平成25年 11月定例月議会 農水経済委員会 - 12月16日−05号

平成25年 11月定例月議会 農水経済委員会

1、開催年月日時刻及び場所
  平成25年12月16日
       自  午前10時2分
       至  午後4時59分
       於  議会会議室
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2、出席委員の氏名
    委員長(分科会長)  西川克己君
    副委員長(副会長)  山田博司君
    委員        野本三雄君
     〃        織田 長君
     〃        溝口芙美雄君
     〃        徳永達也君
     〃        山口初實君
     〃        友田吉泰君
     〃        深堀 浩君
     〃        中島浩介君
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3、欠席委員の氏名
     なし
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4、委員外出席議員の氏名
     なし
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5、県側出席者の氏名
    農林部長         上田裕司君
    農林部政策監(農村整備事業・諫早湾干拓担当)
                 梶原義範君
    農林部次長        加藤兼仁君
    農林部次長        峠 純秀君
    農林技術開発センター所長 松本信助君
    農政課長         松尾誠司君
    農山村対策室長      寺島正彦君
    団体検査指導室長     酒井 繁君
    農業経営課長       江藤博之君
    農地利活用推進室長    長岡 仁君
    農産園芸課長       田中健一君
    農産加工・流通室長    永橋法昭君
    畜産課長         松永孝三君
    農村整備課長       林田裕興君
    諫早湾干拓課長      宮崎浩善君
    林政課長         佐藤義高君
    森林整備室長       新見芳則君
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    都市計画課長       井手 宏君
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6、審査の経過次のとおり
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     −午前10時2分 開議−
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○西川委員長 おはようございます。
 これより、農林部関係の審査を行います。
○西川分科会長 まず、分科会による審査を行います。
 予算議案を議題といたします。
 農林部長よりの説明をお願いいたします。
◎上田農林部長 おはようございます。
 農林部関係の議案について、ご説明いたします。
 今回、ご審議をお願いいたしておりますのは、第110号議案「平成25年度長崎県一般会計補正予算(第3号)」のうち関係部分であります。
 まず、歳入予算についてご説明いたします。
 農林水産施設災害復旧費に係る国庫負担金の増及び職員給与費に係る国庫負担金並びに国庫補助金の減に伴い、3億1,584万5,000円の増を計上しております。
 次に、歳出予算についてご説明いたします。
 8月、9月の豪雨被害による復旧箇所の増加に対応するため、農地及び農業用施設の災害復旧に要する経費として2億円、山地崩壊地の復旧に要する経費として8,000万円、林道施設の復旧に要する経費として1億2,600万円の増をそれぞれ計上しております。
 また、農林部職員の給与費について、臨時特例による減額支給措置及び関係既定予算の過不足調整により、2億1,522万6,000円の減を計上しております。
 繰越明許費については、計画・設計及び工法の変更による遅れ等により、事業の年度内完了が困難であることから9億9,878万4,000円の設定をするものであります。
 債務負担行為については、指定管理者制度による平成26年度から平成30年度に要する経費として、百花台森林公園管理運営負担金2,548万8,000円を計上しております。
 以上をもちまして、農林部関係の説明を終わります。
 よろしくご審議賜りますようお願いいたします。
○西川分科会長 ありがとうございました。
 次に、補足説明をお願いいたします。
◎松尾農政課長 続きまして、私の方から繰越明許費につきまして補足の説明をさせていただきます。お手元の長崎県議会11月定例月議会議案(第1号)の第110号議案「平成25年度長崎県一般会計補正予算(第3号)」をご覧いただきたいと思います。
 農林部の繰越明許費につきましては、7ページに掲載されております。
 農地費7億4,000万円、林業費2億5,878万4,000円に関する部分でございます。
 詳細につきましては、お手元にお配りしております補足説明資料の繰越事業理由別調書によりご説明いたします。
 1ページの農林部の合計は、上の表の計の欄にあります12件、9億9,878万4,000円でございます。
 その内訳を課別に見ましたのが下の表でございますが、農村整備課で5件、7億4,000万円、林政課で7件、2億5,878万4,000円となっております。これを一番下の参考で前年度の11月定例会における繰越明許費と比較いたしますと、件数で23件、金額で16億7,054万1,000円の減となっております。
 繰越の理由別内訳といたしましては、上の表をご覧いただきたいと思いますけれども、「A計画、設計及び工法の変更による遅れ」によるものが10件、7億878万4,000円でございます。これは県営基幹農道整備事業費において、未相続地で用地取得が困難な土地がありまして、これを回避するため路線変更が必要となり、不測の日数を要した結果、工事の年度内完成が困難となったことによるものであります。また、本年8月の豪雨によりまして、育成林整備林道事業において、法面崩壊に伴う追加工事が必要となったもの、地滑り防止費において、地滑り拡大に伴う事前調査結果の見直しが必要となったもの等でございます。それぞれ工事契約における適正な期間が確保できなくなったことによるものでございます。
 続きまして「B地元との調整に日時を要したもの」によるものが、1件、2億6,000万円でございます。これは、土地改良施設耐震対策事業費において、仮設道路の地元調整等に不測の日数を要することとなり、年度内の工事完成が困難となったことによるものでございます。
 次に、「C用地補償交渉の遅れ」によるものが、1件、3,000万円でございます。これは、新生産調整推進排水対策特別事業費において、権利者の相続人との交渉に不測の日数を要したため、工事契約における適正な期間が確保できなくなったことによるものでございます。
 続きまして2ページをご覧ください。
 「繰越が見込まれる事業一覧」といたしまして、県の事業・事項名、繰越額、件数、繰越理由、繰越箇所をまとめております。
 今後は、残る事業の早期完成に向けて最大限努力してまいりたいと存じます。
 以上でございます。
○西川分科会長 ありがとうございました。
 以上で説明が終わりましたので、これより予算議案に対する質疑を行います。
 質疑はありませんか。
◆織田委員 災害復旧の点で国庫の分が増額されております。2億円と1億2,600万円、8月、9月の豪雨の被害ということで改めて追加計上になっているんですが、この8月、9月の分、総額まとめて幾らになったのかということをお知らせいただきたいということと、前委員会の時にもお話しておりましたように、局部的な激甚災害を平戸方面では受けられないかという話をして、前向きに皆さんの方も取り組んでいるというお話がありました。たしか1月頃にその決定ができるんじゃないかというお話だったんですが、できるだけ早目に対応していただくことが被災者にとっての安心にもつながるからという話をさせていただいておりましたけれども、その後の経過もあわせてそこの部分についてご報告いただきたいと思います。
◎林田農村整備課長 今回の災害の2億円の補正の分でございますけれども、災害復旧の事業につきましては、過去5年間の平均で当初予算を組んでおりました。先ほど説明がありましたように、8月、9月に連続2回の豪雨に見舞われまして、多数の被害が出ております。これで当初予定している分が不足したものですから、今回2億円の補正をお願いしております。
 当初は、被害額としましては15億7,700万円を見ておりましたけれども、今回、上げるに当たっての被害額は22億1,000万円を想定しております。
 それから、局地激甚の早期の指定について、この前委員会の方でご意見がありました。その後、農村整備課名で農政局、本省の方に早期指定についてお願いの要請を文書で10月17日付で行っております。正式にはまだ回答はあっておりませんけれども、農政局の担当のお話としまして、この局地激甚につきましては、要望の趣旨は十分理解をされておられますけれども、この激甚災害の指定につきましては、激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律という激甚災害法というのがありまして、これに基づいてやるようになっております。これは農林水産省だけではなくて、国交省とか他の府省関係も全部この法の中で動くようになっておりまして、この指定につきましては、中央防災会議というのがございまして、そこの中で、指定の流れとしましては12月中旬頃の局地激甚災害の全国調査、内閣府の関係府省との協議、そして政令案の内閣府での作成、中央防災会議での審議、それから事務次官の会議、それと閣議決定をして、3月中旬ごろ政令として公布される仕組みになっております。
 ご要望の趣旨でございますけれども、全国に1,700ぐらいの市町村がございます。その市町村ごとの雨、それから農水省以外の部分もございますので、そういうのを随時調査して、激甚災害基準に適合するかどうかを個別に判断するのは事務的にもちょっと難しいのではないかという格好で農政局の担当の方からお話があっておりますけれども、正式にはまだ回答はいただいていないところでございます。
 基準では3月中旬頃、大体政令で公布されるんですけれども、国としましてはある程度目安がついた2月時点で事前に報告をいただいている状況でございます。
◎新見森林整備室長 山地災害について報告いたします。
 まず、林道と山地災害がございますけれども、林道につきましては当初7,100万円ほど予定しておりましたけれども、今回の豪雨の結果、1億9,700万円ということになりました。箇所数としましては、5市町、8路線でございます。
 それから、山地災害につきましては、当初1億2,000万円を予定いたしておりましたけれども、最終的には4億600万円になりました。箇所数としましては22カ所今年度発生いたしまして、国庫で4カ所、県営の単独事業としまして7カ所、それから市町の補助営として4カ所、自力復旧が7件という内訳になっております。
◆友田委員 公の指定管理者の件ですが、ここに約2,000万円の予算が出ています。
 この債務負担行為のところで百花台森林公園管理運営負担費の2,548万円が出ています。選定理由の中で具体的にどういうものがあるのか教えてほしいんですけれども、選定理由の中で「県民のスポーツ振興や地元と連携した観光客誘致にも積極的であり、県の負担軽減に努めている」というふうに具体的に書かれています。だから、どんなところが県のスポーツ振興に積極的であるのか。それで連携した観光客誘致というのはどんなものがあるのか。それによって、県の経費負担というのがどのようになっているのか、そのあたりを教えていただけますか。
◎佐藤林政課長 百花台森林公園の指定管理の件でございますけれども、これは土木部の百花台公園と隣接していますので、その両方の公園の指定管理について一括して選定をしており、この事務は土木部の方でやっていただいているところでございます。
 この後ご説明をしようと思っていたんですけれども、実際の県民のスポーツ振興や地元と連携した観光の誘致といったことが評価されたわけですけれども、これは候補者の事業計画、あるいは申請段階での面接、プレゼンテーションの中で地元の百花台公園の方を使って地元の住民との連携をしたスポーツ振興、そういった提案をいろんな形でされているというところが評価されたのではないかと思います。
 管理費につきましては、例えば剪定とか清掃とか、そういった管理をいたしますけれども、そういった費用を工夫しながら削減に努めているということが評価されたのではないかと思っております。
◆友田委員 公園の方は土木部だということなので、農林部では十分承知していない部分もあろうかとは思うんですが、今こういうことでしょうということで説明はあったんですけれども、具体的に債務負担行為で2,000万円を超える税金を投入するかどうかという決定でありますので、もう少し具体的にどのようなことなのかというところをお示しできれば、そのあたりも示していただきたいと思います。
 確かに公園の方と森林公園を一つにしてやれば経費負担が下がるということはわかります。わかるんだけれども、選定理由の中に具体的に県民のスポーツ振興や地元と連携した観光客誘致にも積極的であると書かれているものですから、どういうところが積極的なのか、その中身を教えていただきたいと思います。
◎佐藤林政課長 提案につきましては、具体的に例えば何月何日にこういったイベントをしますというような提案は書いてはありませんけれども、全般的な説明として、例えば森林公園であれば地元の子どもたちの観察会に使いたいということが事業計画の中にございますし、あるいは森林公園ではございませんけれども、百花台公園の中にスポーツ施設、グラウンドが結構ございますので、そういったものを活用して地元での大会を開くとか、そういったことを考えておられるようです。平成26年度の詳細な計画書が出されているというわけではございません。
◆友田委員 そうすると、あくまでもプレゼンテーションの中で、選定委員がいらっしゃってもう一つの団体Aというところとの競合になるわけですから、その比較の中でこちらが優れていたという判断をなさっているということは理解しています。
 ただ、そうなると、今後、例えば平成26年度にこういうことをやりますということでプレゼンテーションでやられたことについては、これは実施計画が出てないということになれば、実際にやるかどうか、どうやってその判断をするんですか。そのあたりを少し教えていただけますか。
◎佐藤林政課長 申し訳ございません。具体的な日時の提案はされていないということでございますけれども、事業計画の中には先ほど申しました自然観察会等も提案されておりますけれども、あるいは森のレクリエーションとか、そういったものも開きたい、これは地域住民や子どもたちを中心としたイベントということだと思います。スポーツのイベントにつきましても、先ほど申しましたように何月何日ということではございませんけれども、グランドゴルフとか、そういったものをやってみたいとか、あるいは百花台公園を一周するようなマラソン大会、そういったものも実施したいというようなことを言っておられますので、それを実際に実現していただくことで公園の利用を高めていただくようお願いをしたいと思っております。
◆友田委員 最後にしますけれども、そうすると、このプレゼンテーションでこういうことをやりますと言及されたことについてはしっかり実現されるということで、それはもう今後の多年度にわたる計画の中で、これはいついつやりますよということは、後で実施報告がきて、それをちゃんとフォローすると、そして、確認するということでよろしいですか。
◎佐藤林政課長 5年間の事業計画ということで申請は出されておりますけれども、より具体的なものが毎年度協議をされてまいります。その中で提案したものが着実にできているかどうかがまず判断できます。当然実績報告も出されてまいりますので、計画されたものが着実にできているかどうかをそこで確認しながら、管理をしていただくということになると思います。
○西川分科会長 休憩します。
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     −午前10時23分 休憩−
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     −午前10時25分 再開−
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○西川分科会長 再開します。
 ほかに質疑ありませんか。
◆山田[博]副会長 今回、農業施設の災害復旧ということと山地崩壊及び林道施設の災害復旧というのがありますけれども、これは箇所を、だって山地の崩壊も2億円あるわけですね。大体の箇所というのは、箇所がこれだけありますよというよりも、私たちは審査するに当たって、災害がどこであっているのか、そこをきちんと認識した上で審査をするのとしないのでは違ってきますので、これは出せますよね。用意できていますよね。農村整備課長と森林整備室長は農林部のスペシャリストですから用意できていると思うんですけれども、コピーするのに時間がかかりますか。お答えいただけますか。
◎林田農村整備課長 農地災害につきましては、県内で約1,400カ所ぐらいございますので、市町ごとの箇所数でよろしければ一覧表を作成いたします。よろしいですか。
◎新見森林整備室長 大丈夫です。すぐでも用意できます。
○西川分科会長 休憩します。
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     −午前10時27分 休憩−
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     −午前10時28分 再開−
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○西川分科会長 再開します。
 ほかに質疑はありませんか。
◆山口委員 繰越の関係でお尋ねします。
 まず、全体的に見てみますと、平成24年から25年に繰り越しされた部分と平成25年から26年に繰り越した分の関係をざっと見てみますと、件数的にも半分以下に減っています。ただ、24年から25年にかけてはもうほとんどが経済対策の部分で、件数、費用ともそっちが主なんですが、25年から26年の関係を見ますと、経済対策はゼロで、ほとんど経済対策以外で9億9,800万円、ざっと10億円程度の繰越ということになっておるんですが、その内訳は次のページの事業一覧の中に記載されてありまして、その半分が大体土地改良の関係です。その中の大半がいわゆる農免農道、基幹農道の整備事業費ということになっております。それが川棚の西部地区と伊木力第3地区の関係の計画、設計及び工法の変更による遅れということになっているんですが、この2つの事業の大体の比率といいますか、どの程度がどっちの繰越になっているのか、教えていただけますか。
◎林田農村整備課長 川棚地区が4億円の繰越でございます。伊木力が2,000万円でございます。もう一つが松浦市のため池の農村災害対策、これが3,000万円でございまして、4億円と2,000万円と3,000万円で4億5,000万円になっております。
◆山口委員 この表のくくりからいけば、その3,000万円というのは震災防災の関係の松浦地区の3,000万円を今おっしゃったんですね。それで4億5,000万円になるということですね。わかりました。
 川棚が4億円も繰り越すということは、よっぽどの計画変更というのがあっているんですか。
◎林田農村整備課長 農村整備課の分は繰越が大きいものですから、全体的なご説明をさせていただきます。
 昨年度の繰越は、ここは11月の分だけなんですけれども、平成24年度全体で68億円の繰越を行っております。そのうち事業決定の遅れが61億円で、災害関係が2億4,000万円、それ以外に計画・設計、地元調整、用地関係が4億円となっております。
 これは、昨年度の経済対策がございましたので、前年度に比べまして、うちの公共事業費関係で約1.6倍の予算を確保して進捗を図るようにしておりました。特に、この川棚西部につきましては、平成24年度予算は2億7,000万円、今年度の予算は7億3,500万円で前年度の約3倍の予算をいただいて進捗を上げる予定でございました。この7億3,500万円のうちの4億円繰越として上げておりますけれども、通常は前年度までに実施測量設計、それから用地取得、そしてその翌年度に工事を行いますけれども、この川棚西部につきましては進捗も少し遅れていたものですから、この補正予算をできるだけ活用して進捗を上げるということで、補正予算と当初予算で測量設計、それから用地買収を行い、用地買収ができたところから工事を行う予定で努力していたわけでございますけれども、結果的にその路線中に用地取得が困難なところ、要は山の中なんですけれども、相続ができていないところがございまして、一筆について34名の相続の関係があるんですけれども、その方が親戚の方とか遠縁とか、県外者の方がかなりいらっしゃいまして用地買収が困難だということで路線変更をしております。そういう関係で多額な繰越が出ているところでございます。
◆山口委員 わかりました。経済対策としての費用も少しかぶっている関係というのは数字的には見えてこないんですが、ご説明でわかりました。
 あと、わずかですが、2,000万円の伊木力地区も繰り越さざるを得なかったということはどういうことなんでしょうか。
◎林田農村整備課長 伊木力地区につきましては2,000万円の繰越を計上させていただいておりますけれども、本農道は現道を拡幅する計画でありまして、家と家の間を通る計画でございました。しかし、地元に入った段階で工事中の影響とか、できた後の交通解放等の家への影響を懸念されたものですから、路線変更を余儀なくされております。そういう関係で不測の日数等が生じまして2,000万円の繰越を出しております。
◆山口委員 わかりました。地元に関する関係でもございますので、別途路線変更の部分についは後で教えていただけますか。
◆山田[博]副会長 それでは、繰越が見込まれる農村整備課にお尋ねしたいと思います。
 まず、最初に新生産調整排水対策特別事業費ですが、田尻地区は用地補償交渉の遅れとありますけれども、具体的に状況を説明していただきたいと思います。
◎林田農村整備課長 用地補償の関係で約3,000万円の繰越をさせていただいておりますけれども、これは田尻地区の排水機場のわきに潮遊池があるんですけれども、そこをする工事でございます。その用地交渉におきまして、用地買収対象者が6名いらっしゃいまして、この6名のうち1名の相続がなされていない状況でございました。相続者が4名ございまして、そのうち3名の方からは了解をとったんですけれども、そのうち1名の方がどうしても反対されまして、話し合いに応じてもらえず、その交渉が長引いております。結果的に10月24日に契約はさせていただいたんですけれども、その用地交渉の遅れで後の工事の適正工期が確保できないということで3,000万円の繰越をさせていただいております。
◆山田[博]副会長 そうすると、結果的に土地の所有者もご理解いただいて、工事はやっと着工できる状況になったということですね。それは林田課長と現場の職員の仁徳でここまでうまくいったということですね。
 それではもう一つ、育成林整備林道事業という県営事業で南部憩坂線というんですか、これは計画、設計及び工法の変更による遅れということですが、先ほど山口委員が地元の質問をされていましたけれども、私もこの地区に行きましたら、ここをできればコンクリート舗装していただきたいという話も出ていました。翁頭線はコンクリート舗装しているけれども、ここはやってないと。ここはぜひやっていただきたいということで、そういったのを含めてどういった設計とか工法の遅れがあるのか、そこをまず説明していただけますか。
◎新見森林整備室長 これは南部憩坂線でございます。早期完成を図るために平成24年度の経済対策に引き続き平成25年度の事業を実施するというふうに進めておりましたけれども、今年の雨の影響で一部崩壊が発生いたしまして、経済対策分の完成が若干遅れまして、平成25年度分の3月完成が難しくなってまいりました。何とか来年の梅雨までには完成させたいと思い、繰越をしてでも完成させようと今進めているところでございます。
 それから、舗装についてご質問がございましたけれども、これは林道としての整備を進めておりますので、完成後は市に移管をいたします。市と相談をしなくてはいけませんけれども、基本的には市の対応ということになります。
◆山田[博]副会長 林道というのは県営事業ですね。県営事業というのは、基本的に舗装はやっていないんですか。
◎新見森林整備室長 林道では、基本的には舗装はしておりません。ただ、当然林道ですので、山道ですので、急こう配で規定以上に無理して上っている場所とか、湧水が発生するような場所につきましては一定基準で認められておりますので、その部分を舗装しておりますけれども、通常の平坦な道については舗装はいたしておりません。
◆山田[博]副会長 そうしたら、私は今回、南部憩坂線も、部分的にそういったことをやろうと思ったらできないことはないということですね、県営事業でやっているわけですから。それはいかがですか。
◎新見森林整備室長 必要なところについては今実施しておりますので、その辺についてはまた市の方と最終的には相談いたしたいと思います。
◆山田[博]副会長 そうしたら、今、実際やっているんですか。そういった予定だけれども、工事自体はやっていないんですか。未整備なんですか。それだけしっかりお答えいただけますか。
◎新見森林整備室長 今申し上げましたように、必要な場所についてはやっていますけれども、少なくとも全線やっているということではないと思います。
◆山田[博]副会長 必要な部分とかあるんじゃないかと思うんですね、見落としのところがですね。森林整備室長が現地に行って、ここもしないといけないなというところもあるでしょうから、現地に行ってほしいと思います。地元の方から、ぜひ森林整備室長に来てくれるよう要請してくださいと、後ろにいらっしゃる部下の方も五島振興局におられたから、この委員会があると言ったら、「ぜひ先生言うてください」と、「言うたか言わなかったか、ちゃんとインターネットで見ておきますから」と言われたから、ぜひそういったことで現地調査を改めて、年内にやってくださいとは言いませんから、年明けてからでも時間が許す限りやっていただきたいと思います。何か見解がありましたらお願いします。
◎新見森林整備室長 林道もありますけれども、山地災害対策もございますので、折を見て現地視察したいと思います。
◆山田[博]副会長 大変失礼しました。確かにそうですね。ほかの治山もありますから、離島の現状をしっかりと見ていただきたいと思いますので、地元の人が歓迎するということを言っていましたので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。一旦終わります。
○西川分科会長 休憩します。
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     −午前10時41分 休憩−
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     −午前10時43分 再開−
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○西川分科会長 再開します。
 ほかに質疑はありませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○西川分科会長 ないようですので、予算議案の審査を中断し、委員会を行います。
○西川委員長 議案を議題といたします。
 農林部長より、総括説明をお願いいたします。
◎上田農林部長 農林部関係の議案について、ご説明いたします。
 農水経済委員会関係議案説明資料並びに農水経済委員会関係議案説明資料(追加1)、(追加3)の農林部をお開きください。
 今回、ご審議をお願いいたしておりますのは、第114号議案「長崎県の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例」のうち関係部分、第127号議案「長崎県営土地改良事業分担金徴収条例の一部を改正する条例」、第134号議案「公の施設の指定管理者の指定について」のうち関係部分、第138号議案「長崎県総合計画の変更について」のうち関係部分についてであり、その内容は記載のとおりであります。
 次に、前委員会以降の主な事項についてご報告いたします。
 今回、ご報告いたしますのは、全国和牛能力共進会「長崎和牛」推進協議会の発足について、諌早湾干拓事業の開門問題について、いちご「ゆめのか」の作付拡大について、加工・業務用たまねぎの作付拡大について、ながさき青年農業経営塾について、「ながさき実り・恵みの感謝祭2013」の開催について、九州「農地・水・環境保全」フォーラムin長崎の開催について、農林水産祭における内閣総理大臣賞受賞について、政策評価の結果等についてでございます。
 そのうち、新たな動きなどについてご報告します。
 まず、「全国和牛能力共進会『長崎和牛』推進協議会の発足」につきまして、去る11月14日、平成29年に開催される第11回全国和牛能力共進会宮城県大会に向けた出品対策等を推進するため、「全国和牛能力共進会『長崎和牛』推進協議会」を設立いたしました。
 昨年開催された第10回長崎県大会では、「肉牛の部」において内閣総理大臣賞に輝くなど、見事な成績をおさめることができました。
 宮城県大会での日本一連覇の達成に向けて、今後も生産者や関係団体と一体となって長崎和牛の振興に取り組んでまいります。
 次に、「いちご『ゆめのか』の作付拡大」につきまして、農家所得の向上のため、大玉で多収性の新品種「ゆめのか」の導入を生産者、関係機関一体となって推進することとしております。
 「ゆめのか」は、愛知県で育成された品種でありますが、本県の農林技術開発センターにおける品種比較試験の結果、多収性で品質に優れていることから、本県の次期有望品種の一つとして位置づけております。
 各産地においては、平成23年産は0.9ヘクタールで試験栽培が開始され、平成24年産は約4ヘクタール、平成25年産については約35ヘクタールまで作付拡大が見込まれております。
 現在の主力品種である「さちのか」と比較すると、平成24年産では約140%の単収を確保しましたが、障害果の発生等の技術的課題があったため、農林技術開発センター及び各振興局が協力して栽培技術の確立を図り、さらなる安定生産・生産性の向上に取り組むこととしております。
 いちご農家の所得向上のため、「ゆめのか」の早期導入・普及を推進し、平成28年度の栽培目標200ヘクタール、いちご産出額100億円の実現に向けて、生産者、関係機関一体となって取り組んでまいります。
 続きまして、先週13日にお配りさせていただきました資料・追加3の1ページをお開きください。
 諫早湾干拓事業の開門問題につきましては、去る11月19日、南北高海区漁業協同組合長会から江藤農林水産副大臣に対して、開門方針の見直しとともに、莫大な開門に係る予算は、「有明海及び八代海を再生するための特別措置に関する法律」に基づき、真の有明海再生につながる水産振興、漁場改善等の有用な諸施策に振り替え、有明海の将来を見据えた水産業振興対策を実施するよう強く要請されたところであります。
 また、同月25日には、県議会におかれても農林水産省、法務省に意見書を持参され、同様の要請が強く行われたところであります。
 さらに、今月9日には、排水門開放差止弁護団の方々が、法的な問題点を整理した上で、地元代表の皆様とともに、江藤農林水産副大臣及び法務省、並びに政党本部、本県選出国会議員の方々等に意見書を提出し、「仮処分決定の重大性を真摯に受け止め、保全異議の申立を行わないこと」、「開門方針を白紙撤回すること」、「開門請求原告が強制執行の申立を行った場合、適切に対応すること」等を求める要請活動が行われたところであります。
 しかしながら、現時点においても、国は開門方針の見直しを行っていないという厳しい状況には変わりはないことから、引き続き、国に対し、今回の仮処分決定に係る裁判所の判断を最大限に訴えながら、開門方針の見直しを求めてまいりたいと考えております。
 その他の事項の内容につきましては、記載のとおりであります。
 また、「公の施設の指定管理者の指定」、「政策等決定過程の透明性等の確保及び県議会・議員との協議等の拡充に関する決議」に基づく資料について、それぞれ補足説明資料を配付させていただいております。
 以上をもちまして、農林部関係の説明を終わります。
 よろしくご審議を賜りますようお願いいたします。
○西川委員長 ありがとうございました。
 次に、補足説明をお願いいたします。
◎佐藤林政課長 第134号議案「公の施設の指定管理者の指定について」、百花台公園及び百花台森林公園の指定管理者の選定経過についてご説明いたします。
 事前にお配りしております「公の施設の指定管理者の指定についての補足説明資料」の1ページをお開きください。
 まず、指定管理者選定に当たりましては、これまで、隣接する2つの公園について、一体的で効率的な管理が行われるよう、土木部において一括して指定管理者を選定しております。
 平成25年7月25日に開催いたしました第1回土木部指定管理者選定委員会において、指定管理者を公募するに当たっての基本的な事項を決定するため、@選定委員会の進め方、A審査基準、Bヒアリングの実施要領、C選定結果公表の考え方、D募集要項等について審議されております。
 この選定委員会で決定された募集要項に基づき、8月1日から30日までの30日間、指定管理者の募集を行いましたが、本公園に関しましては2つの共同体から応募がありました。
 次に、9月18日に開催した第2回選定委員会においては、申請者から提出された事業計画書の書類審査と併せ、ヒアリングの進め方について審議されております。
 2ページをお開きください。
 申請団体から直接聞き取りを行うヒアリングについては、10月9日に開催されました第4回選定委員会において行われました。
 なお、2ページ中ほどの表にありますとおり、指定管理者の選定に当たっては「土木部指定管理者選定委員会」が設置されておりますが、これは選定手続の透明性、公平性等を確保するため、学識経験者、財務会計の専門家など複数の外部有識者6名で構成されております。
 当日は、委員5名のうち、欠席1名と専門委員を除く委員4名が出席し、ヒアリングでは申請団体から概要説明を受けた後、質疑応答が行われております。
 その後、出席した4委員が審査基準に基づき、事業計画書の審査結果とヒアリング結果を併せて総合的に採点され、集計した結果は、配付資料の3ページ、別紙7表のとおりでございます。
 候補者である長崎県公園緑地協会・八江グリーンポート共同体が400点満点中346点、団体Aが301点となっております。
 以上の選定結果に基づき、選定委員会から知事に対して、得点上位者である長崎県公園緑地協会・八江グリーンポート共同体が指定管理者として適当であるとのご報告をいただいております。
 選定理由といたしましては、「公園の維持管理について十分な体勢を整えている。県民のスポーツ振興や地元と連携した観光客誘致にも積極的であり、県の負担軽減に努めている。」とのご意見でございました。
 なお、書類審査及びヒアリングに当たっては、審査の公平性、透明性を保つため、申請者の名称を伏せて匿名で行っております。
 以上、選定過程をご報告いたします。
○西川委員長 ありがとうございました。
 次に、提出のありました「政策等決定過程の透明性等の確保などに関する資料」について、説明をお願いいたします。
◎松尾農政課長 「政策等決定過程の透明性等の確保及び県議会・議員との協議等の拡充に関する決議」に基づきまして本委員会に提出いたしました農林部関係の資料について、ご説明いたします。お手元にお配りしております資料をご覧ください。
 まず、最初に補助金内示状況につきまして、本年9月から10月までの実績は、直接補助金が資料の1ページから10ページに記載のとおりでございます。「長崎県鳥獣被害防止対策事業」など計80件でございます。また、間接補助金は、資料の11ページから19ページに記載のとおりでございまして、「構造改善加速化支援事業補助金」など計89件を合わせて169件となっております。
 続きまして、1,000万円以上の契約状況につきまして、本年9月から10月までの実績でございますが、資料の20ページから21ページに記載のとおりでございまして、「委託」が22件となっており、このうち、入札に付したものにつきましては、資料の22ページから43ページに入札結果一覧表を添付しております。
 また、「工事」につきましては、資料の44ページから47ページに記載のとおりでございまして63件となっており、「委託」と「工事」を合わせますと85件となっております。資料の48ページから145ページは、「工事」のうち、入札に付したものにつきまして、入札結果一覧表を添付しております。
 最後に、陳情・要望に対する対応状況につきまして、「知事及び部局長に対する陳情・要望」のうち、県議会議長あてにも同様の要望が行われたもので、これに対する県の対応につきましては、資料の146ページから163ページに記載のとおりでございます。
 続きまして、恐れ入りますけれども、事前にお配りしておりました資料、平成25年度継続事業の途中評価及び終了事業の事後評価、農林部につきまして、一部誤りがございました。お手元に正誤表を配付しておりますとおり、資料6ページの番号1、長崎オリジナル品種育成促進事業費につきまして、花卉オリジナル品種栽培面積の実績値を425アールとしておりますが、正しくは478アールになります。
 また、11ページの強い農業づくり促進費につきまして、利用率向上件数の達成状況を100%としておりますが、正しくは157%になります。大変申し訳ございませんが、訂正させていただきますのでご確認をお願いいたします。
 以上でございます。
○西川委員長 ありがとうございました。
 以上で説明が終わりましたので、これより議案に対する質疑を行います。
 質疑はありませんか。
◆織田委員 文言の修正というか、文言の訂正ですから、提案の中身にそう大きな事態じゃないんですけれども、第114号議案ですね。法令に従って文言をこうやって変更するという内容ですけれども、中身が現状どうなっているかということもお知らせいただきたいと思っています。改正日は平成25年1月1日ですから、国の養蜂振興法に基づいて県内の養蜂の実情を少し教えていただきたいと思います。
 現状、ここに書いてありますような目的に長崎県の状況が即しているのかどうか。生産物の増産、それから花粉受粉受精への効率化等々が、この法律に即して展開されているのかという実情をご報告いただきたいと思います。
◎松永畜産課長 資料にもございますように、養蜂振興法が平成25年1月に改正されております。主な内容といたしましては、花粉受粉の関係でございますが、それに占める養蜂が示す役割を追加したということ、そのほか飼育届というのがございまして、これまでは業者の方の届けであったのを、その届けを出す範囲を広げたといったことが主な改正要因になっております。特に、花粉受粉の関係でございますが、ご案内のように長崎県はいちご、メロン等、非常に園芸作物が盛んでございますので、そういう体制を重視した法改正がなされたということでございまして、これに基づいて先般からの連絡協議会等含めて、いろいろ連絡をとりながら花粉受粉がうまくいくように進めているところでございます。
 もう一つ飼育届のお話をさせていただきましたけれども、これまで養蜂関係ということで、実は133戸ぐらいの業者の方で以前は届出を出しておったのですが、今回改正されまして、ある程度趣味の方も含めて、長崎の場合は日本ミツバチの趣味の方は除くんですけれども、いろいろほかに業ではないけれども、趣味としてミツバチを飼っている方も入れるという話の中で、基本的にはミツバチへの連絡調整とか連携を図る上では、飼育届をたくさん上げた方が飼っている場所もわかるわけでございます。そういった中での変更での対応をしておりまして、今回、この改正によりまして133戸が173戸まで、40戸ぐらいそういう飼育者の方が増えたという状況でございます。法改正に対応した対応をそのように進めているということでございます。
◆織田委員 中身的には充実しているという今のお話ですので、この法律が文言だけではなくて、充実した中身に変わっているということを確認させていただきました。ぜひ、養蜂する上で、自然環境が今、つくるところが少なくなってきています。ご存じのとおり、宅地が開発されたり、いろんな面で非常に厳しい環境になっているんじゃないかという思いもしておりますので、長崎県はそういう面では適地だと思っていますし、またなくてはならない養蜂でございますので、しっかりした展開ができるように今後とも努力していただきたいと思います。
◆溝口委員 第138号議案の総合計画の中で、県有の特許取得件数が全体で50件上がっております。農林部として、今回、目標値は何件ぐらいになっているんですか。
◎松尾農政課長 総合計画の中の知的財産戦略の中での目標値の数でございますけれども、農林部自体は農林技術開発センターの方で3件という目標値を設定しておりまして、これは前回の改正前と変わらない状況でございますが、達成時期を平成27年としていたものを平成26年までに前倒しでやるということで予定しているところでございます。
◆溝口委員 今までの目標が、農林技術開発センターで3件、これは全体で3件ということになっているんですけれども、今回の見直しでは農林部としては変わっていないんですか。
◎松尾農政課長 私どもの今回の特許の件数の考え方としては、やはり3件の目標というのは結論から言うと変わらない状態ではあるんですけれども、これは特許の取得が、出願から登録まで4年から6年を要しているということでございまして、この間に確実に達成できるであろうということを鑑み、この3件という形が、現状としてはそういう状況かなと思っているところでございます。
◆溝口委員 そうしたら、今回、変更として農林部から出てきた部分については、変更じゃないんですね。議案として入っているからおかしいなと思いながら質問しているんですが、入っていないんですか。
◎松尾農政課長 今回、特に目標値が変わったというのは、産業労働部関係の件数が変わったということでございまして、結論から言うと、農林部の変更点でいうと、冒頭申し上げましたように3件は3件の目標値でございますけれども、達成時期を少し前倒しして平成26年度にしたということだけでございます。内容は変わっていないということです。
◆溝口委員 第127号議案ですけれども、法改正で国庫補助率が変更されたので、13%から18%になったということでございますけれども、この事業費の負担は、例えば土地改良の方の事業負担になってくるのか、県の方もこの18%の中に何かかかわってくるのかどうかお尋ねします。
◎林田農村整備課長 この事業は、島原半島の広域農道の橋梁の耐震対策を行っている土地改良施設耐震対策事業でございまして、平成24年度の補正から国費が従来の50%から55%に上がっております。その分を県費はそのままにしまして、地元の負担を18%から13%に5%引き下げる条例の改正でございます。これによりまして、地元の島原半島3市の負担が、事業費の5%分が安くなるような格好になります。
◆溝口委員 わかりました。18%が13%に、国の負担が5%上がったから、それで下がったんだということで理解していいわけですね。ありがとうございます。
◆友田委員 第138号議案の計画変更ですけれども、その中の農産物の輸出促進の関係で、変更前は輸出に取り組む品目数が、変更後は輸出対象国に対する延農産物品目数になっているわけですね。下に変更理由が書いてあるんですけれども、具体的に延農産物品目数ということと、その各輸出対象国に対するということで、何か少し方向性が変わっているような気がするんですけれども、中身をもう少し詳しく説明していただけますか。
◎永橋農産加工・流通室長 輸出の関係の農産物でございますけれども、この資料をつくる平成22年当時、国内の市場を通して、例えば香港や台湾に流れる本県の農産物というのは当時もありましたが、生産者が主体となって輸出をしていこうということに本格的に動き出したのは、平成22年頃からです。農林部としてもテスト輸出の補助金をつくったのは平成22年でございます。
 そういうことで、平成22年に指標をこの総合計画にも載せようということで、要するに県が集中的に売っていく、セールスしていくという品目が十数品目ございまして、その中からその当時、農林省の方で輸出の、例えばもう少し具体的に言いますと、びわは香港は大丈夫ですとか、そういう具体的なものが示されているのが10品目ございました。そういう中で、じゃ、目標値をつくる時に、10品目のうち半分はこの5年間の計画の中で輸出できるようにしようということで5品目というのをまず設定をいたした次第です。
 それに対して、平成22年からテスト輸出ということで応援をしていって、平成22年、23年、24年、この3カ年間でみかん、いちご、びわ、お茶、長崎和牛、大根、バレイショ、にんじん、今申し上げた8品目が具体的なテスト輸出ということで出ていった次第でございます。
 今回、指標を見直したんですけれども、結局我々が売っていく品目というのは、いちごとかというのはやはり今後も恒常的に売っていきたいし、今度は量も増やしていきたい。いちごも香港だけではなくて、例えば台湾にも売っていきたいというようなことで、今度は同じ品目でも国が違うところは多層化していかないといけないという頭がございまして、そういうものを含めて現在整理したところ、12が今、国と物がくっついておりますので、それを今後は増やしていきたいということで、指標も変えて目標もつくった次第でございます。
◆友田委員 結局、複数の国に行くので、それを一つひとつカウントしようということですね。わかりました。それはぜひ進めていただきたいと思うので、私はこのあたりをもう少し勉強したいので、先ほど農産加工・流通室長がおっしゃった対象国と10品目と、これから取り組みが可能である重要な対象国と書かれているものですから、このあたりの資料を参考のために出していただきたいと思います。
○西川委員長 農産加工・流通室長、今の資料の件はいいですね。(「はい」と呼ぶ者あり)
◆深堀委員 今の友田委員の質問に関連するんですけれども、下の変更理由のところに書いてある、平成24年度実績で8品目ということで、変更後の基準値が12ということは、4品目は品目がダブっているのか、国がダブっているのかというところだと思うんですよね。この表の記載の仕方で言えば、例えばいちごという話がありました。では、平成25年度、いちごが新たに10カ国に出れば、これはプラス10という数字になるという意味合いなんですか、確認します。
◎永橋農産加工・流通室長 おっしゃるように、具体例で言えば、いちごが10カ国に新しく輸出ができるということであれば10という数え方をしたいということのご提案でございます。
◆深堀委員 そのことは非常にいいことだとは理解しているんですけれども、ただ、資料を見ながら考えたのは、最終的には輸出量が増えないとあんまり意味がない話であって、例えば10カ国に何キログラムかわかりませんけれども、トータルで輸出として何トンとかという量的なもの、何カ国というよりも何トンという輸出量を拡大するということも並行して必要じゃないかと考えるんですけれども、そのあたりの考え方のもとにこういった数値目標の立て方という考え方はなかったんですか。
◎永橋農産加工・流通室長 おっしゃるように最終的には品目も量も増やして、金額というのが最終の目標でございます。ただ、我々が施策の中で支援をしていく中では、そのきっかけづくりのところをまずはやっていきたい。その後に本格的なというのがございますので、まずは品目というものを指標として設定をさせていただいた次第でございます。
 重量という観点からまいりますと、例えばいちごは100ケースであってもそう重量はありませんけれども、雲仙、島原の方で大根をシンガポールに輸出をされております。テスト輸出ということで平成24年度、その量というのは、例えば1トンを超える数字が出ているということで、品目によって重量というのは違います。大根は重量をかせげるけれども、いちごはかせげないとか、物によって違うところがあるので、それよりも、まずは我々としては輸出をする人を増やす、そういうきっかけづくりをやっていきたいということで施策の方にもそういうものを組ませていただいている次第でございます。
◆深堀委員 そうですね。今言われたように、量で換算すればそうですね。ただ、今度は金額というふうに発想を変えてもいいと思うんですね、品目数だけではなくて、出荷額というか、輸出額、金額ベースで。そういったことが最終的には目指すべきところですよね。幾ら品目を増やしても、売上が上がらなければ意味がないわけですから。
 そう考えた時に、今、シンガポールという話がありましたけれども、例えばシンガポールに長崎からいちごを出します。シンガポールからもしかしたらよその国に、中継地点として回すということもあるんじゃないですか。そういったところの換算というのは捉えているんですか。
◎永橋農産加工・流通室長 シンガポールに島原、雲仙からということで申し上げましたが、そこはシンガポールのデパートの方に物が納められて売られているというところまでは私どもも存じ上げております。そこから先に、今まで輸出した物が行ったということはちょっと可能性としては低いのかなと思っている次第でございます。
◆深堀委員 先ほどの話に戻りますけれども、量という換算はなかなか難しいですよと。ただ、金額ベースという考え方は、やはり輸出を伸ばすという意味では、確かに今回の指標のように品目と国を増やすというのも正でしょうけれども、その金額を増やしていくという数値もちょっと考えていただければということを要望しておきたいと思います。
○西川委員長 ほかに質問はありませんか。
◆山田[博]副委員長 それでは、第138号議案について幾つか質問させていただきたいと思います。
 今回、こういった計画を推進するに当たっては、やはり例えば農産園芸課の方で長崎県加工業務用産地育成協議会というのをつくりましたね。ここの中に銀行も入っております。これは県の指定金融機関が入っておりますね。
 そこで、この長崎県加工業務用産地育成協議会の設立とかありますけれども、この構成員の中に金融機関というのがあるんです。私はたとえでこれは言っているんです。全般的なことで質問させていただきますけれども、大体こういった農業を取り巻く環境については、やはりこういった計画を進めるに当たって金融機関の連携も必要だということですね。
 そうすると、農林部は、金融機関とはどういったところを金融機関としてとらえているのか、まずそれをお答えいただきたいと思います。
◎田中農産園芸課長 今、副委員長からご指摘のありました加工業務用産地育成協議会の中には、県内の銀行、それと公的融資機関をメンバーとしております。この中にメンバーとしてそういった金融の方々を入れたというのは、加工業務用というのは産地のみならず、川下の販売面、そういったものとの結びつきをいかにしてやっていくかということが加工業務用の産地育成協議会ということでございます。
 金融機関では、いわゆる川下の2次、3次の方々とのお付き合いが非常に多いと聞いておりますので、そういった方々の川下のニーズ、それを把握しているメンバーをその中に入れまして、あと産地側のメンバーと結びつけることによって加工業務用の産地を育成していこうという観点からそういった金融機関の方々の支援をお願いしているというところでございます。
◆山田[博]副委員長 私も勉強不足で、川下である2次、3次とのお付き合いがあるということは、どういった人を指すんですか。
◎田中農産園芸課長 たまねぎとか野菜とかありますけれども、そういう生鮮を加工屋と言われているペーストとか、もしくはスープの原材料、そういったものを工場で加工して、それを最終のエンドユーザーである食品メーカー等に出します。それらの会社のいわゆる融資機関、運転資金とかを調達する上での、いろんな時にご相談する際の融資機関としてそういうお付き合いがございますので、そういった方々の事業展開を民間の金融機関がサポートされていると聞いております。ですから、そういった事業展開が、次にどんな新しい商品を作りたい、例えば県産のいろんな材料を使って県内の地産地消を強めたいとか、そのためのお菓子を開発したり、惣菜を開発したりといったニーズがあれば、その時に事業資金を借りる際に金融機関からお金を借りてきて次の事業展開を考えます。そういった情報が金融機関に集まりますので、そういった情報を出せる、出せない、プライベートな情報は出せませんけれども、そういった動きがあるということを産地側につなぐことによって、産地側である川上と川下の間を結びつけていくということで加工業務用の産地をつくっていくという形で考えております。
◆山田[博]副委員長 それで、私がなぜこの質問をしたかというと、金融機関というのは幅広にあるわけですね。私も金融機関の方にお尋ねしたら、やっぱり参加したいという銀行がいっぱいあるわけです。そうすると、これからどうしたらいいかというと、ホームページで募集しましたよといっても、なかなか伝わってこないです。それで、銀行協会というのがあるそうですから、そこに対して、県はこういったことをやりますよと、金融機関で参加したいところがありますかといって広く募ってやっていただきたいと思うんです。それは可能かどうかだけお答えください。
◎田中農産園芸課長 そういった情報は銀行協会というのがつながりがあるということですので、加工業務の動きなどについては、一度お伺いして情報をつなぎたいと思います。
◆山田[博]副委員長 これは今、たまたま加工業、私は例えで言ったんです。農林部の次長はどちらがこういったものを担当するのか、農政課がこういったものは全般的に対応するのか、たまたま長崎県加工業務用産地育成協議会というのを例えで言ったわけですからね。こういった計画をするに当たっては今から、例えば農業生産工程過程のGAPの平成27年度目標を100としていますけれども、工場というか、訂正して149としていますよね。こういうことをするに当たっては、やっぱり取組としてはそういうところが出てくると思うんです。先ほどの育成協議会はそういったことであると。農林部として全体的にそういったことで、あらゆる金融機関に参加を募って、金融機関にどんどん、どんどん農業関係に参入してもらってやっていただきたいと思うんです。それはいかがですか。たまたま育成協議会があったから聞いたんだけれども、どなたか答えていただけませんか。
◎上田農林部長 金融機関のお話でございますけれども、いろいろ私どもも生産対策の施策から販売対策の施策まで現在取り組んでいるところでございます。それぞれの施策目的に合わせて、その時に必要な都度、必要な範囲というのを判断していきたいと思っているところでございます。
 全く一般の金融機関にも入っていただいて情報を提供していただかないといけないような場面というのが必要であれば、そういうことも私たちは判断していきたいと思っておりますし、あるいは金融機関ではなくて、本当に農家を対象にした生産対策をやっていくんだということであれば、また変わってこようと思っております。そこは目的に合わせて、こちらの方で判断をしながら、有効に情報がとれるような工夫をしていきたいと思っているところでございます。
◆山田[博]副委員長 ぜひあらゆる金融機関の支援をいただいて、幅広く農家の支援をしていただきたいということをぜひお願いしたいと思います。
 それで、6ページの県有特許の取得件数ということでお尋ねしますけれども、今後50件ということでありますけれども、長崎県の農林部におきまして農林技術開発センターが3件ありますね。所長はめったに発言することはないでしょうから、いい機会でしょうからこの3件というのはどういった形で特許の使用をやられているのか。その3件は公表しているか、公表してないか、どういった企業に貸しているかというのを公表しているか、公表していないか、この2点をお答えください。
◎松本農林技術開発センター所長 確認ですが、副委員長のご質問は、3件の特許の内容をご説明すればよろしいでしょうか。
◆山田[博]副委員長 私の日本語がご理解いただけない。五島という田舎者ですからちょっとわからなかったのでしょうからもう一度言います。松本所長、あなたに五島の農家の方が大変お世話になっているからあんまり委員会で厳しい質問をしないでくださいと、この前、農家の人から言われたからですね。
 私はそういったことを聞くつもりはなかったんですけれども、まず、3件の特許の使用のやり方はどうしているかというのをお答えいただきたいのが1つ。それをどういった会社に特許として使用させているか、それを公表しているか、公表していないか、この2点です。
○西川委員長 休憩します。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午前11時25分 休憩−
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     −午前11時26分 再開−
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○西川委員長 再開します。
◎松本農林技術開発センター所長 特許3件のこれまでの実績についてお答えします。
 1点目は、発酵茶葉、発酵茶抽出物血糖上昇抑制組成物及び飲食品というものです。2点目が、コレステロール低減剤というものです。3点目が、専門的なんですけれど、R2adg及びR2sto遺伝子に連鎖するDNAマーカーを用いたジャガイモ疾病抵抗性検定法、この3件が現在実施中の特許の実績でございます。
 このうち、2番目のコレステロール低減剤については、平成25年度に登録が行われております。1番目と3番目については、平成26年度取得見込みで今活動中でございます。実態はそういうところでございます。
 それと、今、質問がありましたどういう企業にという具体的なことですけれども、私がそこを把握しておりませんので、確認してからお答えします。
◎松尾農政課長 特許等を使ったこれまでの実績ということでございます。
 1点目が過去の分で、流水育苗ポット台ということで、いちご関係の育苗ポットの台というのを、これは民間企業との間で、特許出願に当たって登録をした後に第三者に許諾をすると。許諾をする段階で民間企業がそこに絡んでくるという話なんですが、過去の主な実績としては3件ございまして、そのうちの1件は流水育苗ポットというのが民間企業にその技術が使われたということです。あと1つがワンダーリーフといいまして、茶の原料葉とびわ茶を使った美軽茶というふうなことで、これは納入者につきましては有限責任事業組合というところと連携しながら、そういった技術を使っていただいたということです。あと、五島つばき茶、これが五島の農業法人にその技術を使っていただいて、その使用をしていただいたということです。主な実績としては、その3件でございます。
◆山田[博]副委員長 要は、ちゃんと公表しているということですね。わかりました。
 その特許は、産業労働部にお聞きしたら、産業労働部では使いたい人はどこまでもお貸しする、特許を使用させているということでありましたけれども、農林部も同じやり方ですか。それだけお答えください。
◎松尾農政課長 特許の権利は県でございますけれども、その許諾に当たっては民間の方にも、その使用についてはオープンにしているということでございます。
◆山田[博]副委員長 では、この農業生産工程過程のGAPの目標値と、6ページの輸出に取り組む品目数というのがありますけれども、これは連動して目標値というのは掲げてあるのか、それだけお答えください。
◎江藤農業経営課長 農業生産工程管理の目標値はリンクしているかということでしょうか。こちらにつきましては、当初の目標の100件というのは園芸ビジョン産地計画というのを農産園芸課で立てられておりますけれども、果樹・野菜の産地のうちで、戦略品目及び次期戦略品目の100産地全てにGAPを導入するということで目標を設定しております。ここが平成24年度には、一生懸命普及した結果、108件となりまして、最終目標を達成した結果、今回140件新たに数値を、高い目標を掲げて取り組むことにしております。
 先ほど申しましたとおり、次期戦略品目ということで、また今回は重点推進品目産地ということでやっておりますので、当然先ほど農産加工・流通室長の話がありましたけれども、重点品目としていちごやみかんを輸出品目に検討されているということでございますので、そちらについては連携しているというふうに、重点品目ということでいくと、作物的にはかぶるという形になるかと思います。
◆山田[博]副委員長 作物的にはかぶるということは、要するにたまたまそういうふうになったということで、戦略的に新しい取組をやっているというわけではなくて、この輸出戦略の品目とGAPのあるところを一体として、全体的に取り組んだ上でこの数値がリンクしているかというと、早い話がそうじゃないということなんですね、簡単に言うとですね。私はあんまり頭がよくないから、わかりやすくお答えいただきたいんです。これはインターネットで見ている人がいっぱいいるんですから、わかりやすく答えていただいた方がよろしいかと思いますので、わかりやすくお答えいただきたいと思います。
◎江藤農業経営課長 わかりやすく説明できず申し訳ありません。
 先ほど言いましたように、重点推進品目ということになっておりますので、そちらについては当然リンクしていると思っておりますし、輸出に対しましては、今ご存じかと思いますけれども、グローバルGAPとかユーロGAPとかございますけれども、この農業生産工程管理をすることが一つの評価を高める、安定した品質の高い商品を出すという裏付けの一つとなっておりますので、当然輸出を促進するに当たっては、GAPの取組と連携して進めていかなくてはいけないと思っております。
◎永橋農産加工・流通室長 私どもが輸出で農産品をバイヤー等に紹介する時には、やはり長崎県は品質が高いものが多品種とれるということが売りですということで申し上げております。そういう中で必ず、通常であれば、先般もそうだったんですが、香港のバイヤーが来られて、どういう作り方をされているんですかというお尋ねはやっぱりあるんです。そして、産地にお連れします。やはり産地まで連れてきて現場を見せるというのが一番確実、安心感を持っていただくものですから、そういう中でGAPということで生産者の方がやっているところが最近多いんです。そういうことではご質問の中でどういう生産をされているんですかとかというお話がございますので、今のような取組の話とかも話の中では出てくるということで、私どもとしてはやっぱり品質がいいところというのは、私どもの売りですので、そういう意味からすると、先ほどのGAPの取組というのは連動していると思っております。
◆山田[博]副委員長 では、お尋ねします。この数字のGAPの取得件数と品目、どういったものをやるかというのを農業経営課長とお話したことがありますか。農産加工・流通室長はこの件で協議したことがありますか。
◎永橋農産加工・流通室長 輸出の品目につきましては、相談はしております。そのGAPがどうかというのは、もう当然な話なのです。それと今回の品目数というのは、輸出からいたしますと、どういいますか、12を15にするという時にはどの品目というのではなく、国と品目ですので、GAPがどうかという観点からは品目の、国の数の設定はしておりません。
○西川委員長 休憩します。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午前11時37分 休憩−
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     −午前11時37分 再開−
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○西川委員長 再開します。
◎上田農林部長 今のお尋ねは、この総合計画の今回変更するGAPの目標値と輸出の取組品目数が連動しているかというお尋ねかと思いますけれども、そのものが連動しているということではございません。GAPはあくまでも生産工程管理ということで、これは海外輸出のみならず、県内の産地間競争を勝ち抜くためにも必須になっていこうと思っております。そういった意味で生産工程管理につきましては、生産条件の基礎となるもので、これは広く進めていきたいと思っております。
 一方輸出については、そういった品目の差別化というの意味では、これは有用なので、これも活用しながら進めていきたいと思っているところでございます。
◆山田[博]副委員長 私はなぜこれを質問したかというと、上田部長はさすがですね。やっぱりそういうことなんですよ。これはインターネットで放映しているから農家の人は意外ときちんと見ていますからね。見て、聞いているんですよ。
 さっきの農林部長の的確な答弁、本当にありがとうございました。
 私は、これは大変注目を浴びているので興味があるんです。しかし、このGAPというのは、いろいろありますね、ヨーロッパ版とかいろいろあるんです。だから、日本版が輸出に適合されるかというと、わからないんです。ここをしっかりと部長が言われたように、本来であれば海外版の品目とするのであればGAPもいろいろあるんです。人間もいろいろ、県議会議員もいろいろ、それと一緒ですよ。そこをしっかりとこれからもやっていただきたいと思いましてこの質問をさせていただきました。
 最後に、先ほど友田委員も輸出品目について質問されましたけれども、これは将来の生産はこれぐらいいくとか見込んだ上でこの品目を挙げているのか。ただ、国から言われたということではなくて、水産部においては資源管理について議論があったんです。資源管理、過去どのくらいの生産量や水揚げだったものが今どうなっているかということで、下がっているという裏付けがあったからやったんです。ここの場合は、これからの生産を、どれくらいを目標にしているからこういうことでやるということでそこで目標をつくったのかどうかということだけお答えください。
◎永橋農産加工・流通室長 今回、設定しているのは、そういう意味では生産額や金額、全く本県として輸出を生産者が主体としてやる取組がなかなかなかったということで、需要を海外に求めるという中で、まずは品目を、それから今回、国と品目ということで延べということの設定をさせていただいております。
◆山田[博]副委員長 では、簡単に言うと、ある程度の裏付けがあってやっているのではなくて、とにかくこれから頑張るだという目標を掲げて今から取り組もうという姿勢を今回出したということで理解していいんですね。
◎永橋農産加工・流通室長 まずは外国の需要をこじ開けるということで設定をさせていただいております。
◆山田[博]副委員長 これは大変これから注目を浴びてくるでしょうから、先ほど友田委員からも話がありましたけれども、これからの品目と金額、生産量とかですね。
 例えばこの品目を、長崎県の場合はこの産地をどこにするのかというのを決めていらっしゃるのでしょうか。そういったことを考えたのを、後で資料としていただけませんか。
◎永橋農産加工・流通室長 現在、どこの産地のものを輸出とかというのではなくて、県の農産物としての輸出をという段階でございます。
◆山田[博]副委員長 まずは、その資料をいただけませんか。しっかり勉強して、次の委員会でまた質問させていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
◆織田委員 第138号議案の第2次産業、第3次産業との連携と、農水・商工連携というのが出ています。目標値が20%アップ、あるいは400%アップということで、攻めの農業、しかも、いわゆる6次産業化というのが法律にうたわれるようになって、積極的に国もこれを推進していこうと、後押しもしましょうと、この前からのサポーターといいますか、支援のアドバイザーとかも地域に配置して、このことが強力に今から進められるという点で、こういう数値目標が上がってきているんですね。これは数字だけ見ると、こういう方向に進むということはよくわかるんですが、現状で一番心配するのは、ここに書いてあります中で、例えば農林漁業体験民宿数及び農産物直売所数、28件となっております。この直売所、私は佐世保から西海、西彼町を通って帰る時に、増えている時と減っているというか、ものすごい過当競争といいますか、増えているようで、トータルとすると減っているんじゃないかというぐらいに、直売所の役割というのは6次産業化の中で非常に大事だと思うんです。そういう中に長崎県の直売所というのは、現状にプラスして28というのは、民泊数は増えているが、これはプラスなのか。傾向としてどんな状況なのか。ずっと上がってきているのか、横ばいなのか、漸減しているのか、これをまず教えていただきたい。
 よく言われる大村のシュシュみたいに、ものすごく全国に有名な直売所もありますし、先ほど言いましたように非常に厳しい状況に追い込まれている直売所もあります。そういう面で一定、これは数値の上ではこうやって出ていますけれども、改善期にきているんじゃないかという気もするんです。そういうこともちゃんと織り込んだ上でのこの数値なのかどうか、その辺をお伺いさせてください。
◎寺島農山村対策室長 ただいまご質問にありました農林漁業体験民宿数と農産物直売所で28件という数字を今後3年間で掲げさせていただくということですが、これにつきましては民泊の数が非常に伸びておりまして、特に修学旅行の受け入れ拡大を図りました県北地域、松浦、佐世保、平戸、それからもう一点、南島原地域でも修学旅行の受け入れを開始したということで民泊の方の数が増えてまいっておりますが、今後はある程度新規のところは莫大な増加にはならないだろうということですので、この3年間で30件弱を増やすということにしていますが、直売所につきましては、そういう意味ではその計画がつくられましたのが平成22年ですけれども、その時は有人の直売所が152件でして、直売所につきましては委員おっしゃるように、増えるところと減るところがございまして、目標としてはそれを維持するという数字で、直売所自体を伸ばすという考え方はしておりません。ただ、現在、平成24年度では目標150カ所に対して164カ所なんですが、今後いろいろと統合などもあるだろうということで、現状維持ということで進めさせていただきたいと思っております。
 それから、特に直売所のうち、有人の直売所が164カ所あるんですけれども、売上額が1億円を超す直売所というのは35カ所でして、それ以下のところが多くなっているという実態もございますので、今後、直売所につきましては、やはり地産地消を進める上で非常に重要ですので、直売所はしっかりとサポートしていきたいと思っております。
◆織田委員 今お話のように、そうだろうと思いました。直売所はそんなに増える要素はないはずですので。ただ、今おっしゃったように1億円、頑張っているところも結構ありますけれども、小さいところでアップアップのところも結構多くなってきているんじゃないかという気がいたします。そういう点で今おっしゃったように統合化していったり、連携していったり、法人化していって、一つ幅を広げていくとか、そうした改善期にきているのかなという点が気になります。
 そういう点では融資も含めた金融の面での支援とか、そういった対応というのをどうするかということとか、経営に対するアドバイザーをしっかりそこに派遣して、実際の状況からどうやって改善していくのかということをきめ細かにやっていく段階にきていると思います。
 そうしないと、いわゆる6次産業、今おっしゃった地産地消の分で一番拠点になってくるのはここなんですよね。大事だと思っていますので、この直売所をしっかり、今おっしゃったように、数の上ではそう伸びないでしょうから、できるだけ強固にしていくように、ただ、大きくしてもらいたいとところもあるんですね。要するに県内ではなくて、県外に出る直売所、こういうものは積極的に東北の仙台をはじめ、もっと展開していく要素があると私は思っているんです。今の話は県内として、県外についてのこの数はどうなっていますか。
◎永橋農産加工・流通室長 本県の流通という意味からの県外ということでは、私どもの方で量販店対策、要するに直売所というところでは持っておりません。量販店ということで流しております。
◆織田委員 アンテナショップみたいな直売所のイメージを持っていたんです。量販店の話は当然です。こちらに話がくるのは、要するに県外のそういったことを海外も含めて、これからそういったことも考えていく必要があるんじゃないか、輸出の分も考えるのであれば。そのくらいに攻めの農業というのはこれから期待もされるし、そういう大きい枠組みで考えていく必要があるのかなと思っていますので、直売所県内という枠組みではなくて、もっと大きい展開はできないのか。シュシュなんか、ひょっとしたらもっとできるかもしれません。いろんなメニューを使って、言葉がちょっと地産地消という意味合いとは違う観点になるかもしれませんが、連携してそれを拡大して販売する上ではそういったこともできるのかなと、こう思っていますので、ぜひこのここに書いてある28件というのは、おっしゃったように民泊数はもっと増やさないといけないと思います。離島も含めてもっと増える要素はあると思います。そういう点でこれはもっと増やしていく必要があると思うんですが、直売所のあり方については今のようなお話をさせていただきたいと思いますので、中身について十分に精査していただきたいと思っています。
 下の6次産業のところも同じです。全国で2,000件この法律にのっとってやっていこうということで、長崎県は1.5%保持、この1.5%というのは農業の場合1.5%なんですか。普通大体1%と、100分の1というふうに私たちは考えていますが、どうなんですか。
◎永橋農産加工・流通室長 1.5%は、設定を見直した時の経営体数でございます。ですから、1.5%、全国のうち1.5%が本県の経営体数の割合ということで、国が概ね2,000件、平成27年までに6次化の認定がなるだろうというお話だったものですから、そのうちの1.5%が30件で、そのうち農業が9割の27件ということで設定させていただいております。
◆織田委員 そういうデータをもとにしてこれを割り出したわけですね。わかりました。大変これも期待する数です。400%ですからね、割合として。かなりの数を今後展開していこうという期待値の非常に大きいものですから、ぜひこれに沿ってやっていかなければいけないと、こう思います。もっと増えればなおいいことだと思っています。
○西川委員長 ほかに質問はありませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○西川委員長 質疑がないようですので、これをもって質疑を終了いたします。
 討論はありませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○西川委員長 討論がないようですので、これをもって討論を終了いたします。
 議案に対する質疑・討論が終了しましたので、採決を行います。
 第114号議案のうち関係部分、第127号議案、第138号議案のうち関係部分は、原案のとおり可決することにご異議ございませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○西川委員長 ご異議なしと認めます。
 よって、各議案は原案のとおり可決すべきものと決定されました。
 午前中の審査はこれにてとどめ、午後は1時30分より再開いたします。
 なお、中断しております予算議案審査のため、本分科会において土木部都市計画課長の出席を要求したいと存じますが、ご異議ございませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○西川委員長 ご異議ないようですので、そのように進めることといたします。
 それでは、分科会審査は、午後3時より再開することといたします。
 しばらく休憩いたします。
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     −午前11時52分 休憩−
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     −午後1時30分 再開−
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○西川委員長 委員会を再開します。
 午前中に引き続き、審査を行います。
◎永橋農産加工・流通室長 お手元に提出資料をお渡ししておりますが、午前中に輸出関係の資料の要求がございましたので、これに付させております。ご説明させていただきます。
 1ページをお開けください。
 しばらく休憩いたします。
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     −午後1時31分 休憩−
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     −午後1時31分 再開−
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○西川委員長 委員会を再開します。
◎上田農林部長 諫早湾干拓開門問題につきましてご報告をさせていただきたいと思っております。
 先週金曜日に、農村振興局の方より、林農林水産大臣が中村知事にお会いしたいという要請がございました。これを受けまして、明日、知事が大臣に面会するということで、現在準備を進めさせていただいているところでございます。時間帯につきましては、現在、調整を国の方で行ってもらっているところでございます。その際には、地元の、あるいは県のこれまでの考えをしっかり知事の方からお伝えをさせていただきたいと考えているところでございます。
 なお、今回、大臣から知事への面会の要請でございますけれども、面談内容のこともございますので、諫早市長に立ち会いとして同行をお願いし明日の面談に臨ませていくということで現在進めさせていただいているところでございます。そういうこともございまして、農林部長並びに加藤次長は明日、知事の面談に同行させていただきたいと考えているところでございます。
 それから、大臣との面談内容につきましては、18日に当委員会にご報告をさせていただければと考えておりますので、よろしくお取り計らいのほどお願いいたしたいと思います。
 以上でご報告を終わらせていただきます。
○西川委員長 ただいま、農林部長より、知事の農水大臣との面会の話がありましたが、差し支えない程度で何か質問がありましたら、どうぞ。
◆山田[博]副委員長 農林部長、先週の金曜日に連絡があったと、同行したいのであればいたし方ないと思うんです。
 それで、その内容というのは、事前に部長にも県の方にも具体的にこういったことで話がしたいというものがきているのか、きているのであれば、できる部分をしっかりと話していただきたいと思います。
◎上田農林部長 大臣からはお会いしたいという要請でございまして、開門問題のどういう中身かにつきましては、まだお聞きしていないところでございます。
 これまで国の方からは、いわゆる佐賀県、長崎県、国との三者による解決に向けての話し合いの場に着いていただきたい、あるいは国との話し合いの場に着いていただきたいという呼びかけはあっているところでございます。県としては、開門を前提とした話し合いには応じることはできない、並びに開門方針を見直していただきたい、今回の仮処分決定については異議申立をしないでいただきたい、そういったことをこれまで国の方に意見として要請を重ねてきているところでございます。どういうお話かわかりませんけれども、県の考えをしっかりとお伝えさせていただきたいと考えているところでございます。
◆山田[博]副委員長 そうしますと、諫早湾干拓のことに特化して今回は面談をするということで理解していいんですか。そうであれば、今までずっと同じ方針を中村知事は伝えていらっしゃるわけです。私の記憶によると、ほかの大臣が面談を要請された時に断ったことがなかったかなと思っているんです。同じことを聞かれるのであれば、もう同じ方針でありますから、今まで言っているとおりということで断ったことがあったんじゃないかと思うんですが、それはどうですか。その前の時と一貫性をもたせないとどうかなと思ったので、私の記憶ではそういった記憶がありましたからお尋ねしているんですけれども、お答えいただけますか。
◎上田農林部長 大臣がお会いしたいというご要請というのは、この件に関しては初めてでございます。これまでも県側からの要請という形では意見を申し上げてきておりますけれども、今回、改めてお会いしたいという、逆にご要請があっておりますので、この際、知事の方に面会いただいてしっかりと県の考え方をお伝えする必要もあろうかと考えておりますので、要請に応える形で臨みたいと考えております。
◆山田[博]副委員長 最後に確認ですけれども、長崎県としては今までの方針を改めてお伝えして、そこに農林部長も加藤次長も行かれて一緒になってそれをお伝えすると理解していいわけですね。長崎県は、はっきり申し上げて諫早湾干拓以外にも大きな農政の課題を抱えておりますので、せっかくの機会ですから諫早湾干拓だけではなく、農林部長も次長も行かれるわけですから、長崎県の農政における大きな課題もしっかり伝えていただければと思いますので、どうぞその点も含めてよろしくお願いしたいと思います。
○西川委員長 ほかに質疑はありませんか。
◆山口委員 行かれるということは、ご判断としていいのではないかと思いますが、要は相反する立場の中で佐賀県も、そのテーブルの関係からいきますと、同じ立場で農林大臣としてはその思いを伝えるなり話を聞くなりしないといかんのだろうと思うんですが、国側から佐賀県に対してはどういう動きが今なされているんですか。わかる範囲でお答えください。
◎上田農林部長 佐賀県側につきましては、先日、佐賀県知事が大臣にご要請に行かれた際に、話し合いのテーブルに着いていただきたいというような投げかけがあり、佐賀県知事についてはそれを持ち帰られて、現在、検討されていると考えているところでございます。
◆山口委員 ということは、佐賀県側と国との一定の話し合いがあって長崎県側に要請がきたという理解でいいんですか。
◎上田農林部長 私どもは、佐賀県側との関係で今回ご要請があったというふうには認識いたしておりません。あくまでも、これまでも考え方は表明をしてきているところでございますし、知事も本会議の答弁で見解を申し上げている次第でございますので、そういう中で今回お会いしたいというご要請があったものと考えているところでございます。
○西川委員長 ほかにありませんか。
◆山田[博]副委員長 これは、実は議案外の質問でも通告していたんですけれども、諫早湾干拓事業というのを、この前、私が地元の漁業者と会ったら、「先生、漁業者も大変なんですから、いろいろと言わないでください」と言われたんですね。だけど、私は説明したんですよ。こうこうこうなんですよと言ったらわかっていただいたんです。私は梶原政策監に頼んだんです。こういった開門の問題について、長崎県側が訴えた意見書はどれだけ来ているのか調べていただきたいと言ったら、農林水産省はわかりませんと。こういう姿勢はいけません。政策監を通じて調べてくださいと言ったら、その数はわかりませんと、どれだけ来ているかわかりませんという姿勢では、果たして私たち長崎県の気持ちをちゃんと受け止めてくれているのか、国の姿勢が問われますよ。
 だから、上田部長、私も東京にこの陳情に行った時は、諫早湾干拓ではきちんとこういった問題を訴えますけれども、片一方で長崎県の農政のいろいろな課題で国にお願いしないといけないものがあって、農林部長におかれましては痛しかゆしで苦しい立場にあるかもしれません。農林水産省に長崎県の立場を踏まえた意見を酌んでくれた意見書が全国からどれだけ来ているかというのを調べていただきたいと言ったら、それはどれだけ来ているかわかりませんとか、さっき休憩中に政策監が尋ねたらそう言われたということを私は事前に聞いていますので、そういった国の姿勢というのは改めていただくように、農林部長からもぜひお伝えしていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
○西川委員長 ほかにありませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○西川委員長 それでは、午前中に資料提出を求めておりました農産加工・流通室長の説明を続けてください。
◎永橋農産加工・流通室長 お手元にあります資料の1ページ、2ページが輸出関係でございます。まず、1ページを開けてください。
 1ページは、国の方でつくられた各品目ごとに相手国ごとの輸出諸条件をまとめた表でございます。
 私は午前中の説明の中で、当初の目標値5を設定する時の前提として、上に丸を付けておりますが、これが10個ございます。この丸は、指標を設定する平成22年当時、重点的に生産振興に取り組んでいる18品目の中で、この表に出てくるものが10品目ございました。この10品目のうち、半分は平成27年までに輸出に結びつけようということで設定をしたものでございます。
 続きまして2ページをお願いたします。2ページは平成22年にテスト輸出の補助金制度をつくりまして、それ以降テスト輸出につながった相手国、品目、それから右側の備考欄で実施主体を載せております。
 番号を振っておりますが、まずもって当初の輸出に取り組む農業品目数5品目というものにつきましては、これをお茶からいちご、びわと数えていくと、全部で8品目になります。そういうことで今回指標を見直しまして、各輸出対象国に対する延べ品目数ということで現在12ということをご説明しておりますが、それが@からKまで、ここに番号を今回振らせていただいております。これで12カ所ありますと、この品目数を今後は増やしていくことに取り組んでいきたいということで午前中に説明した次第でございます。
◎林田農村整備課長 午前中の補正の農村整備課の団体営復旧の2億円の中身についてご説明させていただきます。3ページをご覧ください。
 3ページの上の段が9月18日、11月補正の締め切りが9月末でございましたので、9月18日までの市町ごとの災害の被害状況をそこに載せております。一番左が市町名で、その右が農地、施設、そして箇所数がございまして、被害額のトータルをそこに載せております。大きいのは真ん中の平戸市、12億5,400万円、全体の約6割を占めております。
 9月18日時点が被害額で21億3,000万円。それに今後の被害額、その下の欄をご覧ください。9月19日以降で約8,000万円と推定しておりまして、今年の被害額を22億1,000万円と想定しております。ちなみに、現時点での被害額は21億6,500万円ですので、大体想定どおりの額になっております。
 4ページをご覧ください。先ほど申しました被害額22億1,000万円に対しまして、過去5年間の市町からの査定のための申請率を掛けまして、その下に査定率、それから最終の事業費比率、入札や契約変更等の事業費比率、それと平成25年度に市町からの申請額、国からの割り当て率、それから国費率を想定しまして出しております。事業費としましては、4ページの一番下の右側にございますように、事業費で7億9,826万円、これに事務費を1,530万円と見込んでおりまして、合計で8億1,356万円、当初予算が6億1,356万円でございますので、今回2億円を計上させていただいております。
◎新見森林整備室長 森林整備室分について、ご説明いたします。午前中も説明しましたけれども、ペーパーとして整理させていただきました。
 林道施設災害復旧事業でございますけれども、今年度の箇所数につきましては4市、8路線、8カ所でございます。
 復旧額は2億2,000万円でございますけれども、災害査定の結果、1億8,500万円となっております。その後、発生しました分1,000万円を合わせまして、最終的には現計の7,100万円に対して11月の補正で1億2,600万円を補正しているところでございます。
 それから、自然災害防止事業でございますけれども、こちらも平戸の方が多くなっておりますが、計の24カ所、約1億8,000万円に対して、現計の1億2,100万円から8,000万円の補正をいたしまして、全体で2億円計上させていただいているところでございます。
○西川委員長 ありがとうございました。今のような立派な資料をいただいて感謝します。
 では、委員の皆さん、この資料、議案に関して質疑はありますか。
◆山田[博]副委員長 森林整備室長にお尋ねします。長崎市の1路線で、1カ所で127メートルに被害が出ているんですね。1カ所でこれだけというのは、対馬も長いですけれども、例えば私の地元の五島だったら、3カ所だから23メートルとかありますが、ここは1カ所で127メートルと、えらい長いなと思っています。これは特殊じゃないかと思うんです。なぜこういうふうに1カ所で127メートルの林道に災害が出ているのか。普通そう思うんですが、お答えいただけますか。
◎新見森林整備室長 ある意味では特殊と言っても結構だと思います。これは長崎市の林道でございまして、いわゆる地滑りの災害が発生いたしまして、路線をつぶしてしまうような形になっております。林道の施設災害でありますけれども、路体ごと一緒にもっていかれる地滑りを含む災害が発生いたしておりまして、このような計上になっております。
◆山田[博]副委員長 そうすると、林道をつくる時に、こういった地滑りが発生するというのは想定できなかったんですか。この地滑りが起きたのは林道のせいなのか、もともとそうだったのか、どっちだったのでしょうか。
◎新見森林整備室長 全体の計画をする時には地滑りの場所といいますか、そういうものは当然予想するわけでございますけれども、実は西彼半島自体の地質によるものでございまして、なかなか想定が難しいというのが現状でございます。この箇所については想定をはるかに越える地滑りが発生したと。そのためにこのような大きな金額になってしまったということでございます。
◆山田[博]副委員長 そうすると、これは地滑りが発生しやすいだろうというのは想定していたわけですね。ところが、これほど大きな127メートルもの地滑りが発生するとは思わなかったという理解をすればいいんですか。では、最初からここは地滑りが起きるだろうということだったんですね。今、そういったように聞こえましたが、違うんですか。起きるかもしれないけれども、想定外だったということで、ここはそういった地滑りが起きやすい地域だったと理解していいんですか。
◎新見森林整備室長 そのとおりでございます。過去にも県道でも国道でも、実は西彼半島というのは片岩地帯でございまして、斜面を切った時に、通常は流れているか、受けているかという形を呈しているわけですけれども、この西彼半島におきましては、長崎市内も含めて受け盤と流れ盤が非常にわかりづらい地質になっておりますので、ボーリングだけではなかなか判定しづらいところがございます。かなり注意はしていても、やむを得ない場合が少しあります。
◆山田[博]副委員長 そうすると、こういったのが含まれていたら、地域災害マップですか、ああいうものに載っていて、危険箇所というのは、林道も含めて想定されていると理解していいんですか。
◎新見森林整備室長 はい、そのとおりでございます。
◆山田[博]副委員長 では、参考までにこういった地域というのはほかにもあるんですか。こういった地滑りが起きやすいところとか、把握しておられますか。
◎新見森林整備室長 まず、基本的に地滑りと言えば県北地域がメインでございますけれども、そのほかに口之津の層をなしている口之津、加津佐の方にも地滑り地帯はございます。
 それから、西彼杵半島の片岩地帯においては、必ずしも全てがそういうわけではないというのが非常に難しいところでございまして、それは当然山の形状とかを判断して、危険地区に挙げるところについては危険地区に挙げてやるようにしております。
◆山田[博]副委員長 わかりました。では、確認します。要するに地滑りが起きるような危険箇所ではないところを林道というのはやっているんだと。ここはそういったことが起きないだろうと思ったけれども、危険性はゼロではないけれども、これだけ大きな地滑りが起きるとは想定外だったと理解していいということですね。
◎新見森林整備室長 そのようにお願いいたします。
○西川委員長 ほかにありませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○西川委員長 次に、お手元に配付しております陳情書一覧表のとおり、陳情書の送付を受けておりますので、ご覧願います。
 68番、72番、75番、78番、83番の陳情について、何かご意見はありませんか。
◆山口委員 83番の陳情の関係ですが、地域高規格道路 島原道路のルートに関する陳情書です。基本的には土木部が所管するものかと思いますが、ここで出ている部分が、やはり島原のある意味での一等農地を、この道路が通ることによってそれぞれ農地を大きく取られるということに対して、ルート変更も含めて検討してくれということなんですが、農林部としてこのことについて、基本的にどういうふうにお考えになっているのかお尋ねしておきたいと思います。
◎林田農村整備課長 今回、高規格道路の島原道路につきまして、山之内集落の方からルート変更の要望があっております。
 このルート変更の要望につきましては、土木部の方に要望が出されておりまして、土木部で対応されていることと思います。農林部としての対応としましては、ルートがどこを通っても農業への影響は出てくるわけでございまして、そのため、現在、道路整備と営農の両立を目的としまして、島原振興局、それから地元の島原市の道路部門、農林部門とで「出平有明バイパス連絡調整会議」というものを組織しまして、農林部としましては農村整備部門、それから地域普及部門が入りまして、地元の意見をよくお聞かせいただいて、道路整備と併せて優良農地への影響が最小限に抑えられるように検討してまいりたいと思っております。
 なお、今回のルート変更の要望がありました山之内集落につきましては、7月31日と8月1日の2回、広域農道の上と下に集落が分かれておりますけれども、基盤整備の説明会を行っておりまして、こういう基盤整備のメリット等をご説明した状況でございます。
 いずれにしましても土木部と一緒になりまして、営農への影響が少なくなるような格好で農林部としても検討したいと思っております。
◆山口委員 ということは、農業をきっちり守り育てていくという観点から言うと、当然ルート変更も視野に入れて農林部としてはしっかり対処をしていくという基本的なスタンスであると受け止めておいていいわけですか。
◎林田農村整備課長 ルート変更等につきましては、今、土木部の方で検討といいますか、対応をされると伺っておりますので、ルートについて、農林部としては回答できない状況だと思っております。
◎上田農林部長 この件に関しましては、ルートの決定に至る過程につきましては農林部が入れるような手順にはなっていないところでございます。ただし、今回のこういう地元からの要望等も踏まえまして、土木部の方にルート変更の可能性についてお尋ねをし、確認をしているところでございますけれども、現実的にこの地域高規格道路を早期に実現を図っていくためには、このルートの変更というのは難しいとお聞きいたしております。そうであれば、そこの農業地域の営農への影響が最小限にとどまり、なおかつ、さらに発展するような方法はないのかということを私たち農林部サイドとしては地域の皆様方と一緒になって、振興局を通しながら支えていきたいと考えているところでございます。
◆山口委員 地域の農業者の方は、要するに生活の糧である農地を取られるということは死活問題だものですから、こういうご意見が農業をしっかりやろうと思われる方から出るのは当然だと思うんですね。そういうことで、それぞれ地元では代替案も含めていろいろと検討もなされているようでありますから、やはり農林部の立場からいけば農業者の生活を守る、やっぱり農業を元気にしてやるという基本的スタンスの中でしっかりものを言っていただきたいと思いますし、当然生活する立場からいけば道路は必要なので、この高規格道路をつくっているわけですから、それはそれとして理解はお互いにしていかないといけないんですけれども、そうは言いながらも生活の根幹である土地を取られるということは、農業者にとってはもう死活問題です。ですから、本当にそこのルートを通るのが適切なのかどうかということも含めて、しっかり再検討する余地があるのではないかと思いますし、そういう意見も含めて同僚議員も身近におってそう感じておることも聞いておりますから、しっかり対処していただきたいと思います。
◆山田[博]副委員長 この地域高規格道路 島原道路のルートに関する陳情書で山口委員から話がありました。農林部長のお答えでは、道路のルートを決める時は話がなかったと。今、ルートの変更に当たって、再度土木部から農林部にくると。こういった道路をつくる時には、当初から農林部の方に話があるのかないのか、まず、それをお尋ねしたいと思います。
◎林田農村整備課長 6月の委員会の時もご回答させていただきましたけれども、ルートの決定に当たりましては、システム上、農林部局に協議するようなシステムにはなっておりません。
◆山田[博]副委員長 そうですね。私はそれを知っていたんですが、改めて聞いたんです。
 そこで、今回のことを踏まえて、農林部というのは農業者の立場に立たないといけない。そこで、2つの問題があります。この問題の件でする分と、今後こういった同じ問題が発生した時のことを考えないといけないんです。
 そこで、まずは今後のことを考えて、今からまたこういった問題があったらいけないから、当初からこういったことに関しては農林部も一旦協議のテーブルに着いてくださいという話をしているか、していないか、それをお答えください。
◎林田農村整備課長 大変難しいご質問ですけれども、今の時点では今後の計画があるものについて事前に農林部の方と協議をしてほしいとか、そういう申し入れは今のところしていないところでございます。
◎上田農林部長 これは事業を進めていく上での必要な手続がございますので、そこを農林部の方としてどう捉えるか、崩すことができるのかという問題もあろうと思っております。
 ただ、私どもとしては、今回のこのような状況を踏まえて、やっぱり情報をしっかりとっていく、そういうことは私どももやっていきたいと思っておりますし、今後、土木部とも相談をしながら進めていきたいと思っているところでございます。
◆山田[博]副委員長 この問題で新たにわかったのは、計画ルートをつくる時に全く農林部には話はないと。そうすると、農林部というのは、いいですか、農業者の側に立っているんです。今回、ここに陳情しているのは、山口委員も言っていましたけれども、農家の方々なんです。農家の方々は誰を頼りにするかという、西川委員長はじめ農水経済委員会の委員に頼む、地元の県議会議員を頼りにする。上田部長をはじめとする農林部もいらっしゃるんです。そういった方々はこの方々を頼りにするわけですよ。だから、こういった道路をつくる時には、農家の方々の意見を代弁するような形をしていかないと、今回、二度も三度もこういった声が上がっているということは、意見の集約がうまくできるようなシステムをつくってもらいたいというのが一つです。それについてお答えください。
 それから、今回このルートの件に関して、例えばこういった場合、農家にとって、地域経済にとってどういったことがプラスになるかという具体的な試算をしたかどうか、わかりませんか。まだ情報収集しておられませんか。その2点をお答えください。
◎林田農村整備課長 ルートの決定に当たっては、地元の方にご説明はされたとはお聞きしております。例えば経済効果の面とか、時間短縮の面とか、それから利用率の面とかで検討されて今の案を決定し、地元の方にご説明されているというのはお聞きしております。
◎上田農林部長 今後のことにつきましては、いわゆる道路の決定に至る手順、こういったものも、これは農林部所管の道路であれば十分承知しておりますけれども、土木部所管の道路も多々ございます。そういった意味ではそのあたりを私どもも勉強させていただきながら、土木部に相談はしてまいりたいと思っているところでございます。
 いずれにしましても、今回のこのような状況の中では、しっかりと営農者の方々への影響がとどまるように、あるいはさらに発展できるように、いわゆる農地の基盤整備等も併せながら一緒になってご相談をし、営農の発展を何とか目指す方向で進めさせていただければと思っているところでございます。
◆山田[博]副委員長 私はこの83番の山之内自治会の酒井重光さんほか町内会の皆さん方が代表して署名されておりますけれども、私は今回こういった陳情書が出るに当たって心配しているのは、道路の建設をめぐって地域間の争いとかトラブルにならないようにしっかりしないといけないんですね。そこはお互いが納得するような方向性をどういった形で見出すか。それを説得するに当たって、今、経済波及効果を調べたという話がありましたので、林田課長、大変申し訳ございませんけれども、そういった資料を後で私も見せてもらって、また勉強させていただきたいと思います。
 いずれにしても、地域間トラブルが起きないように、上田部長をはじめ林田課長、しっかりと取り組んでいただきたいと思うんです。私はこの道路の建設、ルートの決定に当たって地域間トラブルが起きて、今まで地域でお互いに農業を頑張ろうと一致団結して頑張っている中で、道路の建設をめぐって地域間で争いやトラブルがあったら元も子もないですから、そうならないためにしっかりとそこは農林部が土木部との間に入って調整しながら、真摯に意見を聞きながら取り組んでいただきたいと思います。
 今回こう言っていても私は現地に行ったことがありませんから、やっぱり委員会で現地視察も踏まえて、この83番の陳情書の最後には、「どうかこのような現状と地域住民の意見や将来の農業経営継続の為、ルートの変更を強く要望します」とあります。ここは一度私も現地に足を運んで拝見していきたいと思っています。
 一旦終わります。
○西川委員長 陳情について、ほかに質問はありませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○西川委員長 ほかに質問がないようですので、陳情につきましては承っておくことといたします。
 次に、議案外の所管事項に対する質問を行うことといたします。
 まず、通告外での質問も許可しております政策等決定過程の透明性等の確保などに関する資料について質問ありませんか。
 しばらく休憩いたします。
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     −午後2時8分 休憩−
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     −午後2時8分 再開−
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○西川委員長 再開します。
 質問はありませんか。
◆友田委員 先ほど輸出の実績で教えていただきましたので、この補助金の関係です。補助金内示一覧表で3ページですけれども、島原、対馬、東彼杵それぞれに農産物の輸出に対する支援が、36万円、22万円、39万円ということで出ていますが、作物は何なのか、先ほどの資料と照らし合わせてですね。それとどちらの方に出ていて、今後の展開の仕方をどのように見込まれているのか、このあたりを教えていただけますか。
◎永橋農産加工・流通室長 提出しております資料の3ページでございます。番号で言いますと20番から22番、そこに3件、長崎ブランド農産物育成対策事業費ということで書かせていただいております。
 この3件は、今年度新たなルートで輸出を試みようとされているところへの支援でございます。
 まず、一番最初の20番の島原雲仙農業協同組合でございますが、こちらは台湾に対していちごをテスト輸出しようということで今年取り組まれつつある案件でございます。実際の物は来年2月初旬に動かすということで話を承っており、もう既に一度市場調査等も済ませておられるという報告を受けております。
 続きまして、対馬の株式会社翔榮でございますが、ここはしいたけを香港に輸出するということで、まずはその商談ということで旅費等の支援をすることとしております。
 最後、22番の長崎茶匠有限責任事業組合ですが、こちらは中国に既に別のルートではお茶を輸出されておりますが、新しいルートを開拓するという取組で手を挙げてこられていますので、新しい取組ということでご支援をするというか、商談会に出席をされる予定になっております。
◆友田委員 この補助金自体は、それぞれ対象の農協とか民間企業がやられていますけれども、これは例えば途中に商社などが入って輸出しておられるんですか。その辺の輸出の開拓がどういうルートで開拓されているのか、そのあたりを教えてもらえますか。
◎永橋農産加工・流通室長 やはり輸出をする時にはどうしても、こちら側もそうですし、相手側もしっかりしたパートナーというのが要ります。先ほどの茶匠は、中国に既にルートを一部つくっておられるというか、輸出をされていると申しましたが、やはり相手方にしっかりとした商社がおられます。今回の新しい取組で、またルートを開拓するという時にも、やはり相手探しというのが一番重要なことになろうかと思います。
 同じように対馬のしいたけにしても、島原雲仙のいちごにしても、直接販売者、デパートとかではなくて、その手前に一回向こう側の輸入を受ける商社というのは必ず出てくると考えております。
○西川委員長 ほかにありませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○西川委員長 ほかに質問がないようですので、次に、議案外所管事項について、事前通告に基づき進めさせていただきます。
 事前通告された方で、質問はありませんか。
◆中島[浩]委員 通告しておりました順序に従って質問させていただきます。
 まず、地域労力支援についてです。数字的な問題ですけれども、法人経営体が平成22年度の資料で240経営体、1,382ヘクタール、平成32年にはこれを340経営体、4,420ヘクタールにするという目標を掲げております。規模が拡大すれば、必然と労力支援体制の拡大が必要となってくるわけですが、平成24年度におきましては13組織が形成されるようです。これまではJAを主体とした労力支援体制が構築されて、ある一定の効果を出しているようです。
 そういった中で、やはりこれからの課題というのが、どうしても時期によって偏ってくるとか、地域によってはなかなか集まりにくいといったことが今後課題になってくるんですけれども、この間雲仙市の方でシルバー人材を利用された試験的な労力支援の取組がなされているようでした。そういったことで、今後の個人、あるいは高齢者、あるいは障がい者の方々が、こういった支援体制の不足をカバーできないかということで質問させていただきます。
 シルバー人材におきましては、シルバー人材センターを通してやられておりますが、それ以外の例えば老人クラブとか、そういったところの人材、あるいは障がい者におきましては施設が直接営業に行かれて、雇用につなげていらっしゃるというのが現状でして、なかなかそういった各単体を共通の認識をもって紹介する組織がないようです。そういったことで、このシステムの構築をどういった形でやるのかがちょっと難しいと思うんですけれども、共通のシルバーの方だったり障がい者の方であったり、高齢者なんか特にこういうご時世ですから、結構しっかりとした人材がいっぱいいらっしゃると思うんですね。そういった取組が今後必要ではないかと思います。
 こういった組織をつくっていただいて、ある一定の技術を習得されて、そこで就労の支援システムを構築できればと思うんですけれども、どういったお考えでしょうかお伺いします。
◎江藤農業経営課長 県におきましては、委員が先ほどからご紹介がございましたけれども、平成24年度から地域労力支援システムを構築いたしまして、それを中心にこれまで推進してまいりました。
 一方で、この委員会でも説明いたしましたけれども、そちらの充実からやっていきたいということで、農協に属していない方はどうするのかというお話もありまして、そちらについては地区の農協によりましては組合員以外でも対象にできるというお答えもしてきたところでございます。
 また、先ほど高齢者の労力支援ということでお話があったんですけれども、シルバー人材センターにつきましてこちらの方で調査いたしましたけれども、平成24年度につきましては1,000人のシルバー会員が約1,000戸の農家を支援しているという状況も承っております。
 また、先ほどもお話がありました障がい者につきましては十分な調査はできませんでしたけれども、聞き取りによりますと県央地区や島原半島で障がい者や障がい者施設の方がバレイショ、たまねぎ等の収穫作業を一部請け負っているという事例もあると承っております。
 それを受けまして、それをシステム化するというのはなかなか難しいかなと思っております。平成26年度につきましては、地域労力支援システムに加えましてシルバー人材センター、この間、雲仙市の方で研修会等を行われていましたけれども、こういった農作業の支援活動についての連携会議、共同の研修会等を開催することによりまして、情報の共有、連携が図れるように取り組んでいけないかと考えております。
 また、障がい者等につきましては、なかなか受け手側が、単に労力ということでしてしまうと非常にうまくいかないという事例も聞いておりますので、ここについては今後、福祉との連携という形の中で研究させていただければと思っております。
 今後に向けましては、農作業の受託組織、人材派遣業等、農作業支援実績があります組織、団体等の情報収集に努めまして、公表できる範囲でございますけれども、振興局、市町あたりに情報提供いたしまして、連携がとれないかと考えているところでございます。
◆中島[浩]委員 高齢者の方に関しましては、シルバー人材センターに登録されている方はもちろんそういった活躍ができると思うんですけれども、それ以外に表に出ていない元気な方がいっぱいいらっしゃるわけですから、こういった事業内容がありますよという案内ができる組織、市単位でもいいんですけれども、ぜひそういった組織をつくっていただきたいですし、障がい者の方に関しましてはいわゆる単純作業ですね、例えば選果場での一番技術度が要らない作業、もしくは商社さんが出向いて、我々の方で言うとジャガイモを掘ったりするお手伝いとか、確かにそういった単純作業になりますので、対価を安く設定して、それでもそれだけの労力が対価として合うというご意見もありますので、その辺も理解していただいて、例えば1人のところを3人出しても、労力支援体制と一緒ですけれども、3人でも対価上は労力に見合うという形である人材がいらっしゃるということですから、その辺をうまく活用できるような何らかの働きかけをしていただければと思います。
 次に、民間共同体の支援についてですけれども、これは一部取組をされているようです。JA以外であれば、出荷団体において価格補償制度をされているとお聞きしていますが、その状況はいかがでしょうか。
◎田中農産園芸課長 野菜価格安定事業でございますけれども、これは基本的に野菜の価格の乱高下を防止しまして、野菜農家の計画的出荷を通じまして野菜経営の安定化を図る制度でございます。本県でまいりますと、63産地ございまして、31品目で平成24年度から取り組んでおります。今、委員からご指摘のありました系統外の取組でございますけれども、本県におきましては冬レタスやバレイショでこういった取組が全部で4件ございます。
◆中島[浩]委員 その説明を詳しく聞きたいんですけれども、これはある一定の条件をクリアしたら、そういった団体でもすぐ取組が可能なんでしょうか。
◎田中農産園芸課長 いわゆる系統外の出荷団体が野菜価格安定事業を活用するためには、まずもって独立行政法人の農畜産業振興機構の登録生産者となる必要がございます。登録するための要件といたしましては、まず野菜の指定産地の区域内にその方がいらっしゃるということ。それと品目に応じまして作付面積の要件というのがございます。指定野菜、いわゆるバレイショやタマネギといったものでいきますと、大規模生産者2ヘクタール以上であれば可能でございます。
 また、登録する出荷団体の方が法人以外の場合においては、いろいろな収支決算とか、出荷を共同で行うなどの要件が課せられております。そういった要件をクリアしていただいて、申請していただければ可能でございます。
◆中島[浩]委員 系統外の方たちもこういった制度を活用できれば、生産者の方は非常に助かると思います。こういったものは今後、希望があれば恐らく受けられるんですけれども、奨励的な形でのお知らせというんですか、そういう取組はなさっていますか。
◎田中農産園芸課長 そういった形で県といたしましては、いろいろな事業活用のご要望があった場合につきましては、今、全農の中にございます長崎県園芸振興基金協会、これは県レベルの協会でございますけれども、そこと市町、振興局と連携しながら個別の相談に応じています。また、登録生産者の申請の事務につきましても支援しておりまして、同制度の理解を深めるために研修会もやっております。ちなみに、今年度につきましては、6月に制度改正に伴う説明会、約20名出席されておりますし、またこの秋には実務担当者研修会と称しまして80名の方々に研修をさせていただいているところでございます。
◆中島[浩]委員 できればそういった形でどんどんこういった案件がされれば幸いかと思いますので、よろしくお願いします。
 最後に公共工事の繰越についてですけれども、一つは繰越がこれまでも結構ございまして、業者から言うと繰越があった方が手持ち工事も確保できていいという反面、あまりにも繰越に集中してしまうと施工体制がなかなかうまくいかないと、技術者もあまりにも極端に集中してしまうと確保できないということがございます。今年度の繰越は額的にはそうでもないんですけれども、15カ月予算ということで繰越の繰越みたいな形になってバランス的に結構集中している地域もあるんじゃないかと思うんですけれども、見通しについてお伺いしたいと思います。
◎林田農村整備課長 11月末時点におきます農林部の公共事業の執行率でございますけれども、平成24年度繰越の分で執行率が94%、当初予算の分で70%の執行率であります。繰越と当初予算を合わせますと85%になっております。ちなみに、その85%の内訳としまして農村整備課の分が82%、森林整備室の分が91%の状況でございます。
◆中島[浩]委員 数字的には問題ないということで理解してよろしいですか。
◎林田農村整備課長 発注金額が農林部で今、予定金額が152億円あります。ちなみに、このうち、今は129億円を執行しまして、23億円が残っております。その23億円につきましては、今回、繰越をお願いしている分が10億円、これにつきましては繰越承認後、速やかに発注するようにしております。残り13億円につきましても、12月以降、できるだけ早く発注するようにしております。
◆中島[浩]委員 わかりました。
 それと、工事内容の変更による工期延長についてですが、これも特に区画整備とか土をいじる工事、構造物ですとある程度計画どおりにいくんですけれども、特に土をいじる工事になってくると天候が影響したり、工種変更が結構あったりして、施工者側の工期が延びるということでお聞きしています。一例をとると予算が一定額決まっていた中で、工種だけが変更になって、工期が延びるということがあって、いろいろ現場経費がかかってきたりという問題が生じているということもお聞きしていますけれども、業者側からすると、こういった時に担当者、あるいは指導幹ですか、こういった方に相談しようと思ってもなかなか進まないと、こういった時はどこに相談すればいいんですかというお話をお聞きしました。本来、振興局であれば振興局の班長とか、上には部長さんとかいらっしゃるんでしょうけれども、そういった場合はどういったところに問い合わせをしたらいいんでしょうかと、そういった案件があったものですからお伺いいたします。
◎林田農村整備課長 そういうことに対応する窓口としまして、設計変更等相談窓口というものを平成20年12月に設置しております。これは設計変更時の発注者と受注者との意見の相違とか、施工段階での受注者からのさまざまな相談、苦情等を客観的な立場で両者の調整を行うことを目的としまして、農林部におきましては内地の方につきましては振興局の検査指導幹、それから離島につきましては検査指導幹がありませんので、工事担当課長がそういう窓口になって業者からのお話をお聞きして、それで担当者の方と打ち合わせするようになっております。
 ちなみに、この12月に入りましてもそういう話をちょっとお聞きしたものですから、再度そういう格好でそういう設計の窓口があるということを業者の方にお伝え願うような格好での通知といいますか、お願いを出先の方にしたところでございます。
◆中島[浩]委員 業者の方は受ける立場ですので、そういった直接、検査指導幹と言われましても、これが本当に相談して点数に反映しないのかとか、そういった懸念があるとは思うんですけれども、相談件数は現在でもあっているのでしょうか。
◎林田農村整備課長 今、手持ちの数字がございません。
◆中島[浩]委員 特に監督レベルでいうと、なかなか行きにくいと思います。会社の社長であれば割と割り切って行かれるんでしょうけれども、現場監督、技術者になると、なかなか難しいと思いますので、その辺はしっかりとした、行っても十分大丈夫ですよというお伝えを再度していただければ幸いかと思います。以上です。
◆深堀委員 産直野菜の供給不足について、まずお尋ねしたいと思います。
 先般、新聞にJA壱岐市の取組が記事に載っておりまして、産直野菜ということで福岡の天神のデパートに商品を出していると。その時に産直野菜というのはJAが計画的に生産している市場に出荷する通常品目以外の品目を販売していて、秋野菜ですけれども、その分が非常に生産が追いつかず、あと倍は売れたのにというような新聞報道があったわけですね。これを見た時に、そういった産直野菜の出荷に対して、促進する県の側として、そのあたりの現状を把握しているのかというのをお尋ねしたいと思います。
◎寺島農山村対策室長 ただいま委員からありましたように、JA壱岐市におきましては、昨年の4月に直販課を設置いたしまして、出荷ルートを確保して、市場に出荷するいちご、ブロッコリー等の通常品目以外の多品目の野菜を産地直送の野菜として福岡などのデパートへ売り込もうと推進をされているところでございます。
 今回、野菜の供給の問題が新聞記事に載っておりますけれども、JA壱岐市に確認をいたしましたところ、岩田屋デパートの吉田青果と壱岐ブランドの野菜コーナーとして、棚の確保について契約をされておりまして、常時150点以上のスペースを確保しているということでございました。
 また、野菜の供給についても、生産者による産直野菜グループ60名や、ふれあい市部会、これが直売所のアグリプラザ四季菜館というところですけれども、90名ほど会員がいらっしゃいますが、こういったところの約150名程度で供給をされております。人気野菜等は早目に完売をしてしまう状態で、反響が非常によかったと聞いております。
 JA壱岐市といたしましては、契約上、壱岐のオリジナルブランドとしてスペースを確保しているということでして、地元の生産者でできるだけ品揃えを図っていきたいという意向でございます。今後は、農協の出資法人であります「アグリランドいき」で野菜の増産、それから芦辺町にあります直売所「壱番館」の生産者が50〜60名おられますが、こういった方々と連携を進めて、その野菜の安定供給をしていきたいということでございましたので、県といたしましても作付拡大とか、栽培技術の面等で支援が必要であると考えております。
◆深堀委員 ありがとうございます。取組として非常にいいことだと思うんですね。
 ただ、今、壱岐市の取組の話がありましたけれども、そこで都市圏、福岡を中心とした都市部に出した時に、そこへの供給が追いつかないという状況があるという中で、例えば壱岐だけに限らず、長崎県内のいろいろなJAとの連携とかということで、そういった足りない品を補給するような取組ができれば、もっともっとその長崎県全体の産直野菜の流通というのが広がるのではないかと考えたものですから、質問として挙げているわけです。
 当然、今、壱岐市のブランドの中でそういう供給体制を増やすということはもちろんいいとは思うんですけれども、長崎県全体の産直野菜を流通させるという観点から、今のこの壱岐市の取組を、例えば県内各地のJAと連携してそういった品揃えをもっと強くしていくといった取組が必要ではないかと感じているわけです。その点についてはいかがですか。
◎寺島農山村対策室長 今回の壱岐の場合は壱岐ブランドという形で進められると思いますけれども、県内の直売所等の中身を充実するという意味では、各直売所間の情報交換等が有効ではないかと思っています。そういったことで、現在、県内各JAの直売所の24店舗で組織するJAファーマーズマーケット協議会というのがございます。こういった中で情報を共有していくことによって、今後、何か連携ができないかということについても情報交換をさせていただければと思っております。
◎永橋農産加工・流通室長 県内の直販所ということで百幾つという数字が出ましたけれども、おっしゃるように県内の農産物全部を集約するような、PRできるような施設というのは、おっしゃるようにまだない状況でございます。
 私どもとしては、流通を加速させたいという中で、そういうものも含めて課題として考えていきたいと、要するに県内の農産物がPRできるような施設、産直所、そういうものについて今後検討していきたいと思っている次第でございます。
◆深堀委員 わかりました。ぜひ検討をしてください。特に福岡などの大都市圏の中で壱岐の話を見た時に、まだまだできるんじゃないかというところを感じたものですから、質問させてもらいました。
 先ほどJAの24店舗での協議会の中で情報を共有化していくということは、今まではなかったんですか。今からやっていくと理解しておいていいですか。
◎寺島農山村対策室長 これは平成21年度に発足しておりまして、それぞれの取組についての情報交換等はさせていただいていますけれども、具体的に物のやりとりも含めて連携をしていくというところまでの話はあっておりませんので、今後の課題かなと思っております。
◆深堀委員 連携という意味では、今回だけのことではなくて、いろんな意味で情報交換することは非常にいいことだと思うので、ぜひそこは実現できるようにお願いしておきたいと思います。
 次に、丸太特需の状況についてお尋ねをしたいと思います。これも報道等で驚いたんですが、丸太が、今、特需で非常に売れているという話です。特に、全国の8割が九州に集中しているということで、半年間で丸太の値段が40%ぐらいアップしていると。もちろん原因は世界的な木材不足だということが出ているんです、特に中国ですが。この状況を見た時に、今日昼から出された輸出実績の資料でも、丸太については韓国ということで記載があります。でも、今一番丸太の需要があるのは中国なんですね。価格が、今言ったように半年間で4割ほど伸びているということ、そして、全国の丸太の輸出量というのが平成21年から24年で約3倍近く輸出量が全国的に増えているわけですね。
 これを見た時に、じゃ、長崎県の状況としてはどうなのかということをまずお尋ねしたいと思います。
◎佐藤林政課長 長崎県におきましても、木材の輸出を木材の有利な販売対策として進めてまいったところでございます。特に、長崎県の場合はヒノキが名産品といいますか、ヒノキを重視した取組をしている関係で、ヒノキと言えば海外で言うと、韓国に需要が多くございます。その関係で先ほどの資料にも韓国と書いてあると思います。韓国に向けては、昨年度、7,000立方メートルを丸太で輸出しております。
 先ほど委員のお話にもありましたように、輸出についての韓国、あるいは中国からのオファーが最近ものすごく多くなっておりまして、長崎から材を出せないかということを商社を経由したり、あるいは直接韓国の製材所あたりからも話がきているところでございます。
 昨年度7,000立方メートルを韓国に出したということですけれども、今年度は今月時点で韓国向けに7,000立方メートル、昨年と同量の輸出が既にされております。ですから、あと1月、2月、3月とあり、韓国の方からの引き合いもあっておりますので、また大きく伸びるのではないかと思っております。
 さらに、中国ですけれども、ヒノキということでは中国にはなかなか評価していただけなくて、杉でもヒノキでも同じ値段ということが過去ずっとございました。現在も変わっておりませんけれども、そんな中で、杉にしても、先ほどお話がありましたように単価が大分よくなってきております。かつ長崎でといいますか、国内で売る場合は柱材や板材にするわけですけれども、中国の場合は合板にも使うということで、通常我々が底質材と呼んでいる部分についても出してくれというようなことになっておりまして、それならば山から出す側にとってみれば非常に有利だと考えております。
 昨年は実績がございませんでしたけれども、今年既に1,000立方メートル中国向けに丸太を出しております。また、これは商社を経由しているわけですけれども、年明けて2月頃にも、また同じ量を出せないかということで、今、県の方に話がまいっておりますので、これについても有利な話ですので、できるだけ対応してまいりたいと考えております。
◆深堀委員 わかりました。中国から最近引き合いがきて出てきているという状況ですね。長崎県はヒノキが特に有望だということですけれども、杉とヒノキの価格表を、資料を求めて出してもらったんですけれども、林政課長、長崎のヒノキや杉は、全国のヒノキと杉の平均価格と比較してみた時に全然安いんですよね。ヒノキが全国で1立方メートル当たり2万1,000円弱、長崎のヒノキは1万6,000円弱、杉は全国が1立方当たり1万2,000円強、長崎は7,000円。安いんですよね。ということは、例えば中国が長崎のヒノキを受け取らない、あんまりヒノキの需要がないという話であるならば、こういう低価格の長崎の杉というのは売り込みやすいんじゃないかと私は見たんですけれど、そういう点はいかがですか。
◎佐藤林政課長 今、委員のお手元にある価格表ですが、これは我々もよく使っている表ですけれども、そこに長崎ヒノキ、あるいは全国ヒノキという欄があるわけですけれども、長崎ヒノキという言い方は、長崎県産材のヒノキという意味ではなくて、長崎市場で取引がされているヒノキの価格ということです。
 長崎木材市場は諫早にありますけれども、そこで取引されている材質といいますか、品質が一般向けの中でもやや質が低かったり、あるいは径級がそろわなかったりということで、やや低めの単価になっております。
 長崎県は、佐賀県の伊万里の方に多く出荷されておりまして、価格で言えば先ほどもお話がありましたように、全国平均と遜色がない単価で取引がされております。
 そういった中で杉とヒノキで価格差が相当あるわけですけれども、ヒノキは韓国が内装材にどんどん使っておられますので、その単価についても市場で売る単価と遜色がないと考えておりますし、杉につきましても、先ほど申しましたように平均よりも低い材質のものについても平均価格に近い形で取引をしていただけるという有利さがあるものですから、そういった面で杉材については中国の輸出も非常に有望ではないかと考えております。
◆深堀委員 だから、結局、杉もヒノキも中国向けに対しては有望だと理解をしていいわけですね。(「特に杉」と呼ぶ者あり)特に杉ですね。今、諫早での取引価格というのは、先ほど言いましたように長崎の杉は1年間価格の変動がほとんどあっていませんから、それは輸出として有望なものじゃないかと思うんですけれども、そこを積極的にもっともっと増やす方策として、午前中にもあったような輸出の品目として、韓国にしか丸太が出てなかったわけですよね。だから、そういったところはもっともっと今から伸びていく部分なんだから、力を入れてPRしていくという方法がぜひ必要だと思うんですけれども、それに向けての見解を教えてください。
◎佐藤林政課長 長崎県の木材をどこに持って行くか、国内も含めてですけれども、海外への輸出に対してさらに取組を強化する必要があると我々も考えております。
 今、我々が考えているのは、木材に関連する森林組合とか、あるいは製材所、そういったところが協議会という形で連携を深めていって、そこでいわゆる川上からといいますか、材を出す側からの情報、あるいは製材をする側の情報、そういったものをマッチングさせていく、そういった協議会を県内でつくっていこうと今考えております。その中で山から出てくる材を、国内向けに回す分、あるいは今お話があっているような有利な海外輸出に回す分というようなことを差配していくといいますか、その分は中国に持って行きましょう、この分は韓国が有利ですよと、そういった情報を一緒にしながら取り組んでいくという体制づくりを今後やっていきたいと思っております。それに向けて各森林組合等の団体、あるいは製材所、プレカット工場とか、そういったところと今、打ち合わせを進めているところでございます。
◆深堀委員 長崎県の木材のポテンシャルというのはあると思っているんですね。だから、そこは販売、輸出するに当たっては、今、林政課長が説明されたように戦略的に進めていかなければいけないと思いますので、ぜひそのあたりは十分輸出が伸びるような形での協議を進めていっていただきたいと思います。
 最後ですが、諫干の土壌問題ということで、前定例月議会の時にもちょっと話題になったことですけれども、小江干拓地の農地の中で5.7ヘクタールに関して排水性や土壌に問題があるということで入植者の方々から声が上がっておりましたが、その時、10月時点で宮崎課長から、「問題があるかどうかは現時点でわからない」という発言が出ているんですけれども、2カ月経過をして、その状況等々についての報告を求めたいと思います。
◎宮崎諫早湾干拓課長 小江干拓地5.7ヘクタールの現在貸付を行っていない土地の調査結果でございますけれども、そもそも国営事業で実施しましたこの土地の暗渠排水管、これにつきまして施工後の年数の経過等によりまして排水能力が低下している可能性があることから、暗渠排水管の現在の状況を確認するために実態調査を行っております。
 また、造成工事から約十数年が経過したことで、土質の特性の変化等、これも営農へ影響が出ているのではないかというふうな可能性があることから、現状の耕作土の状態の調査を行いまして、過去に実施されました土壌調査結果と比較し、土壌状態に問題がないか確認したところでございます。
 その結果でございますけれども、まず、土壌調査につきましては、県の農業振興公社が引き継ぎを受ける前年度、平成19年度に国において実施された土壌調査と比較しまして、土壌中の塩分量の目安となる塩素量、それと土壌の透水性の目安である飽和透水係数、これらが現状で営農上問題がないか確認したところでございます。
 まず塩素イオンにつきましては、入植前に実施されました結果と比較しましても大きく低下しております。また、ペーハー等の土の化学性についても営農上特に問題がない状態でございました。また、土壌の排水性の目安であります透水係数につきましては、畑面から深い層になるにつれ透水性のよくない状態が確認されたところでございます。
 結果としては以上のとおりでございます。
◆深堀委員 いろいろ説明をいただいたんですが、やっぱりよくない、契約当初からすれば土壌の質としては低下をしていると理解をしてよろしいんですか。
◎宮崎諫早湾干拓課長 それも申しましたけれども、土壌の排水性、畑地の水がすぐに通ってくかどうか、その排水性について若干引き継ぎを受けたものと比較しまして状態としてはよくない状態であるという確認がとれたところでございます。
◆深堀委員 では、排水性のみが契約当初と比べれば農業に従事する上においては悪くなっているということなんですね。
 それはある意味契約をするという、これは契約をして土地を使うわけですけれども、県当局の考え方としては、排水性が少し悪くなったけれども、農地としては適地なんだという認識なのか。それとも今の土壌を何らか再整備して貸付をしなければいかんというふうに考えているのか、どちらですか。
◎宮崎諫早湾干拓課長 今申し上げましたけれども、今回の調査結果によりますと透水性の欠陥が確認されたところでございますので、まずは貸し付けをするに当たっては土づくり対策が必要であると考えております。
 そこで、今後はこの圃場を試験圃場として、透水性を改善するための緑肥等を作付いたしまして、さらにすき込み等を繰り返すことによって土壌の変化等を促していきたいと考えております。
◎加藤農林部次長 補足で説明させていただきます。
 そういう形で透水性が一部悪くなっているところがございます。今後は緑肥等のすき込みをやって改善をしていきます。ただ、調査はまだ継続中でございまして、その原因、それがどうしてそういう形になったのかということは今まだ調査中でございますので、その点は一言つけ加えさせていただきたいと思います。
◆深堀委員 確認です。この用地5.7ヘクタールの年間の貸付料はお幾らぐらいですか。
◎長岡農地利活用推進室長 5.7ヘクタールのリース料でございますけれども、1年間で約124万円でございます。
◆深堀委員 今、年間124万円というお話がありました。せっかく優良農地として開発した場所であります。確かに今現時点ではその活用は試験的に活用するというお話がありましたけれども、一刻も早くすぐ農業ができるような形に改善をして、124万円という貸付料ですから、それが有効活用できるような形を早急にとっていただくことをお願いをしておきたいと思います。
○西川委員長 しばらく休憩いたします。
 3時5分から委員会を再開いたします。
 休憩します。
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     −午後2時54分 休憩−
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     −午後3時5分 再開−
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○西川分科会長 委員会及び分科会を再開いたします。
 まず、中断しておりました分科会審査、予算議案(百花台森林公園管理運営負担金の債務負担行為について)の審査を行います。
 なお、審査に当たり、お手元の配席表のとおり、土木部都市計画課長に出席いただいております。
 それでは、質疑を行います。
◆友田委員 午前中に林政課長にも少しお尋ねしましたが、都市計画課が所管しているということで改めてお聞きしたいと思います。
 今回、百花台公園及び百花台森林公園の管理に対して、指定管理者候補の選定に当たって2団体の応募があって、選定委員会を経て決まっているわけですけれども、この選定理由の中に県民のスポーツ振興や地元と連携した観光客誘致にも積極的であるということから県の負担軽減に努めているということが書かれています。具体的に県民のスポーツ振興とはどのような内容なのかということ、それと併せて観光客誘致ということではどのような観光客誘致策をとろうとしておられるのか、プレゼンテーションの中で一定程度明らかになっていると思いますので、そのあたりをお示しいただきたいと思います。
◎井手都市計画課長 その選定理由については、お手元の資料の3ページにありますとおり、このように1から5までの項目ごとに採点をした結果でありますけれども、その中で特に3番目の項目の下から2つ、都市公園を利用したスポーツの普及、それから都市公園を利用したイベントの企画等について、このあたりが両者を比較していただけると大きな点数の開きになっております。
 具体的に申しますと、まず今回の上位の者の提案につきましては、それぞれの項目に対して具体的な提案が40項目ほど挙がっております。もう一者につきましては、スポーツ振興で健康増進につなげるといったような概念的な表現ではありますけれども、具体的なイベントの提示としては10項目程度で、しかも項目だけで具体的な記述がないといった状況でございました。
 特にすぐれていると思われる新たな提案としまして、例えばスポーツイベントの実施に関してグランドゴルフやマラソン大会、クロスカントリー、こういった大会というのはよく提案されるんですけれども、そのほか一般の県民スポーツの増進という観点から高齢者の健康づくりの場として活用すると、ウォーキングやラジオ体操、ジョギング、グランドゴルフなどの提案がなされていたり、福祉施設等による公園の利用、これはデイサービス等の施設利用者が利用する場合、安全を確保した上で車の進入を公園の中まで認めるとかいった配慮をいたしまして、リハビリ等の公園としての利用を進めるといったような提案もなされております。
 それから、観光、地域の祝いにつながるイベントの開催ということで、今までなかった秋の収穫祭とか、夏休みのイベントとしまして、星空観察会、サマーキャンプなどの提案といったことがなされております。
 そのほかヒアリング時におきまして、旅館組合や観光協会との連携といったようなことにも取り組んでいくという発言がなされております。
◆友田委員 わかりました。都市計画課長にご出席いただいて、具体的な内容等々が出てきましたので、これで了としたいと思います。応募のあったもう一つの団体Aというのも同じように共同体組織なんですか。
◎井手都市計画課長 団体Aについては単体でございます。
◆友田委員 これは、JVにする必要があったのがどうかというところなんですけれども、そこはもう都市計画課としては所管外というか、応募した方々の独自の判断で共同体で持ってきたということですか。
◎井手都市計画課長 この選定作業、今回委員会で選定された後、個別にヒアリングを行いましてその理由等をお聞きしたところ、現在の執行体制では、新たに百花台公園を管理運営するためには専属の職員を数名用意する必要がありますので、そうなるとやはり自社だけで出すよりも、ベンチャーを組んで共同体として取り組んだ方がより有利であると。その場合に、造園に経験のあるところと組むことでよりよい管理ができると判断したとお聞きしております。
◆友田委員 そうすると、この長崎県公園緑地協会というところと八江グリーンポート共同体となっているんですけれども、これは主な管理については前段の長崎県公園緑地協会がやるということですか。通常のJVでも、どっちが親とかありますが、これはどうなっているんですか。
◎井手都市計画課長 業務の割合としましては、公園緑地協会が6割、八江グリーンポートの方が4割の負担と聞いております。
◆徳永委員 今の友田委員の質問の関連にもなるんですけれども、まず、JVの専属の職員というのは、何ですか。問題は、現在の管理者がいるわけですが、これは単体で、次はJVです。それは、最初の申請方法については問題ないんですか。
◎井手都市計画課長 最初の応募要領の時から複数のものでの応募、いわゆるベンチャー形式での応募も認めるような要綱になっております。
◆徳永委員 問題は今、このAというのが今の管理者ですね。現管理者が当然継続的に応募したということです。さっき言われた専属の職員をこれは増やさなければいけなかったということは、現管理者の管理についていろいろ問題があった。それとも専属の職員を増やさなければならないという認識があったということで、そういうふうな専属の職員を増やすという理由が出たという判断でいいんですか。いわゆる現状の職員ではだめだということに聞こえるんですけれどもね。
◎井手都市計画課長 申し訳ありません。先ほどの発言の趣旨はそういう意味ではございません。今の管理体制も2人の専属でやられております。今回、このベンチャーを組んでも2人の専属ということで、今の管理者の管理体制が不備だったということではございません。
◆徳永委員 申請ではベンチャーでもベンチャーでなくてもいいと、こういう条件さえ揃っていればいいということですね。
 今度の選定の中で、基本は第三者委員会ということですね。そして匿名にすると。百花台公園の管理というのは、これは県有地であり、当然県も管理をしなければならないということは共通の認識でいいんですね。ただ、管理者に放り投げたから、全て管理者でやってくれではないんですね。あくまでも指定管理ということで、県がやるよりは、管理者の方にやった方がいろんなメリット等々を考えた場合に、間接管理がいいということですね。
 そういう中で、全然県が意見を言わずして、これは確認ですよ、この選定委員の項目評価で全てをこの点数でよしとしているのか。そのままこれが上がれば、県とすれば何もそこに指摘はせず、そのままこの決定を採用することにしているのか、それをまず確認させてください。
◎井手都市計画課長 何を基準に選定するかということでございますけれども、指定管理者制度の運用に関するガイドラインというのが県にございます。それによりますと、「選定の公平性、透明性を確保するとともに、応募者に対して県が当該選定委員会における審査の際には、あらかじめ選定委員会の意見を踏まえ審査基準を作成する」となっておりまして、今回もこの選定委員会に審査基準をお諮りして決めております。土木部では、この審査基準を応募時に募集要項とともに公表することとしております。
◆徳永委員 それはわかるんですよ。ただ、私が今言いたいのは、この全てを選定委員の方に任せていいのかということですよ。
 というのは、今の管理者は非常に大きな問題がある。そして、これはどうしてもちょっと不備な点が多いということならよくわかるんですけれども、匿名にしてやる場合に、例えばAというところは、今の管理者ですよといったその説明はするんですか。これは一切ないんでしょう、同じ土俵に上げるんですから、AとBとしか上げないんでしょう。そこはどうなんですか。
◎井手都市計画課長 匿名にしているんですけれども、やはり応募の書類の中で現在どこを管理しているといった項目がございますので、そこは一定委員の方にもわかっている情報ではないかと思います。
◆徳永委員 わかっているなら最初から出せばいいんです。なぜAとかBとかしなければならないのか。ここはやっぱり問題があるんですか。
 例えば、入札でも業者が出ますよね、A者、B者、C者と。これはやっぱり名前を出すというのは非常に問題があるわけですか。
◎井手都市計画課長 実は、選定の際に匿名にするというのは今回導入したやり方でございまして、従来は申請者の名前を表示した書類の全てをお渡しして審査しておりましたけれども、そういうやり方について審査の透明性、公平性を確保する観点から匿名にすべきというようなご意見もあったことを受けまして、今回、土木部では審査に関する資料はA者、B者というふうな匿名にして資料を提出しておりますし、ヒアリングの実施の際にも同様に名前を出すようなことはしないようにということでヒアリングを実施しております。
◆徳永委員 透明性といえばそれはそうなんでしょうけれども、ただ、過去に透明性にしなければ問題だという理由があれば、今までそれはやっていたんでしょう。さっき言われるように名前を出してやっていた。これは今から検討する余地があると私は思います。
 それと正直に言って、今、県の公園は幾つありますか。これを指定管理にしているのは幾つですか。
◎井手都市計画課長 5公園ございます。
◆徳永委員 5公園は全て指定管理という判断でいいんですか。そのうちに緑地協会は、今回の公園も含めて何カ所の管理ですか。
◎井手都市計画課長 緑地協会単体で管理しているのが田平公園、平戸公園の2カ所、それから、県の陸上競技協会との共同体で管理しているのが諫早の総合運動公園となっております。(「あと百花台も入れると4つ」と呼ぶ者あり)そうです。
◆徳永委員 これは5つの公園のうち4つですよね。逆に言えば、透明性担保がどうなのかと。私は決してそれは選定委員でされているから、それはそれで平等ということで私も認定しますけれども、ただ、指定管理という意味がどういう趣旨でやっていくのかということも、もう一度よく考えてやらなければ、一つのところに集中してしまえば、これはもう今後、やりたくても応募が減るんじゃないかと思うんです。特に緑地協会の場合は、組織上、自治体が役員の中に入っているのが多いんですね。どういう組織になっていますか。
◎井手都市計画課長 役員は、理事会長として諫早市長が入り、そのほか7名の理事で構成されており、ほとんどが県内の市町の職員となっております。
◆徳永委員 そういう組織ですから、私はそれにどうのこうの異議を申し立てるつもりはないんですけれども、ただ、やはり5つのうちに4つをそこが管理されています。例えばこういう話があるんです。指定管理をされた管理者が、いろいろと自分のところもこの5年間の中でやりたいと。これは改革、いわゆる機械も購入したい、そして整備ももっとやりたいという意欲はあっても、やはりこれは資本力とか、いろんな体制を整えなければ、5年間ですから保障がないわけですね。例えば芝を、また植栽をいろいろと管理するのにある機械を買おうとしたら、それが200万円も300万円もするんだと。これ、さっき私が冒頭言った、県の管理であれば、当然県は県の経費としてそういった備品等は持つわけですよ。ところが、指定管理になれば、それは自前で整えなければならないということを私は聞いたことがあったんです。そこはどうなんですか。例えばトラクターを買いたいと。これが必要だと、これがなければなかなかこういった項目の中で今後マイナス点になるだろうと。やっぱり資本力の強いところがした時にはどうなのかと、これはいろいろ考えますよ。そういう中で、機械を購入する場合に、今の管理費の中からそれができるのかどうか。ただ、大きな金額であれば、管理費というのがそうないですから、これはどうしても自前でやっていかなければいけない。その辺のことを聞いたことがありますから、なかなかいい機械を揃えたいと思っても整えられないということがある。だから、継続をすることによって、もっと必要なものも買いたいし、もっと貢献をしたいということがあっても、5年という契約期間、なおかつこういうふうになれば当然、これは論より証拠ですね、交代となった時に、例えば機械を買っておれば借金だけが残るわけですよ。この辺はどうなんですか。
◎井手都市計画課長 今ご指摘の本当に必要な備品についてですけれども、その公園を管理するために必ず必要なもの、備品、施設そのものに備えるべき備品、こういったものとか、施設の利用価値、それから効用を積極的に高めるような施設、これは高額なものであればそれは県が購入するという制度にしております。
 ただ、その後、指定管理者の期間中に購入したものをそのまま財産として持って行くというのは当然認められませんので、そういったケースに対しては、リース契約等で管理機器を取得するということも可能ですし、その場合にはリース代を経費に計上することはできます。
◆徳永委員 以前は、前課長の時ですけれども、そういう問題もちょっとあったんですよ、それは今の管理者の方でやってくれとかね。それが本当だと思うんですよ。これは県有の公園でありますし、県が管理をしないといけないんですから。今後は、そこはしっかりとした方針でやっていただきたいと思います。
 そういう中で、これは選定委員の選定というのは、大きな意味合いもありますし、これはやはり尊重しなければならないんですけれども、ただ、私が一番思うのは、今の管理のところをあえて代える必要があるのか、そこの問題ですよ。やはり常に競争させて、これは競争の原理でしょうけれども、現管理者というのは、出すにもいろいろと今の実績がありますから、現状で把握されてしまいますよね。だから、新規というのがある意味有利な点もあるわけです。そういったものを含めたところで全く同じ土俵にのせていくのか。今の管理者のことを幾らかは優先をして、よっぽどの問題点がない限りは幾らかの、継続ということも私はそういうものもどうなのかと思うところがあるんですけれども、全く5年間、5年間で常に、逆に5年間で代わってしまう、これもどうなのかと思うところがあるんですよね。その辺のところは選定委員じゃない、直接管理の県の課長としてどう思われますか。
◎井手都市計画課長 まず、指定管理者の指定期間の問題だと思いますけれども、こちらについては先ほど申しましたガイドラインによりますと、会館等施設で維持管理業務が主たる業務の場合がおおむね3年以内。それからより安定的な管理が必要で業務に専門性が認められる場合が5年以内というふうにめやすを定められておりす。
 一方、そもそも指定管理者という制度が導入されたのが、広く参入の機会を与えて、より優秀なといいますか、いい管理を安くしていただけるところにやっていただくという趣旨で指定管理者制度を設けておりますので、安定的に管理が必要だからという理由で指定期間の中では長い方の5年を採用しておりますし、やはり5年経った時点では新たな参入者に機会も与え、よりいい管理ができるような候補者がいないかということを公募するというのは、やはり理にかなっているのではないかと思います。
◆徳永委員 それはもうおっしゃるとおりだと思うんですよね。それはそうであっても、やはりさっき言う透明性がどこまでの担保なのかと。だから、これを匿名にするのがどうなのか。さっきおっしゃるように5年というのが一つのスパンなんだということであれば、逆に名前は出してでもしっかりとオープンにして、逆に匿名というのがどうなのかと私は思うんです。
 最後になりますけれども、選定理由、公園の維持管理について十分な対応がされている。県民のスポーツ振興や地元と連携をした観光客誘致にも積極的であり、県の負担軽減に努めているということになっていますね。だから、そういうところもこのAとか、匿名にしてもわかっているでしょうと、どこの会社か、地域性がどうなのかと言われますけれども、これは全て100%選定委員がそうとは思わないところもありますから、こういうことを選定理由とするのであれば、やはりこういうところは選定委員にもしっかりと認識できる、逆に言えばそういう意味でも名前も出してオープンにして、しっかりとして、なおかつ県の方も意見を言える、オブザーバーでもいいですから、全く意見を言わないというのもどうなのかなということを発言させていただいて終わりたいと思います。
◆深堀委員 先ほど友田委員の質問の選定理由の中で県の負担軽減に努めているという項目について質問があったと思うんですけれども、それについて答えを聞き洩らしたのか、言われてないのか、そのあたりの見解を教えてください。
◎井手都市計画課長 収支計画につきましては、5カ年のトータルでA社と今回の指定管理者の間で約2,800万円ほどの開きが出ております。
◆深堀委員 2,800万円の開きがあるということは、選定されたところの方が2,800万円の利益を生み出す計画になっていたと理解していいですか。
◎井手都市計画課長 利益を生み出すというよりも、我々県側が求める管理をする費用として提案されてきた額というのがA社に比べて5年間で2,800万円ほど安かったということです。
◆深堀委員 わかりました。じゃ、そのことが別紙7でついている収支計画に関する提案事項の管理経費の県負担の軽減が図られているかというところで選定されたところが15点、Aが10点、ここで5点の差が出てきているということですね。
 同じようにその2つ上の欄の管理運営の内容に対応し、適切な収支計画となっているかということで5点の差が開いているのもそういった趣旨ということで理解していいですか。
◎井手都市計画課長 委員ご指摘のとおりでございます。
◆深堀委員 もう一つ、今、2,800万円ほどの差があったということですけれども、その時にこの評価項目の中の大きな3番の中の上から2つ目、行為許可に関する料金の設定は適切かという項目と有料公園施設の料金の設定は適切かという項目がありますけれども、A者はもともと今までのところですよね。ということは、恐らくA者は今までの料金の行為許可に関する料金の設定というのは、多分今までの金額なのかな、有料公園施設の料金の設定も今までの料金なのかなと考えるんですけれども、ここで行為許可に関する料金の設定で差が出ているというのは、それは今度選定されたところは、今よりも安い金額を設定して提案をしてきたと理解していいですか。
○西川分科会長 休憩します。
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     −午後3時35分 休憩−
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     −午後3時36分 再開−
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○西川分科会長 再開します。
◎井手都市計画課長 今回の提案者の中に、一部イベント開催等の時期に有料公園施設の無料開放とか、そういった提案がなされている点が若干ございます。
 ただ、概ねこの管理の実績につきましては、応募する際に過去5年間の実績を公表してございますので、どのような料金設定で今まで運営されてきたかというのは全者わかるような内容になっております。
◆深堀委員 今の都市計画課長のお答えだったら、今までの利用実績から考えて、今よりも料金を安く県民の皆さんに使っていただくための設定はされているということですね。
 そうなれば、非常に腑に落ちないのは、料金は下げて、でも結局2,800万円もの差が出てくるということはどういうことなんですか。収支計画の中で、今まで例えば年間100人来ていたのを、じゃ、もう200人にするとか、そういった計画を立てて、使用料がこれだけ入ってくるから収支がA者と比べて2,800万円ぐらい差が出るということなんですか。
◎井手都市計画課長 ここの2者の大きな管理費の差ですけれども、やはり人件費と賃金の差が大きゅうございます。その他経費、機械器具のメンテナンス等の料金も低廉化するというような提案になっております。
◆深堀委員 わかりました。
 その人件費の水準ですが、最低賃金を下回るような額でされても困るわけで、そのあたりというのは精査されていますか。
◎井手都市計画課長 この管理をする者については、造園関係の資格であったりというものを一定求めておりますので、とても最低賃金で雇用されるような方ではないと思っておりますし、そこら辺のチェックはさせていただいております。
◆深堀委員 そういうことであれば、今の提案されている収支計画が、もちろんそれが5年間ちゃんといけばそれで全然県としてはいいんだろうなとは思うんですけれども、それは、ちょっと詳しくないので申し訳ないですけれども、今、収支計画を立てられているとおりにいかない場合だって当然想定されるわけですよね。そのあたりはどのようになるんですか。もともとこれだけの人件費でできると踏んでしているんだけれども、実際には料金収入も今よりも少なくなるとか、そういった時はどういうふうになるんですか。
◎井手都市計画課長 業務につきましては、まず毎年、年度を終わりまして次の年度の4月末日までに業務報告書を提出させることとしておりまして、それに基づきまして5月中に我々の方が現地に直接行きまして状況等を調べて、実際に適切な運用がされたかというチェックをいたします。
 今ご指摘の予想外に収入が少なくて管理費の方にかかってしまったといった場合には、基本的にはそれは管理者の方で負担していただいて適切な管理をしていただくと。
 ただ、特殊な事情がある場合、非常に悪天候が続いて全く利用できなかったり、当初想定していなかった、例えば県側がある有料施設の補修の工事に入って、その間利用ができなかったとか、そういった特殊な事情が考慮される場合には別途協議することとしておりますが、基本的には今回提案していただいた費用の中で管理運営をしていただくということでございます。
○西川分科会長 ほかにありませんか。
◆山田[博]副会長 まずは都市計画課長、今日は他の業務が大変お忙しい中、当委員会に来ていただきまして本当にありがとうございます。
 まず、深堀委員からの質問に都市計画課長らしからぬ答弁がありましたので、それをちょっと指摘させていただきたいと思います。
 というのは、当委員会というのは産業労働部も含んでいるわけです。先般、産業労働部におきまして、長崎県の中でも最低賃金の違反というのが明らかに出たんです。
 そこで、土木部におきまして、資格を持っているから最低賃金を下回ることはないでしょうと、そうだと思いますとか言われました。よろしいですか、私は県議会の本会議におきまして公共事業を受注されている会社が、信じ切っていた会社の社長が厚生年金を納めていなくて、8,000万円も未納の会社があったんですよ。それを土木部で指摘したんですよ。
 それで、今の深堀委員の質問に対して、そんな思いますとか、私がこれを質問したのはいつの話ですか。そういったことを言われた時は、都市計画課長の答弁としては、「深堀委員のおっしゃるとおりでごもっともでございます」と、「そういうことがないようにしっかりと調査研究させていただきます」とか、「調査をさせています」というのが本来の都市計画課長の答弁じゃないでしょうか。あなたらしくないですよ、今日はどうしたんですか。いきなり不意打ちを食らったからそういうふうに言われたのかなと思ってびっくりしているわけですよ。都市計画委員会の時には、あなたはそういった答弁はしなかったから驚いているわけでございます。以後は気をつけて私の質問に答えていただきたいと思います。
 それで、徳永委員もいろいろと質問されていましたけれども、もともとこの百花台公園と森林公園とあります。まず初歩的な質問をさせていただきます。ここの指定管理者はどこがされていて、どういった選定で以前はされたのか、まずそれをお答えください。
◎佐藤林政課長 指定管理者以前ということでよろしいのでしょうか。これは百花台公園と違うと思いますが、森林公園の場合は随意契約といいますか、賃金をお支払いして管理をしていただいておりました。この相手方は雲仙森林組合だったと記憶しております。平成18年以前の話です。
◎井手都市計画課長 以前の管理者については、百花台公園につきましては緑地協会がやっておりました。
 それから、副会長の最初のご指摘ですけれども、先ほどは不適当な答弁をしたと思っております。申し訳ございません。しっかりとした指導をしていきたいと思います。
◆山田[博]副会長 これは緑地協会がされていたんですか。森林公園は緑地協会ですか。私は以前、V・ファーレン長崎がされていたんじゃないかと。ちょっと質問の仕方がまずかったみたいですね。現在の管理者をお答えください。
◎井手都市計画課長 今年度まではV・ファーレン長崎が森林公園と百花台公園について管理をしております。
◆山田[博]副会長 現段階はV・ファーレン長崎がやっていると。その選定方法はどうだったんですか。
◎井手都市計画課長 今回と同様、指定管理者の選定委員会に審査をしていただいて決定しております。
◆山田[博]副会長 その時は、ほかに応募者がいらっしゃいましたか。
◎井手都市計画課長 前回の応募については、V・ファーレン長崎のほかに緑地協会が単体で応募しております。失礼しました。前回は3者応募があっております。
◆山田[博]副会長 前回は3者応募があってV・ファーレン長崎になって、今回は長崎県公園緑地協会・八江グリーンポートとなったと。審査の方法は、前回と今回とは一緒だったんですか、違うんですか。それをお答えください。
○西川分科会長 休憩します。
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     −午後3時45分 休憩−
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     −午後3時45分 再開−
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○西川分科会長 再開します。
◎井手都市計画課長 基本的には今回のやり方と一緒でございまして、今回、審査基準の中に同様の施設の管理の実績があるかないかというのを評価項目に増やしましたけれども、あとの項目については同じ項目で評価をしております。
○西川分科会長 休憩します。
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     −午後3時46分 休憩−
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     −午後3時46分 再開−
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○西川分科会長 再開します。
◎井手都市計画課長 評価項目につきましては、今ご説明したとおり実績の評価をするようにいたしました。そのほか評価の審査の仕方が違っておりますのは、先ほどからご指摘があっております、前回までは応募者の名前を出しておりましたけれども、今回は審査を匿名でしたという点が違っております。
◆山田[博]副会長 今回、委員の皆さん方もインターネットで実況中継を見ている方々も驚いたと思うんですよ。前回の選定委員会の審査の時と違うというのはどういったことかと。名前のことは賛否両論あるから私は言いません。しかし、実績を評価したとはどういうことかというんです。前は実績のことを言わなかったでしょう。今回は実績を問うたんでしょう。ということは、少なくとも同じレベルでしないといかんということですよ。
 私が前回記憶しているのはV・ファーレン長崎にするというのは、長崎県のサッカーを少しでも応援しようということで、V・ファーレン長崎を指定管理者にできればいいじゃないかということで、議会もみんなそういった空気があったと私は思いますよ。よかった、よかったと。
 徳永委員が指摘しているのはわからないでもないんです。何か今回、V・ファーレン長崎にさせないような雰囲気の審査があるんじゃないかと、そういった匂いがすると。そういった誤解をされるようなことをしているんじゃないかということなんですよ。
 少なくとも実績のことを問うたら、V・ファーレン長崎がほかにどこかあるかといって、あるわけないじゃないですか。させないためにやっているんじゃないかというんですよ。
 それとか、何らかの政治的な圧力がかかって都市計画課長らしくないようなことを、いいですか都市計画課長、この審査項目はどこの部が主体となってつくったんですか。それをお答えください。
◎井手都市計画課長 この審査項目については審査委員会で作成していただいております。
◆山田[博]副会長 それはそうです。審査員でつくりました。そのたたき台のたたき台は誰がつくったんですか。お答えください。
◎井手都市計画課長 前回の指定管理者を選定する時の選定項目と配点についてお示しして、今回どのようにするかというご審議をいただきました。
◆山田[博]副会長 わかりました。じゃ、この審査員がつくる審査項目の事務局はどちらですか、それをお答えください。
◎井手都市計画課長 都市計画課でございます。
◆山田[博]副会長 都市計画課でしょう。都市計画課でやるんですよ。審査員でやりましたじゃなくて、都市計画課でやるんだから、そこが事務局なんですから。それを人ごとみたいに、私がインターネットとか何かで傍聴しておったら、審査員でつくっていると言ったってそれは信用しませんよ、都市計画課長。
 そこで、いいですか。今回明らかになったのは、実績をわざと問うたということですよ。現時点で契約しているところはそういったところはないのに、そこにとらせないみたいにそんな実績を問うたのはいかがなものかということを一つ指摘させていただきたいと思います。
 それと、先ほどの委員の皆さんの話で常勤の職員を今回設けるという話がありましたね。常勤の職員を設けるということが大きなポイントになったということは、今評価の中で明らかになりました。確認でございます。常勤職員を設けるということが審査の中で大きなポイントになったというのは間違いございませんか。それだけお答えください。
◎井手都市計画課長 そこの点につきましては、両者は差がなかったと思っております。
◆山田[博]副会長 差がなかったというのは、現在でも常勤職員がいてやっているということなんですね。いいんですね。わかりました。差がなかったと。
 それで、管理費で2,800万円の差があると言っていましたね。この2,800万円の管理費の差というのは、先ほど職員のことがいろいろありました。この2,800万円の差というのは大きいんですよ。常勤の人数は変わらないんでしょう。変わらないのにこれだけの差があるというのはどういうことか。これは分析調査しましたか。ただ単に単純にこれはどうかとなるんですよ。それをまずお答えいただけますか。
◎井手都市計画課長 5年間で2,800万円の差が出るうち、人件費での差が1,000万円ほどございます。それから、あとは機械器具のメンテナンス等で軽減を図るという内容になっております。
◆山田[博]副会長 それで、いいですか、先ほど都市計画課長はこう言われたんですよ。今の職員の中には公園緑地の専門家はいませんけれども、今回するところはいますよという話だったんですよ。そういった答弁をされましたが、それは間違いございませんか。確認しておかないと、私も言ってないことをこうでしょうと言ったら不適切な発言になりますから、それは確認しながら慎重に私は発言しているんですけれど、いかがでしょうか。
◎井手都市計画課長 緑地協会としましては、今の体制で2名の常勤を出すというのは非常に厳しいという判断で、ベンチャーを組んで共同体で出すようにしたと聞いております。
◆山田[博]副会長 ですから、常勤の職員をまた追加するんでしょう。その中にこれだけの、先ほど専門の職員がいるからというお話がありましたけれども、私が言っている専門というのは、造園とかの資格を持っている人ということです。そういった資格を持っている人と持っていない常勤とでは全然違うんです、同じ常勤でも。今回そういった人を置くのか、置かないのかと聞いているんです、新しく指定管理者になるところは。
 深堀委員の話では、公園のそういった専門的な技術を持った職員の配置をすると私はとらえたんですけど、それは間違いないんでしょう。そしたら、その中にそういった専門的なグレードが高い人が来ているのに、なぜ賃金は安くなるのか。これは摩訶不思議だなと普通思うんですよ。その点について見解を聞かせていただけますか。
◎井手都市計画課長 常勤の職員に専門的な能力を求めているのは事実でございます。なぜ安い賃金でということに関してはですね、
◆山田[博]副会長 都市計画課長、答えられないでしょうが。普通、技術を持っている人はそれだけキャリアがあるんだから賃金は高くなるんですよ、普通考えたら。答えがわかったですか。わかったら答えていただけますか。
◎井手都市計画課長 個別のといいますか、この具体の提案者5者の職員の中から、このような技術を持った者を再雇用で雇用できる方がいらっしゃるということで賃金が安くなっているとお聞きしております。
◆山田[博]副会長 今、再雇用をするということでありましたね。そういったことは、じゃ、賃金とかというのも全部ひっくるめて調査した上でということで理解していいんですか。それは事前に調査したのか、私から言われてしたのか、どっちだったんですか。今言われて知ったのか、その時ちゃんとわかっていたのか、どっちですか。
◎井手都市計画課長 事業計画の中で記載されております。今回2,800万円と結構大きなお金の差が出ておりますので、この報告書が出された後に、どのような実態でこのような安い価格でできるのかということをヒアリングでお聞きしております。
◆山田[博]副会長 それはヒアリングしたと言いましたけど、決定した後ですか。指定管理者として決定した後なのか、前なのか、それだけお答えください。これは大事なポイントです。
◎井手都市計画課長 選定委員会での審査の後に聞き取りをしたということです。
◆山田[博]副会長 だから、指定管理者として内定した後だったのか、前だったのか、それだけお答えください。
◎井手都市計画課長 委員会の後ですので、内定の後だと思います。
◆山田[博]副会長 それはおかしい。都市計画課長、おかしい、それは。いいですか。私は別に私利私欲でやっているんじゃないんだ、県議会議員というのは。私は久しぶりですよ、こんなに怒ったのは。そんな審査があるものですか。
 当委員会では、西川委員長をはじめ、いかにして長崎県の労働者の方々が低賃金とか不法労働とかしないようにとやっているんですよ。今、長崎県の中でも中村知事は県民所得なんか一生懸命頑張っているんですよ。その最たるものの労働条件がどうなっているかというのを、安ければいいとか、条件は要らないとか、働いている人はどうなるんですか。ましてや決定した後にそれを聞くというのは何ということですか。
 この百花台公園とかは植樹祭があった大切な公園なんですよ、農林部としては。そんな審査だったら、私はだから怒っているんだよ。私もこんな質問はしたくなかったんだよ、はっきり言って。私が県議会議員になった時に育樹祭があったんですよ。天皇陛下と皇后陛下が来られて、私も直立不動で感謝感激しておったんですよ。まずこれが大きな問題です。
 それと、今回大きな問題が2つ明らかになりました。もう一つお尋ねします。
 これは募集期間が8月1日から8月30日まででした。最終的に内定したのはいつですか。それをお答えください。
○西川分科会長 休憩します。
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     −午後3時59分 休憩−
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     −午後4時10分 再開−
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○西川分科会長 再開します。
◎井手都市計画課長 委員会からの選定の報告ですけれども、10月9日に第4回の選定委員会を開きまして、プレゼン等を受ける機会をつくっております。その後、審査内容の取りまとめ等をしていただいて、10月16日に選定結果の報告書を提出していただいております。
◆山田[博]副会長 都市計画課長、お尋ねします。これは8月1日から募集を始めて8月30日までですよ。そうすると、万が一、指定管理者として今回挙がっているところとか、別のところもそうなんですが、だめだった場合、今、はっきり申し上げて都市計画の指定管理者というのが議題に上がりました。例えばだめですよというふうになった場合に、議案を採決して否決された場合には、じゃ、これはどうなるのかというと、最初からまた募集しないといけないんです。募集する期間があるか、ないかというのをお答えください。再募集して再度決定する期間があるか、ないか、それだけお答えください。
◎井手都市計画課長 再公募する必要が確かにございますが、その手続が年度内にできるかどうかという検討はしておりません。
◆山田[博]副会長 いやいや、今してください。この期間かかったでしょう。8月30日まで1カ月かかった。選定委員会で1カ月半かかった。2カ月かかった。そうしたら、年明けからしてこれができるか、できないか。単純計算して物理的に難しいんじゃないかと思うんです。議会にかけないといけないんだから。そうすると、大丈夫か、大丈夫じゃないか。知事選挙もあるんだから、可能か不可能かはすぐわかることですよ。私が言うと、質問している方がそういったことを言うのはいかがなものかとなるから、今回の場合は控えますけれども、それをお答えください。
◎井手都市計画課長 確かに年度内に議決をいただく必要がございますので、今からの再公募では年度内の決定は無理かと思います。
◆山田[博]副会長 そうすると、ここで疑問なんですよ。都市計画課長、そうしますと、こういった指定管理者の募集のあり方というのは、自分たちが出したのが100%通るんだと、議会に上げれば100%通るんだと、そういうふうに思われてもおかしくないんです。
 これはなんでもっと早くできなかったのか。指定管理者でするというのは、次はまたやるというのは最初に決まったわけでしょう。じゃ、お尋ねします。なんで8月1日からやったのか。もっと早くやるべきだったんです、こういうのは。じゃ、8月1日にして8月30日まで、この期間までなぜこんなにかかったのか、それを説明してください。
◎井手都市計画課長 この指定管理者の運用に関するガイドラインによりまして運用しているわけですけれども、導入の7月に指定管理者の公募を開始するというこのガイドラインに沿ってやったということでございます。
◆山田[博]副会長 その運用のガイドラインというのは、今回のためのガイドラインなのか、県全体のガイドラインですか。ちょっと私も勉強不足ですから、そこをお答えください。
◎井手都市計画課長 県全体のガイドラインでございます。
◆山田[博]副会長 そうしたら、そのガイドラインを改めて、それを私は初めて聞かせていただきました。その運用のガイドラインというのは、県内部の規程でしょう。それをまずお答えください。
◎井手都市計画課長 県内部の規程でございます。
◆山田[博]副会長 その内部の運用規程、指針というのは、今まで県議会とか環境生活委員会に対して公表して、こういったことで指定管理者の運用としてやりますよということを審査したことはあるか、ないか。それだけお答えください。
○西川分科会長 休憩します。
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     −午後4時15分 休憩−
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     −午後4時25分 再開−
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○西川分科会長 再開します。
◆山田[博]副会長 今回、私はこの百花台公園と百花台森林公園の指定管理者の公募をしたというのは、ほかの県の公園とかいろいろありますけれど、しっかり選んでいただきたいんですよ。
 今回、指摘を幾つかさせていただきましたけれども、都市計画課長、しっかりとそういったことを踏まえて、今後こういった指摘がないようにしてください。
 いずれにしても今回、再度私も不満が残るところが多々ありますけれども、しかし、実際この長崎県公園緑地協会というのは県内各地でもいろんな公園管理としてすばらしい実績を残していますから、ここに対して私は何も文句はない、はっきり申し上げて。だからここはしっかりやっていただけると思うけれども、しかし、今回の審査のあり方からして大いに疑問が残るところがありますから、こういったことが二度とないようにしっかりやっていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。
 それと、この指定管理者を選定するに当たってのガイドラインは、後で私も再度しっかりと勉強させていただきたいので、井手課長、その資料をお願いしたいと思います。
 いずれにしても今回、この百花台公園と百花台森林公園のしっかりとした公園管理と県民の皆さん方にさらに親しまれるような管理をしっかりお願いしたいと思います
 最後に、40項目のスポーツイベントがあると言っていますけれども、必ず実行をしてもらうようにお願いしたいと思います。
 私の意見について、最後に農林部長に見解を聞かせていただいて、特段問題がなければ質問を終わりたいと思いますので、よろしくお願いします。
◎上田農林部長 百花台公園、それから百花台森林公園、数多くの人が親しみ集える公園、あるいは森林公園になるように、特にスポーツ施設もかなり多く配置した百花台公園であります。森林公園は各市町のいわゆるお手植えの木、それと皇族のお手植えの木もございます。そういったことで、それぞれの土木部、農林部の目的がしっかりそぐうように今後も指導をしながら、ここを親しみのある公園に導いてまいりたいと考えているところでございます。
○西川分科会長 質疑はありませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○西川分科会長 ほかに質疑がないようですので、これをもちまして質疑を終了いたします。
 討論はありませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○西川分科会長 討論がないようですので、これをもちまして討論を終了いたします。
 予算議案に対する質疑・討論が終了しましたので、採決を行います。
 第110号議案のうち関係部分は、原案のとおり可決することにご異議ございませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○西川分科会長 ご異議なしと認めます。
 よって、予算議案のうち関係部分は、原案のとおり可決すべきものと決定されました。
○西川委員長 次に、委員会による審査を行います。
 第134号議案「公の施設の指定管理者の指定について」のうち関係部分について、質疑はありませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○西川委員長 質疑がないようですので、これをもちまして質疑を終了いたします。
 次に、討論を行います。
 討論はありませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○西川委員長 討論がないようですので、これをもちまして討論を終了いたします。
 第134号議案に対する質疑・討論が終了しましたので、採決を行います。
 第134号議案のうち関係部分は、原案のとおり可決することにご異議ございませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○西川委員長 ご異議なしを認めます。
 よって、第134号議案のうち関係部分は、原案のとおり可決すべきものと決定されました。
 しばらく休憩いたします。
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     −午後4時29分 休憩−
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     −午後4時30分 再開−
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○西川委員長 再開します。
 議案外所管事項について、質問を続行します。
◆友田委員 それでは、通告をしておりましたので、議案外の質問をいたします。
 まず、和牛生産農家の後継者育成対策についてでありますけれども、この件については6月定例月議会の時にもお尋ねをして、畜産課長から若手の協議会もつくってやっているということでご回答をいただきました。そのことを地元で報告したところ、若手の意欲ある畜産農家の方が、自分たちのところにはないので、島原の方でやっていますよということをお話したら、できれば市場単位で取組ができるような、そういった組織ができれば自分たちとしても近隣でもあるし、ぜひ勉強したいということを言われておりました。そういった対応ができないものかどうか、ご見解をお尋ねしたいと思います。
◎松永畜産課長 前回の答弁の時に、県下全域にそういう組織をつくっておりますというお話をしました。その中で島原あたりの農業者の方が十分参加をされているというお話をさせていただいたわけですけれども、地域ごとにつきましてもいろいろそういった組織がございます。県北地域でございますが、県北和牛畜産会という組織が平成23年3月に設立されております。会員は畜産に携わる若手の農家の方なんですけれども、松浦、平戸、佐世保、それから北松、宇久、小値賀まで含めたような形で大体39名ぐらいの構成になっているようでございます。こういう構成で、おのおのの経営の安定向上につながるような活動をされているということでお伺いをしているところでございまして、こういった組織を今後とも支援していきたいと考えているところでございます。
◆友田委員 わかりました。
 そうしたら、後ほど詳細を教えてください。私の方からご報告をしておきたいと思います。
 非常に意欲を持って、若い方で地区の共進会も一応県北地区の平戸口の大会まで出られるような熱心な方がおっしゃっていますので、ぜひ参加をして、さらなる和牛の振興に努めていただくように私の方からも連絡しておきます。
 では、次に国の農政改革による本県への影響、明日のTPPの問題の時に少し触れられるのかなと思っていたんですが、先般からよく新聞紙上、マスコミで書かれておりましたので、農家の方にお話を聞くと非常に不安視をしておられる向きもありましたのでお尋ねをしたいと思います。
 減反補助金が、現在10アール当たり1万5,000円の分が半額の7,500円に来年度からなるということで、これが本会議の一般質問でも、現在11億円ぐらいこの減反補助金が来ているのが半額ぐらいになるということなんですけれども、県内の減反に参加している方は7割ぐらいということで、この減反補助金が半額になることで農家経営にも相当大きな影響が出るのではないかと思うのですが、このあたりについて農林部としてどのようにご判断をなさっているのかお聞かせをいただきたいと思います。
◎田中農産園芸課長 委員ご指摘の国の改革でございますけれども、11月26日に国の農林水産業地域の活力創造本部におきまして、米政策並びに経営所得安定対策の見直し、それと日本型直接支払いの創設等々、諸制度の改革の方針が示されたところでございます。
 委員、今ご指摘の米の直接支払交付金につきましては、現在、販売農家、集落営農を対象とし、生産調整の実施を条件といたしまして支払われているところでございます。これは本会議でも部長の方から答弁いたしましたけれども、11億円ほど本県の方にまいりますので、これが半額の7,500円になるということになりますと5億5,000万円という形になっております。
 この交付でございますけれども、比較的大規模な5ヘクタール以上の農家の方々はほぼ100%に近いぐらいご加入されております。ただ、面積の小さな農家の方については6割ぐらいという形で、全てが入っているわけではございません。
 そういった形で、やはり大きな経営をされている米農家にとっては影響が大きいので、そういった農家は入られている方が多うございまして、逆に小さな農家については余り入っていないといったような状況がございます。ですから、特に集落営農で米の集落営農ですとか、大規模な農家をやっているところについては影響が出ると考えております。
 しかしながら、米の直接支払交付金は減りますけれども、片一方で水田活用の直接支払交付金というのがございます。いわゆる従来からやっておりました転作でございます。今回は麦、大豆、飼料作物の単価は変わりませんでした。ですけれども、いわゆる飼料用米と言われるものにつきましては、これまで単当たり8万円が出ておりましたけれども、今度は面積払いから数量払いという形になりまして、5万5,000円から10万5,000円という形で収量に応じまして支払われる形になっております。
 ですから、本県の特に転作の中におきましては、やはり畜産県ということもございまして、非常に飼料作物に活用をされている場面が多うございます。ですので、飼料米につきましても、これは引き続き飼料作物の水田における振興というのは図ってまいりたいと考えておりますし、また、飼料用米につきましても需要に応じた飼料米の生産というものを振興していくことによりまして、いわゆる米の直接支払交付金の減額分を何とか影響を緩和していきたいと。それによって水田農業を確立していきたいと考えております。
◆友田委員 そうすると、転作で飼料用米等に作付を変えていく、転作していくということになるんでしょうけれども、先ほどあるように、需給のバランスで飼料用米ばっかりつくっても、それを食べる畜産農家の量との関係で、誰もかれもができるわけじゃないということです。
 一方で非常に心配しておられるのは、今でも一部に飼料米をつくっておられる方がいらっしゃる。そうすると、広い水系の中で一部にそういった飼料用米をつくる田んぼがあると、そこは普通の主食用の米と違って農薬の散布とか、そういうのが少ない、ほとんどしないと。そうすると、見た目もえらく草が茂っている田んぼがあるわけですね。ああいうところが飼料用米ですよということでお話があって、結局そういう田んぼが至るところにできてくると、雑草の種子とか、そういうものが水に落ちてそれが下流に流れてくると。そうすると、それに影響されるということで、今ぐらい少なければいいんだけれども、そういうのがたくさんある中で主食用米と共存すると、主食用米そのものにも非常に手間がかかるし困ると言うんじゃないかということを言われていました。
 この辺の周辺農地への影響についてはどのように調整しようと考えておられるのか、お聞かせいただきたいと思います。
◎田中農産園芸課長 今、委員ご指摘の飼料用米でございますけれども、やはり多収性の品種を用いる場合、主食用の品種を用いる場合、それぞれ対応が違ってくると私たちどもは考えております。
 今ご心配のあった多収性の方につきましては、現場からの声、市町やJAからの声も聞いてみますと、やはりいろんな管理がしにくくなるんじゃないかという声を聞いております。実際上そういうことがございますので、私どもが考えますと、やはりなるべくそういった飼料用米については団地化を図るなり、あと先ほど言いましたように水系の上のところではなくてなるべく下の方、その水の流れによってそういう種子なり、いろんな雑草の種なりが拡散しないような栽培の仕方とか、そういったことを考えていく必要があると思います。
 飼料米につきましてあと問題なのが、やはり種の確保というようなものがございます。多収性品種というのが今国の方ではもう18品種という形で決められているということと、都道府県知事の方で定めた品種、本県だと1品種ございますけれども、そういったものに限られてくるということがありますので、種子をどうやって確保していくかということについても課題としてございます。
 いずれにしましても、まずもって既に多収性品種でやられているところにつきましては、畜産農家との連携がございますのでそういったものでやっていきますけれども、新たに取り組みたいという方につきましては、まずは主食用なりの品種で、しかもその中で多収性の品種なりを使いながら収量性を高めていくといったような形で生産コストも下がりますし、そういったやり方をしていきたいと考えております。
◆友田委員 確かに流域の下流の方でつくるということなんですけれども、農家としては減反補助金が下がっていく中で、収益を上げるためには飼料用米をつくった方がいいと。もう主食用米をつくるよりも飼料用米の方がいいと、魅力があるということで、そういうことを言う人もいらっしゃるんですよ。じゃ、その人の田んぼが下流にあるかとなると決してそうじゃないところもあるものだから、なかなか調整は難しいのかなと思って聞いておりました。
 ぜひ今後、国の制度がきっちり動き出してからそういった不安がないように十分な対応をお願いしたいと思っています。
 もう一つは、今、政府が平均的な農業集落の所得比較を提示して、新たな制度でいくと増えるんだと。平均的にいくと水田が10.5ヘクタール、転作田が7ヘクタール、畑(樹園地)を15ヘクタール持っておくと、現在は888万1,000円だったものが、新しく見直した後は水田や転作地が代わるんですけれども、代わったら1,001万1,000円になるということで、新しい制度をした方が魅力的ですよという試算がなされています。
 これは、それぞれ優良な農地をたくさん持つ自治体においては、この試算というのは当てはまるのかなと思うんですけれども、本県のように中山間地が多くて、壱岐、大村市を除くとほとんどが狭隘なところでやっていると、こういう農地において国の試算というのが当てはまるのかどうか、このあたりはどのようにお考えでしょうか。
◎田中農産園芸課長 新たな対策が出た際に新聞報道で今、委員が言われているように、国の方では農業集落の所得が888万1,000円からこの制度にのりますと1,001万1,000円になると。合計で113万円の増になるというモデルでございます。これもよく見てみますと、結局米の面積の1.1ヘクタール、それと不作付ですけれども、そのうちの不作付の4分の3に当たる1.1ヘクタールを飼料用米の10万5,000円に全て置き換わるということでございます。
 これを分析いたしますと、結局米の減収分と飼料米なり転作による収入分が相殺されまして、そこで約64万円のプラスの増となっております。
 一方、日本型直接支払いがございますけれども、これは新たな制度として導入されています。その中で、特にその部分のコスト計算をいたしますと、49万円のプラスの増になっています。その仕掛けはどうなっているかといいますと、今、委員も言われましたように大豆と樹園地で15ヘクタールという畑がございますけれども、そこの15ヘクタールに丸々2,000円が日本型直接支払いの2,000円で30万円の措置が新たに講じられると。49万円の中の内訳で申し上げますと、30万円プラスになるというような形で、いわゆる日本型直接支払いを新たに畑地なり樹園地なりに加えることによってプラスになるといったようなモデルでございます。
 それが本県に当てはまるのかということについては、本県においても不作付地と水稲作付の中で相殺すれば、米の10万5,000円がもし取れるという前提であればそういった試算も可能かと思います。
 片一方で日本型直接支払い、畑がある一定程度まとまってある集落の中であれば、本県の中でもそういったことが言えるのかもしれませんけれども、実際上どうかといえば、10万5,000円の単収がとれるかどうかというのは、まさにこれから技術的な詰めをしながら、どこの地域が当てはまるのか、どういう品種を入れていくことができるのか、そういうことをやっていかないと、その半分の5万5,000円しか払えないというモデルになってしまったら、その上昇の分が半分に減ってしまうので影響が出てくるというふうに思っております。
 あと、日本型直接支払いにつきましてもまだ要件が十分示されておりません。畑とか樹園地とか、そういう共同活動が、いわゆる第三者が入らなくて農業者のみで取り組むということなんですけれども、それもまだ具体的にこういうやり方でいいですよということが示されておりませんので、果たしてそのお金がとれるのか、とれないのか、まだわかりません。ですから、そういった制度が明らかになってくればある程度のものはできるかと思いますけど、丸々私どもがやりたい共同活動なりができれば国のような試算はできるかと思いますけれども、今後国の説明なりを聞きながら適切にそういった予算が持ってこれるように、私どもとしたら水田農業にとってプラスになるように働きかけをしていきたいと考えております。
◆友田委員 まだ制度が全部固まっていない部分があるので、今後の推移を見る必要があると思いますけれども、いずれにしても、例えば本当に飼料用米10万5,000円は非常に魅力的なんですよ、農家の方々が言われると。でも、じゃ、みんなつくれるかというと需要と供給のバランスだから、一定程度ちゃんと消費してくれるところがなければつくったってだめなわけですから、県内でつくれる農家とつくれない農家というのが出てくると思うんですね。
 だから、農家の方々もその辺を非常に不安視しておられますし、一定程度定着化した制度が大きく変わる中で既に来年からということになっていますから、来年度、じゃ、作付はどうするかということも、年明けてすぐそういう時期になってくるわけですね。だから、できるだけ国の情報等を得ながら十分な情報提供をしていただきたいと思います。
◎田中農産園芸課長 今、飼料米の需給につきましては畜産課の方で畜産農家からの需要を聞いております。今聞いている限りでは、県下で430トンほど平成26年産で新規にお取引をしたいという情報はきておりますので、そういったものにマッチングを、今後、畜産課ともども連携をしながらやっていきたいということです。
 ただ、畜産農家が偏在していたりするので、そういったところも今後、地域の再生協議会なり県の協議会で調整を図っていきたいと考えております。
◆友田委員 では、最後の確立した農産加工品の存続を図るための支援ということでお尋ねをしたいと思います。
 私の地元では、温州みかんの代替作物として、昭和57年ぐらいからマーコットが導入をされて、最初は十数戸がこのマーコットの生産に取りかかっておったんです。一時は非常に高級果物として都心のデパートなどで高値で流通していたんですけれども、柑橘類のいろんな品種改良が進んでだんだん苦戦をしてきているという中で、県の補助金、これは商工労働部だと思うんですけれども、地域商工業進展者新展開支援事業というものを受けて、松浦市においてこのマーコットを使ったお菓子をつくられました。これがチラシですけれども「松浦のおさんじ」、新聞等でも取り上げていただいて、先日の出島ワーフの「ながさき実り・恵みの感謝祭」の時もどこかの店舗が出てきて売っていたと思うんです。これは第1号で、この後いちごとか、いろんなものを使いながらやっていますけれども、このお菓子をつくるに当たって最も重要なマーコットの作付がどんどん減ってきていて、もう既に3戸の農家しかつくっていないという状況になっています。
 お聞きすると、最近の燃油高騰もあって、加温が必要なものですから、こういう寒い時期に加温して2月ぐらいに出荷するわけですね。そうすると、加温にかかる燃油の高騰もあるし、価格も厳しくなってきて収支もなかなか厳しいということから、ビニールハウスのビニールの張り替え等についても、そのコストを出せるかどうかわからないということで、もう既に1つ、2つ撤退をして、残っているところにお邪魔してお話を聞いてきましたけれども、結局自分たちがやめてしまうと、このお菓子にまで影響が出てしまうということで、何とかしないといかんと思うけれども、この方が「マーコットは別に自分たちがつくらなくったって、ほかの地域でもできていますからね」というようなこともおっしゃるんですよ。「そこのものを使ってもらえばいいんですかね」という話だったから、「そうじゃない」と、「あくまでもこの県の補助金をもらってつくっているのは地元の農産加工品だから、地元の農産物からつくらないと意味がないんですよ」と、「だからどうしても頑張ってください」とお話をしたら、それなら何とか存続できるような形での支援ができないものだろうかというご相談がありました。
 松浦市においてもビニールの張り替えについては反当2万円ぐらいの補助金を出していますけれども、これだけではまだまだ不十分というような声がありますので、県が一緒になって開発をしたこういった農産加工品、もう3年ほどになりますけれども、やっと定着をして非常に好評を得ているものですからこういったものを守っていくと。県もかかわってきたもの、こういったものについて上乗せ補助なり、そういった対応ができないものか、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
◎田中農産園芸課長 今、委員のご指摘がありましたマーコットにつきまして現状を申し上げますと、現在2戸の栽培農家の方が23アールの面積を耕作されておりまして、約5トンを出荷されております。主な販売先としましては、今、委員がご指摘になりました加工品への出荷、それと直売所、それと佐世保市場への売りという形で出されているということでございます。
 今、縮小した背景を委員も言われましたけれども、私どもは委員のご指摘を踏まえまして現地に聞いてみました。そうすると、やはり一番大きかったのが平成20年頃の重油の高騰があったと聞いております。そこで加温温度を低めに栽培した結果、小玉化が多く発生して単収が減少した。そういったことから生産農家の減少につながったのではないかということでございます。
 それで、今後、マーコット生産を県はどうなのかということでございますけれども、マーコットにつきましてはやはり果実肥大の時に温度が必要でございます。その温度があれば良質で商品性の高い果実生産ということでございますので、施設栽培が基本であると考えております。あと、隔年結果が強いということで、適性の着果量を調整するということも重要だと聞いております。
 松浦市の方では、そういった農家への支援ということで、10アール当たり約2万円の園芸用ビニールフィルムの購入、こういったものに対して支援をしているということでございます。
 国の方では、単なるビニールフィルムへの助成というのは運営費助成ということなので、そこはなかなか助成としては難しいと考えております。ただし、いろいろな生産性の向上とか、そういった面に関しますいわゆるUVカットフィルムといいまして、有害紫外線等を防除するような施設については、「輝くながさき園芸産地振興計画」といった振興計画をつくった農家に対しては資材という形で支援をしているところです。
 ただ、今お聞きしている農家がどちらも専業というよりも兼業農家ということなので、私どもとするとそういった支援もなかなか厳しいのかなと今考えています。
 ただ、地域を挙げてそういったものを変えてくということに対しまして、じゃ、県はどうするかということについては、あくまでも加工用の仕向けに必要なマーコットの木を一部残しまして、残っている木を「せとか」とか、優良品種への改植などによりまして収入を上げていただくといった事業の誘導、そういったものを図っていきたいと考えております。
 また、そういった新しい「せとか」等の優良中晩柑品種の栽培技術並びに販路開拓につきましては、市なり農協と相談しながらその辺は検討してまいりたいと考えております。
◆友田委員 一定程度回答は出ましたけれども、本当に運営費補助は難しいということですから、そういった収入が上がるような変更だとか、そういうことについても十分地元とお話をしていただきたいと思います。
 ただ、佐世保市場に出すということですけれども、昨シーズンは本当になかなか値がつかずに、結果的にたたかれて全然合わなかったということなんですね。それは小粒だったことが影響したのかもしれませんが、今年行きましたら大分摘果して、一つひとつが大変大きくなっています。本当に今から加温していかなければいけないんだけれども、ビニールが破れているし、この状態で加温しても、かえってロスばかり出るからなかなかできないというようなことで苦慮されておりました。
 本当にこれは我田引水ではなくて、県が取り組んで県内のいろんな作物をつくっていく上で存続するために必要なことだと思っていますので、ぜひ全県的にそういったものがあった時については、県も一度やってあとは自分たちで頑張りなさいということだけじゃなくて、ちゃんとフォローもお願いをしたいと思いますので、このことを要望して終わります。
○西川委員長 本日の審査はこれにてとどめ、明日は、午前10時から委員会を再開します。
 お疲れさまでした。
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     −午後4時59分 散会−
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