令和 元年  9月定例会 農水経済委員会 09月26日−04号


P.154 ◆質問 溝口委員

◆溝口委員 株式会社エヌの活動状況についてお尋ねをするんですけれども、先ほどの報告の中で、綾香次長がベトナム国に行ったということでございますけれども、その成果と、また、問題点を指摘された部分があったら、報告をお願いしたいと思います。


P.154 ◎答弁 綾香農林部次長

◎綾香農林部次長 先ほど、農業経営課長から補足説明がございましたけれども、8月23日にベトナム国の方に出張してまいりました。
 その出向いた背景ですけれども、長崎県においては、農業分野の特定技能の外国人材の確保相手国として、従来、ベトナム国からを中心に迎え入れようということで準備を進めて、エヌも設立をして準備をしておったところですけれども、なかなか国同士の合意に時間がかかったということ、それと、カンボジア等では、もう送り出し国としての準備が進んでいるんですけれども、ベトナム国がまだまだ進んでいないということで、日本政府もずっと働きかけはしていただいていたんですけれども、長崎県は特に困るということで、県としても動くべきではないかということで、私が代表で行かせていただきました。
 ベトナム国の労働省のフオン副局長という責任ある方にご対応いただきまして、長崎県が、今、農業者の労働力不足で困っている現状、そして、一刻も早くベトナム国から特定技能の外国人材、働き手を派遣していただきたいという切なる願いをしっかりと伝えたつもりでございます。
 ただ、ベトナム国の労働局副局長は、今、急いでいるところだということで、もうちょっと待ってくれというお話で当初言っておられたんですけれども、長崎県も待てないということで、じゃあ、いつまで待てばいいんですかということを訴えましたところ、10月末にはベトナム国内の送り出しのルールの手続を、準備を整えると、それ以降であれば、すなわち11月以降であれば、長崎県がベトナム国の外国人材と接触して、採用・面接とかの手続に入って構わないというところを明かしていただきました。
 それを受けまして、長崎県の農林部のほうと交渉をずっと進めておりましたベトナム国立農業大学、そちらのほうと11月にしっかり面接ができるように双方で、日本側我々とベトナム国立農業大学側で11月に面接ができるように、今から準備に入りましょうというところもしっかり押さえて帰ってきたところでございます。
 ただ、今後、まだ残された課題としては、賃金の国内の格差とか、いろいろございますけれども、長崎県の暮らしやすさとか、県もかかわった安心できる受け入れ体制があるというところを、強みもしっかり伝えながら、ベトナム国からの外国人材の確保にしっかり努めてまいりたいと思います。
 ベトナム国立農業大学そのものが、ベトナム国の指定を受ける送り出し機関になると、なりたいと、なる手続を進めるということも先方の代表の方も明確に述べていただきましたので、ある程度、一定の成果があった出張ではなかったかというふうに思っております。


P.155 ◆質問 溝口委員

◆溝口委員 ありがとうございました。
 このエヌをつくった時には、設立した時には、すぐに特定技能者が来るのではないかと、そういう期待を持っていたんですけれども、なかなか進まなかったのは、やはり国と国の問題があったのかなという気がするんですけれども、それに先駆けて、綾香次長が県から派遣されてすぐに交渉に行ったということは大変評価に値するのではないかと、このように思っております。
 しかしながら、当初の400名ですかね、需要者があるのに、なかなかそれが満たされないということになれば、大変問題が残ってくるのではないかと思いますので、もう11月から早速話し合いができていけば、進めていただきたいと思っております。
 ただ、それも賃金とか手数料費用とかの問題があるんですけれども、このことについては、もう県の方では検討して終わっているんですか。


P.156 ◎答弁 宮本農業経営課長

◎宮本農業経営課長 外国人材を特定技能で受け入れる際の処遇でございますが、一つは、今考えているのは、エヌとそれぞれの派遣先のほうで幾らにするかというのを検討している状況ではありますけれども、既にご案内のとおり、外国人を受け入れる場合には、労働基準法とか派遣事業法の適用を受けますので、外国人材に対しては最低賃金以上の処遇をする必要が必ずあります。長崎県の場合でも790円にもうなっておりますので、それ以上を確実に払った上で、あとはエヌの手数料とか社会保険料、そういった必要経費の分を少し載せた上でやるという形で検討を進めているところでございます。


P.156 ◆質問 溝口委員

◆溝口委員 それでは、最低賃金をベースにした形で、月に大体幾らぐらいになるというのは計算ができているんですか。


P.156 ◎答弁 宮本農業経営課長

◎宮本農業経営課長 エヌと派遣事業者、派遣先の間では協議を進めているというふうには聞いておりますけれども、最終的にどういった形になるかというところまでは、まだ県の方では伺っていない状況でございます。


P.156 ◆質問 溝口委員

◆溝口委員 わかりました。
 11月から受け入れるということになると、こちらも10月までの間にはそういうものを、しっかりしたものをお示しして来ていただくということになるんだろうと思うんですけれども、その辺についてはしっかりとした形で、県の方もエヌの方々ばかりに任せるのではなく、やはり県としての考え方も持って、エヌとの交渉もしていただきたいと、このように思っております。
 それから、長崎県農業分野外国人受入推進協議会というのを9月末に設置するということでございますけれども、もう9月末になってきているんですけれども、いつごろになるのか、お尋ねしたいと思います。


P.156 ◎答弁 宮本農業経営課長

◎宮本農業経営課長 9月30日、月曜日に設置するということにしております。


P.156 ◆質問 溝口委員

◆溝口委員 国とか県とか、いろいろな人たちが入ってということになったんですけど、大体、入るメンバーというのはもう決まっているんですか。


P.156 ◎答弁 宮本農業経営課長

◎宮本農業経営課長 県の担当部局である農業経営課のほか、一つは出入国管理庁の福岡入管、長崎労働局、それからJA中央会、こういったメンバーが入ることになるほか、オブザーバーとしても関係機関にお声がけをしようというふうに思っております。


P.156 ◆質問 溝口委員

◆溝口委員 9月30日に設立ということになれば、もう協議会の会長とか、本当はメンバーも発表するのは、今日は難しいんですか。30日で、大体もうわかっているのなら、もしよかったら県議会に知らせていただければと思うんですけれども、いかがでしょうか。


P.156 ◎答弁 宮本農業経営課長

◎宮本農業経営課長 ご用意して、後ほどご案内したいと思います。


P.156 ◆質問 溝口委員

◆溝口委員 それと、受入市町連絡協議会、これは県下7ブロックで行うということですけど、そのことについては、もう大体決めているんですか。振興局ごとになるんですか。島原には一つはつくるということですけれども。


P.156 ◎答弁 宮本農業経営課長

◎宮本農業経営課長 委員お話のとおり、各振興局単位ごとにつくることにしております。
 まず、今回の受け入れは島原地域が最初になりますので、島原でまず最初につくって、そこをテストケースにして、どういった運営の仕方をしていくのかといったことも含めて検討した上で、順次、各地域に入れる段階で設立していきたいと考えております。


P.157 ◆質問 溝口委員

◆溝口委員 これも、市町はどこの市町につくるのか、県北ではどこにつくるのかというのがわかっていると思うんですけれども、その辺について明確に教えていただければと思います。


P.157 ◎答弁 宮本農業経営課長

◎宮本農業経営課長 県北につきましては、今、具体的な派遣の時期とかをまだ調整中の段階でございますので、協議会の設立をいつとか、顔ぶれをどうするとかいう議論までは、残念ながら至っていない状況でございます。


P.157 ◆質問 溝口委員

◆溝口委員 7ブロックということで、今、県北のことだけを答えていただいたんですけれども、今のところ、島原の地域だけが先行して行って、ほかのところはまだ全然決めてないということで理解していいわけですか。


P.157 ◎答弁 宮本農業経営課長

◎宮本農業経営課長 島原につきましては、既に準備会合などもしておりまして、県の振興局、JA、それから地元3市がメンバーとなり、また、オブザーバーとしまして地元の警察署なども入る形になる予定としております。
 ほかの地域も、基本的にはこういった形になるかと思っておりますけれども、実際に動かしながら、ほかにもっと入った方がいい方々、そういったことも見た上で、最終的には固めていきたいと思っております。


P.157 ◆質問 溝口委員

◆溝口委員 そこら辺は、そういう時期がきた時にそれぞれつくっていくということで理解しておきますけれども、ただ、今のところ、エヌで扱うのがベトナムとカンボジアということになっているんですけれども、ほかの国との交渉はないわけですか。


P.157 ◎答弁 宮本農業経営課長

◎宮本農業経営課長 今、外国との受け入れについての協議を行っているのは、ベトナム国とカンボジア国の2国になっております。


P.157 ○議長 大場委員長

○大場委員長 今後、それ以外の国との余地はありませんかということです。


P.157 ◎答弁 宮本農業経営課長

◎宮本農業経営課長 まず、その2カ国にしっかりと力を入れたいと思っておりますけれども、ほかの国を妨げるものではないので、ほかの国も、例えば、今後の協議とか受け入れの状況も見ながらですね。
 今回の特定技能外国人については、全部で9か国、2国間取り決めを結ぶことにしておりますので、ほかのそういった国々も、締結の状況などを見ながら対応していきたいと考えております。


P.157 ◆質問 溝口委員

◆溝口委員 せっかくだから、9か国というのは言葉に出して、2か国しか出ていないんですけれども、その9か国は、どことどことをしようとしているのか、お尋ねしたいと思います。


P.157 ◎答弁 宮本農業経営課長

◎宮本農業経営課長 順番に申し上げます。ベトナム、カンボジア、中国、ミャンマー、モンゴル、インドネシア、ネパール、それから、あと2つありますので、確認してご連絡したいと思います。手元に資料がございません。


P.157 ◆質問 溝口委員

◆溝口委員 わかりました。大体アジア関係のところだけを一応ターゲットにして、特定技能者を募るということになってくるわけですか。わかりました。
 ただ、このエヌが本当に活動していくのが、今年中にきれいになっていくのかなと思っていましたけど、なかなかできていかないので、その辺については、県の方として、県庁全体の問題として取り扱っていただいて、早く機能していくように、努力をしていただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。


P.157 ◎答弁 宮本農業経営課長

◎宮本農業経営課長 先ほど、私のほうからお伝えをしっかりできませんでした、長崎県農業分野外国人受入推進協議会でございますけれども、メンバーについて改めて丁寧に申し上げたいと思います。
 法務省の福岡出入国管理局、それから厚生労働省の長崎労働局、すみません、私一つ漏らしておりました、農林水産省の九州農政局の長崎県拠点、こちらが入るという形になります。大変失礼いたしました。