令和 元年 予算決算委員会農水経済分科会 10月21日−02号
P.54 ◆質問 溝口委員
◆溝口委員 決算審査資料の9ページです。予算現額が314億7,800万円で、支出済額が223億7,600万円ということで、翌年度繰越額が89億円あるんですけれども、これについては、漁港関係が大体58億7,800万円です。
そのうちで水産業振興費です。不用額も1億9,151万6,000円ということですけれども、予算現額7億2,400万円あるんですけれども、支出済額で3億3,500万円、繰越額が2億1,300万円近くあるんですけれども、なぜ、このような多くの繰り越しが水産業振興費の中で出たのか、その辺についてお尋ねしたいと思います。
P.54 ◎答弁 川口水産経営課長
◎川口水産経営課長 この繰り越しにつきましては、内訳が3件ございます。
1件が、経済対策補正で国の予算が2月〜3月についたということで、それは工事期間がとれないということで、1件、五島地区の分を繰り越しをいたしております。
あと2つを繰り越さざるを得なかった理由は、1件は、荷捌き所を建設していたんですが、そこの地盤が非常に軟弱で追加工事が必要になったということで繰り越さざるを得なくなったと。これにつきましては、今年の9月末に完成をしております。
それと、五島市で斜路を建築予定だったんですけれど、そこの斜路の基盤の部分がまだ工事が終わっていなくて、この水産業振興費につきましてはレールと台車の整備をする予定が、もととなる斜路の工事が済んでいなかったことで、そこも繰り越さざるを得なくなったということでございますけど、これも平成31年4月10日に工事は完了いたしております。
P.54 ◆質問 溝口委員
◆溝口委員 先ほど国の経済対策で、3月に予算が組めたので執行できなかったということですけど、それはどのような景気対策の資金だったんですか。
P.54 ◎答弁 川口水産経営課長
◎川口水産経営課長 国のTPP対策の関係で、ここ2〜3年は、国が12月補正でその予算を組んでいただいていまして、その事業を活用して、県のほうでも各漁協、市町に要望調査をしたところ、五島漁協の製氷・貯氷の整備をこの事業を活用してしたいということで、国がTPP対策でとった予算につきまして、県として経済対策予算ということで2月に補正を組ませていただいたものでございます。
P.54 ◆質問 溝口委員
◆溝口委員 額にしたら、幾らぐらいだったんですか。
P.54 ◎答弁 川口水産経営課長
◎川口水産経営課長 県費で申しますと、1億6,800万円ということでございます。
P.54 ◆質問 溝口委員
◆溝口委員 わかりました。荷捌き所と斜路関係で2つは遅れたということで、景気対策としてのTPP対策の問題が、2月に補正を組んだということで実行できなかったということですけれども、景気対策ですから、なるだけそのときに予算づけして、早く進めたほうがよかったかなという気がするんですけれども、どうしてもできなかったということですので、それは今後できるだけ、景気対策ですから早めに実行できるような形でしていただきたいと思っております。
それと、不用額1億7,500万円ということで、全体的に90%ぐらい、水産業振興費のほうで出ているんですけれども、なぜ不用額が発生してきたのか、これを説明していただきたいと思います。
P.54 ◎答弁 川口水産経営課長
◎川口水産経営課長 この不用額につきましては、記載のとおり、平成29年度からの繰越事業に係る事業費精算等ということでございます。
内訳につきましては、2件が事業費精算ということで、入札減で不用になった分を、今回決算で不用額として計上させていただいております。
もう1件が、事業主体のいろんな都合がありまして、事業を中止せざるを得なくなったという案件が1件ございまして、この3件の合計で1億7,500万円を超えるような額の不用額となったというものでございます。
P.55 ◆質問 溝口委員
◆溝口委員 わかりました。1件の事業主体が実行できなかったということですけれども、金額的には大体どのくらいだったんですか、予算としては。
P.55 ◎答弁 川口水産経営課長
◎川口水産経営課長 不用になったというか、事業中止に伴う県費、国費を合わせまして1億4,500万円程度ということでございます。
P.55 ◆質問 溝口委員
◆溝口委員 わかりました。事業主体がどうしてもできなかったということであれば、それは仕方ないんですけれども、あまりにも不用額が多かったので、事務的な減だけではないかなと、そういう思いがしていましたので、一応聞かせていただきました。
事業主体の皆さん方が計画を立てて水産のほうにお願いをしている分だと思いますので、できるだけそういう事業については実行していただければという感じがするんですけれども、どうしてもできなかったということでありますので、それはそれとして、今後、よく事業主体の方々と話し合いをしながら進めていただきたいと思っております。
それから、成果に関する説明書の345ページで漁港漁村活性化対策費、県営漁港の分です。今年、25件の予定で組んでいたのが14件ということで、56%ですけれども、なぜ25件ができなかったのか。安全性を高めるためにと書いているんですけれども、やはり計画した部分については実行するのが普通ではないかと思うんです。何か理由があったんですか。345ページの2番です。できなかった理由を聞かせてください。
P.55 ◎答弁 橋本漁港漁場課長
◎橋本漁港漁場課長 申しわけありません。私の手元に資料がございません。後ほど、調べまして、きちんと正確にご報告いたします。
P.55 ◎答弁 橋本漁港漁場課長
◎橋本漁港漁場課長 大変失礼いたしました。
目標につきましては25漁港を実施する予定でございましたが、実際、実施するに当たって、1港当たりの危険な箇所が増えてまいりまして、延長自体はほとんど増減はございませんが、実施する漁港数が、25漁港の予定が、実際は14漁港になったということでございます。
P.55 ◆質問 溝口委員
◆溝口委員 25漁港を一応計画していたけど、14になった理由は、なんで、なぜ、やはり安全性を高めるために、事故が起きないために、その25漁港を見てから、25港をちゃんとしなければいけないという判断を県がしたからしているわけでしょう。各振興局からの通知でしていると思うんですよ。
だから、計画的には、ちゃんとやらなければいけないというものが9港できなかった、その意味が、来年に回すのはわかりますよ。来年も9港あるんですよ。そうしたら、合わせたら34港になるんですか。その辺はちゃんと把握しているんですよね。
P.55 ◎答弁 橋本漁港漁場課長
◎橋本漁港漁場課長 車止の設置等につきましては、当初、25漁港で実施する予定でしたけれども、実際、現場に入る時には、地元の方と再度、危険な箇所を点検する、あるいは警察との協議とかで、どこをやるべきかという協議を行った上で正式に発注を行うわけですけれども、そういった段階におきまして、目標を立てた当初は想定されていなかったところが、しかも、なおかつ緊急にやらないといけないというようなところで、延長が増えたということ。優先順位の高いものから、やはり対策は行っていくべきと考えておりますので、当初の25漁港の中から、実施可能な予算の範囲内で緊急性の高いところから延長を増やしたということです。
その増えた分、当初予定していた9漁港については、平成30年度にできませんでしたけれども、こちらについては、平成31年度、令和元年度の予算で引き続き対応をしていくということになっております。
P.56 ◆質問 溝口委員
◆溝口委員 ちょっとあれが違うんですけど、平成30年度が25港でしょう。それで、実施は14港。多かったから、予算がなかったということですけれども、この9港というのは、また新しく出たものではないのか。合わせた形にしても、23にしかならんとばってん、14と9だったら。25港の残った分が11港と9港、次の年に回っていくということになるんですか。そこら辺をはっきり。
延長して14港しか予算がとれなかったという部分と、残っている11港はどうするのかという話があるんですけれど、その11港も、9港をしたにしても、ちょっと少ないですたい。
だから、結局、25港と9港とで34港あるんでしょう。違うんですか。そこら辺をはっきり言ってくださいよ。
P.56 ◎答弁 橋本漁港漁場課長
◎橋本漁港漁場課長 平成30年度に実施すべき箇所で実施できなかった漁港が11漁港ございますので、これにつきましては引き続き令和元年度に、9港とは別に実施を、予算の範囲内でやっていくということになっております。
P.56 ◆質問 溝口委員
◆溝口委員 わかりました。結構漁港は傷んでいるんですよね。車止なんかも結構傷んで、やはり修理しなければいけないところがたくさんあると思うんです。
一応、自分たちでできると思った範囲の中で25港というのを選んでいるわけですから、11港もしなかったということは、11の漁港は、また1年間危ない目に遭っていかなければいけないんですよね。
だから、そこら辺については、せっかく目標を立てて水産部としてやっていこうという形をとっているんですから、予算獲得をして、できるだけ目標を達成するようにやっていかなければ、安全性について考えた場合、車が落ちるという事故は結構あっているんですよ、漁港の中で。だから、その辺についてはしっかりとした計画を持ってやっていかなければいけないと思うんですけれども、どうですか。
P.56 ◎答弁 橋本漁港漁場課長
◎橋本漁港漁場課長 近年は、車の転落によって死亡事故も発生いたしておりますので、地元の意見、あるいは地元の警察の意見等も踏まえながら、きちんと対策はとっていこうと考えております。
P.56 ◆質問 溝口委員
◆溝口委員 対策はとっていくんですけど、やっぱりちょっと、水産部長でも政策監でもいいですけど、漁民とか、周辺の釣り人たちにしても全部、安全性というのは問題になるんですよ。そこら辺について、せっかく25港という目標を立てたのなら、その立てた目標を達成するのが水産部の皆さん方の役目だろうと思うんです。この辺についてどのように考えていますか、どちらでも構わないですけれど。
P.57 ◎答弁 内田水産部参事監
◎内田水産部参事監 当然25というのは、まずやらなければいけないということで目標を設定しております。なので、できなかった11漁港、それと今年度からやる9漁港、これを合わせて20港については、しっかりと対策がとれるように、所要の予算等、引き続き確保に努めていきたいと思っております。
P.57 ◆質問 溝口委員
◆溝口委員 ちょっと意味が違うんですけど。目標を25港と立てていますね。3カ年計画で25港とか、そういう形ならわかるんですよ。でも、単年度目標で25港としておって、それが56%、11港もできなかったということに対する考え方なんですよ。水産部としての考え方が、漁港の整備について目標を持ったなら、やっぱりその年度にちゃんと終わるように、安全性を考えた場合は早急にしなければいけない部分として捉えているわけですから。
私も漁業をしていますので、そこら辺はわかるんですよ。だから、目標を立てたんだと思うんですよね。これが、例えば11港と9港、あと20港を3カ年で、例えば30数港を3カ年でしますよと、そういう意味なら、今の参事監の説明でわかるんですよ。でも、そうじゃないでしょう、この目標というのは。1年でやろうという目標だったんじゃないんですか、どうですか。
P.57 ◎答弁 内田水産部参事監
◎内田水産部参事監 溝口委員がおっしゃられたとおり、この25港については、平成30年度にしっかりやるべき内容だったと思っております。
このできなかった11港も含めて、今年度、しっかりと整備を進められるように準備を進めております。どうぞよろしくお願いします。
P.57 ◆質問 溝口委員
◆溝口委員 わかりました。そうしたら、令和元年度については、20港をちゃんとするということで理解していいわけですか。
P.57 ◎答弁 内田水産部参事監
◎内田水産部参事監 そのとおりです。
P.57 ◆質問 溝口委員
◆溝口委員 わかりました。ぜひ、安全性を考えた場合に、早急にしていただくように、よろしくお願い申し上げたいと思っております。
それから、予算決算委員会農水経済分科会関係資料の18ページですけれども、平成30年度の監査で監査委員からかなり指摘を、9項目か幾らか指摘をされているわけです。ただ、これをずっと読んでいくと、このようにしますとか、そういう感じなんですけど、中身を少し詳しく教えていただきたい部分があるんですよね。
先ほど水産部長が、収入未済については沿岸漁業改善資金のことについてちょっと触れたと思うんですけれども、収入未済額がだんだん、だんだん増えていくということになれば、やはり保証人とか家族の皆さん方と話し合いをして回収に努めていくべきではないかと思うんです。未収金の回収を図っていくということはわかるんですけれども、「適切な債権管理を行ってまいります」ということですけど、こういう債権管理をどのようにちゃんとやっていくのか、そこら辺の水産部としての考え方を教えていただきたいと思います。
P.57 ◎答弁 川口水産経営課長
◎川口水産経営課長 改善資金の延滞、収入未済につきましては、過年度分が6件、平成30年の現年度分が3件ございます。
現年度分につきましては、ずっと面談を重ねて、一人の方は全額を回収できている状況でございます。あとお二方については、現在、ご本人さん、連帯債務者と面談を続け、回収に向けて努力をしているということでございます。
あと、6件の過年度分につきましては、かなり古い案件もございまして、もうご本人が亡くなっていらっしゃるとか、破産宣告をしているというような方もおられます。そういう中で、一つの例を申しますと、保証人の相続人という方たちがたくさんいらっしゃる場合もございますけど、その場合も、保証人の相続人とも面談をしまして、どういう対応ができるかというところで一件一件丁寧に、今、案件ごとにどういう対応ができるかというところを進めているというような状況でございます。
P.58 ◆質問 溝口委員
◆溝口委員 一応、債権管理をちゃんと行っていきますということですから、どういうふうにしていくかというちゃんとした計画を立てて、そして、そのような人たちと、保証人と会うのかどうか。やっぱり会って話をして、回収がものすごく不可能ということであれば、過年度分について、あまりにも長い部分については、やはり不納欠損金として上げるかどうかしていかないと、そこら辺がいつまでも残っていたら、これについてやっぱり指摘をせざるを得なくなってくるんです。
だから、その辺については水産部としての考え方をちゃんとして、回収できるものはできる、もう絶対にできないものはできないと。1万円でも幾らでも、100円でも200円でも納めていけるものについては残していかないといけないかもわかりませんけれども、全然払ってこないのを、5年も10年もたって1円も入らないという分を残していくというのは、私はおかしいんじゃないかという気がいたします。
P.58 ◎答弁 川口水産経営課長
◎川口水産経営課長 委員ご指摘のとおりでございます。
先ほど過年度分が6件あるということで、現在、回収の努力をしているところでございますが、そのうち1件は、今、委員からご発言があった不納欠損処分として整理ができないかということで進めております。
もう1件につきましては、権利の放棄に係る議決を求める基準に照らして、議会に対してご相談をしながら、放棄ができないかというところで、現在、事務的に進めています。
あと、残り過年度分4件につきましては、ご存命のところは、本人と面談をし、財産の状況でどういうふうな対応をするかというのを個別ごとに現在検討をしておりますので、その分につきましても、時期がきて議会のほうにご相談するということになりますれば、県としてのきちんとした方針の中で、また議会にも相談をさせていただきながら、回収に努めていきたいと考えております。