令和 元年  予算決算委員会農水経済分科会 10月24日−04号


P.110 ◆質問 溝口委員

◆溝口委員 歳入歳出の決算事項の詳細についてですけれども、こっちの方ですけれども、136ページの農業費が補正予算現額で17億4,400万円出ているんですけれども、その主なものが農業振興費の5億2,300万円、園芸振興費が4億1,100万円、植物防疫費がマイナス7億700万円になっているんですけれども、この主な理由、減額になった理由をそれぞれ述べていただきたいと思います。


P.110 ◎答弁 渋谷農産園芸課長

◎渋谷農産園芸課長 園芸振興費の減額につきましては、産地総合整備費という、先ほどお話をしました選果場とか低コスト耐候性ハウス等に対して支援をする事業がありまして、この入札減等で約3億円落ちたということになっております。


P.110 ◎答弁 川口農山村対策室長

◎川口農山村対策室長 植物防疫費についてでございますが、14億円のうち7億円の補正予算を減額をさせていただいた分でございますが、これは国費の、当初、昨年11月に予定しておりました予算に対しまして、前年度の11月に予算規模を計上させていただきますが、国からの鳥獣の交付金が50%の交付にとどまったため、7億円の減額となっております。


P.110 ◆質問 溝口委員

◆溝口委員 先ほどの園芸振興費ですね、4億1,100万円が産地総合整備事業の入札減なんですか、そう言うたんですか、ちょっとすみません。


P.110 ◎答弁 渋谷農産園芸課長

◎渋谷農産園芸課長 選果場の整備でありますとか、低コスト耐候性ハウス等の入札による減が主な事由となっております。


P.110 ◆質問 溝口委員

◆溝口委員 事業的には一つの事業がなくなったということじゃないんですね。最初、27億円一応あった分から4億円減額になっているのは、そういう入札減の問題だけなんですか。ほかに事業があったわけじゃないんですね。


P.110 ◎答弁 渋谷農産園芸課長

◎渋谷農産園芸課長 平成30年度につきましては、現場から要望があった事業については、全て採択となっておりまして、特に事業を減らしたとか、そういうことじゃなくて、入札減等で金額が落ちたということでございます。


P.111 ◆質問 溝口委員

◆溝口委員 植物防疫費ですか、これは50%しかこなかったということですけれども、14億9,000万円の50%ということになるんですか。これは鳥獣被害関係ですけれども、特にイノシシの対策なんかはかなり力を入れていかなければいけない形の中で、当初、県としては15億円近くの予算を組んでいたのに国が出さなかったと、それだけなんですか。


P.111 ◎答弁 川口農山村対策室長

◎川口農山村対策室長 予算を組む段階、いわゆる11月の段階で市町から希望額、要望額を取りまとめて、それを県の予算として計上させていただいているところでございます。それ以降、国が全体の予算の中から長崎県に対して交付をしてきます。その金額が50%、約14億円の半分という金額しか交付されなかったということでございまして、この7億円の減となっております。


P.111 ◆質問 溝口委員

◆溝口委員 わかりました。ただ、鳥獣被害対策の中で市からしたら50%しかこなかったということは、市の方からお願いがあっていた部分が半分しか対策ができなかったということで理解していいわけですか。


P.111 ◎答弁 川口農山村対策室長

◎川口農山村対策室長 これにつきましては入札減ですとか、市町間の流用等を図りまして、対策については、ほぼ適切に実行できたと考えております。


P.111 ◆質問 溝口委員

◆溝口委員 わかりました。半分だったけど、市町の対策としては100%できたということで理解していいわけですね。わかりました。
 監査指摘もあっていると思うんですけれども、22ページ、昨年度もあっていると思うんですけれども、今年度も指摘に対する措置として平成30年度の一般会計繰越は89億2,000万円となっていますが、その事業の中で大体8割が経済対策だったのではないかということですけれども、その2割について計画とか設計変更で繰り越しがあります。この辺について、どうしても進まない、何年もかかっている部分があるんですかね。


P.111 ◎答弁 土井農村整備課長

◎土井農村整備課長 委員ご指摘のとおり、繰り越しについては、補正予算の繰り越しが大部分でございますが、ある程度、事業をしていく上で、どうしても現地の状況がわからない、埋まっている部分の基礎が悪くて、その辺の検討に時間がかかったとか、そういう部分がございまして、幾分繰り越しをさせていただいております。


P.111 ◆質問 溝口委員

◆溝口委員 全体的に増えてきているのかどうかわかりませんけれども、昨年度の繰り越しも同額近くという形であるわけですけど、その繰り越した分が事業的に2年も3年も前のものがずっときている部分があるのですかと聞いているんです。


P.111 ◎答弁 土井農村整備課長

◎土井農村整備課長 それについては、繰り越した次の年に終わっております。


P.111 ◆質問 溝口委員

◆溝口委員 わかりました。監査委員から決算の時に指摘されておりますので、繰り越しがなるだけ残らないように前倒しでできるだけ発注をしていただければと思っておりますので、その辺についてはよろしくお願いしたいと思っております。


P.112 ◆質問 溝口委員

◆溝口委員 16ページの農業改良資金、それから就農支援資金で収入未済額が5,400万円出ているんですけれども、このことについては今年増えた部分がどのくらいあるのか、お伺いしたいと思います。


P.112 ◎答弁 岡本農林部次長

◎岡本農林部次長 農業改良資金の収入未済額は、平成29年度末では5,200万円ありましたけれども、元金償還が終わった段階で延滞金が確定しまして400万円プラスになりまして、平成30年度末では約5,400万円の未収となっております。


P.112 ◆質問 溝口委員

◆溝口委員 長く続いている部分があると思うんですけれども、その回収には努めても、また400万円発生したので増えてきたという形です。
 その辺について回収に努めてはいると思うんですけれども、話し合いを密にしているのかどうか、その辺については。


P.112 ◎答弁 宮本農業経営課長

◎宮本農業経営課長 債権回収につきましては、現在、16名の債務者がいるという形になっております。まず最初に個別訪問、現地調査、それから催告ということを個別に状況に応じてしっかり対応しているところでございます。特に、未収金が滞っている方については、個別訪問の中で本人、それから保証人、こういった人も含めて相続人等も調査をして債権回収に努めているところでございます。


P.112 ◆質問 溝口委員

◆溝口委員 回収に努めてもらっている、本当に努力してもらっているとは思うんですけれども、どうしても収入未済として長年重ねてきている部分があれば、その辺についてはどうしても1円も2円も全然払わない人が何人かいるんですかね、何年間も。


P.112 ◎答弁 宮本農業経営課長

◎宮本農業経営課長 現在、先ほど申し上げましたように16名いらっしゃいます。今年度、返済がされてない方が全部で6名いらっしゃるということで、人によっては、前年度は返済されているという方もいらっしゃるので、個別に現地訪問して催告を、電話するだけではなくて、現地訪問をして本人あるいは保証人に対して回収をしっかりとしていきたいと考えております。


P.112 ◆質問 溝口委員

◆溝口委員 6名の方からは全然入ってないということですけれども、その6名の方は大体何年ぐらいなるんですか。


P.112 ◎答弁 宮本農業経営課長

◎宮本農業経営課長 3名の方は、今年はまだないんですが、定期的な返済がなされております。一方、2名の方は返済がされてないということで、冒頭、農林部長から話をさせていただいたとおり、監査でも指摘がありましたので、こういった人に対しては、今後、債権管理をする中で、例えば、法的措置も含めた対応を検討していきたいと考えております。


P.112 ○議長 大場分科会長

○大場分科会長 期間的な長さはどれくらいですか。2名の方の長さですね、何年ぐらい滞っているとか、何年、未収で上がっているというふうな期間的なことを続けてお願いします。


P.112 ◎答弁 岡本農林部次長

◎岡本農林部次長 一番長い方で昭和58年から延滞が始まっております。


P.112 ◆質問 溝口委員

◆溝口委員 昭和58年からとか、2名の方はずっと返済がないということであれば、県として法的に不納欠損とかしていかないと、私たち、議員として見れば収入未済としてずっと指摘をしていかなければいけない部分になってきますので、その辺については県当局とよく話し合ってしていただければと思っておりますので、その辺についてはどのようにお考えでしょうか。


P.112 ◎答弁 岡本農林部次長

◎岡本農林部次長 そのようなご指摘が昨年度の委員会でございまして、農林部として債権管理をしっかりやることで、部として対応するようにしております。
 ただ、問題を分析していきますと、主債務者が死亡とか破産宣告した後に連帯保証人がいらっしゃいまして、連帯保証人が死亡された後に、その連帯保証人の相続人を探して、連帯保証人の相続人に対しての請求という形になってきているケースもございまして、非常に人間関係が複雑になってきております。
 今後は、債権が発生した段階で、しっかりとした段取りを踏まえて事務的に進めていきたいということでやっております。今、1件1件を、それぞれ個別に事情が違いますので、個別事案に合わせた債権管理をするように指示しております。


P.113 ◆質問 溝口委員

◆溝口委員 ぜひその辺はちゃんとした対策をやっていただきたいと思います。保証人がおったら保証人から早めに、ちゃんとした手続をとって、保証人が年をとって亡くなってしまう前に本当は保証人からもらわないといけない部分でしょう。わざわざ保証人を立てているのに、そちらの方からとれなかったというのが、ちょっと怠慢があるんじゃないかと思いますので、その辺についてしっかりした対策をとっていただきたいと、このように思っております。


P.113 ◎答弁 村里農地利活用推進室長

◎村里農地利活用推進室長 委員お尋ねの農業振興費の補正予算額の内容の主なものでございますけれども、農地中間管理機構の促進対策事業ということで、中間管理事業を活用した地域に対して促進費を支払う制度がございますが、その実績に見合って事業量の減ということで減額をいたしております。それが約1億9,500万円の内訳になっております。


P.113 ◎答弁 宮本農業経営課長

◎宮本農業経営課長 残る農業振興費の不用部分でございますが、新規就農の150万円を助成する事業でございますが、事業実績に伴って不用が発生したということで補正をしているという形になっております。


P.113 ◆質問 溝口委員

◆溝口委員 農地の中間事業として事業が少なかったということと、それから、新規就農者があと3億円ぐらいあるんですかね。2億円ぐらいが先ほどの中間農地、3億円は新規就農者の不足ということになるんですか。


P.113 ◎答弁 宮本農業経営課長

◎宮本農業経営課長 新規就農分については、1億1,200万円という形になっております。


P.113 ◆質問 溝口委員

◆溝口委員 補正予算で組んでいるんですから、いろいろ理由があって5億2,300万円の農業振興費として減額をしていると思うんですよね。
 その辺について私として指摘をしたいのは、事業をしなければいけない、こちらの主要な施策の方を見ると、ほとんど目標を達成しているんですよ。でも、減額をこれだけするということは、その辺についてこの主要施策の中で見えないんですよね。だから、その辺が当初予算と比べて、先ほど田中委員が言ったように、平成30年度はどうだったのかという形になると思うんですよ。
 やっぱり17億円の減額というのは、当初予算としては、農林部の皆さん方としては、こうせざるを得なかったということは、実績としてはマイナスじゃないかと私としては思うんですね、事業的なことで。その辺についてどのような考え方、当初予算との関係の中で今後どのように考えていこうとしているのか、その辺についてお尋ねしたいと思います。


P.113 ◎答弁 中村農林部長

◎中村農林部長 まずもって答弁が遅れたり、それから不十分だったりしたことについてお詫び申し上げたいと思います。
 それから、予算化の折には、これだけのことをしたいということもあります。それから、市町とか団体の皆さん、農業者の皆様からご要望を取りまとめた形で予算を組んでいるということでございまして、私たちもそのご意向に沿ってしっかりと事業をやらせていただきたいということで予算を組ませていただいておりますけれども、最終的にはどうしても予算の内示が遅れたとか、それから、ご要望の意向が諸事情でできなかったりとか、そういったことがございます。どうしてもそこの部分を補正でおろさなきゃいけない。それから、市町も頑張りたいということで要望を上げておられましたけれども、市町の思惑どおり、なかなか事業が進まなかったということもございます。その分については、精査をしながら、できるだけお返しするとか、マイナス補正を組まなきゃいかんということがないように、しっかりと精査しながら、逆に言ったら前倒しでやらなければいけないところも当然ありますけれども、その点をしっかりと精査しながら予算化を進めてまいりたいと思います。


P.114 ◆質問 溝口委員

◆溝口委員 減額措置というのは、今言うように市町の予算が上がってきて、それを県が全て組んだという部分と、県自体がやっていかなければいけない部分があるんですね。県自体がやろうとしてできなかった部分がどこなのか、そこら辺が見えないので、先ほどから言われるのは市町ができなかった部分になってくるんですけれども、やっぱりその辺について減額する時にちゃんとしたものを出して、こういう理由で減額したということがあるわけですから、すぐ答えられんといけない部分なので、その辺については、今後、できる限り当初予算に近づくような形で予算を獲得していただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。