令和 3年 11月定例会 農水経済委員会 12月10日-03号
P.76 ◆質問 溝口委員
◆溝口委員 追加1の1ページですけど、野生鳥獣による被害の状況についてということで、令和2年度が2億9,500万円ということで、ピーク時よりか4割減っているんですけれども、1億5,400万円の増加があったということですが、これは地域については、どこの地域になるわけですか。
そして、特にイノシシによる水稲の被害が拡大したということですけれども、水稲の被害と併せてお尋ねをしたいと思います。
P.76 ◎答弁 村木農山村振興課長
◎村木農山村振興課長 令和2年度の鳥獣被害につきましては、今、委員のご指摘のとおり、前年度に比べ1億5,000万円程度増加しております。
この増加した鳥獣はイノシシが主体となっておりまして、イノシシの被害額の増加額が約1億1,000万円ということで、増加した額全体の約7割を占めております。そのほとんどが水稲の被害ということになっております。
地域的には県北地域が主体となっておりますが、この増加した要因は、これまでイノシシの被害がない地域において新たに、そこに防護柵が整備されていなかったこと、あるいは防護柵が整備された地域におきましても、防護柵の管理が不十分であったというふうなことで、防護柵の下部、あるいは水路等の隙間から水稲の圃場に侵入したことで被害額が増加したということで、市町の方からも伺っているところでございます。
P.77 ◆質問 溝口委員
◆溝口委員 県北地域ということですけれども、地域の名前をあまり言われないのかわかりませんけれども、防護柵にしても、ワイヤーメッシュになっているのかどうかわかりませんが、対策については、1万5,000キロメートルに及ぶ防護柵を今からでも設置していくということですけど、現在で大体何万キロメートルぐらい防護柵が張られているのか、お尋ねしたいと思います。
P.77 ◎答弁 村木農山村振興課長
◎村木農山村振興課長 電気柵と防護柵の内訳は手元に数字はございませんので、後ほどご報告をさせていただきたいと思いますが、昨年度は430キロ程度、本年度の計画としましては、540キロ程度整備されているところでございます。
今回、被害があった地域におきましては、国の交付金を活用いたしまして防護柵を整備したところでございます。柵の管理が不十分であったところにおきましては、市町、JA等、振興局なり、関係機関が集落点検の支援を行いまして、補修、補強等が図られたということで、本年度の10月末時点の被害額につきましては、令和2年度に比べまして大幅に減少しているということで市町から報告があっております。
P.77 ◆質問 溝口委員
◆溝口委員 わかりました。特にイノシシの被害が多かったということですけれども、これからイノシシの指導者を、A級インストラクターを520名育成していくということですけれども、今現在、何名ぐらいになっているんですが。
P.77 ◎答弁 村木農山村振興課長
◎村木農山村振興課長 インストラクターの今年度の研修は、今実施しておりますので、最新の数値が、令和2年度末で520名となっております。
今年度も、各地域から希望される方が受講されておりますので、実績については、今年度末に整理されるということになります。
P.77 ◆質問 溝口委員
◆溝口委員 イノシシの対策はいいんですけれども、シカとかほかの動物たちもあるということですけれども、その辺についての対策は、指導者を育てなくていいのかどうか、そこら辺についてはどのように考えているんですか。
P.77 ◎答弁 村木農山村振興課長
◎村木農山村振興課長 指導者の育成につきましては、まずはイノシシのインストラクター制度はございますが、それに加えまして、インストラクタープラスというのがございまして、イノシシに加えて、近年問題となっておりますシカとか、アライグマとか、そういった生態を知っていただきながら、対策はどうするのかという知識を学んでいただくことで、ほかの鳥獣に対しても指導的役割を発揮していただくという育成を進めているところでございます。
P.77 ◆質問 溝口委員
◆溝口委員 ありがとうございます。野生の鳥獣による被害が続いていっているんですけれども、やはりメッシュですか、柵というのが結構効果的で、今回、県北の方は、去年よりかは少なくなったということで、対策が早かったということで、大変よかったと思っております。でも、まだまだほかの被害もあっていくかもわかりません。
それで、森林税の徴収をまた、これから5年間やっていくんですけれども、いろいろな使途については、大体森に関係するのに使っていくと思うんですけれども、パブリックコメントで、シカとか何とかの対策にも使えないかということですけれども、その辺のことについては、何か検討しているのでしょうか、お尋ねしたいと思います。
P.77 ◎答弁 永田林政課長
◎永田林政課長 今、委員からお話がありましたとおり、パブリックコメントにおいても鳥獣被害、特に森林におきましては、対馬のシカというのが大きく出ています。県北地域でもシカの被害が出ているということと、新たに主伐をして植栽しても、結局シカに食われてしまうので、どうしてもネットが要るということで、そういった鳥獣被害についても、持続的に森林の機能を発揮させるためには、そういったものが必要じゃないかというご意見もいただいておりますので、事業の中で防鹿ネットの設置などを支援対象として検討してまいります。例えばスギ、ヒノキを切って苗木を植えた場合には、国庫補助事業で対象になりますので、そういったものは国庫補助事業でやりますし、対象にならない部分について市町としっかりと打合せをしながら、事業化という形で取り組んでいきたいと考えております。
P.78 ◆質問 溝口委員
◆溝口委員 わかりました。シカとは言わず、ほかのいろいろな被害があることについては、森林税を使っていけるような対策を考えていかないといけないと思うんですけれども、その辺については、今後、まだ検討の段階だろうと思うんですけれども、その辺について、今後どのように検討していくのか、お尋ねしたいと思います。
P.78 ◎答弁 永田林政課長
◎永田林政課長 先ほども申しましたとおり、今、事業の組み立てをしているところでございます。
そういった事業の中で、先ほど言った人工林の伐採の後には、国庫補助が使えますけれども、例えば里山林を整備した後については、国庫補助の対象となりませんが、里山林を整備して苗木を植えて、また鳥獣害を受けては一緒なんで、そういったものに、いわゆるセットで使えるような形で事業化を考えていきたいと思っていますし、あと、市町が提案していただくふるさとの森林づくり事業というのもございますので、市町からしっかりと提案をいただければ、そういったものにも応えていけるかと考えているところでございます。
P.78 ◆質問 溝口委員
◆溝口委員 わかりました。ながさき森林環境税も、徴収するようになってからかなり長くなってきているんですけれども、まだあと5年間続けていくということであれば、やはりその税を有効に使っていただきたいなと思っておりますので、要望としておきたいと思います。
それから、第12回の全国和牛能力共進会が来年の10月に鹿児島県であるということですけれども、その準備について、大体どのように整えてきたのか、お尋ねしたいと思います。
P.78 ◎答弁 山形畜産課長
◎山形畜産課長 今、委員からありましたとおり、来年10月、鹿児島県の方で5年に一度開催される、全国和牛能力共進会が開催されます。出品区分が、県の種雄牛若雄の区というのが1区あります。そのほか、雌牛です。それから、肉質で争う肉牛の部という8の出品区分がございます。この8の出品区分に県から20頭出品をする計画。それからあと、特別区ということで、農業高校・農業大学校の学生さんが出品する区に1頭出品することができますので、合わせて21頭の出品牛を確保するために、まずは指定交配、計画的に優良な雌牛なり、去勢牛の肥育牛の素牛を生産するための指定交配というのをずっとやってきまして、実際その子牛が生まれてきて、肥育の部については、今年の6月に繁殖農家の方から肥育農家の方に60頭受け渡しをして、今、15戸の優秀な肥育農家の方で肥育をされています。
それから、雌牛の部については、随時生まれてきますので、それを農協の指導員とか地域の普及指導員が現場を回って、非常に発育のいいとか質のいい子牛については、極力販売をせずに農家の方に残していただいて、来年年明けて、各地域の選抜会というのをずっとやっていきますけれども、その選抜を経て、最終的には、県の代表牛選考会というのを来年の7月に実施するように計画をしております。
この中で、先ほど申しました、種牛の部については13頭を選んでいくと。それから、肉牛の部については、今、60頭肥育をしていただいておりますけれども、これを順次、毎月巡回をして発育等調査をしておりますけれども、これを来年の春、4月ぐらいに1次選抜ということで25頭ぐらいまで選抜、その後、7月から8月にかけて、最終的に7頭まで絞り込むということで、今準備を進めているところでございます。
P.79 ◆質問 溝口委員
◆溝口委員 ありがとうございました。来年の7月までに7頭に絞っていくということでございますけれども、前回の大会の時に、移動について、結構まずかったのではないかという話を、遠かったので、そういうことをちょっと聞いたんですけれども、大会に向けての移動については、大体何か月前ぐらいから移動していこうと考えているのか、お尋ねしたいと思います。
P.79 ◎答弁 山形畜産課長
◎山形畜産課長 移動については、大会の直前に運び込むということになります。
前回、宮城県ということで遠かったということもあって、輸送計画というのを立てていて、途中で休憩をさせながら、水を飲ませたり餌を与えたりということで、たしか2日ぐらいかけて運んだんですけれども、今回は鹿児島県ということで、距離的には長崎県からは比較的近いというふうに思っています。あくまで直前に運び込むということで、なるべく牛に負担がないように準備を進めてまいりたいと考えております。
P.79 ◆質問 溝口委員
◆溝口委員 長崎県大会でせっかく優勝したので、できれば、九州で鹿児島という近いところであるので、今回、ぜひ日本一をとれるように努力していただきたいと思っております。要望としておきます。