平成27年  9月定例会 環境生活委員会 - 09月25日−03号

【海岸環境保全対策推進事業費についての質問。】
◆溝口委員 今の海岸環境保全対策推進事業費ですけれども、今回返還するのが9,524万4,000円ということですが、陳情書をずっと読んでいると、漂着ごみを処理するのに恒久的に資金をお願いしますということで、かなりのところから陳情があっていると思うんです。長崎県町村会、全国離島振興協議会とか、諫早市もあっているんです。
 この返還をしなければならなかった理由は、台風とかなんとか、海岸漂着ごみが少なかったということですけれども、私としては、こういうふうに陳情が出ているということは、まだ必要であったのかなという気がするわけです。だから、市町に、まだお金があるからというやりとりをやってきたのかどうか。陳情が余りにも多いものですから、そこら辺について聞かせていただきたいと思います。
◎矢野廃棄物対策課長 委員からご質問がありました陳情の件でございますが、今回の基金につきましては、平成25年度、平成26年度2カ年の基金でございましたので、残った額は返還したわけでございます。2カ年の事業で、平成27年度の予算について、国がまだ全く触れられていなかったものですから、各市町からは、恒久的な財源をつけてくれということでの陳情でございます。そういう中で、我々も国に対して要望してまいっているのですが、国としましては、平成27年度は1年の単年度予算で対応するということで、今後も、基金事業ということで長いスパンでもって支援をするということではなくて、単年度、単年度で支援をしてまいりたいとご回答いただいているところでございます。
 それから、市町とのやりとりはしていないのかというご質問でございますが、年度途中から、ごみが少ないという情報が大分入ってまいりましたので、予算が余りそうなところにつきましては一旦県の方に引き上げて、それをごみが多く来ているところ等々に再配分をするという努力を随分いたしました。そういう中で、最終的に使い切れなかったものでございます。
◆溝口委員 わかりました。市町とそういうふうにやりとりをして余ったということであれば、情報的にはやっているのではないかという気がいたしました。
 やはり市町とのやりとりを密にして、せっかく基金をいただいている分については、できるだけ漁場、海岸線をきれいにしていくような努力をぜひしていただきたいと思いますので、なるだけ返還しないように、市町に働きかけて執行していただきたいと思っております。よろしくお願いします。


【海岸漂着物対策についての質問】
◆溝口委員 海岸漂着物対策について質問したいと思います。毎年だと思うんですけれども、ごみ問題についてのディスカッションとワークショップを行う海ごみサミットがあっているようです。今年は10月23日から25日まで3日間、五島市で行うということになっておりますが、主催者として、本県と民間団体で行うということですけれども、その民間団体というのは、どのような団体が主催者として入ってくるわけですか。
◎矢野廃棄物対策課長 民間団体は、一般社団法人JEANでございます。このJEANという団体は、海ごみサミットを、小規模ではございましたが第1回から自主的にやってきている団体でございます。そういう中で、近年、規模が大きくなるにつれて、自治体が主催ですとか共催という形で応援をしてまいりました。今年度は、長崎県が共同主催ということで、一緒に五島市で開催することとなりました。
◆溝口委員 JEANという民間団体ということですけれども、どのような組織で、組織的な人数とかそういうものはわかっているのですか。
◎矢野廃棄物対策課長 規模とか人数は手元に資料はございませんが、日本で唯一、海岸ごみで世界規模で活躍をしている団体でございます。環境省等の委託も受けて事業も行っておりますし、東日本大震災の時には、東日本大震災の漂流ごみがアメリカの方に流れていくことについて研究をやったり、アメリカで被害の調査等々も行っている、そういう団体でございます。
◆溝口委員 それでは、そのJEANという組織の中で、費用等についてはよくわからないのですか。確実にそういうふうにしているから、本県が一緒になってやっていこうという形になるのか、JEANが主催でずっと1回目からやってきている、それが余りにも規模が大きくなり出したから本県として、ほかの県もそういうふうにしていたのかどうかわかりませんけれども、その辺について、自治体が主催者として参加するようになったのは、いつ頃からになっているのですか。
◎矢野廃棄物対策課長 前回が山形県でございました。その前が東京都でございます。自治体から共催なり、助成金なりをもらってやり始めたのは東京都からと聞いています。今回は、昨年、山形県であったのですが、その中で長崎県としても、長崎県は外国からのごみが多うございますので、ぜひ国際規模での漂着ごみ問題を考える会にできないかということをJEANと相談してまいりました。そういう中で、向こうもぜひ長崎でやりたいと申しておりましたし、うちの方も、韓国ですとか中国を巻き込んだ大会になるのであれば、ぜひ長崎でやってほしいということもございまして、今回、共催という形で参加をさせていただくものでございます。
◆溝口委員 今、共催という話が出たんですけれども、これでは主催となっていますので、共催じゃないと思うんです。主催ですね。わかりました。
 ただ、参加者がどのくらいの規模になってくるのか、それと国外のNGOを招待するということになっていますけれども、どのくらいの規模でしようとしているのか、そこら辺についてお尋ねします。
◎矢野廃棄物対策課長 規模でございますが、昨年が160人規模でございましたので、今年も同程度の規模で開催することとしております。
 海外のNPOとしては、韓国、中国それから台湾で漂着ごみ問題に取り組んでいますNPOを招待して、来ていただくという手はずになっています。あと、日本国中の自治体それからNPO等々にも声をかけております。ただ、五島で開催するということで、交通の便、それから宿の手配等々もありますので、150人から160人規模と考えています。
◆溝口委員 わかりました。160人規模から200人ぐらいになるのかなと思います。
 これには招待した人しか入られないで、一般の人は入ってくるということはできないのですね。
◎矢野廃棄物対策課長 これは一般参加も受けております。特に、五島市内の方につきましては、島内ということで、参加費もお安くセットして、できるだけ五島市内の方々にも参加していただくように配慮しているところでございます。
◆溝口委員 わかりました。参加費を安くしてということですけれども、10月ですから参加費ももう決まっていると思うんですけれども、その辺については、はっきりした参加費用を言ってほしいと思うんです。
 それと、国からの補助金でするようになっているんですけれども、先ほど言ったように、自治体も主催者ですから、本県も費用としては幾らか出すような形をとっているのですか。
◎矢野廃棄物対策課長 今回の海ごみサミットの予算としましては、県の予算で約1,000万円で、そのうち95%が国からの補助金になります。
◆溝口委員 それでは、5%だけということですね。
 答弁漏れなんですけれども、市民の参加費用は幾らに決めているのですか。
◎矢野廃棄物対策課長 参加費は、資料代ということで、一般参加者が2,000円、五島市民の方は半額の1,000円という設定になっています。
◆溝口委員 それならば、2,000円とか1,000円だったら聞きに行きたいという人たちが増えてきた場合に、会場が問題になると思うんですけれども、大体どのくらいまで入れられるような会場を選んでいるのですか。
◎矢野廃棄物対策課長 会場は、五島市の福江文化会館を予定しています。会場のキャパシティーとしましては、160人を大きく上回る300人ぐらい入る会場ですので、宿泊する方を160人規模と設定しているところでございます。
◆溝口委員 わかりました。
 宿泊が160人ということですけれども、せっかく五島市まで来ていただくということであれば、今、世界遺産等の登録を目指しているんですけれども、その辺について参加者の皆さん方をバスとかで誘導して、五島市の観光と言ったらおかしいんですけれども、世界遺産になるようなところに本県が連れていくような計画は立てていないのですか。
◎矢野廃棄物対策課長 国の用途が決まっている補助金を使っているものですから、なかなかそこの観光ということは難しいのですが、最終日はお昼、12時で終わるようにセットしておりますので、参加者の方には、残りの時間で五島観光をしていただこうと考えています。
◆溝口委員 わかりました。
 できれば、160人も島外から来て宿泊までするわけですから、本当はこれについて観光の方も何らかの対策を打って、そこら辺は観光と一緒になって、五島を売り出すチャンスじゃないかという気がしたんです。各自治体から来るわけでしょう。そこら辺について、観光振興課と何か話し合いはしているのですか。
◎矢野廃棄物対策課長 すみません、観光部局との話し合いはいたしておりませんが、今回、漂着ごみのサミットでございます。第1日目の10月23日には、岐宿町の八朔海岸で、漂着ごみが流れ着いているところで実際にごみを拾ってもらったり、五島の漂着ごみの様子なんかを実際に見ていただく現地見学を予定しています。せっかく五島に来ていただいて、汚い海ばかりの印象を持って帰っていただいても長崎県としては悲しゅうございますので、その足で、高浜海岸ですとか、頓泊海岸、きれいな海岸の方もぜひ見ていただいて、五島の海のよさを感じていただきたいと考えて、そういう行程は組んでいます。
◆溝口委員 わかりました。
 できれば、その海岸線をずっと見て回る時に、「長崎の教会群」は世界遺産となるようになっていますけれども、五島の堂崎教会はなっていないんですけれども、そこら辺をちょっとだけでも寄っていただけるようなスケジュールもつくって、五島市の魅力を日本全国に発信していただければと思っております。せっかくの海ごみサミットですので、ぜひその辺についても検討していただければと思っております。よろしくお願いいたします。