からだと思っておりますので、まず、それをやることによって、五島でしか体験できない新たなITSを使った旅の形というものを、これはもう新しい観光の商品分野になると思っております。まず、地元の人がこれを使いこなすという段階に入ってきたと思っていますので、それをまずやると同時に、一応世界に向けてPRはしましたけれども、これは継続的に情報を発信していかないとすぐ消えてしまいますので、旅行会社あたりに、現在8社ほど回ってはおりますけれども、商品化に向けてどんどん取組を進めたいと思っております。
2番目のものづくりへの波及の方でございます。これにつきましても県内産業にこのエビッツプロジェクトの成果をつなげるために、実はもう平成22年8月でございますけれども、地元企業を集めた地元事業化検討会というのをつくっております。これまで10回ほど勉強会、検討会を実施させていただいております。当初は20社程度のメンバーでございましたけれども、現在は約60社を超えるメンバーとなっております。この動きを確かなものにしていく必要があろうかと思っております。これまでもこういった企業を中心に勉強会をする中から、例えば企業名は伏せますけれども、小型EV用の高効率低価格の充電器の試作品開発が大手の目にとまり、ものづくり大賞を受賞したような事例とか、あるいは災害に強いマイクログリッドシステムを提案されて、環境省の国プロの獲得につながっているとか、まだまだ点ではございますけれども、エビッツの勉強会を通じて出てきておりますので、こういったものを大切にしながら、今後は特に関心のある企業が自分の関心に従ってちょっと拡散するきらいもあったものですから、ここは県がもうちょっと入って、できれば地域力を結集したような形で、例えばですけれども、離島の仕様にあったコンセプトカーみたいなものを地元企業が中心になって取り組むべきだと思って、来年度以降はそういう方向を特に強めて進めていきたいと思っております。
◆友田委員 県内にどう波及したかということと、世界会議でどうだったかということはリンクしていると私は思っているんです。先ほどもオランダやサウジアラビアの方が非常に関心を持ったということで視察をしたいということ、以前もオランダの方は来られましたね。海外の人たちがそういったものに非常に興味を持って導入したいとなった時に、県内企業でものづくりができていれば、県内の企業にその波及効果が十分出てきますよね。世界で初めてやっているわけだから、世界にPRしていく。それを長崎県内でやっている。しかも、その構成する企業は長崎県内の企業だということになれば、これが世界に売れていけば長崎県内の経済が活性化していくわけです。だから、もっともっと、一応国の事業としては今年度で終わるんだけれども、せっかくつくり上げたシステムですから、これをちゃんともっともっといいものに磨き上げて、さっき申し上げたように県内企業にいろんな経済活動が広がるように、結果的にそこでまた新しい技術者が県内から入っていってということになるように、ぜひこれについては継続的に取組をお願いしたいと思います。
あと一つだけ質問します。「ながさき海洋・環境産業雇用創造プロジェクト」が採択を受けて実際に取り組んだとお聞きしていますし、新聞等でも見ています。まだ取り組み初めたばかりですから、計画との差異はないと思いますけれども、我々に具体的な説明をいただきましたけれども、あの説明の中身と変わりなく進めているのかということが1点。
もう一つはOJT研修者の募集が始まったと聞いています。一番気になるのは、客船だとか、そういったものをつくるに当たって、募集する際に、溶接技能者というのは企業側がもう要らないと言っていると前回言われました。一方で内装工事の技能者とか、そういったものを欲しがっているということでありました。今回もそういう人たちがOJT研修をしてやるんでしょうけれど、実際にそういう能力を持っている人たち、求人に来る人たちが県内に果たしているのかどうか、長崎県民の中にそういう人たちがいるのかどうか。結果的に長崎県がやった事業に対して、県外から入ってきてこれを受けてしまうと、本来の県内の求人を増やしていこうということとはちょっと違う形になってしまうものだから、そのあたりがどうなっているのかをお聞かせいただきたいと思います。
◎中野産業政策課長 まず、1点目の事業の進捗でございます。前回、補正で予算をお認めいただきまして、全体で22の事業を3年間で行いますというお話をさせていただきました。その中で2つの事業につきましては県事業でございますので今回は省きます。もう実際に着手しております。
要するに企業と団体が取り組まれている事業としましては20事業ございますが、その中で3事業は平成26年度からで、今年度は行わないという話になっています。ですから、17の企業団体が行う事業についての取組について申し上げますが、17のうち、11月末現在で3事業が着手しているという状況でございます。12月中に7事業、そして、1月に1事業を申請予定であるということをお聞きしております。そういうことで計11事業は、いわゆる事業着手の目途がついているという状況にございます。これが1点目でございます。
2点目でございますが、実際に3事業は着手しているというお話を先ほどさせていただきました。その中でいわゆるOJTの研修の募集人員とか、その求職者、いわゆる競争率といった話になるかと思いますが、その3つの事業の中で、実際に求職者を採用された企業というのは1社だけでございました。5名を募集しまして、5名を就業させましたが、応募された方が31名ございました。5名に対して31名の応募がありましたので、競争率が6.2倍ということでございます。
あとの2事業につきましては、これは今のところ在職者の技術向上、多能工化に取り組まれているということで、こちらの方は18名ぐらいをされているという状況ですので、1社について募集があったということでございます。
最後の客船等において、県内の人が就業するような形になるのかどうかということ、県外から流入するのを助長するような事業になっていないかということだろうと思います。まさに、単純な溶接工につきましては、少なくとも客船等につきましては必要ではございますけれども、あまり求められていない。従来の技能者で結構だということで、県内の職場におられると思うんですが、求められているのは客室やキャビンといった上の部分です。そういったところについては、ある程度建築技能が必要であると、配管工にしても必要であるということをお聞きしております。そういったことからこの事業に取り組ませていただいているところでございまして、実際にそういう人が今いるのかということですが、まさにそういうものに対応できるように、例えば単純な溶接工であった方をアルミやステンレスの溶接ができるようにするとか、配管も複雑な配管になりますので、そういったところについての技能が今までなかった方を雇って、そういう技能訓練をしていくという取組になっております。
ですので、今現在いるのかと言われますと、それは多分1番船、2番船の状況を見ますと県内にいないということですが、それを今後、3番船、4番船については整えていくという状況を考えております。
◆友田委員 始まったばかりの事業でありますから今後の推移だと思いますけれども、危惧するような内容にならないように、ぜひこのあたりについてはフォローアップをお願いしたいと思います。終わります。
◆織田委員 私も端的にお話をさせていただきます。
佐世保高等技術専門校の「技術の広場」、この前11月に私も参加させていただきました。朝6時半に見てみると、すごい盛況でございました。ただ、6時半に来られるぐらいの募集があるものだったら、もうちょっとたくさんつくって、皆さんのために安心して来てもらえるようにしてやったらどうかなと、こう思いました。
それと同時に、もう10年経ちます。古くはないけれども、海岸近くにあるものですから設備的に非常に傷みが出てまいっております。そういう面でちょうど10年の節目でいろんな区切りの時かなと思っています。それから、かなりの寮生が寮に入れなくて、公営住宅をお借りして通っていらっしゃるということもあっていました。そういった面を含めて、ハード・ソフト面、もう一つはあれだけの施設と技術力を養うものがあるんだったならば、土日、夜、もう少し充実してもいいのかなとか、新しい時代を展開できるような形で今後ぜひ検討していただきたい、こう思っておりますので、これはもう答弁は結構です。ぜひよろしくお願いします。
中小企業振興策の件、来年度に向けていろいろこれから検討があると思いますが、ぜひ間違いなく中小企業振興のために資するように取り組んでいただきたいと思います。
一つだけ要望として言わせていただきますのは、昨日のお話のように開業と廃業という考え方をした時に、廃業の率も10名以下ぐらいの小さいところも結構多くなってきています。これは時代の変遷で、産業が時代に対応できなくなっている。小さな店、あるいは企業が大変増えてきています。そこはなかなか実態としてつかみにくいところです。だけど、そこに働いている人は結構いらっしゃるんです。そういう面では小さい企業に対する支援のあり方というのは国も大きく見直しをしようとしています。明年の大きな柱になります。これは中央行政ですけれども、「小規模事業者重視に転換」と、こういうふうに経済産業省は謳っております。そのためのいろんな新しい手だても考えているようですので、長崎県はこういうものをもっと真正面に受け止めて展開をしていただきたいと思っていますので、これも要望にかえさせていただきます。
企業誘致、実は長崎県の政策評価委員会の中身を読みますと、大体評価して達成しているというのがあるんですけれども、できていないというのは実は企業誘致のところが未達成です。ここはやはり私たちみんなが共通して希望するところですし、このための戦略をそろそろ考えないといけない。震災があったから来るということを私たちは期待しました。だんだん下火になっています。九州でそんなに増えたかというと、そうじゃない。こういうところで見た時に、やっぱり戦略を考えないといけないという点では、今までに約4,000社回っていただいた。だけど、実際に来ているというところは、そういう点では待っていてもいけないから営業活動をするんだけれども、向こうのニーズにどれだけ合っているか、分析して本当にターゲットにきちっと当たっているかどうかという面では課題があるかと思います。
戦略的にもう少し県が動かないといけない、考えないといけない、こういう思いがいたしておりますので、明年に向けて、この未達成という中には皆さんのいろんな意見もあるかもしれませんけれども、この分に対する未達成というのは我々にとっては非常に痛い議員としての内容だと思いますし、明年にかけてこの企業誘致は精力的にどうするのか、もっと分析をしないといけないと思います。
今、地域産業と言われています。地域の産業をどうつくっていくか、その地域の個性をどう見ていくか。その地域の個性を見ていくことによってどう産業をそれによって組み込ませていくか、いろんな戦略を立ててやっていこうというところが多くなってきました。そういう面で長崎は今まで一辺倒です。金型がないとか、自動車産業は輸送がどうだとか、10年前と同じことをずっとやっている。そんな時代ではなくなってきた。見直しが必要だと思っています。ぜひ明年に向けて努力していただきたい、こういうように要望しておきます。何かありましたら、部長からまとめて答弁してください。
◎山田産業労働部長 本日もまた企業誘致の件についてご指導いただきまして、大変ご心配等をおかけしております。県と産業振興財団がスクラムを組んで精いっぱい取り組んでいるわけでございますけれども、少し何か足らざるところもあるのかもしれないと思っているところが正直なところでございますので、しっかりと他県の取組等も把握し分析もしながら、長崎として新たにやれることなどについてしっかりと検討していきたいと思います。
◆山口委員 時間が迫っていますが、通告していますので質問させていただきます。
まず、ナガサキ・グリーンニューディールの関係です。順序どおりいきますと、再生可能エネルギーの導入促進ビジョンの関係です。
昨日からそれぞれに議論も進められておりますし、資料の提供もいただいているんですが、特徴としては、長崎県の地域特性に応じてビジョンをつくると、そういうことで6分野、いわゆる太陽光、風力、水力、地熱、バイオマス、海洋エネルギーというのを今回2030年を目途に一定の目標を持って取り組んでいくということになっています。
今日は時間の関係でいろいろ聞けませんので、まず我が長崎県の特徴としての離島の活性化策にこれをつなげていくという意味においては、極めていい機会をいただいたということになるわけであります。
それで、五島、壱岐、対馬の関係だけ聞きますが、いわゆる系統電源の設備に関する電力事業者への働きかけ、さらには独立電源となっている地区での自立分散型システムの推進、このことについて、具体的にどういう狙いを持って、どういうことをやろうとしているのか、かいつまんでで結構ですから、わかりやすく説明していただけますか。
◎黒崎グリーンニューディール推進室長 まず、五島、壱岐、対馬、それぞれ事情が違っております。まず、五島につきましては海底送電網が1本敷設されております。対馬、壱岐は現在敷設されておりませんが、対馬の方は九州電力の方とお話をする限りでは、将来にわたって、今のところ予定がないと聞いております。ただ、壱岐は、大震災が起こる前の電力供給計画では、近い将来本土との接続をするという計画をお持ちでございました。それが現在、大震災以降の経営問題もありまして、今ちょっと棚上げされているという状況でございまして、これについては完全に放棄したわけではないと聞いております。かように、大型離島ではありながら、ちょっとずつ状況が違いますので、基本的にはそれぞれ別対応になっていくのかなと思っております。
まず、対馬の方ですけれども、対馬は先ほど来ご説明いたしましたが、当面独立電源であり続けるであろうということですので、まずは化石燃料に過度に頼らないエネルギー自立の島を目指していきましょうということで、大型蓄電池の導入、これは一部着手していただきましたけれども、それをきっかけにどんどん再生可能エネルギーをまずは導入していきたいと思っております。
壱岐についても、基本的には同じ方向でございます。壱岐についても4メガワットの大型蓄電池が導入されましたので、九州電力の話ですと、7メガワット前後の再生可能エネルギーの導入が可能ではないかとおっしゃっていますので、壱岐については当面そこまでできるわけですので、それに向けて事業者、民間の投資を促したいと思っております。
五島につきましては、海底送電網が一応接続はされてあるということでございますけれども、今後、海洋エネルギーを本格的に定着させ、一つの産業にしていくためには、今の海底送電網だけでは容量不足だということもわかっております。これにつきましては、誰が整備するのかというところですけれども、私どもはまず当面は新たな国の公共事業として整備をしていただくべきだという考え方を持っております。まずはそういう働きかけをこれまで以上に強力に推し進めていく必要があるものと思っております。今のところそういう感じでございます。
◆山口委員 わかりやすく自分なりに解釈すれば、五島も壱岐も対馬もそれぞれ自前できちっとした電力を確保できるようにやっていくということを究極の狙いにしているわけですね。それだけじゃないかもしれないけれども、そこにはいわゆる再生可能エネルギーもうまく使ってというふうに理解をしておきます。
もう一つ、松浦、北松の関係で2つの次世代エネルギーパークというのが出ていますね。これは要するにエネルギー問題の理解を深めるために実際に見て触れてということになっているんですが、この狙いをもう少しわかりやすく説明してもらえますか。
◎黒崎グリーンニューディール推進室長 これは経済産業省が音頭をとっている施策でございまして、まず、国民が目に触れたことがなかった新しい再生可能エネルギー、これをまずは見える化しようというのがもともとの発想にあったと思っております。ハウステンボスが第1号で、平戸が県内では第2号というか、この2つしかありませんけれども、それぞれ指定を取られております。
ハウステンボスの方はご承知のとおり、一つの街をつくっておりますので、そこで主に太陽光を入れて、省エネを促すようなシステムを入れてエネルギーパークの目玉にしております。あと運河を走る電動運搬船とかですね。
平戸の方は、地域特性を活かして風力ですね、たくさん建っておりますので、風力を一つのモチーフにしたエネルギーパークという形に仕立てております。
◆山口委員 教育という意味と、もう一つ発展して観光という部分も視野に入れているわけですか。
◎黒崎グリーンニューディール推進室長 そこは大事なところでございます。そういうものをきっかけにして多くの国民に触れていただくというのがパークの大きな狙いですから、それはそのまま観光施策にもなるものと思っております。
◆山口委員 そういう感じにばんばん答弁をしてください。時間がないのでこっちも少し急いでいます。
屋根貸しの関係です。先ほどご説明を聞いておりましたら、8校14棟にやると。そして、5社から応募されているということなんですね。それはそれでいいと思います。
それで実際できた後ですよ、それの財産権というか、管理というか、それはどこにどういうふうな形で、できた電力の使い道も含めてどう考えられていますか。
◎黒崎グリーンニューディール推進室長 今回の屋根貸しというのは、公共施設の屋根を使いまして、その上に、県内事業者ですけれども、民間事業者による売電事業を公共施設の一部を使用料を払ってもらうことによって使わせるというものです。そして民間事業者に太陽光発電事業に参画してもらうという事業でございます。従いまして、当然学校側と民間事業者の間で契約を結んで、それぞれ役割分担を決めて管理をしていきますが、基本的には学校の施設として、その上につくるものですから、基本的には学校側が日ごろの管理を行って、定期的にでしょうけれども、業者の方が何か異常がないかチェックに入ってくるということが今後見られてくるのではないかと思います。
◆山口委員 学校の財産、教育庁、学校で管理するということですか。
◎黒崎グリーンニューディール推進室長 屋根の上に立つ太陽光パネルは、これは民間の業者の資産でございます。
◆山口委員 そうすると、公的な場所にそういうものを設置するわけなんですが、要するに設置費の借用権とか、そういうものに及んでいくんですが、そういう借用代とかも取るんですか。
◎黒崎グリーンニューディール推進室長 今のところ、まさにおっしゃるとおりでございまして、平方メートル当たり100円を下限にしまして公募して、プロポーザルになりますけれども、地域の貢献度あたりも加味しながら、この5社から一番最適な業者を選んでいくという形になります。
◆山口委員 まさに貸しということなんですね。議論すればいろいろあるんですが、次にいきます。
EMECの関係ですが、鹿児島県、岩手県、沖縄県、和歌山県、佐賀県、青森県、長崎県が今応募しているわけですね。それで対象になるのが浮体式洋上風力と波力と潮流と海洋温度差と海流の5つです。
それで、国の考え方を聞きたいんですが、いずれにしても2月までですから、要するに7県で5つの部分をやるので、じゃ、その5つが1個ずつなのか、2個なのか、3個なのかで違うわけですよ、その各県がやれる部分が。争奪戦になるのか、そういうところをちょっと危惧しているものですから、どうなんですか。
◎黒崎グリーンニューディール推進室長 今はっきりわかっていますのが、平成24年5月25日に海洋本部決定として公表されております国の取組方針というのがございます。
ここに書かれていますのが、「平成25年度に最初の実証地を選ぶ」というこの文言のみでございまして、委員がご指摘の部分は、最大の関心事でございまして、私どもも聞くわけですけれども、国としても明確に今5種類のエネルギーで公募はしていますけれども、これを全部選ぶのか、本当に条件のいいところだけ1つ、2つ選ぶのか、そこら辺はまだはっきりいたしていないというのが現状でございます。
◆山口委員 これは前回聞いた時と答弁はほとんど一緒ですよね。要するにどういうことかというと、7対5なのか、7対10なのか、7対15なのかで各県の対応、取組というのは全然違ってくると思うんです。それはわかりました。そういう状況であるということは理解できました。
次に、障害者就労アイエスエフネットライフについてです。これはいつも次長にお世話になっています。何度も何度もお願いしている関係になりますけれども、現地調査等も含めていろいろ進捗があっていると思います。要するに障害者の就労支援をどうやっていくかという部分で就労支援事業所を誘致しようと、アイエスエフネットがその一つなんですが、そのことについて、現状の進捗状況についてお尋ねします。
◎池内次長兼雇用労政課長 これまでアイエスエフネットライフの東京本社と佐賀県内の現地法人であるライフ佐賀の方に職員が出向きまして、概略情報収集を行ったところでございますけれども、現在、いろんな県内の障害者の就労継続支援事業の状況とか、あるいは企業誘致を所管します産業振興財団にもご相談を申し上げたり、そういった内部的なこともやっております。そして、アイエスエフネット側の具体的な進出条件の確認とか、あるいは進出によるメリット・デメリットといった情報の確認、そういったことを行うためにも、年内にもアイエスエフネット側に出向きまして打ち合わせをするなど具体的に取組を進めてまいりたいと思っているところでございます。
◆山口委員 ありがとうございます。
聞くところによると、平成26年度に全国20カ所に拡大するということですから、長崎県としてもそういう意向であるということは先方もご存じですし、私も佐賀の方に一応視察に行かせていただきましたので、ぜひ今後とも早急な努力をよろしくお願いします。部長、この辺についての意気込みがあったら聞かせてもらいたいと思います。
◎山田産業労働部長 労働部局が取り組む誘致でございますから、産業振興財団のサポートも受けながら、しっかり実現するように運んでいきたいと思っています。
◆山口委員 雇用労政課、池内次長、しっかり頑張っていますから、絶対のフォローをよろしくお願いしておきます。
企業誘致の見通しの関係、数だけ聞きましょう。長崎県の目標は平成25年度5社420名です。今、どういう状況かお知らせください。
◎下田企業立地課長 今年度につきましては、今のところ3社98名でございます。
◆山口委員 平成25年度もあと少しなんですが、見通しはどうですか。
◎下田企業立地課長 現在、熟度が高い企業が複数あると、オフィス系、製造業それぞれに熟度が高い企業があるということはお聞きしておりますけれども、具体的な名前はまだ言える段階ではございません。
◆山口委員 質問の仕方が悪くてすみません。テクノヒル茂木も含まれての話ですか。
◎下田企業立地課長 テクノヒル茂木に誘致した企業は、さっきの3社の中に入っておりますので、それ以外にまだ熟度が高い企業が複数あるということでございます。
◆山口委員 それも長崎県の命題ですから、ぜひ頑張っていただきたいと思います。
最後に、高校生の就職、求人の状況ですが、先ほどいろいろご質問がありましたので、数字だけ聞きますから、言うことをよく聞いて答えてください。
まず、これは一般質問でもしていますので、前のデータは全部お聞きして頭の中に入っていますけれども、質問は現状どうなったかということです。まず、就職希望者の3,675名がどうなったか。その中の県内就職希望者が1,705名、県外が1,387名、未定が583名です。それで、7月末の求人は1,484名であったわけでありますが、これがどういうふうに今進展しているかということを、もう数字だけで結構ですからお知らせください。
◎池内次長兼雇用労政課長 10月末時点の数字が出ております。求人数が2,267名、求職者が3,418名、内定者が2,384名、内定率が69.7%という状況でございます。今のところ、未就職者数が1,034名ということでございます。
◆山口委員 就職希望者のトータルの県内・県外の状況、動きはどうなっていますか。
◎池内次長兼雇用労政課長 県内は求職者が1,869名、内定者が1,072名、内定率が57.4%、未就職者が797名でございます。
県外就職希望者でございます。求職者は1,549名、内定者が1,312名、内定率は84.7%、未就職者が237名という状況でございます。
◆山口委員 就職環境としては少しはよくなっているように思いますけれども、まだまだ就職できていない子どもがいるような状況にあると思いますので、積極的に学校関係、企業関係と連携を図っていただいて、一人でも落ちこぼれさせないように、ぜひお願いしておきたいと思います。ちょっと粗い質問になりまして申し訳ございませんが、以上です。
◆山田[博]副委員長 委員会というのは5時までということでございますが、大変申し訳ございませんけれども、私も地域からいろいろと要望を受けております。答弁は、皆さん方も大変お疲れでしょうし、他の委員から厳しいご指摘とかありましたので、私からまた質問すると、明日の業務に支障があったらいけませんので、後で結構ですからペーパーでいただきたいと思います。
最後に産業労働部長から、私も事前通告していますので、それについて締めの挨拶というか、見解を聞かせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
まず、防衛省、自衛隊の退職者に対する当県の取組状況についてです。この趣旨というのは、防衛省、自衛隊を退職された方々が県内の企業への就職を希望しているわけです。自衛隊の方で企業の参加を募っておりますが、いかんせん企業とのパイプもなく、思うように就職できておりません。長崎県の産業労働部におかれましてはそういったのがありますので、ぜひ防衛省の、特に私の地元は海上輸送で年間大体500回ぐらい出動があると聞いておりますので、そういった点では海上自衛隊の方々に大変お世話になっていますので、ぜひ支援をしていただきたいと思います。それについて、県当局はどういった取組をしているかというのを聞かせていただきたいと思います。
続きまして、陳情書の中でもありました労働者の労働時間及び最低賃金の調査というのは長崎労働局の方で調べておりますけれども、現状としてはどういった現状があって、違反件数もたくさんありましたので、産業労働部におかれましては、そういったものを踏まえてどういった取組をしていくかという見解をペーパーでいただきたいと思います。
続きまして新エネルギー政策における県当局の取組状況についてですが、これは今、太陽光発電事業等があるんですが、国の発表によりますと、これを投資に使うと。要するに太陽光発電、メガソーラー事業をやると言いながら、これを投機目的に売買をしたりとか、取り消しをしているということでありますので、県内でもそういったことがあるかどうかというのを調べていただきたい。
もう一つ追加がありまして、地域によってはこのメガソーラーの発電量が違うと。山田先生の地元の五島では、山田先生の心と一緒で澄み切った夜空があると、だから発電量が違うんですよと。これは山田先生のおかげでしょうかねと言うから、褒めているのか、けなしているのかわからんような人もいらっしゃったので、地域によってはあるんじゃないかと思いますので、ぜひ調べていただきたいと思います。
続きまして県内海域における資源調査事業の取組状況ですが、現在の取組状況と来年度に向けてどういったことに取り組んでいくかをお知らせいただきたいと思います。
最後のEV導入によるCO2削減対策についてでございますが、これは昨日、電気自動車の導入が先か、急速充電器が先かというのがありました。これは鶏が先か、卵が先かという黒崎室長の名言がありましたので、これはあえて言いませんけれども、一つだけ急速充電器の型式をしっかりと調査して報告書を後でいただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。
以上で私の質問を終わりますけれども、質問項目を聞いて、産業労働部長に見解を聞かせていただきたいと思います。
◎山田産業労働部長 まず、防衛省、自衛隊の退職者に対する県当局の取組でございますけれども、自衛隊援護協会等でしっかりと対応されているとはお聞きしておりますが、なかなかご本人の希望にかなったものばかりではないということもお聞きしております。特別委員会の審議の経過もしっかりと踏まえまして取り組んでいきたいと思っております。
それから、労働者の労働時間と最低賃金のあり方についてでございますけれども、かなりの違反件数等があると私も伺っております。また、労働局では、いわゆるブラック企業の調査も実施されたと聞いておりますので、そうした調査結果もお聞きしながら、県としてやれるものがないか、労働局としっかりと検討したいと思います。
それから、新エネルギー政策における県当局の取組状況でございますけれども、地域によって発電量が違うのかということにつきましては、調べましてご報告させていただきたいと思います。
また、太陽光、メガソーラーの許認可等を投資に使っているのではないかというふうなお尋ねがございました。確かに九州管内におきましても、メガソーラーの認定量と比べますと、現時点での発電量はかなり下回っております。そういった実態がどうなっているのか、どこまで把握できるかわかりませんけれども、しっかりと調査してみたいと思います。
それから、県内海域における資源調査事業の取組でございますけれども、これまで3回海洋資源の研究会を開催いたしまして、帝石という石油開発会社にお越しいただいてお話を伺ったり、先進地の新潟県等にお邪魔しまして現地の視察などもいたしております。
また、こういうふうに海底資源の調査研究をいたしております傍らで、例えばCO2の海底への埋蔵とか、そういう新しい事業にも接触をして、長崎県として取り組めないかどうかということで検討する課題も幾つか増えてまいっております。しっかりと対応していきたいと思っております。
それから、EV導入によるCO2削減対策でございますけれども、240トンの予定でございましたものを500トンを超えるCO2削減に取り組んでいきたいと思っております。1,200台以上のEV−PHVの導入を目指してしっかりと取り組んでいきたいと考えております。
今後ともどうぞご指導をよろしくお願いいたします。
○西川委員長 委員長を交代します。
◆山田[博]副委員長 委員長、どうぞ。
○西川委員長 私も議案外の所管事項について質問を4点予定しておりましたが、時間オーバーでございます。
いつも思っていることは、造船業について、中小企業、弱小企業に対する県の支援のあり方についてお聞きしております。
それと、商工業については、長崎県は日本一の合併推進県でありながら、商工業関係の商工会と商工会議所についての合併がまだほとんどされてないと思います。農協、漁協などは合併推進をさせております。そういう中でどのように考えているのか、できればこの2点を聞きたかったんですけれども、答弁は後でお聞きします。終わります。
◆山田[博]副委員長 委員長を交代します。
○西川委員長 ほかに質問はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○西川委員長 ほかに質問がないようですので、産業労働部関係の審査結果について、整理したいと思います。
しばらく休憩いたします。
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−午後5時19分 休憩−
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−午後5時19分 再開−
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○西川委員長 委員会を再開いたします。
これをもって、産業労働部関係の審査を終了いたします。
本日の審査はこれにてとどめ、明日は10時より水産部関係の審査を行います。
本日は、これにて散会いたします。
お疲れさまでした。
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−午後5時20分 散会−
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