令和 元年  6月定例会 農水経済委員会 06月28日−02号

地場企業の支援について


P.52 ◆質問 溝口委員

◆溝口委員 地場企業の支援についてですけれども、部長説明の中で、5月31日には、造船関係で鉄道車両部品への参入を目指す計画や、半導体製造装置について技術を持ち寄って、海外競争に勝ち抜く計画を認定したということでございますけれども、その内容について、どのような内容になっているのか、教えていただければと思います。

P.52 ◎答弁 宮地企業振興課長

◎宮地企業振興課長 ただいま溝口委員からお尋ねがございました、地場企業の支援の中身でございます。
 新成長ものづくり支援事業というのを平成30年度に立ち上げまして、その事業は企業グループ、3社以上でグループを組んで新しい分野に取り組もうと思われている企業様を、設備投資や人材育成などをご支援するというものでございます。
 平成30年度は6グループ認定をしまして、平成31年度にかかる分、2グループをまず認定して、今回ご報告を差し上げている状況でございます。
 グループの中身でございますが、1点目の造船関係で鉄道車両部品というところでございますが、これは、いわゆる長崎の地域でこれまでもっぱら造船関係のお仕事を行われておられた企業を中心としまして、そこの企業様が、具体的には、長さ12メートルぐらいの金属加工ができる機械をお持ちだと。その機械を使って新しいことができないかということで、今は、以前三菱重工であったところが日立と一緒になりまして、いわゆるMHPSということで、日立の仕事も長崎でとられるところがちらほら出てきております。日立製作所におかれては、山口県の工場を中心としまして、鉄道関係の仕事が非常に活況だということで、そこの仕事をとりに行こうということで、具体的には、車両の下に冷暖関係の装置がぶら下がっている状況がございますが、その中の装置をとりに行こうということで、今回の支援は設備投資とか、県外に営業に出る時の経費の一部をご支援しようというものが一つ目の鉄道車両関係という取り組みでございます。
 2点目の半導体関係でございますが、半導体につきましては、世界的な米中の貿易戦争もありまして、動向が注目されるところでございますが、基本的に、これから5Gの世界、5Gになると、また設備等々大変な需要が出てくるということで、足元は少し揺るんでいますけれども、この先は堅調に推移するだろうということで、今回これも長崎のほう、県南地域の企業様を中心とするグループでございますが、半導体の、例えば洗浄なんかをやる時に、ある程度大きな部屋みたいなものをつくりますけれども、そういう部屋に対して、半導体装置の部品をとりに行こうという取り組みでございまして、ある程度グループで組み立てまでやると、中国とか韓国の企業に勝てるという見込みをお持ちでございまして、今回そういうグループでいろいろな海外企業とのコスト競争にも勝ち抜こうという取り組みをご支援する内容となっております。

P.53 ◆質問 溝口委員

◆溝口委員 一応鉄道車両の部品に参加している会社、そして、主体的にはどこがなっているのか、聞かせられたら聞かせていただきたいし、半導体のほうもどういう会社が、そしてまた、主体的にやる会社はどこかというところをお尋ねいたします。

P.53 ◎答弁 宮地企業振興課長

◎宮地企業振興課長 今、溝口委員からお尋ねがございました、今回の認定の案件につきましては、企業名も含めて、実はホームページにも公表しておりますので、企業名を含めてご説明しますと、鉄道をとりに行くところでは、長建工業様を中心としたグループで、鉄道関係のお仕事を取りに行こうというものでございます。
 半導体関係につきましては、中野鉄構様という、もともと産業機械で、半導体装置であるとかいろんな産業機械を手広くやられているところでございますけれども、そこを中心としたグループで取り組もうというものでございます。

P.53 ◆質問 溝口委員

◆溝口委員 中心になった企業はわかったんですけれども、それぞれ何社ぐらい参加しているんですか。

P.53 ◎答弁 宮地企業振興課長

◎宮地企業振興課長 最初の鉄道関係のグループにつきましては、長建工業を含めて3社、半導体分野につきましても、同じく中野鉄構を含め3社、3社ずつの2グループでございます。

P.53 ◆質問 溝口委員

◆溝口委員 今回認定されて、今から事業化になっていくかどうか、いろいろ調査していくと思うんですけれども、もしこれをやろうとなった時には、予算的な措置としては、県のほうとして考えているんですか。

P.53 ◎答弁 宮地企業振興課長

◎宮地企業振興課長 今回、先ほど申し上げました新成長ものづくり支援事業におきましてご支援する予定でございまして、今の予定としましては、1グループ当たり、2年間で5,000万円を県のほうからご支援する予定としております。

P.53 ◆質問 溝口委員

◆溝口委員 わかりました。こういう地場企業の支援をして、そして地場企業を強くして雇用力を高めていただきいと、このように要望しておきたいと思います。
 それから、県内への定着促進ですけれども、今、長崎県では人口が減少して大変厳しい状況でございますけれども、今春卒業した高校生が、県内就職としては61.1%、大学生が41.0%ということでございますけれども、パーセントで言われても、どのくらい卒業して、どのくらいの人たちが行っているのか、もしわかれば、人数で示していただければと思います。それで、人数が前年度と比べてどうだったのか。
 それとまた、高校生としては1.1ポイント減って、大学生も1.7ポイント減っているんですけれども、その辺の人数についても、わかったら教えていただきたいと思います。お尋ねいたします。

P.54 ◎答弁 宮本若者定着課長

◎宮本若者定着課長 まず、大学生のほうからと思います。平成30年3月卒のほうから先に言いますと、これが前年度の分でございまして、就職者数が3,221人、県内就職が1,375人、前年度は42.7%というところでございました。それから、この春卒業された数でございますが、平成31年3月卒業された数は、全体の就職数が3,171人、県内就職が1,299人、41%となっておりまして、前年度から、これが1.7ポイントの減というところでございます。
 高校生のほうですが、結論から言いますと、今、61.1%とお示ししていますものが独自集計、数字はまだ精査の必要があるものですから、全体の数字ということは、61.1%については、分子・分母が申し上げられないんですけれども、前年度分というところでいきますと、平成30年3月卒業者が、分母が3,785人、分子が2,342人、これが61.9%が前年度実績というふうになっております。ただ、今年度の分のところについては61.1%ということで、若干減るであろうというふうに見込みを持っております。

P.54 ◆質問 溝口委員

◆溝口委員 それでは、今数字を聞いてみると、今春卒業して就職しようという数の何%になっているわけですね。卒業した人の数ではないんですね。それで、大学とかいろいろな形で県外に行ったり、大学なんかに行っていると思うんですけれども、その3,785人は働こうと思った方の統計ですか。

P.54 ◎答弁 宮本若者定着課長

◎宮本若者定着課長 委員ご指摘のとおり、働いた人の数でございまして、ちなみに、じゃ、卒業生が、高校3年生が毎年何人ぐらいいるかと申し上げますと、大体1万3,000人ぐらいいるところでございます。その中で就職した人の数が、平成30年3月卒業でいけば3,785人、それから、大学に行かれる、あるいは専門学校に行かれるという方もおりますので、就職した人の数のことを先ほどの答弁では分母で申し上げたところでございます。

P.54 ◆質問 溝口委員

◆溝口委員 ありがとうございます。ただ、部長報告を見た場合、何か高校生が61%も就職しているのかなという感じがして、そうしたら、数字的に何千人も就職しているのかなという感じがしたんですけれども、先ほどのあれでは2,342人ということで、大学生の場合は、そうしたらどうなるんですか。平成30年3月が3,200人ぐらいと言ったかな。それで、県内に1,375人ですけれども、これも働こうとした方だけなんですか。県内の大学の卒業生の数なんですかね。

P.54 ◎答弁 宮本若者定着課長

◎宮本若者定着課長 これも働こうとした人の数でございまして、県内大学を卒業する人数そのものは、毎年4,100人とか、大体そういった形で、さらに大学院とかに行かれる方もおりますので、4,100人ぐらいが卒業するんだけれども、そのうち仕事を選んだ人が、先ほど申し上げましたところでいけば、3,100人とか、3,200人とか、そういった数字になるところでございます。

P.54 ◆質問 溝口委員

◆溝口委員 わかりました。皆さん方が、なるだけ長崎県で働いていただこうということで努力しているのはわかるんですけれども、雇用するのに、なかなか長崎県で働いてくれないというのが、今現状になってきているのかなと思って、知事や県の幹部の職員が大学や高校に出向いて本県の厳しい状況についてお願いをして回ったということですけれども、どのような内容で、知事も高校とか大学にどれくらい行っているのか。これを見ると、ほとんど行っているのかなという感じにしか見えないんですけれども、実施している数、何日ぐらい、どういうふうにして行ったのか、そこら辺についてお尋ねしたいと思います。

P.55 ◎答弁 宮本若者定着課長

◎宮本若者定着課長 どういう話の内容かというところからでございますが、まず、知事講演、私もたまたま昨日、北陽台高校で講演をしてきたところであるんですが、本県の人口減少の状況、人口が減っていくのでどうにかしなければいけないというところで県の政策、それは、いわゆるまち・ひと・しごと創生で取り組んでいる内容。まずは人口減少がありまして、まち・ひと・しごと創生の話になって、それから、県内の魅力的な企業、意外と県内も、皆さん知らないかもしれないけれど、いろんなところで頑張っている企業がたくさんある、県内の魅力企業紹介です。
 それから、特に女性向けというところもあるんですけれども、県でも、施策の一環ですけれども、女性を応援している企業とかもありますし、イクボスといいますか、理解のある上司になるような啓発の取り組みとか、そういったことを言います。
 そして、最後に、やはり大きなプロジェクトといいまして、例えば新幹線が2022年に来るとか、あるいはIRの動きがありますとか、国境離島のほうも、有人国境離島法を使いながら元気になっていますとか、そういった夢のあると申しますか、そういったような話で最後を締めるというような流れになっております。
 そういう中で、長崎県内の就職も選択肢の一つとしてほしいというような、大体大まかに言えば、そういう流れになっております。
 それから、高校、大学の講演の状況でいきますと、大学は知事が、今年で言えば4月26日に長崎総合科学大学、5月15日に長崎大学、これは経済学部でございます。それから、産業労働部政策監が5月9日に県立大学、県内には、佐世保高専も含めまして11大学あるんですけれども、現状行っているのが3つでございます。
 それから、高校につきましては、昨日の分は入っていませんが、6月24日現在で42校で、全体で75校を回ろうと思っているんですが、そこは私を含め課長とか行っているんですが、済んでいるところでございます。

P.55 ◆質問 溝口委員

◆溝口委員 一応42校回ったということですけれども、対象者ですね、先生に説明しても、高校生にそこまで説明ができるのかどうかわかりませんけれども、学校に訪問して、対象者は誰に県の魅力とか、長崎県で働いてくださいとか、誰にどのような形で説明しているのか、それについてお尋ねしたいと思います。

P.55 ◎答弁 宮本若者定着課長

◎宮本若者定着課長 対象者は、大学であれば大学生、高校であれば高校生そのものでございます。
 基本的に、高校生でいきますと、今年度の話でいきますと、高校生は、いわゆる就職が多い高校、進学が多い高校と分かれていますので、前半の6月ぐらいまでに、先ほど申し上げました42校の中の就職が多い高校は大体もう回ってしまっているというような状況でございます。ですから、対象としましては、まさに若い生徒・学生そのものを対象として講演をしておりまして、先ほど答弁した内容の流れで、長崎県の魅力を説明しているというところでございます。

P.55 ◆質問 溝口委員

◆溝口委員 わかりました。高校に行って、42校そういう説明をして回ったということですけれども、大体就職をする生徒が多いところを最初にやったということですけれども、そういう講演をする時に、1校で何名ぐらい集まってきているのか。就職する人たち皆さんほとんどに聞いていただいているのか、この事業については、事業というよりか、そういう説明をして回るのは、今年から始めたわけですね。

P.56 ◎答弁 宮本若者定着課長

◎宮本若者定着課長 大学については、昨年度も5大学ほど実績がありますが、高校については初めてでございます。
 それで、対象者はまさに学生あるいは生徒でございますが、基本的に、高校の場合でいきますと、先ほど申しましたように、就職年度であります3年生全員が対象というところでございまして、高校によっては、せっかくだから、もう2年生も1年生も一緒に聞いてもらおうというようなところもございまして、全学年に聞いていただくというところもございます。昨日は進学校でございましたけれど、いろいろ学校側の都合もあるんでしょうけれども、北陽台は全学年ということで850人程度を体育館に集めて、私のほうで講演を45分程度させていただいたというところでございます。

P.56 ◆質問 溝口委員

◆溝口委員 わかりました。一応45分間そういう話をして、例えば生徒の皆さん方が興味を持って質疑とか何とかがあっているのかどうか、そこら辺については、結果的にどういう内容になっているんですかね。

P.56 ◎答弁 宮本若者定着課長

◎宮本若者定着課長 昨日でいくと、質疑は3件ございました。1個目は、東京と長崎の違いって何だろうというところで、私のほうもたまたま東京に出向していたこともありますので、その辺の話も交えながら、両方の、それはもちろん都会だっていいところはありますし、というような形のご説明もしたところです。あるいは、離島に移住した場合、何か補助がありますかとか、そういった話もありましたので、私が持っている限りの知識でお答えをしているところでございます。

P.56 ◆質問 溝口委員

◆溝口委員 私は、ものすごくいい取り組みだなと、このように評価をしているんですよね。ただ、やっぱり生徒の皆さん方に、特に高校生で就職する方々には、よそに出ないで働いていただけるということは大変重要なことですので、その辺についていろんな意見がお互いにできるように、できれば早めに、高校に行く前に、生徒の皆さん方に見てもらえるような資料とかなんとかを持って、それで、1週間後に訪問していくとか、せっかく始めたので、75校あるということですけれども、全高校に行ってお願いをしていただければと私は思っております。
 その成果が何年後に出てくるのかわかりませんけれども、もし来年の就職率がまたアップするということであれば、それは大きな成果できはないかと思っていますので、職員の皆さん方には、ぜひ続けて頑張ってやっていただければとお願いする次第です。

P.57 ◎答弁 福重新産業創造課企画監

◎福重新産業創造課企画監 小型船舶検査機構との協議状況につきましては、現時点で、最終的に調整がつくという着地点がいまだに見えていない状況でございまして、正直、例えば数カ月後に、これが決まるといった状況というのは、まだ言えないという状況でございます。
 そういった状況を踏まえまして、いつまでもこういった改造ができないという状況で続けていくことはできないと我々も考えておりまして、改造ができない場合にどうするかというところにつきましても、あわせてその方針を決めていかなければならないと考えております。
 具体的に考えられる方策といたしましては、まず、他の公的機関に改造せずお渡しする、それを譲渡を受ける意思がある公的機関があるかどうか。それがない場合は、有償も視野に入れて、譲渡先を公募で募ると。