平成28年 予算決算委員会農水経済分科会 - 11月01日−04号
◆溝口委員 わざわざありがとうございます。
農業費のことですけれども、農業構造改善促進費ということで補助金の事業実績による減と書いてあります、交付金とかですね。計画していた、何件ぐらいのあれでこういうふうな、1件ではないと思うんですけれども、事業実績の中でどのくらいの件数があって、こういう減になったんですか、2億1,200万円ということでかなり大きいようですけれども。
それと、園芸振興費の13億9,000万円、これは国からの予算配分がなかったということで事業実績の減ということでしたけれども、このことについても、それぞれ団体から強く要望が来ていたんじゃないかと思いますけど、なぜ国からの予算がつかなかったのか。それとも事業として余り評価されなくて予算がつかなかったのか、その辺についての説明をお願いしたいと思います。
◎福田農政課長 まず、1点目のお尋ねでございます。農業構造改善促進費の2億1,247万4,000円の減の主な理由の中で、経営体育成支援事業費補助金の事業実績による減、この前年度の全体件数、それと減になった実際の実績に関するご質問でございます。
これにつきましては、もともと予定しておりました件数が3件でございます。3件で8,176万5,000円、これは国の補助金でございまして、現場からの要望を受けて予算措置したものでございます。
これが結果的に平成27年度実績で4件になりました。ただ、金額は347万1,000円になったところでございます。その補正として7,781万6,000円、減をさせていただいたところです。
この内容ですが、これは松浦にございますJR九州ファームのアスパラガスハウスの施設の関係でございます。もともと平成26年度に予算措置をしていたものが、用地の確保が困難になりまして平成27年度に繰り越しをしております。繰り越しで実施したわけでございますが、それとあわせて、もともと平成27年度当初でもアスパラガスのハウスの7棟を予定していたところです。ところが、国から同じ年度で2つの事業を行うことは難しいということがございましたものですから、平成27年度の当初でもともと組んでおりました7,7,81万6,000円を補正減したものです。
説明がちょっと複雑ですけれども、以上が経営体育成支援事業に係るご説明でございます。
◎渋谷農産園芸課長 園芸振興費の減の主な理由でございますが、当初、構想協議におきまして、強い農業づくり交付金で14件の事業が要望として上がっておりました。その後、事業内容を精査しまして、最終的に7件の事業を国に対して要望したところでありますが、そのうち3件が事業を採択されたということで、平成27年度につきましては、かなり需要が多かったということで、高いポイントのものしか採択されなかったということになっております。
4件が採択されなかったわけですが、そのうち2件につきましては、事業の内容を見直しまして県単独事業で事業を行っております。そのうち1件が自己資金において対応しておりまして、あと1件が、再度ポイントの見直しを図ってチャレンジしたいということで計画されているということであります。
◆溝口委員 当初予算では14件を申し込んでおったということで、この数字になっているんですね。最終的には3件で、最終的に国にお願いしたのが7件でしょう。それで、この13億幾らというのが減じゃなくてプラスした金額があったと思うんですけれども、その辺については、なぜこのような、4件の部分が13億円も減になるのか。何か大きな事業ができなかったんですか。
◎福田農政課長 説明がわかりづらくて申し訳ございませんでした。
◎渋谷農産園芸課長 まず、当初、構想協議の段階で14件の申し込みにつきましては、補助金ベースで15億4,000万円程度の要請があっておりました。それが夏の段階でありまして、国に要望します、年明けに向けまして内容を精査して7件に減ったということで、その時点で国費の要望が約7億円ということになっております。
一番大きく減ったのは、島原・雲仙で計画されておりましたばれいしょの集・出荷施設が減になりまして、これにつきましては今年度の産地パワーアップ事業を活用して事業を行っているところであります。
◆溝口委員 わかりました。そしたら、また次の年にできたということで考えていいわけですね。
ただ、最初の当初予算ベースでお願いしておって、余りにも13億円というのが、何か事業の甘い考え方の中で計画を立てられているような感じがするんですけれども、その辺については、当事者と話し合いをしながらやっているわけでしょう。
それで、国が採択できないということは、かなり無理があったお願いを当初にしてきたということになるわけですか。できるだけ予算を獲得しないといけない部分だったと思うんですけども、これが獲得できなかったということは、県としてのお願いの仕方が、部長、その辺についてはどのようになるわけですか、13億円も予算が減ったということについて。
◎加藤農林部長 農業の生産性を上げるための生産設備の整備ということは大変重要なポイントでございます。ただし、平成27年度までは生産設備の予算は強い農業づくり交付金しかなかったんですが、それが200億円程度でございました。それが全国的な要望が強くて、その中で確保するのがなかなか厳しい状況でございました。
これが、やっぱり生産設備を整備しないといけないということで、今度のTPP関係の補正予算が27補正、つまり実質は28予算、これにつきまして500億円程度追加されましたので、これを関係団体、生産者の皆様と一緒になって確保に動いたところでございます。その27補正、実質28予算につきましては、現場の要望に近いところで予算が確保できたところでございます。先ほどのばれいしょの集・出荷施設も次の年度、今年度、予算を確保して、もう工事に入っているところでございます。
◆溝口委員 わかりました。なかなか予算獲得が難しかったということで、今年にずれ込んでやっているということで理解したいと思います。
それから、先ほどの農業構造改善促進費ですか、これについては7,000万円の部分はわかったんですけども、あとまだ1億幾らの部分があると思うんですけれども、その辺についてはどのような事業展開になっているんですか。
◎福田農政課長 大変失礼しました。農産漁村活性化プロジェクト支援交付金の事業実績による減でございます。これで1億3,369万8,000円の補正減をさせていただいております。
その内容でございますが、もともと平成27年度当初に向けて予算要求をしていた件数が6件でございます。それが結果的に平成27年度実績で2件、金額的に584万円になったところでございます。その差額を補正減させていただいております。
その件数と実際の件数の差でございますが、この6件のうち、平成27年度と平成28年度での複数年で実施したり、平成28年度で実施することが適当であるということで、次年度に実施したものが2件でございます。それと、事業規模を縮小して平成27年度に実施したものが1件でございます。それと、他の補助事業のメニューにより実施した方が有利であるということで判断されたものが2件でございます。結果的に2件の584万円という実績にとどまったため、その分を補正減させていただいたものでございます。
◆溝口委員 農業振興費、これも事業費の実績の減にずっとなってきているんですけれども、あと、国庫補助金の国予算配分ができなかったことでの農地利活用推進室の1億6,300万円はどのようになっていますか。
◎綾香農地利活用推進室長 農地中間管理事業につきましては、国の重要な施策ということで、その大部分を国庫で交付いただいて、それを各県が基金を積んで複数年で運用するシステムを組んでおります。
国の方から、平成25年度補正と平成26年度当初で合わせて12億円程度の基金額をいただきまして、県の方で基金を造成して事業を運営しております。
その中で2億2,000万円ほど取り崩しをしまして事業を運営いたしました。その関係で平成27年度にその分の一部、1億6,344万8,000円程度を平成27年度に追加で減った分の穴埋めとして補充する可能性があるということで国から連絡をいただいていたので平成27年度の当初予算で組んでおりました。ただ、12億円のうち2億円しか使っておりませんので、残額が10億円あるということで、平成27年度、平成28年度分までしっかり賄えるというめどが立ちましたので、国の方が、九州各県には申し訳ないけれども、基金の残額が十分あるので今年度の追加配分は行わないということで、追加配分がなかったことによる、そっくりそのまま1億6,000万円、受け入れ予算を減額させていただいたという状況でございます。
この減額に伴いまして、地元への推進とか事業の実績には悪影響は一切生じておりませんので、今後も与えられた基金を有効に活用して事業を運営してまいりたいと考えております。
◆溝口委員 まだ10億円も残っているということは、何年度までに使わないといけないという部分があるわけでしょう。期限はないんですか。
◎綾香農地利活用推進室長 平成27年度を迎える時期に10億円、残額がございました。昨年度、そのうち4億8,000万円ほど活用しております。今年度も5億6000万円ほど予算を立てて活用するようにしておりまして、順当にいけば本年度、基金の9割方は消化するということで、消化した場合に、万が一、今年度、不足した場合を想定いたしまして、さらに3億5,000万円ほどの今年度で受け入れの枠を一応とっておりますので、地元には迷惑がかからないように、マイナスになった分は、すぐ国から基金を充当する手はずを整えておりますので、本年度も全ての希望を賄えるものと考えております。
◆溝口委員 わかりました。そっちの方は、それでいいです。
「主要な施策の成果に関する説明書」の359ページの産地総合整備対策事業費ということで、これも4件、それぞれお願いがあっているわけですけれども、2件だけの実施しかできなかったということで、その理由について説明をお願いしたいと思います。
◎渋谷農産園芸課長 産地総合整備対策事業費につきましては、国の事業で共同利用施設、低コスト耐候性ハウスでありますとか、あるいは集出荷施設等を整備したもので、事業費1億円以上のものを年間4件整備するという目標になっております。
平成27年度、2件だったものにつきまして、先ほど、強い農業づくり交付金の採択が3件だったというお話をしましたが、そのうちの1件が卸売市場対策費でありましたので、残り2件がこちらで採択されたということで、国の採択が少なかったということで平成27年度につきましては2件ということになっております。
◆溝口委員 一応2億7,100万円の予算を組んでいるわけですけれども、2件でどれだけ事業費として使ったわけですか。
◎渋谷農産園芸課長 この2件につきましては、大雲仙地区のトマト生産組合のハウスで交付金が約3億6,000万円と、県費の上乗せが900万円となっております。それから、同じく島原雲仙農協のブロッコリー等の集出荷施設で国費2億2,000万円ということで、合計額がここにあります2億7,000万円ということになっております。
◆溝口委員 3億6,000万円と2億2,000万円で2億7,000万円にならんでしょう。数字が全然違う。
◎渋谷農産園芸課長 申し訳ありません。3,600万円の間違いでございました。最初の低コスト耐候性ハウスが3,600万円の交付金と県費の上乗せが900万円ということであります。それから、集出荷施設が2億2,600万円ということになります。
◆溝口委員 花卉の方で取組がなかったということですけれども、花卉は100億円の達成をしていかないといけないということで努力していると思うんですけれども、そのことについて計画していたものが取り組めなかったということですけれども、何か問題があったんですか。
◎渋谷農産園芸課長 まず、平成27年度の要望につきましては、花卉につきましては、カーネーションの集出荷施設の要望がありましたが、これにつきましては規模拡大を伴わないということで、ポイントがとれないということで、国の方では採択をされなかったということになっております。
しかしながら、先ほど部長が話しましたように、国の予算が今年度から増えておりまして、今年度につきましては、当初予算分で4件の事業が採択見込みであります。それから、今回、国の補正が出ておりまして、これに今11件応募されておりまして、合計いたしますと、今年度、15件で約3.3ヘクタールの施設が計画されているところであります。
◆溝口委員 わかりました。それぞれ、前年度できなかったのは今年度に繰り越した形でやっているということで理解していいわけですね。せっかく当初予算で上げているものについては、できるだけ国の予算をとってくるようにしていただいて農業所得の向上に努めていただければと思っておりますので、その辺についてはしっかり要望して国から予算をとってきていただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。