平成27年 11月定例会 環境生活委員会 - 12月08日−02号
【土木部予算議案についての質問。】
◆溝口委員 繰越明許費ですけれども、約39億2,000万円ということです。この繰越明許費は前年度から全部続いていますね。それで今年度までにはできると思うんですけれども、地元との調整とか、用地の補償とか、設計ということでなかなか進まないような感じですけれども、今年度中にできないから繰り越しになるんですか。それで、前年度からずっと続いていた繰越明許費は入ってないんですか。
◆溝口委員 石木ダムの建設についてですけれども、既に裁決された土地が含まれる分については、一応平成27年6月22日に終わっているんですが、今、ダム本体用地のことについて、収用委員会審理が2件ということで行われております。1月頃にもう1回するという話だったんですか、ちょっと確認をさせてください。
◎岡本用地課長 収用委員会の審理は、7件、現在申請されておりまして、最初10月7日と9日、2件ずつ4件については阻止行動によって中止になりまして、11月の審理で2件の審理を実際行って、最後あともう1件を12月に行うことにしています。11月18日に審理を開催したわけですけれども、地権者の皆さんが参加できなかったと、反対行動によって中に入ってこられなかったということで、会長の方から皆さんの意見を聞く場を設けようということで、1月に再度日程を設定して開催するということで決定しております。
◆溝口委員 7件が手続開始になってから、まだ2件で、あと1件が1月と。残りの5件は一遍にするんですか。
◎岡本用地課長 1号から7号まであるんですけども、5号と6号が先般11月18日に審理が1回できております。ただ、その審理ができた中で地権者の関係者の方が入場されなかったので、その2件について1月にもう一遍地権者の意見を聞きたいと。起業者の意見は5号、6号については聞いたんですけれども、地権者の意見が聞けなかったということで、会長が1月に開催すると。あと1号、2号、3号、4号と7号については、まだ1回も審理はされておりません。
◆溝口委員 わかりました。そしたら、まだまだこの収用委員会が続いていくということになりますけれども、大体、このダム本体の用地が関係する部分について、収用委員会の審理がいつ終わるかわかりませんけど、終わった段階で裁決というのにはどのような手続になるんですか。
◎岡本用地課長 裁決は、審理を開く中で収用委員の方が、これ以上意見を聞く必要がないということで判断された時点で審理打ち切りになって、それから裁決に取りかかる形になります。前回のものは2回の審理をやって裁決されたわけですけれども、今回、実際どのような展開になるのかというのは収用委員会の委員さんの方で判断されることになります。
ですから、審理の場でどのような意見が出るかによって、審理の回数とかやり方が変わってくると思いますので、何回予定して、いつまでに出すというのは、今のところわかっておりません。
◆溝口委員 これ以上する必要はないという判断は何カ月の間にしないといけないという、そういう問題はないんですね。
◎岡本用地課長 そのとおりでございます。
◆溝口委員 そしたら、今のところ、このダム本体用地については、なかなか日程等もスケジュールもわからないということになろうと思います。
それで、3番目の中上流部用地につきましても、今、立入調査を実施できないということの中で、平成27年7月31日に告示してやっているわけですけど、この手続についてはどのようになるんですか。
◎川内河川課長 中上流部の用地につきましては、委員言われましたように立入調査を9月2日から7日にやっておりまして、その時に妨害者から阻まれて実施できなかったということで、現存の国土調査の図面とか、あと航空写真あるいは近影の写真などから土地調書と物件調書を現在作成している段階でございまして、この後、現地の立ち会い、そういうものを進めながら手続を進めて、準備ができ次第、裁決申請をすることになろうかと思います。
◆溝口委員 それでは、今のところ、立入調査もできなかったということで、先ほど言われた国土調査とか、そういった写真判定とか、いろんな判定をもって手続の準備を進めていくということでございますけれども、今後も立入調査はなかなか難しいんじゃないかと思うんですが、最終的には申請できるような書類ができてくるのは、スケジュール的にはどのくらいをめどに考えておられますか。
◎川内河川課長 以前もご説明しましたように、先ほどお配りしております概要図の中にも書いておりますとおり、中上流部につきましては9万平米ございます。家屋が9件、公民館が1件ということで、かなり広範囲に及ぶものですから、今時点でいつ、どのくらいまでで調書関係ができるのか、そのあたりも現在作成中ということで、はっきりした日にちが出なくて申し訳ないんですけれども、今一生懸命その資料を作成している段階でございます。
◆溝口委員 わかりました。なかなか難しい関係の中で、工期を変更して平成34年までにということになってくると思うんですれども、今のようなことを考えた時に、あと7年後にできるのかなと、平成34年にできるのかなという感じがするんですけれども、再延期ということも考えられるんですか。延期する時には5年、5年になってくるんですか。
◎川内河川課長 現時点では平成34年ということでやらせてもらっております。それに向けて一刻も早く工事を進め、手続も進めていきたいと思っております。
◆溝口委員 迂回道路の着工にしても、なかなか阻止されてできない、付替道路もできないという形の中では、なかなか難しい判断をしていかなければいけない部分になっているかと思うんですけれども、その辺の考え方はどのように整理していこうとしているんですか。
◎川内河川課長 何度も同じようなことを言って申し訳ないんですけれども、まず、妨害されている方に、ちゃんと工事の立ち入りもさせていただき、なおかつ、用地についても早期に明け渡していただくようなお願いをしながら、安全に十分注意しながら進めていきたい、所期の目的の工期までの間にできるように努めてまいりたいと考えております。
◆溝口委員 わかりました。今回、地権者の方々から国の事業認定について取り消しの訴訟が出ているという話があったんですけれども、そのことについては、今、訴状を受理されて、それを判断する時期がいつ頃になってくるのか、訴状が受理されているのかいないのか、その辺についてお伺いいたします。
◎川内河川課長 訴訟につきましては、正直申しまして、私たちも報道で知る限りしかわかっておりません。報道されている限りでは、11月30日に裁判所に提出されたということまでしかわかっておりません。
国を訴えられているということで、その内容についても全くわからないという状況でございますので、まことに申し訳ないんですけども、コメントすることができませんということでございます。
◆溝口委員 わかりました。もし受理されたという段階になって、その工事が少しずつ始まっていくという段階では、そういう形の中で工事を進行させていくことができるんですか。
◎川内河川課長 先日の一般質問でもそういうご質問があったかと思いますけれども、基本的には石木ダムというのは必要不可欠なダムであると考えておりますので、そういう考えのもとに早期に完成させる必要があることから工事も手続も現在進めているような状況でございまして、提訴されたことをもって手続や工事を中止するというような考えはございません。
◆溝口委員 わかりました。受理されても工事を進めていくことができるという判断でいいんですね。わかりました。
今聞く段階でも、石木ダム建設事業は進行していくのがなかなか難しいような感じを受けました。私も佐世保市の住民でありますし、川棚町の町民の方々の治水ということを考えれば、また、私たちの水不足を考えれば、私たちとしても重要な事業ではないかと思っておりますので、ぜひ反対住民の皆さん方とよく話し合いができればして、先の方に進めていただきたいと思っております。
早期にという感じで、今、課長の方も言われましたので、平成34年に変更されるならば、その時までにできるだけ完成できるような、そういう努力をしていただきたいということをお願いしておきたいと思っております。
石木ダムについては、中村委員も質問があるそうですから、私はこれで終わります。
◆溝口委員 佐世保市から出ていると思うんですけれども、都市計画道路の佐世保縦貫線、国道35号線ですけれども、そのことについて市としては、未着手区間についてぜひ道路事業を、「土地区画整理事業との同時施行の実施に当たり未着手区間の早期事業化並びにこの財源確保をお願いします」ということで国には出していますが、県にも「来年度からの長崎県主体による都市計画道路佐世保縦貫線の実現化に向けた調査」ということでお願いに来ていると思います。この事業は昭和21年度に計画いたしまして70年間たっているということで、ぜひ早期に事業化していただきたいという佐世保市からの強い要望ですけれども、県といたしましては、この事業化についてどのような考え方を持っているのか、お聞かせいただきたいと思います。
◎藤田都市計画課長 まず、区画整理事業につきましては、通常、都市計画事業であれば市が施行するとなっておりますので、原則、まずは市が施行するものと考えております。
◆溝口委員 土地区画整理事業については市がするかもわかりませんけど、道路の35号線の事業化を国にしっかりとやっていただきたいということで、県のかかわりはそこに出てくるわけでしょう。
◎佐々道路建設課長 35号の拡幅事業に関してのお尋ねですが、現況、並行して西九州自動車道の整備を行っておりまして、供用前と比べると交通量が随分減ったということを踏まえますと、改築事業の導入というのは非常に厳しいのではないかと考えております。
◆溝口委員 県は、ほかの事業をしているからということで、そのことに言及するかもわかりませんけれども、市としては、土地区画整理事業を進めていくためには、この道路が完成しないとなかなか難しい、同時に進めていきたいと言っているんです。
佐世保市は県北の中心のところですから、その辺については70年間もほったらかしていたということは、余りよくなくて、ぜひ事業化して進めていただきたい。そのことについては市も一緒になって国に陳情していくと思うんですけれども、事業化に向けてしっかりした取組を県はもう少し真剣に考えていただきたいと思うんですけれども、部長、どうですか。
◎浅野土木部長 国の直轄事業で、どういう手順でやっていくかということは、確かに国の方の手順になろうかと思います。
県としては、いかにそれぞれの事業を、その条件の中で早く進める方策があるのかどうかというアドバイスは確かにしなければいけないと思っていますし、それが県全体として優先順位が高ければ、当然、県としてこれを要望したいということで国に要望する必要があると思います。
その辺は、まず、市と県でよく連携をとらなければいけないと私は思っております。そもそも土地区画整理事業が直轄事業を進める上で本当に有効なのかどうか、そこから少し相談に乗って議論していきたいと思っています。必要性の議論をした上で、要望するなり、どういう事業手法をとるかということを再度検討したいと思います。
◆溝口委員 わかりました。部長が言うように、この事業は佐世保市としては最優先事業だと思います。土地区画整理と道路整備を一緒にしていきたいということ。その辺について県が真剣に話し合いに応じて、それをどうしていくか、優先順位が本当にあるのかないのかということまで含めて話し合いをしていただきたいと思っております。ぜひよろしくお願いいたします。道路建設課長、その辺はぜひよろしくお願いいたします。
◎佐々道路建設課長 県内の直轄事業の動向を見ながら検討してまいりたいと思います。