平成26年  3月定例月議会 農水経済委員会 - 03月18日−02号

平成26年  3月定例月議会 農水経済委員会

1、開催年月日時刻及び場所
  平成26年3月18日
       自  午前10時3分
       至  午後4時58分
       於  議会会議室
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2、出席委員の氏名
    委員長(分科会長)  西川克己君
    副委員長(副会長)  山田博司君
    委員        野本三雄君
     〃        織田 長君
     〃        溝口芙美雄君
     〃        徳永達也君
     〃        山口初實君
     〃        友田吉泰君
     〃        深堀 浩君
     〃        中島浩介君
     〃        吉村 洋君
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3、欠席委員の氏名
     なし
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4、委員外出席議員の氏名
     なし
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5、県側出席者の氏名
    産業労働部長       山田伸裕君
    産業労働部次長      江村 遵君
    次長兼雇用労政課長    池内潔治君
    産業政策課長       中野嘉仁君
    産業振興課長       平田修三君
    産業技術課長       野間口英一君
    グリーンニューディール推進室長
                 黒崎 勇君
    企業立地課長       下田芳之君
    商工金融課長       上原哲之君
    緊急雇用対策室長     佛田正博君
    産業人材課長       林田則利君
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    水産部長         下山満寛君
    水産部次長        田添 伸君
    水産部参事監       田中郁也君
    漁政課長         山田芳則君
    資源管理課長       五島愼一君
    漁業取締室長       柴崎賀広君
    水産振興課長       柳村智彦君
    水産加工・流通室長    増本正幸君
    漁港漁場課長       壱岐雅夫君
    総合水産試験場長     藤井明彦君
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6、審査の経過次のとおり
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     −午前10時3分 開議−
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○西川分科会長 おはようございます。
 分科会を再開いたします。
 昨日、山田(博)副会長よりご指示がありました資料をお配りいただきましたので、説明をお願いいたします。
◎中野産業政策課長 ページを打っておりませんけれども、2枚目の方にございます、タイトルが「長崎県周辺海域における三次元物理探査の実施について(素案)」というものを、両面でお配りしているかと思います。これについて、まずご説明させていただきます。
 本要望につきましては、今年度、予算上では11月に向けて要望する予定になっております。中身につきまして、三次元物理探査と申しますのは、天然ガスもしくは原油、石油が海底の方に埋蔵しているかどうかというのをまずは三次元物理探査、いわゆる立体的に、船にアンテナ線みたいなのを10本ぐらいはわせて、たこ足みたいにずっと引っ張ってその海域を探査するわけでございます。この探査で有望海域であるとなりますと、今度は試錐と申しまして、試験的にボーリングを行います。これが第2段階。第3段階になりますと、その試錐、いわゆるボーリングの結果によりまして開発や商業化ということになると、この第3段階があります。
 その中の第1段階につきましての要望を国や民間の事業者に対して行おうとする要望でございます。
 裏側にございますが、どういったことを要望するかと申しますと、本県海域における三次元物理探査をまず積極的に推進してほしいということ。それと、探査実施に当たっては、漁業関係者に十分理解を得ること。最後に、探査を行う地元に、資源開発により生まれる富が還流する仕組みを検討してほしいこと、この3点となっております。一応、これは今の段階での素案でございます。
 こういったことにつきまして、今後、本予算が通りますと、3回ほど検討会等を行いまして、この中身、そして相手先についての絞り込み等々を行っていくという予定でございます。
 以上が三次元物理探査の要望の中身でございます。
 次が、商工会の合併等の推進に要する経費についての補足説明でございます。
 この経費につきまして、昨日、合併商工会はどんな課題が存在するのかということで、この資料を提出させていただいているということでございます。
 @ということで書いておりますが、まずは、効率的な本支所のあり方ということを検討していると。課題として、効率的な支所のあり方について、検討、例として、平成23年長崎南商工会ということで、3つの支所を1つの支所に統合していったこと。今年の4月からになりますが、南島原市商工会におきましては、計8カ所あったものをそれぞれ2つずつ4カ所に統合していくということが検討されて、今、準備がなされているということでございます。
 Aということで、本支所統合に伴う、いわゆる空き部屋といいますか、空きスペースが出てきますので、こういったものをどうやって活用していくかとか、これについての処分の財源をどうするかということでございます。
 あと、B番目ですが、合併によって広域的な範囲になりますので、事務の効率化が必要であろうということで、「◯」を3つ書かせていただきましたが、例えば支所というのは、もともと旧商工会があったところですので、それぞれ事業者の数が変わっておりまして、記帳指導といったものについてもばらつきがございます。そういったことを本所の方で調整しながら、いわゆる指導員に適正な指導をさせていくことを検討されているということです。
 あと、いわゆる決裁につきましても、今年度末で電子決裁システムがどうも廃止されると。これは全国連の方で開発されたものですが、これを使って、今は本所と、もともとの商工会が支所になっているわけですけれど、そういったところで電子決裁がうまくいっていたわけですが、大もとの電子決裁システムがなくなるということで、書類とかを今後どうするんだと、本所まで支所から持ち込むのかと、そういったところを検討されているということ。
 あとは、各支所、旧商工会ごとに青年部、女性部というのがありますが、こういったことを一本化していくかどうか、8つあれば、それを1つにしていくのかということでございます。これが2点目です。
 最後の資料になりますが、これは覚書ということで、1ページから9ページまで、両面であります。これは長崎港の小ヶ倉柳埠頭の燻蒸施設に関するものでございます。
 これを管理しているのは土木部でございますので、土木部の方にこういった書類等もございますので、これは確認させていただきましたので、簡単に説明させていただきます。
 小ヶ倉柳埠頭の燻蒸施設は、平成6年9月に完成しております。そして、この覚書というのが、4ページにありますとおり、11月29日にこういう覚書が地域住民と交わされているということでございます。
 この覚書の大まかな中身としましては、まず、風速1秒当たり1メートル以下の時は燻蒸を実施しないというのが、まず一つの考え方。それと敷地ですが、燻蒸施設は、6ページの方に地図がありますが、真ん中に突き出ているのが柳埠頭でございますが、上の方に幾つか上屋がありますが、一番左端の方に「くん蒸施設」と小さい文字で書いています。ここがこの施設でございます。そして、境界線というのが右側にございます。黒く塗っている部分。こっちから右側の方に住居がございます。そういう位置関係にございます。
 この敷地と住居との境界線のところでの排出ガスの濃度の基準というのがございますが、これはシアン化合物でございますが、0.06ppm以下ということになります。臭化メチルが0.3ppm以下、これは境界線上でこのくらいの濃度以下でなければならないということでございます。
 あと、施設の排出口における排出ガスの濃度というのが決まっておりまして、シアン化合物で10ppm以下、臭化メチルが平均500ppm以下ということになっているようでございます。今の部分は、5ページの方に表がございます。
 それと、燻蒸の時間につきましては、原則、平日の午前9時から午後5時までですから、大体8時間ということでございます。
 あとは、排出ガス自動停止装置と安全設備工事を実施するということが覚書にされているようでございます。
 実際、実施するに当たりましては、それ以外に7ページの協定書、そして、9ページに安全運転マニュアル、それと10ページになりますが、燻蒸連絡体制網を構築するということで、こういった形になっております。
 実際のこの施設の運用になりますが、平成7年1月から5月の間に10回ほど稼働したということをお聞きしております。平成7年1月から5月の間の5カ月の間に10回ほど稼働しております。菜の花の燻蒸とか、サカキの燻蒸等をしているということで、最後の燻蒸の際に、排出ガスの濃度が、先ほど申しました基準を超えてしまったという事例が発生いたしました。そういうことで使用がストップということになっております。
 それで地元と土木部の方でずっと協議を重ねてまいりました。その中で、平成12年11月に一定、地元との間に条件つきで再稼働と申しますか、条件つきで稼働していいんじゃないかということで、先ほど申しました協定書が締結されたということでございます。
 それで、安全対策の工事を施しまして、再度稼働ができるようになりましたのが、平成13年でございます。ただし、再稼働、可能になったのですが、これまで一度も施設は使われていないという現状がございます。
 説明は以上でございます。
○西川分科会長 ありがとうございました。
 今の説明に関して、質問はありませんか。
◆山田[博]副会長 おはようございます。
 早速、産業労働部におかれましては、請求した資料を提出していただきまして、ありがとうございました。まだ提出されていない資料もありますけれども、それは後日にいただくということで、昨日は理事者の方もいろいろお忙しかったでしょうから、この資料だけに没頭できるわけではないでしょうから、また後日、お願いしたいと思います。
 それで、まず、産業政策課長に、三次元探査の実施の要望の中身を拝見させていただきますけれども、具体的に3つ挙がっておりますね。この中で特に2つ目、「探査の実施にあたっては、漁業関係者等に対して十分に理解を得ること」とありますけれども、これは要望する長崎県として…、その前に、「本県周辺海域における三次元物理探査を積極的に推進すること」ということなんですね。お願いします、こういったことをやってください、やってくださいと言いながら、同意とかなんかは人ごとみたいに、「得ること」ですよというこの書き方では、ちょっとですね、相手が受け取ることは、お願いしますと言いながら、全く協力体制が得られないんじゃないかと、こういうふうにとられてもおかしくないので、この書き方というのはちょっと工夫をすべきじゃないかと思うんですが、まず、その見解を聞かせていただきたい。
 これはほかの人が見たら、多分、そう思うと思いますよ。国語力の乏しい山田博司もそんなに思うぐらいですから、どうしてこんな書き方になったのかというのも、もうとやかく言いませんけれども、そこの点は、そういった書き方をされた方がいいんじゃないかと私は思うんですけれども、見解を聞かせていただきたいと思います。
◎山田産業労働部長 副会長おっしゃるとおりでございまして、実は私どもはこれまで研究会を設置して、三度程度研究を進めてまいりました。その中では、国際石油開発帝石株式会社という石油開発会社にもお越しいただいて意見等々をお聞きしましたけれども、その際、私どもが申し上げていましたのは、長崎県の優位性といいますか、長崎県では行政が漁業関係者や地元の関係者との間に入って調整等も進めるのでというようなことも意見として申し上げたこともございます。そういったことも含めて、確かにあなたの方でやってくださいということになれば、長崎県の優位性はなくなるわけでございますから、表現等については、十分研究する必要があろうかと思います。
◆山田[博]副会長 ぜひそれはやっていただきたいと思います。
 五島沖に洋上風力発電をして、新たな再生エネルギーに取り組むに当たっても、地元の調整というのは、地方自治体である市とか県が積極的に頑張っていますというふうなPRを、産業労働部長の後ろにいる黒崎室長がそういったPRをしているんですから、そっちの方にはそういうふうに言って、こっちはこうだったら、言ってることとやっていることが違ってきますから、ぜひそういったことでよろしくお願いしたいと思います。
 続きまして、商工会の合併等の推進に要する経費なんですけれども、これは当然のことであって、課題というのは、こういった大まかな3つのことをずっと今、協議しながらやってきているということで理解していいんでしょうか。
◎中野産業政策課長 商工会の合併を県としても進めてきたわけでございます。そういったことで、こういった経費等につきましても、あくまでも自主的な検討ということになりますが、これまで続けてきていただいたところでございます。
◆山田[博]副会長 わかったようでわからないような、要は私が言いたいのは、こういったのは何年も続くわけないでしょうから、いつまでこういったのが続くのか。
 逆に、こういった経費もさることながら、支援するのはわかるんですけれども、昨日、溝口委員が言われた、商工会等に経営指導員とか支援員とか、そういったのをしっかりと手当てをしてもらいたいと。合併しろ、合併しろと言って効率化を図って、商工会のそういった経営指導員を削減するわけですから、そこを含めた上でしっかりと、予算をまた修正すると大変ですけれども、だって、山田部長は長崎県商工会の宅島会長とも大変親しくして、いかに商工会を盛り上げていくかといって語っているでしょう。昼のみならず、夜はどうかわかりませんけれどもね。怒られますよ、こんなんだったら。しっかりやっていただきたいと思うんですよ。部長、それだけお答えください。
◎山田産業労働部長 商工会や商工会議所が活性化をすることが本県経済の活性化に即結びつくことになると思いますので、私ども産業労働部としましては、商工会や商工会議所の活性化につながるように種々取り組んでいきたいと思います。
◆山田[博]副会長 山田部長、私はそのことを忘れませんよ。私はしつこいですからね。
 この前、燃油高騰対策で、「市町とか頑張っているんだから、国が交付税措置とかやった時、県はするんですか」と言った時に、溝口委員もその時一生懸命食い下がったんだ、二人で。溝口委員、燃油高騰で。その時、水産部長は難しいとかなんとか言いながら、今度国で出たら、すぐ支援するとなったんだよ。全然違うじゃないか。今日の午後から楽しみにしているんだけれどね。
 山田部長、今の言葉は記録に残っているわけだから、来年度予算、今年度からも何らかの方法でぜひ支援をしていただきたいと思います。よろしくお願いします。
 続きまして、これは小ヶ倉の、皆さんはインターネットでも拝見していると思いますから、長崎港には、「国際定期コンテナ航路のご案内」といって立派なパンフレットができているんです。産業政策課長はご存じでしょう、これは。この中にちゃんと燻蒸処理もできますと書いているんですよ。まず、産業政策課長、こういった「長崎港の国際定期コンテナ航路のご案内」というパンフレットをご覧になったことがあるかないか、それをまずお答えください。
◎中野産業政策課長 見たことはございます。
◆山田[博]副会長 そうしたら、見たことがあるのであれば、この中の燻蒸処理が、今まで説明がありましたけれど、その件はご存じだったか、ご存じなかったか、それをお答えください。
◎中野産業政策課長 その件につきましては、昨年の本委員会でもお話があったかと思います。そういうことで認識はしておりました。機能的には燻蒸はできるということでございます。そして、そういう設備も整っておるということでございますので、その記載については誤りとかいうのはないと私は考えております。
◆山田[博]副委員長 確かに、使えないことはない。確かに、機能上は使えるんです。じゃ、実際使えるかどうかというと、今まで、先ほど説明があったでしょう。平成7年1月から5月まで10回稼働したと。それ以降は全く使われていないということは間違いないでしょう、先ほど説明がありましたけれども。それを再度お答えください。
◎中野産業政策課長 そのようになっております。
◆山田[博]副会長 そうしたら、そういった状況の中で、今回の予算を計上しておりますね。要するに、農産物、水産物の輸出輸入拡大ということで、この予算を拡大していますよね。産業労働部長、この予算はいかがですか、1,894万9,000円。
 そうすると、今回これだけの予算をつぎ込んだというのは、国内外の農産物、水産物の販路拡大の一環で活性化するんだと。もちろん燻蒸処理も使っていくわけですね。
 そうすると、一言で言うと、これは平成7年1月から5月までは稼働していたけれども、その後は一切稼働していないということは、使えるけれども、要するに宝の持ち腐れだという状況だというのは、間違いない事実でしょう。どうですか、お答えください。
◎中野産業政策課長 先ほど申しましたとおり、施設としては稼働できる状況にありますが、実際使われておりません。何ゆえ使われていないのかとお聞きをしたところ、覚え書で稼働時間を8時間と制限されていることで使用されていないとのことでした。
 通常、いわゆる豆類とかそういったものにつきましては、48時間ぐらい燻蒸しないと、なかなか輸入ができないという状況があります。そういったところを考えますと、あまりにも短過ぎるということで、こういった点につきましても、今現在、土木部の方でも住民の方々とお話し合いといったことで、これに限るわけではございませんが、いかにして利用可能になるのかというところを検討されていると、協議をされているということをお聞きしております。
 ですので、副会長が言われた、今回の予算が農産品をたくさん集めて輸出を拡大していくという、それもまた、一つの物品としては有力な候補でございますが、我々としては、ある程度工業製品とか、いわゆる燻蒸にかからないような製品というのも多く集めて輸出していこうということを考えております。
 そういった点で、この施設がきちんと稼働できるようになるように、並行して、今後、これは一つのインフラ的なものでございますので、そういったところを土木部の方とご相談しながら進めていくという考えを持っております。
◆山田[博]副会長 私は、長崎港をよくしていこうという気持ちは必要だと思うんです。しかし、こういった現状を踏まえた上で、どういった形でやっていくかというのは大切だと思うんです。結局、私はコンテナとかなにかで1,900万円近くを投資して、また、じゃ同じことをやっているのかとなるわけです。
 昨日、産業政策課長は、この件で質問された時にはこう言われたんですよ。私の浅はかな記憶で大変申し訳ございませんけれども、「農産物、水産物の輸出拡大をしようと思っています」と。私がこれを質問したら、「それじゃ違うんですよ。そうじゃなくて、それ以外のものを考えていますよ」ということだったら、ケース・バイ・ケースでこんなに言うのかなと、一貫性がないんじゃないかと思うわけです。
 私も輸入業者からお聞きしたんです。確かにおっしゃるようなことが、時間のあれもあるんです。それと、例えば排出ガス基準を超えるとなった時に、損害賠償はどうなるのかとか、あと、県の姿勢も問われているんです。要するに、実際の稼働に当たっては地元の調整とかというので立ち合いをいろいろしないといかんわけです。要するに、稼働できないんです、実際は。この中でこれだけの投資をして、果たして大丈夫かということなんです、これは。
 もう一度お尋ねしますけれども、産業政策課長は、これだけの予算がつく時に、こういった実情というのはご存じの上で、今回じゃ、これだけの予算組みをしたのかどうか、それをお答えください。
◎中野産業政策課長 この件につきましても、認識した上でこの予算は組ませていただいておりますが、昨日の私の説明で、農産物をたくさん取り込みながら輸出を拡大していくという答弁は、確認をしないといけませんが、恐らく私が申したのは、いわゆる第1段階、第2段階、そして第3段階、最後の高速物流、シームレス物流となった折には、そういった鮮度のある農水産品が、いわゆる1,000キロ以内の地域については可能になるだろうということの話ではなかったかと思います。それはそれで確認させていただきます。
 確かに港湾機能として、一部まだ検討すべきところがあるというのは認識しつつも、それは長崎港においてはいろいろなもので非常にインフラが不足しているというのはもともとあるわけでございます。それを徐々に、土木部と一緒にこういうインフラも整備しながら、いわゆるソフト面の物流を我々で頑張っていこうということの予算立てになっておりますので、これは並行して、今後改善をするように働きかけ等はさせていただきたいと思っております。
◆山田[博]副会長 私ばかり質問できませんけれど、少なくともこのパンフレットは、いただいた時には、長崎県地域振興部交通政策課が所管していたんです。今、これは産業政策課でしょう。少なくともこのパンフレットは書き直さないといかんよ。実際、使えないんだから。燻蒸処理が使えると、私もいろいろ聞いていたら、これはだましていると。実際使えないんだから、開店休業じゃないかと。
 実際これだけの覚書があって、実際はもうできないんだから、使用をストップされているんですから。この状態で長崎港に物を持ってきてくださいと言って、このパンフレットは、少なくとも書き直さないといけませんよ。私がもらったのは交通政策課の時のものでしたけれども、産業政策課はほとんど変わらないようなパンフレットをつくっているんですか。それをお答えください。
◎中野産業政策課長 今のところ作成しておりません、当課では。
 それで、燻蒸が全ての輸入品等に必要があるわけではございませんので、先ほど何度か申しましたとおり、当然、燻蒸施設がきちんと十分に稼働できるようになるのがベストでございます。ですから、そういう機能がきちんと補完できるようになるまでは、いろいろ要望しながら、施設整備を進めていただくような形になるかと思っております。
◆山田[博]副会長 あと2〜3回で終わりたいんですが、産業労働部長、これははっきり申し上げて、食品を輸入するには、農林水産省が定める植物検疫の方で関税第70条に書いてあるんです、検疫を受ける義務というのが。義務づけられているんです。関税の第70条において、「長崎県が輸入する場合には、これは燻蒸上屋が機能していないと輸入できない」。福岡の場合には、燻蒸施設が機能しているから、輸入が可能なんです。
 果物とか、野菜とか、豆類とか、そういった農産物は、長崎は稼働していませんからできませんよと、だから福岡に回してください。それ以外を持ってきてくださいとか。そんなのが、果たして実際できるかといったら、大変難しいんじゃないかと思うんです。
 産業労働部長、改めてお尋ねしますけれども、少なくともこういった現状というのをきちんとクリアして取り組まないといけないということをしっかりと認識してもらいたいのが一つ。
 それと、少なくともこういったパンフレットとか、燻蒸施設というのは、つくっておりませんということ自体もどうかと思うんです。池内さん、そうでしょう。所管が産業労働部になって、こういったパンフレットもつくったことがないというのであれば、なおさら、それはまた問題ですよ、今から輸入しようという時であればね。産業政策課長も、多分、初めて知っただろうから、しっかりこういったのをやっていただきたいと思うんです。部長、それでお答えください。今後どのようにしていくかというのを、これはこのままじゃいけませんよ、はっきり申し上げて。
◎山田産業労働部長 今回、長崎港活性化関係の予算の計上をお願いいたしておりますけれども、この予算の計上をお認めいただいたと仮にいたしましても、即それをもって何がなんでも燻蒸を要するような輸入品を持ってこようというものではございませんで、燻蒸施設の利活用につきましては、地元の住民の方々との間で定めた協定書ですとか、運用手順のマニュアルをしっかりと遵守をして進めていく必要があろうと思います。
 また、一方で、港の機能を充実させていくことも必要でございます。例えば、今、長崎港のクレーンは35トンまでの牽引能力しかございません。したがいまして、40トンの重さになるコンテナについては長崎港では取り扱えないというふうな設備上の課題も抱えております。それと同じく、燻蒸施設やクレーン等の機能の充実などが長崎港で扱える産物のコンテナの拡大にもつながるわけでございますから、関係の皆様のご理解を得ながら、長崎港の機能を充実していくよう努めていきたいと思います。
 それから、パンフレットにつきましては、関係部局とも十分議論をしまして、適切なパンフレットとなるよう努めまして、産業労働部でもできるだけ早く発行できるように努めていきたいと考えております。
◆山田[博]副会長 最後にしますけれども、いずれにしても、長崎港の燻蒸施設の使用状況というのは、こういったさんさんたる問題でありながら、地元の町内の人の反対があって、実際宝の持ち腐れで使用されてないんだと。その一方で、これだけのお金をまたつぎ込んで長崎港をするに当たっては、そういった問題をクリアしながら同時進行でやっているかというと、どちらかというと、土木部の方の港湾課に任せきりの状態に見えないわけでもないので、そこはしっかりとやっていただきたいと思うんです。
 産業政策課長、長崎港にこういった投資をしてやるというのは、大変結構なことだと思うんです。ぜひ頑張っていただきたいと思うんです。しかし、皆さん方が一生懸命働いた税金が、じゃ、有効活用されているかというと、こういったところに、なぜこうなるんですかと。実際、長崎港では燻蒸施設は宝の持ち腐れで、平成7年以降全然稼働されていないんですよと。それで使えます、使えますと、実際問題、風速の問題だとか、地元の立ち入り問題だとか、あと、問題が起きた時の損害賠償の問題とかあって、実際使いたくても使えない状況の中で、果たしてこれは稼働できるかといったら、大変難しいんですよ。極端に言うと、いっそのこと、使えませんというふうにやった方がいいんじゃないかと思うんです。そっちの方がすっきりするんじゃないかと私は思うんです、逆に言えば。もう燻蒸処理はできませんと、それ以外のだけ入れてくださいと。実際、使えないわけだから。そこはしっかりと明確な方針を産業労働部でつくってやっていただきたいと思うんです。最後にそれだけお答えいただいて、終わりたいと思います。
◎山田産業労働部長 関係住民の方々としっかりと議論をさせていただきまして、理解を得た上で進める必要があろうと思いますけれども、いずれにしましても、長崎港の機能の拡充についても、土木部等々と連携をして取り組んでいきたいと考えております。
 また、燻蒸施設の取り扱いにつきましても、関係部局としっかりと打ち合わせをしたいと思います。
○西川分科会長 それでは、ほかに質問はありませんか。
 休憩します。
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     −午前10時39分 休憩−
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     −午前10時40分 再開−
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○西川分科会長 分科会を再開します。
 企業立地課長、何か説明がありますか。
◎下田企業立地課長 昨日、4点ほど宿題をいただいておりまして、そのうち、今お配りしているペーパーの2番につきましては準備が間に合っておりません。別添のとおりとしておりますけれども、これは後日提出とさせていただき、残りの3項目について説明をさせていただきます。
 まず、つくも工業団地に係る地元調整の状況についてですが、これは2枚目に時を追って資料をつくっております。佐世保つくも工業団地に係る地元調整につきまして、ご説明いたします。
 平成23年9月に地元住民、佐世保市及び県で構成する「つくも苑跡地活用策検討協議会」を設置しまして、同年11月に跡地を工業団地にすることで合意して、地元住民への説明会を経て、地元調整に入っております。
 障害者の支援施設でありますつくも苑の移転問題に係る事項ということで、これまで地元との調整は福祉保健部が担当しておりますけれども、現在使用している排水放流管を工業団地整備後も継続して使用する方針に対しまして、一部地元関係者の同意が得られず、地元調整が長期化しております。当初は、障害福祉課長が調整に当たっておりましたけれども、調整が難航したため、平成24年9月からは福祉保健部長が、昨年の9月からは副知事が当たりました。それでも地元関係者との調整が進まなかったところでありますが、昨年の12月、知事が地元関係者を訪問し、佐世保市長同席の上協議を行った結果、協議が再開することとなりました。ただし、その際に既設放流管の管理の不備、具体的には海岸の部分で波の浸食で放流管が露出しておりまして、その部分が外れているということについて、地元の関係者から指摘を受けました。
 県としましては、工業団地の排水管として今後も利用することにしておりますので、管の破損が生じないための対策工事は必要であり、また、改修工事の考え方を示して、今後協議していくことが必要となりますので、今年に入りましてからは、改修工事案の検討を現地の確認を行いながら、関係者間で進めているところであります。
 今後、具体的な工事案を示しながら、既設の放流管による汚水処理水の放流について、地元関係者の同意を得て、工業団地造成工事に必要な開発協議の手続に入っていきたいと考えております。
 以上がつくも団地の件でございます。
 そして、1枚目に戻りまして、3番の「オフィス系企業誘致事業補助金」の実施要項が平成28年3月31日限りとなっているのはどうしてかということでございましたけれども、これは、さかのぼりますと、オフィス系の補助金は、平成13年度にここに書いてある情報通信関連企業立地促進補助金というのがそもそものスタートでございまして、その後、数次の改正を経まして、現在の補助金となっておりますが、制度の創設以来、改正ごとに3年間の時限措置、といいますのは、その時々の県内の求職者の状況とか、企業の動向とか、今後の変化を勘案して随時見直しを行うことを前提にしておりました関係で、ずっと3年間でローリングといいますか、時限措置ということにしておりました。
 そして、4番目、報奨金制度の活用実績がない理由でございますけれども、この報奨金制度は、平成22年度に創設しておりますけれども、当時、長く売れてなかった工業団地をどうにかして売っていきたいということでつくった制度でございまして、もともと長期にわたって分譲が進んでいなかった売れにくい団地の分譲促進を目的としたものでありましたので、企業ニーズに合致しにくい団地であるということから、なかなかこの制度の実績が上がっていないのではないかと考えております。
○西川分科会長 ありがとうございました。
◆山田[博]副会長 時間もないので、手短に質問したいと思います。
 まず、つくも苑の件ですけれど、一つだけ指摘させていただきたいと思います。
 副知事、知事が地元に行って、佐世保の先生方が地元でこういうふうにやっている中で、これは福祉保健部長と政策監が改修工事を検討開始していながら、3月になって「土木部に依頼し、工事案を検討中」とありますけれども、要するに、一番問題だったつくも苑の地元の人たちが反対している中で放流管の件はどちらが所管するのか。佐世保市なのか、県なのか、それだけお答えください。
◎下田企業立地課長 県でございます。
◆山田[博]副会長 そうであれば、産業労働部長、これは言ってください。福祉保健部長が行って、私も福祉保健部長の人間性とかを知っていますけれども、こんな人じゃなかったのに、えらい遅いなと。これは3カ月かかっているんですよ。12月から言って、3月に土木部に依頼しているというのは、こんな、もっとスピードを上げないといけませんよ。スピードを早くやってもらいたいです。それだけお答えください。反省を踏まえて、今後、これはしっかりやってもらわないと困りますよ。地元の人たちがどれだけ待ち望んでいましたか、これは。はっきり申し上げて、織田委員はその時ずっと一緒におったから、一生懸命取り組んでいたんですよ、はっきり申し上げて。織田委員も地元の方を説得しながらうまくいっていたんですよ。ところが、これだったら、全然進まないんです。それだけお答えください。
◎山田産業労働部長 地元の方々の企業誘致にかける期待も十分理解しているつもりでございます。福祉保健部の方にもスピード感を持って取り組んでいただくように、私の方からも申し入れをしたいと思います。
◆山田[博]副会長 ぜひそれはお願いします。これは、福祉保健部が所管している窓口かもしれませんけれども、これは産業労働部もしっかりやってもらわないといけませんよ。
 最後に一つ、質問したいと思うんですけれども、企業誘致の情報提供者制度の活用実績がない理由として、これは、本制度の対象となる工業団地が、企業ニーズに合致しにくい団地のみを対象としているということが理由だとわかっているんだったら、もっと広げないですか。知事選挙に当たって、企業誘致の方がまだまだ雇用が生まれていないというふうに指摘があったじゃないですか。それはごもっともですよ。あらゆる手段を使ってウイングを広げてしないといけませんよ。この対象団地の見直しをして、県全域でもいいじゃないですか。
 極端に言うと、長崎県の未利用地が、この前言ったでしょう。未利用地、ここだけじゃないんですよ。150万平米あるんだから、金額にして320億円あるんだから、未利用地がですよ。未利用地が。それを即売できるかどうかというのはまだ調べないといけないというのであれば、これだけ未利用地がありながら、企業誘致が進んでないということは、やっぱりあらゆる手段を使って企業誘致しないといけませんよ。こういうのはわかっているじゃないですか。「企業ニーズに合致しにくい団地のみを対象としていることが、本制度活用実績が上がっていない最大の理由と考えられる」と、こんなあなたみたいに頭のいい人がわかっていたら、早く変えてくださいよ。私は自分自身ではあまり頭がよくないと思っているから、勉強しないといかんから、わかっているんだったら、それを変えてくださいよ。それだけお答えください。
◎下田企業立地課長 この制度がそもそも誕生した背景といたしましては、何十年も売れなかった土地があって、それを何とか買ってもらうようにするための情報収集のための制度でございまして、いわばなかなか難しいというのが前提の事業であることと、県が持っている土地なのになかなか買ってもらえないというところで、制度としては、買っていただいたら、買ってもらった土地売却代金の何%ということで出している制度でございますので、今後、これを広げるということになりますと、制度の仕組みそのものも少し検討を一緒にしなければいけないと思いますので、そこは趣旨を勘案しながら、今後、検討してみたいと思います。
◆山田[博]副会長 産業労働部長、何度も言いますけれども、売れない工業団地があると言ったって、何度も言いますよ、長崎県にはビッグNが60個分の未利用地があるんですから、150万平米。金額にすると、概算で320億円、あるんです。
 だから、山田部長、最後にお答えください。こういったのはウイングを広げてやらないといけませんよ。もうちょっと踏み込んだ見解を聞かせていただきたいと思います。
◎山田産業労働部長 本制度の趣旨ですとか、創設当時目指しておりました目的などもしっかりと踏まえまして、発展的に新たな枠組みも検討をし、今後の企業誘致の推進につなげていきたいと思います。
◆山田[博]副会長 終わります。
○西川分科会長 ほかに質疑はありませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○西川分科会長 ほかに質疑がないようですので、これをもって質疑を終了いたします。
 次に、討論を行います。
 討論はありませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○西川分科会長 討論がないようですので、これをもって討論を終了いたします。
 予算議案に対する質疑・討論が終了しましたので、採決を行います。
 第141号議案のうち関係部分、第147号議案、第218号議案のうち関係部分及び第223号議案は、原案のとおり、可決することにご異議ございませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○西川分科会長 ご異議なしと認めます。
 よって、各議案は、原案のとおり可決すべきものと決定されました。
○西川委員長 次に、委員会による審査を行います。
 議案を議題といたします。
 産業労働部長より、総括説明をお願いいたします。
◎山田産業労働部長 産業労働部関係の議案について、ご説明いたします。
 今回、ご審議をお願いいたしておりますのは、第193号議案「長崎県ビジネス支援プラザ条例及び長崎県東京産業支援センター条例の一部を改正する条例」、第194号議案「長崎県工業技術センター条例及び長崎県窯業技術センター条例の一部を改正する条例」、第195号議案「長崎県技能会館条例等の一部を改正する条例」であります。
 まず、第193号議案「長崎県ビジネス支援プラザ条例及び長崎県東京産業支援センター条例の一部を改正する条例」につきましては、消費税法の一部改正に伴い、本年4月1日から消費税率が引き上げられることなどから、長崎県ビジネス支援プラザ使用料等について所要の改正を行うものであります。
 また、第194号議案「長崎県工業技術センター条例及び長崎県窯業技術センター条例の一部を改正する条例」及び第195号議案「長崎県技能会館条例等の一部を改正する条例」につきましても、同様に消費税率の引き上げなどに伴い、手数料等について所要の改定を行うものであります。
 次に、議案以外の主な所管事項について、ご説明いたします。
 経済の動向について、総合特区等による造船・海洋産業の振興について、佐世保商工会議所における時間外手当等の一部不払いについて、地場企業の支援について、ナガサキ・グリーンニューディールの推進について、五島(超小型EV)プロジェクトの推進について、企業誘致の推進について、中小企業の金融支援について、商業振興施策について、雇用対策について、緊急雇用創出事業臨時特例基金事業について、産業人材の育成について、アジアものづくり人材交流事業について、組織改正についてで、内容につきましては、記載のとおりであります。
 このうち、新たな動きなどについて、ご紹介いたします。
 企業誘致の推進について。
 企業誘致につきましては、AIGグループ傘下のAIU損害保険株式会社及び富士火災海上保険株式会社が、長崎市常盤町に契約管理や保険金支払い関連業務を行うビジネスセンターを新設し、AIGジャパン・ホールディングス株式会社並びに、AIGビジネス・パートナーズ株式会社とともに、4社共同で立地することが決定いたしました。
 オープニングスタッフの採用など、ビジネスセンター開設に向けた準備が進められており、平成26年度中に約200人を正社員として採用する予定とお伺いしております。
 また、同グループでは、契約管理や保険金支払い関連業務など、大都市圏の拠点で行っていた一部の業務を長崎へ移管するとされておりまして、進出後の雇用拡大にも大いに期待しているところであります。
 県としましては、本年5月の業務開始、また、その後の円滑な事業運営に向け、引き続き、地元長崎市と一体となって支援してまいります。
 ナガサキ・グリーンニューディールの推進について。
 国が整備を目指す海洋再生可能エネルギーの実証フィールドの誘致に向けて、潮流発電及び浮体式洋上風力発電にかかる候補地として、五島市の久賀島周辺など3カ所を選定し、有識者会議での議論、スコットランドの現地視察、国際シンポジウムの開催など、その準備に約1年間にわたり取り組んでまいりましたが、去る2月26日、国への提案書を整えて、内閣官房総合海洋政策本部の山本一太・海洋政策担当大臣に提出してまいりました。
 選定結果が明らかになりますのは、今年夏ごろになるともお聞きしておりますが、今後も引き続き、本県の地域特性を最大限に活かして、海洋エネルギーをはじめとする再生可能エネルギーの導入促進に積極的に取り組みますとともに、外部有識者からの助言もいただきながら、県内企業に対する技術支援体制を強化し、海洋・環境関連産業の拠点形成を推進してまいります。
 その他の事項につきましては、記載のとおりであります。
 また、「政策等決定過程の透明性等の確保及び県議会・議員との協議等の拡充に関する決議」に基づく提出資料について、補足説明資料を配付させていただいております。
 以上をもちまして、産業労働部関係の説明を終わります。
 よろしくご審議を賜りますようお願いいたします。
○西川委員長 ありがとうございました。
 産業政策課長、補足説明をお願いします。
◎中野産業政策課長 「政策等決定過程の透明性等の確保及び県議会・議員との協議等の拡充に関する決議」に基づく昨年11月から本年2月までの産業労働部関係の状況について、ご説明いたします。
 お手元にお配りしております「農水経済委員会提出資料 産業労働部」をご覧ください。
 まず、1ページから2ページでございますが、決議第3に基づくもので、県が箇所づけを行って実施する個別事業に関し、市町並びに直接、間接の補助事業者に対し内示を行った補助金でございます。
 1ページは、市町に対する直接補助金として、長崎県緊急雇用創出事業臨時特例基金事業補助金計4件を、2ページには、間接補助金として、まちなか活性化推進事業補助金1件を掲載しております。
 次に、3ページは、決議第4(2)に基づくもので、知事及び部局長等に対する陳情・要望のうち、県議会議長宛てに同様の要望が行われたものに対する県の対応状況を整理したものでございます。産業労働部関係の1件について掲載しております。
 次に、4ページから6ページは、決議第6(2)に基づく附属機関等の会議結果の3件となっております。
 その内容については、掲載のとおりでございます。
○西川委員長 ありがとうございました。
 以上で説明が終わりましたので、これより議案に対する質疑を行います。
 質疑はありませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○西川委員長 質疑がないようですので、これをもって質疑を終了いたします。
 次に、討論を行います。
 討論はありませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○西川委員長 ほかに討論がないようですので、これをもって討論を終了いたします。
 議案に対する質疑・討論が終了しましたので、採決を行います。
 第193号議案ないし第195号議案については、原案のとおり、可決することにご異議ございませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○西川委員長 ご異議なしと認めます。
 よって、各議案は、原案のとおり可決すべきものと決定されました。
 次に、11月定例月議会で継続審査となりました、平成25年第2号請願「離職者訓練(委託訓練)の継続及び施策の恒久化に関する国への意見書の提出を求める意見書」を議題といたします。
 資料を配付いたします。
 休憩します。
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     −午前10時59分 休憩−
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     −午前10時59分 再開−
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○西川委員長 委員会を再開します。
 本請願につきましては、お手元に今配付されたとおり、去る3月11日付で撤回願いが提出されております。
 撤回理由は記載のとおりであり、11月定例月議会で可決された意見書について、おおむね願意に沿った内容であったということであります。
 これについて、何かご質問等ございませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○西川委員長 質問がないようですので、撤回願いの取り扱いについて、お諮りいたします。
 本委員会として、これを了承し、議会の議決により、これを許可すべきものと決定することにご異議ございませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○西川委員長 ご異議なしと認めます。
 よって、そのとおり決定されました。
 次に、陳情審査を行います。
 配付いたしております陳情書一覧表のとおり、陳情書の送付を受けておりますので、ご覧願います。2番と9番です。
 陳情書について、何かご質問はありませんか。
◆山田[博]副委員長 織田委員にご配慮いただきまして、多分、織田委員の方も質問されると思うんですけれども、私が地元だということで、先に譲っていただいたと思うんですが、手短に。
 この五島若者サポートステーション存続に関するということで、これはお尋ねしますけれども、この実績を把握しているのであれば、まずしっかりお答えいただいて、経過的に国の予算の内示の状況としてはどうなっているのかというのをお尋ねしたい。
 それと、こういった離島のサポートステーションは全国に何カ所あるのかも含めてお答えいただきたいと思います。
◎池内次長兼雇用労政課長 五島若者サポートステーションにつきましては、平成25年5月に開所いたしまして、1月末現在の来所数は延べ2,096人、相談件数は延べ2,712人、進路決定数は54人という実績になっております。
 全国には160カ所あるということでございます。
 五島サポステは、地元の強い要望によりまして、昨年の5月に、全国では2番目の離島のサポステということで設置をされたわけですけれども、今申し上げましたように、大きな成果を上げております。
 この存続についての要望があっておりますけれども、県はサポステ事業の実施を希望する団体の推薦を国に行うという立場にありますことから、来年度も五島でサポステ事業を存続すべきという考えのもとに、五島は引き続き事業の実施地域と定めまして、国への働きかけ等も行いまして、その結果、先日、無事採択の内定をいただいたところでございます。
 今、副委員長が言われました予算の問題につきましては、全国的に平成25年度は60億円だったものが、平成26年度については34億円ということで非常に大きな減少を見ているという形になっております。
◆山田[博]副委員長 この実績を聞いたら、地元の人から、これには関心が高いというのは聞いていたんですけれども、存続は何とかできたということだけれども、予算がこれだけ減ったということ、予算的な措置は、県当局はどのように考えているのか、それだけお答えください。
◎池内次長兼雇用労政課長 予算の減に伴いまして、県には3カ所サポステがございますけれども、それぞれ採択に当たる国費の措置率というのが非常に減額いたしております。総額で昨年度1億800万円だったものが、今回、平成26年度は6,900万円程度になる予定だということでございます。
 それに伴いまして、これまで配置できていた人員が配置できないという状況も当然出てくるわけでございまして、県としても、そこら辺のサービス低下については懸念をしているところでございまして、その機能の低下の分につきましては、緊急雇用創出事業臨時特例基金等を活用して、何とか機能の減少分の補填ができないかということで検討させていただきたいと思っています。
 ただ、この状況といいますのは各県とも、全国でも同様の状況になっておりまして、それについて九州各県にお聞きをいたしましたところ、熊本県だけが、申請した採択箇所が1カ所採択漏れになっておりまして、そこの分については緊急雇用創出事業臨時特例基金を活用しようかなということで、検討しようかなということで、そういう情報もいただいているわけでございますけれども、その他の県につきましては、今のところ、財源について何か補填を考えていくと、対応していくという考えはないようでございますけれども、本県の場合は積極的に対応してまいりたいと思っています。
◆山田[博]副委員長 産業労働部次長、頑張りは部長でいいですけれど、役職は次長ですから、間違いないように。この件に関しては、特に頑張ってくださいよ。部長以上に頑張っていただきたい。池内さんは、五島に来たら、あなたのことを部長と思っているみたいですよ。部長じゃないんですよと、部長は山田さんと私は言っているんですよ。だから、池内次長、これはぜひ、全国で2番目の離島にある、こういった実績で頑張っているわけですから。これは私たちが手の届かないところをサポートしていただいているわけでございますので、これはぜひ支援をやっていただきたいと思うんです。よろしくお願いします。
 織田委員もこれに関して質問があるんでしょうから、私は一旦終わります。
◆織田委員 予定してなかったんですけれども、お話がありましたので。
 長崎から始まって長崎県で3カ所、実績が上がってきているんですよね。定着いたしましたね。こういうところがあるということを、ひきこもりとかなんかが非常に増えている現況の中で、何とかこういうところから突破口を開いて就業していこう、働こうという若者が増えてきたというのは非常にいいことですから、実績をもっと重ねていくことが大事だと思います。
 先ほど平成25年60億円が34億円に減ったということは、長崎県にとっては実績が上がっているので、これはもっとPRして国の予算を獲得できるように、私たちも一緒になって取り組んでいきたいと思いますので、今後とも努力をお願いしたいと思います。
 ところで、佐世保のサポートステーション、平成21年の開設になっています。場所はここですかね。
◎池内次長兼雇用労政課長 場所は、前はアーケード街にございましたけれども、今、ジブラルタル生命佐世保の方に移転をしてやっております。
◆織田委員 わかりました。
○西川委員長 ほかにありませんか。
 次の9号についてもありませんか。
◆山田[博]副委員長 この長崎県石油商業組合から出されていることですけれど、これは、特に私の地元では、ガソリンスタンドが過疎地域に指定されているんです。これは、所管はどなたになりますか。産業政策課長ですね。
 それで、特に災害になった時には離島とかは困るんですよ、ますますガソリンスタンドが減ったら。この前、私が委員会の委員長の時に、東日本大震災を視察した際に、やはり困ったのは何かというと、食料だとか燃料ですね。だから、この時ガソリンスタンドがないと大変困るわけです。特に離島なんかは、本土からそれが対応できるかといったら、大変難しい状況でありますので、特に離島からまず取り組んでいただくように頑張っていただきたいと思うんですが、見解を聞かせていただきたいと思います。
 実際、離島では、ガソリンスタンドは過疎化になっているんです、今。産業政策課長、見解を聞かせてください。
◎中野産業政策課長 この要望、陳情につきましては、実際のところは別の部署で受けたところでございます。
 要するに、この内容の趣旨としましては、確かに東日本大震災のことが書かれて、ガソリンスタンドの存置を要望されていることなんですが、本旨としては、いわゆる県の公用車のガソリンを本庁、そしてまた、地方機関において、この組合と随意契約をお願いしたいという要旨になっているようでございまして、その件に関しましては、回答としましては、競争性を確保していくためにも、やはり競争入札だと、いわゆる随契ではないという回答を別の部署でしているようでございます。
 山田(博)副委員長が言われた前段の部分ですね、いわゆる過疎地域におけるガソリンスタンドの存置といいますか、その部分につきましては、いわゆるライフライン確保とかそういった面で、別の施策として考えられているところではなかろうかと思っております。
◆山田[博]副委員長 産業政策課長、じゃ、ここに陳情が上がっているけれども、ほかの部署でそういった回答をしなさいというふうなお達しが、通達が出ているということで理解していいんですか。それだけお答えください。
◎中野産業政策課長 既に、総務事務センターというのが本庁の中にございますが、そこが主管して、この契約についての回答として、私が先ほど述べましたようなことを回答しているようでございます。
◆山田[博]副委員長 わかりました。
 そうしたら、別の機会に総務事務センターの方と委員会か、本会議では総務部長になるんですかね。その時、ひょっとしたら山田産業労働部長が総務部長になっているかもしれませんから、その時にまたじっくり議会で話をしたいと思います。
 終わります。
○西川委員長 ほかにありませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○西川委員長 ほかに質問がないようですので、陳情につきましては、承っておくことといたします。
 次に、議案外の所管事項に対する質問を行うことといたします。
 まず、通告外での質問も許可しております「政策等決定過程の透明性等の確保などに関する資料」について、質問はありませんか。
◆山田[博]副委員長 一つだけ、緊急雇用対策室長にお尋ねします。
 私は前回の委員会の時に、この緊急雇用創出事業臨時特例基金というのは活用されているわけです。ある部署に行くと、大切な基金のお金を使い切れなかったからといって返還しているところがあるわけです。社会福祉法人で、どこの法人と言うと名前がわかるから、すると、すぐ名誉毀損とか訴える人もいるから、これは名誉毀損に当たらないわけだ、自由だからですね。そういったことがないようにしっかりやってもらいたいんです、これはね。
 いいですか、同じところに400万円も500万円も余って返還しているところが、社会福祉法人にあるんですよ。200万円、300万円でも基金として活用したい人がいっぱいあるわけだよ。所管している福祉保健部の方に言えば、「そうでしたかね」とか、「それはわかりました。以後気をつけます」と言って、3年連続なんだから。こんな言い訳はきかないからね。4年連続は許しませんよ。だから、緊急雇用対策室長、あなたのそういった厳しい顔でばしっとやってくださいよ。それだけ聞かせてください。
◎佛田緊急雇用対策室長 緊急雇用創出事業臨時特例基金事業につきましては、当然、事業を執行する段階で、今、副委員長がおっしゃられたとおり、執行残が減るということで、多額の執行残が出ているところもございます。
 当室では、各担当課に対しましては、事業の執行状況については、随時正確に、的確に把握するようにと、委託先と十分に連絡をとりながら執行状況を把握するようにということは常々申し上げております。
 今、副委員長からおっしゃられたこともございますので、改めて徹底してまいりたいと考えております。
◆山田[博]副委員長 最後に、それが国会議員であろうが、県議会議員であろうが関係ありませんよ。いいですか、室長、これは国民の税金ですよ、県民の税金ですよ。それを国会議員であろうが、県議会議員であろうが、自分のところにお金を持ってこいと、とにかく持ってきて、余ったからこれは後で返そうとか、こんないいかげんなことをやってはいけませんよ。いいですか。県議会議員であろうが、国会議員であろうが関係ありませんからね、これは。国民の税金ですから。きちんと使わないといけませんよ。それで、あなたに何かプレッシャーがあったら、私に言ってくれませんか。それで私が、あなたに代わって戦いますから。誰がそんなことを言うか、私はわかっているからね。今、ここで言うと、あなたの立場がまた悪くなるから、それをしませんけれど、私はそういったのと徹底的に戦いますから、ぜひ頑張ってくださいよ。この基金を大切にして頑張れた人はいっぱいいるわけだから。それを県議会議員だから、自分のところに持ってきて、余ったから返しますと、これを3年も4年も続けたら、たまったもんじゃありませんよ。室長、私はあなたの味方だから、頑張ってください。
 終わります。
○西川委員長 ほかにありませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○西川委員長 ほかに質問がないようですので、次に、議案外所管事項について、事前通告に基づき質問させていただきます。
 とは言ったものの、時間が45分及びプラスアルファしかありません。いつも若い方からしていただいておりますので、野本委員、どうぞ。
◆野本委員 企業誘致、立地問題については、過去に何度も話させてもらっているわけですけれども、所管が土木部ということで、やりとりに難点もあるんですけれども、私がお知らせの段階で、ぜひ聞き取りをやって、その結果だけでも報告してもらいたいということを申し上げております。その件について、お答えいただきたいと思います。
◎上原商工金融課長 今の委員からのご質問につきましては、神ノ島の工業団地のことということで承ってよろしいでしょうか。
 まず、土木部では、神ノ島の工業団地の分譲につきまして、立地できる業種が限定的であるということから、市の意見も、長崎市の意見も踏まえまして、対象業種を拡大して販売促進したい意向ということで聞いております。
 このため、土木部におきまして、長崎市に対して県の意向を伝え、意見を求めましたところ、「工業専用地域とされている現在の用途を変更してまで、商業施設等の他の施設の立地を進めることについては慎重な検討が必要である」との回答が出され、現在、協議を継続中であるということを聞いております。
◆野本委員 そこなんですけれど、結局、あの広大な土地を、それじゃ、今のままでいいのかと、これは今のままでいいというのは誰もいないわけですから、これこそ私は企業誘致、立地の1丁目1番地だと思っているわけですよ。そういう意味で、長崎市に対して、県の方の申し入れについては、私も承知しておりますけれども、もっともっと詰めを深くしていかなければ、それ以外に何か方法があるのかと、長崎市が独自にまちづくりについて、こういうふうにしたいというものがあればいいですけれども、それも今のところ見えてこない。であれば、やはり県が今進めていこうとすることについて、強い要望、要請をしていきながら、やはり道を開いていかなければならないと、それしか私は方法はないと思っているわけです。
 そういう意味で、あの広大な土地、しかし、最近また、土壌の処理問題についての新しい問題も起こっております。しかし、この問題についても、長崎市は下水処理場をあそこに建設するということで、それも同じような問題があるんですけれども、それは長崎市で独自に企業が責任を持って土壌処理は敷地内で行うということであると。そういうことであれば、今度企業誘致するところもそういうことができるというふうに判断してもいいと思いますので、いずれにしてもそういう調査等々も急いでやらなければいかんということも水面下にあるわけでありますが、何としても、これは後手後手に回っているというふうな気がしてならないんですけれども、土木部の所管とあわせて、長崎市が窓口になるということが、やはりワンクッションを置くような状況になっているということについては百も承知でありますけれども、そのハードルを超えていく努力を、やはり私は長崎県はやるべきだと。それが私としては見えてこないということについて、もどかしさを感じておるから、何度も同じことを言っているわけでありますけれども、もう何度も言わせないようにしてくださいよ、本当に。
 そのことを強く要請をして、企業立地課長、また山田産業労働部長については、私の言わんとすることは理解してもらって、「やっぱり神ノ島は何とかせにゃいかんですね」というお言葉はもらっておりますけれども、「何とかせにゃいかん」ということについての一歩前進した、突っ込んだ取組について、これは全庁的にも判断をしてもらって、そして、長崎市に知事はじめみんなが出かけて行ってお願いをすると。過去はそういうことをやっていたんですよ。今回、これだけの大きな問題を抱えながら、一向に見えてこないと。これは、私は2年がかりなんです。
 そういうことも考えれば、この土地をやはり企業誘致・立地をさせるということについては、長崎市にも大きな明かりが見えてくるということになりますので、こういう厳しい時代でありますから、この問題については、私は本当に1丁目1番地で頑張っていただきたいということで、時間がないですから、要望にとどめておきますので、よろしくお願いいたします。
○西川委員長 できたらコメントを、簡単にお願いします。
◎山田産業労働部長 農水経済委員におきまして、野本委員の方からそのような意見がございましたことを、責任を持って担当部局等にお伝えしたいと思います。
◆山口委員 一般質問でもお願いをいたしておりますので、要望にとどめさせてもらいたいと思うんですが、いずれにしましても、障害者の就労支援をやっているアイエスエフネットをぜひ長崎に誘致してほしいということです。
 ずっとご苦労いただいて今日まできていることも十分承知しておりますので、いよいよ最後の詰めといいますか、どこにどういう規模でというような建物の問題とか、場所の問題とかというのが詰めとしてあると思いますので、一般質問の中で産業労働部長から一定のご答弁をいただいておりますが、今日段階で付加してご答弁いただくことがあれば、答弁お願いします。要望ではございますけれども。
◎池内次長兼雇用労政課長 部長の方でも答弁をさせていただきましたけれども、これまでもアイエスエフネットライフ本社を何度か訪問いたしまして、情報収集に努めてきたわけでございます。
 去る1月に障害福祉課が産業振興財団の職員とともに同社幹部と面談をいたしまして、本県に進出するに当たっての条件等について意見交換を行ってきたところでございます。
 その中でアイエスエフネットライフ側からの意向も示されておりまして、例えば立地場所の条件でありますとか、進出場所の規模、面積、あと、障害者の訓練後の受け皿となる事業企画、そういったものも提案をしてくれというようなお願いもあっているところでございます。
 また、例として、静岡県の沼津市の方に参考となる進出ケースがあるので、そこを現地視察するよう勧められましたので、現在そこら辺の日程調整も行っているところでございます。
 今後も、関係機関と連携をとりながら、取組をしっかりと前に進めてまいりたいと思っております。
◆山口委員 今年度中にはしっかりとした目鼻が立つように、ご尽力をよろしくお願いします。
◆織田委員 消費税のところから、もう一つおさらいをしたいと思います。
 実は、4月から消費税が上がる。かなり多面的に、今日の議案審議でもありましたように、いろんなところで増税の負担がかかってくる。それから、一ご年配の方にすると、逆に介護保険料が上がったりとか、4月に入りますと非常に重税感が増してきます。何とかこの部分で消費が落ち込まないようにということで、国は補正予算を5兆5,000億円組んだということで対応はしているんですけれども、長崎県は、いろんな景気の循環が戻ってくるのが、やっぱり2年間ぐらい遅れると。その間、何とか負担感、あるいは消費税のそうしたマイナス部分を払拭する必要があるだろうという思いは、皆さんお持ちだと思います。
 各県でいろんな対応をやっていました。要するに、地域振興券を使って、その分の落ち込みを、消費を何とか抑えようという取組をやったりとかしているんですが、長崎県はそうした検討は今回なくて、今取り組んでいる景気対策で何とかここを抑えようという考えで今日至っているように、新聞報道であっておりました。
 長崎県の経済を預かる産業労働部としては、今どんな分析を、落ち込みがあるとすれば、どれくらいの影響があるのか、それに対して各商店街はどんなことで対応して、どんなことでそれを持ちこたえようとしているのか、大ざっぱで結構ですので、県内の景気動向を私たちが分析できるというか、探れるような話をぜひお伺いしたいと思います。
◎中野産業政策課長 まず、景気動向でございますが、本県につきましては緩やかに回復しているということは、いろいろマスコミ等でもあろうかと思います。
 あと、消費税に関する影響といいますか、どういった状況になっているのかということを幾つか調べております。例えば、私どもが景気動向調査というのを四半期ごとにやっているんですが、そこでも価格に転嫁できるかどうかと対象企業に問いかけをしたんですが、転嫁できると答えた企業が64.5%、転嫁できないと答えた方が35.5%という状況になっております。大半の企業では大体転嫁できるというような回答が多い反面、非製造業、運輸、卸小売りでは、ある程度転嫁できないという回答が複数見られたというような分析をさせていただいております。
 あと、この消費増税に対してどのような対策を講じているかでございますが、商店街等につきましては、後で説明があるかと思います。全体としての県の取組としては、県と市町に転嫁できる、できない、そういったものとか、表示の問題については窓口を設けて、相談受け付けをさせていただいたということでございます。
 現状では、3月14日の時点で県への相談というのは、今のところなかったということですが、実際、商工団体もそういう消費税対策についてはいろんなセミナーとか、消費税対策セミナーを行ったりということで、2月時点で129回ほどそういった相談とかセミナーを開催して2,399名の方が参加されたということで、いわゆる消費税転嫁のポイントとか、税制改正の中身とか、そういったところを周知させていただいた状況でございます。あと、相談会も商工団体でなさっておりまして、商工会も含めて商工会議所等で行われております。
 1月末現在で我々が取りまとめたところによりますと、3,423件ほどの相談があったということで、内容としましては、やはり価格値上げ、自分のところが値上げする時期、いつ値上げするかとか、価格設定の方法とか、そういったものについての相談が大層占めたという状況でございます。
◎上原商工金融課長 委員お尋ねの消費税増税に伴う商品券の発行の状況について、お答えいたします。
 まず、消費税増税対策としましては、県内では壱岐市商工会がこの4月に商品券の発行を予定しているということでお聞きしています。このほか、この4月からということではございませんで、従来から商工会、商工会議所等が商品券を発行している市町が3市2町ございます。それは佐世保市の四ヶ町商店街、西海市、南島原市、長与町、時津町の商工会、そういった状況でございます。
◆織田委員 大体相談が主体で皆さんでやっていただいて、価格転嫁ができるような帳簿上の問題、いろいろな問題が出てくると思うので、それはそれで対応していただいていると思いますが、できないというところについてどうするかということ、運輸業界は特に難しいとありますね。その辺は、皆さんのところもそうだけれども、業界そのものとして取り組んでもらわないといけないことがあると思うので、そこはそこでよく連携とっていただきたいなと思います。
 それから、地域振興券みたいな商品券を配って何とか落ち込みを抑えようというところも、努力なさっているところもあるようですね。これはこれで、地域でそういった取組をなさるということは非常にいいことだと思います。県でやっているところもあります。他県で県全体でそういうのをやってみようという動きで取り組んでいらっしゃるところもあるようですので、長崎県としてそこまでの検討は、今していませんか。どうですか。
◎上原商工金融課長 まず、私どもは国の補正予算、5.5兆円ございますけれども、その中には商店街に対する振興の予算もかなり大きくございます。そういったものの中身を見ますと、イベント開催の経費の補助とかもろもろございますので、まずはそういったところの周知徹底を図りまして、商店街の賑わいを創出して、消費の落ち込みを防いでいくということを考えておりますし、それと、県の単独の補助事業におきましても、まちなか活性化推進事業補助、そういったものについてもできるだけ早く交付決定手続をやりまして、消費の落ち込みをまずカバーしていきたいと思います。
 それから、4月からの消費税の増税で落ち込まないかどうかということについては注視をしてまいりまして、それに対しては、必要に応じていろんなことを考えていかないといけないと思っているところでございます。
◆織田委員 こういうのはタイミングが大事なんですね。やっぱり経済は心理学とよく言われるように、気持ちが落ち込んだら、ずうっとへこんでしまいますから、今おっしゃったように、どう膨らませていくかという考え方でイベントをやったりとか、商店街がこういうことをやってみようという時に、それが速やかに、すっと補助金が入ってできるだけ早く、4月から始まるわけなので、春の商戦も今から始まるわけですから、できるだけ早く使いこなしていけるような対応をしてあげることが大事だと思います。おっしゃった考え方で結構なんですが、ぜひそこをいち早く取り入れて、こちらに引き込んで、国の対策に対して取り組んでいただきたいと思います。
 それから、5兆5,000億円の国の補正予算があります。これは100分の1とすると、550億円のお金が長崎県に入るということになると、この550億円が回転し出したら、それが何倍かになって経済の循環を始めるわけです。今、長崎県の景気動向がまだまだ難解な中で550億円、勝手なお金で恐縮ですけれども、550億円がいかに早く回っていくかという仕組みを全体で考えていかなければいけない。それは県全体として考えていかないといけないんですよね。
 それで、この前言いましたように、長崎県にこの補正予算のお金が、国から直接くる分もある、長崎県を通ってくる分もある、市に行く分もある。だから、長崎県として全体に、どういうところにどういうお金が回っているのかという掌握をきちんとしなさいよと。その上でこのお金が動き出すように、早く手だてをとる必要がある。そうすることが、消費税によるマイナス面をカバーできる。また、逆に言えば、そこから新しい産業の展開が始まるところもあるかもしれない。そういう期待を持っているわけです。できるだけそうした資料をここに、「政府景気対策補正予算の県内波及」と書いていますけれども、この資料もまとまっていますかね。まとまっているのであれば、いただきたいと思っています。
◎中野産業政策課長 資料につきましては、国の経済対策の中では、本県で使えそうなものにつきましては、ある程度まとめたものがございますので、ご提供させていただきたいと思います。
◆織田委員 ぜひ皆さんに資料として提供していただいて、長崎県の経営感覚で、国からお金がこようが、どこからこようが、要するに長崎県の経済がどうなるかという掌握は皆さんがきちんとやっておく必要があるわけです。そういう点でぜひ、この間の国のお金がどういうふうな道にいっているのか、それがいち早く本当に使われているのかどうかという分析を皆さんがして、こういう中での景気の循環がうまく長崎県で行われるように取り組んでいただきたいということを要望しておきたいと思うんですが、産業労働部長、何かお話があったら。
◎山田産業労働部長 消費税が4月1日から上がるわけでございます。現在、自動車ですとか、家具、家電品等でやはり駆け込み需要が生じておるということで、来年度の前半、その駆け込み需要による反動減、これが一番心配されているところでございます。国もそこに着目をして、その反動減緩和策ということで、今回の5兆5,000億円の中にも予算が含まれているようでございます。
 また、先ほど織田委員の方からお話がありましたように、国の好循環実現のための経済対策、これは、確かに1%ということになれば、本県にも550億円ということになります。そういった国の経済対策の予算を県内にどのくらい引き込むことができるか、大切でございますから、実情もしっかりと把握をして資料もご提供させていただき、また、状況をしっかりとにらみながら、今後取組を進めていく必要があるというふうに認識をいたしております。
◆織田委員 2つ目、ネット通販のことで皆さんにご紹介したいと思います。
 実は、最近、通販が若い人たちに当たり前になっている。私の娘も、何がくるのかといったら、楽天からしょっちゅう送ってくる。若い人はそれでやっているんですね。ネット通販がここまで普及しているのか。調べてみると、なんともう百貨店を超えてしまっているんです。今はもうスーパーの域までいっているんです。スーパーと並んでいるぐらいにネット通販というのが盛んに行われています。これからもっと増えてくると思います。
 そういう面では、ネット通販に対して何らかの形で行政も支援をしていって、これを広げていくということで経済対策を。地元で、少ないところでやっている人もあるんですね。本当に2〜3人でやっている、お茶をやっているところなんかもあります。しかし、通販しかやらないんですよ。本当に売れているんです。そういうところをしっかり掌握していただいて、これに対する支援のあり方というのを具体的に検討していく必要があると思います。
 ヤフーとアマゾンと楽天があって、楽天が非常に伸ばしています。旅行かばんでは楽天市場でいつもトップクラス、どこかといったら、長崎県の企業ですよ。要するに、業績を上げているわけです。私たちが知らないところで。
 そういうのをもう少し掌握して、また、そういう芽を持っているところに、そういうやり方があるんですよと紹介して、そういう市場を開拓する必要があると思います。この辺について、まず、大ざっぱですけれども、そういう考え方をお持ちになりますかどうか。
◎上原商工金融課長 私もネット通販については注目しているところでございまして、内々研究をしているというような状況でございます。
 全国的にも、本県もそうでございますけれども、人口が減少している中で、消費人口も下がってきているということで、消費のパイが小さくなってきているということでございますので、やはりそういった中で外貨を稼いでいくということが非常に大事だろうと思っています。そういったことから、このネット通販というのはかなり有効であろうというふうに、自分自身も考えております。
 私自身も楽天の方に話を聞いたりとかしておりますし、九州におきましては佐賀県が先行して取り組んでおりますので、佐賀県の担当の方にもお伺いしたりとかしております。それと、あと、企業の方々のお話も聞いたりしております。
 そういった中で、やはり楽天がシェア的には一番あるみたいでございますし、楽天については、いわゆる電子商取引(eコマース)に対するコンサルティングもかなり、ほかのところと違ってやっているので、そういった点では、そういったところと何かできないかなというふうに思っています。
 それで、どういったことが必要かということでございますけれど、お話をお伺いしてみると、楽天に出店してみたけれども、なかなか売り方がわからないとか、そういった面ではフォローが必要だなというようなことも感じますし、ネットをしている方々というのは、先ほど委員の方から、2〜3人でやっているというお話もございましたし、ほかにやっている方々、普通の商店街でございましたら、隣近所すぐわかっていろんなお話ができるわけでございますけれども、孤独であるというようなお話も聞いていますし、そういった中では、お互いどういうことで、どういうノウハウを持っているんだろうかというようなお話がありまして、そういったものを交流会等で知りたいとか、そういったニーズもあるみたいでございますから、今後そういった意見も踏まえまして、実施も踏まえまして、どういう施策が有効であろうかということも十分に検討してまいりたいと思っているところでございます。
◆織田委員 私も佐賀の方の話を聞いてみたら、代々お米屋さんでおじいちゃんがやっていたんだけれども、もうやめようかなとしていたんだけれども、ネット通販おもしろそうねといって、このおじいちゃんが関心を持ってやりました。そうしたら、佐賀のお米がどんどん売れていって、おじいちゃんが、息子は東京で大企業に勤めているから、もう帰ってこないので自分で終わろうと思っていたら、息子が帰ってきて、それでまた広げていっている。というふうにして、要するに、楽天の方も田舎の方がいいんですよ。田舎のものを中央に送るわけだから、おっしゃった、外貨をどんどん稼げるんですよ。佐賀が始めた実績を見たら、間違いなく楽天の通販の額がずうっと上がってきているんですよ。おっしゃった、この効果なんです。これはいい手段だなと。要するに、アメリカなんかもっと広がっていますから、これから伸び代があるものとして、長崎のいいものを、まだ知られていないものが結構ある。頑張っているところがあるんですよ。私たちが知らない、ぼそっと聞いて、「えっ、通販でやっているんですか」と、これはものすごくもうかっているんです。
 そういうところを聞き込みながら、また、そういう関心があるところに集まっていただいて、さっき言った、楽天さんにお願いして来てもらってやって、ちょっと高いんですよね、そこに載せるには。それは県が応援をしてあげて取り組んでいくと。佐賀県が、最初500万円ぐらいしか予算をかけていなかったのを、今度は1,000万円かけて、1年間で倍にして、これをもっともっと広げていこうという考え方ですよ。
 これは乗らないことはないですね。これだけ長崎の地理的なことを考えたら。これは、ぜひ積極的に、次の6月議会に、知事が新しい経済対策を打ち出すと言っていたから、そんなに長くかかるお話じゃないので、楽天さんとも話をして、それで実現してもらいたいと思うんだけれども、産業労働部長に話を聞きましょうか。
◎山田産業労働部長 まず、ネット通販でございますけれども、平成20年に6兆円ぐらいの売り上げだったというのが、平成24年、4年後には9.5兆円ということで160%アップでございます。やはりネット通販には視点を当てて取り組んでいかなければいけないと思っております。
 業界最大手の楽天でございますけれど、楽天のスイーツ部門で本県のお店が、たしか全国7位というような成績を上げておるところもございまして、そこに商工金融課長は話を聞きに行っております。そこでは、全国どこでも、特に東京や大阪ではネットショップ開設のセミナー等々が頻繁に開かれておると、長崎ではそういったことがあっておらないと。これではどんどん全国との差が広がっていくというような危機感もお持ちでございまして、先ほど商工金融課長が申しましたように、まずはネット通販に取り組むマインドを醸成していくということと、その後、どうやったら売り上げを伸ばしていくことができるのかというふうな、お互いに切磋琢磨していく交流の場を持っていくことなどが、県としては重要な施策になってくるのかなと考えております。
 今後、一層勉強しまして、何とか物にしていきたいと思います。
◆織田委員 おっしゃったとおり、何とか物にしていくことが長崎県の経済の浮揚につながっていくと思いますので、成功している人たちの話をよく聞いて、そういう人たちにアドバイザーになっていただいて、それでやりたいという人たちを広げていくというのが一つのいい方法かなと思っていますので、ぜひそういう手段をとって通販の開始を早めていただきたいと要望しておきます。
 もう一つは、再生可能エネルギーの件ですが、この前鹿児島に行ってきました。鹿児島はおもしろい、小水力をやっているんですが、うちは地熱と風力、浮体を中心にしてやるんだけれども、まだまだいろんなことで検討余地があるのかなと。小水力は、ダムだけじゃなくて、水と高さがあれば使える水力というのはあるんだなと思って、鹿児島県挙げてやっているんですよね。これも勉強する一つの課題に上げてもらってもいいかなと思っているんですが、ここではその程度でおさめますが、どうでしょうか。
◎黒崎グリーンニューディール推進室長 小水力につきましては、昨年の12月に公表させていただきました再生可能エネルギー導入促進ビジョン、ここでも一つ取り上げておりますが、大きな推進方針としましては、先ほど委員がおっしゃられた、水と高さがなかなか本県はポテンシャルが低いということもございまして、大きなものはつくれない。そういうことで、小規模な発電を推進していきたいと考えております。
 今、一番大きな問題点は、小規模な発電ができる機器がまだ発展途上ということもございまして、商品化されていません。逆に、それにとりかかろうとしている本県の中小企業の方々が、まだテストではございますけれども、取組は着実になされているというのがございますので、まずは事業化、製品の開発、こういったものに取組の支援をいたしまして、その応用先として地域づくりに、手を挙げるところを探してマッチングさせていきたいと考えております。
◆織田委員 今の姿勢で結構ですので、そういった方向で何とか広がりもできればなと思っていますので、よろしくお願いします。
◆友田委員 時間がありませんので、まずは、電源三法交付金制度の見直しということで、これは県としても政府要望の中に毎年お願いしている内容です。
 昨年要望して、その後国がどのように動いたかというところと、4つ書いておりますので、この中身についてお聞かせをいただきたいと思います。
 それと一つだけ、A番、B番の適用範囲の関係ですけれど、隣接とか、隣々接とか云々がありますよね。これは電源三法交付金の説明資料によると、毎年見直すと書いてあるんです。以前からでしたけれど、隣々接は他県に行かないということでなっていますよね。海洋においては何キロとかというのがあったと記憶しております。それがどこに書いてあるのか探し切らなかったんですけれども、海洋によって何キロというところぐらいは、福島の事故を見れば、せめて早急に見直す必要が、ここはもう長崎県が言うしかないと思うんです。長崎の鷹島外しのような制度なんです。だから、ここは長崎県がしっかり声を上げないといけないと思うんだけれども、今年度というか、平成26年度の要望においては、ここを明確に言うのかどうか、この辺も含めてお示しをいただきたいと思います。
 詳しい資料等については、資料を皆さんに配付していただくだけで結構ですので、お願いします。
 あわせて、企業誘致の状況についてです。これは、資料を多分まとめていただいていると思うので、みなさんにもあわせて資料配付をいただければ、結構です。
 企業側の現地訪問回数、この企業誘致というのは工業団地です、オフィス系ではなくて。県が補助金を出して市町へとか、県営とかやっている今の工業団地の中に企業側の現地訪問回数がどのくらいあるのか。
 そして、企業側の本県への立地に対する要望等への対応、どういうふうにしているのか。例えばこういう区画でこういうふうにしていただくと、我々としては非常に来やすいというようなことがあった場合に、どんなふうに対応しているのかというところです。
 あと、企業誘致については、全国の自治体と競争しているわけであります。現在行っている長崎県の補助制度等が見劣りすることがないのかということです。ほかに比べて非常にこういうところが弱いと、それぞれ業種によっても違うんでしょうけれども、こういうところが差があって苦戦をしているというようなところがあるとするならば、そのあたりをお示しいただきたいと思います。
◎平田産業振興課長 電源三法交付金の要望について、平成26年度の国の予算におきましては、大きな制度の変更はされておりません。現行の制度のままとなっております。
 原子力発電に関する交付金等の適用範囲、隣接、隣々接の考え方ですけれども、立地県、玄海原発であれば佐賀県であれば、所在市町、隣接市町、隣々接市町、隣の隣の市町まで対象になる。
 隣接県、長崎県の場合ですと、隣接市町までは対象になると、制度上はそうなっておりますけれども、実際に土地で隣接している市町はありませんで、さっき委員がおっしゃいましたように、鷹島が海を隔てて8.3キロと。そこで、これは国の運用通達の中で、海を隔てた場合は6キロ以内に限るということが書いてあります。そこで、結局は隣接になっていないということで対象にならないということになっております。
 今の要望は、我々もUPZと交付金の対象範囲を整合させてくれということで大きな要望をさせていただいておりますが、具体的な折衝をする中では、鷹島はもともとこういう問題があるんだということでの話はさせていただいておりますし、国の方としてもそういう認識は実は持っていただいております。鷹島の問題はちゃんと認識しているという話は私も聞いております。要望書の中に、海域を隔てた制限の撤廃まで盛り込むかどうかというのは、地元の市とも調整をさせていただきたいと思っています。
 というのは、壱岐も平戸の大島も海を隔てて接しております。これは距離が違うだけであります。そうすると、結局はUPZと同じことになってくるので、その中でもまた違うのかというような問題も発生してまいりますから、そこは、要望としては、一つはUPZとの整合というのが、理論的にはそういうことであって、ただ、これまでの過去の経過からすれば、そもそも鷹島の問題というのは、福島の原発がある以前からもともとあった話なんだということで私たちも説明をしておりますし、今後も、できればそういう方向かなとは考えておりますが、いずれにしても市の方と改めて相談させていただきたいと思っています。
◎下田企業立地課長 現地訪問回数につきましては、件数でございますので、口頭でよろしゅうございますか。
 平成24年度につきましては、8社の企業に団地を視察いただいています。団地の箇所は7カ所ですけれども、複数案内するケースもございましたので、延べ19団地を見ていただいております。
 平成25年度は、これまで14社の企業に来ていただきまして7団地、延べで32団地の視察という状況になっております。
 要望に対するニーズ対応については、後で提出させていただきます。
 それと、補助制度につきましては、おおむね投資に対する補助と雇用に対する補助から成り立っているケースが多くなっておりまして、補助率、補助単価、上限額の考えが、県によっていろいろ、業種であったり、規模であったりまちまちでございますので、一概には比較しにくいんですけれども、少なくとも九州と比較してみますと、大きいケース、小さいケースも含めたところで幾つか計算したことがあるんですけれども、その時は、本県は非常に上位にあるということでございまして、一番端的に見えたところは、上限額の設定というのがございまして、これについては、九州の中では50億円を上限にしているのが熊本県と宮崎県、30億円が本県と佐賀県、大分県、10億円が福岡県、鹿児島県となっております。
 ただ、この50億円というのは、例えば熊本県ですと、1,200億円以上の投資がないと上限に到達しませんので、現実的にはあり得ないような、いわゆる見せ金的なものになっている部分があろうかと思います。本県の場合は、30億円というのが、来年度は初めて事例が出てきそうな状況もございまして、現実的なところで言いますと、本県の制度というのは他県に比べて遜色ないというふうに認識しております。
◆友田委員 電源三法の関係ですけれど、川内が動き出しそうな感じですよね。今後どのようなプロセスで政府が動かすかどうかわかりませんけれども、そこに対して、やっぱり順次動いていくと思うんです。そうなった時に、やはり周辺の皆さんに対して、福島の原発の事故が起こる前とそういった状況が何も変わらないまま動いていくということについては、いろんな意味で非常に難しい問題を抱えてくると思うので、ここは隣接してUPZに入って、少なくともリスクを感じているところについては、速やかにその辺の問題が解決できるように強く働きかけをお願いしたいと思います。
 海洋を挟んだ点については、先ほどおっしゃるとおり、確かに海洋のそこを除いてしまうと、壱岐や大島もみんな入るということは承知していますので、ただ、以前から、これは非常に大きな、デリケートな問題になってしまっているので、その部分は、ぜひ県としても改善に向けて全力で取り組んでいただきたいと思います。
◆中島[浩]委員 私は1点だけですけれども、このたび「まちなか活性化基本計画」の予算額が上がっているんですけれども、どこに行ってもそうなんですけれど、この推進スキームを見ると、商店街にある程度行政もかかわった中で住居とか公共施設を集中してやっていこうという計画で、これを取り入れてやっていらっしゃると思うんですけれど、見てみると、割と商店街の近隣の方、住宅とかを見ると高齢化が進んで買い物弱者が多いという状況で、郊外にディスカウントストアがどんどんできていると。
 人口がどんどん減っていく中で、将来的に考えると、商店街がだんだん先細りになってきて、ディスカウントだけが残ってくる。これが撤退されると、全く買い物難民になってしまうような状況を考えるんですけれども、そういう中で、平成20年から平成24年のまちなか活性化基本計画で、わずか17件しか計画を出されていないわけですけれども、本来であれば、どんどんこの計画を立てていただいて、しっかりと存続じゃないんですけれども、形として残していかないと、今後大きな問題が発生するんじゃないかということで危惧しております。
 そこで、これからどういった推進の仕方、各地区のいろんな方がいる中で話をまとめて進めていくのは大変な苦労かと思いますけれども、これを増やしていかないことには、せっかくこういう計画、支援制度があるものですから、ぜひ活用していただいて生き残っていただきたいという思いがあります。それで、これからの取組についてお伺いいたします。
◎上原商工金融課長 まず、まちなか活性化基本計画でございますけれども、これについては有効なアプローチといいますか、取組だと思っています。
 その理由といたしましては、こういった計画をつくるということで、地元の商店街の方々でございますとか、市町の方々、それから住民の方々、こういった方々が自分たちの商店街をどうすればいいのか、まちづくりをどうすればいいのかということを、いろんなことを考えながら合意形成を図っていくということで、それは連帯感が醸成されてきますし、方向性も明確になっていくといった作用が、効果があるのではなかろうかと思っています。
 そうしましたら、まず計画づくりについて携わってまいりまして、今、まちなか活性化基本計画については17地区ということでこの資料はなっていますけれども、今年度につきましては3地区ほど申請が上がっている状況で、今週に審査会を開く予定でございますので、見込みとしましては、3件ほど増えまして20地区となる状況にあろうかと思います。
 実際計画をつくって、今後どう取り組んでいくかということでございますけれども、一方で計画づくりを進めていくというのも必要だと思っていますけれども、あとは、まちなか活性化推進事業補助金にはいろんなメニューがございます。アーケードをつくったりとか、施設整備をするとか、イベントをやりますとか、そういったコミュニティー施設を整備していくとか、メニューとしては、私自身は大抵のことには対応できるような状況になっているかと思いますし、市町の方からも、この補助事業については、商店街の方からもそうですけれども、ずっと存続をしてほしいというような願いも出ているところでございまして、私が携わっていて、何が足りないのかいろんなことを考えてみたところでございますけれども、例えばイベントをするということも有効だと思うんですけれど、そういったものが一過性に終わらないような取組につなげないといけないと。要は、商店街としての体質強化ですね、こういったことに取り組んでいかないといけないんじゃないかと思っております。
 だから、具体的にどういったことかといえば、個店、個店の力を上げていくと。例えば品ぞろえで言いましたら、大型店にはかなわないんだけれども、魅力ある独自性のあるような商品を仕入れてそれを売っていくと。その売っていく中においても商品知識を増やして、買い物客の方々に対して安心感とか、楽しみとか、そういったものを提供していくような、そういった店舗づくりといいますか、そういったものを進める。あとは、面としての商店街でございますけれども、歩いて楽しめるような雰囲気づくりにつながるようなハード整備をするとか、そんなことをやっていかないといけないと思いますし、その辺については、商店街というのは一つの企業と同じでございまして、やっぱりマネジメントしていくというのが必要ではなかろうかと思いますので、今後はマネジメントの体制を強化していきます。そんなこともやっていかないといけないなと思っているところでございます。
◆中島[浩]委員 私もいろんな資料を見させていただいて、成功例があるんですけれども、やはりさっき言われたとおり、高齢者にやさしい商店自身の商品力、サービスの向上等、いろいろ目標値が上げてあります。成功例がですね。ぜひこれをもっと進めていただいて、先ほども説明がありましたけれど、うちの市と商工会が統合しまして、指導員が減ったわけです。これもやはり指導力の弱体化につながっていますので、こういう計画をどんどん進めていただくよう要望させていただきまして、終わらせていただきます。
◆深堀委員 私も1項目だけ質問させてもらいます。高校生の就職内定率ということに関連して、雇用労政に関して少し質問したいんです。
 まず、先般新聞等々で公立高校の就職内定率が、昨年末ですけれども、89.4%ということで、過去10年で最も高かったという数字の報道がありました。その高かったのはいいんですけれども、分析として、その89.4%というのは、例えば正規雇用なのか、非正規なのかとか、希望で県内だったのか、県外だったのかというような分析、中身の部分をまずお尋ねしたいと思います。
◎池内次長兼雇用労政課長 高校生の求人につきましては、県内ハローワークへ提出されますことから、長崎労働局に確認をいたしましたところ、求人では、今年度で92%は正社員の求人だということでございます。
 なお、内定者の正規、非正規の状況につきましては、学校現場の把握が必要でありますことから、教育庁へ確認をいたしましたところ、把握をしていないということでございまして、求人の状況から見ると、ほとんどの分は正規雇用ではないかと思っておりますけれども、正確な把握は必要と私も思いますので、そこは教育庁と今後、協議をしていきたいと思っております。
 それと、県内希望か、県外希望か、県内就職した者の数はどうかと、やむを得ず県内希望から県外へということですけれども、現時点では、その点は把握しておりません。学校現場でしか把握ができないものですから、教育庁にも確認をいたしましたけれども、把握をしていないということでございます。
 私も表に数字として出ている県内希望と県外希望者数の数字と、本音の部分の数字とは差があるのではないかと私も思っておりまして、把握の必要があると思っております。
 そこで来年度、高校生の就職に関する意識調査、全数調査を教育庁と合同で行うということで考えておりまして、現在、準備を進めておりますけれども、その中でまさに委員がおっしゃられましたことを把握しようということで、今検討しているところでございます。
 一口にやむを得ずと言いましても、なかなか幅があると思われまして、難しい面も若干あるかなと思うんですけれども、そこはアンケートの内容をしっかりと詰めまして、データの把握に努めたいと思っております。
◆深堀委員 ぜひそういった視点でも調査といいますか、ただ単純に県内が何%でした、県外が何%でしたというだけではなくて、本質は、本当は県内を希望していたんだけれども、やむを得ず県外に出ていくという人がどれくらいいるのかというのは、今後のいろんな指標になってくると思いますので、ぜひそこら辺をお願いしたいと思います。
 多分、答えは出ないと思うんですが、先ほど92%が正規ですという話をいただきました。そこで、ちょっとお尋ねしたい。わからないと思うんだけれども、最近、限定正社員というのが出てきていますね。それは仕事の内容とか、勤務地とか、労働時間などを限定した正社員と。これは、当然個人の働き方とか、多様なニーズにも反映される一方で、例えばその仕事がなくなった、勤務地で事業が終わったとなれば、それは普通だったら、じゃ転勤とかして別の勤務地に行ったりするわけですけれども、限定正社員であれば、そこで仕事がなくなって解雇ということになってしまうわけですけれども、こういったところを把握されていますか。
 例えば92%正規だったけれども、長崎ではそういったところが何%ぐらいいるのかとか、そういったところを把握されているかどうか。
◎池内次長兼雇用労政課長 そこの分の限定正社員が、正社員の中でどれくらい求人としてあるかということについては把握をしておりません。
 今、委員おっしゃられましたように、限定正社員制度が、例えば規制改革会議の中で議論されておりまして、現実的に、実態として銀行であるとか、流通業界等においては、大手の企業においては、限定正社員は実際として導入をされているケースもあるというようなことで情報等もありますけれども、それについての明確なルールがないということで、今どうした方がいいのかということでいろいろ議論があっているんだろうと思いますけれども、今、高校生の求人について、限定正社員がどれぐらいということについては把握をしておらないという状況でございます。
◆深堀委員 わかりました。
 雇用労政課長にお尋ねをしたいんですけれども、今いろいろ労働環境をめぐっていろんな課題があると思うんですけれども、今言った、例えば限定正社員であったりとか、一定の年収があれば、どれだけ残業しても残業代はつかないホワイトカラー・イグゼンプションであったりとか、もしくは解雇の金銭解決であったりとか、そういった問題が、労働者保護という立場で考えた時にどうなのかという思いがあるんですけれども、今、私が3つ、制度の中で言いました。限定正社員、ホワイトカラー・イグゼンプション、そして金銭による解雇制度です。これに対して雇用労政課長としての見解といいますか、どういう認識であるのかというのをお訪ねしておきたいと思います。
◎池内次長兼雇用労政課長 委員がおっしゃられましたように、雇用のルールをめぐっていろんな見直しの議論が今いろいろあっております。例えば解雇の金銭解決制度につきましては、それを進める側の立場としては、産業間で労働力を円滑に移転しないと経済は活性化しないので、そのために労働市場の流動化が欠かせないので、解雇規制の緩和が必要だという意見と、片や反対する立場としては、無法な解雇が法律上許されるようなことになるので、解雇が横行するような社会になるのではないかと、そういうような意見もあるわけでございます。
 また、限定正社員につきましても、進める意見としては、正社員に比べて自分に合った勤務時間で働けるなど多様で柔軟な働き方ができるようになるので、それで子育てとか、介護といった面でも両立しやすくなるのではないかという意見がある一方で、正社員と非正規労働者の格差是正になるのではなくて、逆に、企業が正社員から限定正社員への切り替えを進めて安易な解雇に利用される可能性もあるのではないかというような意見もあったりします。
 また、ホワイトカラー・イグゼンプションの導入につきましては、めり張りのきいた働き方ができて、仕事の能率が上がるのではないかという意見がある一方で、企業の運用の仕方次第では、残業なしで労働者に長時間労働を強いることになりかねない、長時間労働を助長することになるのではないかというようなさまざまな意見があるということを承知いたしております。
◆深堀委員 両方意見があるというのはもちろん、ある程度認識はしているので、雇用労政課長として、そういう議論があるという中でどういう所見をお持ちですかということをお聞きしています。
◎池内次長兼雇用労政課長 それぞれの立場の中で意見があられて、それぞれに理屈が、立場があるということで、我々はその情報を、今、国の方でいろいろ議論がされておるようでございますけれども、その推移を見守っているということでございます。
○西川委員長 ほかに質問はありませんか。
◆山田[博]副委員長 私の通告は3項目ありますけれども、時間が押し迫っているので、ペーパーでもらえませんか。
 まず、平成25年以前に設置された風力発電の状況ということで、事前にいただいたんですが、この中で私は調査をしましたら、対馬と宇久島に風力発電があったんですけれども、それは撤去されております。撤去された状況は、どういった形で撤去されたのか、細かく調べていただいて、後でいただけませんか。大変申し訳ございませんけれども。
 それと、宇久島のメガソーラーというのは、離島で大規模な設置が行われているということでお聞きしていますので、この状況を後でペーパーでまとめていただきたいと思います。
 最後に、平成24年度と平成25年度の委員会に所属させてもらって、江村次長、この産業労働部というのは長崎県の大切な部署と思います。部長も次長も一生懸命やって、あなたも一生懸命やっていると思うんですけれども、今後、産業労働部はどうあるべきかという見解をあなたに聞かせていただきたい。あなたの見解を聞かせていただいて、私の質問を終わりたいと思います。
◎江村産業労働次長 産業労働部というところは、長崎県の発展の中核を担う産業の施策を担う部門だと思っておりますので、そういう部門にふさわしい積極的な部長を仰いで、我々部下一堂、それぞれの立場で施策を組み立てていこうと思っています。
 また、今後も6月補正に向けての取組を積極的に進めていかないといけないと考えておりまして、私自身も、各地域の期待といろんな願いを背負われて選出されてこられました議員の皆様と産業施策について議論ができたことを大変うれしく思いますし、感謝申し上げております。
◆山田[博]副委員長 どうもありがとうございました。私も肝に銘じて、これからも頑張っていきたいと思いますので、産業労働部の職員の皆さん、江村次長の言葉をしっかり受け止めて、これからも頑張っていただきたいと思います。
 終わります。
○西川委員長 ありがとうございました。
 ほかに質問がないようですので、産業労働部関係の審査結果について整理したいと思います。
 しばらく休憩いたします。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
     −午後零時11分 休憩−
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     −午後零時12分 再開−
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○西川委員長 委員会を再開します。
◆友田委員 休憩中に配付をしていただきましたけれども、先ほど深堀委員の質問の中にも若干触れておられましたけれども、現在、政府において労働者保護ルールの改正が行われています。
 我々にとっては改悪であるというふうに認識をしておりまして、先ほどの議論の中にもありましたとおり、「解雇の金銭解決制度」や「ホワイトカラー・イグゼンプション」といったものの導入ですとか、解雇しやすい社員を増やす懸念のある限定正社員の普及等々、こういったものが行われようとしています。
 また、政府の会議体の議論は、労働者保護ルールそのものにとどまらず、労働政策にかかる基本的なことについても政府の方で議論をされております。総理主導の仕組みを創設するということも言われております。雇用労働政策は、本来は国際機関のILOの三者構成原則に基づいて労働政策審議会において議論すべき問題であって、現在行われている中身については、まさに国際標準から逸脱したものと我々は考えております。
 そこで、こうした現状に鑑みまして、長崎県議会として、政府に対して、お手元に配付しているような意見書を提出したいということでのご提案でございます。それぞれご確認をいただいて、この趣旨に沿っていただいてご賛同いただきますようにお願いいたします。
 中身については、配付している内容のとおりでございます。
○西川委員長 ただいま友田委員から説明がありました「労働者保護ルール改悪反対を求める意見書(案)」について、ご質問、ご意見はありませんか。
◆織田委員 当局に聞きたいんですけれども、今、これを読んでみて3つ項目があるんですが、たしか、もうこれは閣議決定して進めているんですよね、国の方は。今から閣議決定をもう一回見直してやり直すとかということは、基本的にはなかなか難しいところまできている中で、いろんな問題、課題がある、捉え方はあるというものの、現在進められている国の状況を教えていただけませんか。わかっている範囲で。
◎池内次長兼雇用労政課長 解雇の金銭解決制度については、産業競争力会議の方で議論が進められていると受け止めております。また、限定正社員制度については、規制改革会議の方で、また、ホワイトカラー・イグゼンプションの方は、産業競争力会議の方で議論がされているということで思っております。今、議論中だというふうに受け止めております。
◆織田委員 「低賃金や低処遇のまま派遣労働の拡大につながりかねない法改正ではなく」と、2番目の方に書いてあります。正規雇用、賃金が上がるのは当然大事なことなんですけれども、これを「法改正ではなく」となっているんですけれども、国の方向性は、もう法改正の方で入っているのではないのか、どうですか。
◎池内次長兼雇用労政課長 言い忘れましたけれども、労働者派遣法の見直しについては、3月11日に閣議決定され、同日に法案は提出されているということです。今から法案審議があるんだろうということです。
◆織田委員 はい、わかりました。
○西川委員長 ほかにありませんか。
 しばらく休憩いたします。
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     −午後零時17分 休憩−
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     −午後零時18分 再開−
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○西川委員長 委員会を再開します。
 ほかに、ご質問・ご意見はありませんか。
○西川委員長 しばらく休憩します。
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     −午後零時19分 休憩−
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     −午後零時19分 再開−
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○西川委員長 委員会を再開します。
◆織田委員 労働環境がいろいろ変わっているという現状はわかりますし、また、労働環境はよくしていかなければならないという原点は変わらないんですが、今、政府の方で閣議決定をして、法改正の中で取り組んでいこうという段階に入っています。それから、もう一つ、労働政策審議会でもいろいろやりとりが行われているということも私どもの方には聞き及んでおりますので、それなりにその対応はさせていただいているという中でこの意見書が出されておりますので、あえてここで意見書を出す必要は今ないだろうと、こういうふうに判断していまして、提出には反対させていただきます。
○西川委員長 ほかにご意見ありませんか。
◆山口委員 今、それぞれの各機関で、この種の問題を議論されているところは十分承知しているんですが、要するに、我が国はいわゆる雇用社会です。そういう中で働く皆さんの処遇を改善して、日本の国をよりしっかり元気にするという意味でのフォローも含めての意見書になりますので、ぜひこのことを皆さんの総意で確認をしていただいて、国に提出をしていくということにしたいと思いますので、よろしくご判断をお願いしたいと思います。
○西川委員長 ほかにご質問等もないようですので、意見書の提出について採決を行います。
 本提案のとおり、意見書を提出することに賛成の委員の起立を願います。
     〔賛成者起立〕
○西川委員長 起立少数。
 よって、「労働者保護ルール改悪反対を求める意見書」については、提出しないことに決定されました。
 しばらく休憩します。
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     −午後零時21分 休憩−
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     −午後零時22分 再開−
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○西川委員長 委員会を再開します。
 これをもって産業労働部関係の審査を終了いたします。
 午前中の審査はこれにてとどめ、午後は13時30分より水産部関係の審査を行います。
 しばらく休憩いたします。
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     −午後零時23分 休憩−
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     −午後1時32分 再開−
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○西川委員長 委員会及び分科会を再開いたします。
 これより水産部関係の審査を行います。
○西川分科会長 まず、分科会による審査を行います。
 予算議案を議題といたします。
 水産部長より予算議案説明をお願いいたします。
◎下山水産部長 水産部関係の議案について、ご説明いたします。
 予算決算委員会農水経済分科会関係議案説明資料の水産部をお開きください。
 今回、ご審議をお願いいたしておりますのは、第141号議案「平成26年度長崎県一般会計予算」のうち関係部分、第146号議案「平成26年度長崎県沿岸漁業改善資金特別会計予算」、第149号議案「平成26年度長崎県長崎魚市場特別会計予算」、第153号議案「平成26年度長崎県港湾整備事業会計予算」のうち関係部分、第218号議案「平成25年度長崎県一般会計補正予算(第5号)」のうち関係部分、第222号議案「平成25年度長崎県沿岸漁業改善資金特別会計補正予算(第1号)」、第228号議案「平成25年度長崎県港湾整備事業会計補正予算(第3号)」のうち関係部分であります。
 議案の説明に先立ちまして、直面する水産行政の課題及び今後の取組についてご説明いたします。
 本県の水産業は、造船、漁業資材、流通及び加工等の幅広い関連産業を支え、特に離島部においては、地域の経済・社会の維持に大きな役割を担う重要な産業であります。
 しかしながら、生産量・生産額はピーク時に比べ大きく減少し、魚価の低迷、漁場環境の変化に加え、就業者の減少や高齢化、さらに燃油等の価格高騰が加わり、漁家経営を圧迫しております。
 このような中、県におきましては、平成23年度にスタートした「長崎県水産業振興基本計画」の基本理念である[力強く豊かな水産業を育てる〜もうかる水産業をめざして〜]のもと、様々な施策を展開しております。
 平成26年度当初予算におきましては、従来から取り組んでいる施策をより効果的に展開していくこととしており、特に、昨今の燃油価格の高騰が漁業経営に大変深刻な影響を与えていることから、国の対策を有効に活用しつつ、省エネ機器の導入支援や沿岸域操業への転換、燃油使用量が多いいか釣り漁業の光力削減の取組、経営の多角化促進など、重層的な施策を講じて、漁業者の経営体質の強化を推進してまいります。
 特に、水産業が基幹産業である離島地区をはじめ過疎地域において、漁業用燃油費の補填措置を講じている市町については、財政負担の軽減を図り、県と市町が連携しながら、燃油価格の高騰が及ぼす漁業経営への影響を緩和してまいります。
 これら本県水産業が抱える喫緊の課題を解決することを目的とした事業を実施するため、必要な予算を計上いたしましたので、委員各位のご理解とご指導を賜りますようお願いいたします。
 まず、第141号議案「平成26年度長崎県一般会計予算」のうち関係部分でございますが、歳入予算は、合計で122億4,280万8,000円、歳出予算は、合計で219億3,655万5,000円を計上しております。
 当初予算の主な内容につきましては、後ほど漁政課長から補足説明をさせていただきます。
 8ページをお開きください。
 債務負担行為については、1、水産行政事務機器賃借等、2、水産行政県有施設等管理業務、3、水産行政機器等保守業務、4、漁業用燃油高騰対策支援事業費、5、漁業近代化資金利子補給費、6、沿岸漁業等振興資金利子補給費、7、漁業経営維持安定資金利子補給費、8、漁業経営再建資金利子補給費、9、放流用種苗生産業務、10、漁獲可能量(TAC)管理業務、11、新漁業取締整備強化対策事業費、12、指導用海岸局に係る無線業務、13、種苗供給安定促進事業業務、14、水産流通基盤整備費をそれぞれ設定しております。
 次に、第146号議案「平成26年度長崎県沿岸漁業改善資金特別会計予算」でございますが、歳入・歳出それぞれ3億5,713万9,000円を計上しております。
 これは、沿岸漁業者等が自主的にその経営や生活環境を改善するため、経営等改善資金、生活改善資金及び青年漁業者等養成確保資金を無利子で貸し付けるものであります。
 次に、第149号議案「平成26年度長崎県長崎魚市場特別会計予算」でございますが、歳入・歳出それぞれ2億4,729万円を計上しております。
 これは、長崎魚市場の維持・管理並びに生鮮水産物等の取引の適正化を図るための経費であります。
 債務負担行為については、1、水産行政県有施設等管理業務を設定しております。
 次に、第153号議案「平成26年度長崎県港湾整備事業会計予算」の関係部分でございますが、収益的収入では、平成26年度に土地売却が見込まれる土地売却収益等として、9,922万4,000円、収益的支出では、完成土地の維持管理経費、土地売却収益に伴う土地売却原価、国の公営企業会計基準の見直しに伴う損失等として、9億3,109万9,000円をそれぞれ計上しております。
 次に、第218号議案「平成25年度長崎県一般会計補正予算(第5号)」の関係部分でございますが、歳入予算は、合計で2億7,325万9,000円の減、歳出予算は、合計で11億2,157万7,000円の減を計上しております。
 補正予算の主な内容でございますが、水産業振興資金の貸付見込額等の減に伴い漁業振興対策融資費2億2,833万2,000円の減、次に、13ページでございますが、水産基盤整備等の事業費の精算見込み等に伴い、漁場水産基盤整備費3億526万4,000円の減、県営漁港水産基盤整備費1億7,645万4,000円の減、市町村営漁港水産基盤整備費3億1,237万5,000円の減を計上しており、これらが補正額の大きな割合を占めております。
 債務負担行為については、1、漁業用燃油高騰対策支援事業費を設定しております。
 繰越明許費については、後ほど漁港漁場課長から補足説明をさせていただきます。
 14ページをお開きください。
 次に、第222号議案「平成25年度長崎県沿岸漁業改善資金特別会計補正予算(第1号)」でございますが、歳入・歳出それぞれ2億4,328万8,000円の減を計上しております。
 これは、貸付見込額の減等に伴うものであります。
 次に、第228号議案「平成25年度長崎県港湾整備事業会計補正予算(第3号)」のうち関係部分でございますが、土地売却収益等の増に伴い、収益的収入で1,965万8,000円の増、土地売却原価の増に伴い、収益的支出で2,838万3,000円の増を計上しております。
 最後に、平成25年度予算につきましては、本議会に補正をお願いいたしておりますが、国庫補助金等になお未確定のものがあり、また、歳出面でも年間の執行額確定に伴い整理を要するものがあります。
 したがいまして、これらの調整、整理を行うため、3月末をもって、平成25年度予算の補正について専決処分により措置させていただきたいと考えておりますので、あらかじめご了承を賜りますようお願いいたします。
 以上をもちまして、水産部関係の説明を終わります。
 よろしくご審議を賜りますようお願いいたします。
○西川分科会長 ありがとうございました。
 次に、補足説明をお願いします。
 私から指示しておりました「長崎漁港衛生管理施設整備計画」についてもあわせて説明をお願いいたします。
◎山田漁政課長 それでは、私の方から平成26年度当初予算(案)の概要について、ご説明させていただきます。
 お手元にお配りしております資料1「長崎県水産部 主な計上事業一覧」、縦長の資料でございます。それから資料2「長崎県水産部 新規事業等」と記載されております横長の資料です。この2つを使って説明させていただきます。
 資料1の1ページをご覧ください。
 水産部の一般会計の平成26年度当初予算(案)は、219億3,655万5,000円でございます。平成25年度当初と比較いたしますと、13億7,961万9,000円、6.7%の増でございます。また、水産部の予算は、県全体予算における約3.2%を占めております。
 以下、部内各課別の一覧、特別会計並びに公共事業の計上額を記載しております。
 続きまして、横長の資料2の1ページをご覧ください。
 平成26年度の新規事業のうち、主な計上事業についてご説明いたします。順に説明してまいります。
 1ページ、漁業用燃油高騰対策支援事業費39万4,000円、債務負担6,673万4,000円は、漁業者に対し市町が過疎債を活用して燃油費の補助を行う場合に、市町の実負担に対して2分の1相当の助成に要する経費を措置するものでございます。
 次に、2ページ、省エネ転換緊急対策事業費1億2,653万4,000円は、燃油高騰の影響を受けにくい省エネ型漁業への転換を積極的に推進することにより、本県漁業者の経営体質の強化を図るために、省エネを目的とした機器整備に対し、国の支援制度への継足し支援を実施するものでございます。
 次に、3ページでございます。
 「生産サイクルの早い」短期養殖推進事業費903万1,000円は、未・低利用魚の有効活用及び魚価の向上を図るため、定置網等で漁獲される、養殖期間が1年程度で出荷できる小型サイズの魚等を畜養し、養殖業者に安定供給する取組を支援するとともに、冬場の加温飼育によるトラフグ養殖の期間短縮に向けた技術を開発するものでございます。
 次に、4ページをお開きください。
 21世紀の漁業担い手確保推進事業費9,532万円は、新規就業者の定着促進を図るため、就業希望者の受け皿づくり、技術習得研修中の生活費の支援、リース漁船を取得する漁協への助成、経験の浅い漁業就業者に対するベテラン漁業者による技術指導、燃油高騰に対応し、漁業種類の転換、多角化を目指す漁業者の技術習得などを支援するものでございます。
 次に、5ページをお願いいたします。
 水産物輸出促進事業費3,740万2,000円は、本県水産物のさらなる輸出拡大を図るため、これまでの東アジアを中心とした取組に加え、北米、南米、東南アジア及び中東諸国に対する販路拡大を目指した市場調査や販売促進活動等の取組を行うものでございます。
 次に、6ページをお願いいたします。
 藻場回復新技術導入実践事業504万9,000円は、県内の藻場の回復を図るため、「磯焼け対策技術検討委員会(仮称)」を新たに設置し、民間企業に公募した藻場回復にかかる技術提案の実践、評価、検証を行った上で、県内の関係者等へ情報提供や公共事業を活用することにより、新たな藻場回復技術の導入を図るものでございます。
 7ページでございます。
 新漁業取締整備強化対策事業費3億5,486万2,000円は、悪質密漁の取り締まりを強化して、水産資源の適切な管理を図っていくため、更新時期を迎える漁業取締船「おおとり」の代船建造について、設計や建造工事に要する経費を措置するものでございます。
 以上をもちまして、平成26年度当初予算(案)の概要について、説明を終わります。
◎田中水産部参事監 引き続きまして、お手元にお配りしております資料3に基づきまして、平成26年度当初予算(案)に計上されております水産部所管の公共事業新規箇所について、説明をさせていただきます。横向きの資料でございます。
 表紙をめくっていただきまして、2枚目の一覧表をご覧ください。
 水産部におきましては、平成26年度に資源管理課所管の2カ所及び漁港漁場課所管の9カ所、合わせて11カ所の新規着工を予定しております。
 この11カ所のうち、一番右端の欄にページ番号を付しておりますけれども、これに基づいて、代表的な5カ所について説明をしてまいります。
 1枚めくっていただきまして、資料の1ページになります。
 まず、これは有明海の沿岸地区におきまして、平成22年度から平成24年度にかけて海底耕耘事業を実施してきたところでございますが、依然として多くの魚種の漁獲量は低位で推移し、減少傾向が続いております。また、特に諫早湾では底質が悪い状態が続いております。
 そこで、平成26年度から平成30年度にかけまして、有明海沿岸地区の8,500ヘクタールの海域におきまして海底耕耘を実施するとともに、底質が悪い諫早湾におきましては、耕耘とあわせて貝殻を散布し、底質の改善に取り組むものでございまして、総事業費は5カ年間で6億円を見込んでおります。
 続きまして、2ページをお開きください。
 壱岐地区におきまして水産資源の維持回復や効率的な漁獲が可能となりますよう、増殖場や魚礁の整備を、現在10カ年計画で進めているところでございますが、その一環として、壱岐南地区におきまして大規模な魚礁漁場、人工礁と呼ばれるものでございますが、それを整備するものでございます。
 事業の内容でございますが、平成26年度から平成28年度にかけまして、ブリあるいはマダイ等を対象としました魚礁群6個、合計3万空立方メートルを配置するもので、総事業費は6億円を見込んでおります。
 続きまして、3ページでございます。
 雲仙市への事業でございまして、赤間漁港海岸高潮対策事業でございます。
 当該地区は橘湾に面しておりまして、南西方向に開いた地形であるということから、台風等の荒天時には沖合からの波が直接来襲する状況にございます。ここに掲げております下の写真は、平成24年9月の台風16号の時のものでございますが、越波した波が家屋に直接かかるなど被害が発生をしておりまして、護岸背後の市道が通行止めになるなど、日常生活にも大きな影響が出ております。
 これらの被害を防止するために離岸堤を整備するというものでございまして、平成26年度から平成30年度にかけて離岸堤100メーターを2基、総事業費で7億4,000万円を見込んでおります。
 続きまして、4ページでございます。
 海岸堤防の老朽化対策ということでございまして、海岸堤防には、従来より、海へのアクセスを確保するために、いわゆる開口部というものが設けられております。ここの写真にございます着工前というのは、従来、高潮等の危険がある時には、ここに角材を落とし込んで閉鎖するという古い形式のものでございますが、このような古い形式、あるいは老朽化等によって、本来の機能が確保されていない海岸開口部におきまして、非常時においても人為的な操作の必要がない、写真に着工後と書かれておりますけれども、このような改良を施したり、あるいは開閉不良のゲートを修繕したりするものでございまして、対策を講じる開口部の箇所数は、県内の漁港区域内におきまして224カ所、平成26年度から平成30年度にかけて総事業費で3億1,600万円を見込んでおるところでございます。
 次に、補足説明資料の5ページでございます。
 水産生産基盤整備事業の対馬市営瀬漁港の説明でございます。
 当該漁港は対馬の西岸に位置しておりまして、一本釣りあるいは定置網を中心とした漁業が営まれております。台風時の荒天時には、波が開口部から侵入し、港内の静穏度が確保されていない。また、その結果として他港への避難、あるいは漂流物等が大量に流入するといった支障が生じています。このために、この開口部を防波堤により閉め切りまして、また、大きな潮位差に対応するためのポンツーンなどを整備いたしまして、水揚げ作業の効率化と漁業作業の安全性の向上を図ってまいります。
 これらの整備に、平成26年度から平成30年度にかけまして、総事業費で6億4,000万円を見込んでいるところでございます。
 これらの新規事業分を含めまして、平成26年度の水産部所管公共事業予算案には、漁港漁場事業を合わせまして、146億1,000万円余りを計上しております。
 引き続きまして、西川委員長からご指示のありました長崎漁港の高度衛生化施設整備計画についてご説明します。カラー刷りのA3の紙をご覧ください。
 資料中に書かれております平面図では、図の上の方がいわゆる西棟と呼ばれるものでございます。また、図の下側が東棟と呼ばれるものでございまして、高度衛生化の事業におきまして、岸壁の部分の耐震化前出し工事として、荷捌所の閉鎖型への改良工事、これを順次実施してまいります。図の上側の西棟は、いわゆるまき網漁業などの水揚げに利用されております。また、下側の東棟、ここは以西の底びき、あるいは近海ものの水揚げに利用されております。
 そして、今後の整備のスケジュールとしまして、この平面図中に色の区分で示しておりますが、全部で12の区分に設けてそのスケジュールを下の段に年度別に示しております。
 @番は測量・設計ということでございまして、西棟の岸壁工事、そして荷捌所工事、東棟の岸壁と荷捌所の工事につきまして、平成23年度から着手をしております。
 現在は、平成26年度におきましては、西棟の岸壁工事では、G岸壁ということでございまして、ここで言うマイナス6メーター岸壁(C)の改良の工事に着手する予定でございます。また、西棟の荷捌所工事では、I番荷捌所(仮)となっておりますが、魚函倉庫、水色の部分でございますが、そこの2期工事に着手するという予定でございます。また、東棟の岸壁工事では、A岸壁・浮桟橋となっておりますが、具体的には、東棟の前面にあります浮桟橋にかかる橋台の工事等を実施するものでございます。また、東棟の荷捌所工事では、Dの部分におきまして、これらの実施設計、あるいは東棟の1期工事などに着手することにしております。
 平成26年度に盛り込んでおります予算というのを平面図中に表を差し込んでおります。長崎漁港全体で21億9,000万円の予算を盛り込んでおりまして、上側の表に高度衛生管理関連施設として掲げておりますが、今ご説明しました岸壁の改良工事や浮桟橋の改良工事、そして荷捌所の改良工事と合わせまして、15億9,000万円程度を見込んでいるということでございます。
 また、この高度衛生管理に関係しない部分の他地区での事業等が別に6億円ございまして、合わせて21億9,000万円をこの予算案に盛り込んでいるということでございます。
 以上、公共事業関係について補足の説明をさせていただきました。
 よろしくご審議のほどお願いいたします。
◎壱岐漁港漁場課長 それでは、続きまして、繰越明許費について補足してご説明いたします。
 お手元にお配りしております資料4の予算決算委員会農水経済分科会補足説明資料の繰越事業理由別調書をご覧ください。
 これは、第218号議案「平成25年度長崎県一般会計補正予算(第5号)」のうちの11ページ及び12ページに掲載しております災害復旧及び農林水産費の関係の部分を理由別に整理したものです。
 1ページをお開きください。
 今回、計上しております平成25年度から平成26年度への漁港漁場課の繰越明許費は、全体で99件、104億5,986万9,000円であります。今年度につきましては、昨年度の経済対策に伴う大型補正により、漁場工事を中心に大幅に発注量が増加しており、県内の経済活性化を図る意味からも、今年度上期までに集中的に発注作業を行いました。このため、平成25年度予算の発注状況が下半期にずれ込み、工期が十分に確保できなかったこと、また、大型補正の発注により、魚礁及び漁港工事に必要なブロックヤードが不足したことにより、工期内に完成できなかったことが繰り越しの主な理由でございます。
 また、先にご審議いただきました今年度の3月経済対策補正に伴う繰り越しが31件、11億8,591万7,000円であります。この2つを合わせますと48件で56億7,272万3,000円となり、繰り越し全体と比較しますと、件数で48%、金額では54%を占めております。
 次に、繰越理由別のご説明をいたします。
 1ページの表には、繰越理由別、@からDの件数と金額を示しております。
 まず、@の事業決定の遅れによるものですが、これは新規計画によるものや、このたび3月の経済対策補正によるもので36件、19億736万2,000円であり、そのうち31件、11億8,591万7,000円については、3月の経済対策補正によるものであります。
 次に、Aの計画・設計及び工法変更による遅れでありますが、53件、80億2,753万1,000円で、主なものとしましては、漁場工事において、昨年度の大型補正の影響によるもので遅れたものが5件で35億4,500万円であります。
 また、長崎漁港三重地区で進めております、先ほど説明しました衛生管理型漁港の整備に関しましては、今年度より本格的な荷捌所及び岸壁改良の一部に着手しておりますが、既存の魚市機能の維持をしながら整備を行うため、魚市場全体を複数工区に分けて工事を発注していくことという工法的にも大変難しい工事であり、魚市場関係者との調整に日数を要していることから発注の遅れで繰り越しとなったものが1件で15億4,670万1,000円あります。
 次に、Bでございますが、用地補償交渉の遅れでありますが、相続人や共有者との関係で登記が遅れたものなどで、平戸市の獅子漁港関連道整備工事及び早福地区の地域水産供給基盤整備工事の2件で7,337万3,000円であります。
 次に、C地元との調整に日数を要したものであります。これは、地元漁業者との調整により、盛漁期を避けて現地工事を行うため遅れるもので、五島市の三井楽地区水産生産基盤整備工事及び南島原市の布津漁港の農山漁村交付金工事など7件で4億4,834万5,000円であります。
 次に、Dの災害復旧によるものでございますが、これは昨年の10月の台風24号により被災を受けた対馬市豆酘漁港の航路標識灯の復旧によるもの1件で325万8,000円であります。
 続きまして、2ページから5ページについては、漁場水産基盤整備費、県営漁港水産基盤整備費、市町村営漁港水産基盤整備費、災害復旧事業費の予算科目別に繰越理由、事業名、箇所名、工事概要等を記載しており、各表の上段には県予算額、11月の議会計上額、3月の経済対策補正、3月補正、それぞれの繰越額を予算科目別にまとめているので、ご覧ください。
 なお、11月議会計上の分及びさきの3月4日に上程して承認をいただいた3月経済対策補正の分については網かけ表示にしてやや黒くなっておりまして、今回新たに繰り越しとなった部分については、網かけをしていない白い部分であります。
 今回計上させていただく繰越工事については、新しい漁港漁場整備長期計画の策定や大型補正の影響を受け、大幅に繰り越しが増加した昨年度の影響を受けている部分もあります。
 また、現在全国的に問題になっている建設現場における現場技術者及び資材等の不足が今後の工事にも影響しないとも言えない状況でありますが、今後も引き続き事業の執行管理強化や地元関係者との十分な協議・調整を図りながら、より一層の繰越縮減に努めてまいります。
 また、繰り越しを予定している事業についても、可能な限り早期発注、早期完成に向けて最大限努力してまいります。
 以上、ご説明を終わります。
 よろしくご審議賜りますようお願いいたします。
○西川分科会長 ありがとうございました。
 次に、提出のあった「政策等決定過程の透明性等の確保などに関す資料」における政策的新規事業の計上状況について、漁政課長より説明をお願いいたします。
◎山田漁政課長 「政策等決定過程の透明性等の確保及び県議会・議員との協議等の拡充に関する決議」に基づく提出資料の平成26年度政策的新規事業の計上状況のうち、水産部関係についてご説明させていだきます。
 お手元にお配りしておりますA4縦長の表紙に、農水経済委員会提出資料、中ほどに「政策的新規事業の計上状況」と記載された資料でご説明いたします。
 2ページをご覧ください。
 まず、省エネ転換緊急対策事業費でございますけれども、当初1億6,095万円を要求しておりましたが、査定によって3,441万6,000円の減額となり、1億2,653万4,000円を計上しております。
 これは、小型発電機等への取り替え支援にかかる補助率を他の補助メニューとのバランスも考慮し、4分の1から10分の1へ見直したことによるものでございます。
 次に、悪質密漁監視事業費でございますが、当初3,509万9,000円を要求しておりましたが、査定によって39万円の減額となり、3,470万9,000円を計上しております。
 減額の主な理由は、各漁場監視連絡協議会への指導に要する職員旅費を精査したものでございます。
 次に、新漁業取締整備強化対策事業費でございますが、当初5億1,853万4,000円を要求しておりましたが、査定によって1億6,367万2,000円の減額となり、3億5,486万2,000円を計上しております。
 これは、更新時期を迎える漁業取締船「おおとり」の代船建造について、平成26年度と平成27年度の2カ年間での建造における出来高払いを勘案したものであり、全体建造費の減額はございません。
 次に、重要資源育成支援事業費でございますが、当初6,673万円を要求しておりましたが、査定によって1,386万9,000円の減額となり、5,286万1,000円を計上しております。
 これは、クエの種苗放流にかかる補助金において、クエの移動生態や放流効果の波及効果を明らかにするために必要となる放流尾数を見直したことによるものでございます。
 次に、藻場回復新技術導入実践事業費でございますが、当初740万円を要求しておりましたが、査定によって235万1,000円の減額となり、504万9,000円を計上しております。
 これは、民間企業の藻場回復にかかる技術提案の効果把握のための調査分析にかかる委託について、その内容や規模を精査したものでございます。
 次に、「生産サイクルの早い」短期養殖推進事業費でございますが、当初1,104万8,000円を要求しておりましたが、201万7,000円の減額となり、903万1,000円を計上しております。
 減額の主な理由は、種苗の輸送経費について内容を精査したことによるものでございます。
 次に、長崎県養殖魚の安全・安心確保推進事業費でございますが、要求額どおり851万4,000円を計上しております。
 3ページをご覧ください。
 水産物輸出促進事業費でございますが、当初6,689万3,000円を要求しておりましたが、査定によって2,949万1,000円の減額となり、3,740万2,000円を計上しております。
 減額の主な理由は、本県水産物を海外で販売するための経費や、海外で需要の高い大型の養殖魚を試験的に養殖するための経費について、関係団体との役割分担を踏まえ精査したことによるものでございます。
 次に、ながさきのおいしい魚推進事業費でございますが、当初1,309万円9,000円を要求しておりましたが、査定によって577万6,000円の減額となり、732万3,000円を計上しております。
 減額の主な理由は、長崎県の魚愛用店PRのための委託料並びに県産魚の県内消費拡大のための補助金について、その規模や内容を精査したことによるものでございます。
 以上をもちまして、政策的新規事業の計上状況についての説明を終わります。
 よろしくご審議を賜りますようお願いいたします。
○西川分科会長 ありがとうございました。
 以上で説明が終わりましたので、これより予算議案に対する質疑を行います。
 質疑はありませんか。
◆深堀委員 では、第146号議案の沿岸漁業改善資金特別会計予算の部分で、説明資料の中に、「経営等改善資金、生活改善資金及び青年漁業者等養成確保資金を無利子で貸し付けるものです」という説明がありましたけれども、歳入、繰入金が713万円で、貸付金は3億5,000万円を超えているわけですが、実際の返済状況といいますか、こういったところがどういうふうになっているのかというのを、概略で構いませんので、ご報告をお願いいたします。
○西川分科会長 すぐ出ますか。
 出ないということは、ほかの案件はありますか。
◆深堀委員 では、省エネ転換緊急対策事業費、新規で上がっておりますけれども、国ももちろん2分の1の補助があって、県から10分の1の補助というふうになっておりますが、このスキームを教えてほしいということと、あと、漁船用エンジンであったり、LED集魚灯であったり、こういったものが通常のエンジンと比べて価格的にというふうな価格差があるのか。従来のエンジン、同じ出力のものに対して、例えば120%ぐらいかかるんですよとか、そういったものがどういうふうになっているのかというのを教えてください。
◎山田漁政課長 省エネ転換緊急対策事業費のスキームでございますけれども、この事業は、国の補正予算におきまして、省エネを図る機器を整備する場合に、2分の1の補助が出ますけれども、それに県が10分の1を上乗せをして、漁業者の支援を図ろうというものでございます。
 スキームとしましては、国の方からの補助金とは別に、県の方から補助金を支援するという形になっております。漁業者に対しまして、国の方から2分の1の補助金がございまして、それと合わせて県の方から…、失礼しました。
 まず、国の交付金の流れでございますけれども、国の方から、これは一般社団法人の漁業経営安定化推進協会というのがございますけれども、ここから漁業者グループに対しまして補助金がまいります。それとあわせて、県も漁業者グループに対しまして10分の1の補助を行うというものでございます。
◎柳村水産振興課長 漁船用エンジンに関しましては、例えば同じ会社の同じ出力のエンジンが、この10年間、15年間の中で、例えば燃油を使わないエンジンができたというわけではないです。この15年間で最も省エネできたエンジンでも、同機種で比較すると、3%程度しか省エネはできていないと、中央の協会からそういうデータをいただいております。
 したがって、今回の省エネエンジンへの転換は、ちょっとだけ出力を落とす、例えば、今100キロワット出力のエンジンを95キロワット、一回り小さいエンジンにかえるというのが主流になるかと思います。
 エンジンに関しましてはそういう状況ですので、例えば、過去1,000万円で据え付けたエンジンが格段に上がるということではなくて、多分、同価格以下、例えば1,000万円のエンジンは、その1,000万円のエンジンよりも少し下回るぐらいの値段になるんじゃないかと思っております。
 今、予算計上しておりますエンジンは、1機1,000万円のエンジンを想定しております。予算上は100隻ということで、今計上いたしているところでございます。(「LEDは」と呼ぶ者あり)
 LEDは、従来灯に比べると格段に省エネができますので、自分が欲しい分だけのLEDはつけられるという形になります。例えば、許可上許された範囲のキロワット数以内でLEDをつけられる格好になるかと思います。出力は非常に小さいですので、しかも平面のLEDですと、風の抵抗を非常に受けやすいということで、物理的にそういう風圧を過大に受けないような枚数になりますので、大体は漁業者が希望されるLEDは交換できるという形になろうかと思います。(「価格差は」と呼ぶ者あり)
 失礼しました。この価格は、例えば30キロワット、ですから、従来灯で言うと10個減らすぐらいを、例えばLEDに転換した時に、大体1,200万円から1,500万円かかるだろうと思っています。まだ非常に高い設備です。
◆深堀委員 わかりました。そうしたら、LED自体は、通常の照明から比べればかなり値段が上がりますということですね。エンジンに関しては、そこまで価格差がないだろうということなんですよね、今のご説明でいけば。
 ということは、エンジンの話に限って言うならば、通常かえなければいけないエンジンをかえる。それに対して10分の6の補助が出てくるということになる、単純にそういうふうに理解をしていいわけですね。
 わかりました。そうであるならば、漁業者の皆さんにとっては非常にありがたい制度なんでしょうね。私がイメージしたのは、例えばエコカーとか、電気自動車とかの補助を考えた時に、例えば1,000ccの車の通常の価格の部分は新しい電気自動車の部分から差し引いて、その超える部分が補助対象になるというような考え方があるものですから、そうではなくて、丸々この購入費にかかると。100セットというお話もありましたね。そうなれば、こういった魅力ある制度であれば、すぐなるんじゃないかと思うわけですよね。そこら辺はどうなんですか。
◎柳村水産振興課長 この事業は、全国の事業費、いわゆる国費が28億円です。2分の1助成ですので倍額の、事業費ベースでは56億円ということになります。
 例えば、これを全部エンジンの方にお金を使ったとすると、56億円を1,000万円で割れば、560隻分しか全国で出てこない、要望に応えられないという格好になります。県は、今100隻組んでおりますけれども、現実的に、この100隻を全部採択できるかといったら、まだわからないところです。
 実は、先ほど申しました省エネ、今つけているエンジンを新しくエンジンを据えかえて、それをきっちり5%削減していただかなければなりません。これはあくまでもエンジン同士のパンフレットの出力で全部比較をするという形になっています。これは、全部が持ち上がった時に、採択の意思決定が中央の方で、先ほど協会が中央の方にあると申しましたけれども、その協会の方で採択が決まってまいりますので、我々としたら、なるべく早く取りまとめを各漁協でしていただいて、なるべく早くエンジンメーカーの方に、具体的に聞いていただいた方が早いというふうに中央の方もおっしゃっていますので、そこでこの事業に乗っていけるかどうかを判断していただけると。それを早急にまとめて中央の方に上げていただくという手続が必要になろうかと思います。
 ただ、全国で、もしかすると殺到する可能性もあります。その時には、長崎県にどれくらいという枠が、多分当てはまってくるという可能性がありますので、100応募して、それが全部採択されるかというところはまだわからない状況でございます。
◆深堀委員 非常に厳しいですね。そうなった時に判断基準というのは、こちらでは、もちろんわからないんでしょうね。どうやれば、殺到した時に、どんな基準で選ぶのかなと、非常に懸念をするわけですが、そのあたりまではわかりませんか。
◎柳村水産振興課長 なかなかそのあたりは、我々も聞かせていただけないところです。
◆深堀委員 わかりました。ぜひ長崎県内の漁業者の方の応募に関しては、極力採択されるようにサポートといいますか、お願いをしたいとなと思います。
 次に、公共事業費の件で、繰り越しのお話を壱岐課長はされていましたね、資料4の中で。平成26年度への繰り越しが104億円というような話もありました。総括質疑の時に、私はこのテーマを、いろいろ調査していたものですから、水産部所管の公共事業費は、平成25年度最終予算は147億円ぐらいあって、最終的に104億円繰り越しということになったわけですが、そうなれば、平成26年度の予算がおおむね141億円ぐらいですから、繰り越した額を合わせれば240数億円という形になるわけですよね。今まで水産部が使ってきた公共事業費の平成22年度からの推移を見ると、とてもじゃないけれどもそんな大きな、240億円を超えるお金を使えるといいますか、執行するといいますか、もちろん設計をする側もそうだし、発注を受ける側の人たちの話もあるし、そのあたりをどういうふうに見ているのかなというふうに思うんです。
 結局、先ほどの説明の中で、104億円のうち80億円が計画・設計及び工法変更による遅れということですから、マンパワーが非常に要るところなものですから、トータル240億円を超える水産部の公共事業費をどのようにして執行していくのか。一つの個別の事業ではなくて、トータルの話として、その辺の意気込みというか、考え方を教えてください。
◎壱岐漁港漁場課長 繰り越しの縮減に向けた取組でございますが、昨年度の大型補正になると予算が218億円、去年でいきましても218億円ありまして、繰越額は138億円ありました。今年についても104億円の繰り越しになっております。
 しかしながら、昨年、90億円の予算の増で100億円ほど繰り越しがありましたけれども、今回、繰り越しについては35億円の縮減ができております。それで、この縮減につきましても、すぐには縮減はできないと思います。
 順を追って縮減していかなければならないと考えておりますが、縮減の方法としまして、まず、昨年の大型補正に関して非常に、特に漁場事業については、当初予算の1.2倍の予算をいただいたということがあって、これをどうしようかということで考えまして、まず、早期発注するというのは当然のことですけれども、建設業協会、例えば港湾漁港建設業界とか、漁港漁場の建設業界、それとか、漁場事業においては、石材等を使いますので、石材の組合と事前にディスカッションしまして、どういう発注形態がいいかということを考えました。
 それと、ブロックヤードということで、県下に75カ所ぐらい港湾とか漁港のブロックヤードがあります。この分についても事業が集中するということで、事前に調査しまして、どの部分があいているかとか、そういうことをやりながら、調整しながら発注して、昨年については100億円ぐらいの増額について、何とか上半期に発注できたという状況でございます。今回についても、やっぱりきめ細かに関係者と話し合いをしながら、どうしていくかということを考えていきます。
 それと、本年度については、昨年度の大型補正につきましては、平成25年度内に消化しなければいけないということでありまして、できる部分とできない部分、それと平成25年度の発注分については遅らすけれども、平成24年度の大型補正はやろうということで、現場現場で繰り越しをどうするのかということもいろいろ話しながら管理してまいりました。
 今後も、関係各位と調整をしながら、できるだけ早く執行できる、そして、経済対策が回っていくように努力していきたいと考えております。
◆深堀委員 一定努力されているというのも評価するし、ぜひやっていただきたいんですけれども、一つだけ気になるのは、確かに業界の話、皆さんとも意見交換して、いろいろ物理的なものをしているけれども、多分、一番しわ寄せがくるのは職員の人じゃないのかなと思うわけですよ。一生懸命いろいろ打ち合わせするけれど、マンパワーをそこに集中しなければいけないので、限られた人員で大型の予算をどんどん執行していかなければいけないというところで、マンパワーは大丈夫ですか。
◎壱岐漁港漁場課長 一昨年に比べて倍の事業費になっているということで、当課では7名の漁場関係の職員と発注をやっておりますけれども、なかなか7人では回っていかないということで、外部の水産土木センター等の力を借りながら発注、それと管理業務等も外部の力を借りながら発注を、マンパワーの足りない分を補っているというような状況でございます。
◎山田漁政課長 先ほどお尋ねがございました沿岸漁業改善資金特別会計の返済状況、償還状況でございますけれども、今回、予算に上げさせていただいております歳入のうち、貸付金元利収入1億6,700万円、これが償還でございますが、平成24年度末で316件の5億7,527万2,000円を貸し付けております。
 ほとんどの方々が約定償還に基づいて償還をされておりますけれども、一部償還が滞っている方がいらっしゃいまして、今年の2月28日現在におきまして、15名の方で1,785万7,633円が収入未済となっております。
◆深堀委員 いい制度なわけですから、もちろんやっていただくわけですけれども、そこにやはり未償還というか載せたことは、いろんな場面で議論をされていますけれども、ぜひそのあたりはしっかりやってほしいし、今言われたようなところを一覧表か何かでいいですから、後で資料としていただければ助かりますので、よろしくお願いします。
 終わります。
○西川分科会長 ほかにありませんか。
◆友田委員 水産物輸出促進事業費について、お尋ねします。
 事業主体が、長崎県水産物海外普及協議会となっています。この主な構成メンバーを教えてください。
◎増本水産加工・流通室長 まず、長崎県漁連、日本遠洋旋網漁業協同組合、西日本魚市、佐世保魚市場、長崎魚市、長崎市、松浦市、佐世保市と県でございます。
◆友田委員 先ほどの予算の要求額と計上額との差の中で、実際に査定を行って役割分担を明確にすることによって、要求額6,689万3,000円が、現行の3,700万円に減少したということなんですけれど、具体的に、今の役割分担をしたところにどのようになっていくのか。だから、結果的に要求をした6,600万円の事業そのものはやるんだけれども、役割分担をして、今の構成メンバーがそれぞれ負担することによって負担を見直して、県が3,700万円になったのか、このあたりをご説明してもらえますか。
◎増本水産加工・流通室長 この減額の中身につきましては、その役割分担と申しますより、事業費用をカットされたことが内容でございます。
 その主な内容といたしましては、例えば販売促進員をハワイ、ドバイ等に県の方から民間の中に在駐させて消費拡大を図ろうとしていた内容につきましても、それは民間が取り組むべき事項だということで、今回予算化になりませんでした。
 それと、韓国へのマダイの輸出についてなんですが、これは3キロマダイがかなり高価で取り扱われる実態があることから、2キロのマダイを3キロに試験養殖をやろうという事業を中で検討していたんですが、これも民間の方で一緒になってやるべきだということで、今回、外されております。
 それと、負担減につきましては、県の負担もございますが、国庫補助事業の分がございまして、その内容で、今回アメリカ等は、対象から順位がかなり下がるということで、国費をその分落としている状況でございます。
 そういった内容で、今回ここに上げておりますが、2,900万円ほどのカットをされた状況でございます。
◆友田委員 2,900万円、ざっと言うと4割強のダウンですよね。事業効果として、平成31年ですから、6年後ですかね。トータルで9億4,800万円ぐらい事業効果を見込んでやるわけですよね。それは民間がやるべきだろうと言いながらも、実際には、例えばそういった拠点のところに販売員を置いていかないことにはその拡大にはつながっていかないと思うんですね。だから、最前線でしっかりやる人がいないと。机上でいろんなことをやったってできないということなんですけれども、そのあたり、予算は縮小したんだけれども、そうすると、民間でやるべきだという判断になったところについては、具体的にどのように対応していこうというふうにお考えですか。
◎増本水産加工・流通室長 例えばドバイ、ハワイについてもなんですが、日本から輸出をする際に輸入業者がございます。例えばドバイでもある業者がいるんですが、その会社がメインになって、日本の中身をよく知っている方を雇って、それで中身を普及していこうという形になっております。
 ハワイにつきましても、ハワイ在住の輸入業者の中に日本人の方がおられますので、そういった方が民間といいますか、その人たちを活用してといいますか、県と一緒になってやっていこうという形で、今回、カットという形になっています。
◆友田委員 現地の輸入業者は、日本人であっても長崎県の人ではないでしょう。長崎県だけがそういったところに魚を持っていくのであれば、それは日本代表、長崎県だから、日本人の方が頑張ってくれて、結果として長崎県の魚になるんだろうと思うんですけれども、ほかの県、例えば北海道だとかそういうところも同じようなことをやっているとするならば、若干弱いですよね。そのあたり、やっぱり最前線でやる人たちがしっかり長崎の魚をPRして売り込む形をとっていかないと、なかなか9億4,800万円というような額を達成するのがどうなのかなという気がしますけれども、この事業効果、これは3,700万円に効果を落とされたことによって、当初と変わったんですか。
◎増本水産加工・流通室長 来年度から新規事業、こういった形で進めますが、この事業によりまして、この金額で9億4,800万円の金額を上げようという形で頑張っていこうと思っています。
◆友田委員 そうすると、先ほどの構成メンバーで県漁連、遠洋旋網、西日本魚市、佐世保魚市場、長崎魚市、長崎市、佐世保市、松浦市、この実施主体についてはどのような役割をしていくんですか。県が予算を使っていろんな普及活動をしますよね。構成のメンバーは、具体的にどういう役割を持っていくんですか。
◎増本水産加工・流通室長 この海外普及協議会の目的といたしましては、県は側面的な支援を行うということで、あくまでも先ほど申しました事業主体が、自分たちの考え方で事業を組んでまいります。それに対して県が負担金なり、国が補助金を出しましてその支援をするような形になっております。
 ただし、新たな市場国の開拓等は、県とその時に予定をされている業者と一緒になって行って市場の開拓等をやっていこうという考えがございます。
 それと、先ほどのご指摘で、長崎県の人がその場所に在駐でいないと売れないんじゃないかということは、まさしく委員のおっしゃるとおりでございまして、私たちも長崎県の人間がそちらに出向いて行けば、長崎県の魚がより多く売れるという話をさせていただいたんですが、なかなかそこは、長崎の水産物をよく知ってもらってやればという話で、その辺は今後とも、いろんな情報を輸入業者の方に流しまして、県も一緒になって消費拡大を図っていきたいと思っています。
◆山口委員 お尋ねします。資料2の関係で、6ページです。
 藻場回復新技術導入の関係なんですが、これは民間事業者の公募をやるということが記載されているんですが、これは公募はもうやられたんですか。それとも、今からやられようとしているんでしょうか。
◎五島資源管理課長 この民間からの公募につきましては、新年度からやる予定にしております。
◆山口委員 新年度からというと、平成26年度からやるということなんですが、狙いとしては、当然藻場を回復、再生といいますか、そういうところに目を向けてあるんだと思うんですが、当面技術提案がなされて、それをどこかの海域で検証しなければいかんわけですね。そうした場合に、どういうやり方を考えられているのか、お聞きしたいと思います。
◎五島資源管理課長 実際に技術提案を選定したしまして、それを委員がおっしゃいますように、実際の海域で実証する必要がございます。
 現在も磯焼け対策につきましては、公共事業とか、交付金事業とか、水産多面的とか、離島再生交付金とかの交付金事業、こういうものを活用して実際やっております。
 今回の事業で選定された技術につきましても、こういう多面的事業の活用とか、離島再生交付金の活用とかで、実際にやられている海域に持っていって、そこの中で実証していくということを考えております。
◆山口委員 この資料の写真を見ますと、具体的に、今もう既にやられてきたのではないかと思うんですが、これは実際やった部分についての写真で示されてあるわけですか。
◎五島資源管理課長 この資料の写真につきましては、公共事業の藻場礁の設置とか、そういうところで今やられている写真を使っております。これは、現在やられている事業でございまして、これよりもっと民間事業者に効果のある技術がないかとか、そういうものを掘り起こそうというものでございます。
◆山口委員 ということは、これはあくまでも試験的にやって、具体的にはそれぞれの海域で磯焼けしているところに手を打っていくということになると、当然、次年度からは予算規模もこういうものじゃないというような見通しなんですか。
◎五島資源管理課長 この事業は3カ年で考えておりまして、とにかく3カ年の中で民間事業者の技術の掘り起こしを行っていって、それが有効な手段であるということになれば、先ほど申しました交付金事業での漁場で普及を図っていくところと、公共事業の場所でも使えるようなことになれば、そういうところでの活用についてもできるように検討していきたいと思っています。
◆山口委員 基本的に産卵場を含めて海を元気にさせる藻場を構成するということは極めて大事なことだと思いますので、しっかり取り組んでいただきたいと思います。
 もう一点、資料3の関係なんですが、唐比の海岸に消波ブロックを入れるという計画になっておりまして、平成26年度の事業費は2,000万円、しかし、事業完了予定年度が平成28年ということですから、3年事業なのかなという読み取りをするんですけれども、総事業費は2億円ということですから、今年度は2,000万円、だけど、あと2年かけて全体3年で2億円ということだと読み取れるんですが、全体の工程といいますか、考え方といいますか、そのことを少し教えていただけますか。
◎田中水産部参事監 山口委員からお尋ねがありました唐比の漁港海岸の事業につきまして、まず、事業主体が諫早市になりますので、諫早市の方でどのような形で事業を進められるかということによるところがございますが、全体事業費で今考えられている内容としまして、やはり越波を防ぐという意味から、前面の消波ブロックを積み増していくというようなこと、そして、あと護岸などを嵩上げしていくという工法が今考えられております。
 平成26年度で2,000万円を計上しておりますのは、この護岸の改良の設計をやるための経費ということで計上されているものでございまして、そこで設計が決まりましたら、平成27年度及び平成28年度で実際の工事をやっていくというようなことが、現在想定されているスケジュールでございます。
◆山口委員 わかりました。規模的にはどういう感じになりますか。例えば、延べ海岸の延長とか、入れる量とか、そういうものはほぼ概略固まっているんですか。設計はしなければいかんのでしょうけれども。
◎田中水産部参事監 今、当該地区の海岸線の延長は、手元に数字はございませんが、越波している前面について消波ブロックの積み増しと護岸の嵩上げ工事をやってまいります。
 その両隣については、既に改良が済んでおりますので、そこだけ、今低くなっている状況になっていますので、それを平成28年度までの事業ですべて改良していくという工程になります。
 平成27年、平成28年の年度内については、まだ、設計ができた段階でということになりますが、おおむね半々ぐらいの感じで進んでいくのではないかと想像はしているところでございます。
◆山口委員 はい、了解。いいです。
○西川分科会長 ほかにありませんか。
◆織田委員 資料2の方で説明いただいた中から、もう少し詳しく説明いただけませんか。漁業用燃油高騰対策が、今回、債務負担行為ですから、相当長くの負担行為をこれからしていくわけですけれども、県、市で過疎債の充当分以外のところはできるようになりました。
 それで、どれくらいの市町が参画することになるんですか。たしか去年ぐらいまで小値賀と五島もだったかな、何カ所かしかなかったですよね。そこからどれくらいの自治体に、これによって広がっていくのかということをまず教えていただけませんか。
◎山田漁政課長 漁業用燃油高騰対策支援事業につきましては、平成25年度と平成26年度ということで、平成25年度の直接燃油を補填しているところが9市2町ございました。このうち過疎債を利用しているという市町に対しまして支援をするということで、5市2町が対象になるかと考えております。
 それから、平成26年度につきましては8市2町で、今のところ燃油対策を実施されるというふうに聞いておりますけれども、このうち過疎債等を使う市町の、同じく5市2町がこの事業の対象になるかと考えております。
◆織田委員 ということは、5市2町の枠からは増えていないんですね。私はもっといろんなところが、せっかくこういう過疎債を使える仕組みが、適用できるということを認知できたので、いろんなところがこれに参加するのかなと思ったんですけれども、そうでもないんですが、いろんな諸事情があるんだと思うんですよね、自治体によって。漁船による手だてと、あるいは陸上による手だてとかなんとか、いろいろなことの格差が出てしまうのでなかなかやれないとか、うちは漁業が中心だから思い切ってやれますよとかという違いがあるんだけれども、一定、せっかくこういう取組ができるのならば、全県的に過疎債が適用できるところであれば使えるようにという指導は、県の方からしないんですか。
◎山田漁政課長 過疎債を使うということは、過疎地域の市町が財政的に苦しい状況にあるということでございますので、そこは市町の方で判断をされて、過疎債を使うか、あるいは一般財源を使うかというのは、市町の方で判断をされることだというふうに考えておりまして、私どもとしては、とにかく過疎債を使って直接補填をするところには全面的に支援をさせていただこうというふうに考えておるところでございます。
◆織田委員 そうすると、受ける側の漁業の皆さんにとっては、その過疎債によって安くなるところと、そうじゃないところというのが出てくるというふうな考え方になっていいんですか。どうですか。
◎山田漁政課長 市町への支援でございますので、漁業者の方への支援は変わらないというふうに考えております。(「変わらない」と呼ぶ者あり)はい。
◆織田委員 要するに、漁業者の負担は変わらないと。要するに、市町の財政の分が助かりますよという考え方ですか。
 じゃ、漁業者にとっては、これが過疎債を適用して県が負担しようが、負担しまいが、直接私たちには関係ありませんと。漁業者にとってはね、燃料はね。そういう捉え方になるんですね。そういう考え方になるんですか。
 そうすると、例えば、いつかお話しました宇久と小値賀は同じ漁協なんだけれども、過疎債が使えるところと使えないところがあると。そうすると、小値賀漁協は使える、宇久漁協は佐世保だから使えないと、同じ漁協なのにね。そういうところが出てくるわけですね、自治体によってね。
 そういうところについては、おっしゃったように、漁業者の皆さんにとっては、負担はもう変わりませんと。ただ、漁業組合にくるところは違ってくるでしょう、変わってくるんでしょう、漁業組合に対しては。どうなんですか。
◎山田漁政課長 行政単位で支援をされておられますので、小値賀町に関しては約10円の補填をされていますし、佐世保市については対象にならないというふうに考えております。
◆織田委員 もうひとつ私はすっきりしないんだけれども、とりあえず今のお話だと、漁業者に対する格差はないと。自治体に対する支援の範囲が違ってくるだけでと。ただ、自治体にとっては、これがあることによって助かりますよというので、県としてはそれを負担しましょうと、半分負担しましょうということで過疎債に対する手だてをとったと、今回はこういうことですね。
 じゃ、もうちょっと後で考えてみます。
○西川分科会長 関連で。
◆山田[博]副会長 織田委員も溝口委員も前から言っておられたので、ちょっとお尋ねしますけれども、実施事業は平成25年度と平成26年度ということでありますけれども、この2カ年で終わるのか、終わらないのか、お尋ねしたいと思います。
◎山田漁政課長 平成25年度と平成26年度の2カ年させていただいておりますけれども、緊急対策ということで、今回の事業は計上いたしております。
 本来、燃油対策というのは国策としてやっていただくべきものでございますので、平成27年以降につきましては、以前からも要望しておりますけれども、引き続き国へセーフティネットの充実を要望してまいりたいと考えております。
◆山田[博]副会長 これは、私もずっと関心があって、平成25年、平成26年しかしないんですと。確認ですけれど、ちなみに5市2町はどこが対象になるのか、詳しく教えてもらいたいのと、この5市2町で対象になる漁業組合数とかはわかるでしょう。今、実際やっているのは9市2町でやっているんですよ、この燃油対策、市町では。そのうちの何%が対象になるのか。今回の過疎債をやっているということで、実質負担を県がするとなると、今、9市2町やっている中で、実数、支援をしているのは5市2町というのはありますけれども、じゃ、9市2町のうちの漁協数とか組合数でもいいんですけれども、何人おって、そのうちの何人は支援できるかというのを説明してもらえますか。
◎山田漁政課長 組合数とか、漁業者数までは、現在のところ、こちらの方では把握いたしておりません。(「市町は」と呼ぶ者あり)
 市町は、5市2町は、松浦市、対馬市、壱岐市、五島市、西海市、小値賀町、新上五島町でございます。(「だめなのはどこだったかな」と呼ぶ者あり)長崎市、島原市、雲仙市、南島原市でございます。平成25年度でございます。
◆山田[博]副会長 これね、やっぱりやっているところとやっていないところで、これは差があったら大変なことになるよ。例えば緊急でするということで、平成25年、平成26年はやったとしても、国でやることだから、今回限りということになると、じゃ、今回は緊急だからやりましたよと。農水経済委員会でいろいろ、議会でもあったからこうなりましたけれどもと、じゃ、平成27年、平成28年はもうやらないということになるんですか。
 水産部長、前も県の方で、今回はどうしてもやるというふうになったんでしょう。そうすると、平成25年、平成26年でやって、平成27年、平成28年はわかりませんと。なんで今回だけやってくれるんですか、となるわけです。やるんだったら、やっぱり男だから、水産部長、次もやってくださいよ。頑張ってくださいと思いたいよ、これ。
 例えばもらっている人は、これはよかったと思うけれど、平成25年、平成26年で終わりですよとなったら、なんで次やらないんですかとなりますよ、これは。それをお答えください。
◎山田漁政課長 平成25年度の場合に9市2町に対して5市2町ということでございますけれども、この事業の内容としまして、過疎債を使っている市町への支援ということでございますけれども、厳しい財政事情の中で、一般財源が少なくて、過疎債を使って、できるだけ負担を少なくして、財政的に有利な過疎債を使うということでございますので、そういった財政的に厳しい市町に対しては、県としても支援をしていくということでございます。
 ということで、一般財源を使われている市町に関しましては、今回は対象外とさせていただいているところでございます。(「来年度以降は」と呼ぶ者あり)
 来年度以降につきましては、先ほど申し上げましたように、基本的に燃油補填は、まずは国にやっていただくということでございますので、それを引き続き充実を要望してまいりたいと考えております。
◆山田[博]副会長 私は、多分、過疎債を使ったと言っても、ほかの市町であれば、最初から県がこういったことをやると事前に教えてもらえれば、過疎債で頑張ったところがあったと思うよ。それぞれ市とか町で財政状況があるわけだから、できれば過疎債を使った方が、皆さんいいわけだから。しかし、過疎債を使えないいろいろな事情があってしたんでしょうから、そこはやっぱり事前に教えてもらって、平成25年は無理でも、平成26年、平成27年はしますとある程度教えてもらればね。平成26年度は、事前に各市町には話をしていたんですか。
◎山田漁政課長 この事業につきましては、県の方でさまざまな可能性を考えまして、県の方で決めた事業でございます。
◆山田[博]副会長 これは、やっぱり各市とか町とか連携してやるわけだから、施策としてこういうふうな方向でやるという話をしてからやるべきだと思いますよ。
 これは、結果的にはいいことであるんですよ。私は、反対しませんよ。この前、溝口委員も本会議で質問したんだから。その後、私もこの委員会でやったんだから。その時、県単独ではしないと、厳しいと言ったんだから。国がやることだからと。あらっ、急に今回になったらやると言うから、これはいいことだと思ったんです。水産部長も心を改めて、気持ちを改めてやろうということで、心機一転前向きに取り組んだなと、これはいいことだと思うんです。
 ところが、やっぱり連携しながらやっていかないといけないわけだから。今回、平成25年、平成26年はして、来年はやりませんとなったら、何だったとなるんですよ、漁政課長。これは、もうちょっと皆さん方が納得するような説明をしていただかないと、これはいいことなんだよ。来年もやってもらいたいわけです、平成27年。以降も頑張りますとなるけれども、ここに至ってはしませんと。努力するというんだったらわかるんですよ。しないとなったら、これはちょっとどうかとなるよ、溝口委員。溝口委員だってそう思うと思うよ。「頑張ります」というのはわかるんですよ。「しない」となったら、これはどうかと思いますよ。
 水産部長、最後に、これは答えてくださいよ。来年も、平成27年度も頑張ってくださいよ。平成25年度、平成26年度しかしませんだったら、頑張ってください。
◎下山水産部長 燃油対策に対しまして直接的な補填をするという考えは、県としてはできないと、難しいということは前から説明しているとおりでございます。これは、あくまでも国の政策の問題の根幹にかかわるものであろうかと思っておりますので、国の方で対応をしていただきたいという要望を国の方には、今後も続けてまいる所存でございます。
 ただ、今回、財政的に厳しい市町に対しまして何らかの財政的な支援ができないかということにつきましては、前の本会議や委員会等でも、市町の独自の新たな動きがその時点でもありましたから、それに対して、県としてどう考えているのかということでしたので、県としても何らかの検討をしてみたいという答弁はしていたところでございます。その結果がこういう格好で出てきたというところでございます。
◆山田[博]副会長 水産部長、元気が出たじゃないですか。平成25年、平成26年だけが市町は厳しいわけじゃないんだから、これからも過疎債を使って、全部厳しいんだから。それを水産部長の意気込みというか、それは、言っていることはごもっともだし、厳しい財政の市とか町を助けるというのは大変いいことだから、平成25年、平成26年だけで終わるというのはどうかとなるから、これからも続けていただきたいということなんですよ。
 部長、私ばかり質問したらいけないから、織田委員の質問があるから、一旦ここで終わります。
◆溝口委員 関連。今回、燃油対策として、県の補助が出るようになったということは、私は本当にすばらしい政策ではないかと思っているんですね。先ほど副会長の方からも出ましたけれども、ただ、私としては、なぜ平成25年にさかのぼって平成25年、平成26年にしたのかなと、それがちょっとわからないんですよ。平成26年、平成27年だったら、やはりこの過疎債を使ってやっていこうという市町がまだあったんじゃないかと思うんですけれども、このことについて、平成25年度にさかのぼった理由を聞かせていただきたいと思っています。
◎山田漁政課長 財政的に厳しい市町を支援するということでございますから、市町は早いところでは平成25年度の4月からこの直接補填を実施されておりますので、そこに対しても支援をするということで、平成25年度と平成26年度までということで支援をさせていただいた次第でございます。
◆溝口委員 しているからというのは、それは私も、山田(博)副会長も、それぞれ過疎債が使われるところは一生懸命、やはり漁業が大変厳しいから、漁業の方が基幹産業だから、やはりそれを使ってやっていきたいという思いの中で、私としても早くこれを補助してやるのが当たり前ではないかと、そういう県としての動きも促したところだったんですけれども、平成25年はもうだめだったんだなと思いながら、新規事業としてぱっと今回、新規というか、この事業がぱっと出てきたものですから、補助に対して。それで、内容を見ていたら、平成25年、平成26年としているから、あれっと思って、平成26年、平成27年の2年間というのなら、まだこれを使ってやりたいという市町が出てきたんじゃないかと思ったんです。そこら辺について、さかのぼったことが、私としてはちょっと不満に思いました。
 だから、先ほど言うように、本当は平成27年度まで2年間ぐらい続けてやってほしいと思うんですよ。2年間という形の中で考えていけば、またそれが、燃油が安くなって好転する場面ももしかしたら出てきたと思うんですけれども、今の平成26年の間は、まだまだ燃油が下がってくるという要素が見えないんですよね。だから、できれば、県の方としていま一度、もう一年、平成27年度ぐらいまで頑張ってみようと、そういう水産部としての検討をまたしていただきたいなと。ちょっと難しいですよと言わないで検討していただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
◎下山水産部長 先ほども申し上げましたけれども、燃油の補填ということに関しましては、県としては、やはり非常に難しいものと考えております。
 ただ、その中にあって何かできないかということで、この施策を打ち出させていただいたところです。
 平成25年度分はさかのぼってと言われますけれども、過疎債の借り入れそのものは、3月もしくは4月に実際借り入れをして、その償還は平成26年度ぐらいから始まるということになりますので、我々としては、市町に対する財政的な支援という観点でございますので、これはさかのぼるということにはならないのではないかと思っております。
◆溝口委員 そこら辺についていろいろ問いただしていくと時間が足りませんので、次に、「燃油価格が一定の基準を越えて上昇した場合」ということですけれども、市の方としてはそれぞれ、例えば80円とか、75円とかいろいろな考え方の中でやっていくと思うんですけれども、今回、県が補助するということになったということは、市町も同じ考え方に立たないと、そこら辺が、一定の補助というのがなかなか難しいのではないかと思うんですけれども、その辺について、それぞれの市は一定の価格を過ぎた時ということで、例えば80円とか、75円とか、そういう形をとっているんですか。そこら辺についての確認はどのようにしたんでしょうか。
◎山田漁政課長 市町によってそれぞれ違いますけれども、例えば松浦市の方では、A重油の単価が92円以上になった時に10円の補填をするというふうに基準を決めておられます。(「ほかは」と呼ぶ者あり)
 ほかの市町に関してはそういう基準がなく、すべてリッター当たり10円補助をするとかいうふうな、市町によってそれぞれまちまちでございます。
◆溝口委員 わかりました。県の方としては、補助した部分について15%を補助するという形の中だけでいけばいいということですね。
 そして、2番目ですけれども、省燃油活動推進事業費としてあるんですけれども、船底清掃とか、省エネ航行、共同探索とか、こういうことに対して従前からリッター7円〜10円としているんですけれども、船底の清掃についてリッターの10円というのは、そこら辺がちょっとわからないんですけれども、全ての船にかかわってくるのか、やはりこの過疎債を使っている市町にかかわってくるのか、私としては全体に考えてられる部分があるもので、そこら辺について説明をお願いしたいと思います。
◎山田漁政課長 今、委員がおっしゃられた省燃油活動推進事業費というのは、国の事業のことだと思いますけれども、これは国が直接業者の方々にそういう船底清掃とか、省エネ漁具を使った漁法とか、そういった省エネのための活動をした場合に、リッター当たり7円から10円の補填をするというふうな事業でございます。これは国の事業でございます。
○西川分科会長 補足がありますか。訂正がありますか。
◎山田漁政課長 訂正します。
 国から直接ではございませんで、一般社団法人漁業経営安定化推進協会を通じて、漁業者に対してそういった活動に対する支援をするということでございます。
◆溝口委員 ありがとうございました。先ほど言いますように、ぜひ平成27年度を、まだ1年間ありますので、この様子を見ながら、一応検討していただきたいと。国がするのは当たり前というのはわかりながら言っているんですから、前回もそういう形で言っているんですから、ぜひ検討していただきたいと思います。よろしくお願いします。
○西川分科会長 ここで暫時休憩します。
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     −午後3時8分 休憩−
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     −午後3時21分 再開−
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○西川分科会長 分科会を再開します。
◆織田委員 先ほど議論がありましたので、燃油の件は終わりまして、次に、3ページの方に移ります。
 「生産サイクルの早い」短期養殖推進事業費というのが900万円上がっております。先ほどご説明いただいたんですが、当然こういうことができると、飼料代といいますか、餌代も減りますので、当然ながら効果があるんだろうと思います。これがそのまま、ここにうたってあるとおりの効果があるのであれば、恐らくこれはやりたいところがいっぱい出てくると思うんですけれども、現在上げられているところは何カ所を予定して予算計上したのかどうか、まず、そこから教えてください。
◎柳村水産振興課長 非常に小さい補助金です。この900万円のうち、Aのトラフグの総合水試で実証化試験する分がこのうちの400万円組みますので、書いていますとおり、残りの470万円の補助金の活用ということになります。
 今、予算上で計上しているのは2件です。2地区でやろうと思っています。これは財政査定をやっている時から、主だったところには、五島とか、対馬、壱岐、それぞれ定置網の盛んなところがありますので、こういうものをやっていただけないだろうかということで呼びかけをやっております。まだ取りまとめが済んでいる段階ではないので、どの地区でということをまだ申し述べられないんですけれども、2件、この取組をしていただければなということで考えております。
◆織田委員 これは、今、2件とおっしゃっていますけれども、定置網をやっているところは結構ありますよね。平戸だって定置網をやっていますしね。そうすると、これが一定効果が上がると、当然ながら、私のところもやりたいと手が挙がってくる可能性はあると思うんですが、当然この効果がどうであったかということを蓄積した上で、ほかのところに転用を図ろうと、募集をかけようと、とりあえず2カ所まずやってと、実証的な意味合いがこの中に入っているんでしょうね。
 そうじゃなくて、さらに予定があれば手を挙げてくださいというか、どんどん受け入れる可能性もあるんでしょうか。どうなんですか。
◎柳村水産振興課長 織田委員が今おっしゃられたとおりでございます。ある程度実証的な取組ということで考えておりまして、これがある程度軌道に乗るということであれば、補助対象の事業のメニューが、例えば畜養の生簀とか、選別用の船上タンクとかありますので、こういうものを、例えば今後もグループを組めるようなところが出てくれば、この事業はもしかしたら拡大するのか、もしくは水産部で持っております新水産という事業がございます。こういうものの応募で採択をしていくのか、いろいろ考え方はあろうかと思いますが、その後の展開ができていくものだというふうに考えております。
◆織田委員 メリットとしてそういうことがあるけれど、デメリットの分の心配もないわけではないんですけれども、とりあえず実証した上でどういう効果が上げられるのか、それを見計らって、次の展開の時にまたご説明があると思っていますので、よろしくお願いします。
 それから、トラフグの件は、これは一度見に行きまして、たしか2年か3年ぐらいかかるのをできるだけ早めにやっていこうということで、実証がうまくいっていますという話でしたけれども、当然これは放流にするものと、売るものと2つあるんですかね。1年後になった場合、その先はどういうふうになっていくんですか。
◎藤井総合水産試験場長 現在、陸上養殖試験をやっておりまして、その中でクエで実証養殖試験をやっておりますけれども、その中で加温飼育については、地中熱を使って、費用が6割、電気代が削減できるという結果が出てきましたので、それを応用する形でトラフグを飼育して成長を早め、できるだけ早く出荷して、付加価値の高いトラフグを販売することを目的としておりますので、養殖を対象としております。放流は、対象とはしておりません。
◆織田委員 そうすると、通常の養殖に比べると、開発したことによって電気代が6割、これは早く地中から揚げてやっていましたね。温度のコントロールだけじゃなくて、成長の方も早くなっていくんですかね。そうすると、通常、今までやっていたことよりもどれくらい効果が上がると見ていますか。
◎藤井総合水産試験場長 今のところトラフグでの小規模な加温飼育試験を行っていますけれども、それであれば、通常の2カ月程度成長が早まるということがわかっておりますので、それを実用規模で実証したいということです。
 効果につきましては、具体的に数字ではなかなか申し上げにくいところがありますけれど、できるだけ早く成長させることで、10月とか11月に早く出荷できることで、その時期というのははしりで、トラフグは値段が高い時期でありますので、その時期に出荷して付加価値を高めたいと考えております。
◆織田委員 フグがなかなか価格が上がらない中で、できるだけ安くて、これは、でも、試験場でやっているんだもんね。民間でやっていることではないからね。じゃ、これはともかく、実際これだけのお金がかかったけれども、どれだけその効果が上がりましたよというものを整理していただいて、また報告いただくことになりますと、当然ながら出荷の時期、今は12月だったけれど、それがどれくらいで売れるかということもあるし、養殖したものがどれだけ成育してちゃんと売れるかということもあるでしょうから、一回きちんと精算していただくようにお願いしたいと思っています。
 次にいきます。
 水産のところは、結構お金がかかっているんですけれども、効果がどこまで上がっているのかというのが非常に、私は最近、ここの委員会に入ってつくづく思うわけ。漁業のお金はやたらかかっているわけよ。じゃ、実際にどれだけそれは効果が上がったのか、成果が上がったのかというところが非常にあいまい。つくづく思います。公共事業もだけれど、海の中は見えないけれども、相当お金がかかっている。後でもやりますけれども、そういうことを痛切にこの1年間、1年もたっていませんけれども感じるものだから、本当にかかったお金が実際それとしてちゃんと漁獲が上がって、生産量が上がって、漁業の皆さん方がそれで生活が潤ったかというところの判断がつきにくい。お金はかかっているけれども、なかなか効果が上がっていない。だから、ちゃんと成果が上がっているかどうか、今から一つひとつチェックをさせていただきたいと思います。
 次に行きます。
 4ページ、担い手確保があります。1,400万円かけてやっているんですね。これもそうです。一時期漁業に携われたけれども、ずうっとやっている人、早く離職してしまって、漁業は意外と早いんですよ、おやめになる方は早いんです。親子であればつながることはあるけれども、どこからか見えた方は、ほとんど早くやめられる方が多い。
 定着促進支援ということの背景には、今言ったようなことがあるから、こういう事業をするんだと私は思うんですよ。じゃ、今どこら辺まで効果が上がったかということを説明してください。
◎柳村水産振興課長 4ページの21世紀の漁業担い手確保推進事業費は、平成17年からスタートした事業です。
 今回、このページに載せております定着促進支援というところは、今回、新たにメニューを追加させていただいた、平成26年度からスタートする部分です。この1,400万円です。
 これは、今、織田委員がおっしゃったとおりなんですね。実は、平成24年度では年間で152名の新規就業者がございました。この152名の新規就業者がどうなったかという調査は、この事業が終わる平成28年3月以降に、どのくらい定着しているか、おやめになったかという調査をいたします。過年度の平成21年度に新規で入っていただいた方も大体150名程度でした。この方たちが平成22年から24年度、この3カ年度の中で約2割がやめております。ですから、大体30名の方がおやめになっている。
 このやめ方には傾向がございます。初年度が一番大きい、2年度目が少し小さくなる、3年度目が小さくなるということで、4年度目以降、大体定着が進んでいくという格好になりますので、今回、この定着促進支援で目指しておりますのは、初期の3年間のうちの、例えばIJターンで来ると、親戚もいないということで、精神的にも不安になる。技術もまだ2年間、生活支援をやっているとはいえ、ひとり立ちした時に技術もやっぱりまだ未熟だ。船も持ったということで、経営していくと非常に厳しいということがおわかりになる。そこで、例えばやめていかれるという方がいらっしゃいますので、こういう3年の間で、精神的な支えもあるし、技術テクニックをもう一回磨き直すということもあります。ただ、それを、例えば休んでしまうと収入がゼロになってしまいますので、ある程度お金も、研修費として、1日当たり幾らというお金で支援して、お師匠さんのもとにもう一回学びに行っていただくというのが定着促進支援の部分です。新規就業者にかかる部分です。
 もう一点は、燃油価格が高騰して収益性が悪化している漁業者がいらっしゃいます。例えばいか釣りとかひき縄、これは燃費消費量が非常に多うございますので、この方たちも将来に向けて多角化を図りたい、転換したいという希望者がございます。この方たちも技術を磨いていただく。いか釣りの方というのは、えてして自動いか釣りですので、例えばはえ縄とか、一本釣りを行うにも技術をもう一回磨き直さないといけないという部分がございます。この方たちも含めて、上限延べ3カ月です。1カ月単位で、1週間単位でとっても構いませんということにしています。延べ3カ月で上限45万円以内で、ぜひこういうテクニックを磨いていただいて、早期の退職を防止する、もしくは転換・多角化を目指して収益性をアップさせる、こういう取組をやっていきたいと考えております。
◆織田委員 とてもいいお話ですね。ぜひそれは、このお金、1,400万円程度でどのくらいの効果を生み出すかということは、まだ推し量れないんですけれども、今おっしゃったような事業が有効に活動していければ、きっと定着者は増えてくると思います。長崎のいいところ、自然のいいところ、食べ物のいいところ、住みやすいところという点では、見える方は、テレビなんかでよく報道があるんですよね、見える時だけは。だけど、一定今おっしゃったように、3年以内で離職する方が結構いらっしゃるということですから、ぜひこれは精力的な取組をしてもらいたいと思います。
 65歳以上、あるいは70歳以上の漁業者がほとんどを占めている長崎県の中にあって、こういう担い手が本当に定着して育つかどうかというのは、長い人生を考えた時にはものすごい力です。ぜひ一人ひとりにアドバイスしていただいて、生活支援からいろんな面で支援をしていただきたいと思います。
 一番大事なのは漁労所得、働いた所得が上がることです。そこが本当に成り立てば、頑張るはずなんですよ。長崎の中でなぜそれができていないかというところの追及も、この際しっかりやっていただいて、働く側から水産を見てもらいたいなという気がいたします。ぜひ有効な手段として取り組んでいただきたいと思います。
 それから、さっきの話につながるんですけれども、壱岐の人工礁、それから海岸がありました。それから、今日もありました。これは赤間漁港と言うんですか、雲仙だね。これはB/Cを見ていたら10.26ですよ。めちゃくちゃいい、要するに費用便益ですよ。かかったお金はCでしょうから、740億円。そうすると、Bというのはこの10倍上がるというんですよ。このBの価値判断が私はよくわからないんですけれども、今なかったものよりもそれだけ上がるということですから、どういう積算で、これは後で資料をいただけませんか。ほかのところもそうです。見たら、結構B/C、費用対効果が宛てがってあるんですね、全部。実際今まで、これをつくる前と、つくった後とそんなに大きな漁獲が揚がってくるのかと、本当にB/Cとしては対応できるものなのかどうかというものを非常に疑問に思います。
 実際に数値、これだけしか出ていませんから、数値の根拠を後でご報告いただきたいと思います。精査させていただきたいと思います。
 それから、農山漁村地域整備交付金というのがあります。海岸のあいているところを、高潮が入ったら守っていこうということで、県単で試行してやるとなっていますね。これは試行か。見ると、全県的に上がってなくて、長崎、平戸、松浦、西海、部分的なんですね。五島は入っていない、佐世保も入っていません。これは試行するという点では、全県的にやってみる必要があったんだろうし、どうしてここだけしか上がっていないのか。
 それから、これをやろうとすると、個数としては相当な数に上がると思うんだけれど、今回上がっている分は、そのうちの何%部分なのか、その辺の概要を説明いただけませんか。
◎田中水産部参事監 まず、織田委員からご指摘のありました、各事業の費用対効果の詳細につきましては、資料を出させていただきたいと考えております。
 1点だけ付言させていただきますと、費用対効果の見積もりに当たっては、漁場整備だとかそういったところにつきましては、生産量の増大効果といったものを中心に計上いたします。他方で、今ご指摘のありました海岸保全、こういったものというのは、いわゆる高潮災害、波浪の災害からそこにある資産を防護する。その資産の価値を評価いたしまして、それが未然に防げるという観点で費用対効果を計上しておりまして、この辺については、それぞれ事業、事業によって計上の仕方が異なっております。
 また、各事業のそれぞれのやり方というのが個別ばらばらでは具合が悪いということから、国の方で一応費用対効果のガイドラインといったものを定めておりまして、それに即して統一的に計算するという方法でとっているところでございます。
 なお、費用対効果の内訳につきましては、資料を提出させていただきます。
 お尋ねがございました海岸堤防におけます老朽化対策でございますが、ここで試行としましたのは、平成24年度、平成25年度にかけまして、まずこういった対策を県単事業で行ったところでございますが、今後、平成26年度からは、農山漁村地域整備交付金と言われる国の補助事業を使いまして、県下の漁港海岸におきまして実施をしてまいります。
 どれぐらいの地区があるかということでございますが、漁港区域の中のいわゆる開口部と呼ばれるのが747カ所ございます。それぞれにつきまして、閉じたりといったことに不具合があるかどうかを点検しました結果として、対策が必要だとされた箇所が、ここに計上しております224カ所でございます。したがって、対策の必要がない地区については、この5年間の計画の中に入っていないということでございますが、224カ所、この5年間で行うことによりまして、漁港区域内の海岸につきましては、こういう対策が全て整うというふうに考えて計画をしているところでございます。
○西川分科会長 ほかに質問ございませんか。
◆溝口委員 先ほどの省エネ転換緊急対策事業費ですけれども、一応、今回、1億2,653万4,000円ということで、新規事業として立ち上げをさせていただいております。
 先ほどの説明で大体わかったんですけれども、100隻の予定で、エンジンを5%馬力を削減してということになっていると思うんですけれども、馬力で削減をするという形をとったということ、これは国の政策としてとったのか、県の方としての考え方なのか、教えていただきたいと思います。
◎柳村水産振興課長 先ほど私は、わかりやすく馬力と申しましたけれども、今、エンジンは全部キロワット表示になっておりますので、出力でどうしても比較します。
 表面上の詳しい話をしますと、表面上のキロワット表示と、本来の実燃費というところは何か違うんだそうです。このあたりは、東京にございますシステム協会というところがデータをたくさん持っておるんですけれども、実はこのデータが公開されていないというのがあります。どうしてもメーカーごとに丸秘というところがありまして、それが、例えばヤンマーのものがヤマハに漏れると困るとか、そういうものがありますので、一つひとつ、例えばヤンマーをヤンマーにかえるとか、同一メーカーでかえる場合は、例えばメーカーに来ていただいて、どれだけ下げられる、この機種であれば大丈夫ですというのが全部選べるんですけれども、例えばA社のものをB社にかえるといった時には、一つひとつシステム協会が仲立ちをして、そのデータのやりとりをすると聞いております。
 これを全部定めているのは、中央で定めていることで、それをもって我々は県の方で10分の1を後で追加して支援するという形をとりたいと考えております。
◆溝口委員 エンジンが、キロワットということでくると思うんですけれども、キロワットを下げるというよりも、例えばエンジンのキロワットが上がっても、省エネとして、例えば同じ船だったら、エンジンが大きい方が油は要らないとか、そういうのもあると思うんですけれども、それは国の方で定まったものだから、かえることができないということなんですかね。
◎柳村水産振興課長 細部で言うと、非常に細かいところがたくさん出てくるみたいです。排気量という考えがありますね。それは1.1倍まで可、それからキロワット比較では、キロワットは100%以下、燃費効率のところで5%カットでなければならないというふうにされていますので、そのあたりに入っていくと、我々もエンジンに非常に詳しい人間ではありませんので、なかなか難しいところになってまいりますが、そういう3つ基本形があって、それを比較して、最後の燃費の部分で5%カットできるかどうかの判断があるんだそうです。このあたりは、やはりエンジンメーカーさんでなければなかなか難しい部分があろうかと思いますので、それぞれ疑問があると、システム協会の担当者をご紹介するような形を我々もとっております。
◆溝口委員 わかりました。大体理解できました。やはりメーカーの方じゃないと5%の燃油カットができるかできないかというのは、多分、そこら辺になるだろうと思っております。
 それと同時に、先ほどエンジンの価格は大体1,000万円を上限という形なんですけれども、今、エンジン関係が、例えば19トンの船に載せるにしても、2,000万円とか、2,000万幾らとかかかっているんですよね。それでは、1,000万円といったら、5トン未満というか、その辺のクラスの船にしか載せることができないんですけれども、国の方針は、大体1隻当たり1,000万円という形になっているんですか。県の方がそれを定めているのか、教えていただきたいと思います。
◎柳村水産振興課長 先ほど私が1,000万円と申し上げたのは、予算上1,000万円で100隻ぐらいを想定しているということで申し上げました。もちろん19トン船で載せられるものがあれば、2,000万円でも、3,000万円でもするエンジンを載せていただいて、それが中央の方で認められれば、その3,000万円に見合った10分の1をうちの方も追加できるというふうに考えております。
◆溝口委員 わかりました。
 新規対策で、赤潮等被害防止モデル構築事業なんですけれども、348万5,000円を組んでいるんですけれども、今、有明海を中心とした赤潮とか、佐世保湾の赤潮とか、それぞれあるんですけれども、今回、赤潮の被害を軽減するため、機器設置をして観測体制を確立するということでございますけれども、大体何カ所ぐらいを想定しているのか、そして、どこを計画しているのかということを聞かせていただきたいと思います。
◎五島資源管理課長 赤潮等被害防止モデル構築事業ということでございますが、これは橘湾内の養殖漁場に5カ所の観測点を設けていまして、そこに24時間観測のテレメーター機器を設置して観測を行うというものでございまして、これは、実は平成22年からやっております事業の後継でございまして、これを継続して橘湾については実施いたします。
 このほかに、昨年、上五島、下五島のマグロ養殖場で赤潮発生の被害が出ておりましたので、こういう養殖場の赤潮監視も実施するということで、時期を変えまして、橘湾につきましては6月から9月の観測を実施いたしまして、その後、下五島、上五島の方で9月から10月の観測を、一部橘湾の方に置いています機械を移動させて実施しようと。そこでそれぞれのマグロ漁場での赤潮発生予測と、橘湾での赤潮の発生予測を行って、これを将来、赤潮の被害防止のガイドライン策定の方にデータとして活用したいということです。
◆溝口委員 わかりました。橘湾と上五島と五島市の方ですね、下五島ということで。
 それで、一応この観測を24時間体制でということは、データとして機械で残すだけか、それとも観測の機械を誰かが24時間体制で見てそれをするのかというのは、どちらかというと、機械をそこに置いておくだけで、そこにデータが24時間分入ってくるということになるんですか。
◎五島資源管理課長 このテレメーターシステムにつきましては、水産試験場のホームページ上で、この養殖関係者は誰でも閲覧できるシステムにしておりますので、そちらの方でこの海域の関係者はそのデータを見ることができますし、データとしても、当然保存するということです。
◆溝口委員 データとしては、水産試験場の方に上がってくるということですか。
◎五島資源管理課長 水産試験場の方でデータを収集していくということでございます。
◆溝口委員 わかりました。
 そのデータというのは大変重要なものになってくるかとは思うんですけれども、この事業を新規として上げているんですけれども、平成22年からの後継ということですけれども、何年間このデータをとっていこうとしているのか、教えていただきたいと思います。
◎五島資源管理課長 すみません。平成22年ではなくて、平成23年からの事業でございました。申し訳ございません。
 まず、平成23年から平成25年まで前期事業で実施しておりまして、それから、今回の平成26年から平成28年まで、6年間のデータは収集できることになっております。
◆溝口委員 平成23年から3年間を一応しているわけですけれども、そのことについて何か新しく、赤潮の原因になるような発見ができてきたのかどうか。それじゃないと、また3年間、平成26年から平成28年というのは意味をなさないんじゃないかと思うんですけれども、その辺について、やはりこの観測を続けた方がより正確なデータが出ると、そういう判断の中で、今回この予算をつけたのかどうか、聞かせていただきたい。
◎五島資源管理課長 これは水温とか、塩分とか、そういうものを連続して24時間観測することで、赤潮の発生の予測に役立てようというもので、平成23年からの事業では、このデータを用いまして、有明海で発生した赤潮がどういうふうに移動して橘湾の養殖場の方に流れ込んでくるか、そういう予測をする目的で、いわゆる赤潮発生のシュミレーションモデルというものの作成をまず想定して、平成23年から実施しているものですけれども、この平成23年から平成25年の間で有明海での大規模な赤潮の発生というのがなかったものですから、そこからの移動というものが見られなかったというのが結果でございます。
 ただ、赤潮発生のシミュレーションモデルをいたしますのに、国の研究所の方でシミュレーションモデルができましたので、今後は、このシミュレーションに本事業で得られたデータを入れまして、それで赤潮発生のモデルを検討したいということを考えております。
◆溝口委員 わかりました。赤潮が発生するのがどういう原因かというのがなかなかつかめないということで、ぜひつかめるようなデータを早く確立してくださいということを私は頼んだこともあると思うんですけれども、それが3年の間にあまり大きな赤潮が発生しなかったということであれば、それはそれとして、小さい赤潮が発生したならば、それもやはり水温とかいろんな潮の関係とかがあると思うので、そのデータをぜひ分析していただきたいなと思っております。
 また、平成26年から平成28年度にかけてのデータとあわせて、しっかりした赤潮対策の確立と体制をとっていただきたいと思っております。そうすることによって、被害を未然に防ぐことができるのではないかと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 27ページなんですけれども、長崎県養殖業の安全・安心確保推進事業費ということで、養殖適正管理のための巡回指導と水産用医薬品等適正使用の確認、この費用なんですが、これは今回の新規事業の中に入っているような感じなんですけれども、このことについてはどのような指導とか、いろんな確認をやっていこうと、どのような事業をしていこうとしているのか、教えていただきたいと思っています。
◎柳村水産振興課長 実は、これも組み替え新規という形になりますので、平成25年度までやっていた内容を、少し内容を変えているという形です。
 事業の中身は、3つございます。1つは、水産用医薬品の適正使用とか、衛生管理の徹底、これを図るために、養殖業者が養殖している魚をランダムに抽出して残留検査を実施しております。
 それから、2点目は、養殖かき、最近ノロウイルスとか出る可能性がございます。こういうものの検査を各海域から、これもランダムにとりましてこういう検査をやっているということでございます。
 もう1点は、コイヘルペスウイルスがたまに出てまいります。これを蔓延防止対策ということでやらなければなりませんので、こういう三本立ての事業をこの安全・安心の中でやらせていただくという形になっております。
◆溝口委員 わかりました。平成25年からの事業が一旦終わったので、また新しく立ち上げた形でやらせていただくということですね。大事なことだと思っておりますので、ぜひしていただきたいと思います。
 それから、これは去年の新規事業としてなったのか、28ページですけれども、水産バイヤー・トレード事業ということで、私はバイヤー関係との難しい関係があるのではないかということで前回言わせていただいたんですけれども、今回は2,340万9,000円ということで組んでいるんですけれども、349万8,000円の減額になっているんですね。だから、この減額してきた理由です。やはり今から力を入れていかないといけないという、昨年度の皆さん方の考え方だったと思うんですけれども、このことについての理由を聞かせていただきたいと思います。
◎増本水産加工・流通室長 水産バイヤー・トレード事業なんですが、減額といいますか、平成25年度と比べまして約300万円ほど落ちている中身についてなんですが、事業自体は、あの時申し上げましたように、バイヤーさんを呼んで、かなり進んでおります。
 ただし、1年間やってきた中で課題も出てきてまいりまして、例えば水産加工品の商品開発に関する補助事業につきましては、当初150万円で1件を予定していたんですが、なかなかそこまでお金は必要ないということで、それよりも金額を落として、まだ別なところに事業を持っていくような形で、事業費の対象事業費、例えば商品開発事業費が落ちた形で積算しております。それにつきましては、今回、1件110万円程度で商品開発をやるということでいたしております。
 ただし、商品の数につきましては、昨年度同様の16商品を予定しておりまして、事業費がそこまで、今のところ必要なくて、別なところに回していきたいなと思っております。
◆溝口委員 わかりました。前回も16商品だったんですね。それで、一応前回を検証しながら予算に載せていかないといけないと思うんですけれども、平成25年度について、商品が全てバイヤーさんを通じていろいろな販売ができるようになってきたのかどうか、その辺について実績がわかれば、一応答弁していただきたいと思っております。
◎増本水産加工・流通室長 数が多いんですが、順次挙げてまいりたいと思います。
 例えば、県漁連でございますが、これにつきましては、橘湾東部漁協のびわ茶雲仙ブリ等の商品開発を行っております。それに対しましては、ブリを活け締めする機械等を導入いたしております。
 それとか、同じように神部漁協につきましても、びわ茶五島ブリの開発のための機器導入、新松浦漁協につきましては、「鷹ふぐ」の身欠き加工品のための加工場の空調整備等の要求もバイヤーの方からございまして、それに要するもの。
 それとか、宇久小値賀漁協につきましては、「値賀咲(ちかさき)」というブランド化を今しているんですが、これにつきましては、東京の築地の仲卸の方から、もう少し実態に合ったシール、タグの開発をやってくれということで、この開発をやっております。
 それとか、「ごんあじ」につきましても、同じようにシール、またはパウチ等の開発を行っております。
 それと加工品につきましては、奈留町漁港におきまして、関西の大手量販店の方から、加工品の1次フィレの要望がございまして、それにつきましては、フィレマシーン等の中身を導入することになっております。
 それと、生月の方につきましては、「生月はぎ」と定置網で捕れたものを1次処理して真空包装して量販店の方に送ってくれということで、真空包装機の導入、それとシール等の開発をその中に入れております。
 五島につきましては、この間も新聞に載っておりましたが、バキュームで魚の内臓を抜いて、腹を割くことなく加工品にして、それを導入してくれということで、そういった機器の導入を行っております。
 まだほかにもいろいろございますが、一応今のところ全体で、事業主体といたしましては、13の事業主体、あと、商品開発等を入れまして、件数では、今はっきり言えないんですが、13事業主体で事業が進んでいるところでございます。
◆溝口委員 この事業としての一定の成果は上がってきたということですけれども、設備の改良などいろいろ今取り組んでいると思うんですけれども、その商品を売買する方に、販売の方につながっていかないといけないと思うんですけれども、その販売につなげるためのバイヤー・トレードじゃなかったかと思うんですけれども、その辺についてはどのような成果が上がってきているのか、教えていただきたいと思います。
◎増本水産加工・流通室長 先ほど申しました13事業主体につきましても、その機器を導入する際には、バイヤーさんと事業主体との間で覚書を結んでいただいておりまして、その機器を導入した場合に、それで開発された商品については、自分の会社の方でそれを売っていくという形で覚書を交わしている状況でございます。
 例えば、雲仙ブリ等は、今、阪食の方で販売いたしておりますが、かなりの実績が上がってきているというふうに伺っております。
 びわ茶雲仙ブリの方につきましては、まだ平成25年度は終わっておりませんけれども、億単位での商品の売買が…、(「トータルで」と呼ぶ者あり)
○西川分科会長 暫時休憩します。
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     −午後4時1分 休憩−
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     −午後4時1分 再開−
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○西川分科会長 分科会を再開します。
◎増本水産加工・流通室長 トータルで申しますと、加工品が1億6,000万円、鮮魚が1億6,000万円、全体で3億2,000万円の目標を掲げております。(「実績はどうなっているのか」と呼ぶ者あり)
 今のところ、まだ、平成25年度はやっている最中ですので、まだ集計中でございます。(「現在では」と呼ぶ者あり)見込みですか。
○西川分科会長 暫時休憩します。
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     −午後4時2分 休憩−
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     −午後4時3分 再開−
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○西川分科会長 分科会を再開します。
◆溝口委員 わかりました。一応明日まででいいですから、実績をですね。せっかくまた予算を組んでおりますので、ぜひこれが、例えば今年は3億2,000万円だったけれど、来年はそれを含めて5億円ぐらいに乗せていくとか、心の中ではどういう計画を持っているのかなと思っているんですけれども、今年度にかけては、前年度の3億2,000万円と比べて、目標は幾らに上げているんですか。
◎増本水産加工・流通室長 年々1億6,000万円ずつということで、平成26年度は4億8,000万円という形で考えております。
◆溝口委員 わかりました。ぜひ1億6,000万円ずつ、今回4億8,000万円ということで目標を立てているということでございますので、それに向けて、ぜひ達成できるように努力をしていただきたいと、このように思っております。
 もう一つですけれども、先ほど質問があったと思うんですけれども、新水産物輸出促進事業費なんですけれども、この3,740万2,000円というのはどのような執行をしていこうとしているのか、このことについて説明をお願いしたいと思います。
 例えば、先ほど言いました、長崎県水産物海外普及協議会というのがあるんですけれども、ここに委託していくのかどうか、その辺のところを教えていただきたいと思います。
◎増本水産加工・流通室長 この予算の中身につきましては、海外普及協議会の負担金と県の事務費でございます。
 この負担金の中身なんですが、まず一つとしまして、市場開拓調査、試験出荷、平成26年度分として476万6,000円。例えばインドネシア、シンガポール、UAE等の調査ですね、東南アジア等を含めた。それと、その中身は試験出荷等になります。
 2つ目が国内商談会、海外販売促進活動といたしまして1,102万円を計上しております。
 それと、3つ目といたしましては、今、上海、北京等にアンテナショップを設けていっておりますが、こういった海外の拠点設置支援、来年度につきましては、舟山のアンテナショップ、それとハワイアンテナショップ等を含めまして882万3,000円を予定しております。
 それと、これは県の方の放射能の検査体制なんですが、これについて1,279万円3,000円の計上をいたしております。
 以上で3,740万2,000円の中身になります。
◆溝口委員 わかりました。海外普及協議会については476万円と言ったんですけれども、これは半分ずつの負担になってくるわけですか。負担の割合はどのような形になっているのか。
◎増本水産加工・流通室長 県の負担金の分は2分の1でございます。ただし、国費対象事業分につきましては、国庫事業を使う形で予算を組んでおります。
◆溝口委員 わかりました。水産関係が大変厳しい中、やはり輸出等についても促進をしていかなければいけないと私も思っております。しかしながら、なかなか輸出というのは難しいものがあるんじゃないかと思います。
 私たちも今回、香港の方に皆さんと一緒に行きましたけれども、やはり中国の受け皿というのが、私たちがわかったのは、香港のバイヤーの方々と組んで香港に納めれば、中国にはそのまま行くと、私たちは上海、上海と思っていたのが、ちょっと穴の抜けたような形の中で輸出ができるということでございますので、その辺についても、ぜひ県の方としても研究をしていただいて、やはり香港との貿易というのが、輸出というのは本当に可能な形があると私は思っておりますので、その辺について研究していただきたいと思うのですけれども、水産部長、その辺について、今後、どのように考えていこうとしているのか。
◎下山水産部長 水産物の海外輸出のあり方については、新たな戦略をきちんとつくり直す必要があろうかと思います。これも関係者の皆さんと協議をしながら決めていく格好になろうかと思いますが、今、委員からご指摘がありました香港あたりが、通常のルートではないのかもしれませんけれども、一応中国本土の方に物を輸出するのに非常にいいポジションにあるという話も聞いておりますので、そういう点も考慮しながら、先ほど申し上げました新しい戦略を練り上げて、その戦略に基づいた格好で展開をしていきたいと思っている次第でございます。
◆溝口委員 ありがとうございます。やはり今回は新しい事業として、水産物輸出促進事業ということで上げてまいりましたので、それも平成31年に9億4,800万円まで持っていこうということですから、目標を定めたならばちゃんとした戦略をつくっていただいて、ぜひ達成できるように、県庁一丸となって頑張っていただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。
○西川分科会長 ほかにありませんか。
◆吉村[洋]委員 何点かちょっと、水産はあまりよくわからないもので、基本的なことをお聞かせ願いたいと思います。
 先ほどからずっと話が出ているので、重ねてということになるんですが、資料2の省エネ転換ですが、1機1,000万円の100隻分を予定していると。これで1億円ですよね、補助金としては。その考え方がよくわからないんですが、先ほど溝口委員の方からも、船のエンジンをわざわざ小さくするだろうかという心配なご意見もありましたが、私もわざわざエンジンを小さくしてはやらないんじゃなかろうかと。5%省エルせんといかんでしょう。同じ型のエンジンでは、先ほど3%が限界だという話だったので、エンジンを小さくせんといかんわけですよね。だから、よっぽどどうにも動かなくなったようなエンジンをかえるのであれば、約6割で買えるので、多少エンジンが小さくなってもかえられるのかなと思うんですが、そういうところの意向調査あたりはされているのかなと思うんですが、いかがでしょうか。
◎柳村水産振興課長 先ほども申し述べましたが、3月17日、昨日現在で96隻、既に要望が上がっているようでございます。
 あと、対馬がまだ精査できていませんので、あと30〜40ぐらい、合わせると130ちょっといくのではないかと思っています。ちょっと要望があり過ぎかなというのがあります。
◆吉村[洋]委員 すみません。ちょっと聞き漏らしておりましたので、そのように要望が高いのであれば、よかったなと思います。
 次の「生産サイクルの早い」短期養殖ですが、これは定置網等で漁獲された小型の魚を1年間養殖して出すという事業であろうと思うんですが、この小型の魚を広めて大きな売り上げにつなげていこうという考え方に立ってのことなのか、漏れるのを少なくしようというので幾らか売り上げにつなげていこうとされているのか、どっちの方なんですか。
◎柳村水産振興課長 この事業は、例えば養殖をする場合には、小さい10センチ未満の稚魚、お魚を買ってこないといけません。これに結構種苗代がかかるんですけれども、一方で、定置網等で捕れる小型サイズのお魚がいます。これは、例えばサバであるとか、カワハギであるとか、ある程度の大きさがないと製品としての出荷になりません。小さいのは餌というものに消えていくということで、定置網漁業者にとっても、養殖業者にとってもきっとメリットがある事業になるんだろうと考えております。
 これは、定置網等で捕れた魚を、一旦畜養生簀等で生かし込んで、ある程度の量がまとまったものを養殖業者の養殖生簀に受け渡して、1年足らずで短期養殖を目指していこうという事業ですので、これがうまくいけば、定置網にとっても、養殖業者にとっても恐らく大きなメリットが出てくるのではないかと考えております。
◆吉村[洋]委員 そうしたら、魚の種類は何でもいいんですかね。どういう種類の魚をやろうとされているんですか。
◎柳村水産振興課長 例えばアジ、サバ、カワハギ、こういうものが恐らくそういう養殖種類になっていくんじゃないかと思っております。
◆吉村[洋]委員 そういう漏れをなくして効率よくラインに乗せていこうと。そして、漁業者の所得につなげていこうというような事業だろうなと思うんですが、それで効率よくそういうのを養殖してそれを盛んにしていくとすると、やっぱりそれの出荷先というのが、養殖業者に出されるということですが、その次の5ページの輸出促進事業で、先ほどからずっと出ておりますけれども、中国に出すというのはいいのかなと思うんですが、売り上げでも、東アジアで9億円ですね。中東とか北米、南米とかというところに、この距離を持って行って合うのかなと。
 それと、先ほどから説明にありました、人気があるのは、例えば3キロのマダイとかという話がさっきちょろっと出たりしていましたけれども、どういう魚を輸出していこうと考えられておるのか、お聞かせいただきたい。
◎増本水産加工・流通室長 まず、実態からお話しいたしますと、輸出の主な魚種につきましては、養殖マグロ、ハマチ、マダイ、それと長崎県ではいろんな魚種が捕れますので、あとアマダイ、ほか雑多な、魚市に揚がっている魚を「赤もの」と言いますが、そういうものを出していくような形で、今動かしております。
◆吉村[洋]委員 いわゆる高級魚という部類に入るんですかね。先ほどの溝口委員の質問の中でブランド化といいますか、橘湾の雲仙びわ茶ブリでしたかね、そういうのがさっきいっぱい出ていましたね。それもいわゆるブランド化して付加価値をつけて、国内に高く売ろうというような事業ですよね。そういう高級なものは国内で十分売れるんじゃないかと。そういうのをわざわざ外国に金をかけて持っていってどうなのか。
 先日、お偉い方が懇談会をされました。その席でもちょっと言われていたんです。「輸出するのは小魚がいいんだよ」と言われていたんですよ。「高級魚は何も輸出する必要はないんだ。それは国内で売れるんだ。小魚を、それこそアジやサバを高くで外国に売るならわかるけれど」というような話を偉い方がされていたんですが、そうかなと思って話を聞いていたんですが、その考え方についてどのように考えられますか。
◎増本水産加工・流通室長 今、委員ご指摘のとおりでございまして、高いものが国内で売れれば輸出する必要はありません。ですから、そういったびわ茶雲仙ブリ等は阪食様に結構高く売られておりますので、それについては、今のところ輸出する考えはございません。
 ただし、ほかの高級魚でもマグロ、それとかハマチ、マダイ、これも高級魚なんですが、これにつきましては、今、養殖の方で生産量等がかなりだぶつきがある中で、こういうものは海外に出して値段を高く売るということが一つと、それと市場がそれによって単価が上がってきますので、そういった効果を狙って輸出をしているところでございます。
◆吉村[洋]委員 だぶついているのもあるということも理解はできます。
 しかしながら、見ておくといろいろ事業はあるんですが、総花的で絞り込みが必要なんじゃなかろうかと思うんです。あれもこれもやっていくと、そうしたら、あれもこれも全然ものにならないというリスクも出てくるんじゃなかろうかと。これまでもずうっとこういう事業はやられているんだろうと思いますけれども、こういう遠くまで。
 先日、産業労働部の中でうどんとか、そうめんをパリの食品何とかというところに持っていって、それは一つは、そういうところで扱ってもらうということを宣伝の材料にして、国内でもその販売につなげていくという考え方がちょっと出たので、それならそれで説得力があるのかなと思いますけれども、ここで中東とか南米とかに費用をかけて持っていっていかがなものか。それよりは、あちこちに行くよりも、もう東アジアだけに絞り込んで、売り上げでも平成31年度で9億円と、ほとんど東アジアだけなんですから、そこら辺の考え方がどうなのかなと思うんですが、やっぱりいろんなところに広げてやろうとされているのか、お聞きをしたいと思います。
◎増本水産加工・流通室長 私も中国とか、香港等に行ってきたんですが、日本食ブームでございます。アメリカ等もそうでして、ハワイにも行ってまいりましたが、日本の寿司がかなりブームでございまして、脂ののったハマチとかマグロ等はかなり高価な値段で売られています。
 それと、私も香港に農水経済委員会の方々と一緒に行った中で小長井のカキが、大きなサイズなんですが、これが一つ570円という単価で、ですから1.3キロぐらい入って、通常、漁協の直売所では1,000円ちょっとぐらいの値段が、一つが570円という単価で、かなり高級な値段で売られている実態がございます。
 ですから、今、一つは日本食ブームで世界が魚を求めていると。中国が特に鮮魚、今まで刺身を食べておりませんので、そういった高級魚でございますと、値段が3倍から4倍で売れるという実績がありますので、国内で売れる分につきましては、海外まで出す必要はございませんが、今の日本食ブームの中でハマチ、マダイ等養殖魚を高く売るためには、やっぱり輸出等で値段を高く売っていく取組が今後も要るんじゃないかと思います。
 それと、中東の方でも、あそこには日本の料理店、またホテル等がございまして、あちらではアナゴの開きとか、トラフグの身欠きの加工品とか、ハワイにまいりますと、ハマチ、マグロ、こういった脂ののったものも求められておりまして、今はまだ緒についたばかりでございますが、今から全世界的にいろんな調査を行って、その中で高く売れるところにつきましては、今後も積極的に私たちは売り込んでいきたいと思っております。
◆吉村[洋]委員 私も輸出するなと言っているつもりは毛頭ございませんので、そこら辺はわかっていただきたいと思います。
 ただ、あちこちに手を広げてするのもどうなのか、輸出もある程度絞り込んだ形の中でやっていくとか、そういうのをやった方がベターなんじゃなかろうかという思いで、そういうカキが1個500何十円で売れるというのも存じ上げておりませんでしたので。ただ、それを1個運ぶのには大分費用もかかろうかと思いますが、そういう利益率の話だろうと思いますけれども、そういうのも考えながらやっていただきたいと思うところでございます。
 それから、その次、6ページですけれど、藻場の回復ということなんですが、これは新規事業で、今までもずっとこれはやられてきているんですよね。磯焼けの原因をまずお知らせいただけないでしょうか。
◎藤井総合水産試験場長 最近は海水温の上昇がありまして、特に藻場の回復期になります夏から秋にかけての海水温が高くなっておりまして、その時期に食害で、海藻を食べる魚が藻場を食い荒らすということが大きな原因になっております。
◆吉村[洋]委員 何か聞いた話によると、ウニによる食害で磯焼けしていると。だから、そういう原因がわかっていてなかなか対処ができない。その磯焼けが直らないというのがずっと問題、もう何年もですね。それで新しい技術ということなんでしょうけれど、アイデアを民間から公募するという話になっておりますけれども、何かいい提案が出てくるというふうな期待をされているのか、見込みがあられるのか、そこら辺もお聞かせ願いたいと思います。
◎五島資源管理課長 磯焼け回復のための対策というものにつきましては、現在取り組んでおりますのが、例えば、母藻を投入して種を出させる方法、それから、ウニとか魚類の食害があるので、こういうものの駆除をするという方法を各地区で取り組んでおります。
 ただ、例えばウニの駆除にしましても、一旦駆除してウニを捕ってしまっても、それは放置すればまた入ってくるわけで、これは一定の密度管理と申しますか、平米5個ぐらいの密度でウニを駆除していかなければなりません。そうすると、年間に3回とか、4回とかの駆除が必要になってくるわけですが、そういうやり方。
 それから、魚類をどうやって効率的に駆除するか。例えば、刺し網だけを仕掛けても捕れなかったりとかするので、そういう駆除の方法。それからもう一つは、実際そういう魚の食害を受けないような工夫ができないのか、藻場の上にネットをかぶせる方法にしても、資料の写真のように、一個ずつにこういうネットをつけて設置する方法以外に、もっと広い範囲を効率的に覆うような方法がないのか。そういうさまざまな技術について、民間事業者が持っている提案があれば、そういうものを活用していきたいと考えております。
 それと、あと、どういう海藻を増やすか。海藻の種をつける方法、着定基質の形状なり、そういうものも新しいものがないのか。
 さらに、例えば鉄分を使って藻場を増やすとか、そういう取組をなされているところがありますので、それのもっと効果的な方法とか、そういうものをいろいろ提案を受けたいと考えております。
◆吉村[洋]委員 佐世保市の漁業者ですけれども、ウニが一番という話で、ウニを捕らないと、そして全部捕りきらないとまた増えるので、とにかくウニを駆除してしまわないと、植えても植えてもすぐ食べられるという話だったので、画期的な方法があるのかなと。
 山のイノシシと一緒で、山のイノシシもなかなかいなくならないですけれども、イノシシは捕って捕って、ひたすら捕って、あとフェンスやワイヤーメッシュを張ってということになるんですけれども、そういう地道な方法しかないのかなと思っていたんですけれども、新しい技術があれば、それは効果的と思います。
 そこら辺、今の話の中で大体こういうことというアイデアは出ているようなんですけれど、でも、民間から公募するということですけれども、考え方としては、そういうことが効果がある事業になるように考えていただきたいと思います。
 それから、最後になりますけれども、次の資料3の1で、有明海の沿岸地区の水産基盤整備事業というのが、耕耘とあるんですが、こっちの予算書の方でも「有明海」という字が幾つか出てくるんです。23ページにクルマエビの共同放流とか、魚介類の種苗放流、その次のページに、1ページのことだろうと思いますけれども、有明海の海底耕耘事業、こういうのが幾つか目についたもので、これは同じ有明海というところで別々の事業なんですけれど、連携して一つの大きな効果を生み出そうということで考えておられるんだろうなと思いますけれども、いかがでしょうか。
◎五島資源管理課長 有明海関連の事業では、有明海資源回復共同放流推進事業、有明海漁業振興技術開発事業、有明海特産魚介類生息環境調査事業というのがございます。
 有明海漁業振興技術開発事業と特産魚介類生息環境調査事業につきましては、これは国庫100%でやっている事業でございまして、技術開発事業につきましては、有明海の重要資源でございますクルマエビ、ヒラメ、アサリ、タイラギなどの放流技術の開発と養殖技術の開発、そういう技術開発をやっているものでございます。
 それから、この調査につきましては、生息環境、漁場の改善というものを目的に、適正な生息環境の調査、アサリの生息環境調査とか、タイラギの生息環境調査とか、いわゆる漁場環境の改善を目的とした事業をやっております。これは国の方の事業でございます。
 もう一つ、有明海の資源回復共同放流事業は県単でございますけれども、有明海にクルマエビの放流を熊本、福岡、佐賀、長崎4県で大量放流を実施しようということで、平成15年から実施しておりますもので、これは各県の漁獲実態に応じて、その受益割合に応じた尾数の放流を実施して、クルマエビの資源回復を図ろうというものでございます。有明海の再生を目的として、そういう放流技術の開発、それから有明海の漁場環境の改善、こういうことで取り組んでいる事業でございます。
◆吉村[洋]委員 その中身は一々わかるんですけれども、丁寧なご説明なんですが、それらの事業が全て連携をして大きな効果を生むというようなところでの事業連携というのがなされているのかなと思うので聞いたんですけれど、その点についていかがですか。
◎五島資源管理課長 最後申しましたけれども、それぞれの事業では放流技術や養殖技術の開発とか、環境対策とか、それから、実際の大量の種苗放流とか、そういうことをやっておりますけれども、それはやはり有明海の再生というものを目的として、それぞれが関連し合って実施している事業でございます。
◎田添水産部次長 先ほど資源管理課長が答えた部分と関連するんですけれども、実は有明海、八代海が漁業生産が落ち込んでいるということがございまして、その再生を目的に特別措置法というのができました。それに基づきまして、各県が計画をつくっております。これは排水処理とか、水質の基準もございますけれども、水産資源の回復、漁業生産を増大するとか、あと、試験研究もございますが、そういったものがいろいろ入っております。その中に、先ほど資源管理課長が申しましたクルマエビとか、ヒラメとか、海底耕耘とかさまざま、そういうものが各計画に乗っかっておりまして、それを連携してやっているということです。
 それから、4県や国との連携という意味では、有明海漁場環境連絡協議会というのがございまして、そこの中には4県、4県の漁連、4県の代表漁協、それから国は農政局、水産庁も入っていまして、さまざまな角度でそのようにいろんな事業をして、有明海の再生をやっていこうということで取り組んでいるところでございます。
◆吉村[洋]委員 最後ですが、今のお答えでよく理解できて、そういう形で時々ばらばらで、そこの事業化、事業化で勝手にやられて、それを連携させれば効果が増大するのに連携がないというようなことがたまにあったりするので、それを確認させていただいたところです。
 それと、こっちの1ページで海底耕耘をされるところの位置図があるんですけれども、その沿岸地域に放流もされるのかなと思うんです。だから、海底耕耘をするということは、イメージでは、田んぼだったら、トラクターみたいなのでかき回すのかなと思うんですけれども、そういうところに放流してもだめなので、そういう意味でも事業間連携をしておかないと、耕耘したばかりところに放流しましたとかいうと、「死んだですばい」となったらいかんし、やっぱりそういう意味で、時期も合わせながら、その事業間で連携をしてやっていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
 以上です。終わります。
◆友田委員 ながさきのおいしい魚推進事業費について、教えてください。
 これは、まず最初に、事業概要の中で、長崎県の魚愛用店の拡大推進活動ということで280万円ほど上がっているんですけれど、これは県内向けに、県民向けにやるのか、長崎県の魚愛用店というのを出すとなっているんですけれども、これはどこに向けて出すんですか。
 それと、ながさきの魚どこでもデリバリー活動、離島地域での取組ということで、これは壱岐でやるとか、少し聞いたような気がするんですけれど、この辺の2つについて教えてください。
◎増本水産加工・流通室長 まず、県の魚愛用店の拡大推進の中身なんですが、来年度につきましては、まずは県内での、今、県の魚愛用店は93店舗認定しているんですが、それを県民の皆様に知ってもらうというのが一つと、あと、長崎県に訪れた観光客の皆様にも、そこで長崎の魚を食べてもらうという意味合いで、県内でのPRを予定しております。
 それと、どこでもデリバリー事業なんですが、これにつきましては、来年度は離島の2カ所を予定しております。なぜ離島でやるのかというお話になるんですが、一つ目の理由といたしましては、離島に水揚げした魚が、そのほとんどが島外に流出しているという実態がございますので、何とか離島島内での消費拡大を図りたいということが目的で一つあります。
 2つ目の理由といたしましては、島内で漁協に市場があれば、漁協の開設市場、または漁協が福岡魚市とか、長崎魚市に出荷しているんですが、その福岡・長崎魚市、または漁協の市場が休みの時に、島内での魚が漁協にストックされた状態でいるということをお聞きしまして、離島の業者さんから、何とか島内で休みの日に魚が出回るような対策をとってもらえないかということで、それで漁業者が何人か寄って、また、それに漁協が一緒になって、市場が休日の日にそういった地元の店舗、またホテルといったところで食べられるような形でデリバリーで対応したいと思いまして、事業を組んだ次第でございます。
◆友田委員 昨日も委員会以外で室長とも少し意見交換しましたけれども、まさに県民が長崎の魚についての認識をもうちょっと高めてもらうことが非常に大事だと思うんです。先般、香港に行った時にも、委員長が非常に熱弁されて言われていましたけれども、例えば呼子のイカですね、平戸で捕ったイカを呼子に持っていって、じゃ、県民の人たちが、呼子に行っているイカは、実は長崎県のイカですよと知ったら、それがわかったら、別に呼子まで食べに行かなくても、地元の長崎県の魚が出ているところに食べに行けば済むわけですよね。そういったところをやっぱりしっかりPRしていくということが大事だと思うんです。
 私の地元でも、昨日もお話しましたけれども、例えばトラフグの身欠きなんか売っていないですよ、スーパーに。長崎県は養殖トラフグの生産日本一だけれど、県内のスーパーに、多分、トラフグの身欠きとか売ってないですよね。だから、高級魚といって高いんだけれども、それをわざわざ食べに行くと、確かに高いけれども、身欠きで買って食べれば、私は牛肉の価格とあまり変わらないような価値で買えて、家庭でも食べられると思うんですよ。
 そういったところを県としても、こういった事業をしっかり活用してPRをしていただきたいと思いますが、そのあたりについてのお考えを少しお聞かせいただきたいと思います。
◎増本水産加工・流通室長 魚愛用店、先ほど93店舗認定をされているというお話をいたしましたが、その中でトラフグ等専門に食べさせる店もございますが、食べ方の提案については、そういった愛用店を通じて、インターネット上でもいろいろ情報を流しているんですが、まさしく、フグの身欠きの話に変わりますが、今、委員のご指摘のあったとおり、身欠き加工品が、通常長崎県内で売られているということは、今ございません。それで、今月24日に生産者、漁協の代表の方、あと県内の料飲業組合、ホテル・旅館組合、鮨組合、調理師組合、それと料理人の方たちと生産者が直に話をしまして、いかに身欠きの加工品が県内で流通が可能になるかどうか、その辺の意見交換をやりまして、スーパー等に置ければ一番いいんでしょうけれど、まずはそういった料飲店で身欠きの加工品を使っていただいて、フグの消費拡大に努めていきたいということで、今予定をしているところでございます。
 その中の意見交換の場でも、またいろんないい意見が出ると思いますので、そういった意見や情報を十分いただきまして、生産者とともに、愛用店の人たちにもいろいろ情報をお流ししまして、いかに食べられるかどうか、今後の対策を、こういった事業をもとにPRしていきたいと思っています。
◆友田委員 なんでもそうですけれど、自分が食べておいしいと感じていないと、例えば贈答品に使ったりとか、人に勧めるということはなかなかできないですよね。県内で消費を拡大しても、140万人県民ですから、そんなに経済全体を支えられるようなキャパではないんだけれども、それぞれの県民が県産品のそういったものをしっかり認識して、そして、外に向かっていろいろPRしてくれれば、それは大きな効果があると思うし、やっぱりそういったものについても、特にこういった魚とか、長崎県は水産県ですから、こういったものをぜひ広く、こういった事業を活用して、積極的に来年度取り組んでいただくことを要望しておきたいと思います。
○西川分科会長 ほかにありませんか。
◆山田[博]副会長 各委員の皆さん方の質問に関連することもありますし、関連しない質問もありますけれども、まず最初に、友田委員から質問があった、ながさきおいしい魚推進事業費というのは、資料の2の中には入ってないんです。いいですか。私が事前に予算の説明を受けた時には、これはあったんです。その時に、ながさき魚どこでもデリバリー活動は、離島地域で40万円とか、対面販売モデル店舗での販売向上費41万円とか、離島で何カ所かすると言っていましたけれど、これで果たしてできるのかと言ったんです。「いやぁ、難しいかもしれませんね」と言っていたんですね。だから、載せなかったのかなと思ったんです。言われると思ってね。はっきり言っていい事業だと思うんです、私は。しかし、これは長崎県だから、壱岐、対馬、五島と3つの離島があるわけだから、これではっきり言って実際できるかというと、疑問ですよ。
 増本水産加工・流通室長、今回はだめでも来年はしっかりやっていただきたいと思うんです、この事業は。これに関して、しっかりお答えください。
◎増本水産加工・流通室長 金額は確かに、40万円、41万5,000円という形の、デリバリーは40万円なんですが、低うございます。これは県の事業費、県費が40万円ですから、事業費で80万円までできるんですが、まず離島の中でも島外に流出が一番大きい、島内流通が少ない地区、今手元に、当室がした流通実態調査があるんですが、例えば上五島では、系統共販の中での離島、島内向けの分だと思うんですが、上五島で3.4%しか実際に流通していない。また、対馬においても2.4%という形で、かなり低い状況がございます。
 ですから、こういったところをまずモデル地区といたしまして、先駆けに1地区だけでもデリバリーの事業を成功させて、来年度以降は、それに基づいて予算要求をしていきたいなと思っております。
◆山田[博]副会長 ぜひ頑張っていただきたいと思うんです。
 これはやはりきめ細かな、島内とか、離島とか、水産県長崎として流通している魚が、漁業の町である上五島でさえ流通が3.4%しかないとか、対馬だってないとか、これは大問題ですよ。さすが水産加工・流通室長は、国外に目を向けていると思ったら、県内にも目を向けているんじゃないかと思って、さすがと思ったんです。
 そこで、さっきの吉村(洋)委員の質問にもあったとおり、先ほど燃油高騰というのは、これは国がやることですと、ドバイだとか、東南アジアは国を相手にやっているわけでしょう、県が海外に行って。これは県がやる事業なのかな。
 事業を否定するんじゃないんだよ。いいですか。燃油高騰は国がやることですよと、海外に魚を売っていくことは、それは長崎県がやることなんだと整合性がとれないわけよ。私も実際、地元に帰ったら、「今、魚が安い」とか言うから、「今、海外に行っているんです」と言ったんですよ。そうしたら、「もっと県内で消費されるとか、それを頑張るのが筋だろう」と言ったんです。だから、考えてみたら、増本室長が今回やっているながさきのおいしい魚推進事業費というのは、漁業の町である上五島とか、対馬でこんな流通だから、それはやることは当たり前なんですよ。
 だから、水産部長、その整合性というのはどういうふうにとるかというのを、今日は、昨日の余韻が残っているでしょうから、しっかり考えて、これに関してはあした答えていただきたいと思います。
 それで、漁港漁場課長にお尋ねします。先ほど参事監が、赤間漁港で高潮対策があるでしょう。これは大変いいことだと思うんです。そこで、背後地の畑とかなにかあるわけです。これは住民を守る上でいいんだけれども、私も実際、大きな問題を抱えているのは、地元でも漁業とか集落を守るためにこういったブロックをつける、それはいいことなんです。ところが、岸壁に当たった潮が上に上がるんです。上に上がった潮が、今度は農作物に被害を与えるというんです。だから、その対応を、だから、防波堤の長さというよりも、防波堤から海岸までの距離を考えないといけないと思うんです。
 私も浅はかな知識で、こういったのは徳永委員が詳しいんだろうけれども、こういった実情もあるということを考えて、これから漁港とか、防波堤というのは考えないといけないんじゃないかと思うんですが、どうですか。
◎田中水産部参事監 副会長からご指摘がありました、海岸保全のやり方でございますが、通常、海岸災害というのはこういう形で、護岸等を越えて波が背後地に侵入して、そして、背後にある家屋等が浸水をしたり、あるいは副会長が言われたように、農地等が塩害、海水等につかることで被害が生じるというものでございます。そういったものを低減させるというのが海岸保全、いわゆる高潮対策事業の第一義の目的でございます。
 そのやり方としては、背後地にしぶきがかからないようにということで、赤間漁港海岸でやりますように、沖合に離岸堤を設置しまして、ここで波を弱めて、そしてしぶきがかからないようにしていくというふうな方策が一つあります。
 また、別の地区で、沖合が急深になっているような場合には、こういった沖合に施設を設けるのが著しく高額、事業費がかさんでしまうということもございます。そういった場合には、護岸の前面に消波ブロック等設置をいたしまして、そこで波を弱める、あるいは護岸を高くしてしぶきが背後地にいかないようにするといったことがとられております。
 したがいまして、その地区地区によってしぶきなり、波浪を弱めるための方策というのは、今申しました沖合に施設を設ける場合、そして、海岸線の部分の護岸で消波ブロック等により防護する場合、二通りがございますので、費用の面、そして、その地区の状況等を考えて選択をしているというのが現状でございます。
◆山田[博]副会長 じゃ、今回の新規のところは、私が言っているのは心配ご無用ということで理解していいんですね。私はあなたみたいに優秀じゃないもんだから、要は、そういうことを言いたいということでいいんでしょう。それをわかりやすくお答えいただければありがたいんですが。
◎田中水産部参事監 副会長ご指摘のとおり、海岸保全に合いました、被害を低減にするために、適切な工事・工法を採用して、これからも事業を適切に推進してまいりたいと考えております。
◎下山水産部長 先ほど副会長の方から、県の役割と国の役割の話がちょっと出ましたけれども、その点につきまして、私の方から説明させていただきます。
 燃油価格高騰対策ということで、国の方が新たな施策を打ち出してまいりました。それを受けまして、県といたしましても、省エネ機器の導入推進や、省エネ型漁業への転換・促進、いわゆる効率的な経営体質の改善というか、転換を図るための施策を打つということを考えておりまして、今申し上げました2つの柱以外にも、魚価を高くする取組、これが我々としては非常に大事だと思っているところでございます。
 そのほかにも、先ほどから話がありました、燃油費の支援を行う市町への支援というものがありますけれども、この4つの考え方で燃油高騰対策を県としては考えてきたところでございます。
 今申し上げましたように、魚を高く売る取組といたしまして、水産物の輸出促進事業、水産バイヤー・トレード事業、「売り出せ!水産ながさき」販路拡大事業、それと、ながさきのおいしい魚推進事業、こういうもので魚価を上げていく。結果として、漁業者の所得を増やし、経営の安定に資するものをやっていこうということで、県としてはそういう事業に積極的に取り組んでいこうとしているところでございます。
◆山田[博]副会長 私も部長の答弁は、丸め込まれているというふうな気がしないでもないみたいです。
 それで、積極的に魚の価格のために売り込んでいるというのはわかりました。じゃ、お尋ねしますけれども、魚市の所管は水産振興課になるんですかね。それで、魚市の予算に関連してお尋ねしたいと思います。福岡の魚市が九州の魚の価格の先導的というのはあると私は理解しているんですけれども、なぜかというと、ここの競り時間が午前3時から始まるんです。長崎県内の松浦・佐世保・長崎魚市よりも早いんです。そうすると、必然的に、今、水産部長が言われた、長崎県の魚の価格というのは、福岡の方で大体先導的に決まっていく可能性が高いと私は理解するんですが、それについて見解を聞かせてください。
◎柳村水産振興課長 確かに、福岡市場の取扱高を見ますと、金額で、このところ毎年、1番、2番という金額を上げております。単価も高いというところがございますけれども、ただ、こういう市場はそれぞれに持ち分がございます。例えば、長崎市場で言えば、そもそも以西が強かったというところがあります。それから、カツオというのが、このごろ需要が伸びておりますけれども、こういう魚種でそれぞれ福岡が高い、松浦が高い、長崎が高いというところがございますので、一概に開場時間で値が引っ張られるということはないんじゃないかというふうに考えております。
◆山田[博]副会長 わかりました。
 それじゃ、水産振興課長に、あした10日から、また始まりますね。その時に、大変申し訳ございませんが、福岡魚市の水揚げ量、金額、過去5年間をいただきたい。長崎魚市、佐世保魚市、松浦魚市もいただけませんか。それで、今の議論というのをしっかりとやらせていただきたいと思います。
 それと、資料請求として、漁業取締室長にお尋ねしたいんですが、今回、新しい船をつくるという取締船がありますね。大分予算が削られておりますね、財政課から。大分削られていますね。削られていないですか。そうですか。当初の予定から削られているんじゃないかと思ったんですけれども、安かったんですか。そうしたら、その取締船の件で、今までどういった会社が設計と施工をしたかという一覧表を出していただきたいのが一つ。
 それと、漁業取締室が長崎県内の魚市場に入って立入検査をやったことがあるかないか。あるんだったら、過去何年、何回あったかというのを教えていただけませんか。
 船を動かすだけが漁業取り締まりじゃないんですからね。漁業の許可を持っていないにもかかわらず水揚げをしてやっているというのが実際あって、何度も何度も要望しているんだけれども、それをやっていないということであっているから、ただ単に船を動かすだけが漁業取り締まりじゃないんだから、これをやっているのかどうかというのを聞かせていただきたい。
 それと、漁港漁場課長にお尋ねしたいと思いますけれども、水産部は未利用地というのが、これは資産の管理上の予算でお尋ねしますけれども、水産部で4万3,000平米の未利用地がありますね。それで、簿価に合わせたら23億円です。これは間違いございませんね。これを買いたいと、例えば西川商店が買いたいと言った時に、じゃ、すぐ売れる土地はどれだけあるのかと、この4万3,000平米の土地が。だって、水産部も、何か陳情したら、漁政課長に陳情したら、予算がないんですよ、予算がないんですよと。ここに23億円もあるんだから、これを活用しないわけにはいかないわけだから、お尋ねしたい。
 それと、対馬の小型いか釣りが、これはもうかる漁業の事業で採択を要求しております。所管課はどこですか。これが、何か外国人雇用で、漁業構造改善対策の中央協議会で保留になっているそうですね。保留になっている具体的な理由をきちんと、あした資料として示していただけませんか。
 私の質問で資料請求で、最後に、これは水産振興課長になりますかね、長崎漁港衛生管理施設、これは仲卸等も入っているが、今回の計画には入っていないんです。その仲卸等の今後の計画の概要を、あした資料としていただけませんか。調査は入っているんでしょう。(「まだ計画自体が固まっていないです」と呼ぶ者あり)固まっていなくても、その概要、現時点で出せる…(「いいえ、まだ調査中で、調査報告も上がっていません」と呼ぶ者あり)調査中の、どういった調査をやっているか、出せますか。(「どういう調査と、文字でしかないですけれども、よろしいですか」と呼ぶ者あり)いいです。
 そういった資料をあした出していただきたいと思いますので、分科会長によろしくお願いいたします。
○西川分科会長 予算議案審査の途中でありますが、終了時刻になりましたので、本日の審査はこれにてとどめ、明日は、午前10時より引き続き水産部関係の予算議案審査を行います。
 本日は、これをもって散会いたします。
 お疲れさまでした。
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     −午後4時58分 散会−
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