平成30年  3月定例会 環境生活委員会 - 03月16日−03号

◆溝口委員 まず、歳入について質疑をしたいと思います。
 5ページの都市計画受託事業収入です。当初予算としては前年度に比べて4億5,600万円の減額になっているんですけれども、この理由についてお尋ねいたします。
◎池田都市計画課長 これは、受託しております高田南の区画整理事業の進捗に伴いまして、来年度は少し事業費が減るということで減額になっているところでございます。
◆溝口委員 高田南の受託工事がかなりあったのが、4億5,600万円の減収につながったということになるわけですか。
 次に、15ページ、住宅の使用料収入です。前年度と比較したら4,500万円の減額措置になっているんですけれども、このことについても県営住宅に入る人たちが少なくなってきているのかどうか、そこら辺についてのお尋ねをしたいと思っております。
◎三原住宅課長 これにつきましては、県営住宅の使用料ですけれども、入られている方々の収入や人数、そういうのを換算して調定額を出します。その金額が本年度の金額でございまして、結果的に昨年度からすると4,500万円程度減りましたということでございます。
◆溝口委員 補正の方で見ると、前年度は補正前の予算額で40億4,300万円組んでいたのが、補正の段階で9,300万円増えているんですよね。それで41億3,000万円になっているんですけれども、これを両方合わせたら1億4,000万円ぐらい減収の形になるんです。その辺についての理由があるのかと思って聞いているんです。
◎三原住宅課長 補正の分については9,300万円程度増額ということになっておりまして、この分については実際に家賃徴収を行った結果、増えているということでございます。
◆溝口委員 家賃収入をちゃんと回収できたからこの9,300万円、今年度の当初予算と比べたら1億3,000万円の収入があったということで、結果的にそうであったということですか。それでは、今まで家賃回収がよくできてないのかという疑問が今度出てくるんですけれども、その辺はどうですか。
◎三原住宅課長 家賃の徴収率につきしましては98.82%ということで、結構な高い率で徴収率は出しております。
◆溝口委員 例年98.82%収入があっているということであれば、この4,500万円の減額というのは、当初予算の歳入としておかしいのではないかという気がするわけですね。普段に考えて、結局は空き家が出たということに関連してこないと、普通にある程度の、90%とか、そういう形の中であれば、本当は前年度の当初予算と4,500万円も下げて収入として上げる必要はなかったんじゃないかと。前年度並みに上げておってよかったんじゃないかという気がするわけですけれども、その辺についての考え方をお尋ねしたいと思います。
◎三原住宅課長 先ほどもお話しましたとおり、入居者の方々の収入とか、入居者の数とかで調定率を出しておりますので、その分で出した金額というふうにご理解いただきたいと思います。
◆溝口委員 それでは、前年度の当初予算の40億4,000万円というのと、今年度の39億9,000万円というのと、計算上、どこかに違う要素があるわけでしょう。4,500万円といったら、収入としては結構大きいですよね。だから、その理由を、ちゃんとした説明をしていただきたいと思うんです。
◆溝口委員 それでは、先ほど言いましたように、ちゃんと説明をしてください。
◎三原住宅課長 本年度の分につきましては推定によるものでありまして、実際、人数的には100人程度減ったりとかしておりまして、あくまでそういう入居者の数とかを推定しまして出した金額とご理解いただきたいと思います。
◆溝口委員 わかりました。前年度より100人ぐらい減っているという形の中で、また収入の低い方々がいるということで4,500万円の減額になったということですね。わかりました。ありがとうございます。
 それでは、48ページですが、歳出についてお聞かせいただきたいと思います。
 長崎県空き家活用推進事業費です。前年度まで240万円組んでいたんですが、今回、ゼロとなった理由について、お尋ねをいたしたいと思います。
◎三原住宅課長 これにつきましては、空き家バンクに登録されている住宅について、そこを利用される時に改修する費用についての助成をやっているところなんですけれども、平成28年度が9件、今年度が15件ということで利用する件数が少ないこと、それと実際これは市町と一緒にやるんですけれども、市町でやっているところが実際少ないということで今年度までにして、来年度については要求をしないようになりました。
◆溝口委員 15件とか20件とか、それぞれあると思うんですけれども、市町は空き家対策ということでかなり力を入れてきたと思うんです。その空き家対策をしていかないと、商店街の疲弊というか、本当に寂しくなっていくんじゃないかと思うんです。県の方としては、市町と一緒になって空き家対策についてはしっかりと努力していかなければいけないと私は思っているんです。これは多分できてから5年かそこらしかならないんじゃないですか。何年ぐらいなるんですかね。
◎三原住宅課長 今年度で3年になります。
◆溝口委員 3年間で幾らかでも効果があったということは、10件とか20件でも効果があっていっていると思うんですね。ただ、県の方としても市の方としても、もう少し力を入れていかなかった部分に対して、私はちょっとおかしいなと思うんですよ。やはり予算を上げて、しっかりとその予算を消化していけるように、商店街と話し合いをして、できるだけ空き家をつくらないように努力をしていただきたいと思うんですよ。このゼロの予算というのが、私はちょっと引っかかってなりません。県の方としては、本当にそれで大丈夫なんですか。
◎三原住宅課長 長崎県空き家活用推進事業につきましては、一応来年度の分はゼロで予算化していないんですけれども、昨年の10月25日に開始されました新たな住宅セーフティネット制度というのがございまして、この分については空き家を利用して、それを改修する際には国からの補助が出るようになっております。もう登録制度もできておりますので、利用される場合、こちらも利用できるので、こちらの方を利用できるのではないかと考えております。
◆溝口委員 セーフティネット関係で国の方の事業ができたから、県の方としてはもう関わらないでいいんじゃないかという話にしか聞こえないんですけどね。やっぱり国がするなら、県も入って、そして、市町と話し合いをして、商店街の活性化に努めていくのが県の役割じゃないかと私は思うんですけれども。
◎三原住宅課長 新たな住宅セーフティネットにつきまして、国の補助ばかりではなくて、地方からも交付金等を利用して利用できるんですけれども、それを目指して来年度の要求をしたところですが、市町との連携が、調整に時間を要したり、対象者をどんな人たちにするのかというのがございまして、当初の予算には計上できておりませんが、今後、それを計上できるように努力してまいりたいと考えております。
◆溝口委員 わかりました。もういいです。一応県の方としては、やっぱり空き家を商店街の中になるだけつくらないように、市町と話し合いながら空き家対策をしっかりとやっていただきたいと思っております。
 それから、今回、新規事業として立ち上げた建設技術者育成事業です。260万円ほど組んでいると思うんですが、その260万円でどのような事業を展開していこうとしているのか、内容についてお尋ねしたいと思います。
◎佐々建設企画課長 建設技術者雇用促進事業費についてのお尋ねですが、これに関しましては、現在、建設業におきましては、担い手の確保・育成というものが課題となってございます。
 この中で技術者の育成に関する教育システム、育成システムを構築したいと考えておりまして、平成31年度からナークで技術者の育成を始めたいと考えてございます。
 そのシステムを運用するに当たりまして、講師陣、指導者を育成する必要がございまして、来年度はその候補となる皆さんを静岡にあります「富士教育訓練センター」に派遣しまして教え方を学んでいただくと。講師陣につきましては、いろんな協会から協力を得るような話をしてございます。例えば、建設業協会の皆さんには施工管理といったものを教えていただく。一方、測量・設計コンサルタント協会からは、基礎力学や測量、こういったものの講師を派遣していただくと。
 この講師に派遣される皆さんは、個人の技術力は十分あるわけですが、教える技術については、やはりちょっと勉強していただいた方がいいのかなということで、その指導者の候補になる方を静岡に派遣する旅費、交通費並びにその受講料、これが約390万円程度になります。これを県だけではなく、建設業協会の協力を得るということにしてございまして、県の負担が3分の2、こういう計算をしますと、約260万円の費用になるということでございます。
◆溝口委員 わかりました。土木の基礎力学や施工管理、測量・設計、それから土木工事の概論など、この辺の指導者を養成するための費用ということで約260万円組んでいるということですけれども、この派遣する人たちは大体何日ぐらいで何名ぐらいという形で思っているんですか。
◎佐々建設企画課長 今、想定している派遣する人数は14人程度を考えてございまして、期間が約40日間、これは全て行っていただくわけじゃなくて、学んでいただく種類ごとに日にちが異なっております。ですから、そのトータルでいきますと、延べ日数が148日に上るということで、14人分の往復の旅費、それと150日程度の宿泊費を見ているということでございます。
◆溝口委員 わかりました。初年度は、一応260万円ということですけれども、次年度以降も予算を組んでいかないと、せっかく指導者を養成したものの、次の年につながらないということであれば、ちょっと疑問になってくるんです。その辺についてどのように考えているのか、お尋ねしたいと思います。
◎佐々建設企画課長 指導者の育成についてどうするかということですが、今回は1回目なので静岡の訓練センターに行って学んでいただきますが、平成31年度以降はナークの方で行いますので、その業界の中から、また後継となる講師候補の方に勉強に入っていただくということで、県内で養成をしていくということで、養成にかかる費用というのは来年度限りと考えてございます。
◆溝口委員 わかりました。せっかく若手の技術者を育てていくシステムをつくろうとしているわけですから、しっかりと取り組んでいただいて、後継者をつくっていただきたいと、このように要望しておきたいと思います。
 終わります。
◆溝口委員 第25号議案について質問したいと思います。
 田園住居地域が創設されたんですけれども、その田園住居地域というのが、長崎県には今何カ所ぐらいあるんですか。
◎池田都市計画課長 現在のところはございません。
◆溝口委員 現在のところないようであれば、田園住居地域というのを追加するということになっているんですけれども、これについては誰が指定をするんですか。
◎池田都市計画課長 用途地域の指定でございますので、各市町村が行うことになります。
◆溝口委員 市町村の方で田園住居地域として指定されるんですか。これは県の方でするんじゃないんですか。
◎池田都市計画課長 用途の指定につきましては、市町の方に権限が移譲されておりまして、その分につきましては、市の場合は県への協議、それから町の場合は同意という協議を県の方と行って、決定そのものは市町の方で行うということになります。
◆溝口委員 ただいま説明がありましたように、市町でするということでございますので、私としては県の方でするのではないかと思っておりました。間違っておりました。
◆溝口委員 陳情の59番ですけれども、東彼杵道路建設促進期成会、3市4町の皆さん方から陳情が上がっています。
 一般質問の時に聞きたかったんですけれども、今回、国際クルーズ船がカーニバル社と佐世保とが協定を結びまして、民間の方でそれぞれ建設してということになってきているんですけれども、2020年からそれが供用開始になります。一般質問の中で、浦頭から西海パールライン入口交差点ですか、そこまでは4車線化を一応していくという話だったと思うんです。やはりこれが完成し、供用になり、また、潜伏キリシタン関連遺産が世界遺産になったり、またIRが誘致可能な形になるということであれば、やはりこの東彼杵道路というのがものすごく重要な役割を果たしてくるんではないかと思っております。
 そういう意味では、今、針尾バイパスをできる限り早く完成をさせるということで、針尾バイパスの国道205号線が整備をされていると思うんですけれども、今の進捗状況を聞かせていただければと思っております。
◎大塚道路建設課長 針尾バイパスの整備についての状況ということでございます。
 針尾バイパスにつきましては、先月22日、これは国土交通大臣の方に要望に伺いました時にも、大臣の方から江上の交差点の立体橋、これを平成31年度に完成するという力強いお言葉をいただいたところでございます。
 私どもといたしましては、それに引き続いて、江上の交差点は平成31年度完成ではあるんですけれども、もっともっと国の方に頑張っていただいて、一日も早いハウステンボス入口までの4車線化を実現していただきたいと考えておりまして、引き続き地元と一緒に要望活動等続けてまいりたいと考えております。
◆溝口委員 針尾バイパスを早く完成させていただいて、先につなげてほしいと思っているんですけれども、そういう意味では、今、県の方としても東彼杵道路については計画段階評価への早期着工ということでお願いをしていると思うんです。そのことについての国としての考え方はどのようになってきているのか、お尋ねしたいと思っております。
◎大塚道路建設課長 東彼杵道路につきましては、従前から地域の方からも強い要望がございます。
 それで、県の方といたしましても、以前より地元の市町とともに、事業の必要性や整備効果などについて、勉強会をずっと継続して行っているところでございます。
 そういった中で、近年は、地元市町のみならず、地元の国土交通省の長崎河川国道事務所の方にもアドバイザーとして勉強会の中に参加をしていただきながら、一緒になって、どういう整理をしていけば早期に計画段階評価に乗るのかということを継続して議論しているところでございます。
◆溝口委員 それでは、東彼杵道路がなかなか難しいんじゃないかと思うんですね。平成34年には新幹線が来るということで、観光客がなだれ込んでと言ったらおかしいですけれども、交流人口が大変増えてくるのではないかという期待をいたしております。
 そういう意味におきましては、やはり長崎空港から佐世保方面に向けての交通量というのも大変多くなって、重要な東彼杵道路の建設が急がれる部分になってくると思うんですけれども、なかなかそれが進まないということであれば、この針尾バイパスにつながったバイパスを、東彼杵道路に将来的にはつながるようなバイパスを県として計画して、そのバイパスから早目に計画をつくっていった方がいいんじゃないかという気がするんですけれども、そのことについての県の考え方をお尋ねしたいと思っております。
◎大塚道路建設課長 委員ご指摘の針尾バイパスにつながる部分的なバイパスというお考えでございますけれども、地元の佐世保市、それから川棚町、東彼杵町におかれては、やはり将来、最終形といたしましては、規格の高い自動車専用道路、全線バイパスという将来的な展望は持っておられるということでございますけれども、整備手法の一つといたしましては、最初からそれだけの長い距離の全線バイパスを事業化してほしいという話を国の方に上げても、なかなか事業化に結びつかないというのがこれまでの実績でございますので、委員のおっしゃるような、例えば川棚の街の中の部分的なバイパス、あるいは東彼杵の街の中の部分的なバイパス、こういったところから先に手をつけていって、最終的につなぐという整備手法というのも一つの選択肢ではないかということで、地元とも話をしているところでございます。
◆溝口委員 やはり今の道路だけでは、災害が起きた時に避難するというのもなかなか難しい部分があるんじゃないかと思うんですね。
 それで、部長に聞きたいんですけれども、この東彼杵道路の重要性ということについて、国土交通省から来た部長はどのように考えて、取り組んでいこうという考え方があるのかないのか、その辺についてお尋ねしたいと思っております。
◎岩見土木部長 東彼杵道路につきましては、さまざまな観点から重要な幹線と考えております。委員ご指摘のとおり、長崎空港と佐世保をつなぐ道路、それから今後のいろんな計画、浦頭の話もありますし、IRの話もありますし、いろんな観点から佐世保と空港、さらには長崎方面まで利用する交通量が増えてくるということを考えますと、ここはきちっと道筋をつけないといけないと考えております。
 今、いかに計画段階評価に上げるかということにつきまして、さまざまな観点から、地元も含めて、今、協議といいますか、計画段階評価に上げるための必要性や効果も含めて、整理、調整をしているところでございます。その作業をしっかりとやって、私としてもこれは早く道筋をつけたいと思っておりますので、努力したいと考えております。
◆溝口委員 わかりました。ありがとうございます。やはり長崎まで来るのには、西彼杵道路も大変重要な役割を果たすと思うんですね。でも、空港からとかを考えた場合には、県北に関係する人たちはこの東彼杵道路が大変重要になってくると思うんですね。だから、部長、今言われたように、しっかりと取り組んでいただいて、国の方にその旨伝えていただければと、このように思っております。どうぞよろしくお願いいたします。