【 平成29年 予算決算委員会環境生活分科会-10月24日−01号 】
◆溝口委員 主要な施策の成果に関する説明書の114ページの食中毒最大発生件数は4件を目標にしているんですけれども、平成28年度実績で7件になっておりまして、達成率が25%というのは、これは1件と7件の間違いですか。

◎加藤生活衛生課長 この食中毒最大発生件数の成果指標でございますけれども、これは過去5年間の食中毒発生件数のうち最も少ない件数を目標としておりまして、その件数が4件でございます。それに対しまして平成28年度の実数は7件発生したということで、目標に対してプラスとなっておりますので25%増加してしまったということでございます。

◆溝口委員 そしたら、ほかのとはどうなりますか、101%とか。本当は125%とならないとおかしいんじゃないですか、目標にしたらさ。もう一回説明をお願いします。

◎加藤生活衛生課長 これはあくまで最大4件を下回る目標としておりますので、それを超えたということで、目標をオーバーしてしまったということで125%、目標に対しまして25%増ということでございます。

◎加藤生活衛生課長 すみません。訂正いたします。
 これは達成率でございますので、目標を達成できない、目標を3件オーバーしてしまったということでございます。

◎木村県民生活部長 成果指標の達成率のご指摘でございます。
 確かに、委員おっしゃるように、要は、できるだけ少なくするという目標でございますので、本来であれば、それを上回った段階でマイナスというか、要は未達成、私が個人的に考えているのは未達成という表示が適当なのではないかと思いますが、すみません、この「主要な施策の成果に関する説明書」につきましては、全庁的な取り決めの中でやっておりますので、財政当局とも十分詰めさせていただいて、今後、どのような表記が適切なのか、検討させていただきたいと思います。

◆溝口委員 そしたら、平成28年度の予算決算の説明資料の8ページの収入未済額について174万円になっているんですけれども、説明を聞いて、社団法人とか公益法人なんか、普通だったら支払い能力は必ずあると私は思うんですけれども、その辺がなぜこの原因ができてきたのか、その辺についての説明をお願いいたします。

◎加藤生活衛生課長 「平成28年度決算審査資料」の5ページを開いていただくとわかるかと思います。それでご説明いたします。
 今回対象となっております債務者につきましては、墓地経営をしております法人でございます。法人は、平成20年に長崎市の経営許可を受けまして墓地経営を始めまして、平成26年に県により公益認定されました公益財団法人でございます。土地造成に絡む負債により平成27年に債権者の訴訟により、長崎地裁より強制売却の開始が決定されました。それをもちまして長崎市が市民税の滞納処分を執行したところでございます。
 この負債に基づく滞納処分によりまして、公益法人の不適格事由に該当しましたので、平成28年3月に県が公益認定の取消処分を行ったところでございます。
 この取り消し時に公益目的として取得しました財産に残額があったため、公益法人認定法に基づきまして、その残額につきましては、類似の法人に贈与しなければならないと定められておりますので贈与することとなりましたけれども、贈与が成立しなかったため、県が残額に相当する金銭の贈与を受ける契約が成立するというふうにみなされました。それで、県は法人に贈与の契約成立を通知いたしまして債権が生じることとなったものでございます。

◆溝口委員 支払う能力があるということで契約が成立したんでしょう、最初。違うんですか。措置状況としては、債務者に対し、納付が確実に履行されるということで勧告して実施していきますということですけれども、本当に取れる可能性があるんですか、この考え方で。

◎加藤生活衛生課長 今回の事件ですけれども、長崎地裁によりまして強制売却により3回ほど入札が行われておりまして、いずれも不落となっております。その結果、地裁により特別売却が行われまして配当が決定いたしましたが、債務者に対しては、配当はございませんでした。それで、まだ負債が残っている状態でございますので、引き続き催告等を行いながら未済については解消に努めていきたいと考えております。

◆溝口委員 ちょっとわかりにくいんですけれども、「公益目的の取得財産」ということだから、そこら辺、誰に請求するのか、請求者が私としては見えないんですけれども。監査でも指摘事項として出ております。だから、それについて引き続き未収金の解消に取り組んでまいりますということですけれども、誰に対して催告をしていくのか。私としては相手の名前も何もわからないから、どこに請求していくのか、債務者をはっきりしていただければと思います。

◎加藤生活衛生課長 この公益認定を取り消しまして、債務が発生しております公益法人、今は一般財団法人となっておりますけれども、この方に対する収入未済でございます。
 この公益財団法人が認定を取り消されましたことにより、公益に使わなければいけなかった財産を他の法人に譲れなかったことにより、その残額につきましては県に贈与するという契約ですので、引き続き、墓地経営をしておりました法人に対しまして、今から先も催告を続けていくということになります。

◆溝口委員 すみません。そしたらもうはっきり聞きますけど、この法人の責任者は誰なんですか。名前も何も出ていないので、請求する人が誰かということが私としてはわからないんですけれども、県の方にするんですか、どうなるんですか。

◎加藤生活衛生課長 今お配りしましたペーパーを見ていただきたいと思います。
 先ほどの私の説明ではわかりづらかったものですので、公益目的取得財産残額ということにつきまして、ご説明いたします。
 一番上からご説明いたします。この未済につきましては、公益社団法人及び公益財団法人の認定に関する法律によりまして、法人が公益事業により実施して得られました対価等の財産は、公益目的事業のために使用されることが求められております。これらの財産が認定取り消し後も公益的な事業のために使用、処分されることを確保するために、公益法人には、認定取消時の公益目的取得財産残額を他の公益法人等に贈与することが義務づけられております。この他の法人に贈与する契約が成立しなかった場合には、3カ月後には県の方に贈与が成立するというふうにこの法律でなっております。
 そういうことで、公益目的取得財産残額とはどういったものかということで枠の中に書いておりますけれども、公益目的事業財産とは、公益目的のために得られました寄附金、対価収入、土地・建物等から当年度使いました公益目的事業費を引いたものでございます。
 ただし、当事件は墓地・霊園を営む法人でございますので、もともと土地がお墓でございますので、それが不可欠特定財産となっておりますので、その分につきましては残額から引くということになりますので、それを引いた金額が174万円となっているところでございます。

◆溝口委員 差し引いて百七十何万円残って、県の方にそれが雑収入として本当は入ってこないといけない部分が入ってきていないということですよね。
 それで、先ほど言いましたように、一般財団法人からの収入ができないということであれば、請求としては県民生活部としてどこに請求していくのかということがはっきりしていないといけないし、一般財団法人の代表者は同じ債務者にはなってないんですか。

◎加藤生活衛生課長 一般財団法人になった法人が債務者となっております。

◎加藤生活衛生課長 代表者は同じでございます。公益認定法人の取り消しを行った時点で県が一般財団法人に名義を変えたものでございます。

◆溝口委員 その代表者は、同じ責任はないのかと言っているんです。法人だけが責任があるのか。だから、先ほど、代表者がおるなら代表者にちゃんと請求していかなければいけないという部分が、県民生活部として引き続き未収金の解消に取り組んでまいりますと、徹底して催告していくということですけれども、誰にするんですかという形の中で、代表者はその責任がないとなれば法人にだけ。そしたら、その法人は誰なんですか、誰が責任を持つ法人なんですかということになってくるんですよね。そこら辺がはっきりしないのに未収金の解消に取り組んでいくと、その意味が全然わかりません。

◎木村県民生活部長 ただいま、個人保護条例関係の確認をいたしましたけれども、具体の対象者が特定される名前は差し控えた方がいいということでございました。
 ここにつきましては、公益認定を取り消されました法人については、長崎市内の南部で霊園を経営していらっしゃる法人でございました。
 今、委員がご指摘のように、法人と代表者が連帯して債務を負っているのかどうか。あと、競売でございますので、不動産等については、そういうことで手続は全部進んでいますけれども、例えば、動産であるとか、いろんなところで資産があるのかないのか。こういうところについてもしっかりと確認をしなければなりません。
 ただ、これについて我々は強制の調査権がございませんので、任意の聞き取りという形になります。そういった手続を踏まえた上で、確かにこれは資産がないというようなことが判明しますれば、その時点で委員ご指摘のような手続を取っていくことになろうかと考えております。

◆溝口委員 この指摘に対する措置として考えていることは、訪問や電話等によって催告を実施していくということですけれども、反対に法人の財産等について直接はっきりした調べ方をするということであれば、自分たちでは権利がないということであればどうなるんですか。裁判か何かして財産があるかないかを確認した上で、なかったら不納欠損で出すのかどうか、そこら辺の県民生活部の方針としての考え方。これではちょっと納得いかない、未収金を回収することはできない形で、これを書いているから、考え方がはっきりしないんですよね。はっきり言ったら、もう回収できないわけでしょう。そしたら、さっき部長が言うように、いろんな財産があるかないかをまず調べるということですけれども、県民生活部としては、その確認をする、調べるという形は持ってないということなんですかね。

◎加藤生活衛生課長 今回の件に関しましては、これは私債権に該当するために、他の財産に対して債権名義を取得しまして訴訟を起こすことはできますけれども、費用対効果を考えますと、形式だけの訴訟になってしまいますので、それは好ましくはないというふうに、弁護士に相談したところ、そういう回答を受けております。

◆溝口委員 そしたら、指摘に対する措置としては、県民生活部の考え方としては、回収ができないことがはっきりしているなら、やっぱりそういうふうな形で措置として監査の方に言う必要があったんじゃないかと思うんですけれども、そこら辺がちょっと理解しにくいんですよね。本当に回収できないものを、今言ったら、ほとんど回収できないということですから、それで裁判にかけることもふさわしくないと。そしたら、どのような形を考えていくかということははっきりしておった方がいいんじゃないですか、ここの中で。

◎木村県民生活部長 確かに、委員おっしゃるように、一旦こういうふうな強制競売にかけられたような案件について債権を回収していくということは非常に難しいことでございます。
 ただ、これは県に対する実質的な損害はないのでありますが、県の債権でございますので、そこは可能性があるのであれば、きちんとした手当てをやっていくということが前提であろうかと思います。
 先ほど申しましたように、財団の他の財産がないのかどうか、裁判所の差し押さえ等にかかっていない財産、動産とか、そういったものがないのかどうか、そういったところも十分聞き取った上で、他に手だてがないということであれば、委員がおっしゃるような手続を踏んでいかなければならないと思います。
 ただ、委員監査の時点でもそうでございますし、現時点でもそうでございますが、まだそこの最終的な確認までには至っておりません。まだ債権回収に向けて努力をしていきたいという現時点での考えでございます。

◆溝口委員 わかりました。もう長く延ばしても一緒ですから、ここ1年の間に、平成29年度の間に解決していかないといけない問題じゃないかと私は思うんですけど、その辺については要望として言っておきますので、ぜひよろしくお願いいたします。

◆溝口委員 予算の繰越金について、前回の平成27年度の予算決算委員会の指摘事項として予算の繰越額を縮減することとなっております。全体で7億5,800万円ありまして、水環境対策課が2億5,700万円あります。市が実施する水道施設整備事業に対する交付金ということになっていますが、これは市が事業をしなかったということで判断していいんですか。その理由を述べていただきたいと思います。

◎田口水環境対策課長 こちらは生活基盤施設耐震化等交付金の予算でございます。その中で3市町、具体的に申し上げますと、平戸市、対馬市、南島原市が繰り越しを行ったということでございます。現在、繰り越し工事は発注しておりまして、年度内に完成する見込みでございます。

◆溝口委員 わかりました。そしたら国の補助が遅かったのかな。市が事業をするのが遅くなって市が繰り越さざるを得なかったので県としても交付としては繰り越したということになるんですか。

◎田口水環境対策課長 この予算につきましては、県の6月補正で追加した予算であります。また、個別に申し上げますと、地元との調整であるとか、あと、補償費の算定額に不満があるとか、そういったもろもろの理由で繰り越しに至っております。

◆溝口委員 わかりました。市の事業が遅れたためということで、県としては責任がない、そういうふうに聞こえたんですけれども、それはそれとして構いません。
 あと、廃棄物対策課で5億100万円、このことについては海岸漂着物の発生抑制対策費ということですけれども、理由を詳しく述べていただきたいと思います。

◎重野廃棄物対策課長 委員ご質問の件ですけれども、平成29年度の予算につきまして平成28年度の経済対策ということで国が予算を確保して、それを繰り越してくれということで依頼があっております。だから、全額、予算をとった部分を平成29年度予算として繰り越したということでございます。

◆溝口委員 わかりました。国の予算が補正でぎりぎりできて、平成29年度の予算として使ってくださいと、そういうお願いだったんですね。わかりました。
 平成27年度の予算決算委員会で指摘をされておりますので、できる限り繰り越さないように努力をしていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。