平成25年 11月定例月議会 農水経済委員会 - 12月11日−03号

平成25年 11月定例月議会 農水経済委員会

1、開催年月日時刻及び場所
  平成25年12月11日
       自  午前10時0分
       至  午後4時54分
       於  議会会議室
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
2、出席委員の氏名
    委員長(分科会長)  西川克己君
    副委員長(副会長)  山田博司君
    委員        野本三雄君
     〃        織田 長君
     〃        溝口芙美雄君
     〃        徳永達也君
     〃        山口初實君
     〃        友田吉泰君
     〃        深堀 浩君
     〃        中島浩介君
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
3、欠席委員の氏名
     なし
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
4、委員外出席議員の氏名
     なし
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
5、県側出席者の氏名
    水産部長         下山満寛君
    水産部次長        田添 伸君
    水産部政策監       田中郁也君
    漁政課長         山田芳則君
    資源管理課長       五島愼一君
    漁業取締室長       柴崎賀広君
    水産振興課長       柳村智彦君
    水産加工・流通室長    増本正幸君
    漁港漁場課長       壱岐雅夫君
    総合水産試験場長     藤井明彦君
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
6、審査の経過次のとおり
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午前10時0分 開議−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
○西川委員長 おはようございます。
 委員会及び分科会を再開いたします。
 これより、水産部の審査を行います。
○西川分科会長 まず、分科会による審査を行います。
 予算議案を議題といたします。
 水産部長より説明をお願いいたします。
◎下山水産部長 水産部関係の議案についてご説明いたします。
 予算決算委員会農水経済分科会関係議案説明資料の水産部をお開きください。
 今回、ご審議をお願いいたしておりますのは、第110号議案「平成25年度長崎県一般会計補正予算(第3号)」のうち関係部分、第113号議案「平成25年度長崎県港湾整備事業会計補正予算(第2号)」のうち関係部分であります。
 はじめに、第110号議案「平成25年度長崎県一般会計補正予算(第3号)」のうち関係部分についてご説明いたします。
 歳入予算は、分担金及び負担金4,050万円の増、国庫支出金5億6,303万5,000円の増、合計6億353万5,000円の増、歳出予算は、水産業費10億4,549万6,000円の増、合計10億4549万6,000円の増となっております。
 水産部関係の補正予算の内容につきましては、職員給与費の臨時特例による減額支給措置及び過不足調整、水産業振興費、漁場水産基盤整備費、県営漁港水産基盤整備費及び市町村営漁港水産基盤整備費で、記載のとおりであります。
 なお、補足説明資料として資料1、11月補正予算案について、及び資料2、繰越事業理由別調書を配付させていただいております。
 次に、第113号議案「平成25年度長崎県港湾整備事業会計補正予算(第2号)」のうち水産部関係部分についてご説明いたします。
 今回の補正予算は収益的支出で404万7,000円の減となっております。
 これは職員給与費の臨時特例による減額支給措置及び過不足調整であります。
 以上をもちまして水産部関係の議案の説明を終わります。
 よろしくご審議のほどお願いいたします。
○西川分科会長 ありがとうございました。
 次に、補足説明をお願いいたします。
◎田中水産部参事監 では、お手元に配付させていただいております補足説明資料、資料1となります。横向きの資料に基づきまして11月補正予算に計上いたしました水産関係公共予算の内容についてご説明をいたします。
 表紙をおめくりいただきまして1ページでございます。11月補正予算の概要としまして、漁場整備分として7億8,200万円余、漁港整備としまして3億3,700万円余を計上しておりまして、合計11億2,014万1,000円という形での計上となっております。
 2ページをお開きいただきたいと思います。
 まず、漁場整備の関係についてご説明をいたます。今回計上しておりますのは、平戸南部小値賀地区、西彼地区、壱岐南部地区、上五島地区の4地区におきまして、魚類の産卵場やえさ場となる保育場、育成場を確保するために自然石や藻場機能を備えたブロックなどを設置する増殖場の整備を行う予定であります。
 この図で示しております赤の破線は全体計画でございまして、今回の補正では紺色の線で示した箇所に増殖場の整備を行うものであります。
 また、増殖場の整備の具体的なイメージとして3ページにその図を示しております。浅いところでは藻場の機能を確保した増殖場を、そしてもう少し深いところでは幼稚魚の保育場となるような増殖場を整備するものでございます。特に、この夏は異常気象によりまして例年に比べて水温が高い時期が長期間続いたことによりまして、藻場の影響が懸念されているところでございます。そういった藻場形成の一助となるように全体計画の前倒しを行って増殖場整備を進め、水産資源の維持・増大を図ることとしたいと考えております。
 続きまして漁港関係についてご説明いたします。4ページをお開きください。
 県営芦辺漁港及び島原市営の大三東漁港におきまして、船舶の安全航行のための浚渫工事に要する経費を計上いたしております。
 4ページは芦辺漁港でございますが、本年4月に港内に流入する河川からの土砂が堆積して浅くなりました箇所でフェリーが座洲したという事故が発生したところでございます。この浅くなった箇所の一部の浚渫は緊急に対応いたしまして、現地での工事は10月下旬に既に終えているところでございますが、今回はこの航路及び泊地全体の保全の抜本的な対策を図るべく、測量結果に基づきまして土砂が堆積した箇所の浚渫として2万9,000平方メートル、赤色でハッチを施したところでありますけれども、そこの浚渫を行うものでございます。このための費用として3億2,400万円を計上しているところでございます。
 続きまして5ページでございます。島原市営の大三東漁港でございますが、これは隣接する海浜部からの砂が港内に流入いたしまして、航路及び泊地全体が浅くなっているという状況でございます。それによりまして干潮時には漁船の船底が海底に接触するという状況も生じております。このため、島原市が事業主体となりまして、埋塞した航路及び泊地の浚渫として5,400平方メートルを実施する予定でございます。このための費用として、県予算として1,350万円を補正予算に計上しているところでございます。
 この漁港2カ所につきましては、船舶の安全航行のための緊急の対応を要する案件でございます。
 以上、漁場、漁港合わせまして6カ所、11億2,014万1,000円の補正予算を計上しているところでございますので、ご審議のほどよろしくお願いいたします。
◎壱岐漁港漁場課長 繰越明許について補足説明をいたします。お手元にお配りしております予算決算委員会農水経済分科会補足説明資料の2ということになります。縦書きの繰越事業理由別調書をご覧ください。
 これは第110号議案「平成25年度長崎県一般会計補正予算(第3号)」の7ページに記載しております農林水産費の関係部分を理由別に整理したものであります。
 まず、1ページをお開きください。
 今回計上しております平成25年度から26年度の漁港漁場課の繰越明許費は、全体で43件、74億487万3,000円でございます。下段に参考としまして最近3年間の繰越状況及び昨年度との比較を記載しております。今年度は前年度と比較しますと、件数で8件、金額で約26億6,000万円の増となっております。
 今回のように繰越が増えた主な理由としましては、昨年度の経済対策補正により漁場工事を中心に大幅に発注量が増加したためで、まず、今年度上半期において、その発注作業を優先したため、平成25年度の発注作業が下半期にずれ込んできたことに加えて、経済対策分の発注により魚礁及び漁港工事に必要なブロックなどの製作ヤードが不足したということ、また経済対策により発注した工事の終了をもって引き続き工事を行うもの等で全体として経済対策にかかわるものが17件、約42億7,000万円で、全体で比較しますと、件数で約40%、金額で約58%を占めております。
 次に、繰越理由別にご説明いたします。
 1ページの表は、繰越理由別の@からCの件数と金額を示しております。
 まず、@の事業決定の遅れによる分でありますが、これは新規計画によるもので4件、約7億円あります。これは先ほど11月の補正で上げておりました芦辺漁港及び大三東漁港の浚渫などで、土砂の堆積などにより港内の水深が浅くなったことから、定期船や漁船の安全な航行を確保するため、緊急的に浚渫を行うものでございます。
 次に、計画、設計及び工法の変更による遅れのものが34件、約63億9,000万円あります。
 2ページ目の分でございますが、特に漁場工事においては昨年度の経済対策の影響で遅れたものが5件、35億4,500万円となっておりまして、これは2ページの上段1番から5番目であります。
 また、この分で2ページの下段11番になりますけれども、長崎漁港三重地区で進めております高度衛生管理型漁港の整備に関する電気設備、排水施設の設計において、魚市関係者等との日程調整に時間を要したことなどから、工事の発注時期が遅れたものが、10億3,000万円ほどございます。
 次に、Bの用地補償交渉の遅れによるものでございますが、これについては相続人や共有地関係での登記が遅れているもので、3ページの下段の方の平戸市の獅子漁港の関連道整備工事、また早福地区の地域水産物供給基盤整備工事などでございます。
 次に、Cの地元との調整に日数を要したものでございますが、これは地元漁業者との調整により、盛漁期を避けて現地工事を行うため遅れたもので、2ページ下段の1番の三井楽地区の水産生産基盤工事によるものや、3ページの一番下の南島原市の布津漁港農山漁村交付金工事などの3件で約2億5,000万円であります。
 また、箇所別調書は、今ご説明しました2ページ、3ページに漁場水産基盤整備費、県営漁港水産基盤整備費、市町村営漁港水産基盤整備費の予算科目別に繰越理由、事業名、箇所名、工事概要等を記載しており、各表の上段には県予算額、繰越額を予算科目別にまとめておりますのでご覧ください。
 今回、計上しております繰越事業については、昨年度の経済対策補正による工事量の増の影響が多分にございますが、今後も引き続き事業の執行管理強化や地元関係者との十分な協議調整を図りながら、より一層繰越の縮減に努めてまいります。また、繰越を予定している事業についても早期発注、早期完成に向けて最大限努力いたします。
 以上でご説明を終わります。
 よろしくご審議を賜りますようお願いいたします。
○西川分科会長 ありがとうございました。
 以上で説明が終わりましたので、これより予算議案に対する質疑を行います。
 質疑はありませんか。
◆中島[浩]委員 先ほどの繰越事業理由別調書の説明を受けましたけれども、先ほど来説明がありましたブロックヤードの調整ということで、これは面積も広く必要ということで、場所の選定に苦慮されていると思うんですけれども、これだけ上がっている工事で繰越するとなって、実際そのヤードの場所は決まったんでしょうか。
◎壱岐漁港漁場課長 ブロックヤードの場所が決まったかというご質問でございますけれども、現在、繰越工事、平成24年度の経済対策補正工事については来年3月までに完成しますので、ブロックヤードにつきましても1月ぐらいから大体その分が解消されます。今後発注する工事については、そのなくなった部分を利用して工事に入れるので、適正にブロックヤードも使用できると考えております。
◆中島[浩]委員 それと浚渫が2件ありましたけれども、その浚渫の残土処理というんですか、これは場所とかもしっかりと確保できているんでしょうか。
◎田中水産部参事監 まず、1件目の県営で実施いたします芦辺漁港の浚渫でございますが、これの浚渫した土砂は松浦市の福島の処分場に搬入することを予定しております。
 また、島原市営で実施いたします大三東漁港につきましては、現在、市の想定としましては、近傍の堂崎港の廃棄物処理護岸における処分というものも想定されているようでございますが、その土砂を漁場に有効利用できないかというような地元のご意見もあるということでありますので、引き続き市の方でそこは調整をされると受け止めております。
◆友田委員 イカ釣り船の省エネ化でLED集魚灯の整備ということなんですけれども、余り詳しくないものですから教えてほしいんですが、LEDに替えることで従来型の集魚灯と比べ、どのくらい省エネ化が図られるのかというのが1点。
 それと、LEDの特性として光があんまり広がらないという特性がありますよね。下には落ちるんだけれども、あんまり広角的に広がらない。そういったことが水揚高との関係で影響がないのか、このあたりをお聞かせください。
◎柳村水産振興課長 まず、LEDと従来灯との省エネルギーの差ですけれども、LEDをどのように使うかで随分変わってくるかと思います。今やられている方法が、一番最初に集める時は従来灯をたきます。ある程度イカが集まってきた時にLEDに替えていくということをやります。これでいきますと、従来の燃費の大体3分の1以下には落ちるだろうというデータが従来から出ております。
 それと、もう一点のLEDの光が拡散しないという部分は、凸レンズみたいなものをかぶせて少し光を拡散させるという方法もあるみたいです。国の水研センターあたりが中心になりまして、従来からずっと実証試験をやっております。その中では、いわゆるLEDを従来は下に向けて、海水の直下に向けてやるという方法が主流だったんですけれども、どうも実験の方法はLEDをなるべく水平に近いような角度でもっていくようなやり方もやられているようでございまして、方法は従来型の拡散しないような形を水平にもっていって集魚するという方法と、もう一つはLEDそのものに凸レンズのようなものをつけて拡散させるような方法で従来灯に近づけていく、この2種類でやられているようでございます。
◆友田委員 3分の1程度まで燃費が下がるということですよね。ということは、6割強の削減ができるということですか。逆に3分の1省エネできるんですか。ここをもう一回教えてください。
◎柳村水産振興課長 先ほどの3分の1というのは、いわゆる航海、エンジンをたいて運転している時を除く、漁場に着いて、そこを離れるまでの間にたく油の量が3分の1以下に改善できる。だから、1が3分の1になりますということです。
◆友田委員 そうすると、今の燃油高騰の中で結果的に3分の1にまで下がるわけだから、3分の2の分はコストが下がるわけですね。LEDに今補助金をもらったって、それなりにある程度の負担があるわけですよね。その3分の2の回収の目途がつかなければ、補助金がありますよと言っても、やはり漁業者としては魚価が上がらない中で、このLEDに替えることはなかなか厳しい決断なのかなと思うんです。担当部局である水産振興課としては現在の一般的な長崎県のイカ釣り漁業者の方々にとっては、この負担する分、残りの3分の2の負担をどのくらいで回収できると見込んでいるんですか。その辺でこのLED化について、漁業者の方がどの程度意欲を持って替えようということになっているのか、このあたりを教えてください。
◎柳村水産振興課長 これは国の国庫補助事業でございますので、必ずB/Cをクリアしなければいけません。そういう中で、年間70キロリットルたくようなイカ釣り船であれば、1,200万円。もうちょっとわかりやすいのが80キロリットルの燃料を消費する船が1,500万円の事業費であれば、このB/Cをクリアできると考えております。ですから、1,500万円のうち、ご自分の負担が大体300万円程度の負担になるかと思いますけれども、その分を大体5年間ぐらいで解消できるだろうと思っております。
◆友田委員 その5年間で回収できるということについて、県内のイカ釣り漁業者の皆さんのこの補助金を使って替えようという意欲はどのくらい高まっているんですか。
◎柳村水産振興課長 現実的にこの予算、県費で10分の1を負担する予算を900万円組んでおります。900万円ということは、先ほどの1500万円の事業であれば6名が利用できるという格好になっております。
 実は、国の方の補正予算でこれはついたものです。従来は、例えば漁協が荷捌所をつくる、製氷施設をつくるという事業がございましたけれども、この中に3名以上のグループができれば補助しますということでこの省エネメニューが、今年度だけ導入されております。
 その中で、イカ釣りが盛んな壱岐、対馬の漁協にこれを使いませんかということで一応提示をしておりまして、大体6名程度見込めるのではなかろうかと思っております。
 ただし、やはり先ほどの自己負担が300万円ほどついてまいります。やはりこれを融資なり何なりでやるにしても、実はこの10月、11月、スルメイカのシーズンに入るんですけれども、県内のイカ釣り漁業が非常に低調です。そういうのもあって、意欲があった方々もちょっと足踏みをされている状況がございます。もう少し掘り起こしに時間がかかるかなと思っております。
◆深堀委員 債務負担行為についてお尋ねをしたいんですが、漁港海岸施設整備管理及び使用料徴収事務費の分で120万円ですけれども、ここで表記されている内容は、場所はどこを言われているのか。そして、その委託に要する120万円の経費の内訳を教えてください。
◎壱岐漁港漁場課長 ご質問の件でございますけれども、この分については旭大橋を渡った対岸の駐車場に伴う経費でございます。
 委託料の内訳については調べますので、もうしばらくお待ちください。
○西川分科会長 何か資料がありますか。すぐ出せますか。
◆深堀委員 そうしたら、元の長崎底びき会館跡のことを言われているんですか。そこはわかりますか。今の説明は、底びき会館の跡ですか。
◎壱岐漁港漁場課長 現在は駐車場になっておりますけれども、底びき会館跡だと思います。
◆深堀委員 わかりました。内訳について、今から資料をということなので、それを確認してから質疑を交わしたいと思うんですけれども、よろしいですか。それがないと質疑できません。
◆山口委員 補足説明資料の関係でお尋ねします。それぞれブロックを沈めて増殖場を確保するという事業だと理解しますけれども、平戸南部小値賀地区が70ヘクタール、西彼地区が100ヘクタール、壱岐南部地区が60ヘクタール、上五島地区が60ヘクタールということですが、これは1ヘクタール当たり魚礁を1個ずつ沈めるようにこれからは読み取れるんですけれども、そういうやり方をしようとされているんですか。
◎田中水産部参事監 まず、2ページ目に記しております事業量でありますけれども、例えば平戸南部小値賀地区でしたら、平成25年から28年の4カ年をかけまして70ヘクタールの増殖場を整備するという記載になっておりまして、今回、補正予算で実施いたしますのは、このうちの一部ということになります。
 具体的な整備する内容としましては3ページをご覧いただきたいと思いますが、図の左側上に示しておりますのが、いわゆる藻場機能を有したものでございまして、真ん中に40メートルの正方形で記載しておりますが、この正方形に自然石を並べまして、その上に藻場の海藻を生やしてそこから周辺へ胞子の供給を期待する核藻場ブロックというものを、この赤色の点で示しております形で並べるものが、いわゆる藻場礁というものでございます。
 図の右下にあります幼魚期のための増殖場というものは、図が小さいですけれども、「設置ブロック(例)」と書いてありますが、こういう小さい魚の隠れ場となるのに適したブロックを並べるものでございます。この藻場のブロックと幼魚期の育成場となるためのブロック工区を等量で整備していくというのが現在の考え方となっております。
◆山口委員 それぞれイメージ図の部分で言うと、40メートル・40メートルの2.1メートルの部分と、40メートル・40メートルの高さ1.5メートル、これがいわゆる小さい魚のすみかにするということですね。考え方としては、基本的にはそれが100メートル・100メートルの範囲に効果を持たせて、それを均一にずうっと置いていくという工法をとられるわけですか。
◎田中水産部参事監 委員ご指摘のとおりでありまして、設置の場所につきましては、地元と調整をしまして、藻場礁を置くのに適した場所、あと増殖場、隠れ場となるのに適した場所を地元と調整をして選定をいたします。
◆山口委員 ということは、それぞれ冒頭申し上げましたように、面積が70ヘクタールとか100ヘクタールとかありますが、それは1ヘクタール当たり1カ所の集合体という感じになるわけですか。
◎田中水産部参事監 委員ご指摘のとおり、その効果範囲というのが100メートル、100メートルの1つの区画で1ヘクタールに及ぶという考え方のもとで、この2ページの図に示したエリアの中で4区画とか5区画を置いていくような形で順次整備を進めているところでございまして、平戸南部小値賀でいいますと、事業量としては4年間で70ヘクタールということになっておりますので、平均的に考えれば約70区画がその中に置かれるという考え方でございます。
◆山口委員 技術的によくわからないんですが、せっかく設置するのに、それぞれ小さな魚の分が1.5メートルで成魚が2.1メートルというと大体こんな感じかなという気はするんですが、もう少し大きい方がいろんな意味での効果が出るんじゃないかと思うんですが、あと工事の設置費用とか運搬とかいろいろあるんでしょうけれども、その辺はこれがベストという判断をされているんですか。
◎田中水産部参事監 委員のご指摘にありました藻場礁なり増殖場の区画でありますけれども、例えば地元と調整する場合には、この海域に4区画をおきましょうということでありますので、そういった群となって効果を一定発現するという考え方に立っております。したがいまして、一つひとつは40メートル・40メートルですけれども、ある当該漁協の管内でこの部分を増殖場として活用していくということであれば、その区画に4区画、5区画をどういうふうに配置するかという形で計画を立てているところでございます。
◆山口委員 ということは、臨機応変に一番適した方法をそれぞれの場所でとっていくということになるわけですね。
◆織田委員 今のところの確認をさせていただけませんか。私もこういった事業の具体的な中を見たことがないので教えていただくという意味で質問させていただきたいと思います。
 事業費が例えば平戸南部小値賀であれば17億円の事業費になっています。今年度の補正予算で組んでいるのは1億9,000万円です。この平成25年から4年間でやる割には額が非常に少ないと思うんですけれども、要するに17億5,000万円の事業費として組んでいるこの計画は、今年度は補正でこうやって組んでいるんだけれども、来年度からは正規の予算としてきちっと組んでいき、額は当然ながら増やしていくと考えておいてよろしいんでしょうか。
◎田中水産部参事監 いずれも今回補正を計上しております地区というのは、平成25年度からという事業期間になっております。このため、平成25年度の当初予算にも、そのための測量や設計の費用を計上しております。そういった調査結果が出揃ったということで、これから具体的な工事に着手をしていくという段取りになってまいります。したがいまして、今後はこういった測量、そして設計が終わったものを順次工事をしていくという考え方になってまいりますので、今後、事業量というのは伸びていくということになると考えております。
 また、この補正予算の計上に当たりましては、今年度内に契約ができる部分を加味したものでございまして、平成26年度以降は引き続きこの計画を達成すべく事業を進めてまいりたいと考えております。
◆織田委員 わかりました。じゃ、今後とも全体の測量、設計を済ませて、ここに置こう、ここに置こうというのも大体でき上がっているわけですね。その中でやれるところからやって、今年の補正予算ではこれだけ組んだと、こんなふうに考えて、設計全体はもう終わっていると認識してよろしいですね。
◎田中水産部参事監 若干私の説明が不足しておりましたが、全体にかかる、例えばこの70ヘクタールに全体を事業の初年度に全てを調整するということではございませんで、優先順位などを考えて、今年、来年とどこをやっていこうかというのを地元の意向等を踏まえて決め、そしてそのための測量・設計を行い、そして工事を行うと。並行してその翌年や翌々年にどこを行うかということを考えて、その前年に調査をする、そういう形で段階的に進めているところでございます。
◆織田委員 そうすると、これは地元の漁業関係者との話し合いの中でやっていくんでしょうけれども、仕事そのものはいろいろなものが載っていましたが、全部一括して発注すると。受け手も全部同じところがなさると認識していいんですか。例えば漁業の関係者が何か仕事として受けるような部分とか、そういったものもかみ合わせて発注するのかどうか、発注はどういう状態で進めていきますか。
◎田中水産部参事監 これらの藻場礁や増殖場の工事に当たりましては、いわゆる公共工事として実施をしてまいりますので、適切な入札の方法により施工業者が選ばれるという形になります。
 また、今回、増殖場の整備に当たりしては、磯焼け対策を強化するという観点から、こういった藻場礁を整備する場合には、その藻場の保全活動とかをあわせてやっていただくということも既に政策で進めております。こういったものというのは、やはり漁業者が一番得意な分野でございますので、漁協等にお願いをしてやっていただくということになりますが、これは工事等が進むに従って段階的にやってまいりますので、必ずしも当該年度にセットでということではありませんけれども、こういった増殖場が整備されれば、そこの効果をより高めるための保全活動を漁協にお願いしてやっていくという形で進めているところでございます。
◆織田委員 こうした計画というのは、漁協の方から要請があったのか、また県の方も、今、ここは漁獲の可能性が非常に高いからということで決められたのか。長崎県全体の中で今回4カ所出ているんですけれども、これまでも進めてこられたと思うんですが、どういうふうにして決められるんですか。漁業関係者から要請があったら、全部県が対応していくようになるんですか。
◎田中水産部参事監 県が進めております漁場整備は、平成24年度を初年度とする10カ年計画を県下の5海域で全て立てております。その計画の立案に当たりましては、それぞれの地元の意向、ご要望等踏まえた上で、今後どの程度やれるかということを勘案して定めたものでございますので、それを計画的に今進めているというのが我々の取組でございます。
 また、当然その計画を策定する過程では、我々は要望をちゃんと踏まえてつくったと考えておりますが、事業は10カ年計画と長期にわたるものですから、その過程でさまざまな状況の変化とか、追加のご要望等があった場合には、またその段階でご相談しながら、事業化できるかどうかも、そこは柔軟に対応しているところでございます。
◆織田委員 予算が潤沢にあればいいんだけれども、ある程度決められた枠の中で、10年間でこれくらいの事業費でやっていこうということですから、必ずしも全部要請に応じられるかどうかというのはわからないけれども、でも、要請が今後もあったら、それは対応していくこともあり得るということですね。わかりました。
 これは、半分は国が出してくれて、半分は県としての地方債でこなしていくようになっています。ということは結構、平成24年度から始まったということだから、まだ完成したところというのはそうないんでしょうけれども、実態がどうなっているかという判断する上でどんなことをなさっていますか。
◎田中水産部参事監 現在進めておりますこういった増殖場の計画というのは平成24年度を初年度とするものでありますが、当然それ以前も別の計画に基づいて計画的にやってきたところでございます。それぞれの漁場整備についての効果把握というのは重要だと考えております。実際にはこういった事業が終わったところで所期の効果が得られているかどうかというのを、全ての地区というのはなかなか難しいんですけれども、代表的な地区で確認のための調査は実施しております。
 また、最近の取組としましては、過去に整備した藻場礁で、磯焼けをめぐる状況が厳しくなっているという現状がありますので、そこで調査をした結果として、まだなお十分ではないということであれば、追加的な工事も必要に応じて実施できるような柔軟な対応をしながら効果の発現を図っているところでございます。
◆織田委員 この藻場のお話で、例えば県が単独でやっている事業もありましたね。アイゴなんかを駆除したり、網をかけたりとかしていました。これは国の事業にのっけてやる分でしょうけれども、そういうのは県単独だったですか。いろんなことをしながら一つの効果を出したいということで事業があるんでしょうけれども、ちゃんと分析をして、効果がちゃんと上がっているかどうかという点ではいろんなやり方がほかにあるかもしれませんので、その辺はまた効果が上がるやり方をしているところがあるかもしれませんので、決められた事業ではあるんですけれども、その辺のことについても考える必要があると思うんですが、いかがですか。
◎田中水産部参事監 委員ご指摘のとおり、そういった藻場礁なり、そういったところの整備の効果を確認して次の事業にフィードバックしていくというのは大変重要だと考えております。
 今、委員ご指摘のありました漁業者等によるアイゴ等の駆除というものについては、いわゆる公共事業費の中で今年から新たにパッケージでやれるということで、国庫補助を使った取組であります。こういった魚類の駆除というのを大々的に取り組むのは今回初めてのケースでもありますので、しっかりそういった取組の内容を検証して、次年度以降の取組に反映していけるよう努めてまいりたいと考えております。
◆山田[博]副会長 先ほど水産部からいろいろと補正予算の説明がありました。今回の繰越等を加えたら約42億7,000万円ですか、それは間違いございませんね。それで、件数では40%、金額では58%が繰越になりましたということでありました。ここで大事な点を一つお尋ねしたいと思います。
 今回のこういったことによりまして、国の補正予算であったんですけれども、当初計画されていた事業が要するにずれ込んでいくわけです。そうすると、漁業活動に支障がなかったのかどうかというのを正直にしっかりとお答えいただきたいと思います。これは仕方ないことです。今回は国の政策として大変喜ばしいことだったけれども、実際当初の予定としてあったのがずっと繰り越しになってきたわけですから、漁業活動に支障があったのであれば、どういったものがあったのか説明していただけますか。
◎壱岐漁港漁場課長 副会長のご質問でございますけれども、漁業活動に直接的に支障があったかということにつきましては、直接的にはないと思いますけれども、繰越することで割と切れ目なくずっと工事が続いていくということで、漁業者との調整が十分できなかった点もあったりする可能性もありますけれども、この計画につきましては、長崎県の長期整備計画2012で計画を進めた分が前倒しになっているということにおいて行っておりますので、十分漁業者の理解を得て発注をしているところでございます。
◆山田[博]副会長 そうしますと、これは今、壱岐課長が言われた、漁業には直接影響はないだろうと。しかし、今までは切れ目があったわけですね。切れ目があった、漁業活動に支障がないように期間があったわけですね。例えば、私の地元の富江港におきましては浚渫工事をやっております。それで、からすみをつくるボラ漁があるんですが、あの時期には特に浚渫してもらったらいかんということで期間が決まっているんですよ。私も大好きなボラ漁ですね。その月がなかったら困るんです。ということは、今言った切れ目のない工事になったら、やっぱり影響が出ているんです。
 例えば、先ほど中島(浩)委員から質問があった繰越資料の3ページの地元との調整に日数を要したということでワカメ養殖による施工時期の制限とあります。こういうのがあるんです。だから、何が言いたいかというと、やっぱりきちんとそこは把握してやっていかないといけないんじゃないかと思うんです。
 それで、漁に何らかの影響が出ているんです。ここに書いているんです。実質ちゃんとワカメ養殖とこれは書いてあるんです。だから、影響がないということは言い切れないということですね。それはきちんと、私たちも議会として認識した上でやっていかないといけないので、それはしっかりお答えいただきたいと思います。
◎壱岐漁港漁場課長 今、副会長ご指摘の3ページに載っております布津漁港の工事でございますが、このワカメ漁については、通年からワカメ漁の季節になるので3月から7月ぐらいまでが工事期間で、その期間においては海上工事を全面的にやめております。3月から7月の間に通常の工事も行っているというところで、どうしてもここは繰越せざるを得ないような場所でございまして、そのほか通年ずっと工事が続くということで、先ほど答弁しましたけれども、その分については地元の漁業者と調整を図りながら工事時期というのも調整を図って、できるだけ早く、漁業活動に支障がないように、我々も心がけて発注しているところでございます。
◆山田[博]副会長 ぜひそこは私たちもきちんと認識をしないといけないから、そこは明らかにしないといけないと思います。国の経済対策で公共事業を切れ目なくやるといったら、漁港の整備とか必要なものはしてもらわないといけないけれども、実際はそういったことがあるということを認識した上で予算審議をしないといけないということです。繰越はこれは致し方ないと理解する上で質問させてもらいましたので、私はこういった漁業関係があるから繰越になるということを認識した上で今質問しているわけでございますので、ぜひそういったことでお願いします。
 それで、今回、予算資料の1ページに漁港漁村活性化対策費に係る地元負担金とあります。お尋ねしますけれども、先般、水産部の漁政課の方で長崎県の全体の事業収益がどれくらいあるかということで調べていただきました。これが332億円あるんですね。組合単位で平均したら4億8,000万円ぐらいです。事業外収益がどれくらいあるかということで調べてみました。事業外収益は長崎県全体で、なんと73億2,000万円、長崎県の漁業協同組合の全体収入が332億円あって、事業外収益は73億円。その事業外収益の中の雑収入、要するに迷惑料とか何とかというのが、なんと7億8200万円。1組合当たり1,100万円、事業外収入に占める比率というのは10%もある。私は何が言いたいかといいますと、ここに地元対策費というのがありますけれども、こういった整備とかするに当たってよく迷惑料とかあるんです。
 お尋ねしますが、こういった漁港整備工事をするに当たりまして、迷惑料というのが発生するのか発生しないのかというのをお尋ねしたいと思います。
◎田中水産部参事監 漁港の整備並びに漁場の整備というのは、いわゆる水産資源の回復であるとか、円滑な営業活動に資するための整備ということでございますので、この漁港並びに漁場整備に関してそういうものは発生していないと考えております。
◆山田[博]副会長 発生しないと。参事監、例えば工事に当たって漁業者が迷惑するわけがないんだから、迷惑料というのは発生しないと理解していいんですね。こういった事業外収益というのが入っているからこの前聞いたら、事業外収益の中に迷惑料ということで、長崎県全体で7億8,200万円と。これは漁政課から調べてもらいましたけれども、そちらからいただいた資料を私は読み上げているんです。間違いないかどうかだけお答えいただいて、改めて聞きますけれども、工事の中に迷惑料は発生しないんだということをしっかりともう一度お答えいただきたいと思います。
◎山田漁政課長 副会長がおっしゃいました事業外収益のうちに迷惑料等の雑収入7億8,200万円は間違いございません。
◎田中水産部参事監 先ほど私が申し上げたところをもう少し補足させていただきますと、漁港の整備なり漁場の整備というのは、水産業の振興のためにやっていることでございますので、いわゆる漁業補償といったものについては行わないというのが原則になっております。
◆山田[博]副会長 では、改めてお尋ねしますけれども、入札の予算の中には、少なくとも迷惑料とか補償料というのは入っていないということですね。水産部の漁港整備に当たっては、そういったものは一切入っていないと理解していいんですね。
 私が回れば、ある組合においては、「迷惑料だ、迷惑料を取らんといかん」と言って、漁港整備をしてもらうにもかかわらず迷惑料を取らないといけないとか、そんなことを言われているところもあるから、それは本末転倒だろうと私は言っているんです。
 私がこの質問をしたら、ほかの委員の方もそうだといって賛同いただいた方もいらっしゃいましたけれども、そういったことを要求する組合もあるわけですよ。本当はそういったことはないわけだから、その予算を積み上げの中にも、そういったことはないと理解していいかどうかというのをしっかりと、まずはいろんな漁港漁場整備に当たっては、そういったことがないということをしっかりと、改めてその項目の中にもないかどうかというのをお答えいただきたいと思います。
◎壱岐漁港漁場課長 工事の発注の中にはそういう迷惑料という積み上げはございません。
◆山田[博]副会長 わかりました。それはそうですよ。今回それが明確にわかったということは大切なことです。これは壱岐課長、漁協によっては、組合は要求していなくても漁業者が要求するところがあるんだから。だから、そこは誤解しているんですよ。入っていないのに払うということ自体もおかしいんだから。だから、ここはきちんと参事監、受注者に関しては一切そういったものは入っていないんだと、誤解を招いてはいけないから、漁業協同組合の組合長は要求しないのに組合員が取る時もあるんだから。私は実際その話を聞いたんです。それで、これはなんということかとなっているわけです。良心的な組合員もいれば、そんなものは取るのが当たり前だという組合員もいるわけです。良心的な組合員からすると、なんでそんなことをするのかと。長崎県の議員の皆さん方も、中村知事も魚礁のために厳しい予算の中でそれを一生懸命やっているのに、なんでそれを取るのかと、漁業者として恥ずかしいというわけですよ。組合長に言えば、組合長も注意しているんだけれども、勝手にやるものだから困っているんですということなんです。だから、ここはしっかりと参事監、そういったことがないのであれば、そういったことはないんだと。だから、しっかりと適切な対応をしてもらうよう指導していただきたいと思うんですが、見解を聞かせていただけますか。
◎田中水産部参事監 常々この水産基盤に関する整備の実施に当たりましては、関係の業界とのお話をさせていただく機会もありますので、そういったところで改めてお話をさせていただきたいと考えております。
◆山田[博]副会長 私は、こういった点で漁業者の方から声を聞くというのは大変ありがたいと思うんです。長崎県の職員もこんな厳しい予算の中で漁業振興のために一生懸命やっているのに、そういうものを取り上げるとはどういうことかと言って、私は大変感銘を受けたんですよ。そういったお金があるのであれば、本来の漁業振興に使っていただきたいということを言われたんです。だから、これは参事監、しっかりとやっていただきたいと思います。
 続きまして、今回の補正予算をいろいろ見ましたら、大変細部にわたってやっているなと。
 それで、地元の人からも今回の補正予算においては、東日本大震災以降の、特に今からしけがあった時に漁港の開口部の整備もしっかりとやっていただきたいというお話をお聞きしております。
 というのは、これも資源管理課から事前に調べてもらったら、第7管区保安本部に調べてもらったら、漁船の海難事故というのが平成22年に47件、平成23年に64件、平成24年に50件も起こっております。こういった事故もあるから、漁業者としては漁港の安全な整備をしてもらいたいと。平成23年の東日本大震災で整備に当たって指針が出ておりますね。その指針に基づいて漁港の老朽化対策、海岸・堤防等の老朽化対策で開口部対策はぜひやっていただきたいとあっております。
 県としてはどういうことをやっているかということで、今、県内で224カ所、約3億円かけて行うとお聞きしておりますけれども、今回のこの補正予算にこれが入っていますか。
◎田中水産部参事監 副会長からご指摘がありました開口部の対策については、今回の補正予算には入っておりません。
◆山田[博]副会長 入っていなかったんですか。地元の漁業者も大変期待していたんですけれども、水産部長、この海岸の老朽化対策というのは早急に、私は今回てっきり入っていると思ったけれども、入ってないんですね。
◎田中水産部参事監 今回の補正予算にかかります漁港の整備については、ご説明をした浚渫事業2件のみでございまして、海岸・堤防の開口部対策については、来年度から対策ができるように今準備を進めているところでございます。
◆山田[博]副会長 そうだったんですか。大変申し訳ございません。私はてっきり長崎振興局管内で36カ所、県北振興局管内で69カ所、五島振興局管内で41カ所、対馬振興局管内で78カ所の合計224カ所の調査に入っていると思ったのですが、大変失礼しました。
 では、今回、壱岐の芦辺漁港の浚渫工事がありますね。この芦辺漁港の浚渫について先ほども質問がありましたけれども、浚渫した土砂は福島の方に持っていくということでありました。この福島に持っていくに当たって、当初、壱岐島内でやろうと思ったら、この汚泥が大変悪臭がしていると。悪臭がする砂を福島に持っていくと。その土砂を福島に持っていくということになると海を渡っていくわけですね。私も事前に資料をいただいたら、海岸沿いの採石場の跡地なんですね。この悪臭のする砂を持って行った場合、その成分を調べたのかと。福島町というのは松浦市でしょう。松浦市といったら、ここに地元の友田委員がいるわけですよ。これは多分知らないんじゃないかと思って、多分私が終わった後、友田委員が質問すると思いますよ。なんでそんな悪臭のするものを持ってくるのかと。ただでさえ、佐世保市で浚渫したものを五島に持って来て大変問題になった。しかし、佐世保市の職員の方が誠心誠意地元の漁業者に対して説明会をしたから、漁業者も「もう決まったことだし、同じ長崎県だから、先生、これは協力せんといかんな」ということで、「ぜひそれは協力してください」と。私も最初は本当に頭にきていたけれども、しかし、佐世保市の職員が「何とか佐世保市の市政発展のためにご協力をいただきたい」と、「五島市も協力してください、山田先生も協力してください」と言われたんですよ。私も佐世保市の先生方の顔が浮かびながら、市長さんの顔も浮かんだから、協力しないといけないとなったんです。
 そこで、壱岐市の浚渫土砂の悪臭というのは、どういう調査をしたかというのをまずお聞きしたいと思います。
◎壱岐漁港漁場課長 浚渫土砂については、浚渫時に有害物質がないかというのを調査して、32項目ございますけれども、浚渫する海底土砂を攪拌する部分については、そういう有害物質等の調査をやりながらやっていくという中で、壱岐に置いた分は表面にヘドロがたまっていて、そのヘドロの匂いがしないように対策をしながら揚げたんですけれども、その場所は近隣地が住宅地であったということで、匂いがしてご迷惑をかけたような状況でございます。
◆山田[博]副会長 ということは、匂いだけしたんですと。毒は何も入っていませんでしたと、調査しましたということですね。
 壱岐課長、これは後から問題になったらいかんから、友田委員は私と違っておとなしい人だから、この32項目を調査したというのをきちんと出してもらえませんか、この委員会で。それは大切なことだから。別にあなたを疑っているわけじゃないんですよ。私たちもあちこち行ったら、こういった調査をしましたというのがはっきりわからないと、後からなんだと、悪臭じゃないんだ、あれも出てきた、これも出てきたと言われたら大変困りますから、それは資料請求を委員長にお願いします。これはきちんとはっきりさせていた方がいいんですよ。それは資料請求をお願いしたいというのが一つです。
 もう一つは、浚渫工事に当たりまして、これは田中参事監、今回の新規事業の中の資料を見ましたら、壱岐と福岡を結ぶ船会社が事故を起こしているんですね。九州郵船という会社が、底が当たって座洲して、今年の4月11日に九州運輸局から指導を受けているんですね。これはびっくりしたんですよ。九州郵船は、九州運輸局から海難監査を受けて、適切な運航を行っていなかったとかいって、船長に対して船員法による勧告書が出ているんですね。九州郵船は踏んだり蹴ったりだったんですよ。
 そこで、これでわかりましたのは、実はこの時の海図、芦辺漁港の海図が平成13年2月1日に刊行されていたんだけれども、その刊行されたものと実際の芦辺漁港の中が違っていた。だから、九州郵船は海図どおりに運航していたら、海図と違って水深が浅かったと。海図どおり運航したにもかかわらず、実際は違っていて船員法による勧告処分まで受けたと。要するに、九州運輸局からしっかりしなさいということで勧告を受けたと。しかし、この海図をつくっているのは海上保安庁なんですね。海上保安庁がつくられている海図どおりに運航していたら、同じ国土交通省の九州運輸局からおしかりを受けたと。要するにこの会社は踏んだり蹴ったりなんです。あげくの果ては、これがなぜ起きたのかというと、適正な水深の維持管理がされてなかったということなんです。
 それで、私は地元の人に電話したんです。そうしたら、県の担当者の方にいろいろ言うかなと思ったら、「今回、これだけの予算をつけてもらって早急にしてもらった。普通だったら3年も4年もかかるのを早急にしてもらった。先生、県の担当者の方にお礼を言っておいてくれんでしょうか」と言われていましたから、それはしっかりとお伝えしたいと思います。
 それで、私は今回の浚渫工事に当たっては、海図と違うことが港であったということは大問題ですよ。だから、芦辺漁港以外にこういった旅客船が通る港はあと何港あるのか。まず、それをお尋ねしたいと思います。
◎田中水産部参事監 主に離島の漁港ではそういった定期船の離発着に利用されている漁港がありますが、今、ちょっと手元に何港という数字がございませんので、後ほどご報告させていただきたいと思います。
◆山田[博]副会長 これはぜひ調べてもらいたいんです。水産部長、これは大変なことなんですよ。それで、今回、こういった機会にぜひ九州運輸局におかれましては、この文書を見たら芦辺漁港はじめ郷ノ浦港や印通寺港等も測深を定期的に実施されて、適正な水深にしてもらいたいということでお願いがきているんです。これを壱岐課長はご覧になりましたか。見たでしょう。水産部長、こういったことがあったんですよ。私は思いますが、これは水産部だけの問題じゃありません。土木部もそうなんです。海図どおりの水深があるということで10年前の平成13年に刊行されていた海図どおりに運航していたらこんな目に遭ったということだったら踏んだり蹴ったりですよ。海上保安庁も九州運輸局も行き着くところは国土交通省なんですから。国土交通省から言われたとおりしていたら、こちらからこうしななさいと言われて、こちらからは何をやっているのかとおしかりを受ける、こういうのを踏んだり蹴ったりというんですよ。これは参事監そう思いませんか。九州運輸局は、多分それを言いたかったんじゃないかと思うんです。この最後の文章に「つきましては、はなはだ恐縮でございますが、かかる事故の再発防止対策として、壱岐島内芦辺漁港はじめ郷ノ浦港及び印通寺港の測深を定期的に実施され、適正な水深の維持管理を実施していただきますよう新海図を作成の上、弊社に施行いただくようお願い申し上げます」とあります。
 だから、部長、これは参事監だけじゃなくて、水産部と土木部とでこういった港の整備というのは今から定期的に調査しないといけませんよ。これは土木部だけじゃなくて、水産部とも定期的にこういった会をつくってやっていかないといけないと思いますよ。部長が答えるのがいいのか、参事監が答えるのか、それはもうお任せしますけれども、しっかりと見解をまず聞かせていただきたいと思います。いい機会じゃないですか。参事監と壱岐課長、あなた方はいいコンピですよ、はっきり申し上げて。もう本当にこの前陳情があった樋口さんに電話したんですよ。そうしたら、おしかりを受けるかと思ったら大変喜んでいました「ありがとうございました」と3回も電話で言われました。いずれにしたって、そういうことであるから見解を聞かせてください。
◎田中水産部参事監 漁港における航路、泊地の水深がどのようになっているかという把握と、あとそれに対する対応についてでありますけれども、まず、これまでの取組というのは、やはり航路・泊地で、漁港によりましては、例えば河川から砂が流入する場合、あるいは周辺の海岸から砂が流入する場合など、砂が堆積しやすい場所というのがございます。そういった場合には、例えば日常的に利用している漁業者の方からこのあたりに砂がたまっているというような情報提供があれば、実際にその現地を確認して、限られた予算の中ではありますけれども、県の単独事業などで浚渫をするといったのがこれまでの対応でございました。
 また、こういった航路・泊地の機能を維持していくというのは非常に重要だという考え方も最近出てきているところでございまして、今、国の方ではこういった航路・泊地の水深の維持に関して、その点検をするための制度というものを国の方で予算要求をされていると承知しております。そういったものが活用できるようになりましたら、県下の漁港についてのそういう点検などについては、今後、取り組んでまいりたいと考えております。
◆山田[博]副会長 参事監、壱岐の樋口さんが大変喜んでいましたから、ぜひお礼をお伝えくださいというふうに言われましたので、いずれにしても参事監、そういったことで来年度から航路・泊地になるところは、長崎県としても積極的に取り組んで航路維持に努めていくと、それは後で調査報告があるでしょうけれども、五島だったら奈良尾漁港があります。壱岐だったら芦辺漁港、対馬もあるでしょうから、そういった点で航路・泊地としては来年度から国の予算を活かしてやっていくと。調査はそうだけれども、実際の工事は県単でやるんですか。
◎田中水産部参事監 まず、こういった航路・泊地の機能保全のための診断の調査については、今、国の方で予算要求をされている途上でございますので、それが制度として来年度から確実に実施できるかどうかというのは、まだ現時点では定かではございません。
 また、その点検をした結果として、浚渫が必要だということになれば、その時点でどのような事業を使ってやるのか、国庫補助の活用が可能か、あるいは規模が小さくて単独事業になるのかというのは、個別に判断してまいりたいと考えております。
◆山田[博]副会長 それはぜひやっていただきたい。しかし、浚渫に当たっては、極力県単の予算を使わずに、国の予算を使いながらぜひやっていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。
 深堀委員から求められた資料は届きましたか。そうしたら、私ばっかり質問できませんので、深堀委員にかわりたいと思います。
○西川分科会長 それでは、先ほど保留しておりました深堀委員に対する答弁をお願いします。
◎壱岐漁港漁場課長 今回、深堀委員のご質問の件でございますけれども、資料が遅くなって申し訳ございません。
 長崎漁港の丸尾地区の駐車場の管理と料金徴収に係る業務委託費でございますけれども、業務内容につきましては収納事務、警備管理費、業務管理費がございまして、おおよそでございますけれども、収納事務が14万3,000円、警備管理業務については69万8,000円、業務管理費については5万円、一般管理費が17万8,000円ということで合計107万1,000円、それに消費税で112万4,000円という経費を出しておりまして、4月1日からの契約で管理業務を滞りなく行うために、3月に入札等を行いますので、今回120万円の予算で債務負担行為を上げさせてもらっております。
◆深堀委員 わかりました。そうしたら、場所を先ほど確認をしましたけれども、この駐車場は恐らく2つあると思います。今説明された管理料等の委託というのは、この2つの駐車場をそれぞれ包含して委託するんですか。それとも個別にしているんですか。
◎壱岐漁港漁場課長 今回の駐車場については料金のシステムで自動的に取られる部分と、もう一つ駐車場がオープンになったバス等の駐車場がございまして、この部分については駐車場の管理委託ということで、その区域全部の委託に関する部分でございます。
◆深堀委員 わかりました。そしたら、その駐車場は機械式とオープン式と2つあります。それぞれの面積と収支、売上実績を教えてください。
◎壱岐漁港漁場課長 今、手元にございませんので、その分も整理して後で提出させていただきたいと思います。
◆深堀委員 詳細な数字は結構ですけれども、概略どういう状況かというのを説明してください。
◎壱岐漁港漁場課長 無人ゲートの駐車場が大体2,500平方メートルございまして、大体115台収容できます。料金につきましては、当初6時間が300円、以降については6時間ごとに150円加算されるようになっております。
 もう一つの無人の大型バス用の駐車場ですけれども、それが約1,000平方メートルありまして、10台収容できます。この料金につきましては6時間で1,000円、それ以降については6時間ごとに500円が加算されておりまして、収支は全体になっておりますけれども、年間で1,950万円の収入を見込んでおります。手元に持っているのが平成22年の実績でございますが、平成22年の実績については1,984万8,000円の収益がございます。個別に右と左に分けていませんので、そこの分は全体のお話でございます。
◆深堀委員 私がなぜこの部分を突っ込んでお話を聞いているかというと、この委託費が120万円、それは2つある駐車場を全て一括して委託している。それが120万円だという話がありました。
 この2つの駐車場が、2,500平方メートルと1,000平方メートルですね。それぞれどれだけ売上を上げているとかというと、これは以前調べたことがあるんです。そうしたら、2,500平方メートルの分は機械式ですが、平成23年度実績で約2,000万円売り上げています。もう一つの1,000平方メートル、オープン式の駐車場は16万円です。私は現場によく行っています。課長は行かれたことがありますか。全く駐車してないですよ。2,500平方メートルはいつも満杯。隣にある1,000平方メートルは全く入ってない。この状況をどうしてここまで看過してきたんですか。
 確かにいろんな整備、なぜ機械式が入れられないのかという話も聞きました。そうしたら、設置する場合に800万円ぐらいの設備投資が必要だからという話も聞きました。しかし、2,500平方メートルで毎年2,000万円の売り上げをしている。1,000平方メートルも少なく見積もっても1,000万円近くの収益が上がるわけですよ。何年放置してきているんですか。県有財産を有効活用するというのは皆さんの使命じゃないですか。そのことを私は確認をしたくて聞いています。そのあたりどうですか。
◎壱岐漁港漁場課長 現地につきましては、我々も周辺の清掃ということで2カ月に1回その地区の清掃をやっておりますので、現地については十分承知しております。
 おっしゃるとおり大型の駐車場はチェーンで囲まれておりまして、大型専用としているので普通の小型車等は駐車しておりませんので現状になっていると思います。ゲートのある駐車場については、いつもほぼ満杯の状態でございます。
 それで、この駐車場のあり方として、一般車両でなく大型車両もとめるということがあって10台分大型車両が駐車できる部分を今確保しているという状況でございます。
◆深堀委員 だから、大型車両は駐車してないじゃないですか。平成24年度の実績を調べてみてください、平成23年度は16万円ですよ。
 どうして活用しようとしないんですか。私が聞いた時に、機械式を設置すれば800万円ぐらいかかる。ここは将来県漁連がお魚センターとかを設置する可能性もあるから、莫大な設備投資はしたくないんだという話を聞いていますよ。しかし、何年放置しているんですか。
 緊急経済対策で人を1人、2人雇えば、別に機械式を入れなくてもいいじゃないですか。年間1,000万円ぐらい収入が上がる場所で、近隣の人たちも使っているじゃないですか。満杯で使えないという苦情も出ているじゃないですか。なぜその声に応えようとしないんですか。それは県にとってプラスになることですよ。厳しい財政難の中で県有財産を有効活用して収益を上げるのに一番の方法じゃないですか。なんでそれをしないんですか。
○西川分科会長 休憩します。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午前11時19分 休憩−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午前11時33分 再開−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
○西川分科会長 分科会を再開いたします。
◎壱岐漁港漁場課長 お手元にお配りの資料につきましてご説明いたします。
 図面に黒枠で載っています部分で、下の方が海になっております。右側がゲートがある小型乗用車等の駐車場2,500平方メートルとなっております。左の方は大型車が10台とめられる1,000平方メートルの大型用の駐車場になっております。大型車用の駐車場をどうして設けたかということを調べましたが、この部分につきましては国道202号を行く時に、三菱関係の大型車両が入る時に右折で渋滞するということで、こっち側に一旦駐車してもらった後、入ってもらうということで整備をしているところでございますけれども、現在、真ん中の通路に滞留してそのまま会社の方に入っておられるということで、この駐車場が十分に利用されていないという状況がございます。
 それと、この駐車場の隣に漁港環境緑地施設用地というところがございますが、ここにつきましては、地元の方々の緑地の広場ということで現在活用しているところでございますが、今後、県庁舎ができた後、駐車場としてイベントとか、ランタンフェスティバルとか、駐車場が満杯で車が市内にあふれるといった場合、その分についてこの右の10台分を利用しようということも考えておりますので、今後、いろんな方面からご意見を聞きながら検討していきたいと考えております。
◆深堀委員 今、漁港漁場課長の説明も一定理解はするんですけれども、そもそもこの整備は水産庁のお金が入って整備をしています。ですから、この整備にはいろんな水産庁の了解をとらないといけないという話も聞いています。こういうふうに駐車場が分断された理由も、もともとこの真ん中の通路はつくらずに、一体式の駐車場にする計画だったはずです。それをいろんな地域からの要望等があって分断する形で道ができたというのも聞いています。
 今の実態をよく理解してほしいのは、この広い方の機械式の駐車場は常に満杯なんですよ。もう一つの1,000平方メートルの小さい方は常にあいているんです。まさにもったいないわけですよ。だから、県庁舎が云々というお話がありましたけれども、今すぐできるわけですよ。開放として駐車場として市民・県民に利用してもらうというのはすぐできるわけです。これは平成19年当時から利用しているはずです。もう6年ぐらい経過しているんじゃないですか。その期間ずっと、1,000万円近くの収益が上がるところを放置している。もう予算の無駄遣いじゃなくて、県有財産の無駄遣いですよ。だから、その県庁舎云々という前に、すぐできることじゃないですか。月極めの駐車場にできないというのは聞いています。漁港施設だからそれはできないというのは聞いています。でも、一般の人たちが定期的に使うような有料駐車場としての活用はできるわけですから、一刻も早くそれを整備しませんか。そんなお金がかかる話じゃないでしょう。機械式を設置すればお金がかかりますよ。でも、工夫すれば有効活用できるわけだから、早急にそこを検討してもらえませんか。
◎下山水産部長 丸尾地区の駐車場の問題でございますが、私の方も詳しい内容は了知しておりませんでしたので申し訳なかったと思いますけれども、今、委員からのご指摘がありました。確かに県有地の有効活用という点で、今までの対応がどうだったのかというところが確かにあろうかと思います。早急に検討はしてみたいと思っております。
◎壱岐漁港漁場課長 部長も申しましたけれども、早急に周りの地区の方のご意見もございますので、そういうのを聞きながら早急に検討してまいりたいと思います。
◆深堀委員 前向きな答弁をいただいていますので、それで了としたいと思います。
 スピーディーに対応してもらいたいと思うんですよ。次の議会云々じゃなくて、検討した結果は、ぜひ委員会の委員の皆さんにも報告をお願いしておきたいと思います。
◆山田[博]副会長 今回、委員会でたまたまこの予算が出てこういうふうになったことで、今ようやく前向きな答弁が出てきたと。先ほど休憩中に深堀委員に聞きましたら、これは3年前から言っているんです。たまたま委員会で言ったら早急に検討すると。地元の人からも要望が上がっていたと。私は何が言いたいかといいますと、やっぱり地域の皆さん方から言われたのは、県議会議員から言われようが国会議員から言われようが、誠心誠意答えないといけないということですよ。私たちは県議会議員だから偉いというわけじゃないんですよ。私たちは代弁者で来ているだけなんだから。そこの中でやっぱりもっともなことを、県議会議員が言おうが、地域の皆さんが言おうが、しっかりとした対応をしないといけないということですよ。今回、これが明らかになったということですよ。
 お尋ねしますけれども、今、深堀委員が言ったこういった施設のようなところがほかにもあるのかないのか。あるのであれば、どれだけあるのかしっかり答えていただけませんか。これは大切なことですよ。また同じことを言うから、あるならある、ないならない。ないんだったら、もう言わないと思いますけれども、ないと言いながらあったら大変なことですからね、お答えください。
◎壱岐漁港漁場課長 漁港施設の中に駐車場用地というのを用途として設けているところはほかにもございます。
◆山田[博]副会長 件数でどれぐらいありますか。先ほど西川分科会長がいみじくも言ったでしょう。今日は久しぶりに分科会長らしい発言があっています。やっぱり資料をちゃんと用意しないといけませんよ。これは午後からになるでしょうから、別に壱岐課長を責めているわけじゃないけれども、もうちょっとしっかりしてもらいたい。私の地元の五島振興局ではこういうことはないよ。長崎港湾漁港事務所ですか、これはそこの管轄なんでしょう。そうでしょう。別に壱岐課長を責めているわけじゃないけれども、もうちょっと出先の機関として、長崎県の財産なんだから、しっかりやってもらいたいんですよ。
 午後から、その資料を見て、今回みたいな案件がないか、面積がどれだけあって、どことどこにあるかというのを簡単な資料でいいから出してください。これは一挙に解決しないといけない。こういったことを委員会で質問されて、部長も知らなかったということは、部長もいろんなことを勉強しないといけないから、これだけつきっきりではいかんけれども、水産部としてはこういったものは有効活用しないといけないわけだから、午後からその資料を出してもらって、この際議論しないといけないですよ。これは大変な問題ですよ。いいですか、壱岐課長、午後からそれは出していただけませんか。見解を聞かせてください。
◎壱岐漁港漁場課長 漁港施設の駐車場用地というのを調べまして、午後から資料を提出したいと思っております。
◆山田[博]副会長 壱岐課長、田中参事監は、今、長崎県の補正予算を組みながら一生懸命職員一丸となって頑張っている姿はわかっているんです。できれば、こういったことはもう一挙に解決して、あなたたちの後輩の皆さん方に大きな課題を残さないように、この際やっていきましょう。別にあなたを責めているわけじゃないんだから。もっと出先がしっかりしないといけないということです。本来であれば、港湾漁港事務所の所長、林田さんですか、本当は林田所長に来てもらって答弁してもらいたいぐらいすよ。そういうことでしっかりとお願いします。
 砂の調査報告というのは出ましたか。いかがですか。
◎田中水産部参事監 砂の件につきましては、壱岐振興局から調査結果を取り寄せますので、もうしばらくお時間をいただきたいと思います。
 もう一点、副会長からご指摘のありました定期船が離発着している漁港の数でありますけれども、現在、37漁港でございます。
◆山田[博]副会長 参事監、短時間によく調べていただきました。37漁港でしょう。じゃその37漁港も、万が一国の予算がつかなかった場合でも、県としてその37漁港の聞き取り調査をして、泊地がどうなるかというのをちゃんとしていただけませんか。何度も言うけれども、九州郵船の会社のあの要望書を見たら、本当にとんでもないことですよ。別に壱岐振興局の職員の皆さん方が手を抜いていたわけじゃないと思うんです。私は職員の方に聞いたんですよ。海の中だから、そうなっているかというのはいちいち、道路や山になれば肉眼でぱっと見えるけれども、海の中ですから、魚に聞くわけにはいかないし、漁業者の方もそう簡単にわからんでしょうから。それはちょっといかんともしがたいというのは私もわからんでもないんですよ。だから、37漁港を県の方でも泊地がどうなんですかと聞き取り調査をしてやっていただきたいと思うんですが、それはいかがですか。
◎田中水産部参事監 副会長ご指摘のとおり、定期船が離発着している漁港というのは地域の住民の方の生活の足でもありますので、大変重要な漁港であることには変わりはないと思っております。
 また、それ以外にこういった定期船が利用していなくても、漁船の通常の航行に当たって、航路・泊地の水深が十分でないということになれば、これは漁業活動に重大な支障が生じるということになりますので、先ほど申しました37港というのは市町の管理漁港も入っておりますので、市町とも連携をとってそういった確認、そして来年度以降、活用できる制度ができたのであれば、そういった制度も活用してしっかりと点検をしてまいりたいと考えております。
◆山田[博]副会長 参事監、この37漁港というのは、恐らく委員の皆さん方も自分の地域にもそういったものがあるんじゃないかというのがあるでしょうから、午後から出していただいて、これは壱岐課長、午後はいろんな資料を用意しないといけないから、委員長、職員の皆さん方も準備があるでしょうから、一旦ここで終わって、午後1時半からやるということがよろしいんじゃないかと思います。漁港漁場課長や参事監が資料を用意するのに時間がないでしょうから、一旦ここで終わったらどうですかということをご提案申し上げて、私の質問を一旦終わりたいと思います。
○西川分科会長 ほかの委員の皆さんで予算に対する質問はありませんか。
 休憩します。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午前11時45分 休憩−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午前11時45分 再開−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
○西川分科会長 分科会を再開します。
 それでは、午前中の審議はこれにてとどめ、暫時休憩します。
 午後は1時30分から再開いたします。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午前11時46分 休憩−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後1時31分 再開−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
○西川分科会長 分科会を再開します。
 質疑を続行します。
◎田中水産部参事監 午前中ご指摘のありました点について資料を準備しておりますので、簡単に補足の説明をさせていただきます。
 まず、1枚目でございますが、定期船が発着している漁港の一覧表でございます。午前中の答弁で私は37港と申し上げたんですが、40港の誤りでございました。ここに40港のリストを掲げさせていただいております。県営の漁港が13港、市町営の漁港が27港という形になっております。
 続きまして2ページ目でございますが、県営の漁港内における駐車場の一覧を準備しております。全体で45区画ございます。ここに漁港名と地区名というのを記載しておりますけれども、同一漁港名でそれぞれ面積が計上されておりますが、これは区画が異なるという意味でそれぞれの区画ごとのリストとなっております。
 午前中ご指摘のありました長崎漁港の丸尾地区につきましてはNo.29の長崎漁港(長崎地区)というところに含まれているものでございます。
◎壱岐漁港漁場課長 3枚目の芦辺漁港強い水産業づくり整備工事ということで、この部分の土砂の分析についてご報告申し上げます。
 まず、海底土砂を掘る時には、1ページ目にありますダイオキシン類分析の2項目、それと2枚目にあります水底土砂の32品目の分析をやらなければなりません。それが基準値を全て満たしていないと浚渫等の行為はできませんので、今回の芦辺漁港については、まず4ページ目にありますダイオキシン類の含有試験とダイオキシン類の溶出試験においては、基準値が150と10のところ、0.66pg−TEQ/g(dry)になっていますけれども、0.66と0.048で、いずれもクリアしております。
 それと5ページに書いてあります32品目については、検出されない、全ての項目で基準を満足しているという結果になっております。
 処分場につきましては、壱岐島内を探しましたけれども、この部分について土砂を受け入れるところがなく、一番近いところで3万立方メートルほどの土砂を受け入れるところがないか探した結果、松浦市の福島の北部に土砂処分場がございまして、そこに今回の土砂を投入して処分する予定にしております。
○西川分科会長 説明を受けましたので、質問をお受けいたします。
◆友田委員 山田(博)副会長から予告をやっていただきましたので、私の地元のことでありますのでお尋ねしたいと思います。
 処分する土砂の分析については、こういう結果でないと捨てられないというのはわかっているんですね。ただ、先ほど山田(博)副会長からも佐世保の土砂という話がありましたけれども、以前、松浦市も佐世保港内の土砂を受け入れたことがあるんです。もう5〜6年前かもしれません。県営の廃棄物処分場に入れました。もうすぐそばが民家だったものですから、夏場はどぶ臭くて、2年ほど、相当地域の皆さんからクレームが出て、もう補償してくれというぐらいの方々もいたんですね。だから、そういった意味では非常にこの海の土砂というのは、成分調査すれば無害というか、基準値は下回っているんですよ。そういったものを持って来ても、しかし、匂いについては生臭い、どぶ臭い、ものすごい匂いがするんですよ。結局そういう匂いがしたからこそ、壱岐の島内に捨てられなかった。
 先ほど説明のあった福島は、鯛之鼻炭鉱という炭鉱の跡で、確かに北側に位置して、壱岐から近いところではあるんですけれども、この写真の中の真ん中の下あたり、赤い屋根があるところ、これは養源小学校という小学校です。これは北側の高台にあるんですよ。ここは北風が吹くと、先ほど言うような匂いが仮にするとするなら、その匂いは多分届く範囲なんですね。
 そうなってくると、やはり少なくとも処分に当たっては、地域内の自治会長とか、もちろんここは松浦市の福島支所の管内ですけれども、福島支所等に十分説明して、そしてそれらの対策をどう講じるかということを説明して、納得をしていただいた上で処分をしないと、以前そういったことがあったものですから、またその繰り返しになって、また県営事業かと。また県営事業でこんなことになるのかというクレームがくる可能性が十分あると思いますので、このあたりについては対応をぜひお願いしたいと思いますけれども、その点について、お答えを聞かせてください。
◎壱岐漁港漁場課長 委員ご指摘のとおり、処分を島内ではなく、松浦市の福島の方に投入するということで、この分については松浦市役所とも十分お話をしながら、住民の方にもきちんと説明をして、納得してもらう中で工事を進めていくようしたいと思っております。
◆友田委員 この予算が通ってからの対応になると思っていますので、現時点では話は多分伝わっていないんだろうと思うんですけれども、本当に松浦市も以前、別の地域ですけれども、クレームがあったものだから、海の土砂というか、ヘドロみたいなものについては非常に敏感になっているんです。ですから、具体的に工事着手前にはしっかりすり合わせをして、そしてそういった地域の皆さんにも十分ご納得いたたけるようちゃんとした説明と対応をしていただくように、これは強く求めておきたいと思います。
◆深堀委員 2枚目の資料の県営漁港内の駐車場の一覧の件でお尋ねしたいと思います。
 45区画といいますか、施設があるということで話を聞いておりますが、これは全て料金を徴収している駐車場であると認識をしていいんですか。
◎田中水産部参事監 この中で駐車場としての利用料を徴収しておりますのは、No.29の長崎漁港の先ほどご指摘のありました丸尾地区のみでございます。
◆深堀委員 そうしたら判断基準、その料金を取るのか取らないのかという判断基準はどのようになっているんでしょうか。
◎田中水産部参事監 これら抱えております漁港における駐車場というのは、漁港施設用地の一部として整備をしたものでございます。したがいまして、こういった各漁港の駐車場の利用というのは、多くは漁業者の方が日常、漁業活動を行うために使うものなどが多くございます。
 また、それ以外にフェリー等が離発着する漁港にあっては、そのターミナルの近傍にあるような駐車場の場合には、そのフェリー等の利用者などが利用するケースもこの中には含まれております。
 こういったものにつきましては、原則そういう漁業者等が必要に応じて使われるということから、これらについて現段階では駐車場としての利用料というのは徴していないというのが現在の考え方でございます。
 他方で、この長崎漁港の丸尾地区につきましては、近傍の方が頻繁に利用されているという実態があることから、これらについては利用料を徴収させていただいているというところでございます。
◆深堀委員 説明の趣旨はよく理解できるんですけれども、今の説明の中で漁港施設ですから漁業者の方が使うのは無料、それは当然だと思いますし、フェリーの利用者の話もありました。ただ、それだけじゃない利用者もいるんじゃないですか。そういったところをどう判断しているのかということです。結局、これは29番の長崎の漁港だって、それは漁業者でもなければ、交通の云々というところでも該当しないので有料だというのは全然いいんですけれども、それ以外のところと比べて整合性がとれるのかというところです。そのあたりをどう判断されていますか。
◎田中水産部参事監 こういった漁港施設の利用に当たっては、基本的にはこういう一時的な利用について漁業者の方が中心となるということなので、利用料は徴していないというのが実態であります。
 また、そのフェリー、交通の要衝とかになっている漁港にあっては、不特定の方が使われるということもあって、地元の合意のもとでそういった料金を無料にするということについてのコンセンサスがとられているという状況であろうと考えているところでございます。
 他方、長崎漁港の丸尾地区については、そういった機械式の料金徴収等を設置していることもありまして、そういったところについては料金をいただくようにしているというのが実態でございます。
 その考え方については、それを行う場合にはそれぞれの条例等に基づく考え方で整理をさせてもらつているというのが現状でございます。
◆深堀委員 では、その29番の部分については、徴収条例で定められておって、それ以外は定められていないということですね。そういうふうに理解します。その判断基準というものが明文化されたものがあるんですか。こういう事例については条例を制定して徴収しなければならない、こういうケースの場合はそういった徴収をする必要がないんだという明確なルールというのが明文化されたものが何かあるんですか。
◎田中水産部参事監 漁港施設の使用料という点で、駐車場に限った話ではなくて、例えばその他の用地において漁協等が建物を建てた場合、その占用料というのが発生いたします。また、漁港の岸壁を使った場合には、その岸壁の利用料というのも発生をいたします。
 そういったこともございますので、県の漁港管理条例では、漁港の施設、岸壁や用地ですけれども、こういったものを使用する場合に対して、例えば用地の占用料でありましたら、地価の6%相当を利用料として漁協からいただくという形で、まとめてといったら変ですけれども、岸壁、あるいは用地の占用に対しての使用料というものは徴収をさせていただいているところでございます。
 ただ、駐車場の場合には建物を建ててという占用には当たりませんので、これについては現段階では料金は徴収しないというのが基本的な対応になっておりまして、特殊な場合に、丸尾地区のみ料金をいただいているというのが現状でございます。
◆山田[博]副会長 まず、深堀委員から話があった件でもう一度お尋ねしますけれども、漁港の駐車場というのは、きちんと明文化された規則があるのか。県営漁港内の駐車場のあり方というのは、どういう場合はお金をもらう、どういった場合はお金をもらわない、どういった人にお貸しするとか、そういった基準があるのかないのか、それをお答えください。
◎田中水産部参事監 漁港における駐車場については、基本的に漁業者の方が日常の漁業活動に伴って使うということが主目的であるというふうに受け止めています。県下全体の漁港を見渡した場合にはそういう性格のものが大多数であると思っております。
 ただ、それ以外にフェリーが入港する港にあっては、そのフェリーターミナルの近くは実質的にそういったフェリーの利用者によって利用されているという実態もございます。そういった利用の実態によって異なるところはございますが、基本的には漁業者が漁業活動に使うということから、その駐車場料金については現在徴しないという考え方になっております。
◆山田[博]副会長 ですから、明文化された要綱なり、実施要綱なりがあるかないかだけお答えください。
◎田中水産部参事監 休憩をお願いします。
○西川分科会長 しばらく休憩します。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後1時46分 休憩−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後1時46分 再開−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
○西川分科会長 再開いたします。
◎田中水産部参事監 明確な明文化されたものはございません。
◆山田[博]副会長 そうしたら、やっぱりつくらないといけませんね。これはなぜかというと、田中参事監みたいにきちんとわかって理解のある人はいいけれども、全くわからない人が来てああでもないこうでもないとされたらたまったものじゃありませんから。そうしないと、時の参事監や水産部長がいいと言っても、次また人が代わればわからないから。ある程度しっかりした基準が明文化されたものがないと、それは時の人の判断に振り回されたらたまったものじゃありませんからね、これは。そこはしっかりとした明文化された基準というか、要綱なりがないのであれば、それはきちんとつくっていただきたいと思うんです。
 なぜならば、先ほど言った、ここの地域は使用者が多いからすると、船が着く港は多いからするとかというふうになった場合、どこでどういうふうに誰が判断するかとなってきますから、それぞれきちんとしていただきたいと思うんですが、その見解を聞かせてください。
◎田中水産部参事監 駐車場の利用ということに関しましては、基本的に一般の漁業者に供するということがございますので、そういったものは本来漁港の目的であるということから、料金を徴しないというのが基本的な考え方として私どもは持ち合わせておりますし、これは県下の大半の漁港に当てはまるものだと考えております。
 ただ、そういった特定の方、あるいは不特定多数の方が利用されるところについては、基本的にはその地元の意向だとか、個別にそういったものは判断していくべきではなかろうかと考えているところでございます。
◆山田[博]副会長 ですから個別に判断する基準というのは、考え方というのは参事監の頭にはあるかもしれません。しかし、あなたが水産庁に帰ったらどうなるかわからんのだから。あなたみたいな思いをきちんと受け継いでいけばいいけれど、やっぱり明文化されてないと、ある程度方針というか、指針なりがないとそれはやっていけないと思いますよ。それはどうですか。そういった指針がないとできないはずですよ。考え方があっても、その考え方をどうやって受け継ぐかと。じゃ、口伝えで伝えいくのか。例えば、水産部長から田添次長に言い、田添次長から今度は山田漁政課長に口頭で言ったら、だんだん変わってくるじゃないですか。きちんとした指針がないと変わっていくわけだから、そこはきちんと指針なり考え方を文章化してもらいたいと思うんですが、もう一度見解を聞かせてください。
◎田中水産部参事監 現在、考え方というのは長崎漁港の丸尾地区のみ料金を徴収しているということであります。これは特殊なケースだと受け止めておりますけれども、それ以外の地区につきましては、漁港本来の漁業者がもっぱら使うという目的のもとに照らして利用料は取らないということを基本的な考え方にしていおりますので、特別なケースが生じた場合にはその段階で個別にその周辺状況、地元の意向等をよく踏まえた上で対応を検討するというのが基本的な対応ではないかと考えております。
◆山田[博]副会長 何度も言うけれども、先ほどの長崎港の丸尾地区は、ではどなたが最初判断されたんですか。知事も4年ごとに代わるんです。県議会議員も代わるんです。あなた方も、参事監は今いらっしゃいますけれども、2年目ですね。あと1年ぐらいしたら、多分水産庁に行って、その時に下山水産部長がいらっしゃるかどうかはわからないんですよ。その時々の人で変わったらたまったもんじゃないと私は言っているんです。やっぱり指針なり考え方があってやってもらわないと、人も代わるんですから。そこの人で判断してもらったらたまったものじゃないと私は言っているんです。
◎田中水産部参事監 丸尾地区につきましては、平成17年当時から、その地区の土地利用についての検討会というのが設置されておりました。その検討会の中で当該土地を暫定的な利用として駐車場等として活用することが決まったというのがございます。それに伴っての料金の徴収というものが始まったという経緯でございます。
 副会長からご指摘のありました考え方の整理については、内部でよく議論をさせていただきたいと考えています。
◆山田[博]副会長 それはぜひやっていただきたいと思いますよ。考え方をきちんとしないと、あなた方の後輩は大変だと思いますよ。
 暫定的な使用となれば、なおさら問題ですよ。これはもともと深堀委員が3年前から言っていた質問だから、こればかりして手柄を取ったらいかんからもうこれでやめます。だって、深堀委員が言って、こういうふうにあなたたちも考えが変わったから、ぜひそうやっていただきたいと思います。
 定期船が発着している漁港というのは、先ほど37港と言われましたが、今回なんと40港ということがわかりました。先ほど40港ということで訂正がありました。そこで、芦辺漁港の浚渫工事でございますが、その前にやられていますね。今回の補正予算が出る前に、4,000万円ぐらいの工事をやった時には悪臭がする砂があったと。その悪臭のある砂はどこに持って行ったんですか。
◎壱岐漁港漁場課長 当時は島内で利用するということを考えておりましたけれども、その後、島内で利用できなくなりまして、この分については福島の方に投入いたしました。
◆山田[博]副会長 そうすると、当時持って行った時には、これは先ほど友田委員が言ったように予算が通った後にするならわかるんですよ。予算より先にやっているじゃないですか。
 そうすると、友田委員が先ほど、地元の方は容認したんですか、同意をとったんですかと質問したら、松浦市に今からと。では、その前の一期工事の時、4,000万円ぐらいかけた時には話をしたのかどうか、それはどうなんですか。
○西川分科会長 しばらく休憩します。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後1時53分 休憩−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後1時53分 再開−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
○西川分科会長 分科会を再開いたします。
◎壱岐漁港漁場課長 市役所等と協議はしていないと思います。
◆山田[博]副会長 ここで、もうちょっと壱岐振興局も頑張ってもらいたい。じゃ、なぜしなかったんですか。臭かったんでしょう。臭いのを持って行った時は、松浦市とは話をしてなかったわけですね。話をせずにそのまま、ともかく持って行け、大変だと、急いで持って行ったということですね。もう一度確認します。
◎壱岐漁港漁場課長 当時処分に当たっては十分話をしてなかったということで、工期も浚渫を早くしようということで、それと処分場についてはきちんと認可された処分場であるということで、土砂の処分ができるという判断のもとに行って、地元と十分協議をやってなかったというのは反省しております。今後は友田委員のおっしゃるように十分お話をしながら、今度、3万立方メートルと量も多いですので、十分話しながら進めていきたいと考えております。
◆山田[博]副会長 量が前回はちょっとだけだったけど、今回は3万立方メートルになったから大丈夫だろうとかいっていますが、今回、その福島町のは土捨場ということで認められているということですが、どういった形で認められているのか、お答えいただけますか。
○西川分科会長 しばらく休憩します。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後1時54分 休憩−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後1時55分 再開−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
○西川分科会長 分科会を再開いたします。
◎壱岐漁港漁場課長 その跡地、処分場なんですけれども、そこについては処分場として認可を受けているということで判断しております。
◆山田[博]副会長 認可というのは土木部の認可なのか、私も環境生活委員会とか土木委員会に所属したことないから、私が所属したのは今まで農水経済委員会と文教厚生委員会しかいったことがないんですよ、地元の関係があってですね。だけど、どういった認可ですか。今、壱岐課長が言われるのは、要するに認可されているから、極端に言うと急がないといかんから早く持って行ったんですよと。臭かろうが、いい匂いがしようが何しようが、それはお構いなしに持って行ったと。今回、量が増えたから大変だから、今回は地元の同意をとると言っていましたけれども、そのあたりはどういった認可だというのはしっかり事前に調査してください。
 問題は、捨てる時に岸壁に持っていくんでしょう。そうすると、漁業者がいろいろと言ってくると困るから、私が一番心配したのは、きちんとこういうふうにやりますよといって、関係者から苦情が出て工事がストップしないようにしないといかんと思うんです。それで私はあえて質問しているんです。私はぜひこの壱岐の浚渫をきちんとして確かな航路を確保しないといけないから速やかにやらないといかんと思うんです。今回、幸いなことに松浦市選出の友田委員もいらっしゃるから、地域の皆さん方の理解が得られるようにこういった質問をしていると思いますから、再度お尋ねしたいと思います。
◎壱岐漁港漁場課長 処分場につきましては、たつみ産業所有の民間の処分場でございますけれども、これを岸壁に一旦揚げて、その部分で少し水抜きをしたりしますので、その分が海上に流出しないようにとか、この辺の施工計画を十分立ててきちんと処分ができるように指導して、施工計画をとらせるとともに、我々も指導してまいりたいと考えております。
◆山田[博]副会長 これは松浦市もさることながら、ここの漁業者にも十分理解いただいてしないといかんということですね。このたつみ産業というのは何ですか。採石業者でしょう。私もよく知っておりますけど、採石業者がこういった捨て場の業者として認められていたんですか。県からちゃんと認可された土捨て場ということで認可されたんですか。このたつみ産業といったら、採石の会社なんですよ。採石をやっている会社がそんな土捨て場とかなんか認められているところはないんですよ。そこは単なる長崎県に好意でやっていただいているかどうかというのを、そこは単なる土捨て場というのとは違いますからお答えください。
◎壱岐漁港漁場課長 この処分場については民有地でありますけれども、法制上問題なく処分場として活用できるということで報告を受けております。
◆山田[博]副会長 報告を受けているというけれども、誰から受けていたんですか。そこはしっかりと答弁してください。これはやっぱり委員会できちんと議論して、今後同じミスを犯してはいけませんから、前の時は受注した会社が下請けがいなくなったとか言って3回も延期したんですよ。これは大問題ですよ。そういった点を心配して質問しているわけですから、お答えいただきたいと思います。
◎壱岐漁港漁場課長 発注機関である壱岐振興局から情報をいただいておりますけれども、この浚渫に当たっては、もう一度きちんと施工計画等を精査しながら、工事を進めていきたいと考えております。
◆山田[博]副会長 いずれにしても、この処分場の地元の人から十分ご理解いただくようにしていただきたいと思うんですよ。
 それで、確認ですけれども、今回の工事は3万立方メートルとありますけれども、前回受注した松石建設におかれましては3回も工事を延期したんですよ。それはなぜかというと、下請けの会社がいないからといって、東北の方に行っていますと言っていたんですよ。3回入札を延期したんです。それで、私は担当部署に見解を聞かせてもらったんですけれども、こういったことがあってはいかんから、きちんと実際仕事ができるところにお願いしてもらいたいと思うんです。地元の会社もあるから、実際に工事をちゃんと施工する能力がある会社とJVなりして施工してほしいと思います。前回は、実際やる会社が東北に行っていて工事が完了できませんとか言って3回も延期したんですから。そういったことがないようにしっかりとやっていただきたいと思うんですが、少なくとも離島になるとお盆シーズンには帰省客が増えますから、お盆前までにはしっかりと完成していただきたいと思うんですが、見解を聞かせていただけますか。
◎壱岐漁港漁場課長 今度の工事につきましては、予算で要求しております3億2,000万円という工事になりますので、2億円を超える工事におきましては総合評価の簡易型ということで施工計画等を提出してもらって、それを審査してその分を基礎点の100点に20点プラスして、工事前から計画を立てながら品質を保っていくという発注になります。
 それと、浚渫工事におきましては、浚渫専門だけの業者というのは完工高の7,000万円以上の業者は6者しかおりませんので、一般土木を交えた発注になっております。全県下的な業者への発注になりますので、品質というか施工も十分きちんと確保できると考えております。
◆山田[博]副会長 そこまでおっしゃるから言いますけれど、壱岐課長、前回壱岐振興局で指名した時は一般土木で指名されたんでしょう。間違いないですか、それだけお答えください。
◎壱岐漁港漁場課長 一般土木でやっております。
◆山田[博]副会長 一般土木で入札をしました。結果的にはどうなりましたか。一般土木の業者が受注されて、結果的にはどれだけ工期の延長になって、今回のこういった事件が起こりましたか。それを説明してください。
◎壱岐漁港漁場課長 工事につきましては、最初に予定していた浚渫土砂の搬入場所とか、もろもろの部分で工事が延期になりました。副会長がおっしゃったように、東北の方に出かけてできなかったということもあったかもしれませんけれども、実際のところは例えば土砂を揚げた部分で捨土場所が変更になったとか、そういう事情のもとで3回延期をしたようになっておりまして、この指名についても基準を満たしている業者をきちんと指名しておりまして、指名の中では問題はなかったと考えております。
◆山田[博]副会長 壱岐課長、あなたがそこまで言われるから私は言いますけれども、別にその指名のあり方については言わんけれども、前回ああいった事件があったから工夫していただければと思って言っているわけですよ。一般土木でしたらこうなったんでしょう。それは事実として3回延期になったんですよ。いいですか。じゃ、本当は3月31日までの工期だったんですよ。今年の11月まで延びたんです。当初は、1期工事の浚渫工事というのは今年の3月31日までだったんです。結果的には11月末に終わったんでしょう。そうしたら土捨て場が確保できなかったというのが主たる原因だったんですね、そうしたら、長崎県の全面的なミスだったということを認めていいんですね。土捨て場が確保できなかったということで、今回、工期が延長になったのは長崎県の全面的な責任だということで理解していいんですね。お答えください。
◎壱岐漁港漁場課長 工期延長になったことにつきましては、土捨て場所が確保できないとか、土砂が堀った時に軟弱土砂であって、なかなか匂いの解消とかもできなかったということもありまして、お互いが協議をしながら工期の延長をしておりますので、適正に工期延長をやったと考えております。
◆山田[博]副会長 それは壱岐課長、今回も一般土木でやって、いいですか、私は前回の9月27日の委員会で言っているんですよ。私も現地へ行った時に、なぜ遅れたのか聞き取り調査をしたんです。その時、東北に下請け会社が行っているからできないんですよと。これは聞き取り調査です。私が嘘をついているんですか。私はもう一回壱岐振興局の方に出向いて確認したいと思います。私が嘘をついているのか、これだったら嘘をついていると言われてもおかしくないから、私が嘘をついているんですね。もう一度お尋ねします。壱岐課長、今回、最初の工事においては一般土木でしながら、実際の工事は浚渫会社が東北震災に行って間に合わないと。1回目は浚渫した土砂の捨て場を確保しないといかんからといって待っていたら東北に行ってしまった。早く確保したら、また時間がないから、向こうに行ってしまったら帰ってこれないからということだった。だから、2つの面があったんです。土捨て場の確保と下請け会社がいなかったんです。この2つと私は理解しているんですが、これで間違いないか、もう一度確認のためお尋ねしたいと思います。
◎壱岐漁港漁場課長 工期の延長につきましては、土捨て場の確保もできなかったし、一旦工事を延長して船を返していますので、この部分で確保できなかったというのもございます。それを甲乙協議しながら工期を延長していったということです。
◆山田[博]副会長 そうでしょう。しっかりとお答えいただきたいと思います。
 そうしますと、同じような3万立方メートルというこれだけの大きな量を、果たして前回と同じような一般土木でした時に大丈夫かと私は言っているわけですよ。そこはやっぱり工夫しながら、JVとかでしながら、とにかく早期着工、早期完成をやってもらいたいと言っているわけです。それを工夫していただきたいと私は言っているわけです。もう一度お尋ねしたいと思います。
◎壱岐漁港漁場課長 発注につきましては、海上の浚渫工事における方法として浚渫業者も指名の分の参加資格と一般土木業者の参加資格がありまして、浚渫についてはそれを併用しながら適正に受注ができるような発注をしているところでございます。
◆山田[博]副会長 壱岐課長も頭がこんがらがっていますので、参事監、ここはあなたの出番です。もう一度お尋ねします。やっぱり県当局もいろいろやっているわけですけれども、いずれにしても3万立方メートルという大きな土砂、ましてや今から台風時期とかになったらいかんから、工期が遅れれば遅れるほど、九州郵船のようなああいった要望がきたり、また事故があったら大変だから、早期着工、早期完成なんですよ。だから、そういったのを総合評価の中に早期着工、早期完成もあるけれども、入札のあり方、発注の仕方も工夫して、そういった方法を取り入れるようにしていただきたいということを私は言っているんです。これは要望です。ぜひ工夫してやっていただきたいと思うんですけれども、参事監、それについてお答えください。
◎田中水産部参事監 副会長ご指摘のとおり、今回の芦辺漁港の浚渫工事というのは3万3,000立方メートルの土量が予測されているということで、非常に大規模な工事になります。また、ご指摘にありましたように工期についても種々条件が出てくる。例えば漁業との調整とか、そういった制約も出てくると思います。そういったものを適切に事業執行していくために、ご指摘の点はよく留意をして、そして工事の発注に当たりましてはそれぞれの入札に関するルールといいましょうか、運用に基づいて適切にやってまいりたいと考えております。
◆山田[博]副会長 最後に、いずれにしても早く早期着工、早期完成できるようにやっていただきたいと思うんです。これは九州郵船からの要望書を見たらとんでもないことですよ、ぜひやっていただきたいと思いますので、私は一旦終わります。
○西川分科会長 ほかに質疑はありませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○西川分科会長 ほかに質疑がないようですので、これをもって質疑を終了いたします。
 次に討論を行います。
 討論はありませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○西川分科会長 討論がないようですので、これをもって討論を終了いたします。
 予算議案に対する質疑・討論が終了しましたので、採決を行います。
 第110号議案のうち関係部分及び第113号議案のうち関係部分は、原案のとおり可決することにご異議ございませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○西川分科会長 ご異議なしと認めます。
 よって、予算議案のうち関係部分は、原案のとおり可決すべきものと決定されました。
○西川委員長 次に、委員会による審査を行います。
 議案を議題といたします。
 水産部長より総括説明をお願いいたします。
◎下山水産部長 水産部関係の議案についてご説明いたします。農水経済委員会関係議案説明資料の水産部及び同資料追加1の水産部をお開きください。
 今回ご審議をお願いいたしておりますのは、第138号議案「長崎県総合計画の変更について」のうち関係部分でございます。
 これは、長崎県行政に係る基本的な計画について議会の議決事件と定める条例第2条の規定により、議会の議決を得ようとするもので、県政の指針として平成23年に策定した「長崎県総合計画」の数値目標の一部について、平成24年度の達成状況等を踏まえ、変更を行おうとするものであります。
 続きまして、水産部関係の所管事項についてご説明いたします。
 今回、ご報告いたしますのは、日中・日韓水産関係交流について、長崎県栽培漁業センター運営方針の策定について、漁業許可の適格性基準等の制定及び行政処分執行方針の改正について、クロマグロ養殖の振興について、さかな祭りについて、ながさき実り・恵みの感謝祭について、水産物の販売促進について、第11回ながさき水産科学フェアについて、政策評価の結果等についてであります。
 このうち主な事項についてご説明いたします。
 農水経済委員会関係議案説明資料の水産部2ページをお開きください。
(長崎県栽培漁業センター運営方針の策定について)
 当センターでは、漁業者等の要望に基づいた計画生産を行っており、現在14種の種苗を生産しております。しかしながら、今後、効果的かつ効率的な栽培漁業を推進するためには、中長期的な観点から、当センターにおける対象種の重点化や供給サイズの見直し、生産数量等の見直しが必要となっております。
 そのため、本年8月に有識者で構成される「長崎県栽培漁業センター運営方針検討会」を設置し、当センターのあり方や運営の方向性について検討を行ったところであります。
 今後は、新たな運営方針に基づく当センターの効率的な運営により、効果的な栽培漁業の展開に寄与してまいります。
(漁業許可の適格性基準等の制定及び行政処分執行方針の改正について)
 このたび、漁業調整規則に基づく漁業許可の取消し等を行うための漁業許可の適格性基準を制定するとともに、漁業違反に伴う停泊命令に係る行政処分方針を改正し、平成26年4月1日から施行することといたしました。
 適格性基準制定の内容は、漁業違反があった場合、違反の程度に応じて違反者に対し点数を付加し、3年間の累積点数が3点以上となった際に、適格性がないものとして漁業許可を取り消すとともに3年間は漁業の許可を行わないというものであります。
 また、行政処分方針の改正内容は、違反者に対する船舶の停泊日数を見直し、処分の強化を図るものであります。
 なお、これら基準等の制定・改正に当たっては、漁業協同組合をはじめ関係団体や市町の意見を聞き、各海区の漁業協同組合長会や漁業調整委員会と協議を行ったところであります。
 今後、来年4月の施行までの間、漁業者への周知を図るとともに、引き続き、適正操業の指導を行ってまいります。
 続いて5ページをお開きください。
(政策評価の結果等について)
 長崎県政策評価条例に基づき、施策評価及び事務事業評価を実施いたしました。
 施策評価については、「長崎県総合計画」が策定から3年目を迎えることから、毎年度実施している事務事業評価等の結果も踏まえ、より広い視点から施策の取組状況の途中評価を行い、総合計画の進捗管理、重点施策の展開、予算編成等に活用することを目的に実施したものでございます。
 水産部におきましては、総合計画に掲げる10の政策のうち、主に「政策4 力強く豊かな農林水産業を育てる」に取り組んでおり、関連する施策について途中評価を実施いたしました。
 このうち、主な成果としましては、「収益性の高い養殖業の育成」について、平成25年までにマグロ養殖の生産量を2,000トンにすることを指標として、マグロ養殖の推進に取り組んだ結果、目標を前倒しし平成24年に2,609トンの生産がありました。
 また、「資源管理による水産資源の維持・回復」として、国の施策と併せ、漁業者の自主的な資源管理の取組を推進した結果、平成24年度までに最終目標を上回る203件の計画策定を確認いたしました。
 なお、今後の主な対応方針としましては、漁業者所得の向上に向け、燃油高騰対策(コスト削減対策)や魚価向上対策を強化し取り組んでいくこととしております。
 事務事業評価については、継続事業の途中評価37件、終了事業の事後評価2件を実施いたしました。
 また、平成25年度11月補正予算(案)に係る公共事業新規箇所について、事前評価を実施いたしました。
 今後、県議会におけるご論議を踏まえながら、施策及び事業等の企画立案、見直しなどを実施してまいります。
 以上をもちまして、水産部関係の説明を終わります。
 よろしくご審議を賜りますようお願いいたします。
○西川委員長 ありがとうございました。
 次に、提出のありました政策等決定過程等の透明性等の確保などに関する資料について説明をお願いします。
◎山田漁政課長 「政策等決定過程の透明性等の確保及び県議会・議員との協議等の拡充に関する決議」に基づきまして、本委員会に提出いたしました水産部関係の資料についてご説明いたします。お手元にお配りしております農水経済委員会提出資料をご覧ください。縦長の厚めの資料でございます。
 まず、1つ目の補助金内示一覧表についてですが、9月から10月までの直接補助金の実績は資料1ページから2ページにかけて記載のとおり、長崎県ライフジャケット着用推進事業費補助金など計14件、また、間接補助金の実績は資料3ページに記載のとおり3件となっております。
 次に、1,000万円以上の契約状況についてですが、9月から10月までの実績について資料4ページに記載しております建設工事以外が2件、7ページから9ページにかけて記載の建設工事が42件、飛びまして67ページに記載の建設工事に係る委託が9件となっております。
 なお、入札に付したものにつきましては、入札の結果一覧表を添付いたしております。
 3つ目の陳情・要望に対する対応状況につきまして、知事及び部局長に対する陳情・要望のうち、県議会議長あてにも同様の要望が行われたものは、長崎市ほか5件となっており、これに対する県の対応は資料72ページから105ページに記載のとおりであります。
 最後に、付属機関等会議結果報告につきましてですが、9月から10月までの実績は、第2回平成25年度長崎県沿岸漁業改善資金対馬地区運営協議会など2件となっており、その内容につきましては資料106ページから108ページにかけて記載のとおりでございます。
 以上でございます。
○西川委員長 ありがとうございました。
 以上で説明が終わりましたので、これより議案に対する質疑を行います。
 しばらく休憩します。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後2時21分 休憩−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後2時22分 再開−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
○西川委員長 委員会を再開します。
 質疑はありませんか。
◆山田[博]副委員長 それでは、138号議案について、質問させていただきたいと思います。
 今回、まず政策4のマグロ養殖の生産量、目標値が平成25年の2,000トンから平成27年に2,700トンと変わりました。これは今、資源管理上、国の方でも進めているんですけれども、そういったことの中で、これは目標値としては大変ありがたいことなんですが、この点の裏付けとなるところはいかがな状況になっているかをお答えいただけますか。
◎柳村水産振興課長 今回、これまで2,000トンという目標を前倒しして2,609トンとなっております。これを次年度以降の目標として2,700トンとしているんですけれども、実際はクロマグロの養殖振興プランというのが平成25年12月までの計画となっております。次年以降の養殖計画プランを早急に、来年年明けから入らないといけないんですが、恐らくこの2,609トンが頭打ちで活け込み数量を制限されたとはいえ、その制限された時の数字が本県の一番最高にとれた活け込み尾数の時でございました。
 通年であれば、大体11万2,000尾というところを、平成23年の天然種苗の活け込み数量が21万尾入っております。したがいまして、このマグロ養殖振興プランを改定する時には、恐らくもう少し上方修正ができるんじゃなかろうかというふうに個人的には考えております。
 今回の2,700トンというのは、あくまでもこの2,609トンをもとに、2,700トンという形で切り上げさせていただきました。一応2,000トンのまま置いておくのが、ちょっと変じゃないかという指摘も実は内部でございまして、2,700トンという数字にまるめた数字を出させていただいております。
 次年度マグロ養殖振興プラン改定の折には、もう一度上方修正するような数値を我々は考えたいと思っております。
◆山田[博]副委員長 ということは、水産振興課長にお尋ねしますけれども、今回、この2,700トンという目標値というのは、今、長崎県マグロ養殖振興プランというのを年明けからつくると、では、いつごろ完成するのかお尋ねしたいと思います。
◎柳村水産振興課長 早急にということですから、次回の委員会はちょっと無理ですけれども、年明けの第2回、6月ぐらいの定例会といいますか、委員会の方にはご報告を差し上げるようにしたいと考えております。
◆山田[博]副委員長 そうすると、その時、先ほど水産振興課長は個人的な見解と言われましたけれども、あなたの場合は個人じゃありません。あくまでもれっきとした長崎県のマグロ養殖を担う水産振興課長なんです。あなたの発言は重いんです。個人的と言おうが何しようが、あなたは水産振興課長なんです。このマグロ養殖の新たなプランというのを来年6月に策定するということですから、今回の目標値2,700トンというのは仮置きですね。今の発言だと仮置きだったんですね。水産振興課長、ここで勢い余って、新年を迎えるために、県当局は現時点でここの目標値を2,700トンとしていますけれども、大体幾らぐらいを目標にしているかというのをしっかりと聞かせていただきたいと思います。仮置きで2,700トンということではいけませんから、まずは目標値をどれぐらいと想定しているかをしっかりとお答えください。
◎柳村水産振興課長 あくまで私も公の人間ですので、個人的なという部分は、課内でも意見が分かれております。そういう意味で個人的にと申し上げました。したがいまして、まだ私の考えで突っ走って申し上げるわけにはいかないと思っておりますので、そこのところはご了解をいただきたいと思います。
◆山田[博]副委員長 やっぱりあなたの課というのは意見が自由闊達でいいですね。私の改革21も一緒ですから、いいことだと思います。
 それでは、次の質問ですが、資源状態が維持・回復した魚種ということで新たな魚種を設けようということになっておりますけれども、新たな魚種とはどういったものがあるのかお答えいただけますか。
◎五島資源管理課長 ここで定めております魚種、目標値として当初12種を定めておりましたが、この12種につきましては、総合計画を策定いたしました平成21年の時点で県が資源管理に取り組んでいる魚種ということで12種を挙げております。この内訳につきまして全部申し上げますと、スルメイカ、ヒラメ、アマダイ類、タチウオ、シログチ、エソ類、マナガツオ類、カレイ類、ガザミ、マアジ、ゴマサバ、トラフグの12種でございます。
 この後、平成23年度に資源管理につきまして、いわゆる国の資源管理漁業所得補償対策が導入されたことによりまして、県で新たに資源管理指針というものをつくるようになりました。この時に、この指針を対象として魚種を19種に拡大いたしました。この19種についても一つずつ申し上げますと、マアジ、マサバ、ゴマサバ、マイワシ、カタクチイワシ、ウルメイワシ、ブリ、トビウオ類、トラフグ、マダイ、ヒラメ、タチウオ、アマダイ類、キビナゴ、ガザミ、スルメイカの冬生まれ群とスルメイカの秋生まれ群の2種、それからケンサキイカ、ヤリイカ、以上の19種に対象の魚種を増加したところでございます。
◆山田[博]副委員長 この新しい19魚種とした場合、どれだけの漁業に影響が出てくるのか、管理とかはどうなっていくのかを教えていただけますか。
◎五島資源管理課長 この19魚種につきましては、実際に漁業者が取り組む資源管理の対象魚種ということでございまして、今後、全県下で200件ぐらいの資源管理の取り組みが行われておりますので、その中でそれぞれ漁業種類ごとの取組で、それぞれの魚種が対象になって管理されていくということになります。
◆山田[博]副委員長 私も今、資源管理には非常に興味があって勉強させていただいています。資源管理といったら水産部長が恐らく一番詳しいと思うんですね。この資源管理することを県当局は指定したと。例えばこれは、19種の魚類に許認可がありますね。許認可も、県としては例えば禁漁期間を設けたりしていくと理解していいんですか。実際キビナゴはそうなっておりますけれども、どういうやり方をしていくのかをお答えください。
◎五島資源管理課長 資源管理の手法といたしまして、こういう漁業者が自ら取り組むような資源管理計画、そのほかに制度的に資源管理のために公的に行う制度がございます。一つは漁業調整規則です。この漁業調整規則の中で、例えば禁漁期間の設定や体長制限というものを設けております。
 そのほかに地域の随時的な規制の制度としましては、例えば委員会指示によります制限とか、そういうもろもろもございますので、資源管理を行っていく上で皆さん方の合意が必要となりますが、そういう制度的なものも活用することはあろうかと思います。
◆山田[博]副委員長 これを設けるに当たっては、例えば漁業者の方々に話をする時に、こういった制度で資源管理しますよと、自主ルールもあれば規制を設けることもあると。先ほどの19魚種というのは、内訳がわかりますか。この魚種は自主規制になります、この魚種は公的規制になりますという一覧表を後でください。それを見てから、これに関してはまた質問をしていきたいと思います。資料は提出できますか。
◎五島資源管理課長 先ほど言いました漁業調整規則の中で規制している魚種につきましては決まっておりますので提出できますが、そのほかのものについては、今後の展開もあろうかと思いますので、それは定められないと思います。
◆山田[博]副委員長 では、そのようにお願いしたいと思います。
 それで、今回、漁業者の収入を得るためにいろいろやっていくことに関連してお尋ねします。
 漁業協同組合は、県内で12月1日現在で全漁協数が69漁協、そのうち信用事業をやっている組合というのは33漁協とお聞きしていますが、これは間違いないですね。まず、それをお答えください。
◎山田漁政課長 信用事業を行っている組合は33漁協でございます。
◆山田[博]副委員長 それで、信用事業実施要件というのを事前にもらったんです。漁政課の職員からいただいて懇切丁寧に説明していただきました。法的要件と自主ルールがありますと。法的要件というのは、簡単に言いますと、組合に信用事業担当の常勤理事が必ずいないといけない。資本金1億円と自己資本比率4%以上の確保があると。また、自主ルールといって、信用事業担当職員を本社に4名以上、支所には3名以上、自己資本比率は10%以上の確保ということで、平成24年度末に信用事業を実施できる要件をクリアしているのは38漁協あるけれども、実際やっているのは33漁協しかないということです。こういう資料をいただきましたが、間違いありませんか。
◎山田漁政課長 38漁協と申しますのは、壱岐地区の5漁協が今回信用事業を譲渡しましたので、それが減りまして33漁協になっております。
◆山田[博]副委員長 そういうことですね。
 そうすると、これは資源管理課長、またあなたに戻ってくるんですけれども、別にあなたに不意打ちをくらわすわけではないんですけれども、こういった現状の中で、この信用事業はバックボーンなんです。こういった資源管理と漁協組合の信用事業というのは一体としてやっていかないと。資源管理課も漁政課も、資源管理をしながら漁業者を一生懸命応援するという時に、こういった信用事業をしている組合が少ないんですよ。今回の長崎県総合計画の中でもこういった漁業協同組合のあり方とか、支援というのを考えないといけないと思うんですが、漁政課長、総合計画の中にそういったことは含まれているんですか。参考までに教えてください。
◎山田漁政課長 水産業振興基本計画並びに総合計画の目標の中には、漁業協同組合に関しましては、漁協の合併という形での目標は掲げております。
 副委員長がおっしゃいました資源管理と漁協の関係に関しては、具体的な目標というものは掲げておりません。
◆山田[博]副委員長 それで、漁政課長、資源管理とかねてはやってないと。私は何が言いたいかというと、漁業者のバックアップでこういった資源管理をしながら漁業者の所得を増やしていくということをやっていくと。しかし、漁業者は組合の経営をしっかりしていただいて信用事業をやることによって、鶏が先か卵が先かの議論と一緒なんですけれども、お互いに両輪となっていかないといけないんですよ。
 しかし、信用事業を実際にやっているところが今こういうふうに減っているとなれば、やっぱり一緒になって総合計画にここも盛り込んでやっていかないといけないと思っているんですよ。
 先ほど、漁業協同組合の収入の中に事業外収入が県全体で18%あると。実際、事業外収入が10%を占めているという中で、いかに漁業協同組合の経営が厳しいかということなんですよ。そこの中で資源管理課の方でこういった漁業者の所得が少しでも増えるように取り組んでいる中で、漁業協同組合の経営を支援するような計画を総合計画にぜひ盛り込んでいただきたいと思います。今回、入ってないというのがわかったのでですね。最後にそれだけお答えいただけませんか。
◎山田漁政課長 漁業協同組合は、漁業を営む漁業者の方々にとって基盤となる組織でございますので、この組織の強化・育成につきましては、数字は掲げておりませんけれども、水産業振興基本計画の中でうたっておりますので、そこはしっかりと取り組んでまいりたいと思っています。
○西川委員長 休憩します。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後2時39分 休憩−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後2時40分 再開−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
○西川委員長 委員会を再開します。
◎山田漁政課長 漁協の信用事業につきましては、水揚げの減少といったものに伴いまして信用事業の取り扱いも減少しております。こういったことを受けて、なかなか漁協が信用事業をやっていくということが今困難になってきておりまして、そこにつきましては信漁連に漁協の信用事業を譲渡していただいて、信漁連でやっていくということで計画を進めているところでございます。それにつきましては、県といたしましても、信漁連への信用事業譲渡につきまして支援をしてまいりたいと思っています。
 信用事業を譲渡した漁協につきましても、信漁連の窓口等をやっていただとくいうことで信用事業の補完をしていただくという形になると思っております。
◆山田[博]副委員長 今、片方では漁業者のためにこういった資源管理をしながらやっていると、その中で漁業協同組合の大きな事業の一つである信用事業を取り扱っている組合がこんなに減っているということでありましたが、取り扱いは各漁業協同組合が窓口となって信用事業に対応できるようになっていると理解していいんですね。
◎山田漁政課長 信用事業の譲渡に伴いまして、全ての漁協ではございませんけれども、漁協には信漁連の窓口、あるいは人が置けないところにつきましてはATMの設置とか、そういった形で漁業者の信用事業の利用が困らないようにという形での信用事業の譲渡について取り組んでいるところでございます。
◆山田[博]副委員長 わかりました。ほかの委員の皆さんも質問があるでしょうから、一旦終わります。
◆織田委員 この資源管理のところですけれども、私もちょっと関心がありまして、今回、平成21年の9種から12種を超えて19種に広がっているんですけれども、要するに当初平成21年に9種ですか。平成21年に見込んでいた9種というのは、どの程度漁獲が減っていたものが資源管理をして、現在どういう状況に回復しているかというデータはあるんでしょうか。
◎五島資源管理課長 現在、魚種ごとの個別の漁獲データというのは、まず魚種ごとの農林統計資料とか、そういうものも不足しているものがございますので、全てはございません。
◆織田委員 ぜひそれを提示していただけませんでしょうか。資源管理という目標がこうやって、また魚種が増えていくということは、皆さんが共通の意識を持ってこうした資源管理をやっていこうということはわかるんですが、実際どの程度その効果が上がって回復しているのかというのが大事なことですので、その辺の数値をきちっと統計的に出していただきたいというのが一つです。
 それから、資源管理をどういう形でやったからこうして回復したとかという分析ですね、科学的にこうしてやってきたから資源管理が現在いい方向に進んでいますというその辺の状況もあわせて皆さんは分析する必要があると思うんです。そうしないと、数値的には数の上で増やしたといっても、実際それはどれだけ効果があって回復しているのかどうか、ここが一番大事なことですので、その結果に基づいた、科学的根拠をもって皆さんがそれをどういうふうに展開していくかというのが大事だと思っているんです。その辺についてはどういうふうにお考えですか。
◎五島資源管理課長 委員がおっしゃっております趣旨は十分理解しております。ただ、どういう数値が出て、どういう分析手法があるのかについては、今後、水産試験場等と一緒に研究させていただきたいと思います。
◆織田委員 これだけ19種も目標を掲げてやっていくというのは、恐らく他県ではないんじゃないかと思います。それくらい皆さんは危機意識を持って取り組んでいこうということであれば、それなりに科学的根拠に基づいて、こうして皆さん共通で頑張りましょうね、協力してくださいね、そういう県のメッセージが非常に大事だと思いますので、その辺についてはしっかり取組を促しておきたいと思います。
 もう一つは、極端に減っているものがあれば、場合によっては個別に割り当てしてもこれだけですと、漁獲枠を個別にきちっと決めてその管理体制をしっかりやっていく必要もあると思います。そういう考えはありませんか。
◎五島資源管理課長 現在の資源評価の中で、資源状態が低位であるというものが7種ございます。さらにその動向につきましても、減少しているというものが、例えばトラフグとかございます。こういう資源状態が非常に悪化しているものについては、資源管理の取組、種苗放流、そういうものをあわせまして資源の回復に努めているところでございますので、それぞれの資源管理におきましても、必要な手段については関係者との協議、合意等が得られる中で、さらに強化していくことはあろうかと思いますが、いずれにしろ、こういう資源状態の悪いものについては特に強力な措置が必要とは考えております。
◆織田委員 ウナギがもう獲れなくなったり、ニシンが獲れなくなったりとか、もう回復することがない、何十年とできなくなってしまうということが往々にしてあるわけですね。トラフグだって、今おっしゃったように天然物はどんどん少なくなって、その分栽培で何とかしようとしているけれども、さりとてそれがどれだけ効果が上がってくるかというのは非常に難しい問題です。そうすると、もっと踏み込んで個別に対応せざるを得ないというところも今後考えないといかんのじゃないかと思います。
 一時我慢することで当然自然回復していく、復元していくはずでしょうから、ちゃんとそこまでの計画は何年間か待ってくださいねと、それだけの科学的根拠はこうですよと示せるぐらいの資源管理をやっていかないと、皆さんはやっていますよと言うんだけれども、実際回復しなければ何にもならないんですから。そういう思いをしております。
 新潟県でアマエビを個別に取り組んでやっています。ここは踏み込みました。魚種によっては、もう守らないといけないという強制を県がやって、守る形をつくって、そのためには漁業者の皆さんに獲れなくなった分は補償しますよと、収益納付でやりしまょうとか、融資しましょうとか、補てんもしましょうとか、こうやって資源管理をしていかないと、資源管理というのはなかなかできない。競争して獲っていらっしゃるので、魚は減っていくばかりですよ。回復するまで、みんなで分かち合うようになっていかないと。そう私は思っています。この数値の裏にある背景と効果がどうなのかというのが非常に大事です。その分析を私たちにちゃんと知らせてください。
◎五島資源管理課長 先ほども申しましたが、この分析に当たりましては、どういう数値が収集できるのかというところから研究させていただきたいのですが、分析までに多少のお時間をいただきたいと思います。
◆織田委員 大体こういう数値を出す時に、事前にそういう科学的根拠や対応をきちっとした上での資源管理じゃないと、本当の資源管理じゃないんですよ。私はここに出している数値は、目標として皆さんが書いたのはわかるけれども、裏にあるものは何なのかということを、現実に私たちが漁業者の話を聞く時にはいろんな話が入ってきますよ。それらをトータルとして考えた時には、やっぱり資源管理ですよ。漁業者の皆さんがお互いに生活が成り立つようにするためにはこうなければいけない。だけど、生活できなければ、そのためには県が一定応援しましょうと、国もそうやって制度をつくったんだから。その上に県が加えて応援しましょうというくらいの姿勢を示さないと資源管理なんてなかなかできませんよ。長崎県は先進地なんだから、魚もいっぱいあるんだから、そういう面では私は、皆さんが目標を達成しましたよ、上げますよというところだけで判断はできません。そういうふうに思いますので、きちっとした資料と科学的根拠を持った対策はどうなのかということを出してください。
○西川委員長 休憩します。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後2時50分 休憩−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後3時7分 再開−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
○西川委員長 委員会を再開します。
 質疑を続行します。
◆山口委員 横長の説明資料の政策4ないし5の関係ですが、まず政策4についてお尋ねをします。
 今議論になっている資源管理の関係ですが、今から先の漁業のあり方としては、資源を減らさないで漁獲高を上げると、要するに適正な漁獲高を上げていくというそのバランスが極めて求められている状況にあるんだと思います。
 2つ聞きたいんですが、まずこの資源管理のポイントについてお聞きします。この数値の関係からいうと、休漁日や漁具の制限等について資源管理計画等々が出されているんですが、今2つ挙げてありますが、具体的にどういうことが資源管理計画としてそれぞれ提出されているんですか。代表選手だけでいいですからお答えください。
◎五島資源管理課長 具体的にございます資源管理につきましては、1つの魚種で複数の漁業種類があります。例えばはえ縄であったり刺し網であったりといろいろなことがありますけれども、基本的な方法といたしましては休漁日の設定、それから漁獲の体長制限、主にそういうものが多うございます。
◆山口委員 それは書いてあるのでわかりますが、その種のものがそれぞれの魚種、あるいは漁法等々に絡んで提案されてくるということなんでしょうか。
◎五島資源管理課長 資源管理に取り組む組織で、それぞれにそういうものが挙げられてくるということです。
◆山口委員 それで、この目標設定の仕方について少しお聞きしますが、平成21年から平成24年の現状で、もう既に203件達成されてあるわけですね。残りは平成25年、平成26年、平成27年と3年間あるんですが、全部で12件ぐらいで次の平成27年度目標を設定されておるんです。ちなみに数字だけの世界でいきますと、平成21年から平成24年の関係は203件ということは、年に50件ぐらい出されているんです。だけど、あと残りの4年間では各年4件、いわゆる12件ということなので、これが目標なのかなという感じがするんです。目標なのかという言い方は悪いんですが、その考え方をきちっと明確に教えていただけますか。
◎五島資源管理課長 目標とします資源管理計画の策定数につきましては、平成23年度に新たに導入されました資源管理・漁業所得補償対策の事業によりまして、それまで漁業者が自主的に取り組んでいる資源管理の計画というのが35計画でございましたが、新たな事業の導入によりまして、この取組が格段に飛躍いたしまして、予想をはるかに上回る取り組みが一気になされ、平成24年で203件という実績になっているわけでございます。
 今後も県といたしましては、まだ資源管理の取組を増やす必要があると考えておりますので、今後平成27年までの間においては年間4件ずつの取組推進ということを考えまして、12件の増ということで215件を平成27年の目標にしております。
◆山口委員 そうなんですね。だけど、3年間それぞれ年間50件ぐらいずつずっと出てきたものを、平成25年、平成26年、平成27年、最終年の3年間は、たかだか年4件ということはちょっとどうなのかなという感じがするんです。実際、今のペースでそれぞれ皆さんが考えることは無限にあるわけですから、年間50件の目標でもいけるのかなという気がしますが、そうなっていないのは、要するに予算的な裏付けの世界とか、何か別の世界のものが絡んでいるからこういう目標になっているんですか。
◎五島資源管理課長 予算と申しますよりも、先ほども申しましたが、新たな事業の導入によりまして飛躍的に、一気に件数が増えたというところがございます。
 県内の漁協の中でそれぞれ資源管理に取り組むグループが複数あるところがございますが、大体の漁協において、現在、何らかの資源管理の取組がされております。今後は大体の数においてほぼ上限に達しつつあるのではないかと思っております。
 そういう中で、今後はこれまでのような飛躍的な伸びというのは現実的にないことを想定しておりまして、これからは、例えば予算で資源管理計画の推進支援事業とかの予算を使った中で、新たな取組として掘り起こす件数を年間4件ぐらいと、これは予算の関係もございますが、そういう考え方で215件を平成27年の最終目標としているところです。
◆山口委員 ただ、目標設定という位置付けからいうと、ほぼ計画策定の上限にあるというふうに認識されているのかなというのはわかるんですが、しかし、目標を持ってやるとすれば余りにもたやすい目標ではないのかなという感じがしております。それはもうこれ以上の議論は今のところやりませんけれども、次の政策5の関係です。
 まず、特許の関係ですけれども、県有特許も先ほどの話からいきますとかなりの数が出ています。いわゆる特許ですから、漁業センターとか、それぞれのところから出て目標値も設定されてあるようですが、基本的にこの特許の帰属といいますか、権利といいますか、それはどこにあるのかという気がします。それぞれの県関係の皆様方にあっても、その団体の中のAさん、Bさんなりの共同研究なり何なりという形で特許というのは提出されるんだと思うんですが、それの仕分けというか、整理というのはどういうふうにされているのでしょうか。
○西川委員長 休憩します。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後3時16分 休憩−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後3時17分 再開−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
○西川委員長 再開します。
◎山田漁政課長 特許の権利は、総合水産試験場で特許を取得した場合には県ということでございますけれども、ほかの研究機関と共同で開発したものについては、ほかの研究機関も権利を有するという場合がございます。
◆山口委員 ということは、もうほとんど団体ということですね、個人ではないと。県から、あるいはセンターから、総合水産試験場から出ている分は全てその団体に帰属させているということですね。
 そうした時に、特許ですから、特許を使うには実際に特許料がいるわけですね。その仕分けといいますか、考え方はどういうふうになっているんですか。これは極めて大事な部分だと思うんですが。
◎藤井総合水産試験場長 特許については、出願者個人にも少し権利があります。それと、共同研究で企業も入っている場合もありますので、企業の持ち分もあります。そういう状況になっております。
◆山口委員 ということは、県職員個人も全くゼロではないと。県職員と限定するのかどうかは別にして、個人も全くゼロではないということですね。何%かのものは持たせてあるということですか。
◎藤井総合水産試験場長 訂正いたします。個人の分は、県に譲渡されています。
◆山口委員 知的財産といいますか、そのアイデアというのはそれだけの価値があってのものなので、県の職員にも何%かは、頑張れと、しっかり研究をやってくれという意味ではあってもいいのかなと思います。公務員にはそういうことを与えたらいけないのか、その辺はどうなんですか。公務員法でそういうふうになっているんですか。
◎田添水産部次長 まず、その特許を使用する時の話もございますのでお答えいたします。
 許諾料ということで、数値の根拠はちょっとよくわからないんですけれども、県民が使う時、それから県外の人が使う時、許諾料というのがありまして、一定の計算のもとで使うようになっております。県民が安くなっているということです。
 それから、個人に対しては、全員ではありませんけれども、ある特許が例えば加工関係で売上にものすごく貢献したとか、非常に民間に貢献したことがあった場合は、職員の表彰というのがございます。したがいまして、お金の面はありませんが、そういった表彰という形でやった場合はございますけれど、全員ではございません。
◆山口委員 わかりました。そういう表彰という形でその努力した成果を正当に評価してやっているということですね。それは、そういう制度でもいいのかもしれません。
 もう一つ、では、県としてせっかくこのように特許を申請してきちっと取得したものについての保護の体制というのは明確になっているんですか。いわゆる特許ですから簡単に使ってはいけないんですね、それ相当の価値があっての特許ですから。そこの仕分けはどうなっていますか。
 県もいろんな部署で特許を取っていると思うんですが、統一してやっているのか、水産部は水産部でやっているのか、それはどうなんですか。(発言する者あり)
○西川委員長 休憩します。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後3時21分 休憩−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後3時22分 再開−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
○西川委員長 再開します。
◎山田漁政課長 特許の許諾につきましては、試験研究機関を持っている部が農林部、水産部、産業労働部とありますけれども、それぞれの部で民間の加工会社等がこの特許を使って加工品をつくりたいという場合にはそれぞれが許諾をして契約しております。
◆山口委員 これだけの件数の特許を取られているので、それ相当に民間とか企業がやらせてほしいとか、やりたいと、いわゆる特許、研究成果を県としては保持していると思うんです。それらを今どういう状況で民間に開放しているというか、許可をしているのか、その辺についてはどうなんですか。民間でなくても県同士でもいいわけですよ。
○西川委員長 休憩します。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後3時23分 休憩−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後3時25分 再開−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
○西川委員長 再開します。
◎藤井総合水産試験場長 総合水産試験場でやっている現状を少し説明しますと、民間の企業等が利用させてほしいとお願いをされるので、県内の業者を中心に許諾をして、それについては実施料をいただいているという形です。県内企業などを優先してやっております。
◎山田漁政課長 実施許諾件数でございますけれども、平成23年度で4件、平成24年度で6件、平成25年度は現時点で5件という形で、県内の企業を中心に許諾をしている状況でございます。
◆山口委員 急にこういう質問をしたので皆さんにも迷惑をかけている部分もあるようですが、この政策5の関係の裏付け、今の特許の取り扱いに対する県のシステムといいますか、体制といいますか、そのことについては後でペーパーでもらえばいいと思います。
 なぜかというと、これは極めて今、各企業間でも国家間でも非常に問題になっているのは、知的財産というか、この種の問題でいざこざを起こして何億円もの補償をしなければいかんという状況も、逆の立場もあるわけです。だとすれば、やっぱりしっかり管理しておかなければいかん。そういう部署が長崎県には当然あってしかるべきだと思っていますので、その体制も含めてもう少し教えてください。
○西川委員長 ほかにありませんか。
◆溝口委員 一応平成27年度まで50件ということになっていますけれど、今、36件あって、あと14件を見込まれる中で、総合水産試験場としては平成24年から平成27年度までに何件ぐらい出願をしているんですか。
◎山田漁政課長 平成24年度におきまして、県全体で36件ございまして、このうち水産が11件ございます。平成27年度までにはあと2件伸ばしたいと考えております。
◆溝口委員 その2件は、今出願しているということではなくて、今から2件を計画して出すということになるんですか。今、目途が立ったものが2件あるということですね。それは今言えるんですか。
◎藤井総合水産試験場長 現在、出願件数の累積としては27件ございます。審査中の部分がまだかなりありますので、2件は達成できるのではないかと見込んでいるところです。
◆溝口委員 この間から水産試験場で取り組んでいるトラフグを雄ばかりにする取組というのがあったと思うんですけれども、その辺についてももう今出願しているかどうか、まだですか。トラフグの雄ばかりを育成するという技術をつくっていくという説明が前回あったと思うんですけれども、そのことについてはもう出願しているんですか。
◎藤井総合水産試験場長 それについてはまだやっておりません。
◆溝口委員 そうしたら、同じ試験を今それぞれよその水産試験場でもやっていると思うんです。やはり特許を取るとかなり有利な形で進んでいくと思うんですけれども、その辺についての、よその状況把握というのは行っているんですか。
◎藤井総合水産試験場長 あの技術は東京海洋大学がまず淡水魚で、ニジマスとヤマメでやられた技術を応用した形になっていて、そちらで特許を取られているんです。うちでやった試験というのも、東京海洋大学と共同研究という形でやらせていただいたということになります。
◆溝口委員 いいです。今、全体で27件あるということで、あと2件は可能ではないかということでございますので、ぜひ長崎県が進んで特許を取れる部分については積極的に取っていただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。
◎藤井総合水産試験場長 補足いたしますが、これまでの出願累計が27件で、今出願中で登録されていないものが7件あります。
◆山田[博]副委員長 先ほど織田委員が言われた資料を私も請求したいと思っておりますので、あわせてお願いしたいと思います。
 それと、この第138号議案の資源状態が維持・回復した魚種数の中で、これは先ほど私が質問しておりましたら、資源管理課長からは、漁業調整規則というのが公的な規制であると、自主ルールに基づいて資源管理をやる方法と2種類あるというお話がありました。これはまず間違いありませんね
◎五島資源管理課長 資源管理の方法として、制度的な管理措置と規制措置、それから各地域なりが行います自主的な資源管理計画など、自主的に自分たちが守るルール、大きくはその2つで資源管理の規制がされると思います。
◆山田[博]副委員長 そういうことですね。
 それで、公的な規則の中では、長崎県漁業調整規則、これは昭和39年につくられた規則でございますけれど、この規則と理解していいんですね。
◎五島資源管理課長 漁業調整規則はその規則でございます。
◆山田[博]副委員長 そうすると、今回、新しく魚種が19種になったわけです。これは昭和39年にできたんです。私もいろいろ聞いてみたら、集魚灯のあり方とか漁法のあり方とか随分変わってきたんですね。
 ここの中で漁業調整規則に集魚灯などいろいろありますけれども、やっぱりここはリンクしてやっていかないといけないと。
 というのは、もう一度言いますよ。この漁業調整規則は昭和39年にできたんです。昭和39年頃の漁業のあり方と今というのは、時代も違えば人も違う、船も変わってくるわけですよ。誰が見ても、誰が聞いてもそれは納得すると思うんですよ。
 そうすると、この漁業調整規則でやっていると、これはある程度の方向性を、資源管理上はこれも手を加えないと、また見直しをしないといかんと理解をするわけですけれども、これは今の漁業に沿った漁業調整規則ということで理解していいのかをお答えください。
◎五島資源管理課長 策定されたのは昭和39年、恐らく改正の年だと思うんですけれども、この漁業調整規則が今の漁業に100%適合しているかどうかという部分につきましては、そうでない部分があるかもしれません。ただし、この規則に基づいて、これまでの漁業のルールを定めて操業をやってきたということもございますので、確かに甚だしく現状と合っていない規則につきましては、規則自体も改正をすることは可能でございますのでやっていく必要があるかと思いますが、ただし、改正するに当たってはやはり県下の漁業者の方の意見、一方の方は改正したい意向があるにしても、もう一方の方は漁業調整上改正を好まない場合もございますので、そういう県下全体の意見として合意がとれることが一番前提になりますので、この規則が今に適合しているかどうかというよりも、今の漁業者全体の合意が得られるかどうかに基づいて規則が運用されていると思います。
◆山田[博]副委員長 今、資源管理課長が言われていることは、ユーストリームで県内全地域の漁業者やいろんな方が見ていらっしゃいます。
 ここでお尋ねしたいのは、簡単にわかりやすく言えば、今、資源管理課長が昭和39年にできましたよと言われました。今、平成25年だから、その昭和39年と平成25年を比べたら漁業のあり方というのはどうかというと、確かにそれは違うでしょうと。かといってそれを見直すに当たっては合意形成が大変難しいということで、今のところはこれについて、例えば現状と実情が合っていないかもしれませんけれども、そこは手をつけてないということで理解していいんですね。
◎五島資源管理課長 現状と実情がどの部分で合っていないかということについてははっきりと指摘をすることはできませんけれども、調整規則の中で例えば規制をかけている部分、禁止区域の設定や光力の規制、操業区域の制限というものについては、先ほども言いましたが、長い間の漁業調整の結果として県内漁業者が一応合意を見た上で定められている規則であって、それは国の認可も受けた上で制定されているものでございますので、仮に現状に合わないような部分について、漁業界の方からもそういう声なりが上がって、それが漁業界全体の意思であるというような中で規則の改正なり何なりが行われるということはあるかと思いますけれども、現状においてそういうことも今のところ私としては生じていない状況だと思っております。
◆山田[博]副委員長 資源管理課長、昭和39年と平成25年、これは時代も違う中でどこが合っているか、合ってないかというのは今のところは指摘できないと。指摘ができないといったって、実際つぶさにこれを見ていただきたいと思うんですよ。
 資源管理課長として五島課長は水産部のエースですから、エースですよ。私は県議会のエースではありませんからね。県議会の野球部のエースはこちらに山口初實委員がいるから、頑張って水産部のエースとしてこれをやっていただきたいと思うんですよ。
 それは合意ができるか、できないかというのは、右がおれば左もいっぱいいらっしゃるわけだから。さっき資源管理課長は私の質問の前に、合意というのはなかなか難しいんですという話をされたわけだから、少なくともどこが現状に合っていないかというのはきちんとチェックをすべきです、それが漁業者の合意がとれるか、とれないかは別としてですね。なぜならば、今、資源管理に取り組むに当たっては、先ほど言ったように、昭和39年の長崎県漁業調整規則に基づいてやっているというのであれば、平成27年までやる資源管理を昭和39年の漁業調整でやっていたら、それは小学生が見てもちょっと違うんじゃないかと、船の構造も違う、エンジンも違うんだから。
 それを指摘したからといって、合意形成ができるか、できないかは別として、どこがどういうふうに現状と違うかというのを把握するのは、少なくとも必要だと私は思いますよ。それを見直すことができるか、できないかは別として、問題意識として、少なくとも取り組まないといけないと私は思うんですが、見解を聞かせてください。
◎五島資源管理課長 今後、例えば新たな漁業の導入とか、それから漁業者が新たに着業して漁業所得を上げていこうという取組を県としても進めていくという中で、例えば許可の発給とか、そういうものが今後スムーズにできていくような制度の改正とか、その辺については取り組んでいこうと考えておりますけれども、それにしても大前提になるのは漁業調整規則というものがあります。やはりこの規則を基本としていろんな漁業の新たな導入なり何なりが行われます。ただし、その中で著しく皆さんがこの規制はおかしいとか、例えばここの光力はもっと厳しくした方がいいとか、甘くした方がいいとか、そういう意見があって、皆さんが合意するようなことができてくれば、それは新たな漁業の導入に基づいて許可を改正する、新たな許可の制定もする、そういうことができてくると思います。
 だから、時代に合った新たな漁業を導入するのに必要な改正はやっていかなければいけないと思いますけれども、それも基本にはやっぱり漁業調整規則、過去の規則であってもこれが一番の基本にはなっているということをご理解いただきたいと思います。
◆山田[博]副委員長 これは後で集中審査がありますから、この漁業調整規則についてはやりますが、少なくとも昭和39年だからね。私は昭和45年生まれですよ。私が生まれた時にはもうこれはあったんですから。水産部としてはそれをずうっと、いろいろ規則の改正はありましたけれども、規則の中身は今の時代の漁業と合っているかどうかという指摘を全くされていないというのは、漁業者がその問題意識を持つか、持たないかは別として、水産部としては、水産県長崎として持たないといかんと思いますよ、少なくとも昭和39年と平成25年は違うんだから。
 県議会でも昭和39年の頃に議論された問題意識と平成25年の問題は全然違うんですから。そこは水産部のエースの一人として、資源管理課長におかれましては問題意識を持っていただきたいと思います。
 資源管理課でいいますと、例えば長崎の魚市にはカツオが揚がっております。鮮魚カツオ、平成25年には何と8年ぶりに10億円を超えた。これは水産振興課と資源管理課の方でいろいろ調べていただきました。ありがとうございました。この中で、五島でカツオ漁をする漁船の数を調べてもらいました。そうしたら、カツオ漁をする人はいません。しかし、何とカツオ漁船が実は長崎魚市に来ている。平成25年には何と宮崎県の船が12隻、高知県の船が13隻、徳島県から1隻来ております。この方々が来られて、五島の男女群島沖で8年ぶりに10億円の水揚げがあった。しかしながら、五島海域で宮崎県のカツオ漁船と操業に伴うトラブルが平成23年には2件、平成24年は1件、平成25年には2件とあっております。その時は、平成23年には宮崎県の船が3隻あって、平成24年には宮崎県の船が2隻であったと。今年は2件の苦情があり、宮崎県の船が6隻あったと。
 私は何が言いたいかというと、こういった他県からもカツオを捕りに来ているんです。しかし、五島の人はヨコワ漁をする船は300隻いるけれどカツオ漁はしていないと。こういったこともあるから、総合計画の中でもこういった現状を踏まえながら資源管理の目標というのをしっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 これはまた金曜日に議論をしますので、私はこれで一旦終わりたいと思います。資源管理課長におかれましては、漁業調整規則の考え方をもう一度、金曜日にでも改めて聞かせていただきたいと思います。
○西川委員長 ほかに質疑はありませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○西川委員長 それでは、第138号議案は保留して、13日に審査することにし、陳情の審査を行います。
 お手元に配付いたしております陳情書一覧表のとおり、陳情書の送付を受けておりますので、ご覧願います。
 陳情書について、何かご質問はありませんか。
◆山田[博]副委員長 他の委員の皆さん方の質問の準備が整うまで、私の方から質問をさせていただきたいと思います。
 まず、86番の「壱岐海域での海砂採取量に関する陳情書」が上がっております。それで、これが何と議会事務局から、86番の「壱岐海域での海砂採取増量に関する陳情」ということで、若干の文言が付け加えられておりました。何が違うかというと、文言が1つだけ違うんです。「漁業支援金」というところですね。当初の86番の陳情書には「漁獲支援金」と書いてあったんです。それが「漁業支援金」と訂正されたということでお聞きしました。
 それで、午前中に平成24年度の漁協の雑収入の状況ということで、事業収益をお聞きしました。県内に69ある漁業協同組合で事業収益がどれぐらいあるかというと332億円で、その中に事業外収益が73億円あると、こういうことだったんです。それで、事業外収入のうち雑収入として上がっているのが7億8,000万円です。これは事業外収入の10.7%を占めていると。
 いいですか、もう一度言います。69漁業協同組合がある中で事業収益が332億円で、平均が4億8,000万円ぐらいあると。全体の漁業組合の事業外収益が73億2,000万円ぐらいで、1漁協当たりの事業外収益が1億600万円ぐらいあると。事業外収入のうち雑収入というのは、漁政課でいただいたものを見ると全体で7億8,200万円、1漁協当たり1,000万円、事業外収益に占める比率が10%ということでした。これは漁政課からいただいた資料で質問をさせてもらっておりますけれども、間違いないかどうかというのを改めて確認させていただきたいと思います。
◎山田漁政課長 ただいま副委員長がおっしゃった事業外収益等の金額については間違いございません。
◆山田[博]副委員長 そうすると、今回の「壱岐海域での海砂採取増量に関する陳情」ということでありましたけれども、この壱岐の漁業協同組合は、私も海砂採取の資料を拝見させてもらいましたが、長崎県全体の海砂採取量の大体60%から70%は壱岐海域でとっているんですね。それは間違いございませんか、確認です。
◎山田漁政課長 県内の海砂採取のうちの65%ぐらいは壱岐海域で採取されております。
◆山田[博]副委員長 そうすると、今回こういった陳情書が上がっておりますけれども、この事業外収入のうち、先ほど言った、当初は公共事業の中には迷惑料というのは含まれておりませんということでしたけれども、事業外収入のうち雑収入というのは迷惑料だということです。今回、壱岐海域で迷惑料というのはどれぐらい入っているかご存じですか。
 要するに雑収入です、迷惑料というのは存在しないでしょうから、事業外収入でいうとどれぐらいあるか。事業外収益のうちの雑収入が、壱岐漁業協同組合でどれぐらい入っているかお答えいただけますか。
○西川委員長 答弁できますか。(「休憩を」と呼ぶ者あり)
 休憩します。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後3時49分 休憩−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後3時50分 再開−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
○西川委員長 再開します。
◎山田漁政課長 壱岐地域の漁協における事業外収入は、約2億5,000万円でございます。
◆山田[博]副委員長 この壱岐の漁業協同組合の雑収入というのは2億5,000万円ですね。(「事業外収入です」と呼ぶ者あり)失礼しました。事業外収入ですね、もう一度お尋ねします。
◎山田漁政課長 事業外収入が2億5,000万円でございます。
◆山田[博]副委員長 ということは、この事業外収益が2億5,000万円だと。そうすると、これは壱岐の漁業協同組合の全体的な事業収益の何%を占めるんですか。改めてお伺いします。
◎山田漁政課長 壱岐全体の事業収益が出ておりませんので、現時点では何%というのは申し上げられません。
◆山田[博]副委員長 先ほどの平均から計算できますか。計算できるのだったらいろいろとお尋ねしたいので、それがわかったら教えていただけませんか。
 要は、簡単に言いますと壱岐海域の海砂をとってくださいと。それはなぜかというと、とることによってこの漁業支援金の収入が入るということになっています。この漁業支援金ということでありますけれども、壱岐の漁業経営者の高齢化が今どれぐらい進んでいるかというのを教えていただけますか。65歳以上が何%占めているか、これは事前にこういった要望書が上がっていますので、きちんとそういったところは調査されていると思います。お答えください。(「休憩をお願いします」と呼ぶ者あり)
○西川委員長 休憩します。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後3時52分 休憩−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後3時53分 再開−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
○西川委員長 再開します。
◎山田漁政課長 県内の漁協全体の組合員の年齢別の構成はわかりますけれども、壱岐地区については今手元にございませんので、全体で60歳以上の方が65%という形になっております。
◆山田[博]副委員長 そうすると、漁政課長、これは実際、今、県内の漁業協同組合の漁業者は60歳以上が65%を占めているということでありましたが、例えば、今後長崎県として漁業を営むことができる年齢というのは大体どれぐらいを見込んでいるかというのをお尋ねしたいと思います。
 それはなぜかというと、いろんな漁船を運航するとかいろいろあると思います。私の地元でも70歳でも現役で漁業をやっている人もいますけれども、やっぱり長崎県として水産振興計画とかいろんな計画をつくる時に、漁業者としてある程度想定したものをもとにして、統計に基づいてやっていると思うんです。まさかめくらめっぽうにそういった統計とかバックボーンなしにやっているわけはないと思うんですね。長崎県として、漁業をしっかりと営まれる年齢層としてどういう年齢を設定しているかどうかというのをお尋ねしたいと思います。
◎山田漁政課長 漁業を営む年齢層の構成がこのくらいというような想定はいたしておりません。
◆山田[博]副委員長 では、お尋ねします。
 漁船のリース制度がありますね。私は以前、これについて水産振興課でお尋ねしたことがあったと思うんですね。まだ私が県議会議員として若かりし頃、私は今43歳ですが、当時は36歳でした。その時お尋ねしたのは、漁船のリース制度を利用する時に、「青年層」とかなんとか言ったんですね。柳村課長、ご記憶にございますか。その時に、課長が答えていたら間違いないんですけれども。その漁船のリース制度を利用したら、何歳までに返済するようになっているのか、逆にお尋ねしたいと思います。
◎柳村水産振興課長 大体リース漁船、それから漁政課が所管しております改善資金、これらはやはり目途が60歳ぐらいですね。60歳を超えると、これらを借りる、もしくは利用する方々に連帯保証みたいな若い方をつけていただくとか、そういうパターンが多くなります。
 実際に漁業就業者の年齢構成を見ますと、65歳以上の方々というのが、今全体で大体5,000人近くいらっしゃる。全体が1万7,000人ぐらいですので、この方々があと5年、10年していくと恐らくやめていかれる方だろうと想像しております。
 ただ、漁政課長が申しましたように、漁業者の方は、こう言ってはなんですけれども、非常に元気な方々ですね。漁船の事故等を見てみましても85歳とか、そういう方々も非常に頑張っていらっしゃいますので、なかなか70歳が定年だとか、75歳でとかという話がしづらい部分がございます。ですので、そういう表現で漁政課長は申しておるんですけれども、大体目安として65歳を超えて75歳とか80歳になられると大部分の方がやめていかれるんだろうと我々は想像しております。
 そういう制度的な面で見ますと、やはり60歳ぐらいのところに一応目安がありまして、そこを超えていくと、やはり若い方たちに連帯保証とかをとっていかないとなかなか厳しいのかなと考えているところでございます。
◆山田[博]副委員長 そうすると、漁政課長、この塚元組合長から要望が上がっているので特に私がびっくりしたのは、組合の高齢化で経営も厳しいと。どれだけ組合の経営が厳しいかというのを確認したかったんです。
 それで、先ほど水産振興課長が、県には漁業を営むための漁船のリース制度がありますけれども、それをお貸しするとなると60歳以上は保証人をつけないといけないと。ポイント的にそれを目途にしていると言われました。現在、この60歳以上が65%を占めているということなんです。
 そうすると、総体的に言うと、現在、この壱岐地区の漁業協同組合の経営がどういった状況にあるかをどれだけ把握されているのか、見解を聞かせていただきたいと思います。
○西川委員長 いいですか。(「休憩をお願いします」と呼ぶ者あり)
 休憩します。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後3時59分 休憩−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後4時2分 再開−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
○西川委員長 再開します。
◆山田[博]副委員長 それでは、この海砂の陳情書は、資料が届かないみたいですので、届いてからまた教えていただきたいと思います。
 それでは、陳情番号71番の男女群島のあり方についてお尋ねしたいと思います。
 確認でございますけれども、この男女群島には真浦漁港という県の管理の港がありますね。61年ぶりに真浦漁港の測量を県単独事業でやっていただきました。地形、深浅測量をしたと、これは整備目的でやったことではないんだと。なぜやったかというと、国境離島の現状把握のために実施したということでこれは理解していいのかどうか、まずお尋ねしたいと思います。
◎田中水産部参事監 真浦漁港の調査につきましては、平成25年度に漁港区域内の測量並びに陸上の地形測量を行ったところでございまして、それにつきましては、過去に地形測量等を行っていなかったということから平成25年度に実施したものでございます。
◆山田[博]副委員長 これは61年ぶりというのは間違いございませんね、もう一度確認します。
◎田中水産部参事監 真浦漁港の前回の測量につきましては、昭和25年から昭和31年にかけて漁港の建設工事を試みたということがありまして、この期間内に実施をしたというふうに推測されますので、今お話にありました何年ぶりというところについては、明確に数字の確認ができません。
◆山田[博]副委員長 参事監、前回の委員会の時に聞いたら、参事監がそういうふうにお答えした記憶があるんですけどね。それを確認のために私は順序立てて質問しているので、私が言っているんじゃなくて参事監がそういうふうにお答えした記憶があるんです。私が言っているわけじゃないので、それはしっかりとお答えいただきたいと思うんですけど、もう一度お願いします。(「休憩をお願いします」と呼ぶ者あり)
○西川委員長 休憩します。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後4時4分 休憩−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後4時4分 再開−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
○西川委員長 再開します。
◎田中水産部参事監 大変失礼いたしました。
 真浦漁港につきましては、昭和25年に漁港指定がされまして、その後、昭和25年から防波堤の建設工事を試みた時期がございます。したがって、その昭和25年を起点といたしますと、今回の平成25年というのは61年ぶりになるということでございます。
◆山田[博]副委員長 61年ぶりにようやくこの調査をしたと。しかし、整備目的じゃないと。整備目的じゃないけれども、今回、地元の人たちは、ようやく長崎県もこの男女群島について関心を持ってもらったということであります。整備目的じゃないけれども、真浦漁港の測量についてはお金をかけておりますね。それで、予算的には随分お金をかけております。これは整備目的じゃないと言われましたけれども、じゃ、どういった目的でされたのか、もう一度お尋ねしたいと思います。
◎田中水産部参事監 今年度実施をいたしました測量、海域部における深浅測量と地形把握というのは、当該漁港区域内の現状を把握するための調査でございます。
◆山田[博]副委員長 現状を把握した上でお尋ねしたいと思います。
 今回、陳情番号71番としてきております「男女群島のあり方」ということで、これは平成18年11月から無人化されているんです。実際この男女群島というのは宮崎県や高知県から船が来るぐらいカツオの漁場としては大変いいところなんです。
 そこで水産部としては、平成18年11月からここが無人化されていたというのは知っていたか、それだけお答えください。
◎田中水産部参事監 男女群島に設置されています灯台の所管というのは海上保安部になりますけれども、そこが無人化されたということは情報としては承知をしております。
◆山田[博]副委員長 そういった状況だと。漁場としては大変いいところなんですね。そこが実際、今、無人化になっているということでありますが、これについて水産部としてはどういった見解を今まで持ち続けていたのかお尋ねしたいと思います。
◎田中水産部参事監 灯台につきましては海上保安部の所管ということになりますので、そういった当方の立場というのは真浦漁港の漁港管理者としての県の立場がございますので、無人化については海上保安部のご判断でされたものと受け止めております。
◆山田[博]副委員長 無人化はそうなんです。だけど、水産部としてこの無人化というのが果たして適切であるか、適切でないか、見解を聞かせていただきたい。だって、地元の漁業者を含むこういった経済団体も含む会から、これはぜひ有人化してもらいたいという陳情がきているんです。大変すばらしい漁場なんです。それを水産部としては承知しておきながら、そのまま無人化にして果たしていいのかどうか、水産部としての見解を聞かせていただきたいということです。
◎田中水産部参事監 灯台の保守管理というのは私どもの所管にかかることではございませんので、これについては海上保安部のご判断によってされたものと受け止めております。
 私どもとしては、この真浦漁港に関して言えば漁港管理者という立場がございますので、この漁港管理者としての立場でしっかりと現状把握はする必要があると考え、この測量調査を実施したものでございます。
◆山田[博]副委員長 参事監、無人化するというのは別として、今のこの状態が果たしてこれでいいのかどうか。私としては簡単に言うと、漁業者がいっぱい来て、中国漁船も来るわけだから、果たして無人化が適切かどうかというと、長崎県としては「この無人化を有人化してくださいと今度要望していく」と言ったんです。水産部としてはそういった見解があるかないかというのをお尋ねしたいと思います。石塚副知事はちゃんと明言したんです、「やります」と、「国に要望します」と言ったんです。改めて今水産部に聞いたら、それは一言で簡単に言えば、国土交通省、海上保安庁がやったことだから私たちは知ったことじゃありませんということを言うのは、ちょっと同じ長崎県の中でありながら、石塚副知事は「これが無人化というのはいかがなものか」と言って「有人化しよう」と、「頑張りますよ」と言ったんです。
 しかし、今、水産部の参事監が、それは海上保安庁が決めたことだから私は知りませんと言うのはいかがなものかと私は聞いているんです。
 私は何が言いたいかと、ちゃんとした同じ見解を持っていただきたいということを言いたいんです。おわかりですか。
◎田中水産部参事監 私は、水産部、そして今、漁港の管理を担っている立場としての答弁をさせていただいたところでございます。
 この男女群島におけるさまざまな問題を県の総合的な立場から、この無人化というものをどう捉えるかといったものは、もちろんそういった立場でのご判断になると思いますが、私がこの委員会で答弁しましたのは、先ほど申しました真浦漁港の漁港管理に関する事務を担当している者という立場でコメントさせていただいたものでございます。
◆山田[博]副委員長 だって、水産部長、これは長崎県として同一の見解を持っていただきたいんですよ。
 なぜかといいますと、この要望書の中には「漁民の安全操業」と書いているんです。「海洋資源の管理や安全保障」と最初にあるんです。海洋資源の管理上、あとは漁民の安全操業上ということで、これはぜひしっかりと有人化をしてもらいたいと思っていると書いてあるんです。
 参事監はあと何年かしたら水産庁に帰るかもしれないから、水産部長、石塚副知事は「長崎県としては政府施策要望でやっていく」と言ったんです。水産部としても同じ見解をしっかり持っていただかないと困るので、改めて、水産部長、これについて水産部も同じ見解を持ってしっかりやっていただきたいと思うんですが、最後に見解を聞かせてください。
◎下山水産部長 水産部長の立場としての発言でございますが、男女群島の真浦漁港を漁業者が利用できるようなあり方、それから、それが外国の船籍等によって利用を阻害されることがないようなあり方というのは当然我々としては頑張っていく必要があると思っているところでございますが、有人化、無人化の問題につきましては、我々の職域の部分を超えることになってくるのかなと思っている次第でございます。
◆山田[博]副委員長 水産部長、もうこれ以上この質問ばっかりできませんから、あと石塚副知事としっかりと話してください。石塚副知事はやると言ったんだから。部長や参事監の立場として、ここでいろいろ言いにくいことがあるということはわかりました。これ以上はこの質問はしません。
 次の質問をします。今回、88番に「長崎県の水産行政での違法操業等取締りに対する適正な措置を求める要望書」とあります。
 今回、私も県議会議員として、こういった違法操業取締りに対する適正な要望ということできた文書を私も拝見させていただきましたけれども、こういった要望書がきたのを初めて見ました。これについて、漁業取締室長、見解をまず聞かせていただきたいと思います。
◎柴崎漁業取締室長 通常、漁業取締りにおいてはいろんな情報がうちの方にも寄せられます。そういう情報に基づいていろんな方法を使って取締り捜査等を行っております。
 この要望書を読ませていただいたので、この中に触れてご説明しますと、県の方に何度も問題提起をしていたということになっておりまして、通常のそういう個人からの情報につきましては、当然個人情報でもありますし個別には口外できないわけですけれども、こういうふうに書いてあるということであれば、こういう2人からの情報がきていたということは私たちも把握しております。
 それを受けまして、私たちも今言いましたように、この情報につきましてもいろんな方法で取締り捜査を行ってまいっております。それについて一定の結果も出しておるわけですけれども、その辺の見解の違いかなと思っております。
◆山田[博]副委員長 見解の相違とかなんかというよりも、いずれにしても一番大切なことは、漁業取締室の柴崎室長の隣にいる五島課長も漁業取締室におりましたね。そこに行っている人は歴代長崎県の水産部のエースの人ばっかりなんです、エースなんですよ。あなたも長崎県の水産部のエースのお一人というのは私も十分認識した上で質問しているんですけどね。
 そこで、今回こういったことが出るということは、公正・適正に実施されているということでありましたが、要するに簡単に言うと、長崎県の漁業取締室はちゃんとやっていると。しかし、要望書を出した人と見解の相違があるということで理解していいということですか。まずそれがスタートとして大切なことですが、よろしくお願いします。
◎柴崎漁業取締室長 この要望書の中身についてだけから判断しているんですけれども、今言いましたように、情報に基づいたいろんな取締り捜査というのは行っておりますので、それについては、実はそういう捜査関係というのは捜査上、当然口外できないことでもありますし、特に途中でそういうことをすると捜査の妨げになりますから、なかなか実際ご説明できない部分があります。そういう意味では理解をなかなかしていただきにくいことなのかなと思っております。
◆山田[博]副委員長 それで、実は今年の12月10日に、小林議員と吉村議員との立ち会いで要望者の方々と意見交換会をしていますね。その時の回答書というのをいただいているわけですけれども、この回答書というのは、私もこういったやりとりをやったということでもらいましたけど、当委員会でこういったことに関して質問していいのかどうかというのをちょっとお尋ねしたいと思います。
◎柴崎漁業取締室長 それは今、答弁で出ましたので、私も個人情報になるのでちょっと注意をしないといけないと思うんですが、そういう質問が出ましたので、その2人とそういう意見交換がありました。ですが、内容についてはやっぱり個人情報になると思いますので、私からこの場では個別にお答えしにくいものもあると思います。ただ、内容においては通常一般的にお答えできるものもあると思います。
◆山田[博]副委員長 それでは、これは両議員からぜひとも確認していただきたいということでありましたので、大変申し訳ございませんが、委員長、個人情報とかに抵触するのであれば、漁業取締室長、それはちょっとやめていただきたいということを言っていただけませんか。私も勉強不足のところもあるかもしれませんし、知識が不足しているところもあるかもしれませんので、そういうのはぜひ言っていただきたいと思います。
 私はそういったものに抵触しないようにお尋ねしますけれども、大村湾と佐世保港での集魚灯についてとあるんですね。この中に「1キロワット範囲内で水中灯を使用できます」とあります。要は、今回の要望者の方々におきましては、そういったのは漁業規則の中でわかっていると思うんです。問題は、この水中灯のそういったワット数というのをちゃんとチェックしているか、チェックしてないかというのが大切だと思うんです。そこまでやっているかというのも大切だと思うんです。それはどうなんですか。漁業取締室の中でそこまでちゃんと調査しているのか、してないのか。この要望の中で、県全体的に、一般的に、含めてお尋ねしたいと思うんですが、いかがですか。
◎柴崎漁業取締室長 そこに書いてある中で言えば、大村湾の中においても、一般的においてもですが、まき網の通常光力の違反については、うちの方で通常臨検とか立入検査ということでやっております。大村湾においてもやっております。
◆山田[博]副委員長 そうであれば、いずれにしても誤解がないようにそれはしっかりやっていただきたいと思うんです。
 今回の要望者の方々は、このやりとりの中で「1キロワット範囲内で水中灯を使用できます」とありますけれども、要するにそういった捜査の情報があれば、そういったところをきちんとそういった誤解がないように、県が手心を加えているんじゃないかという誤解を招かないように、これは一般的にやった方がいいと思うんですよ。
 今回の要望書を出している特定の方をしているか、してないかというのは捜査上の問題だから言えないと思います。言えませんから私はここの場では聞けないということで理解していますから、そこはいずれにしたって一つの要望書に出ている案件以外でもしっかりとやっていただきたいと思うんですよ。
 例えばそこの漁船だけがやっていないとなったら、これは大変な問題だから、一般的に水中灯のキロワット数はちゃんと調査をしていると理解していいということでいいんですね。一般的にちゃんとやっていますよと。今回の要望書が上がっている分ではなくて、一般的に水中灯はそういった捜査の情報が入ってくればちゃんと調査しているということで理解していいんですね。
◎柴崎漁業取締室長 一般的にも行っておりますし、お答えできる範囲でありますが、大村湾においても平成23年以降、光力違反で4件の検挙が行われておりまして、県の方でも1件、光力違反で検挙しております。
◆山田[博]副委員長 この違法操業について、もう一つこの中で、「自家用餌の網の許可について」とありますけれども、これは魚の餌をとっていいとなっているけれども、それを販売してはいけない。要するに餌としての漁はできるわけですけれども、それを販売してはいけないという許可がありますね。その許可もちゃんと指導しているとありますが、これは捜査の方法としては全般的にこういった情報が入った場合は、魚市とかなんかに行ってちゃんと調査しているのかどうかというのをお尋ねしたいと思います。
◎柴崎漁業取締室長 それにつきましては、情報を得ましたけれども、現認と普通言いますが、実際現場での確認はできておりません。
◆山田[博]副委員長 現場というか、私は、これは全般的に聞いているんです、個人情報になるといかんからね。全般的に、例えば情報が入りますね。私の地元ではいっぱいきますよ。魚市で調べてくれという時もあるんですよ。そうすると、ほかの漁業者が「そこまでせんでいいじゃろう、山田先生」と、「私が言うんじゃないんですよ、ほかの漁業者が言うんですから」と。そうしたら漁業者同士で「同じ仲間の漁業者だし、同じ長崎県の漁業者だから、そこまでせんでいいんじゃないか」と。しかし、他県だったら、「高知県や宮崎県だったらけしからんから、それだったら先生、徹底的にやってください」と私に言うわけですよ。そうすると、私もそうなったらちょっと大変だから一応県の方に相談するわけですよ。ちゃんと報告をしますよ。そうすると、まず行政指導で資源管理課長の方で宮崎県にもぴしゃっと言ってくれるから、さっとしてくれるから今トラブルはないんですよ。
 しかし、今回こういったことであれば、いいですか、きちんと市場とかなんかに、これは餌でとっていいのを販売すると、それは大変な問題だから、これは魚市まで行って、どこの船がどれだけ水揚げしたとすぐわかるわけだから、そこまで捜査しているかどうかというのを改めてお尋ねしたいと思います。
◎柴崎漁業取締室長 ここ最近でいいますと、私の認知の中ではそこまではまだしておりません。
◆山田[博]副委員長 それはやっぱり誤解がないようにきちんと調査した方がいいと思いますよ。
 今回、取締りに来ているのは適正な措置、私ははっきり申し上げてどっちがどっちかよくわかりません。なぜなら私には捜査権がないから。確かに陳情者の方の文書を見たらなるほどなと思うんです。しかし、漁業取締室の柴崎室長ははっきり言って水産部のエースですからね、部長。どう見てもあなたが嘘つくわけはないと私は思っている。
 しかし、これだけの要望書がきたら、おかしいなとしか思えないんですよ。見解の相違とかいろいろあるかもしれませんけれど、いずれにしても大切なことは、誤解を招かないようなきちんとした適正な捜査をするということですよ。そこで手加減をするとかあったらいかんということですよ。そこは今言ったようなことをやっていただきたいと思うんですけど、最後にそれをお答えいただきたい。
 最後に、砂の件で資料が揃ったようですので、その砂の方をお答えください。
◎柴崎漁業取締室長 これからもいろんな情報が当然入ってくると思いますが、今、取締船が5隻おりますけれども、それを総動員しまして、その情報については最大限に取締り捜査をしていこうと思っています。
 ただ、ちょっと付け加えさせていただきますと、その辺の捜査内容が情報提供者にもなかなか具体的にお示しできないので、そこがなかなかじれったいところがあるんだろうと思いますが、それはご理解いただきたいと思っております。
◎山田漁政課長 壱岐地区の漁協全体の事業収益のお尋ねがございました。これは29億8,700万円でございます。このうち事業外収入が、先ほど申し上げたように2億5,000万円ということで8.4%です。
 それから、壱岐地区の漁協の経営状況ということで、当期剰余金で申し上げますと、利益計上の漁協が3漁協で、損失を計上している漁協が2漁協という状況でございます。
◆山田[博]副委員長 そうすると、漁政課長、今実際、壱岐の方でも漁業協同組合の検査をしていますね。はっきり申しまして、経営が大変厳しいんだということでありました。例えば、今回、壱岐の日日新聞を拝見しましたら、塚元組合長がなんでこういったのを総会で出したかという記事が載っておりました。漁政課長はご覧になったことがありますか。私は壱岐の日日新聞の購読者なんですよ。
 これを見たら、ここに砂をとってはいかんといって、もう大々的に一面トップの記事だったんです。なるほどなと思ったんです。ところが、今回、塚元組合長からの要望書を見たら、漁政課長に聞けば、漁業協同組合の経営が大変厳しいんだということでありました。
 そこで、この漁業支援金でありますけれども、県当局として先ほど水産振興課長も言われたように、60歳以上の漁業者が全体の65%を占めていると。これは壱岐もそうでしょう。壱岐の60歳以上の漁業者の構成はわかりますか。わかりませんね。いずれにしたって経営が厳しいと。今言ったように5組合のうち利益が出ているところと損失が出ているところがあると。5のうちの利益が出ているところが3組合、残りの2組合が出ていないと。損失が出ているのはどっちですか。この郷ノ浦組合の経営状態はどうなんですか。
◎山田漁政課長 郷ノ浦漁協に関しましては利益が出てない状況でございます。
◆山田[博]副委員長 ここで、やっぱりこういうふうに経営が厳しい。私も壱岐の日日新聞を拝見させてもらったらごもっともだと思ったんですよ。しかし、これだけの議論をしていたら、多分委員の皆さん方も驚いたと思うんですよ。今回、これだけの大変な経営状況だと、塚元組合長が漁業支援金の収入も考慮に入れることを組合の総会にまでかけたということですから。
 そこでお尋ねしますけれども、実際水産部として、今までの方針としては、海砂採取は断固反対だということをお聞きしておりました。それは間違いございませんね、まずお尋ねしたいと思います。
◎山田漁政課長 海砂採取に対する水産部の考え方につきましては、以前から申し上げておりますとおり、水産資源や水域環境に影響を及ぼすということで基本的には反対の立場でございます。
◆山田[博]副委員長 しかしながら、この漁業協同組合長が自ら組合の総会にかけてここまできたということであります。
 そこで、水産部としては今後どうするのか。漁業協同組合をしっかりと支えて、漁業者を支えていくのが水産部なんです。ところが、その漁業協同組合からこんな悲痛な実情が、経営も逼迫していると。資料を調べてみたら、塚元組合長は、今まで海砂採取には断固反対の立場だったんです。こう言ってきた人がここまでするというのは、やむにやまれぬ状態だったんです。
 そこで、水産部としては今後どうするのか。県の水産部は断固反対、資源管理上、漁場環境が悪化したらいけないから、海砂採取には反対だったけれども、しかし、漁業協同組合からこういった要望書が上がったことについて、県当局としてはどういう考えを持っていくのかというのをお尋ねしたいと思います。
◎山田漁政課長 漁協の経営の健全化につきましては、事業外収入に頼るのではなく、本来の経済事業によります事業収入によるものでなければならないということで、こういったことは常例検査等を通じて漁協にも常日頃から指導しているところでございます。
 水産振興に関しましては県としていろんな施策をもって漁協の経営を支援しておりますので、漁業外収入には頼らないでいただきたいと思っておりますし、陳情書にも書いてありますけれども、今回、郷ノ浦漁協につきましては、信用事業を譲渡するに当たりまして、10年間の経営健全化計画をつくりまして、その中で事業外収入に頼らずに経営を健全化していくという計画をつくっておられますので、それに基づいてしっかりやっていただきたいと考えております。
◆山田[博]副委員長 漁政課長が言われたのはごもっともなんです。そうでないといけないんです。しかし、私が何度も言うように、この塚元組合長は今まで海砂採取に反対だったんです。反対の人がここまでするというのはよっぽどのことだと思うんです。それで壱岐の日日新聞の記者に聞いたら急変したと。しかし、なんで急変したかといったら、組合の経営が大変厳しいんですよということでびっくりしたんです。確かに漁政課長がおっしゃるように、事業外収入に頼らずにしろといったって、29億円の中に2億5,000万円は事業外収入ですよ。長崎県全体の中でも、今、事業外収入が18%も占めているんだから、これを何とかしろといったって、1%、2%ならわかりますよ。消費税の5%ぐらいだったらね。18%なんだから、これをやめろと言ったって、それはできないでしょう。いいですか、県の職員だって3%、4%の給与カットでも「だめだ、だめだ」と言っているじゃないですか。それと一緒ですよ。20%をやめろとなったら「だめだ、だめだ」と言って、とんでもないとなるでしょう。それをやめろと言っても現実的に難しいでしょうと言っているんです。
 では、水産部としては、あくまでも漁業協同組合の陳情書に関しては、所管している土木部に対して組合の意向というのはお伝えできないと理解していいんですか。
◎山田漁政課長 今回、県全体、それから壱岐地区の海砂採取限度量を検討するに当たりまして、第三者で構成される海砂採取限度量に関する検討委員会というのが今年度開催されまして、11月に提言が出ております。その中でやはり壱岐海域における限度量につきましては、現在の限度量を上回らない175万5,000立方メートルですか、これを上限とするという提言がなされておりまして、これはいろんな方からのご意見等を聞かれて検討委員会が出された提言でございますので、これは尊重する必要があると考えております。
◆山田[博]副委員長 私ばっかり質問できませんから、一旦これで終わりますけれども、いずれにしても、私は水産部としてこういう方針があったとしても、組合がここまできているとなったら、経営状況を鑑みて何らかの支援をしないといけないと思います。水産部長、事業外収入に頼らずに頑張れと言っても、現実的に長崎県全体の漁業協同組合の収入の18%を占めているわけだから。それで常例検査でやっているんですよ、事業外収入に頼るなと言っているんですよと言っても、実際それは現実路線として、今はそういった状況ですから、それを言うだけでなくて、何らかの方法を考えないといけませんけれども、現実路線としてはそういったことなんです。水産部長として、増量しろとは言わないけれども、この海砂採取量というのは、長崎県としては増量とは言わなくても、ぜひこの壱岐の漁業協同組合から来ている要望書に鑑みて、何らかの対応をしていただきたい。増量とは言わなくても、何らかのことをしてもらいたいということを担当部の方に言うのか言わないのか。要するに全体の増量でなくても、この壱岐の地先をとってくださいというふうに書いているんだけれども、全体の量は増やさなくても、この塚元組合長の海域でとってもらって、漁業支援金の収入を得たいということで、そういった配慮をしてもらうように土木部に働きかけるか、働きかけないのか、それだけお尋ねして終わりたいと思います。
◎下山水産部長 海砂の採取限度量の設定につきましては、委員会の提言をいただきまして、我々はそれを尊重するという立場でおります。その量につきまして、それを我々が増やしてくださいということは当然言うことはできません。ただ、今とっていらっしゃる中でどういうふうに分配をするのかというのは、これは土木部の所管というわけでもなくて、当然水産部の所管でもございませんけれども、それは壱岐の組合の皆さんでお互いに話し合って、もしどうしても必要だということであれば、それはその中で調整をするべき話なのではないかと思っている次第でございます。
◆山田[博]副委員長 調整ということは、水産部長も調整にするに当たってはその間に入って調整して、漁業協同組合の漁業外収益を得てやっていくと理解していいんですか。
◎下山水産部長 水産部の基本的な立場といたしましては、先ほど漁政課長が答弁しましたように、我々といたしましては、海砂の収益で漁協の経営を賄っていくということは、これはやはり望ましいことではないと思っております。したがって、そういうことに関しまして、水産部として関与していくということは、立場上なかなかできないのではないかと思っている次第でございます。
◆山田[博]副委員長 私ばっかり質問できませんので、一旦ここで終わりたいと思います。ほかの皆さん方もよかったら質問いただきたいと思います。ありがとうございました。
◆徳永委員 今の山田(博)副委員長の質問に関連しますけれども、先ほどの質問に追加ですけれども、壱岐の水揚高の過去の推移ですね。これは一番ピークに比べて今どれだけの水揚げなのか。それと魚価の低迷とありますけれども、例えばここはイカが特に有名ですよね。このイカの単価というのはどうなのか。
 そしてまた、組合員の構成は今聞きましたけれども、組合員数はピーク時に比べてどうなのか、この3点をお聞きしたいと思います。
○西川委員長 休憩します。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後4時38分 休憩−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後4時38分 再開−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
○西川委員長 再開します。
◎山田漁政課長 単協の内容を具体的に言うことは個人情報といいますか、個別の漁協のことでございますので言えません。
○西川委員長 休憩します。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後4時39分 休憩−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後4時40分 再開−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
○西川委員長 再開します。
◎山田漁政課長 単年度で申し上げますと、平成22年度は販売事業で1億9,000万円、平成23年度が1億8,000万円、平成24年度が1億4,000万円ということで調べております。これにつきましては、特に平成24年度はイカ、ブリ等の漁獲高が非常に少なくて減少したということを聞いております。
 組合員数は928名でございます。過去はわかりません。
◆徳永委員 これは決して難しい質問ではないですから、それぐらいの資料等は確保しておいてください。
 私がなぜこれを聞いたかといえば、さっき副委員長も質問したように、大変厳しいわけですね。特に、壱岐の砂というのは私たちも知っています、今いろいろと問題があっているということは。されど、こう言わざるを得ないという組合の現状があるということを私も確認をしたかったわけです、今の組合というのがどういう現状なのかということを。赤字のところにもこの郷ノ浦漁協は入っているということで、今回の要望ということになったと思います。
 もう一点は、壱岐は特にイカの多いところですから、特に今度の燃油高騰では一番影響を受けているのが、私が聞いているところではこのイカ釣り漁船、このイカ釣りのライトが非常に燃油をたくんだということで、私も壱岐に離島・半島地域振興特別委員会で視察に行った時に特にこれを言われていました。こういったものも大きな要因になっているのではないかと思うんですけれども、そういうところはどうなんですか。
◎山田漁政課長 近年の燃油高騰による出漁の減少等もあっておりますので、燃油高騰による影響もあっていると伺っております。
◆徳永委員 イカは大きいんですよ。そういう中で先ほど言うように、もう砂の採取は反対だったけれども、背に腹は代えられないということで、今回の要望をしたというように私も聞いております。
 そういう中で、先ほど言われたように海砂採取の場合は第三者委員会というものがあって、それは175万立方メートルと言われていますけれども、ただ、その委員会の中でも一部の委員からは、この公共事業が今回の政策によって大きくなっております。県内も新幹線、県庁舎等、今から大きなプロジェクトがあります。そういう中でのことも言われておりますので、その中で、今後絶対的にその175万立方メートルがどうなのかと、これがもう決定なのかどうかということでまたこれは決まってくるんでしょうけれども、先ほど言われるように水産部の方では、そこに対して自分たちが増やすとかどうかということは言えないと思います。ただ、そういった自助努力というのが、水産の本業でもうかる、これで利益を出すことが本望でしょうけれども、ただ、そういった背景というものも考慮していただいて、この陳情の分については土木部の方ともしっかり連携をとってやっていただきたいと思います。これは私からの要望に代えさせていただきます。
◎増本水産加工・流通室長 イカの単価のお話をさせていただきたいと思います。急なお話なんですが、例えば松浦魚市場で申しますと、これはイカ類になっておりますが、平成2年度がキロ単価441円でございます。これが平成24年度で255円となっております。イカ類ですからスルメ、ケンサキ両方入っていると思いますが、ここまで下がっております。
◎山田漁政課長 郷ノ浦漁協の組合員数の推移でございますけれども、平成18年が1,161名、平成24年が928名ということで8割ほどに減少しております。
○西川委員長 陳情について、ほかにご質問はありませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
◆山田[博]副委員長 これは漁政課長、これだけイカの価格も下がっている、組合員数もこれだけ減っている。この中で果たして事業外収益に頼らずに頑張れといっても、どうなっていくのかと。組合長も多分言っていると思いますよ。これは総会にかけているんだから。私も最初、この塚元さんはなんということを言うのかと、壱岐の日日新聞の記事を何回も読んで思っていたんですよ。ところが、今回の要望書を見たら、なるほどなと思ったんです。
 それで、この状況で果たして、組合員が2割も減っている、魚価も低迷している。水揚げも下がっている。この中で事業外収入に頼らずにやってくださいと言われても、どうやって頑張るんですかと。私はお尋ねしたいと思います、漁政課長、じゃ、どういったことで事業外収入に頼らない経営をやればいいのかというのを教えてくださいと言われたら、どうするんですか。
◎山田漁政課長 先ほど申し上げました、今回の信用事業譲渡に伴いまして、経営健全化計画を10年でやる予定にしていますけれども、その中身としまして販売手数料の引き上げとか、あるいは加工事業の規模の縮小、人件費等の削減、あるいは増資といった計画を立てて、今後10年間でこれを黒字化していくという計画を立てておられますので、やはりそれに基づいてまずは頑張っていただくというか、意見具申していきたいと思っております。
◆山田[博]副委員長 時間も時間だから、お尋ねします。漁政課長、この郷ノ浦組合の10カ年の経営健全化計画というのは提出できますか。これは時間も時間だから、今週の金曜日、組合の方に確認して出してください。これだけの陳情があったというのは、私たち議員も本当にどれだけ経営が厳しいかというのを把握しないといけないから、この10カ年計画というのを組合の方に公表できるかできないか確認して提出していただきたいです。
 委員長、これは郷ノ浦だけじゃないんです。いかに組合の経営が厳しいかというのを把握する上で大切なことですから、今回、この陳情書にも確かに書いてあるんです。「さらなる経営改善を目的に10カ年経営健全化計画に取り組むこととなりました。しかしながら、前述の組合員を取り巻く環境がすぐに好転することは否めず、加えて組合員の高齢化が進むなど益々経営も厳しいものとなります」とあります。そうしたら、これを私たちもしっかり把握しないといけないから、ぜひ委員長におかれましては、時間ももう5時手前になりましたから、一旦この資料を請求して、また金曜日に委員会を再開していただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
○西川委員長 漁政課長、それができますか。
◎山田漁政課長 漁協の方に確認したいと思います。
○西川委員長 お願いします。
 ほかに質問はありませんか。
 休憩します。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後4時50分 休憩−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後4時50分 再開−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
○西川委員長 再開します。
◆徳永委員 確認しますけれども、島原市から上がっている高潮対策、水産部は漁港海岸高潮対策ということでいいんですか。この分ですね。
 私もこの前質問させていただいたんですけれども、今、漁港の取り扱いというのは島原ではどこの港になっているんですか。この2番でいけば、三会漁港と松尾漁港と書いてありますけれども、この2つですか。例えば、この前の津町とか浦田、あっちの方はどうなんですか。水産部とは関係ないんですか。
◎壱岐漁港漁場課長 委員ご指摘の三会漁港と松尾漁港が漁港の海岸で、ほかの地区については港湾の海岸だったり、旧建設省の海岸だったりしております。
◆徳永委員 ということは、この島原市では三会漁港と松尾漁港が水産部の方の所管になるということでいいわけですね。
 今、私たちは特に市内の方に目を向けていたんですけれども、市からここも上がっているということは、島原市全体、これは例えば私のところの雲仙市もそうなんですけれども、やはり我々がいつもニュースで出ているところばかりに注目していたものですから、こういった松尾とか三会が要望しているということは、非常にここも中心部ほどは、津町ほどは出ていないけれども、ここはそういう危険性があるということで私どもも判断していいんですか。
◎壱岐漁港漁場課長 三会海岸と松尾海岸につきましては、地元から要望がありまして、高潮対策で越波をしていくるということで、前面に消波ブロックを置く工事になって、若干かさ上げもあるんですけれども、主に消波ブロックを置く工事になっています。この要望につきましては、市の事業でございますけれども、要望のあった部分については水産庁にも十分要望して、今のところずっと満額で施工できるように県としても予算を要望しているところでございます。
○西川委員長 ほかに質問はありませんか。
 あと政策等決定過程の透明性等の確保などに関する資料についての質問が残っていますが、それは明後日でいいですか。
     〔「はい」と呼ぶ者あり〕
○西川委員長 休憩します。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後4時52分 休憩−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後4時53分 再開−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
○西川委員長 再開します。
 本日の審査はこれにてとどめ、13日、金曜日は午前10時から委員会を再開します。
 本日は、これにて散会します。
 お疲れさまでした。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後4時54分 散会−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−