平成28年  予算決算委員会農水経済分科会 - 10月28日−02号

◆溝口委員 1つだけ、主要な施策の成果に関する説明書319ページの、先ほどの小林委員の所得向上の質問に関連すると思うんですけれども、水産バイヤー・トレード事業について、平成25年度から平成27年度まで、平成27年度で終了しています。これは大変いい制度かもわからないなという気が私はしたんですけれども、15団体を受け入れて話し合いをしてきたということですけれども、どのような団体が参加したのか。
 それで、それぞれの1団体、1団体にバイヤーのトレードがあって指導が行われてきたのかをお尋ねしたいと思います。
◎岩田水産加工流通課長 15団体につきましては個人の企業になりますけれども、例えば、県魚連がバイヤーを受け入れたものとしまして、例えば、阪食、イズミ、オークワ、ライフコーポレーション、ショクリュー、生活クラブ、パルシステムとか、いろんなところからバイヤーに来ていただいて、バイヤーと話をして、こういう商品はどうですかということで、バイヤーの助言をもらって売っているということがございます。ほかにも、水産加工団地組合がありますけれども、そこにつきましては海星ムサシ、萬栄、三越というところから来ておられます。あと、小長井町漁協は良品工房、新三重漁協はマルキョウ、丸高商事、松浦は水研、カタクチイワシの付加価値のところでアスクというようなところのバイヤーに来ていただいて実際に商談をして納品されております。
◆溝口委員 そういう団体のバイヤーに来ていただいて、何回かの話し合いの中で商品が開発されてきたと思います。その商品は、現在、取引がされて、それが拡大されているかの。実績としてどういう形で成果が上がってきたのか、お尋ねしたいと思います。
◎岩田水産加工流通課長 この事業は平成25年度から始まっております。平成25年度に始まりまして、平成25年度の取引、バイヤートレードで販売が成立したものの合計が、平成25年度は2億8,000万円ほどあります。それが平成26年度、平成27年度というふうにずっと実績を積み上げてきました。平成25年度の実績が2億8,000万円に対しまして、平成27年度の実績が8億8,500万円まで取引が拡大しております。
◆溝口委員 わかりました。その事業によって成果が上がってきたということですけれども、平成27年度できれいに切ってしまって、平成28年度は予算に上がっていないようですけれども、これが違う形での事業に、例えば、下の方の市場ニーズに対応した加工・流通対策事業という形でされているのか。つながっていかないと、ただ3年間だけではもったいないんじゃないかと思うんですね、売り上げ実績が8億8,500万円まで上がってきたということになればですね。毎年、毎年、それがだんだん積み重なるということであろうかと思っておりますので。その辺についての考え方ですね、どのように考えていくのか。
◎岩田水産加工流通課長 今、委員からご紹介がありましたけれども、この事業は非常に効果が出ておりますので、それで終わるのではなく、平成28年度からの新規事業ですけれども、市場ニーズに対応した加工・流通対策事業で、事業の中身的にはバイヤーを呼んでということで引き続き実施しております。
◆溝口委員 わかりました。バイヤートレードが新しい事業の中で展開されているということでございますので。売り上げが上がっていくということは所得が上がっていくことにつながりますので、その辺についてしっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 それから、329ページのFRP漁船リサイクル処理体制づくり事業ですけれども、国としては、魚礁関係にも携わって実験してきたと思うんですけれども、この処理体制について2つの協議会を設立する予定でしたけれども、今、1つになって、これを新上五島町に設立したということでございます。あと1カ所は離島の方を考えているんですか。
◎五島水産部参事監 この協議会の設立については、新上五島町と壱岐市で平成27年度については設立を図ったわけですが、結果的に設立できたのが新上五島町ということです。
 これについては離島からの廃船の搬送費がリサイクル費の中で非常に大きな金額を占めますので、その辺のところを軽減できないかという実証試験を実施しております。対象は離島地域を考えております。
◆溝口委員 平成28年度は、また違う形で2つの協議会設立ということになっております。私は、前回も言ったんですけれども、国が魚礁として活用する研究をしているなら、その研究が進んでいけば魚礁として投入した方が安くつくんじゃないかという話をしていましたが、そのことについての結果はどういうことになっていますか。
◎五島水産部参事監 FRP漁船の沈船利用ということについては、現在、検討がされていないと思っております。これは魚礁化するのにも手が要りまして、金属類を全部外す、流れたらいけない木材類も全部外して、それから石を詰めたりして沈める作業が必要になるということで、どれぐらいの価格がかかるかは存じておりませんけれども、例えば、リサイクルに持って行けばリサイクル料は12メートルぐらいの船で22万円ぐらいです。それに対して離島からでしたら搬送費で30万円ぐらいかかるというのが実態でございます。
 その辺のところを、今回の事業ではリサイクルを利用して廃船処理をしようということの実験でございます。
◆溝口委員 わかりました。先ほど言うように、リサイクル事業の中で廃船をしていくということですけれども、魚礁に関しては、要望も結構出ていたと思うんですけれども、研究していると聞いたんですけれども、研究はしてなかったんですか。1カ所、国の方の事業でと聞いたんですけれども、やってなかったんですか、私の聞き間違いですかね。わからなかったらいいです。
 何しろ、プラスチックは長もちして、なかなか廃船として処理できないで港にたくさんつながれたままになっておりますので、その辺については、離島だけの問題ではなく、やっぱり長崎県全体としてどのようにしていくかという考え方を持って取り組んでいった方がいいのではないかと思っておりますので、ぜひそのことについては検討していただいて、長崎県全体で処理できるような、プラスチック船をどのようにしていくかということを検討していただければと思っております。
 今、処理場はあるけど、そこに持って行くことができないとか、そういう問題がいろいろあると思いますので、ぜひ検討していただきたいと思います。