平成27年 11月定例会 環境生活委員会 - 12月09日−03号
【環境部予算議案についての質問。】
◆溝口委員 1,000万円以上の契約の長崎県の大村湾関係ですけど、一般競争入札としている案件が3件あります。1つは2者での一般競争入札だったと思うんですけれども、2つは、1番と3番は一般競争入札で1者しかなかったという理由を教えていただきたいと思います。
◎米田水環境対策課長 入札に伴って1者しか応募がなかったという件ですけれども、まず、1番の長崎県大村湾南部流域下水道事業資産評価業務委託につきましては、業務の内容が、これは先日見ていただきました南部浄化センターの経営を現在の特別会計から企業会計に移行して、より透明性のある会計を目指すものの準備として、現在の資産を調査し、評価する業務でございます。
これにつきましては下水道の知識を有する下水道登録コンサルと、それから、資産の評価ですから業務として特殊性がありますので、そういう実績を有する業者ということで一般競争を行っているものでございます。
見込みとしましては、約14者近くがあるものと考えておりましたけれども、業務の特殊性、特に資産評価ということにつきましては人を張り付けてもらわなければいけない部分がかなり強いということで、実際に入札にかけた結果、当初の設計に携わった、現在の施設に精通している業者1者のみの応札となった結果でございます。
次に、3番目でございますけれども、南部浄化センター機械設備整備(汚泥棟ケーキ搬出機)ですけれども、これにつきましては機械の一部の保守点検並びに修理を行うものでございます。これにつきましては長崎県内の機械機具設置工事業者の一定規模の点数を有する者から募集を行っております。それだけの資格で入札をかけまして18者、資格を持っている業者がいるということでしたけれども、下水道の機械ということでかなり特殊性があるということでありますので、皆さん、なかなか手を付けてもらえなかったということで、実際に機械を納入されました業者1者のみが参加されて落札という結果になっております。
◆溝口委員 特殊性がある、特殊性があるということになっているんですけれども、公募する時に、普通、一般競争入札といったら何者か決めてという形を、例えば2つでも3つでもいいんですけど、1者しかおらんやった、1者しかおらんやったとなってきたら、何かもう直接一般競争入札じゃなくても指名でもいいと思うんですけど、随意契約関係でですね、そうなってくると思うんですね。ただ一般競争入札をしましたよという形だけをつくっているような感じがして、そういう特殊性があるなら随意契約で、それぞれ話を聞いてプロポーザルじゃないですけど、そういう契約の仕方がいいんじゃないですか。形だけ一般競争入札にしているように私は見えるんですけれども、その辺についてはどのような考え方を持っていますか。
今後のこともあると思うんですよ。多分、今のような形でいけば、この1者しか来ないんじゃないかと思うんですけど、これは1回だけの事業ですか。業務委託ですから、多分ずっと続くんですよね、両方とも、何年間か。
◎米田水環境対策課長 まず、この業務ですけれども、1番のこの業務はこれっきりで次の段階の委託に進むことになりますから、業務内容としては、これだけになります。
それから、3番目の機器の設備につきましては、それぞれ稼動状況に応じて機器を整備しますので、この機械については今回だけですけれども、同様の機械がそれぞれ出てくると考えております。
それぞれの業務につきましては、やはり実績を問わざるを得ない部分がありますので、実績をきちんと審査するということになると、一般競争できちんと書類を出していただくということが、1つ、相手方を選定する上で重要なことかと思います。随契だと実績の把握が難しい部分がありますので、今のところ、一般競争入札でやって、その辺をきちんと把握して相手方を決定したいという思いでやっております。
今後につきましては、特殊性が確かにあります。なかなかほかの業者が手を付けきれない部分がありますので、その辺を含めまして、どれが一番いい業者の選定になるのかということを含めて検討していきたいと考えております。
◆溝口委員 一般競争入札だったら、いろんな書類をきれいに審査できるということですけれども、1者の分を見ても審査の対象がわからないんじゃないですかね。2者なら2者おって競争で見て初めてどちらがいいかということが、それが競争であって、1者だけしか出させないというのは、この者がいいという形にはならないと私は思います。やっぱり公募する時に2者とか3者の中で書類を出してもらって審査するのが普通じゃないんですか。このやり方は、私としては不満が残りますね。一応指摘だけしておきます。
◎米田水環境対策課長 一般競争入札において資格を設定する時には、複数者、資格を有する業者を確保できるような資格設定をさせていただいております。
1番につきましては、実績を調べた結果、約14者が応募可能と考えておりました。3番については18者、これが実績、資格を有する業者として把握をしておりました。ですから、その中から複数者、入札に参加していただければと考えておりましたけれども、結果として1者しか応募がなかったという実態でございます。なるべく複数者、入札が図れるように検討はしていきたいと思いますけれども、資格を緩めるということもまたちょっと違う話ですので、その辺の資格設定についてきちんと考えていきたいと思います。
◆溝口委員 先ほど言われましたように、1番の入札については14者、県の方から見ても、ちゃんとそういう資格があるという形で見ていたんでしょう。そして、3番についても18者もいるのに1者しか出せなかったということが私としては、2者とか3者とか、これについては厳しく出していただいて、それから審査して、例えば、特殊性があるから、おたくの会社は、ちょっとこれでは無理ですよという形をとるか、そういう一般競争入札という中ではとらんとだめですよ、3者ぐらいはやっぱり。1者に絞っていくというのが、競争する前に技術的なものを見てと。出してこれるものを出さなかったということもあるかもわかりませんけど、その努力というのはして、よりよい方向にもっていった方がいいんじゃないかという気が私はするんですけれども、その辺については、今後のこともありますからね、結局は、どういうふうにしていくのかですね。
◎米田水環境対策課長 一般競争ですから、あくまで企業、業者が、独自に入札参加の意思を表示するわけですから、こちらから何者出してくださいというスタイルではないものですから、結果として1者ということにならざるを得ないので、複数者出してもらうとなると、入札形態として別の形態を考えざるを得ないということになります。
それぞれの入札の案件、案件で少し事情が異なると思います。その中で一番オープンにできるのは一般競争入札だと思いますけれども、そのほかにもいろんな入札を考えていきたいと思います。
◆溝口委員 縛りがないから、1者しか来なかったから競争にならなかったという形かもわかりませんけれども、本当は一般競争入札というのは何者か来ないと落とさないということに、私たちが自分たちの補助事業でする時も5者以上とってくださいとか、そうせんとだめですよとか、普通そういう縛りがあるんですね。でも、これはそういう縛りは持たないで1者でも競争入札だと。そういうことが一般競争とは私は思えないですね。仕組みは私もはっきりわかりませんけれども、1者というのはおかしいなという気がしてなりません。
◎米田水環境対策課長 1者しか応札がなかった場合の取り扱いについては、一般的な入札は1者応札でも入札成立という条件になっておりますので、これについては1者応札があった時点で落札と結論を出さざるを得ません。
確かに、1者では競争性がなかったという点があると思いますので、その辺は入札の形として別途個別に考えていかざるを得ない部分かと思います。
◆溝口委員 「長崎県環境基本計画(素案)」の25ページですけれども、「大村湾において、多様な生物が数多く生息することができる豊かな海づくりを進める」ということで、再生砂により浅場をつくっていくということですが、この再生砂はどういうものを想定しているんですか。
◎山下環境政策課長 この浅場の造成につきましては、平成26年度から平成28年度までの事業でございまして、場所としましては、大村市沿岸、要は、長崎空港の対岸の浅瀬の部分の1ヘクタールを予定しているところでございます。
その実際の浅場に活用する砂につきましては、廃ガラス等を砂状にしたリサイクル材を活用したいということで今事業を進めているところです。
◆溝口委員 ガラスを砂にかえてということですが、二枚貝が育つという実験的なものはやってからのことですか。
◎山下環境政策課長 今回の1ヘクタールの実証ベースの大規模な浅場をつくるに当たりましては、その前段としまして、平成24年度から平成25年度にかけまして、大村競艇の横に小型のテラス式の浅場をつくっています。これは県の環境保健研究センターで実証したところ、通常の何もしないところよりも35倍のアサリが着底したという成果をもとに、今回、大規模な1ヘクタールの部分を実施するものでございます。
◆溝口委員 こういう事業をする時に、その成果というものを今のような形で示してもらえば納得できます。
それで、平成32年度までには何ヘクタール、平成28年度までに何ヘクタールぐらいすることにしていますか。
◎山下環境政策課長 この項目にはございませんけれども、成果指標としても示しております。今のところ、この期間中に2カ所の浅場、まず一つは大村市で着工中でございまして、もう1カ所の浅場は今後の予定でございまして、そこに着底するアサリを160万個予定しているところでございます。(「広さは」と呼ぶ者あり)
今、大村湾の部分は1ヘクタールでございますが、立地条件によりましていろいろ変わりまして、今のところ、同程度のものを予定しております。次の浅場をどうするかということにつきましては、来年度の予算の中で、どういった浅場の地形がいいのかということを設定しながら実施しようと思っております。今のところ、何ヘクタールとは言えませんけれども、予算規模で同程度のものを予定しております。
◆溝口委員 平成28年度からも、幾らかはこの計画の中で浅場で漁場造成していくと。それで平成32年度までに160万個のアサリを放流することになっているんですね。それは区画漁業権的なものにして、水産関係になりますが、そこは規制しながらとっていくんですか。それはわかりませんね、いいです、水産のことですから。わかりました。ちゃんとした計画のもとにするということですね。
◎山下環境政策課長 今回の分は放流という話ではございません。その前に大村湾でどういった二枚貝が生息するかという調査もしています。その中で生息しているけれども、海底環境が劣悪ということで、なかなかそれが稚貝から育たないという状況を踏まえまして、今回、浅場をつくることによって、そこに定着して生育していくということで160万個放流するという話ではなくて、今ある部分を着実に定着させて、そこで育成していくということでございます。
◆溝口委員 わかりました。どういうふうにしてこの計画を達成していくのかなと思って聞かせていただきました。
49ページですけれども、水環境の保全ですけれども、総合計画と基本計画ですから、こちらの方は、ある程度、総合計画をもとにしてつくっているんじゃないかという形の中で、総合計画は123ページですが、大村湾流域別下水道整備総合計画に基づいて下水道施設の高度処理化の推進をしていきますよという中で、目標として平成32年度までに、2.0mg/Lにいたしますよという計画になっています。
こちらの方で、今後取り組む施策の中で、どこにそれが当たるのかなと思って下水道高度処理化の場面が出てこないものですから、どこで、どのようにして達成していこうとしているのか。49ページですか、これが当てはまるだろうと思うんですけどね。
◎米田水環境対策課長 下水道の整備等につきましては、次の発生源対策の推進の方で一括して表記させていただきますので、そちらを加味した上で大村湾の水質には対応していくことになっております。
◆溝口委員 先ほどの大村湾と諫早湾干拓の調整池の水質改善ということで50ページに数字が出ていましたので、左の方の数字かなと思って私は見て、ないなと思いながら見ました。発生源の対策の推進の方でしていくということですか、それは数値的には載せてないんですね。わかりました、いいです。何かちょっと違うような感じがしてから。
◎山下環境政策課長 まず、水質環境の保全につきましては、いろいろな施策の展開の中で、大村湾、諫早湾干拓調整池、いわゆる閉鎖性水域の水質改善に取り組んでいくこととしております。
特に、50ページに数値目標を掲げた理由としまして、1番の大きな目玉といいますか、排水処理対策も今までやっているわけでございますが、新たな対策としまして、例えば、浅場もしくは貧酸素水塊対策等ございますので、そういったことで、その対策とあわせる形で50ページに目指す大村湾の水質、そして、諫早湾干拓調整池ということで数値目標をここに掲載しております。わかりやすくする意味でも、ここに掲載しているところでございます。
◆溝口委員 わかりました。終わりますけど、そしたらこの数値というのは53ページの方にこんばとじゃなかですか、総合計画から考えたら。総合計画の項目と、こっちの方が合わないようになる、基本計画の方で数字が見れない。どうなっているんですか、整合性がちょっとわかりません。
◎濱田環境部次長 48ページで海域・河川・湖沼・地下水の水質保全・改善対策の推進ということで、全体的に水質の改善を図っていこうということで@に記載しております。最終的に水質の目標値を、50ページの下にありますけれども、これに向かっていろんな対策を講じていこうという書きぶりにしております。その中で特に2番目として発生源対策ということで公共下水道とか、そういったことの普及について書いております。それで、公共下水道としては、次のページに汚水処理人口普及率ということで、発生源対策という目標を掲げております。
委員ご指摘のように、これは表裏一体の達成じゃないかということで、例えば、50ページの目標が後にあってもいいんじゃないかというところだと思いますが、とりあえず、環境基準を達成しますということをまず掲げて、具体的に下水道については汚水処理人口普及率ということで別途目標を立てているという形で整理をしております。
そういった中で、51ページの下にありますけれども、特に大村湾とかについては、発生抑制対策として下水処理の高度処理化をやっていきますという記述を掲げております。
ちょっとわかりにくいかと思いますけれども、大きくは環境基準を達成するということをまずは掲げるという形で整理をさせていただいております。
◆溝口委員 それはわかっているんですが、総合計画の中には、きれいにそういうものを網羅した部分を最初に書いて数字を最後にもってきていますから、下水処理まで入れて数字を51ページですか、そっちの方にもってきた方が見やすいんじゃないですかと、いろんな対策をして、今後の取組をして、こういう数値にしますよということだから、ちょっと違うのかなという感じがします。こういうふうに掲げておって、この数字のとおり、こっちでまたしますよということと、総合計画の123ページとちょっと合わないような感じがするものですから聞いております。
◎山下環境政策課長 まず、数値目標の環境基本計画での掲載の仕方でございますが、事業群ごとに、その項目ごとに、施策に合った形の数値目標を掲げるということで整理している関係で、委員ご指摘の部分はよくわかりますが、その施策に合った部分の数値をそれぞれに掲げていくということが施策と数値目標が明確にわかるのかなということで、今、そういった形で素案に掲載しているところでございます。
◆溝口委員 だから、一緒のことを言っているんでしょう。結局、発生源を止めることで下水道処理をしながら、こちらは水質改善・保全ですから、全体的としては2つの今後の取組がありますが、これを達成して、この数字にもっていくということで総合計画の中には入れているわけでしょう、違いますか。
言われることは私もわかっていますが、この数字を基本計画の中でどこにもってくるかを言っているんです。前に持ってきて説明をするのか。総合計画と合わせた方がいいんじゃないかと思って言っているんですけれども、おかしいですかね。
◎濱田環境部次長 この辺につきましては、今、委員のご指摘がございましたので、ばらばらに存在すること自体が非常にわかりにくいところもございますので、そこは全体として、こういう対策をとって水質もあわせて達成するという形で少し整理をさせていただきます。